JP4283964B2 - 符号化データ記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばMPEG−4(Moving Picture Experts Group-4)を採用したデータ伝送システムのように、時間軸上で相関を有するフレームデータ群を自立情報と従属情報とにより表し、所定期間ごとに自立情報を少なくとも1つのフレームに挿入して伝送するようにしたシステムで使用される符号化データ記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話装置や携帯情報端末では、音声通信サービスのみならず、SMS(Short Message Service)や電子メールサービス、無線インターネットを利用した情報配信サービス等の種々伝送サービスを使用できるようになってきている。しかしこの種のシステムにおいて、動画像データのような情報量の大きいデータを伝送しようとすると、伝送路帯域がネックとなりそのままでは伝送することができない。
【0003】
そこで、動画像データを無線伝送する場合には動画像の圧縮/伸張処理が必要となり、その実現手段の一つとしてMPEG−4と呼ばれる画像圧縮/伸張方式の採用が検討されている。MPEG−4は、動画像データのように時間軸上で関連性を有するデータを、静止画として圧縮した1画面の全画像情報要素を含み画像データとして独立して意味をなす自立情報としての画像フレーム(以後Iフレームと称する)と、1フレーム前の画像データとの差分情報からなるフレーム(以後Pフレームと称する)とで表す。そして、伝送開始後の最初のフレームタイミングではIフレームを送信し、以後の各フレームタイミングではPフレームを順次送信するようにしたもので、これにより例えば数Mbps 相当の情報量を持つ動画像データを数十Kbps に圧縮して伝送することを可能としている。
【0004】
ところが、この様に初期フレームのみ絶対値情報を伝送し以後の各フレームでは前フレームとの差分情報を伝送するシステムでは、受信側の装置において例えば使用者がデータ受信途中で録画ボタンを押したとすると、差分情報(Pフレーム)しか記録することができず、この結果録画した画像データからは有効な画像再生を行うことができない。
【0005】
そこでMPEG−4では、各Pフレームの画面を多数のブロックに分割し、各Pフレームごとに任意のブロックのみ前フレームとの差分ではなく単独で圧縮した絶対値情報からなるデータを伝送するという工夫がなされている。上記絶対値情報からなるデータが挿入されるブロックはIマクロブロックと呼ばれ、送信側は1画面を再構成するに必要なすべてのIマクロブロックを複数のPフレームに分散して周期的に送信する。一方Pフレームデータのうち前フレームとの差分データとして圧縮されるものはPマクロブロックと呼ばれる。上記1画面分のIマクロブロックを送信する周期を仮にマクロ周期と呼称する。したがって受信側は、少なくとも1マクロ周期分のPフレームを受信することで、これらのPフレームにより伝送された複数のマクロブロックをもとに非圧縮の1画面データを再構成することができる。
【0006】
この様な方式であれば、受信側の装置においてデータストリームの受信途中で録画ボタンが押された場合でも、1マクロ周期分のPフレームを受信することで、その中に含まれるI及びPマクロブロックをもとに完全な1画面データを再生し記録することが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの様な方式では、録画を開始してから1マクロ周期分のPフレームを受信するまでの例えば約10秒間は、完全な1画面データを再構成することができない。このため、録画開始直後の約10秒間においては記録画像の品質が保証されず、使用者は品質が著しく劣化した記録画像を見せられることになり非常に好ましくなかった。
【0008】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その第1の目的は、データ受信途中で記録を開始した場合でも、記録指示の入力直後から高品質のデータを記録できるようにした符号化データ記録装置を提供することである。
【0009】
第2の目的は、データ受信途中で記録を開始した場合には、品質の劣化したデータを記録しないようにして高品質のデータのみを記録再生できるようにした符号化データ記録装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために第1の発明は、データストリーム上の各フレームデータをそれぞれ複数のマクロブロックに分割して、これらのマクロブロックごとにそのデータをデータ群として独立して意味をなす自立情報又は主として元のデータとの差分で構成される従属情報により表し、所定期間ごとに、前記各マクロブロックとも自立情報を少なくとも1つのフレームで伝送すると共にその他のフレームでは従属情報を伝送するようにしたデータ伝送システムで使用される符号化データ記録装置において、
データストリームの受信中に少なくとも最新の上記所定期間分の受信フレームをデータ保持手段に一時保持するようにし、上記データストリームの受信中に当該データストリームの記録指示が入力された場合に、この記録指示が入力された時点で上記データ保持手段に一時保持されている受信フレームをマクロブロック単位で読み出し、自立情報としてのIマクロブロックとそれ以後の同じ位置における従属情報としてのPマクロブロックとに基づいて疑似Iフレームを再構築し、この再構築した疑似Iフレームを記録媒体に記録するようにしたものである。
【0011】
したがってこの発明によれば、データストリームの受信中には常に少なくとも最新の所定期間分の受信データストリームがデータ保持手段に保持されるため、データストリームの受信途中で当該データストリームの記録指示が入力された場合でも、その直前に受信された所定期間分の受信データストリームを記録媒体に記録することが可能となる。このため、記録データの再生時には、上記所定期間分の受信データストリームに含まれる1画面分の自立情報、つまりマクロブロックをもとに、記録指示入力時点から高品質のフレームデータを再生することが可能となる。
【0013】
しかも、この様に構成すると、記録データの再生時にはフレームデータの再構築処理を行う必要がなくなって再生時の処理負荷が軽減され、これにより再生ボタンを押してから実際に再生データが出力されるまでの時間を短縮して、データ再生を応答性よく開始することができる。
【0014】
またこの発明は、データ保持手段に保持されているデータストリームを記録媒体に記録する際に、記録指示が入力された時点でデータ保持手段に一時保持されている受信フレームを記録媒体に仮記録し、その後の所定のタイミング、例えば通信終了後のように符号化データ記録装置の主要動作が終了した後に、上記記録媒体に仮記録した受信フレームをマクロブロック単位で読み出し、自立情報としてのIマクロブロックとそれ以後の同じ位置における従属情報としてのPマクロブロックとに基づいて疑似Iフレームを再構築し、この再構築した疑似Iフレームを記録媒体に記録し直すものである。
【0015】
この様にすると、フレームデータの再構築処理を、データ受信期間又は記録期間を避けて実行することが可能となり、これによりデータ受信中又は記録中に処理負荷が集中しないようにして、CPU又はDSPの負担を軽減することができる。
【0016】
またその際、符号化データ記録装置が、バッテリの出力により動作する第1のモードと、商用電源の出力をもとに動作する第2のモードとを備えている場合には、上記フレームデータの再構築処理を上記第2のモードが設定されている状態で行うようにするとよい。
この様にすると、消費電力の大きなフレームデータ再構築処理を、商用電源出力のもとで安定に実行することができる。
【0017】
また、上記第1の目的を達成するために第2の発明は、データストリームの受信中に当該データストリームの記録指示が入力された場合に、この記録指示が入力された時点以降に受信した少なくとも所定期間分の受信フレームを保持又は仮記録し、この保持又は仮記録された上記所定期間分の受信フレームをマクロブロック単位で読み出し、自立情報としてのIマクロブロックとそれ以後の同じ位置における従属情報としてのPマクロブロックとに基づいて疑似Iフレームを再構築し、この再構築した疑似Iフレームを上記記録媒体に記録するようにしたものである。
【0018】
したがってこの発明によれば、データ受信途中で記録指示が入力されると、この時点以降の所定期間分の受信フレームが保持又は仮記録され、この保持又は仮記録された所定期間分の受信情報に含まれる1画面分の自立情報及び従属情報、つまりI及びPマクロブロックをもとに、上記記録指示入力時点でのフレームデータが再構築されて記録されることになる。したがって、この場合にも前記第1の発明と同様に、記録指示入力時点から高品質のフレームデータを再生することが可能となる。
【0019】
一方、前記第2の目的を達成するために第3の発明は、データストリームの受信中に当該データストリームの記録指示が入力された場合に、この記録指示が入力された時点以降に受信される所定期間分の受信フレームの自立情報及び従属情報をもとに、上記記録指示の入力時点から上記所定期間が経過した後のフレームデータを再構築するデータ再構築手段と、データ記録制御手段とを備える。そして、上記記録指示入力時点から上記データ再構築手段によりフレームデータが再構築されるまでの間は記録待機期間とし、この記録待機期間経過後に上記再構築フレームデータ及びその後受信される受信フレームを記録媒体に記録するようにしたものである。
【0020】
したがってこの発明によれば、記録指示が入力された時点から所定期間内は記録待機状態に設定されるため受信データの記録は行われず、記録媒体には再構築したフレームデータから記録が開始される。このため、再生時には冒頭から高品質のデータを再生することが可能となる。ちなみに、記録指示の入力時点からそのまま受信データの記録を行うと、再生開始直後では再構築前の品質が著しく劣化したデータが再生されることになり、使用者に違和感を与え非常に好ましくない。
【0021】
なお、この発明では記録指示入力時点から所定期間内の受信データについては記録されないと云う課題が残るが、これについては先に述べた第1又は第2の発明により解決できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明に係わる符号化データ記録装置の実施形態を説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
この発明の第1の実施形態は、符号化データ記録機能を備えた携帯電話端末において、MPEG−4規格を使用して無線テレビジョン電話通信を行っている最中に、その受信画像フレームを一時記憶部に入力して、常に最新の1マクロ周期分の受信画像フレームを保持させる。そして、この状態で使用者が録画開始操作を行った場合に、上記一時記憶部に保持されている録画開始操作直前の1マクロ周期分の受信フレームと、上記録画開始操作後に受信される画像フレームとを、メイン記録部にそれぞれ転送して記録する。
また、画像圧縮記録モードが設定されている場合には、一時記憶部に保持されている1マクロ周期分の画像フレームのマクロブロックをもとに疑似Iフレームを再構築し、この疑似Iフレームをメイン記憶部に記録するようにしたものである。
【0024】
図1は、この発明に係わる符号データ記録装置が使用されるデータ伝送システムの一つである移動通信システムの概略構成図である。同図において、移動通信システムがカバーするサービスエリアには複数の基地局BS1,BS2,…が分散して設置してあり、これらの基地局BS1,BS2,…は網NWにそれぞれ接続されている。携帯電話端末MS1,MS2,…はそれぞれ、無線チャネルを介して最寄りの基地局BS1,BS2に接続され、これらの基地局BS1,BS2からさらに網NWに接続される。網NWでは、携帯電話端末MS1,MS2,…の発呼要求に応じて、該当する携帯電話端末MS1,MS2間を交換接続するための処理が行われる。そして、この交換接続処理により通信リンクが確立すると、以後携帯電話端末MS1,MS2間では無線テレビジョン電話通信が可能となる。
【0025】
なお、上記無線チャネルのアクセス方式としては、例えばW−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式が使用されるが、他にもFDMA(Frequency Division Multiple Access)方式やTDMA(Time Division Multiple Access)方式、さらには狭帯域のCDMA方式を採用することも可能である。
【0026】
図2は、上記移動通信システムにおいて、携帯電話端末MS1,MS2が相互に動画像データ、音声データ及びコンピュータ・データを多重化伝送することにより、無線テレビジョン電話通信を行う際の仕組みを示す図である。
【0027】
携帯電話端末MS1,MS2は物理レイヤ(具体的には移動交換網NW)により相互に接続され、MUX−PDUと呼ばれるパケット単位でデータ伝送を行う。MUX−PDUは、図示するごとく先頭にフラグとヘッダとを配置し、その後ろに画像データ、音声データ及びコンピュータ・データを交互に配置したものである。ヘッダにはMUX−PDUの内容を表す情報が挿入される。
【0028】
物理レイヤの上位にはAL/MUXレイヤ(具体的には多重分離部)が配置され、このAL/MUXレイヤにおいて上記MUX−PDUが生成される。また、AL/MUXレイヤの上位には高位レイヤが配置され、ここでビデオチャネル、オーディオチャネル及び制御・データチャネルの接続が行われる。高位レイヤは、後述するマルチメディア処理部、音声コーデック及びデータ通信部により実現される。
【0029】
動画像データは束ねられてビデオチャネルにより伝送されるが、このビデオチャネルにはMPEG−4ストリームが埋め込まれている。このMPEG−4ストリームでは、後述する図6に示すように1画面の全ての画素を含むIフレーム(初期フレーム)が先ず送られ、以後各フレームタイミングごとに前フレームとの差分情報からなるPフレームが順次送られる。
【0030】
さて、上記各携帯電話端末MS1,MS2,…は次のように構成される。図3はその外観を示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図である。
この携帯電話端末MS1,MS2は、無線テレビジョン電話通信機能を有するもので、その筐体前面パネルには送話器としてのマイクロホン31、受話器としてのスピーカ32、液晶表示器(LCD)34及びキー入力部35がそれぞれ配設されている。また筐体上部には、伸縮可能なアンテナ11と、カメラ33が取着されている。このカメラ33は、CMOS又はCCD等の固体撮像素子を採用したもので、静止画像又は動画像を撮像可能である。さらに筐体背面部には、電源部用の装着部が設けられており、この装着部にはバッテリパックを構成する電源部4が着脱自在に装着される。
【0031】
次に、携帯電話端末MS1,MS2,…の回路は次のように構成される。図4はその機能構成を示すブロック図であり、無線部1と、ベースバンド部2Aと、入出力部3と、電源部4とから構成される。
【0032】
すなわち、基地局BS1,BS2,…から移動通信システム用の無線チャネルを介して到来した無線周波信号は、アンテナ11で受信されたのちアンテナ共用器(DUP)12を介して受信回路(RX)13に入力される。受信回路13は、高周波増幅器、周波数変換器及び復調器を備える。そして、上記無線信号を低雑音増幅器で低雑音増幅したのち、周波数変換器において周波数シンセサイザ(SYN)14から発生された受信局部発振信号とミキシングして受信中間周波信号又は受信ベースバンド信号に周波数変換し、その出力信号を復調器でディジタル復調する。復調方式としては、例えばQPSK方式に対応した直交復調方式が用いられる。なお、上記周波数シンセサイザ14から発生される受信局部発振信号周波数は、ベースバンド部2Aに設けられた主制御部21から指示される。
【0033】
上記復調器から出力された復調信号はベースバンド部2Aに入力される。ベースバンド部2Aは、主制御部21と、多重分離部22と、音声符号復号部(以後音声コーデックと呼称する)23と、マルチメディア処理部24と、一時記憶部25と、メイン記録部26とを備えている。
【0034】
このうち一時記憶部25は、例えばリングバッファ又はFIFO(First-in First-out)メモリからなり、主制御部21の指示に従い、多重分離部22から出力された画像データを一時保持する。メイン記憶部26は、例えばRAMやEEPROMからなり、主制御部21の指示に従い、上記一時記憶部25に一時保持されている画像データ及び上記多重分離部22から出力された画像データを記録する。なお、このメイン記憶部26には、携帯電話端末MS2に対し着脱可能な可搬性を有するフラッシュメモリ等を使用することも可能である。
【0035】
上記復調信号は、主制御部21において制御情報であるかマルチメディア情報であるかが識別され、マルチメディア情報であれば多重分離部22に供給されてここで音声データと画像データとに分離される。そして、音声データは音声コーデック23に供給されてここで音声復号され、これにより再生された音声信号は入出力部3のスピーカ32から拡声出力される。これに対し画像データは、マルチメディア処理部24に供給されてここで画像復号処理され、これにより再生された画像信号は図示しないLCD制御部を介して入出力部3のLCD34に供給され表示される。
【0036】
また、上記受信音声データ及び受信画像データは、キー入力部35から録画指示が入力された場合に、主制御部21の制御に従い一時記憶部25を介してメイン記憶部26に記録される。またLCD34には、主制御部21から出力された自装置の動作状態を表す種々情報、例えば電話帳や受信電界強度検出値、バッテリの残量なども表示される。
【0037】
一方、入出力部3のマイクロホン31から出力された端末使用者の送話音声信号は、ベースバンド部2Aの音声コーデック23に入力され、ここで音声符号化されたのち多重分離部22に入力される。またカメラ(CAM)33から出力された画像信号は、ベースバンド部2Aのマルチメディア処理部24に入力され、ここで画像符号化処理が施されたのち上記多重分離部22に入力される。多重分離部22では、上記符号化された音声データと画像データとがH.223等で規定される所定のフォーマットにより多重化され、この多重化された送信データは主制御部21から無線部1の送信回路(TX)15に入力される。
【0038】
送信回路15は、変調器、周波数変換器及び送信電力増幅器を備える。上記送信データは、変調器でディジタル変調されたのち、周波数変換器により周波数シンセサイザ14から発生された送信局部発振信号とミキシングされて無線周波信号に周波数変換される。変調方式としては、QPSK方式が用いられる。そして、この生成された送信無線周波信号は、送信電力増幅器で所定の送信レベルに増幅されたのち、アンテナ共用器12を介してアンテナ11に供給され、このアンテナ11から図示しない基地局に向け送信される。
【0039】
なお、電源部4には、リチウムイオン電池等のバッテリ41と、このバッテリ41を充電するための充電回路42と、電圧生成回路(PS)43とが設けられている。電圧生成回路43は、例えばDC/DCコンバータからなり、バッテリ41の出力電圧をもとに所定の電源電圧Vccを生成する。
【0040】
また入出力部3には、操作時及び通信時にLCD34及びキー入力部35を照明するための照明器36が設けられている。この照明器36は、例えばバックライト又はイルミネーションと呼ばれる。
【0041】
ところで主制御部21は、マイクロプロセッサと、ROM及びRAMなどからなる内部メモリとを備えたもので、無線チャネルの接続制御や通信リンク確立後の通信制御等、通常の制御機能に加えて、この発明に係わる制御機能として、一時記憶制御手段21aと、メイン記憶制御手段21bと、データフレーム再構築処理手段21cとを備えている。
【0042】
一時記憶制御手段21aは、無線テレビジョン電話通信中に、無線部1で受信された後多重分離部22で分離された画像データストリームを一時記憶部25に入力し、この画像データストリームのうち常に最新の1マクロ周期分を保持させる。
【0043】
メイン記憶制御手段21bは、上記無線テレビジョン電話通信中に、キー入力部35において録画操作が行われた場合に、この時点で上記一時記憶部25に保持されている最新の1マクロ周期分の画像データをメイン記録部26に転送し記憶させると共に、その後受信された画像データを多重分離部22から上記メイン記憶部26に入力して記憶させる。
【0044】
データフレーム再構築処理手段21cは、上記メイン記憶部26に記録されたPフレームをもとに表示画像を復号再生する際に、録画開始直前に受信された1マクロ周期分のPフレームのマクロブロックをもとに上記録画開始操作時点におけるIフレームを再構築する。
【0045】
また、画像データの圧縮記録モードが設定されている場合には、上記一時記憶部25に保持されている1マクロ周期分の画像データの各マクロブロックをもとに、上記録画開始操作が行われた時点でのIフレームを再構築し、この疑似Iフレームをメイン記録部26に記憶させる。なお、上記疑似Iフレームの再構築処理は、上記録画操作がなされた時点で行うことも、また通信終了後に行うことも可能である。
【0046】
次に、以上のように構成された携帯電話端末MS1,MS2,…の受信画像記録動作を説明する。
いま仮に、図1に示す携帯電話端末MS1と携帯電話端末MS2とがMPEG−4を用いた無線テレビジョン電話通信を開始したとする。そうすると、送信側の携帯電話端末MS1は、カメラ33により撮像して得た画像データをもとに先ず初期基準画面情報であるIフレームを作成し、このIフレームを最初のフレームタイミングで送信する。そして第2フレーム以降の各フレームタイミングではそれぞれ、1フレーム前の画像データとの差分情報(Pフレーム)をそれぞれ作成し、この差分情報をPフレームとして順次送信する。
【0047】
これに対し通信相手の携帯電話端末MS2は、先ず携帯電話端末MS1から伝送されたIフレームを受信し、このIフレームをもとにマルチメディア処理部24で完全な1画面データを復号再生してこの1画面データをLCD34に表示する。そして、それ以後は携帯電話端末MS1から伝送されたPフレームを順次受信し、これらのPフレームをそれぞれその1フレーム前に復号再生した画像データに加算することでそれぞれ1画面データを復号再生し、これらの1画面データをLCD34に表示する。
【0048】
図5は、上記MPEG−4を使用した画像データ圧縮伝送方式の動作例を模式的に示したものである。同図において、いま例えば送信側の携帯電話端末MS1においてV1,V2,V3,…に示す画像データがカメラ33により順次得られたとする。そうすると送信側の携帯電話端末MS1は、先ず上記画像データV1を静止画として圧縮してIフレームとして送信する。これに対し受信側の携帯電話端末MS2は、上記Iフレームをもとに1画面データV1′を復号再生してこれをLCD34に表示する。
【0049】
次に送信側の携帯電話端末MS1は、上記画像データV2,V3,…が得られるごとに、これらの画像データV2,V3,…とその1フレーム前の画像データV1,V2,…との間の差分を検出し、この差分情報をそれぞれPフレームとして送信する。これに対し受信側の携帯電話端末MS2は、上記Pフレームを受信するごとにそれぞれ、そのデータを1フレーム前に復号再生した画像データV1′,V2′,…に加算して画像データを復号再生し、これらの再生画像データをLCD34に表示する。
【0050】
またMPEG−4では、上記各Pフレームにそれぞれマクロブロックが設定され、このマクロブロックにおいては絶対値情報として符号化されるIマクロブロックと、差分情報として符号化されるPマクロブロックとがある。マクロブロックのサイズは、例えば1画面データのサイズが横176画素×縦144画素の場合、縦横共に16画素に設定される。すなわち、この場合1画面を構成するために必要なマクロブロックの数は99個となる。なお、図5では簡単のため1画面のマクロブロック数が30の場合を例示している。
【0051】
図6は、上記マクロブロックの伝送例を示すものである。同図に示すように、1画面を再構成するために必要な99個のマクロブロックMB1,MB2,…,MB99は、1マクロ周期を構成する133個のPフレーム(ただし図6では初期フレームF1としてIフレームを伝送しているため、1マクロ周期のPフレーム数は第2フレームF2以降の132フレームとなる)のうち、任意の99個のPフレームに分散配置されて伝送される。
【0052】
なお、1画面を再構成するために必要な99個のIマクロブロックMB1,MB2,…,MB99を、133個のPフレームのうちのどのフレームのどの位置に設定するかについては、動き検出などを行い動的に決定する。もちろん、予め決めた順に従い決定してもかまわない。
【0053】
さて、以上のような無線テレビジョン電話通信を行っている状態で、いま例えば携帯電話端末MS2において使用者がキー入力部35を操作して録画開始指示を入力したとする。
【0054】
そうすると携帯電話端末MS2の主制御部21は、この録画開始操作を図7に示すようにステップ6bで検出する。録画開始操作を検出すると主制御部21は、ステップ6cで以後受信される画像フレームを、図8に示すようにメイン記憶部26に順次記憶させるための制御を開始すると共に、ステップ6dで以後の一時記憶部25への受信画像フレームの記憶を停止させる。したがって、一時記憶部25には、上記録画開始操作が行われる直前の1マクロ周期分の受信画像フレームが保持される。
【0055】
その後、使用者がキー入力部35で録画終了操作を行うと、主制御部21はこの録画終了操作をステップ6eで検出する。録画終了操作を検出すると主制御部21は、ステップ6fでメイン記憶部26への受信画像フレームの記憶を停止させたのち、ステップ6gに移行してここで上記一時記憶部25に保持されている1マクロ周期分の画像フレームを、図8に示すようにメイン記憶部26に転送して記憶させる。
【0056】
一方、以上のようにメイン記憶部26に記録された受信画像データを再生する場合には、図8に示すように先ず録画開始操作直前までに受信された1マクロ周期分の133個のPフレームをメイン記憶部25から読み出し、これらのPフレームにより伝送されたI及びPマクロブロックをもとに疑似Iフレームを再構築する。そして、この疑似Iフレームをマルチメディア処理部24で復号伸張してLCD34に表示させる。続いて、録画開始操作時点から録画終了操作時点までに受信された各Pフレームをメイン記憶部25から順次読み出し、マルチメディア処理部24でこれらのPフレームを前記再構築した疑似Iフレームに順次加算して伸張した画像データを生成し、これらの画像データをLCD26に順次表示させる。
【0057】
したがって、画像データストリームの受信途中で録画開始操作が行われたとしても、この録画開始操作時点から高品質の画像データを再生することが可能となる。
【0058】
なお、以上の説明では、一時記憶部25に保持された1マクロ周期分のPフレームをメイン記憶部26に転送して記憶させる処理を、録画終了操作に応じて行う場合について述べた。しかし、上記一時記憶部25からメイン記憶部26へのPフレームの転送記録は、通信終了後に行うようにしてもよい。
【0059】
図9は、その制御手順を示すフローチャートである。同図において、主制御部21はステップ6fによる記録動作の停止後、ステップ9aで通信の終了を監視する。そして、通信が終了するとステップ9bに移行し、ここで一時記憶部25に保持された1マクロ周期分のPフレームをメイン記憶部26に転送して記憶させる。
【0060】
この様にすると、通信制御と、一時記憶部25からメイン記憶部26へのPフレームデータの転送記録制御とを並行して行う必要がなくなるので、主制御部21の負担を軽減できる。
【0061】
次に、画像圧縮記録モードが設定されている場合の記録動作例をいくつか説明する。
待ち受け時、或いは録画開始操作に先立ち、使用者がキー入力部35により画像圧縮記録モードを指定入力すると、主制御部21は画像圧縮記録モードを設定し、以後この画像圧縮記録モードに従い画像データの記録を行う。
【0062】
図10は、この画像圧縮記録モードによる記録動作の第1の例を示すフローチャート、図12はその動作内容を示すタイミング図である。なお、図10において前記図9と同一部分には同一符号を付して説明を行う。
【0063】
すなわち、通信中に録画開始操作が行われると、主制御部21はステップ6cで以後受信される画像フレームをメイン記憶部26に順次記憶させると共に、ステップ6dで一時記憶部25への以降の受信画像フレームの記憶を停止させる。そして、上記メイン記憶部26への受信画像フレームの記録を録画終了操作が検出されるまで行う。
【0064】
さて、通信が終了すると、主制御部21はステップ10aからステップ10bに移行して、ここで一時記憶部25から記録開始操作直前に受信された1マクロ周期分の画像フレームを読み出し、この1マクロ周期分のPフレームにより伝送されたI及びPマクロブロックをもとに疑似Iフレームを再構築する。そして、この疑似Iフレームをステップ10cで図12に示すようにメイン記録部26に記録する。
【0065】
なお、上記疑似Iフレームを再構築処理は次のように行われる。図11はその手順と内容を示すフローチャートである。すなわち、主制御部21は先ずステップ11aで一時記憶部25からの読み出しアドレスを先頭の値にセットする。次に、ステップ11bでフレームの先頭を検出するまで、ステップ11cによる読み出しデータの破棄と、ステップ11dによる読み出しアドレスのフォワーディングとを繰り返す。
【0066】
そしてフレームの先頭が検出されると、主制御部21はステップ11eでこのフレームからマクロブロック(MCB)を抽出し、ステップ11fでこのマクロブロックが非圧縮データからなるマクロブロック(I−MCB)であるか否かを判定する。この判定の結果、Iマクロブロックであればステップ11gに移行してここで仮Iフレームに反映させる。これに対しI−MCBではなかった場合には、ステップ11hで当該MCBに既にデータがあるか否かを判定し、データがあればこのデータをステップ11iで仮Iフレームに反映させ、一方データがない場合にはステップ11jでこのデータを破棄する。
【0067】
そうして、1フレームに含まれるマクロブロックをIフレームに反映させる処理を終了すると、主制御部21はステップ11kに移行してここで読み出しアドレスをフォワーディングする。そして、ステップ11mで、Iフレームを再構築するために必要なすべてのマクロブロックのデータの抽出が終了したか否かを判定し、終了していなければステップ11eに戻って、マクロブロックデータを仮Iフレームへ反映させる処理を繰り返す。
【0068】
以上述べたように第1の動作例によれば、メイン記録部26には、録画開始操作直前までに受信されかつ一時記憶部25に保持されていた1マクロ周期分の133個のPフレームをもとに再構築した疑似Iフレームが記憶されることになる。このため、133個のPフレームをそのままメイン記録部26に記録する場合に比べて記録情報量を減らすことができ、これによりメイン記憶部26の記憶容量を節約して受信画像データの記録時間長を延ばすことができる。しかも、上記疑似Iフレームの再構築処理を通信終了後に行うようにしているので、主制御部21の処理負荷の集中を防止して通信制御及び再構築処理を共に円滑に実行することができる。
【0069】
次に、第2の動作例について説明する。図13はその動作内容を説明するためのタイミング図である。
主制御部21は、通信中に録画開始操作が行われた時点で、録画開始操作直前までに受信された1マクロ周期分の133個のPフレームを一時記憶部25から読み出し、これらのPフレームにより伝送されたI及びPマクロブロックをもとに疑似Iフレームを再構築する。この疑似Iフレームの再構築処理は図11に示した手順により行われる。そして、この再構築した疑似Iフレームをメイン記憶部26に記録する。また、それ以後受信される画像フレーム(Pフレーム)を録画終了操作が検出されるまでメイン記憶部26に順次記憶する。
【0070】
この第2の動作例は、主制御部21が通信制御と疑似Iフレームの再構築処理とを並行して実行することになるため、主制御部21に処理能力の高いものが必要となる。しかしその反面、1マクロ周期分のPフレームを通信が終了するまで一時記憶部25に保持させる必要がなくなるので、録画中に一時記憶部25を別のデータを記憶するために使用することが可能となり、これによりメモリの有効利用を図ることができる。
【0071】
次に、第3の動作例を説明する。図14はその動作内容を説明するためのタイミング図である。
主制御部21は、通信中に録画開始操作が行われた時点で、録画開始操作直前までに受信された1マクロ周期分の133個のPフレームを一時記憶部25から読み出し、これらのPフレームをメイン記憶部26に転送して記憶させる。そして、以後受信される画像フレームを録画終了操作が検出されるまでメイン記憶部26に順次記憶させる。
【0072】
そして、通信が終了すると、主制御部21はメイン記憶部26から記録開始操作直前に受信された1マクロ周期分の画像フレームを読み出し、この1マクロ周期分のPフレームにより伝送されたI及びPマクロブロックをもとに疑似Iフレームを再構築する。この疑似Iフレームの再構築処理は図11に示した手順により行われる。そして、この再構築した疑似Iフレームをメイン記憶部26に記録し、それまで記憶されていた1マクロ周期分のPフレームをメモリ億部26から削除する。すなわち、それまで記憶されていた1マクロ周期分のPフレームに代わって疑似Iフレームをメイン記憶部26に記録し直す。
【0073】
この第3の動作例によれば、1マクロ周期分のPフレームを通信が終了するまで一時記憶部25に保持させる必要をなくすと共に、メイン記憶部26には最終的に疑似Iフレームのみを記録することができ、これによりメモリの有効利用をさらに進めることができる。
【0074】
(第2の実施形態)
この発明の第2の実施形態は、符号化データ記録機能を備えた携帯電話端末において、MPEG−4規格を使用して無線テレビジョン電話通信を行っている最中に使用者が録画開始操作を行った場合に、これ以降受信される画像フレームを順次一時記憶部に蓄積する。そして、1マクロ周期分の画像フレームが記録された時点、もしくは通信終了後に、上記一時記憶部に蓄積された録画開始直後の1マクロ周期分の画像フレームをもとに疑似Iフレームを生成してこれを初期画像フレームとしてメイン記憶部に記憶し、以後受信される画像フレームを録画終了操作が行われるまでメイン記憶部に順次記憶するようにしたものである。
【0075】
図15は、この第2の実施形態に係わる符号化データ記録機能を備えた携帯電話端末の構成を示す機能ブロック図である。なお、同図において前記図4と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0076】
一時記憶制御手段21dは、通信中において、録画開始操作を検出した時点から受信画像フレーム(Pフレーム)を一時記憶部25に記憶させるように制御する。
【0077】
メイン記憶制御手段21bは、上記一時記憶部25に1マクロ周期分の受信画像フレーム(133個のPフレーム)が蓄積された時点、または通信が終了した時点で、上記一時記憶部25に蓄積された録画開始操作直後の1マクロ周期分の受信画像フレームを読み出し、これらの受信画像フレームにより伝送された99個のマクロブロックをもとに疑似Iフレームを再構成し、この疑似Iフレームをメイン記憶部26に初期画面フレームとして記憶させる。また、それ以後録画終了操作が行われるまでの間の受信画像フレームをそのままメイン記憶部26に記憶させる。
【0078】
この様な構成であるから、この第2の実施形態における画像記録動作は次のように行われる。図16はその動作内容を説明するためのタイミング図である。
【0079】
すなわち、通信中に録画開始操作が行われると、この時点以降受信される受信画像フレームが図15に示すように一時記憶部25に順次蓄積される。そして、一時記憶部25に1マクロ周期分の受信画像データが蓄積された時点で、これらの受信画像フレームが読み出され、そのマクロブロックをもとに主制御部21で疑似Iフレームが再構成され、この疑似Iフレームが図15に示すようにメイン記憶部26に記憶される。そして、以後録画終了操作が検出されるまで、受信画像フレーム(Pフレーム)が一時記憶部25介してメイン記憶部26に順次記憶される。
【0080】
したがって、メイン記憶部26には疑似Iフレームが再構成されるまでは受信画像フレームは記録されない。このため、再生時の冒頭にPフレームのみをもとに復号した低品質の画像が再生されることを避けることができ、これにより再生当初から常に高品質の画像を再生することが可能となる。
【0081】
なお、この第2の実施形態における動作例では、通信中に一時記憶部25に1マクロ周期分の受信画像フレームが蓄積された時点で、これらの受信画像フレームをもとに疑似Iフレームを推測してメイン記憶部26に記録するようにしたが、通信終了後に疑似Iフレームを推測してメイン記憶部26に記録するようにしてもよい。
【0082】
(その他の実施形態)
画像データの符号化圧縮/伸張方式についてはMPEG−4以外にH.263等のその他の方式を採用してもよく、また伝送データの種類についても動画像データ以外に静止画データやその他のデータであってもよい。
【0083】
さらに、前記各実施形態では、携帯電話端末MS1,MS2間で無線テレビジョン電話通信を行う場合を例にとって説明した。しかし、それに限らず例えば携帯電話端末又はそれに代わる携帯情報端末を網NWを介してインターネット上のWWWサーバ等に接続し、このサーバからホームページの情報等をダウンロードするような場合にもこの発明を適用できる。
【0084】
また前記各実施形態では、移動通信システムを例にとって説明したが、この発明は無線LANやBT(Bluetooth)に代表される近距離無線データ通信方式を使用する機器間無線伝送システム等にも適用することができ、さらには有線伝送システムに適用してもよい。
【0085】
さらに、前記実施形態では一時保存したデータの中にIフレーム情報が含まれていない場合を例にとって説明したが、Iフレームデータが含まれている場合にも有効であることは云うまでもない。
【0086】
その他、端末装置の種類やその構成、疑似Iフレームの再構築処理手段の手順と内容などについても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0087】
【発明の効果】
以上詳述したように第1の発明では、データストリームの受信中に少なくとも最新の上記所定期間分の受信フレームをデータ保持手段に一時保持するようにし、上記データストリームの受信中に当該データストリームの記録指示が入力された場合に、この記録指示が入力された時点で上記データ保持手段に一時保持されている受信フレームをマクロブロック単位で読み出し、自立情報としてのIマクロブロックとそれ以後の同じ位置における従属情報としてのPマクロブロックとに基づいて疑似Iフレームを再構築し、この再構築した疑似Iフレームを記録媒体に記録するようにしている。
或いは、データ保持手段に保持されているデータストリームを記録媒体に記録する際に、記録指示が入力された時点でデータ保持手段に一時保持されている受信フレームを記録媒体に仮記録し、その後の所定のタイミング、例えば通信終了後のように符号化データ記録装置の主要動作が終了した後に、上記記録媒体に仮記録した受信フレームをマクロブロック単位で読み出し、自立情報としてのIマクロブロックとそれ以後の同じ位置における従属情報としてのPマクロブロックとに基づいて疑似Iフレームを再構築し、この再構築した疑似Iフレームを記録媒体に記録し直すようにしている。
【0088】
また第2の発明では、データストリームの受信中に当該データストリームの記録指示が入力された場合に、この記録指示が入力された時点以降に受信した少なくとも上記所定期間分の受信フレームを保持又は仮記録し、この保持又は仮記録された上記所定期間分の受信フレームをマクロブロック単位で読み出し、自立情報としてのIマクロブロックとそれ以後の同じ位置における従属情報としてのPマクロブロックとに基づいて疑似Iフレームを再構築し、この再構築した疑似Iフレームを上記記録媒体に記録するようにしている。
【0089】
したがって第1及び第2の発明によれば、一時保持又は仮記録された所定期間分の受信情報に含まれる1画面分のマクロブロックを利用することで、データ受信途中で記録を開始する場合でも、記録指示の入力直後から高品質のデータを記録することが可能な符号化データ記録装置を提供することができる。
【0090】
一方第3の発明では、データストリームの受信中に当該データストリームの記録指示が入力された場合に、この記録指示が入力された時点以降に受信される所定期間分の受信フレームの自立情報及び差分情報をもとに、上記記録指示の入力時点から上記所定期間が経過した後のフレームデータを再構築するデータ再構築手段と、データ記録制御手段とを備える。そして、上記記録指示入力時点から上記データ再構築手段によりフレームデータが再構築されるまでの間は記録待機期間とし、この記録待機期間経過後に上記再構築フレームデータ及びその後受信される受信フレームを記録媒体に記録するようにしている。
【0091】
したがって第3の発明によれば、データ受信途中で記録を開始する場合に、品質の劣化したデータを記録しないようにして高品質のデータのみを記録再生することが可能な符号化データ記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係わる符号データ記録装置が使用されるデータ伝送システムの一つである移動通信システムの概略構成を示す図。
【図2】 MPEG−4によるマルチメディア伝送システムのレイヤ構造を示す図。
【図3】 この発明の第1の実施形態に係わる符号データ記録機能を備えた携帯電話端末の外観を示す図。
【図4】 図3に示す携帯電話端末の回路構成を示す機能ブロック図。
【図5】 MPEG−4を使用した画像データ圧縮伝送方式の動作を模式的に示す図。
【図6】 マクロブロックの伝送動作の一例を示す図。
【図7】 図4に示す携帯電話端末において受信画像フレームを圧縮せずに記録する場合の制御手順とその内容を示すフローチャート。
【図8】 図7に示す記録動作の動作内容を説明するために使用するタイミング図。
【図9】 図4に示す携帯電話端末において受信画像フレームを通信終了後に圧縮せずに記録する場合の制御手順とその内容を示すフローチャート。
【図10】 図4に示す携帯電話端末において受信画像データを圧縮記録する場合の第1の動作例を示すフローチャート。
【図11】 疑似Iフレームの再構築処理手順及びその内容を示すフローチャート。
【図12】 図10に示した画像圧縮記録動作の動作内容を説明するために使用するタイミング図。
【図13】 図4に示した携帯電話端末において受信画像データを圧縮記録する場合の第2の動作例を示すタイミング図。
【図14】 図4に示した携帯電話端末において受信画像データを圧縮記録する場合の第3の動作例を示すタイミング図。
【図15】 この発明の第2の実施形態に係わる符号データ記録機能を備えた携帯電話端末の回路構成を示す機能ブロック図。
【図16】 図15に示す携帯電話端末における画像記録動作を説明するために使用するタイミング図。
【符号の説明】
NW…網
BS1,BS2…基地局
MS1,MS2…携帯電話端末
1…無線部
2A,2B…ベースバンド部
3…入出力部
4…電源部
11…アンテナ
12…アンテナ共用器(DPX)
13…受信回路(RX)
14…周波数シンセサイザ(SYN)
15…送信回路(TX)
21…携帯電話機の主制御部
21a,21d…一時記憶制御手段
21b,21e…メイン記憶制御手段
21c…データフレーム再構築処理手段
22…多重分離部
23…音声コーデック
24…マルチメディア処理部
25…一時記憶部
26…メイン記憶部
31…マイクロホン
32…スピーカ
33…カメラ
34…液晶表示器(LCD)
35…キー入力部
36…照明器
41…バッテリ
42…充電回路(CHG)
43…電圧生成回路(PS)

Claims (5)

  1. データストリーム上の各フレームデータをそれぞれ複数のマクロブロックに分割して、これらのマクロブロックごとにそのデータをデータ群として独立して意味をなす自立情報又は主として元のデータとの差分で構成される従属情報により表し、所定期間ごとに、前記各マクロブロックとも自立情報を少なくとも1つのフレームで伝送すると共にその他のフレームでは従属情報を伝送するようにしたデータ伝送システムで使用される符号化データ記録装置において、
    前記データストリームの受信中に少なくとも最新の前記所定期間分の受信フレームを一時保持するデータ保持手段と、
    前記データストリームの受信中に当該データストリームの記録指示が入力された場合に、当該記録指示が入力された時点で前記データ保持手段に一時保持されている受信フレームをマクロブロック単位で読み出し、自立情報としてのIマクロブロックとそれ以後の同じ位置における従属情報としてのPマクロブロックとに基づいて疑似Iフレームを再構築し、この再構築した疑似Iフレームを記録媒体に記録するデータ記録制御手段と
    を具備したことを特徴とする符号化データ記録装置。
  2. データストリーム上の各フレームデータをそれぞれ複数のマクロブロックに分割して、これらのマクロブロックごとにそのデータをデータ群として独立して意味をなす自立情報又は主として元のデータとの差分で構成される従属情報により表し、所定期間ごとに、前記各マクロブロックとも自立情報を少なくとも1つのフレームで伝送すると共にその他のフレームでは従属情報を伝送するようにしたデータ伝送システムで使用される符号化データ記録装置において、
    前記データストリームの受信中に少なくとも最新の前記所定期間分の受信フレームを一時保持するデータ保持手段と、
    前記データストリームの受信中に前記記録指示が入力された場合に、当該記録指示が入力された時点で前記データ保持手段に一時保持されている受信フレームを記録媒体に仮記録し、その後の所定のタイミングで、前記記録媒体に仮記録された受信フレームをマクロブロック単位で読み出し、自立情報としてのIマクロブロックとそれ以後の同じ位置における従属情報としてのPマクロブロックとに基づいて疑似Iフレームを再構築し、この再構築した疑似Iフレームを前記記録媒体に記録するデータ記録制御手段と
    を具備することを特徴とする符号化データ記録装置。
  3. データストリーム上の各フレームデータをそれぞれ複数のマクロブロックに分割して、これらのマクロブロックごとにそのデータをデータ群として独立して意味をなす自立情報又は主として元のデータとの差分で構成される従属情報により表し、所定期間ごとに、前記各マクロブロックとも自立情報を少なくとも1つのフレームで伝送すると共にその他のフレームでは従属情報を伝送するようにしたデータ伝送システムで使用される符号化データ記録装置において、
    前記データストリームの受信中に当該データストリームの記録指示が入力された場合に、この記録指示が入力された時点以降に受信した少なくとも前記所定期間分の受信フレームを保持又は仮記録するデータ記憶手段と、
    このデータ記憶手段により保持又は仮記録された前記所定期間分の受信フレームをマクロブロック単位で読み出し、自立情報としてのIマクロブロックとそれ以後の同じ位置における従属情報としてのPマクロブロックとに基づいて疑似Iフレームを再構築し、この再構築した疑似Iフレームを記録媒体に記録するデータ再構築手段と
    を具備したことを特徴とする符号化データ記録装置。
  4. 前記データ再構築手段は、疑似Iフレームの再構築処理を符号化データ記録装置の通信動作が終了した後に行うことを特徴とする請求項2又は3記載の符号化データ記録装置。
  5. データストリーム上の各フレームデータをそれぞれ複数のブロックに分割して、これらのブロックごとにそのデータをデータ群として独立して意味をなす自立情報又は主として元のデータとの差分で構成される従属情報により表し、所定期間ごとに、前記各ブロックとも自立情報を少なくとも1つのフレームで伝送すると共にその他のフレームでは従属情報を伝送するようにしたデータ伝送システムで使用される符号化データ記録装置において、
    前記データストリームの受信中に当該データストリームの記録指示が入力された場合に、この記録指示が入力された時点以降に受信される前記所定期間分の受信フレームの自立情報及び従属情報をもとに、前記記録指示の入力時点から前記所定期間が経過した後のフレームデータを再構築するデータ再構築手段と、
    前記記録指示入力時点から前記データ再構築手段によりフレームデータが再構築されるまでの間は記録待機期間とし、この記録待機期間経過後に前記再構築フレームデータ及びその後受信される受信フレームの自立情報及び従属情報を記録媒体に記録するデータ記録制御手段とを具備したことを特徴とする符号データ記録装置。
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