JP2002292267A - 有機性被処理液の酸化処理方法及び装置 - Google Patents

有機性被処理液の酸化処理方法及び装置

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Hiroshi Nakai
寛 中井
Kazumaru Saeki
一丸 佐伯
Hideo Nishida
英夫 西田
Toshiyuki Sora
利之 空
Mamoru Miyagawa
守 宮川
Kaoru Muraoka
薫 村岡
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  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理液を急冷して激しい腐食環境の温度範囲
を短時間で通過することができ、その結果、この処理液
が流れる系の腐食を大幅に低減することができる酸化処
理装置の提供。 【解決手段】 高温、高圧下で有機性被処理液Aに酸化
反応を起こさせる反応器2と、反応器2に有機性被処理
液Aを供給する高圧ポンプ3等と、反応器2から排出さ
れる処理液に冷却水を混入させる冷却水供給手段10
と、処理液と有機性被処理液Aとの熱交換を行わせる熱
交換器4とを備えており、冷却水供給手段10が反応器
2の出口配管11における熱交換器4より上流の部位に
接続されており、出口配管11における冷却水供給手段
10の接続点を含む部分Dが着脱自在に構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の有機物を含
む有機性被処理液を高温・高圧下における酸化、特に超
臨界水酸化によって分解する有機性被処理液の酸化処理
方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばPCBなどの難分解性の有害有機
物でも高温・高圧下、特に超臨界水中では迅速かつ効率
よく分解されることを利用し、種々の有機物を含む有機
性被処理液を超臨界水酸化や亜臨界水酸化(超臨界水酸
化より効率が低いものであり、湿式酸化ともいう)によ
って分解・浄化する有機性被処理液の酸化処理装置が開
発されている。従来の一般的な有機性被処理液の酸化処
理装置は、反応器、被処理液供給手段、排出手段及び熱
交換器を主構成要素とする。ここで、被処理液とは処理
前の液をいい、処理液とは処理後の液のことをいうもの
とする。
【0003】この反応器は、高温・高圧下で有機性被処
理液に酸化反応を起こさせる円筒状等の容器であり、縦
型のものや横型のものがある。また被処理液供給手段
は、有機性被処理液を高温・高圧にして反応器に供給す
るものであり、具体的には有機性被処理液を貯留してお
く原料タンク、原料タンク内の有機性被処理液を反応器
へ高圧で圧送する高圧ポンプ等を装備する。排出手段
は、酸化反応後の処理液を反応器から排出するものであ
り、具体的には反応器後の高温・高圧の処理液を冷却す
る冷却器、減圧するための減圧弁等を装備する。
【0004】酸化処理装置は、以上のごとき被処理液供
給手段、反応器及び排出手段により有機性被処理液中の
有機物を酸化分解し、有機性被処理液を分解・浄化する
ものであるが、反応器から排出された高温の処理液の廃
熱を有効利用すべく、従来の有機性被処理液の酸化処理
装置は熱交換器を装備し、反応器後の処理液と被処理液
供給手段の有機性被処理液とを熱交換させて有機性被処
理液を予熱することが一般的に行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、水を常温、常圧
から超臨界域に昇温昇圧するときに、亜臨界雰囲気にお
いて超臨界雰囲気に比較して激しい腐食雰囲気になる条
件があることが知られている。この腐食雰囲気は、まず
前提条件として酸化反応を促進する物質(酸化剤)が存
在することであり、そのうえで温度が300〜374゜
Cの範囲であり且つ圧力が22.1MPa以上であると
いう条件、または、温度が300゜C以上であって、圧
力が22.1MPa以下ではあるが22.1MPaに近
い範囲である条件を満たす雰囲気である。
【0006】上記従来の有機性被処理液の酸化処理装置
にあっては、特定の部位において昇温昇圧操作時、降温
降圧時に上記条件となることは避けられない。とくに、
反応器における超臨界水酸化処理がなされた後の処理液
には残存酸素が多く含まれているため、降温降圧過程で
激しい腐食環境を通過することになる。この腐食環境は
超臨界状態の処理液を冷却する上記熱交換器内において
顕著に発生する。
【0007】かかる問題を解消するために反応器の下流
の配管や機器等を高耐食材から形成することが考えられ
る。たとえばチタンであるが、これは高温強度が低いの
で肉厚を厚くする必要があり、高価なものとなる。一
方、高温強度の高い高ニッケル合金であるインコネル
(INCO ALLOYS INTERNATIONA
L社の商品名)が好適な材料であるがきわめて高価なも
のである。
【0008】本発明はかかる課題を解決するためになさ
れたものであり、酸化反応後の処理液の状態に対して、
上記腐食条件の範囲を迅速に通過させることにより、装
置の腐食を大幅に低減することが可能な有機性被処理液
の酸化処理方法及び装置の提供を目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の有機性被処理液
の酸化処理装置は、高温、高圧下で有機性被処理液に酸
化反応を起こさせる反応器と、この反応器に有機性被処
理液を供給する被処理液供給手段とを備える有機性被処
理液の酸化処理装置であって、上記反応器から排出され
る処理液に冷却水を混入させるための冷却水供給手段を
備えることを特徴としている。
【0010】かかる酸化処理装置によれば、一般に超臨
界状態の高温の処理液が反応器から排出されたあとに冷
却水によって急冷されるため、処理液は300〜374
゜Cという激しい腐食環境の温度範囲を短時間で通過す
ることができる。その結果、この処理液が流れる系の腐
食を大幅に低減することができる。
【0011】上記冷却水供給手段が反応器の出口近傍に
配設されてなる酸化処理装置が好ましい。処理液が反応
器から排出されたとたんに急冷されるため、反応器の下
流の広い範囲の配管や機器類の腐食を低減することがで
きるからである。
【0012】上記反応器後の処理液との熱交換により有
機性被処理液を加熱する熱交換器を備え、上記冷却水供
給手段が熱交換器の入口より上流に配設されてなる酸化
処理装置が好ましい。
【0013】従来は反応器の下流にある熱交換において
処理液が緩やかに冷却されていたので、この熱交換器に
おいて腐食が顕著であったが、上記発明によって処理液
が熱交換器に至る前に腐食の激しい温度範囲以下に冷却
されるため、かかる問題が解消されるからである。もち
ろん、熱交換器によって酸化反応後の処理液の廃熱を回
収し、反応工程に新たに供給する有機性被処理液の温度
を高めることにより、外部から供給する熱エネルギーの
節約が可能となる。
【0014】上記反応器後の処理液との熱交換により有
機性被処理液を加熱する熱交換器を備えており、上記冷
却水供給手段が、熱交換器における処理液の流通経路の
途中に接続されてなる酸化処理装置が好ましい。
【0015】従来は反応器の下流にある熱交換において
処理液が超臨界状態から亜臨界状態に変化するのが一般
的であるため、冷却水供給手段を熱交換器における処理
液の流通経路の途中に接続すれば、処理液の冷却水によ
って冷却される前の高い廃熱を効果的に回収することが
できるからである。
【0016】上記反応器からの処理液の排出経路の一部
が着脱自在に構成されており、着脱自在に構成された当
該一部に上記冷却水供給手段が接続されてなる酸化処理
装置が好ましい。
【0017】処理液が急冷される排出経路の一部はわず
かといえども腐食が発生する可能性があるため、この部
分を取り替え可能にすることによって腐食による被害を
最小限に止めることができるからである。
【0018】本発明の有機性被処理液の酸化処理方法
は、高温・高圧下で有機性被処理液を酸化反応により分
解・処理する有機性被処理液の酸化処理方法であって、
この酸化反応後の処理液に冷却水を供給することによっ
てこの処理液を急冷する急冷工程を有することを特徴と
している。
【0019】かかる酸化処理方法によれば、超臨界状態
の処理液が反応器から排出されたあとに冷却水によって
急冷されるため、処理液は前述の激しい腐食環境の温度
範囲を短時間で通過することができる。その結果、この
処理液が流れる装置の系の腐食を大幅に低減することが
できる。
【0020】上記酸化反応後の処理液との熱交換により
有機性被処理液を加熱する熱交換工程を有し、この熱交
換工程に至る前に上記急冷工程が施行される酸化処理方
法が好ましい。
【0021】処理液が熱交換器に至る前に腐食の激しい
温度範囲以下に冷却されるため、従来問題であった熱交
換器の腐食が解消されるからである。
【0022】なお、ここでいう「上流」「下流」とは被
処理液および処理液の流れ方向に基づいた文言である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しつつ本発
明の実施の形態を詳説する。
【0024】図1は本発明の実施形態に係る有機性被処
理液の酸化処理装置を示す概略構成図である。
【0025】図1の有機性被処理液の酸化処理装置1
は、従来の酸化処理装置と同様に反応器2、高圧ポンプ
3、熱交換器4、温度調節器としてのトリムヒータ5、
酸化剤供給手段6、冷却器7、減圧器8及び気液分離槽
9を備えている。そして、処理液を急冷するための冷却
水供給手段10を備えているのが特徴的な構成である。
上記高圧ポンプ3、熱交換器4およびトリムヒータ5が
被処理液供給手段に相当する。
【0026】高圧ポンプ3は、原料タンク等に貯留され
た有機性被処理液Aを反応器2に圧送するものであり、
例えばプランジャ型ポンプ、ダイヤフラム型ポンプ、ス
クリュー型ポンプなどが用いられる。とくにプランジャ
型ポンプは超臨界状態の高圧に耐え得るため好適であ
る。
【0027】熱交換器4は、反応器2から排出される処
理液と有機性被処理液Aとを熱交換させることにより、
高温・高圧の処理液によって有機性被処理液Aを予熱す
るものである。この熱交換器4としては、耐高温及び耐
高圧用の一般的な熱交換器が使用できる。たとえば、2
重管式熱交換器が省スペース且つ安価であることから好
適である。
【0028】トリムヒータ5は、反応器2に送る有機性
被処理液Aを所定の酸化反応温度まで加熱するために用
いており、熱源は特に限定されない。例えば、電気、水
蒸気、燃焼ガスなどを用いることができる。また、有機
性被処理液Aが所定の温度以上に上昇した場合には外気
(空気)を導入して被処理液を冷却することも可能であ
る。
【0029】上記高圧ポンプ3、熱交換器4及びトリム
ヒータ5により有機性被処理液Aを所定の温度及び圧力
に加熱・加圧して反応器2に供給する。
【0030】反応器2は、高温・高圧下(例えば、超臨
界状態)で有機性被処理液A中の有機物に酸化反応を生
じさせ、分解・浄化するものである。この反応器2の種
類は、特に限定されるものでなく、耐高温及び耐高圧用
の一般的な反応器を使用することができるが、有機性被
処理液Aを連続的に分解処理することを考慮すると、管
型反応器が好適である。なお、反応器2内の温度・圧力
としては、200℃〜650℃、5MPa〜30MPa
が好ましく、400℃〜600℃、22MPa〜30M
Paの超臨界水酸化が反応の迅速性及び完全性の面で特
に好ましい。
【0031】酸化剤供給手段6は、反応器2内で有機性
被処理液A中の有機物に酸化反応を生じさせるために有
機性被処理液Aに酸化剤を注入するものである。この酸
化剤供給手段6で用いられる酸化剤としては、有機物に
対し酸化力を有するものであれば酸素以外の空気、過酸
化水素水なども用いることができる。また、当該酸化剤
供給手段6による酸化剤の供給個所としては、反応器2
直前で有機性被処理液A中の有機物の分解に必要な全量
を注入しても良いし、反応器2直前と反応器2の適当な
位置に分けて供給してもよい。
【0032】冷却器7は、反応器2から排出された高温
・高圧の処理液を冷却するためのものであり、空気冷却
器等の一般的な冷却器を使用することができる。なお、
冷媒により冷却し廃熱を有効利用することも考えられ
る。
【0033】減圧器8は、反応器2から排出された高温
・高圧の処理液を減圧するためのものであり、一般的に
は減圧弁等が用いられる。
【0034】気液分離槽9は、反応器2から排出された
処理液を分解処理された清浄水Bと有機物の酸化反応に
より生成した二酸化炭素、窒素等の排出ガスCとに分離
する槽である。
【0035】冷却水供給手段10は、反応器2から排出
された処理液に低温の冷却水を注入することによって処
理液を急冷するためのものである。冷却水供給手段10
は反応器2の出口2aに接続された出口配管11におけ
る上記出口2aに近接した部位に接続されている。した
がって、出口配管11内への冷却水の注入によって処理
液が反応器2から排出されたとたんに急冷される。反応
器2からは高温・高圧の処理液が排出されが、反応器の
使用態様によっては超臨界状態の処理液が排出される場
合もあり、亜臨界状態の処理液が排出される場合もあ
る。いずれにしてもこの処理液を急冷することにより、
処理液は300〜374゜Cという激しい腐食環境の温
度範囲を短時間で通過することができ、300゜C以下
となる。
【0036】その結果、この処理液が流れる下流の配管
や機器類の腐食を大幅に低減することができ、装置の寿
命を延長することができる。また、冷却水の供給が処理
液の流速の増加および生成塩の溶解容量の増加となり、
出口配管11を含む排出経路の内壁面にスケールが付着
することが低減される。さらに、冷却水によって処理液
の酸およびアルカリ等のイオンの希釈がなされ、腐食傾
向の低減となる。
【0037】冷却水供給手段10は、図2に示すごと
く、出口配管11への冷却水の注入方向を処理液の流れ
方向にほぼ一致させられている。こうすることにより、
出口配管11内の処理液の流速が冷却水によって大幅に
増加する。この流速の増加によって排出経路の内壁面へ
のスケール付着が一層低減される。
【0038】図2に冷却水供給手段10の詳細が示され
ている。出口配管11へ注入するための冷却水を貯留し
た冷却水タンク12と、この冷却水を圧送するための高
圧ポンプ13と、出口配管11からの逆流を防止するた
めの逆止弁14とがその順で出口配管11に向けて配管
によって接続されている。冷却水の流量調節は上記高圧
ポンプ13を制御することによって行う。
【0039】また、冷却水供給手段10が接続された出
口配管11の部分は所定長さの範囲Dで他の部分から取
り外せるようにされている。いうならば、この配管部分
Dは交換可能になっている。処理液はいかに急冷される
といえども、冷却水供給手段10の接続点に近い下流部
分で処理液は短時間ではあるが上記温度範囲(300〜
374゜C)になる。したがって、長期間の使用によっ
て腐食された場合のためにこの配管部分Dを取り替え可
能にしている。また、出口配管11のこの部分Dを取り
替え可能にすることに代えて、または、取り替え可能に
することに併せて、この部分Dのみチタン等の高ニッケ
ル合金またはチタン等の耐熱材料から形成してもよい。
たとえば、耐圧強度を担う鋼管やインコネル管の内部に
チタン製の内管を嵌着したり、鋼管の内部にインコネル
製の内管を嵌着したり、内面にチタン等の耐熱材料を形
成したクラッド材からなる管材を用いることができる。
【0040】上記構造の有機性被処理液の酸化処理装置
1の機能を以下に説明する。まず、高圧ポンプ3、熱交
換器4及びトリムヒータ5により加圧・加熱して有機性
被処理液Aを反応器2に供給すると共に、酸化剤供給手
段6により有機性被処理液A中に酸化剤を供給する。そ
うすると、反応器2内では有機性被処理液A中の有機物
と酸化剤との酸化反応により有機物が酸化分解される。
その後、反応器2から排出された高温の処理液は冷却水
供給手段10から供給される冷却水によって急冷され、
300゜C未満にされる。処理液は冷却されたといえど
も上記熱交換器4に新たに供給される常温の有機性被処
理液Aよりもはるかに高温である。したがって、処理液
は熱交換器4において有機性被処理液Aを加熱すること
ができる。有機性被処理液Aによって一部の熱を奪われ
た処理液は冷却器7及び減圧器8によりさらに冷却、減
圧され、気液分離槽9により気液分離されて外部に排出
される。このような工程を経て、有機物を含む有機性被
処理液Aを分解・浄化する。
【0041】具体的な温度および圧力を示して上記工程
の一例を説明する。まず、被処理液としての室温下の汚
泥含有廃水Aを1.1m3/時間の流量で本装置1に送
る。ついで、高圧ポンプ3によってこの廃水の圧力を2
3MPaまで昇圧して向流式の熱交換器4に送る。廃水
は熱交換器4によって230゜Cまで加熱されたうえで
トリムヒータ5に送られ、さらに400゜Cまで加熱さ
れる。加熱された廃水は、酸化剤供給手段6から酸化剤
としての酸素が27MPaの圧力で供給されたうえで反
応器2に送られる。反応器2内では酸化反応熱等によっ
て温度が500〜600゜Cになっており、圧力は23
MPaが維持されている。超臨界状態である。また、被
処理液の流量は1.1m3 /時間を維持している。この
雰囲気下で被処理液A中の有機物に酸化反応が生じ、分
解・浄化される。そして、反応器2から出た処理液には
冷却水供給手段10から配管部分Dに20゜Cの冷却水
が2〜3m3 /時間の流量で供給される。その結果、処
理液の温度は配管部分Dにおいて600゜C程度から一
気に270゜Cまで降下する。冷却された処理液は熱交
換器4に送られ、被処理液によってさらに210゜Cま
で冷却される。被処理液はさらに、冷却器7によって3
0゜C程度にまで冷却された後、減圧器8によってその
圧力を0.3MPaまで減圧されたうえで廃棄される。
【0042】図示しないが、必要に応じて出口配管11
に代えて熱交換器4に冷却水供給手段10を接続しても
よい。かかる構成は、反応器2内の圧力温度条件からし
て、熱交換器に至る前には処理液の温度が374゜C以
下に低下しない場合に好適である。すなわち、処理液が
熱交換器4の入口では374゜C以上である場合、熱交
換器4内の処理液の流通管における入口と出口の間の適
切な部位に冷却水供給手段10を接続すればよい。熱交
換器4内の処理液の流通経路の温度分布は推定可能だか
らである。そうすることにより、処理液の有する熱を最
大限に有機性被処理液Aの加熱に用いることができる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、高温の処理液が反応器
から排出されたあとに冷却水によって急冷されるため、
処理液は300〜374゜Cという激しい腐食環境の温
度範囲を短時間で通過することができる。その結果、こ
の処理液が流れる系の腐食を大幅に低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る酸化処理装置を示す概
略構成図である。
【図2】図1の酸化処理装置における冷却水供給手段を
示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 酸化処理装置 2 反応器 2a(反応器の)出口 3 高圧ポンプ 4 熱交換器 5 トリムヒータ 6 酸化剤供給手段 7 冷却器 8 減圧器 9 気液分離槽 10 冷却水供給手段 11 出口配管 12 冷却水タンク 13 高圧ポンプ 14 逆止弁 A 有機性被処理液 D (出口配管の)着脱範囲
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 空 利之 兵庫県神戸市西区押部谷町木幡2−274 (72)発明者 宮川 守 兵庫県神戸市東灘区魚崎南町7−13−21 (72)発明者 村岡 薫 兵庫県明石市小久保1−16−10 アンセル モ西明石502 Fターム(参考) 4D050 AA12 AB07 AB19 BB01 BB09 BC01 BC02 BC10 BD02 BD06 CA20 4H006 AA05 AC13 AC26 BC10 BC11 BE30 BE50

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温、高圧下で有機性被処理液に酸化反
    応を起こさせる反応器と、この反応器に有機性被処理液
    を供給する被処理液供給手段とを備える有機性被処理液
    の酸化処理装置であって、 上記反応器から排出される処理液に冷却水を混入させる
    冷却水供給手段を備えることを特徴とする有機性被処理
    液の酸化処理装置。
  2. 【請求項2】 上記冷却水供給手段が反応器の出口近傍
    に配設されてなる請求項1に記載の有機性被処理液の酸
    化処理装置。
  3. 【請求項3】 上記反応器後の処理液との熱交換により
    有機性被処理液を加熱する熱交換器を備えており、 上記冷却水供給手段が熱交換器の入口より上流に配設さ
    れてなる請求項1に記載の有機性被処理液の酸化処理装
    置。
  4. 【請求項4】 上記反応器後の処理液との熱交換により
    有機性被処理液を加熱する熱交換器を備えており、上記
    冷却水供給手段が、熱交換器における処理液の流通経路
    の途中に接続されてなる請求項1に記載の有機性被処理
    液の酸化処理装置。
  5. 【請求項5】 上記反応器からの処理液の排出経路の一
    部が着脱自在に構成されており、着脱自在に構成された
    当該一部に上記冷却水供給手段が接続されてなる請求項
    1〜4のうちのいずれか一の項に記載の有機性被処理液
    の酸化処理装置。
  6. 【請求項6】 高温・高圧下で有機性被処理液を酸化反
    応により分解・処理する有機性被処理液の酸化処理方法
    であって、 この酸化反応後の処理液に冷却水を供給することによっ
    て該処理液を急冷する急冷工程を有することを特徴とす
    る有機性被処理液の酸化処理方法。
  7. 【請求項7】 上記酸化反応後の処理液との熱交換によ
    り有機性被処理液を加熱する熱交換工程を有し、 該熱交換工程に至る前に上記急冷工程が施行されてなる
    請求項6に記載の有機性被処理液の酸化処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005066483A (ja) * 2003-08-25 2005-03-17 Yanmar Co Ltd 超臨界流体又は亜臨界流体による有機反応物質等の反応方法及びその装置
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