JP4286088B2 - 超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応方法及びその装置 - Google Patents

超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応方法及びその装置 Download PDF

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Description

本発明は、超臨界流体又は亜臨界流体による有機物質等の反応方法及びその反応装置に関するものである。具体的には、バイオマスなどの有機物質等を被反応物質として、この被反応物質を超臨界流体又は亜臨界流体により分解処理又はガス化処理等を行うための反応方法及び反応装置に関するものである。
バイオマスなどの有機物質等の被反応物質に対する分解処理等の方法としては、かつての薬品酸化法、光酸化法、燃焼法に代えて、超臨界水又は亜臨界水による分解の方法が開発されている(特許文献1)。
また、超臨界流体又は亜臨界流体による有機物質等の反応方法として、例えば、水の臨界条件、すなわち、臨界温度374℃、臨界圧力218気圧を超えた条件の超臨界水が、その温度と圧力で制御可能となって、パラフィン系炭化水素やベンゼン等の被反応物質を分解処理する方法も知られている(特許文献2)。
特許文献2では、例えば、木粉等の有機物質を分散させた高圧水を急加熱して一定時間超臨界又は亜臨界の状態を保つことにより、超臨界状態又は亜臨界状態での化学反応により、木粉を糖への糖化反応を行なわせることができる反応装置を開示している。すなわち、流体蒸気を圧縮して超臨界流体又は亜臨界流体を得る手段と、この超臨界流体又は亜臨界流体を有機物等の被反応物質に接触させて化学反応を行わせる手段と、この化学反応によって生じる生成物を含む流体を膨張させて減圧する手段とからなる反応装置である。
さらに、特許文献2では、流体蒸気を圧縮して超臨界流体又は亜臨界流体を得る手段と、この超臨界流体又は亜臨界流体を有機物等の被反応物質に接触させて化学反応を行わせる手段と、及びこの化学反応によって生じる生成物を含む流体を膨張させて減圧させる手段として、シリンダとこのシリンダに設けられたピストン(圧縮プランジャ)とからなり、このピストン(圧縮プランジャ)を動作させることにより被処理物質を伴う流体蒸気を圧縮し、化学反応の終了後にピストン(圧縮プランジャ)を逆方向に動作させて温度及び圧力を下げ、得られた生成物を含む流体液をシリンダから取り出して新たな流体蒸気をシリンダに吹き込むことにより周期的に動作させる方法、及びその装置が開示されている。
特公平1−38532号公報 特開2002−263465号公報
しかしながら、このような従来の超臨界流体又は亜臨界流体による反応装置においては、その反応機関の回転数を制御することにより、有機反応物質等の被反応物質に対する処理に必要な超臨界水条件を一定時間の保持させることが必要であるが、反応機関における反応処理時間を制御する方法については、従来存在していない。
超臨界流体又は亜臨界流体による有機物質等の反応装置を効率的に実施できる高温、高圧の流体の超臨界状態を扱うための工業的な反応装置において、反応装置における反応機関の回転数を遅くすると、導入した流体蒸気に対する圧縮時に流体蒸気の加圧・加熱性が悪くなり、温度及び圧力を高く維持することは難しく、超臨界流体又は亜臨界流体による処理に必要な長い時間に亘って維持することは困難である。例えば、蒸気流体の状態や圧縮比にもよるが300rpmで圧縮したとしても超臨界状態を得られるのは0.03秒位となり、更に長い時間超臨界状態を維持しようとすると、回転数を、例えば100rpm等に落とす必要があるが、こうするとシール部からの洩れが大となり、十分に高い圧力を得ることが困難となる。
そこで、本発明はシール部材からの洩れが低く押えられる回転数において、圧縮膨張した被反応物質を含む流体蒸気を排出せず複数回圧縮膨張を繰り返し、総処理時間で所定の時間を得ようとするものである。さらに、前記反応機関での複数回処理においては、シリンダの摺動面からのリークや壁面からの放熱により、2回目以降で実現される超臨界流体の温度と圧力が1回目よりも低くなるという欠点もある。
そこで、本発明は、流体の超臨界状態又は亜臨界状態をより長い時間維持することを可能とすると共に、複数回処理において、2回目以降においても1回目に近い超臨界状態又は亜臨界状態で、化学反応を行わせることにより、木粉等の有機系廃棄物をガス化処理するための有機物質等の反応処理や、ダイオキシンやPCB等の難分解性物質の分解処理を安定して行うことができる超臨界状態又は亜臨界状態での有機反応物質等の処理方法及びその装置を提供することを目的とした。
上記の目的を達成するため、本発明の超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応方法は、シリンダとこのシリンダに設けられた圧縮プランジャとからなり、圧縮プランジャを動作させることによりシリンダ内に導入した被反応物質を伴う流体蒸気を圧縮し、この圧縮による被反応物質の化学反応が終了した後に圧縮プランジャを逆方向に動作させて流体蒸気の温度及び圧力を下げ、得られた生成物を含む流体をシリンダから取り出して新たな流体蒸気をシリンダ内に吹き込むことにより周期的に吸排気弁の駆動を行う反応機関において、この反応機関における吸排気行程を一時的に停止して、導入した流体蒸気に対する圧縮・膨張を複数回繰り返して動作させることを特徴とする。
本発明の反応方法によれば、反応機関における吸排気行程を一時的に停止させ、導入した流体蒸気に対する圧縮・膨張を複数回繰り返して動作させることにより、シリンダ内に導入した流体蒸気の、高温、高圧の超臨界状態又は亜臨界状態をより長い時間(例えば、約0.03秒×3=0.09秒)維持することが可能となる。このように、超臨界流体又は亜臨界流体をより長い時間維持することによって、木粉等の有機系廃棄物質やダイオキシン、PCB等の化学物質などを分解処理することが可能となる。
本発明の超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応方法は、反応機関における圧縮・膨張の繰り返し時に、新たな流体蒸気を圧縮・膨張の都度前記シリンダ内に補給する方法を含む。さらに、本発明の超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応方法は、前記シリンダの内圧が吸気圧力より低下したときに反応機関の吸気バルブを自動的に又は強制的に開き、新たな流体蒸気を前記シリンダ内に補給させる方法を含む。更に新たな流体蒸気として吸入蒸気より高く設定した回路と第2の吸入弁を設けて前記シリンダ内に補給させる方法を含む。
この反応方法によれば、反応機関における圧縮・膨張の繰り返し時に、新たな流体蒸気を圧縮・膨張の都度前記シリンダ内に補給することにより、流体蒸気のリーク分を補い、さらに、反応機関のシリンダ等における放熱を解消することができる。この場合、さらにシリンダの内圧が吸気圧力より低下したときにタイミングを合わせて反応機関の吸気バルブを開き、新たな流体蒸気を前記シリンダ内に補給させることにより、2回目以降の圧縮においても、1回目に近い状態で流体の超臨界状態又は亜臨界状態をより確実に得ることが可能となる。
本発明では、上記超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応方法を行う装置として、シリンダとこのシリンダに設けられた圧縮プランジャとからなり、圧縮プランジャを動作させることによりシリンダ内に導入した被反応物質を伴う流体蒸気を圧縮し、この圧縮による被反応物質の化学反応が終了した後に圧縮プランジャを逆方向に動作させて流体蒸気の温度及び圧力を急激に下げ、得られた生成物を含む流体をシリンダ内から取り出して新たな流体蒸気をシリンダ内に吹き込むことにより周期的に吸排気行程を行う反応機関において、この反応機関にその吸排気弁を駆動、停止させる動弁機構を設けてなり、かつ、吸入蒸気より高く設定された蒸気をシリンダ内に導入する第2の吸気弁を設けており、この第2吸気弁を反応機関の駆動タイミングと同期させると共に吸排気弁の駆動を停止しているタイミングに駆動させシリンダ内に高い蒸気を導入することを特徴とする構成を含む。
この反応装置によれば、反応機関に設けられた動弁機構の駆動により、吸排気弁を駆動、停止させることが可能となる。前記動弁機構の駆動タイミングと反応機関の駆動タイミングとを同期させることにより、反応機関における吸排気行程を一時的に停止させ、導入した流体蒸気に対する圧縮・膨張を複数回繰り返して動作させることができる。上記動弁機構としては、カム軸タイプのほか、電磁弁タイプや油圧タイプのものも可能である。
本発明の超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応装置は、前記動弁機構としてピン等との嵌脱により駆動するカム軸が反応機関に設けられてなり、ピンの嵌脱により、カム軸の駆動、停止を制御することにより前記反応機関における吸排気行程を駆動、停止させるようにした構成を含む。
上述したように本発明の超臨界流体又は亜臨界流体による有機物質等の反応方法及びその装置は構成されるから、次のような効果が発揮される。本発明によれば、反応装置における反応機関の吸排気弁の駆動を一時的に停止させ、導入した流体蒸気に対する圧縮・膨張を複数回繰り返して動作させて、長い時間に亘り超臨界流体又は亜臨界流体により処理することになるから、ダイオキシン、PCB等の難分解性廃棄物や、木粉等の有機系廃棄物に対しても、超臨界流体又は亜臨界流体による分解あるいはガス化処理等種々の被処理材への対応が可能となる。 また、流体蒸気に対する圧縮・膨張を複数回繰り返し時に、新たな流体蒸気を圧縮・膨張の都度にシリンダ内に補給することにより、さらにこの新たな流体蒸気の補給をシリンダの内圧が低下したときにタイミングを合わせることにより、反応機関における流体蒸気のリーク分を補うと共に、シリンダ等の壁面からの放熱分を効果的に補い、その新たな流体蒸気によるリーク及び放熱による問題点を十分に解消することができる。これによって、反応機関において、2回目以降についても、1回目に近い状態で圧縮・膨張を繰り返すことが可能となる。
本発明の超臨界流体又は亜臨界流体による有機物質等の反応方法は、前記した本発明の反応装置によって実行することが可能となる。
次に、本発明の実施の最良の形態を図に基づいて説明する。本発明に係る超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応装置1の構成を図1に示した。以下、この反応装置1では流体として水を使用するが、その他、超臨界流体又は亜臨界流体を得る蒸気の流体として、例えば、水のほか、二酸化炭素、亜酸化窒素、フレオン12、フレオン13、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ブタン、ヘキサン、メタノール、ベンゼン、トルエン、アンモニア、その他多様な物質を選択して使用することも可能である。
反応装置1には、シリンダ3と、シリンダ3に設けられた圧縮プランジャ4とからなる反応機関2が設けられている。プランジャ4とは、ピストンを含む広い概念である。
反応機関2において、圧縮プランジャ4を動作させることによりボイラー等からの水蒸気を導入すると共に、この水蒸気を圧縮して超臨界又は亜臨界状態とする。この超臨界又は亜臨界状態の水蒸気に被反応物質に接触させて、被反応物質に化学反応を生じさせる。次いで、被反応物における化学反応の終了後に圧縮プランジャ4を逆方向に動作させて蒸気の温度及び圧力を急激に下げて反応を凍結すると共にシリンダ3内より排出し更に減圧することにより水蒸気を液化させ、得られた水を被反応物質の生成物とともに取り出す。再度、圧縮プランジャ4を前記同様に動作させることにより、新たな蒸気をシリンダ3に吹き込む。反応機関においては、このような吸排気行程を周期的に動作させることができる。
圧縮プランジャ4には、シリンダ3の内周面との間の気密性を保つために、その上部のヘッド4a付近にシールリング4bが周設されている。さらに、圧縮プランジャ頂面4aに対面して反応室5がシリンダ3の上部に設けられている。また、シリンダ3には、反応室5に面して反応機関2の吸気弁6及び排気弁7が設けられている。反応機関2では、シリンダ3の上部にシリンダヘッド10が設けられている。シリンダヘッド10には、その底部に反応機関2における吸気弁6及び排気弁7が設けられた位置に吸気孔11及び排気孔12が形成されている。シリンダヘッド10には第2吸気弁を有する場合もある。
吸気弁6及び排気弁7の開閉は、各弁の上にそれぞれ設けられているタペット14を介して上下方向に駆動するようになっており、また吸気弁6、排気弁7は、シリンダヘッド10の上部に設けられたスプリング13による弾性力が閉じる方向に付加されている。
シリンダヘッド10の上に設けられたカム軸取付台18には、カム軸15がシリンダ3と直交して設けられている。カム軸15には、角度を違えた2つのカム16が軸上に設けられている。カム軸15が軸回転することにより、各カム16が各タペット14とそれぞれタイミングを合わせて当接しリフトさせるようになっている。カム16が対応する位置のタペット14と当接しリフトさせることにより、吸気弁6又は排気弁7が開閉される。
カム軸15は、カム軸取付台18によって軸方向の移動が固定されている。カム軸15の一端には、タイミングプーリー19がフランジ17を介して設けられている。タイミングプーリー19にはタイミングベルト21が設けられており、タイミングベルト21によってカム軸15が軸廻りに回転されるようになっている。
カム軸15の左端には、タイミングプーリー19とカム軸15を一体化するためのピン23を移動させるカラー22が設けられいる。タイミングプーリー19には、1本又は複数本のピン23とバネ23aが設けられており、各ピン23は、バネ23aによりカラー22のフランジ部22aを左方向に付勢している。カラー22は、レバー24のほぼ中央部の突起部に接して連結されている。レバー24はその一端部がカム取付台18に設けた支持アーム25により揺動可能な状態で支持されている。カム取付台18の上部にはソレノイド26が設けられており、ソレノイド26に基づいて駆動軸27がその軸方向に移動される。この駆動軸27の移動によりレバー24が揺動される。
レバー24が右向きに揺動されると、各ピン23がバネ23aによる付勢力に抗して、右側に移動し、カム軸15に一体的に設けたフランジ17に予め設けられた切欠き部20にピン23の端部が図2示すように嵌合することによりカム軸15がタイミングプーリー19と一体化し駆動する。この場合、複数本のピン23のうち、フランジ17の切欠き部20に嵌合できるピンは1本のみで他はカラーのこじれ防止用である。また、レバー23が逆向きに揺動されると、各ピン23がバネ23aの弾性力により、フランジ17の切欠き部より抜けカム軸15が停止する。当然タイミングプーリー19は回転しつづけている。この場合、カム軸15の停止位相は吸気弁6、排気弁7が閉じた位相となるよう切欠部20は設定されている。
このように構成される反応機関2においては、カム軸15が回転して、カム16がタペット14を押接することによって、吸気弁6を開放して水蒸気をシリンダ3の反応室5内に導入する。その後圧縮プランジャ4が動作して、所定の高温下での圧縮・膨張を複数回繰り返えされると、図3に示すように、その圧縮時に圧縮特性Aにおけるピークaが得られることになる。圧縮特性Aのピークa付近では、導入した水蒸気の超臨界状態又は亜臨界状態が得られる。
しかし、この水蒸気の超臨界又は亜臨界状態は、圧縮プランジャ4の反復速度が300rpmである場合、極く短時間t時間(例えば、0.03秒)維持されるだけである。従って、被反応物質が、ダイオキシンやPCB等の難分解性物質や、木粉等の有機系廃棄物などである場合には、この短時間内に分解したり、ガス化処理することは困難である。
本発明の反応装置における反応機関2では、レバー24が左方向に移動するように制御され、カム軸を所定の位相で停止されることで、各タペット14とカム軸15との当接状態が解除され、反応機関2における吸気弁6、排気弁7が閉じた状態で吸気弁6、排気弁7の駆動が一時的に停止される。そのため、シリンダ3の反応室5に予め導入した水蒸気に対する圧縮・膨張を複数回繰り返えすことが可能となる。図3においては、吸排気の期間をαで示し、吸排気の停止期間をβで示した。
このように予め導入した水蒸気に対する圧縮・膨張が複数回繰り返えされると、吸排気の停止期間βにおいて、導入した同じ水蒸気に対する圧縮・膨張がt時間×繰り返し数分だけ繰り返されることになる。この結果、反応室5に導入された同じ水蒸気は、その超臨界状態又は亜臨界状態が積算的に継続されることになる。水蒸気に対する超臨界状態又は亜臨界状態が長い時間に亘り維持、継続されることにより、ダイオキシンやPCB等の難分解性物質や、木粉等の有機系廃棄物等の被処理物質を分解し、あるいはガス化処理することが可能となる。
反応機関2における吸排気行程の停止時間は、対象とする被反応物質の種類により異なるため、一定していない。例えば、被反応物が、木粉等の有機物廃棄物粉やダイオキシン等の難分解部質である場合、それらの被反応物質を処理のためには超臨界水状態が0.1秒程度の反応時間が必要である。
ところで、前記した反応機関2により被反応物質を処理する場合、シリンダ3の反応室5において、水蒸気が圧縮プランジャ4の摺動面からのリークや、シリンダ3などの壁面からの放熱によって、反応機関2における2回目以降での超臨界状態又は亜臨界状態での温度と圧力が1回目よりも低下するという問題点がある。
これらの問題点に対し、本発明では、水蒸気のリークや放熱により失われた圧縮前の水蒸気をその都度補給する方法により解決した。すなわち、シリンダ3における内圧が、水蒸気の吸気圧力より低下したときに、吸気バルブを開き、新たな水蒸気をシリンダ内に補給することにより、反応機関における水蒸気のリークや放熱分を補うことが可能となる。これにより、2回目以降の圧縮においても、1回目に近い超臨界状態又は亜臨界状態を反応機関において確保し、被反応物質に対する処理を完全に実行することができる。
本発明に係る実施するための最良の形態の超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応装置の部分縦断正面図である。 本発明に係る実施するための最良の形態の超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応装置におけるカラーの嵌合状態を説明する側面図である。 本発明に係る実施するための最良の形態の超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応装置における圧縮時の特性曲線及びそのピークを示す図である。
符号の説明
1 反応装置(図示されていない蒸気発生ボイラー、配管等を含む。)
2 反応機関
3 シリンダ
4 圧縮プランジャ
4a 圧縮プランジャ頂面
4b シール部材
5 反応室
6 吸気弁
7 排気弁
10 シリンダヘッド
11 吸気孔
12 排気孔
13 スプリング
14 タペット
15 カム軸
16 カム
17 フランジ
18 カム軸取付台
19 タイミングプーリー
20 切欠き部
21 タイミングベルト
22 カラー
22a カラーフランジ部
23 ピン
23a バネ
24 レバー
25 支持アーム
26 ソレノイド
27 駆動軸

Claims (5)

  1. シリンダとこのシリンダに設けられた圧縮プランジャとからなり、圧縮プランジャを動作させることによりシリンダ内に導入した被反応物質を伴う流体蒸気を圧縮し、この圧縮による被反応物質の化学反応が終了した後に圧縮プランジャを逆方向に動作させて流体蒸気の温度及び圧力を下げ、得られた生成物を含む流体をシリンダ内から取り出して新たな流体蒸気をシリンダ内に吹き込むことにより周期的に吸排気行程を行う反応機関において、この反応機関における吸排気弁の駆動を一時的に停止して、導入した流体蒸気に対する圧縮・膨張を複数回繰り返して動作させることを特徴とする超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応方法。
  2. 前記反応機関における圧縮・膨張の繰り返し時に、吸気弁のみ駆動し新たな流体蒸気を前記シリンダ内に補給する請求項1に記載された超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応方法。
  3. 前記シリンダの内圧が吸気圧力より低下したときに自動的に又は強制的に吸気バルブが開き、新たな流体蒸気を前記シリンダ内に補給するように吸気弁の取付荷重を設定又は駆動機構を設けた請求項2に記載された超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応方法。
  4. シリンダとこのシリンダに設けられた圧縮プランジャとからなり、圧縮プランジャーを動作させることによりシリンダ内に導入した被反応物質を伴う流体蒸気を圧縮し、この圧縮による被反応物質の化学反応が終了した後に圧縮プランジャを逆方向に動作させて流体蒸気の温度及び圧力を下げ、得られた生成物を含む流体をシリンダ内から取り出して新たな流体蒸気をシリンダ内に吹き込むことにより周期的に吸排気行程を行う反応機関において、この反応機関にその吸排気弁を駆動、停止させる動弁機構を設けてなり、かつ、吸入蒸気より高く設定された蒸気をシリンダ内に導入する第2の吸気弁を設けており、この第2吸気弁を反応機関の駆動タイミングと同期させると共に吸排気弁の駆動を停止しているタイミングに駆動させシリンダ内に高い蒸気を導入することを特徴とする超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応装置。
  5. 前記動弁機構としてピンとの嵌脱により駆動するカム軸が反応機関に設けられてなり、ピンのカム軸への嵌脱により、カム軸の駆動、停止を制御することにより前記反応機関における吸排気行程を駆動、停止させるようにした請求項4に記載された超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応装置。
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