JP4285870B2 - 吹き抜け空間を有する住宅 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、最下階から最上階まで到達した吹き抜け空間を有し、且つ該吹き抜け空間の天井部分に滞留した暖気を下方に送るようにした住宅に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
住宅では、玄関を含むホールや階段或いは居間の一部を吹き抜け構造とすることがある。このような吹き抜け構造は、建物に於ける意匠性の向上や解放感を得ることを目的として構成されるのが一般的である。即ち、建物に吹き抜けを作るか否か、吹き抜けを作る場合に如何なる位置に配置するか、等は居住する住人の趣味や設計者の趣味に依存するのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如く、従来の吹き抜けを有する建物ではこの吹き抜けを積極的に活用して居住性を向上させるような思想はなく、単なる意匠性の向上にのみ限定されている。
【0004】
一方、狭い敷地に住宅を建築する場合、隣家との接近で日照(採光,採熱)が不充分になったり、道路を通行する車両の騒音の問題、或いは隣家の視線の問題等の諸問題があり、これらの問題を解決することが重要な課題となる。
【0005】
また冬季では暖房を効率良く行なうことが重要である。しかし、従来の住宅に於ける吹き抜けでは、単に大きな空間にある空気を暖めるのみであって、暖房効率の劣化を招くという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、吹き抜けを屋内への日照による採光,採熱、及び空気の通風,換気空間として積極的に活用し得るように構成した吹き抜け空間、即ち、屋内にありながら屋外空間としての要素を取り入れた半屋外空間として機能する吹き抜け空間を有する住宅を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る吹き抜け空間を有する住宅は、吹き抜けを備えると共に、口を介して該吹き抜けに臨む居住空間を少なくとも最上階に備える吹き抜け空間を有する住宅において、前記吹き抜けの天井は、当該吹き抜けに直射日線による採光を確保可能であると共に屋外と前記吹き抜けとの間での空気の流通を確保可能な天窓と、該天窓の上端部から立ち上がって形成されて直射日線による採光を遮る庇とを備え、該吹き抜けの上端部には、前記天窓よりも上方となる位置に、前記開口を有して前記吹き抜けに臨む前記居住空間の界壁及び前記庇に包囲されると共に前記天窓を介して採光を受ける空間にのみ開放された空気溜まりが設けられており、前記居住空間の界壁の開口は、上縁部を前記庇の下端部よりも下方となる位置に設けて形成されているものである。前記開口とは、必ずしも常に開放している開口である必要はなく、開閉可能な窓であって良い。
【0008】
上記吹き抜け空間を有する住宅(以下単に「住宅」という)では、天井は、当該吹き抜けに直射日線による採光を確保可能であると共に屋外と前記吹き抜けとの間での空気の流通を確保可能な天窓と、該天窓の上端部から立ち上がって形成されて直斜光線による採光を遮る庇とを備えため、天窓を介して屋内に採光,採熱することが出来る。また天井に設けた庇によって、特に夏季では最上階の部屋に直射光線が差し込むことがない。
【0009】
特に、天窓に設けた窓を開放した場合、天井部分に滞留した空気を大気中に放出することが出来、この放出に伴って下階(一般的には1階、但し、地下室又は半地下室があり、この地下室又は半地下室が外部に対する開口を形成し得る場合はこれらの地下室又は半地下室であって良い。)に通じる外部との開口から新鮮な空気を取り入れることが出来る。このため、屋内の吹き抜け空間に風が吹くこととなり、吹き抜けを囲む部屋に外気を取り入れることが出来る。また各階の外壁に開口を設けた場合には、該開口を通して外気を取り入れることが出来る。従って、住宅の内部の通風,換気をはかることが出来る。
【0010】
また窓を閉鎖した場合、天井部分の空気は外部に放出されず、天窓から差し込む太陽光によって暖められた暖気、或いは暖房により暖められて上昇した暖気を滞留させることが出来る。
【0011】
上記住宅に於いて、少なくとも一端が前記吹き抜けの上端部の前記空気溜まりに開口する管を前記吹き抜け空間に縦方向に配置し、前記管によって前記空気溜まりに溜まった暖気を下方に送るように構成することが好ましい。住宅をこのように構成することによって、天井に滞留した暖気を管を通して下方に導き、下階に配置された各部屋の内部や床下、或いは中間の階に配置された各部屋の内部や床下に通してこれらの部屋を暖房することが出来る。
【0012】
上記何れかの住宅に於いて、天窓は、下方に向かうにしたがって前記庇から離間する方向に傾斜して形成されていることが好ましい。
【0013】
また上記何れかの住宅に於いて、天窓には、開放可能に形成されて吹き抜けと屋外の空気の流通を可能とする窓が設けられており、前記窓は、少なくとも前記開口の上縁部よりも上方となる位置から開放可能に形成されていることが好ましい。
【0014】
また上記何れかの住宅に於いて、吹き抜けの下部には、外部に通じて外気を吹き抜けに取り入れ可能な開口が1又は複数形成されていることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、上記住宅の好ましい実施形態について図を用いて説明する。図1は住宅の縦断面図である。図2は図1に示す住宅の各階の平面図である。図3は暖かい季節に於ける空気の流れを説明する図である。図4は寒い季節に於ける暖気の流れを説明する図である。図5は各部屋の床或いは各階の床の構造を説明する図である。図6は各階の部屋或いは各階の床を構成する手順を説明する図である。図7はC形鋼と束材との関係を説明する図である。図8は各部屋或いは各階の暖冷房を行なう装置の構成を説明する図である。図9は暖気を放出させる例を説明する図である。図10は本発明に係る住宅を好ましく建築し得る敷地の形状を説明する図である。図11は吹き抜けの一方の側に居住空間が配置された住宅の例を説明する図である。図12は吹き抜けの四方を囲んで居住空間が配置された住宅の例を説明する図である。
【0016】
図1,図2に示す住宅Aは内部に最下階(1階や地下室又は半地下室、以下同じ)から最上階にかけて形成された吹き抜けBを有しており、この吹き抜けBを空気の流れを形成する流通空間として、且つ天井Cに形成された天窓から差し込んだ太陽光線の採光空間として積極的に活用することで、吹き抜け空間を恰も屋外の空間の如く機能させると共に、吹き抜けBを建物の内部に配置された各居住空間1の緩衝空間として機能させるようにしたものである。このため、住宅Aでは、各居住空間1が吹き抜けBによって互いに独立性を確保することが可能である。
【0017】
上記住宅Aは、図10(a),(b)に示すように、敷地が狭く且つ隣家が接近した環境、或いは二方向に道路が位置し、交通量が多く交通騒音が居住性に対し大きな影響を与えるような環境を持った敷地に建築する所謂都市型住宅として建築したときに好ましい。即ち、建物の内部に吹き抜けBを形成して積極的に空間を取り込むことで、建物の外周に沿って形成される外部空間に依存することなく、採光を確保すると共に空気の通風,換気を実現することが可能である。
【0018】
このため、隣家に面した外壁や道路に面した外壁に多くの開口を形成することのない遮壁としても、採光及び通気を確保することが可能で且つ騒音を遮断することが可能である。
【0019】
従って、外部環境に大きく依存することなく、独立して良好な居住性を確保することが可能となる。しかし、住宅Aは必ずしも都市部にのみ対応させるものではなく、郊外型の戸建て住宅として建築しても良いことは当然である。
【0020】
本発明を実現した住宅としては、本実施例のように、吹き抜けBの三方向に居住空間1が配置された住宅Aや、図11に示すように、吹き抜けBの一方向に居住空間1が配置された住宅D、図12に示すように吹き抜けBの四方に居住空間1が配置された住宅Eに対応することが可能である。ここで、住宅A,D,Eは各階の平面プランは異なるものの最下階から最上階にかけて形成された吹き抜けBを有することに変わりはなく、且つ吹き抜けBの基本的な構成も同一である。
【0021】
即ち、本発明は、階層の多少及び平面プランの如何に関わらず、最下階から最上階にかけて形成された吹き抜けBを有し、且つ吹き抜けBの天井Cが庇11と開放可能な窓12を有する天窓13とによって構成され、更に、吹き抜けBの最下階である1階2に通じる外部との開口14を有して構成されている。また吹き抜けBには、少なくとも一方の端部が天井Cの近傍に開口した管Fが配置されている。従って、以下前記各住宅A,D,Eを代表して、住宅Aの構成について説明する。
【0022】
図1,図2に示す住宅Aは、1階2,2階3,3階4,屋上5からなる3階建ての建物として構成されており、各階2〜4に夫々居住空間1が形成され、複数の居住空間1によって例えば二世代が同居し得る住宅として構成されている。しかし、住宅Aが複数世代が同居し得るように構成されるか否かを限定するものではない。
【0023】
また各階2〜4に於ける居住空間1は、夫々の階に設定されたプランに応じてダイニングや子供室,寝室としての機能が付与され、且つ生活に必要な空間(例えば玄関や階段,便所,風呂場,洗面所等)としての機能が付与される。即ち、本実施例に係る住宅A及び他の実施例に係る住宅D,Eに於いて、居住空間1は機能を限定するものではなく、単に住人が居住し得る空間という程度の意味で使用される。
【0024】
住宅Aに於いて、吹き抜けBは最下階としての1階2から最上階としての3階4までの間に形成され、各階2〜4に配置された居住空間1は一部が吹き抜けBに臨んでいる。特に、2階3の居住空間1及び3階4の居住空間1は吹き抜けBに面してサッシュ等の開閉部材を持った開口15を有しており、上階3,4の居住空間1は、開口15を介して吹き抜けBを他の階の居住空間1と共有し得るように構成されている。
【0025】
従って、各階2〜4の居住空間1は吹き抜けBを緩衝空間として互いに独立すると共に、吹き抜けBを縦方向の路地的空間としてつながっている。このため、適度にプライバシーを確保することが可能で、且つ吹き抜けBを通して会話することで長屋的な雰囲気をかもし出すことが可能である。
【0026】
住宅Aに於ける吹き抜けBの位置は特に限定するものではなく、道路との関係や隣家との関係で設定される。即ち、各階2〜4の居住空間1が吹き抜けBに臨んだ開口15を有するため、吹き抜けBに採光機能と通風機能とがあれば、各居住空間1の採光や通風を外部空間に依存する必要はない。従って、外壁に形成する開口16を最小限に押さえることで、外部からの騒音を遮断して居住性の高い住宅Aとすることが可能である。
【0027】
吹き抜けBの天井Cは、庇11と、開放可能な窓12を有する天窓13とによって構成されている。庇11は、3階4の居住空間1に直射光線が差し込むことを防ぐ機能と、天井Cの内部に空気溜まり17を形成する機能を有するものであり、吹き抜けBの北側(本実施例では屋上5側)から中央にかけて所定寸法を持って形成されている。
【0028】
庇11は上記機能を有するものであれば良く、特に構造を限定するものではない。このため、本実施例では、屋上5の吹き抜けBに対応する部分を該吹き抜けBの中央側に所定寸法張り出すと共に突端で立ち下げることで、内部に空気溜まり17の一部を構成するように形成されている。
【0029】
尚、庇11の張出寸法は3階4の居住空間1に直射光線が差し込むことを防止し得る値であれば良く、この寸法は限定するものではない。
【0030】
天窓13は開放可能な窓12を有しており、吹き抜けBへの採光を確保する機能と、天井Cの内部に形成された空気溜まり17に滞留した空気を排出する機能とを有するものである。このため、天窓13は庇11の先端部から下方に向けて傾斜した状態で形成されており、且つ天窓13及び窓12共に透明或いは半透明の部材(強化ガラス,強化プラスチック等)を用いて構成されている。
【0031】
また窓12は天窓13の上端部位であって庇11の先端部分に配置されると共に開放可能に構成され、開放したときに吹き抜けBの天井Cに形成された空気溜まり17(住宅Aの屋内)を大気に開放して温度差等の条件により換気をはかることが可能である。従って、吹き抜けBが窓12を介して大気と流通し、屋内の空気を大気に放出することが可能となる。
【0032】
窓12は天窓13の上端部分を回転中心として下端部分を時計方向(屋外側)に回動して天井Cの内部を開放し、半時計方向に回動して閉鎖し得るように構成されている。窓12を回動させる際の駆動源としては特に限定するものではなく、窓12の回動中心を回動させるものであれば、人手で操作するロープであって良く、またモーターであっても良い。更に、ソレノイドやシリンダー,或いは形状記憶合金であっても良い。
【0033】
吹き抜けBの最下階である1階2には外部に通じる開口14が複数形成されている。この開口14は吹き抜けBに最下階に開口して該最下階に外気を取り入れる機能を有するものであり、1階2の吹き抜けBに形成された開口14や、吹き抜けBに面した居住空間1に形成された開口14によって構成されている。
【0034】
吹き抜けBの所定位置には、上端が天井Cの近傍に形成された空気溜まり17に開口した管Fが設けられている。この管Fは下端が吹き抜けBの最下階である1階2の床面に到達し、該床面に沿って開口して空気を流通させることが可能なように構成され、或いは図3,図4に示すように床下空間21に開口して該床下空間21と空気溜まり17を連通すると共に両空間にある空気を流通させるように構成されている。
【0035】
管Fは、塩ビ管やポリエチレン管等の合成樹脂管、或いは薄い鉄板からなるダクトやステンレス管等の金属管等のなかから選択されたものが利用される。管Fは、予め選択された管を吹き抜けBに縦方向に設置し、上端を空気溜まり17に開口させると共に下端を1階2の床面に沿って開口させ或いは床下空間21に開口させている。
【0036】
上記の如く、管Fは筒体からなる所謂管によって構成することが可能である。しかし、空気溜まり17に滞留した空気を強制的に還流させるために、管Fの所定位置にファン18を設けても良い。このように、管Fにファン18を設けることによって、空気溜まり17に滞留した空気を強制的に1階2の床面或いは床下空間21に還流させることが可能である。
【0037】
また管Fは必ずしも1階2の床面や床下空間21のみに空気溜まり17にある空気を還流させるものである必要はなく、2階3の床面や床下空間21に空気を還流させるように構成しても良い。本実施例では、1階2の床下空間21に還流させるように構成している。
【0038】
尚、管Fの所定部位(例えば1階に対応する部位)に除湿部材を設けて除湿し得るように構成しても良い。
【0039】
次に、上記の如く構成された住宅Aに於ける吹き抜けBの機能について図3,図4により説明する。図3は暖かい季節に於ける住宅Aの採光状態と通気の状態を説明する図であり、図4は寒い季節に於ける住宅Aの採光状態と通気の状態を説明する図である。
【0040】
図3に示すように、暖かい季節では太陽の位置が高く、日射が強い。太陽光線は吹き抜けBの天井Cを構成する天窓13から差し込むものの、最上階である3階4の居住空間1には庇11によって遮られて直接差し込むことがない。しかし、天窓13を通して採光をはかることが可能であり、住宅Aの屋内は充分な明るさを確保することが可能である。
【0041】
また天井Cの内部に形成された空気溜まり17は天窓13を通して入射する熱によって温度が上昇する。更に、各階2〜4の居住空間1にある空気は暖冷房機器からなる空調設備22によって適度な温度に調整されるが、換気の際には図に矢印aで示すように外気が侵入し、且つ矢印bで示すように室内の空気が吹き抜けBに侵入する。吹き抜けBに侵入した空気は天井Cに上昇して空気溜まり17に滞留する。
【0042】
空気溜まり17の温度が上昇したとき、天窓13に設けた窓12を開放すると空気溜まり17に滞留した温度の高い空気は窓12を通って大気に放出される。即ち、吹き抜けBが一種の煙突として機能し、温度の高い空気が窓12から大気に放出されるのに伴って開口14〜16から外気や室内の空気が吹き抜けBに流れ込んで良好な状態で換気をはかることが可能である。
【0043】
図4に示すように、寒い季節では太陽の位置が低く、日射も弱い。このため、吹き抜けBの天窓13から差し込んだ太陽光線は庇11の存在に関わらず3階4の居住空間1に差し込み、日射による熱を屋内に取り込むことにより、居住性を高めることが可能である。即ち、庇11は一般住宅に於ける庇と同様の機能を発揮し得るものであれば良い。
【0044】
また天窓13を通して吹き抜けBに入射した熱は、天井Cに形成された空気溜まり17にある空気を暖める。更に、各階2〜4の居住空間1にある空気は空調設備22によって暖められ適度な温度に調整される。また寒い季節では建物の外周に形成された開口16は閉鎖され、最下階である1階2に形成された外部との開口14を適当な時間間隔で開閉して外気による換気を行う。
【0045】
このため、暖められた空気(暖気)は矢印cのように流れて吹き抜けBに侵入すると共に上昇して空気溜まり17に滞留する。滞留した暖気は管Fの上端の開口から矢印dに沿って該管Fの内部を通って下方に流れ、管Fの下端の開口から例えば床下空間21に放出され、更に、後述する床面材31を通って居住空間1に流れる。
【0046】
即ち、寒い季節には、天窓13を通して差し込む太陽光線によって暖められた吹き抜けBの天井Cにある暖気、空調設備22によって暖めた暖気を管Fを介して還流させることで、エネルギを有効に活用することが可能となる。
【0047】
上記の如く、暖かい季節では吹き抜けBが恰も煙突の如く機能して暖気を空気溜まり17に滞留させると共に滞留した空気を窓12から外部に放出して住宅Aの内部の換気をはかることが可能である。また寒い季節には各階2〜4の居住空間1の空気は空調設備22によって暖められ、吹き抜けBを通って天井Cに上昇し空気溜まり17に滞留する。そして、空気溜まり17に滞留した暖気が管Fを通って下方に流れることで暖気の還流をはかることが可能である。
【0048】
上記の如く構成された管Fでは、下端は1階2の床面と略等しい位置に開口を形成することで矢印dに沿って流れてきた暖気を床面に沿って放出して1階2の居住空間1を暖めることが可能である。また前述したように1階2の床下空間21に放出して1階2の居住空間1を暖めることが可能である。更に、同様にして2階3,3階4の床面に沿って暖気を放出し、或いは2階3,3階4の床下空間21に放出して2階2,3階4を暖めることも可能である。
【0049】
従って、管Fは少なくとも上端が吹き抜けBの天井Cに形成された空気溜まり17(天井Cの近傍)に開口することが必須であるが、他の端部が何れの階に開口するか、或いは管Fの中間から開口させるかは限定するものではない。
【0050】
次に、床下空間21を有する1階2,2階3の床構造について図5〜図7により説明する。尚、この床構造は、1階2〜3階4の何れの階であっても構成することが可能であり、本実施例に係る床構造を何れの階に適用するかは限定するものではない。
【0051】
図に於いて、床下空間21を有する床構造は床面材31と構造床32とを有しており、構造床32の所定位置に複数の高さ調整可能な束材33を配置し、該束材33にC形鋼34を支持すると共にC形鋼34に床面材31を取り付けることで、床面材31と構造床32との間に予め設定された寸法を持った床下空間21を形成している。
【0052】
床下空間21を暖冷房のために利用する場合、床下空間21の高さ方向の寸法(床面材31の下面と構造床32の上面との間の寸法)は約100 mm程度であることが好ましい。このため、束材33はC形鋼34を100 mmを含む範囲で調整可能であることが必要となり、且つC形鋼34はフランジ34aの寸法が床下空間21を流通する空気の流れを阻害しない程度の寸法であることが必要である。
【0053】
床下空間21を暖冷房のために利用する場合、床下空間21を流通する空気は床面材31を通って居住空間1に流れるように構成することが可能である。また床下空間21を流通する空気の保有する熱を有効に活用することが必要であり、この観点から構造床32の断熱構造が設定される。
【0054】
即ち、構造床32の熱容量を利用して蓄熱作用を発揮させる場合には、構造床32の下面である構造床32の床下空間21とは反対側の面に断熱材35を取り付ける。また構造床32の熱容量を利用しない場合には断熱材35を床下空間21側の面に取り付ける。このように、構造床32に断熱材35を取り付ける際の取付面は一義的に設定されるものではなく、構造床32を蓄熱材として利用するか否かに応じて設定される。
【0055】
床面材31は居住空間1の床面を支持する下地としての機能を発揮するものであり、例えば予め設定された厚さと長さ及び幅を持ったパーティクルボードを用いることが可能であり、且つ他の同様なボードやパネル等の面材を用いることが可能である。そして床面材31の上面にフローリングや畳或いは他の仕上げ材を施工することで、目的の床が形成されている。
【0056】
構造床32は建物の構造材としての機能を発揮するものであり、束材33を介して伝達される力を支持するものである。このような機能を持った構造床32として、コンクリートスラブやPCパネル,ALCパネル,木質系パネル等のパネルを配列したものがあり、建物の全体の構造に対応させて適宜選択して構成することが好ましい。
【0057】
束材33は高さを調整するために、ネジジャッキと同様の構造を有している。即ち、束材33は、本体33aと、この本体33aに螺合して昇降する昇降部材33bと、ロックナット33cとによって構成されており、昇降部材33bを本体33aに螺合して回転させることで、昇降部材33bの先端フランジ33dと本体33aのベースフランジ33eとの間の寸法を変化させて高さを調整することが可能である。そして調整位置でロックナット33cを本体33a側に締め付けることで、昇降部材33bを調整位置に固定することが可能である。
【0058】
C形鋼34は所定の厚さを持った鋼板をC形に折曲成形して構成されており、フランジ34aは床下空間21に於ける空気の流通を阻害しない程度の寸法で且つ充分な曲げ剛性を発揮し得る寸法を有しており、ウエブ34bは束材33の先端フランジ33dよりも大きい寸法で且つ充分な曲げ強度を発揮し得る寸法を有している。
【0059】
本実施例では、C形鋼34のフランジ34aは25mm〜35mmの範囲に設定されており、ウエブ34bは100 mmに設定されている。C形鋼34に於けるフランジ34a及びウエブ34bの寸法は、床面材31と共に住宅の床面を構成する際に充分な曲げ強度を発揮し得る値である。
【0060】
次に、上記各部材によって床を構成する際の手順について説明する。床を構成するに際し、予めC形鋼34のフランジ34a側のウエブ34bに所定のピッチで複数の束材33を取り付けておく。C形鋼34に対する束材33の取付ピッチは、C形鋼34及び床面材31に設定された曲げ強度や許容撓み量に基づいて設定される。本実施例では、束材33の取付ピッチは450 mm〜1200mmの範囲に設定されている。またC形鋼34に対して束材33を取り付ける方法は、束材33の先端フランジ33dを接着剤や両面粘着テープ等による接着を採用している。
【0061】
C形鋼34に複数の束材33を取り付けるに際し、図7に示すように、C形鋼34の両端に位置する束材33或いは予め設定された2個の束材33の高さ(先端フランジ33dとベースフランジ33eとの距離)を床下空間21の寸法と略等しい値とし、前記以外の束材33の高さを短くしておくことが好ましい。
【0062】
上記の如くして複数の束材33を取り付けたC形鋼34を、図6(a)に示すように、構造床32の上部に予め設定された間隔(450 mm〜900 mmの範囲)を持って配置する。このとき配置された束材33とC形鋼34との組合せ体は、同図(b)に示すように、C形鋼34の両端に配置された束材33のみが構造床32に接地する。この状態で、接地した束材33を調整してC形鋼34のレベルを調整し、調整が終了したとき、ロックナット33cを締め付けると共にベースフランジ33eを接着剤或いは両面粘着テープによって構造床32に固定する。この場合、床面材31が水平方向に動くことがないので、束材33の転倒を配慮する必要がない。
【0063】
その後、同図(c)に示すように、C形鋼34の中間に取り付けた束材33を調整して夫々のベースフランジ33eを構造床32に接着することで、C形鋼34を構造床32に固定する。
【0064】
上記の如く、複数の束材33を取り付けた長尺のC形鋼34を構造床32に固定する場合、予め2個の束材33の高さを目的の床下空間21の高さに略等しい寸法に設定しておき、このC形鋼34を構造床32に配置すると共に2個の束材33を操作してレベルを調整し、その後、C形鋼34のレベルを保持するように他の束材33の高さを調整することで、個々の束材33毎のレベル出しを行なう必要がなく、短時間で容易にC形鋼34の配置を行なうことが可能である。
【0065】
しかし、必ずしもC形鋼34に予め複数の束材33を取り付けておく必要はなく、構造床32にC形鋼34を配置する際に該C形鋼34を2個の束材33によって支持すると共にレベル調整を行い、その後、C形鋼34と構造床32との間に束材33を配置して昇降部材33bを操作して両フランジ33d,33eを夫々C形鋼34,構造床32に当接した後、接着するようにしても良い。この場合であっても、短時間でC形鋼34の配置とレベル出しを行なうことが可能である。
【0066】
更に、構造床32上に配置されたC形鋼34のウエブ34bに床面材31を取り付けることで床構造が完成する。そして床面材31の表面にフローリングや畳等の仕上げ材を取り付け、或いは敷き込むことで、居住空間1の床を完成させることが可能である。
【0067】
尚、断熱材35は、構造床32を蓄熱用に利用する場合には該構造床32の下面に施工し、構造床32を蓄熱用に利用しない場合には該構造床32の上面にC形鋼34を配置して各束材33を接着した後施工する。但し、断熱材35の圧縮強度が1平方センチ当たり12ニュートン以上あれば、束材33のベースフランジ33eの面積を225平方センチ以上とすることで、構造床32に施工された断熱材35の上に束材33を設置しても良い。
【0068】
上記床構造では、床下空間21は対応する階(1階2,2階3)の床下が一つの連なった空間として構成される。このため、床下空間21を利用して各階に構成された居住空間1全体の空調を行なうことが可能である。しかし、必ずしも1階層の居住空間1を一つの連なった床面として構成する必要はなく、一つの居住空間1が複数の部屋に区画されるような場合、これらの区画に沿って床下空間21に図示しない仕切材を配置することで分割することも可能である。この場合であっても、床下空間21を各部屋毎に完全に区画するか否かは限定するものではなく、簡単に一体化し得るような構造とすることが好ましい。
【0069】
即ち、後述するようにして空調設備22を構成するルームエアコン41の吹き出しを床下空間21に導入することで、暖冷房からなる空調を行なうことが可能である。特に、寒い季節では吹き抜けBに設けた管Fの下端側の開口を床下空間21と接続することで、空調設備22から吹き込む暖気と、管Fを介して還流させた吹き抜けBの天井Cに形成された空気溜まり17に滞留した空気を還流させた暖気とによって暖房することが可能である。
【0070】
特に、床面材31をC形鋼34によって支持することで、床下空間21を流通する空気によってC形鋼34を冷却し、或いは暖めることが可能となり、居住空間1を暖冷房する際に床面材31の温度ムラを少なくして良好な空調を実現することが可能である。
【0071】
次に、床下空間21を有する階(1階2,2階3)を効率良く暖冷房する構造について図8,図9により説明し、合わせて暖冷房方法について説明する。この暖冷房構造は、汎用の壁掛型ルームエアコンを用いることで設備コストを低減し、且つ吹き出した空気を床下空間21に導入することで効率の良い暖冷房を実現するものである。尚、図8,図9は2階3の居住空間1を暖冷房する空調設備22と床下空間21との関係を示す図である。
【0072】
図8に於いて、空調設備22は、壁掛け型のルームエアコン41と、ルームエアコン41の吹き出し口の下方に配置されたファン42と、ルームエアコン41とファン42との間に配置された消音器43とを有して構成されている。ルームエアコン41は通常は壁の上部に取り付けられるが、本実施例では、壁の下部であって消音器43の上方に取り付けられており、これらの各部材の周囲には意匠面を配慮したガラリ44が設けられている。
【0073】
ガラリ44の内部は、ルームエアコン41の吹き出し口よりも上方に設けた仕切板44aによって上部室44bと下部室44cとに分離され、吹き出し口から吹き出した暖気或いは冷気がルームエアコン41の吸気側にまわることがないように構成されると共に、ファン42を運転したときにルームエアコン41の吹き出し空気以外に居住空間1の空気を吸い込むことで、ファン42に無理を強いることなく運転し得るように構成されている。
【0074】
特に、熱源として汎用のルームエアコン41を用いることで設備コストの上昇を避けることが可能であり、且つルームエアコン41を壁掛け型とすることで保守点検を容易に行なうことが可能である。ルームエアコン41は、外壁51の内部に設けた内壁52を補強材53によって補強し、この補強部位に取り付けられている。
【0075】
本実施例に於いて、床下空間21は外壁51と内壁52との間に形成された通路54とは遮断されており、床下空間21を流れる暖気,冷気が外壁51と内壁52との間の通路54に流出することはない。
【0076】
ファン42は、ルームエアコン41から吹き出された暖気或いは冷気を吸引すると共にガラリ44の下部室44cから居住空間1にある空気を吸引して床下空間21に放出するものである。このファン42は、ルームエアコン41の吹き出し風量よりも充分に大きい送風能力を有し、且つ床下空間21に於ける空気抵抗(床面材31や床仕上げ材を通気させる際の抵抗)に抗して吸引した空気を吹き出すことが可能な静圧を有している。このようなファンとしてはシロッコファンやターボファン等種々のものがあり、これらの中から風量や静圧等の条件に応じて適宜選択することが可能である。
【0077】
ファン42は吸引した暖気や冷気を放出する放出口の寸法が床下空間21の高さ寸法と略等しいか或いは小さいことが必要である。このようなファン42を用いることで、ルームエアコン41から吹き出された暖気,冷気及び居住空間1にある空気を吸引して床下空間21に放出すると共に、該床下空間21の隅々まで一様に流すことが可能である。
【0078】
消音器43は、ファン42が空気を吸引する際に発生する騒音を消音する機能を有するものであり、この機能があれば構成を限定するものではない。
【0079】
居住空間1に於ける空調設備22を設置した部位と対向する部位であって内壁52と接近した位置に簀の子或いはグレーチングからなる放出口45が形成されている。この放出口45は、床下空間21を流れた暖気或いは冷気を居住空間1に放出する機能を有するものである。このため、放出口45は居住空間1に於ける何れの位置にあっても良い。
【0080】
しかし、図9に示すように、放出口45を外壁51に設けた開口14,16に取り付けたサッシュ55の近傍に設けることによって、該サッシュ55の結露を防止することが可能となる。
【0081】
上記の如く構成された暖冷房構造では、床下空間21に暖気或いは冷気を通すことで床を介して居住空間1を暖冷房することが可能である。このような暖冷房では、暖気或いは冷気が直接人の肌に作用して暖かさや涼しさを感じるものではなく、床を通して放出される暖気や冷気が居住空間1の雰囲気を暖かくし或いは涼しくするものであり、強い刺激を避けたやさしい暖冷房を実現することが可能となる。
【0082】
特に、住宅Aを暖房するに際し、空調設備22によって暖められた暖気を吹き抜けB及び管Fを通して還流させることで、極力エネルギの無駄をなくすことが可能である。このように、暖気を屋内で還流させてエネルギ効率を向上させることから、暖房のエネルギを炭化水素の燃焼熱に求めることは極めて不利であり、汎用のルームエアコン41を熱源とすることにより、きれいな暖気を得ることが可能となる。
【0083】
上記構成では、ファン42に対向させて熱源となるルームエアコン41を配置したが、この構成に限定するものではなく、ファン42を図4に示す管Fの下端の開口部分と、1階2の床下空間21の間に設け(図示せず)ても良い。この場合、管Fが熱源となる。
【0084】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明に係る住宅では、吹き抜けのある下階に外部との開口があり、天井には、当該吹き抜けに直射日線による採光を確保可能であると共に屋外と前記吹き抜けとの間での空気の流通を確保可能な天窓と、該天窓の上端部から立ち上がって形成されて直斜光線による採光を遮る庇とを備えているので、吹き抜けの天窓を通して採光,採熱することが出来、且つ庇によって太陽光線の最上階への直射を防止することが出来る。このため、外壁に設けた開口に依存することなく、住宅の各階への採光を実現することが出来る。
【0085】
また各階の居住空間にある空気は吹き抜けを通って天井に上昇し、該天井の内部に滞留する。暖かい季節では、天井の窓を開放することで、該天井の内部に滞留した暖気を外部に放出することが出来、この放出に伴って各居住空間の空気を吹き抜けに通気させて換気をはかることが出来る。
【0086】
吹き抜けを最下階から最上階にかけて構成することによって、該吹き抜けを単なる意匠的な構成とすることなく、積極的な採光,採熱空間として、また空気の流通空間として機能させることで、住宅の居住性を向上することが出来る。
【0087】
特に、吹き抜けが存在することによって、該吹き抜けを緩衝空間とすることが出来、各居住空間の独立性を実現することが出来る。同時に吹き抜けを介して上下階の会話を実現することも可能であり、吹き抜けを路地とした長屋的な雰囲気をかもし出すことが出来る。
【0088】
また吹き抜けに一端が天井の近傍に開口する管を縦方向に配置することによって、寒い季節に天井の内部に滞留した暖気を下方に導いて最下階或いは他の階の床下空間に放出することによって、各階の居住空間を暖房することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】住宅の縦断面図である。
【図2】図1に示す住宅の各階の平面図である。
【図3】暖かい季節に於ける空気の流れを説明する図である。
【図4】寒い季節に於ける暖気の流れを説明する図である。
【図5】各部屋の床或いは各階の床の構造を説明する図である。
【図6】各部屋の床或いは各階の床を構成する手順を説明する図である。
【図7】C形鋼と束材との関係を説明する図である。
【図8】各部屋或いは各階の暖冷房を行なう装置の構成を説明する図である。
【図9】暖気を放出させる例を説明する図である。
【図10】本発明に係る住宅を好ましく建築し得る敷地の形状を説明する図である。
【図11】吹き抜けの一方の側に居住空間が配置された住宅の例を説明する図である。
【図12】吹き抜けの四方を囲んで居住空間が配置された住宅の例を説明する図である。
【符号の説明】
A,D,E 住宅
B 吹き抜け
C 天井
F 管
1 居住空間
2 1階
3 2階
4 3階
5 屋上
11 庇
12 窓
13 天窓
14〜16 開口
17 空気溜まり
18 ファン
21 床下空間
22 空調設備
31 床面材
32 構造床
33 束材
33a 本体
33b 昇降部材
33c ロックナット
33d 先端フランジ
33e ベースフランジ
34 C形鋼
34a フランジ
34b ウエブ
35 断熱材
41 ルームエアコン
42 ファン
43 消音器
44 ガラリ
44a 仕切板
44b 上部室
44c 下部室
45 放出口
51 外壁
52 内壁
53 補強材
54 通路
55 サッシュ

Claims (5)

  1. 吹き抜けを備えると共に、口を介して該吹き抜けに臨む居住空間を少なくとも最上階に備える吹き抜け空間を有する住宅において、
    前記吹き抜けの天井は、当該吹き抜けに直射日線による採光を確保可能であると共に屋外と前記吹き抜けとの間での空気の流通を確保可能な天窓と、該天窓の上端部から立ち上がって形成されて直射日線による採光を遮る庇とを備え、
    該吹き抜けの上端部には、前記天窓よりも上方となる位置に、前記開口を有して前記吹き抜けに臨む前記居住空間の界壁及び前記庇に包囲されると共に前記天窓を介して採光を受ける空間にのみ開放された空気溜まりが設けられており、
    前記居住空間の界壁の開口は、上縁部を前記庇の下端部よりも下方となる位置に設けて形成されている
    ことを特徴とする吹き抜け空間を有する住宅。
  2. 少なくとも一端が前記吹き抜けの上端部の前記空気溜まりに開口する管を前記吹き抜け空間に縦方向に配置し、前記管によって前記空気溜まりに溜まった暖気を下方に送るように構成したことを特徴とする請求項1に記載した吹き抜け空間を有する住宅。
  3. 前記天窓は、下方に向かうにしたがって前記庇から離間する方向に傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の吹き抜け空間を有する住宅。
  4. 前記天窓には、開放可能に形成されて吹き抜けと屋外の空気の流通を可能とする窓が設けられており、前記窓は、少なくとも前記開口の上縁部よりも上方となる位置から開放可能に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の吹き抜け空間を有する住宅。
  5. 前記吹き抜けの下部には、外部に通じて外気を吹き抜けに取り入れ可能な開口が1又は複数形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の吹き抜け空間を有する住宅。
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