JP4283663B2 - 架橋酵素マトリクスおよびその使用 - Google Patents

架橋酵素マトリクスおよびその使用 Download PDF

Info

Publication number
JP4283663B2
JP4283663B2 JP2003500549A JP2003500549A JP4283663B2 JP 4283663 B2 JP4283663 B2 JP 4283663B2 JP 2003500549 A JP2003500549 A JP 2003500549A JP 2003500549 A JP2003500549 A JP 2003500549A JP 4283663 B2 JP4283663 B2 JP 4283663B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
enzyme
solution
sensor
membrane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003500549A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004528579A (ja
Inventor
プラサド パミジ,
ソラブ マンソウリ,
メラニー シン,
バシル コソフレット,
クラーク シ,
Original Assignee
インストゥルメンテイション ラボラトリー カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by インストゥルメンテイション ラボラトリー カンパニー filed Critical インストゥルメンテイション ラボラトリー カンパニー
Publication of JP2004528579A publication Critical patent/JP2004528579A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4283663B2 publication Critical patent/JP4283663B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D9/00Electrolytic coating other than with metals
    • C25D9/02Electrolytic coating other than with metals with organic materials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/001Enzyme electrodes
    • C12Q1/002Electrode membranes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/001Enzyme electrodes
    • C12Q1/002Electrode membranes
    • C12Q1/003Functionalisation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/001Enzyme electrodes
    • C12Q1/005Enzyme electrodes involving specific analytes or enzymes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S435/00Chemistry: molecular biology and microbiology
    • Y10S435/817Enzyme or microbe electrode

Description

(発明の分野)
本発明は、電気化学センサ、特に、酵素−電極センサの分野に関し、またこのようなセンサの膜の機能的特性の再生または保持に関する。
(発明の背景)
種々の臨床的な状況において、患者の血液の特定の化学的特性(例えば、pH、ヘマトクリット、カルシウム、カリウム、塩化物、ナトリウム、グルコース、乳酸、クレアチニン、クレアチン、尿素のイオン濃度、OおよびCOの分圧など)を測定することは重要である。これらの状況は、医師のオフィスへの患者の日常的な訪問から開胸手術の間の患者のモニタリングにまでわたる。要求される速度、精度、および他の性能特性は、各状況に応じて変化する。
典型的には、血液の化学的分析を提供する電気化学センサシステムは、独立型の機械であるか、または体外シャントもしくは手術の間、患者を維持するために使用される心肺装置のようなエキソビボの血液供給源に接続されるように適応される。従って、例えば、エキソビボ血液の少量の試験サンプルは、心肺装置の静脈流ラインまたは動脈流ラインのいずれかから、リアルタイムの血液サンプルの流れの化学特性に比例して電気信号を生成する微小電極のバンクに曝されるチャンバに直接オフラインで流用され得る。
電気化学センサシステムは、化学的認識成分または生化学的認識成分(例えば、酵素)と、白金電極のような物理的変換機とを合わせた分析ツールである。これらの化学的認識成分または生化学的認識成分は、目的の分析物と選択的に相互作用し得、そして直接的にかまたは間接的に、変換機を介して電気信号を生成し得る。電気化学センサシステムは、分析的な問題および臨床的な問題を解決する際に漸増する役割を果たし、そして医学的診断の分野における用途を見出す。
特定の生化学的認識成分の選択性は、全血のような複雑な分析物混合物においてでさえも、特定の生化学分析物を正確に検出し得る電気化学センサを開発することを可能にする。特定の生化学認識成分の高度の選択性にも拘らず、全体としてのこのようなセンサの選択性は、特定の生化学干渉物が物理的変換機と直接的に相互作用しない場合、物理的変換機と直接的に相互作用し得る特定の生化学干渉物(例えば、アスコルビン酸、尿酸、アセトアミノフェン、システインなど)の存在によって危うくされ得る。生化学認識化合物を用いる電気化学センサの精度および精度はまた、続くサンプルの分析に影響を及ぼす、前のサンプル由来のセンサ中に残留する分析物の残渣レベルによっても危うくされる。
(発明の要旨)
本発明の1つの目的は、電気化学センサの精度および有効期間を増加させるためのシステムおよび方法を提供することである。電気重合可能モノマーの電気化学センサ上の内部ポリマー膜への重合化は、干渉拒絶膜を形成する。この内部ポリマー膜は、サンプル中の化合物による汚れまたは干渉から電気化学センサを保護し、従って、膜の汚れ分解によってかまたはサンプル由来の分析化合物による干渉によって失われる精度を増加させるように機能する。
本発明の1つの局面において、電気化学センサは、少なくとも1つの電極、および複合膜を含む。この複合膜は、外層、酵素層、および修復可能な内層を含む。この内層は、少なくとも1つの電極と接触し、そして重合可能膜を含む。
複合膜の外層は、ポリウレタンベースの化合物、ポリビニルベースの化合物、シリコーンエラストマーベースの化合物、およびポリカーボネートベースの化合物からなる群から選択される化合物を含み得る。1つの実施形態において、電気化学センサの酵素層は、例えば、グルコースオキシダーゼまたは乳酸オキシダーゼのようなH生成酵素を含む。別の実施形態において、酵素層は、1種の酵素またはグルコースオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、クレアチニナーゼ、クレアチナーゼ、およびサルコシンオキシダーゼのようないくつかの酵素の組み合わせを含む。1つの実施形態において、電気化学センサは、内層上に修復された表面をさらに含み、この表面は、重合可能モノマーによって修復される。電気化学センサの内層は、ベンゾチオフェン、フェニレンジアミン、およびジヒドロキシベンゼンからなる群から選択される化合物を含み得る。
本発明の1つの局面において、電気化学センサカートリッジは、電気化学センサカード、少なくとも1つの電気化学センサ、および電気化学センサカードと流体連絡する電気重合可能モノマー溶液を含むレザバを含む。
本発明の1実施形態において、電気化学センサカートリッジは、少なくとも1つの複合膜を含む電気化学センサカードを含み得る。別の実施形態において、電気化学センサカートリッジは、修復可能な内層を備える複合膜を含み得る。
本発明の1実施形態において、電気化学センサカートリッジは、電気化学センサカードと流体連絡する少なくとも1つの較正溶液レザバを含む。別の実施形態において、電気重合可能モノマー溶液は、単一のレザバ中で較正溶液と合わせられ得る。本発明の別の実施形態において、電気化学センサカートリッジは、較正溶液中に電気重合可能モノマー溶液を含み、ここで、このモノマーの濃度は、約1〜100mMの範囲である。
別の実施形態において、電気化学センサカートリッジの少なくとも1つの電気化学センサは、酵素電極センサを備える。別の実施形態において、電気化学センサカートリッジの少なくとも1つの電気化学センサは、白金、金、炭素または、1つのそれらの改変された構造からなる群より選択される物質で構成される電極上で形成される。別の実施形態において、電気化学センサは、ベンゾチオフェン、フェニレンジアミン、およびジヒドロキシベンゼンからなる群より選択される電気的重合可能なモノマーを備える。別の実施形態において、電気化学センサは、水素イオン、二酸化炭素、酸素、ナトリウムイオン、カリウムイオン、イオン化カルシウム、塩素、ヘマトクリット、グルコース、ラクトース、クレアチン、クレアチニンまたは尿素を選択可能である。なお別の実施形態において、電気化学センサは、フェニレンジアミンの誘導体である電気重合可能モノマーを備える。
本発明の別の局面において、電気化学センサシステムは、少なくとも1つの電気化学センサを備える電気化学センサカードを備え、ここで、この電気化学センサは、少なくとも1つのポリマー膜を備える。電気化学センサシステムはまた、電気化学センサカードと電気的に接触する電気化学センサ装置を備える。電気化学センサ装置は、電気化学センサカードからの電気信号を測定するように構成されておりかつ電気的重合可能なモノマー溶液を、ポリマー膜へと重合するために電気化学センサに電位を提供し得る。電気化学センサシステムはまた、電気化学センサカードと流体連絡し、電気的重合可能なモノマー溶液を含むレザバを備える。電気的重合可能なモノマー溶液が、電気化学センサ装置により提供される電位によりポリマー膜へと重合される。
本発明の1つの実施形態において、電気化学センサカートリッジは、少なくとも1つの複合膜を備える電気化学センサカードを備え得る。別の実施形態において、電気化学センサカートリッジは、修復可能な内層を有する複合膜を備え得る。
1つの実施形態において、電気化学センサシステムはさらに、電気的重合可能なモノマー溶液と合わせた較正溶液をレザバ中に含む。電気的重合可能なモノマー溶液の濃度は、約1〜100mMの範囲内である。別の実施形態において、電気化学センサシステムは、少なくとも1つの酵素電極を備える。なお別の実施形態において、電気化学センサシステムは、水素イオン、二酸化炭素、酸素、ナトリウムイオン、カリウムイオン、イオン化カルシウム、塩素、ヘマトクリット、グルコース、ラクトース、クレアチン、クレアチニンまたは尿素からなる群より選択される化合物を選択可能である電気化学センサを備える。
なお別の実施形態において、電気化学センサシステムは、ベンゾチオフェン、フェニレンジアミン、およびジヒドロキシベンゼンからなる群より選択される電気的重合可能なモノマーを備え、較正溶液中の、それらの電気的重合可能なモノマー溶液の濃度は、1〜100mMである。別の実施形態において、電気化学センサシステムは、ポリマー膜中の干渉物質を少なくとも一部除去するために電位を提供し得る電気化学センサ装置を備える。別の実施形態において、電気化学センサシステムは、外膜および酵素層をさらに備え、ここで酵素層は、外層およびポリマー膜と接触している。
別の局面において、本発明は、電気化学センサシステムの回復時間がより短い時間になるように、サンプルへの曝露後のリンス工程の間の電気化学センサの回復を促進することに関する。回復時間の短縮は、ポリマー膜からの干渉剤の除去により達成される。酵素反応のための基質の残留濃度およびサンプルへの電気化学センサの曝露後の酵素反応産物は、干渉剤の例である。干渉剤の別の例は、電気的重合可能なモノマー溶液への曝露後のポリマー膜中の残留濃度の電気的重合可能なモノマーである。
ポリマー膜からの干渉剤の除去は、電極および複合膜を備える電気化学センサであって、この複合膜が、少なくとも1つのポリマー膜、この電極と電気的接触する電源を備える、電気化学センサを提供することにより、そして電極と接触しているポリマー膜中の干渉剤の少なくとも一部が除去されるのに十分な電位を電極に印加することにより達成される。1つの実施形態において、電位は、実装された参照電極に対して約0.1V〜約0.8Vであり、そして、約10秒〜約200秒の範囲の時間にわたり印加される。別の実施形態において、電位は、実装された参照電極に対して約0.4Vであり、そして約50秒にわたり印加される。
別の局面において、本発明は、電気化学センサの機能特性を回復させる方法に関する。この方法は、電気化学システムを提供する工程を包含し、その電気化学システムは、少なくとも1つの電気化学センサを備える電気化学センサカードを備える。この電気化学センサは、電極および複合膜を備え、この複合膜は、少なくとも1つのポリマー膜を備える。電気化学センサシステムはまた、電気化学センサカードと電気的に接触している電気化学センサ装置を備える。電気化学センサ装置は、電気化学センサカードからの電気信号を測定しそして電気化学センサに電位を提供するように構成されている。電気化学センサシステムはまた、電気化学センサカードと流体連絡した、溶液中の電気的重合可能なモノマーを含むレザバを備える。電気的重合可能なモノマー溶液は、電気化学センサ装置により提供される電位によって重合してポリマー膜になる。電気化学センサの機能的特性を回復させる方法はまた、電気化学センサと溶液を接触させる工程、ならびに電気的重合可能なモノマーの少なくとも一部を、ポリマー膜上に重合させるのに十分な強度および十分な持続時間の電位を印加する工程を包含する。
1実施形態において、電気化学センサの機能的特性を回復させる方法は、較正溶液に電気的重合可能なモノマーを添加して、電気的重合可能なモノマー溶液を形成する工程を包含する。1つの実施形態において、電位は、実装された参照電極に対して約0.1V〜約0.8Vを含み、そして約30秒〜約1時間の範囲の時間にわたり印加される。別の実施形態において、電位は、実装された参照電極に対して約0.5Vを含み、そして約3分間にわたり印加される。
1実施形態において、電気化学センサの機能的特性を回復させる方法は、ポリマー膜中の干渉剤の少なくとも一部を除去させるのに十分な強度および十分な持続時間のさらなる電位を電極に印加する工程をさらに包含する。1つの実施形態において、電位は、実装された参照電極に対して約0.1V〜約0.8Vを含み、そして約10秒〜約200秒の範囲の時間にわたり印加される。
別の局面において、本発明は、電気化学センサカートリッジの機能的特性を回復させる方法に関する。この方法は、電気化学センサ装置に、電気化学センサを備える電気化学センサカートリッジを接続する工程を包含する。電気化学センサは、電極および少なくとも1つのポリマー膜を含む複合膜を備える。この方法は、電気化学センサと、そのカートリッジからの電気的重合可能なモノマー溶液とを接触させる工程、ならびに電気的重合可能なモノマー溶液の少なくとも一部をポリマー膜上に重合させるのに十分な強度および十分な持続時間の電位を印加する工程をさらに包含する。1つの実施形態において、この方法は、較正溶液に電気的重合可能なモノマーを添加して電気的重合可能なモノマー溶液を形成する工程をさらに包含する。特定の実施形態において、電位は、実装された参照電極に対して約0.1V〜約0.8Vで印加される。この電位は、約30秒〜約1時間の範囲の時間にわたり、印加され得る。1つの実施形態において、この方法はまた、ポリマー膜中の干渉剤の少なくとも一部を除去させるのに十分な強度および十分な持続時間のさらなる電位を、電極に印加する工程を包含する。1つの実施形態において、電位は、実装された参照電極に対して約0.1V〜約0.8Vの範囲内であり、そして約10秒〜約200秒の範囲の時間にわたり印加される。
別の局面において、本発明は、バイオセンサのための複合膜に関する。このバイオセンサは、内膜層、外膜層、および酵素層を備える。酵素層は、少なくとも1つの酵素、架橋剤、および酵素安定化剤を含む。本発明の1つの実施形態において、複合膜は、酵素乳酸オキシダーゼ、クレアチナーゼ、サルコシンオキシダーゼ、およびクレアチニナーゼのうち1つ以上を含む。
別の局面において、本発明は、酵素センサのためのマトリクスに関する。このマトリクスは、乳酸オキシダーゼ、架橋剤、および酵素安定化剤を含む。1つの実施形態において、このマトリクスは、酵素活性を有するタンパク質の架橋されたマトリクスを形成する。このマトリクスは、電気化学電極を形成する。このマトリクスはまた、ウシ血清アルブミンを含み得る。ウシ血清アルブミンに類似する別の不活性タンパク質もまた、含まれ得る。別の実施形態において、マトリクス中に存在する1つ以上の架橋剤としては、ジアルデヒド(例えば、グルタルアルデヒド)、ジイソシアネート(例えば、1,4−ジイソシアネートブタン)、およびジエポキシド(1,2,7,8−ジエポキシオクタンおよび1,2,9,10−ジエポキシデカン)が挙げられ得る。別の実施形態において、このマトリクス中に存在する架橋剤は、1〜10重量%のグルタルアルデヒドである。なお別の実施形態において、このマトリクス中に存在する架橋剤は、5重量%のグルタルアルデヒドである。別の実施形態において、このマトリクス中に存在する酵素安定化剤としては、1つ以上の化合物(ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミン、ポリ(N−ビニルイミダゾール)、ポリアリルアミン、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドン、ポリリジン、プロタミン)およびこれらの誘導体が挙げられ得る。別の実施形態において、このマトリクス中に存在する酵素安定化剤は、1〜20重量%のポリエチレンイミンである。別の実施形態において、このマトリクス中に存在する酵素安定化剤は、5重量%のポリエチレンイミンである。
なお別の局面において、本発明は、クレアチナーゼ、サルコシンオキシダーゼ、架橋剤および酵素安定化剤を含む酵素センサのためのマトリクスに関する。1つの実施形態において、マトリクスはまた、クレアチニナーゼも含む。1つの実施形態において、マトリクスは、酵素活性を有するタンパク質の架橋されたマトリクスを形成する。酵素センサは、電気化学センサを形成し得る。別の実施形態において、マトリクス中に存在する1つ以上の架橋剤としては、ジアルデヒド(例えば、グルタルアルデヒド)、ジイソシアネート(例えば、1,4−ジイソシアネートブタン)、およびジエポキシド(1,2,7,8−ジエポキシオクタンおよび1,2,9,10−ジエポキシデカン)が挙げられ得る。別の実施形態において、このマトリクス中に存在する架橋剤は、1〜10重量%のグルタルアルデヒドである。なお別の実施形態において、このマトリクス中に存在する架橋剤は、5重量%のグルタルアルデヒドである。別の実施形態において、このマトリクス中に存在する酵素安定化剤としては、1つ以上の化合物(ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミン、ポリ(N−ビニルイミダゾール)、ポリアリルアミン、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドン、ポリリジン、プロタミン)およびこれらの誘導体が挙げられ得る。別の実施形態において、このマトリクス中に存在する酵素安定化剤は、1〜20重量%のポリエチレンイミンである。別の実施形態において、このマトリクス中に存在する酵素安定化剤は、5重量%のポリエチレンイミンである。
なお別の局面において、本発明は、1つ以上の酵素(乳酸オキシダーゼ、クレアチナーゼ、サルコシンオキシダーゼ、およびクレアチニナーゼ)、架橋剤、および酵素安定化剤を含む酵素センサのためのマトリクスに関する。
本明細書中に開示される本発明の利点および特徴に加え、前述および他の目的は、上記の記載、添付の図面、および特許請求の範囲の参照を通して明らかになる。さらに、本明細書中に記載される種々の実施形態の特徴は、互いに排他的でなく、かつ種々の組み合せおよび変更が存在し得ると理解されなければならない。
(発明の詳細な説明)
本発明は、血液、血清または他の体液を含むがこれらに限定されない水性サンプルの特徴を測定するための電気化学センサシステムを提供する。詳細には、本発明は、電極が干渉物排除膜を備えるようなセンサであって、その干渉物排除膜が複合膜の内部ポリマー膜でありかつインサイチュで回復可能である、センサに関する。本発明に従う電気化学センサシステムは、増大した精度(accuracy)および精度(precision)ならびに増大された有効期間を有する。本発明の好ましい実施形態において、センサシステムは、血中ガス(例えば、酸素および二酸化炭素)、イオン(例えば、ナトリウム、塩素、カリウム、およびカルシウム)、グルコース、乳酸、クレアチン、クレアチニン、血中pHおよびヘマトクリットの濃度および活性を測定するように適合される。
(定義)
出願人が本発明であるとみなす構成要件をより明確かつ正確に示しそして記載するために、以下の定義を、以下の記載および特許請求の範囲において使用される特定の用語について提供する。
本明細書中で使用される場合、用語「電極」とは、外部導電体と内部イオン媒体との間のインターフェースを作り出す電位化学デバイスの構成要素をいう。内部イオン媒体は、代表的に、溶解された塩を有する水溶液である。媒体はまた、安定化マトリクス中にタンパク質を含み得る。
本明細書中に記載される前述および他の本発明の目的、特徴および利点、ならびに本発明自体は、添付の図面と共に読む場合、前期の好ましい実施形態および特許請求の範囲の記載より十分に理解される。図面は、必ずしも計測、強調するためのものでなく、本発明の原理を一般的に例次するものとして配置される。
電極は、以下の3つの型、作用電極または指示電極、参照電極、および対電極である。作用電極または指示電極は、特定の化学種(例えば、イオン)を測定する。電位が、作用電極によって測定される場合、この方法は、電位差測定といわれる。全てのイオン選択性電極は、電位差測定によって作動する。電流が、作用電極によって測定される場合、この方法は、電流測定といわれる。酸素測定は、電流測定によって実行される。作用電極はまた、電極と密接に接触する複合層の一部である酵素層の一部として酵素を含むことによって、機能し得る。特定の検体に特異的である酵素は、検体に対する酵素の触媒反応の副産物である、過酸化水素を生成する。過酸化水素は、電極によって検出され、そして電気信号に変換される。参照電極は、電気化学デバイスにおける電気的参照点として作用し、これに対して電位が測定および制御される。1つの実施形態において、銀−硝酸銀は、参照電極を形成する。他の型の参照電極としては、水銀−塩化水銀−塩化カリウム、または銀−塩化銀−塩化カリウムがある。対電極は、電流経路のためのシンクとして作用する。
本明細書中で使用される場合、用語「センサ」は、サンプル(例えば、体液サンプル)中の所定の化学種(例えば、グルコースまたはラクテート)の濃度における変動に応答するデバイスである。電気化学センサは、電気化学原理に基づいて作用し、少なくとも2つの電極を必要とするセンサである。イオン選択性測定について、この2つの電極は、イオン選択性電極および参照電極を含む。電流測定酵素電極は、第3の電極である、対電極をさらに必要とする。さらに、2つの電極(作用電極および参照電極)に基づく酵素センサもまた、共通である。
本明細書中で使用される場合、用語「イオン選択性電極」は、一般に塩化物濃縮物を含む緩衝溶液(内部溶液)と接触している、塩化銀でコーティングされた銀線をいう。この緩衝溶液は、イオン選択ポリマー膜で覆われ、この膜は、試験溶液と接触している。このイオン選択膜は、代表的に高分子量のPVC、可塑剤、特定のイオンに特異的なイオン透過担体、およびホウ酸塩からなる。ポリマー膜の表面は、膜の片側で試験サンプルと接触し、そして膜の他方の側で内部緩衝溶液と接触する。
本明細書中で使用される場合、用語「乾式電気化学センサ」は、上記のイオン選択性電極、および上記の参照電極をいう。「乾式化学的」実施形態において、イオン選択性電極は、上記と同じ構成を有するが、塩化物を含む内部溶液は、乾燥される(すなわち、脱水されて乾燥した塩の層を残す)。電気化学センサとして機能するために、乾燥した塩は、緩衝溶液を得るために水中に溶解されなければならない。
本明細書中で使用される場合、用語「酵素電極」は、一般に、金属電極(例えば、白金を含む)に堆積される複合膜をいう。複合膜は、少なくとも以下を含む異なる3つの層である;保護層を形成する、サンプルと接触した複合膜の側面にある外部ポリマー膜、外層と内層との間に位置する中間酵素層、および内部干渉拒絶膜を形成する、金属電極に最も近い内部ポリマー膜。1つ以上のポリマー性化合物から構成される、外部ポリマー膜は、一般に中間酵素層の構造を保護および維持するため、ならびに中間酵素層への検体の拡散を制御するために機能する。この中間層または酵素層は、酵素活性を有する少なくとも1つのタンパク質種を含む。酵素活性はまた、化合物(例えば、DNA、RNAおよび炭水化物を含む)によって提供され得る。この酵素は、酵素の活性に資するマトリクス中で安定化される。内部膜または干渉拒絶膜は、ポリマー膜であり、これは、電極の機能および精度に干渉する、サンプル中の化合物から電極線を絶縁するために作用する。
本明細書中で使用される場合、用語「水和」は、内部塩層の片側の境界となるイオン選択性外部ポリマー膜を通って内部塩層中への水の通過によって、センサの内部塩層を、溶解させて溶液を形成するプロセスをいう。水和は通常、要求される継続時間、塩水溶液と、ポリマー膜および内部塩溶液の外側とを単に接触させることによって達成され得る。
本明細書中で使用される場合「熱周期(thermal cycling)」は、塩水溶液中に浸漬された電気化学センサの温度が、特定の長さの時間、特定の温度に上昇されて、次いで降下されるプロセスである。
本明細書中で使用される場合、用語「較正」は、特定の検体に対するセンサの応答特性が、定量的に決定されるプロセスをいう。センサを較正するために、センサは、少なくとも2つの試薬サンプルに曝露され、各試薬サンプルは、検体の異なる既知の濃度を有する。この2つの異なる試薬サンプルにおける検体の濃度と比較して、センサによって測定された応答(すなわち、シグナル)は、未知の濃度の検体を有するサンプル中の検体の測定値についての参照点として役立つ。
図1を参照して、電気化学センサシステム8は、センサセンブリ(一般に10で示される)を用い、これは、センサセンブリ10に導入されるサンプル(例えば、血液サンプル)に対して電気的測定をするために適合される複数の電極を組み込んでいる。このシステムによって分析される血液サンプルは、サンプル入口13aを介して導入される。血液サンプルは、例えば静脈切開によって得られるか、または例えば、開胸手術の間、患者に接続される体外血流回路に基づく周期に由来する。血液サンプルは、他の自動的手段を介してか、またはシリンジによって手動でサンプル入口13a中に導入され得る。この血液サンプルは、異なるサンプルとして導入され得る。
本発明の好ましい実施形態においてこれまでに記載されたような多数の基本的な構成要素を含む電気化学システム8は、使い捨てカートリッジ37に含まれる。同様の型のカートリッジは、米国特許第4,734,184号に詳細に記載され、明細書の全体が、本明細書中で参考として援用される。本発明の1つの実施形態において、電気化学センサシステム8は、カートリッジ37に少なくとも2つの事前にパッケージングされた容器14および16を組み込み、これらはそれぞれ、このシステムによって測定される既知の値のパタメーターを有する較正水溶液を含む。参照の目的で、事前にパッケージングされた容器14内に含まれる溶液は、較正溶液Aといわれ、事前にパッケージングされた容器16内に含まれる溶液は、較正溶液Bといわれる。本発明の別の実施形態において、図1に例示される電気化学システム8は、較正溶液AOを含む第3の事前にパッケージングされた容器23を備える。事前にパッケージングされた容器14、16および23はそれぞれ、事前にパッケージングされた容器が空になる前にシステムが実質的な回数較正されることを可能にするのに十分な量のその較正溶液を含む。較正溶液を含む1つ以上の容器14、16および23が空である場合、事前にパッケージングされた容器14、16および23を含むカートリッジを、取り替えなければならない。
本発明の特定の実施形態において、較正溶液AOは、電気重合可能モノマーを含む。電気重合可能モノマー(例えばm−フェニレンジアミン)は、約1〜100mMの範囲、好ましくは約15mMの濃度で較正溶液に含まれ得る。本発明の別の実施形態において、電気重合可能モノマーの溶液は、約1〜100mMの範囲、好ましくは約15mMの濃度で較正溶液について、事前にパッケージングされた容器14、および16とは別の事前にパッケージングされた容器(示されていない)に含まれる。
図1を参照して、1つの実施形態において、事前にパッケージングされた容器14は、フローライン20を介してマルチポジション(multi−position)バルブ18の入力に接続され、そして事前にパッケージングされた容器16は、フローライン22を介してマルチポジションバルブ18の第2の入力に接続される。なお別の実施形態において、容器23は、フローライン25を介してマルチポジションバルブ18の第3の入力に接続される。別の容器17は、リンス溶液を含み、そしてフローライン21を介してマルチポジションバルブ18の入力に接続される。なお別の実施形態において、リンスバッグ17は、排除され、そして較正溶液AまたはBの1つがまた、リンス溶液として使用される。出力ライン12は、マルチポジションバルブ18の出力であり、そしてスタイラス11を介してサンプル入力ライン13に接続される。バルブ18の位置に依存して、入力ライン20、21、22、25または空気が、バルブ18に対して開いている。同様に、スタイラスが、サンプル入力ライン13bの正常位置(位置11b)にある場合、ライン12bは、サンプル入力ライン13bに対して開いており、そして26で図示されたぜん動ポンプの操作によって容易にされた、ライン24を介したセンサセンブリ10へのサンプル入力ライン13bを介する、較正溶液、またはリンス溶液、または空気の通過を可能にする。しかし、サンプル受容様式(13a)において、ライン12は、サンプル入力ライン(位置12a)から分離され、そしてこのサンプルは、ライン24を介してセンサセンブリ10に直接導入され、ぜん動ポンプ26の操作によって容易にされる。
カートリッジ37はまた、参照溶液のための容器28を備える。容器28は、フローライン30によってセンサセンブリに接続される。このシステムは、廃棄物のための容器32をさらに備え、これは、センサセンブリ10から入力されている可撓性コンジット34を介して、センサセンブリ10を通った後、血液サンプル、較正溶液および参照溶液を受容する。
廃棄物流コンジット34および照合溶液フローライン30の両方は、ぜん動ポンプ26を通り抜ける可撓壁管状部材の区画からなるか、またはそれを備える。ポンプ26は、フローライン30および34の可撓性区画を圧縮およびストロークして、参照溶液の加圧された流れを容器28から電極アセンブリ10に誘導し、そしてセンサの膜を通過した電極アセンブリ10における経路を介してフローライン24において、流体(重合可能なモノマーを含む流体)を引き込むためにフローライン34における廃棄物産物に対して負圧を生じる。この配置(血液に対する正圧を誘導し、そしてこれらを電極アセンブリ10を通らせるために溶液を較正する代替と反対の配置)は、血液サンプルに対する不必要かつおそらく外傷性の機械的力の負担を避け、そして電極アセンブリ10における漏出の可能性を最小化する。
カートリッジ37はまた、センサカード50を含み、これは低容量の、気密チャンバを提供し、ここで、サンプル(例えば、血液サンプル、較正溶液、またはモノマー含有溶液)は、1つ以上の電気化学センサ(すなわち、pHセンサ、pCOセンサ、pOセンサ、Naセンサ、Ca++センサ、グルコースセンサ、ラクテートセンサ、クレアチンセンサ、クレアチニンセンサおよびヘマトクリットセンサ)に対して示され、このセンサ50は、センサ10として重合的に示される参照電極と一緒にチャンバの不可欠な部分である。ポリマー(例えば、ポリビニルクロリド)、特定のイオン透過担体、および適切な可塑剤から代表的に形成される化学的に感受性の疎水性膜は、チャンバ本体に永久的に結合される。以下に詳細に記載されるこれらの化学的に感受性の疎水性膜は、サンプルもしくは較正溶液と内部(銀/塩化銀)電極と接触した緩衝溶液との間のインターフェースである。
本発明の1つの実施形態において、図1をさらに参照にして、カートリッジ37において、1つのレベルで較正するヘマトクリットを除く全てのパラメータについて高濃度および低濃度での較正を可能にする3つの溶液が含まれる。1つの実施形態において、カートリッジ37はまた、サンプル入口アーム5のための回転子、ポンプ管状部材24、30および34、サンプルスタイラス11、廃棄物バッグ32、参照溶液容器28、リンス溶液容器17、較正溶液容器14、16および23、チェックバルブ33、ならびにチューブ12、20、21、22および25を備える。分析された血液サンプルは、廃棄物ライン34中の一方向チェック33バルブの存在に起因する廃棄物容器32からのセンサカード50に流れ戻ることを防止される。システム8での使用後、カートリッジ37は、廃棄され、そして別のカートリッジによって置換されるように意図される。
図1を参照して、センサは、プラスチックカード50で製造され、そして使い捨てカートリッジ37に収納された電極10のバンクとして利用可能であり、これは適切に適合された血液化学分析機の熱ブロックアセンブリ39とのインターフェースである。熱ブロックアセンブリ39は、加熱/冷却デバイス(例えば、抵抗素子またはペルチェ効果デバイス)、温度をモニターおよび制御するためのサーミスタ41、プラスチックカード50におけるセンサの間の電気インターフェース38、およびアナログボード45を介するマイクロプロセッサ40を収容する。アナログボード45は、アナログからデジタル、およびデジタルからアナログへの変換機を収容する。電極インターフェース38由来のシグナルは、アナログデジタル変換機を介して、プロセッサ40に保存および表示するためのデジタル形式に変換される。逆に、プロセッサ40由来のデジタルシグナル(例えば、酸素センサのための分極電圧)は、デジタルアナログ変換機を介して、アナログ形式へと変換され、そして電極インターフェース38を介して制御するためのセンサに送られる。
電気化学センサシステム8は、電気化学センサ装置へのカートリッジ37の挿入に際して形成される。挿入の際、センサカード10は、以下に詳細に記載される熱ブロックアセンブリ39に適合し、そしてマイクロプロセッサ40によって調節される加熱/冷却アセンブリは、センサカード50およびセンサカード50の内部のセンサと接触している溶液の温度を、特定の持続時間、特定の温度により循環させる。ヒーターブロックアセンブリ39は、例えば熱電気的デバイス適用(例えば、ペルチエ効果)によって迅速に加熱および冷却し得、サーミスタ41によってモニターされ得、マイクロプロセッサ40によって全て制御され得る。このセンサは、電極インターフェース38と接続し、これは、センサによって生成される複数の電気信号の1つを選択し、そしてこの電気信号を、アナログボード45へのアナログデジタル変換機を介して(ここで、これは保存および表示に適するようにアナログからデジタルへと変換される)機械中のマイクロプロセッサ40へと通過させる。図1を参照して、電極アセンブリ10は、バンク中に他薄の端コネクタ36を有し、これらは、アセンブリ10上に形成される電極が、アナログボード45を介してマイクロプロセッサ40に接続され得るように、雌型嵌合コネクタ38に差し込まれることを可能にする。マイクロプロセッサ40は、ライン42によってバルブドライバ43を介してマルチポートバルブ18、およびライン44によってポンプドライバ45を介してぜん動ポンプ26のモーターに接続される。マイクロプロセッサ40は、アームドライバ15を介してサンプルアーム5の位置、ならびにバルブ18の位置およびポンプ26の通電を制御して、電極アセンブリ10を通過する血液サンプル、および較正溶液を順番に並ばせる。例えば、容器14、16および23からの較正溶液が、電極アセンブリ10に汲み上げられる場合、アセンブリの一部を形成する電極は、サンプルのパラメータを測定し、そしてマイクロプロセッサ40は、これらの電気値を保存する。電極アセンブリ10を較正溶液が通過する間の測定値、および容器14、16および23からの較正溶液内に含まれる測定されたパラメータの既知の値に基づいて、マイクロプロセッサ40は、それぞれの測定されたパラメータについて効果的に較正曲線を作成する。その結果、血液サンプルが、電極アセンブリ10を通過される場合、電極による測定値は、目的のパラメータの正確な測定値を導くために使用され得る。これらのパラメータは、マイクロプロセッサ40によって保存および表示される。マイクロプロセッサ40は、測定、計算、保存を実行し、そして関数(例えば、1つ以上の電極に渡る電位における差異)を制御するように適切にプログラムされる。
(較正溶液)
本発明の1つの実施形態において、9%CO、14%Oおよび77%ヘリウムガスを含むトノメーターで計量された(tonometered)大気圧で、37℃で調製された、第2の点較正のために使用される較正溶液Aの組成は、以下のとおりである:有機緩衝液(pH 6.9);pCO=63mmHg;pO=100mmHg;Na=100mmol/L;K=7mmol/L;Ca++=2.5mmol/L;グルコース=150mg/dL;乳酸塩=4mmol/L;クレアチン=0.5mmol/L;クレアチニン=0.5mmol/L;界面活性剤および不活性な防腐剤。
本発明の別の実施形態において、27%O、5%CO、および68%ヘリウムガスを含むトノメーターで計量された700mmHgの絶対圧力で37℃で調製された、1点較正およびリンスのために使用される較正溶液Bの組成は、以下のとおりである:有機緩衝液(pH 7.40);pCO=34mmHg:pO=180mmHg;Na=140mmol/L;K=3.5mmol/L;Ca++=1.0mmol/L;界面活性剤および不活性な防腐剤。
本発明のなお別の実施形態において、低レベルの酸素較正、および酵素センサについての内部ポリマー膜のインサイチュ再生のための較正溶液AOの好ましい組成は、以下を含む:Na、K、Ca++塩の水溶液;15mmol/Lのm−フェニレンジアミン、20mmol/Lの亜硫酸塩、界面活性剤および不活性な防腐剤;有機緩衝液、pCO。照合溶液は、AgNO=1mmol/L;KNO=1mol/L;界面活性剤を含む。
A較正溶液およびB較正溶液の組成は、このシステムによって測定されるそれぞれの特徴について、このシステムによって測定される可能な値の範囲にわたって間隔を開けられた1対の値が得られるように選択され、計器について比較された2点の較正を提供する。AO較正溶液は、低レベルの酸素較正およびグルコースセンサ、クレアチンセンサ、クレアチニンセンサおよび乳酸塩センサにおける内部ポリマー膜の再生のために選択される。
AおよびBの較正組成物は、緩衝液で始まり、重炭酸ナトリウム塩で終わる特定の順序で全ての構成要素を事前に混合することによって調製され、次いでヘリウムと混合された酸素およびCOを含む溶液をトノメーターで計量して所望のレベルのpCOおよびpOを生成する。AO較正溶液は、わずかに異なる手順で調製される。亜硫酸ナトリウム、m−フェニレンジアミンおよび重炭酸ナトリウムを除く塩が水に添加され、そしてこの溶液はヘリウムと共にトノメレーターされてpOを30mmHgよりも低くする。次いで、残りの塩は、溶液に添加され、そして最終的な混合物をpCOとヘリウムの混合物と共にトノメレーターで計量して所望のpCOレベルを生成する。
少なくとも1つの電気重合可能モノマーが、少なくとも1つの較正溶液(例えば、容器23中の溶液AO)に添加される。亜硫酸イオンの存在に起因して、AO溶液中に溶解された酸素が存在しないことは、AO溶液における電気重合可能モノマーのより長い貯蔵期間を可能にする。これはなぜならば、溶解された酸素が、電気重合可能モノマーを酸化し、そしてモノマーを重合不可能にするからである。例えば、電気重合可能モノマー、m−フェニレンジアミンは、約1〜100mMの範囲、好ましくは15mMの濃度で較正溶液に含まれ得る。電気重合可能モノマーは、別個のレザバ中のカートリッジ37に含まれ得る。
較正溶液が調製される温度および圧力、ならびにそのパッケージングの方法は、溶解されたガスを容器中の溶液を外に出す可能性(較正溶液中のガスの濃度に影響する)を予め含み、そして実際に入手可能なほぼ不透性の材料でさえも透過するガスの傾向を最小化するようでなければならない。この較正溶液は、容器を完全に満たす溶液でパッケージングされ、その結果、以下に記載される様式で満たされる前に容器を排気することによるヘッドスペースは存在しない。
較正溶液を、高温および減圧下で排気可撓性ウォールコンテナ14、16、23に充填することによって、この溶液は、低い使用温度で、ガス放出する(従ってコンテナ中に気泡を生じる)ようなよりいずれの傾向も有さない。ガス放出を生じる場合、溶液中のガスの濃度は、影響を受け、装置の較正を不正確にする。同様に、較正溶液は、圧力を下げすぎてパッケージ化してはならない(すなわち、約625mm水銀以上)。なぜなら、パッケージ化圧力は、長期間にわたって、溶液の吸収能力が、最もガス不透過性の可撓性パッケージ化物質でさえも、わずかな固有の透過性を通じて、ガスを引き込む傾向があるほどに十分に高くなり得る圧力値に減少し、そしてこれを下回るにつれて、ガスに対する溶液の吸収能力は、おそらく増加するからである。従って、625〜700mm水銀の範囲内のパッケージ化圧力が、好ましい。
1つの実施形態において、較正溶液は、その意図される使用温度より高い温度で調製され、その結果、それより低い温度での溶存ガスのガス放出の傾向が小さい。このことは、ガス放出の可能性を最小にする減圧パッケージ化と協同する。
較正溶液A、BおよびAOは、大気圧に近い制御圧力で、その意図される使用温度を越える温度で調製される。高温(例えば、37℃)の使用を通じて、この溶液は、頭隙のない可撓性ガス不透過性コンテナでパッケージ化される場合、コンテナ内の引き続く微粒気泡またはコンテナを通じたガス移動のいずれの可能性も伴わず、ほぼ大気圧で調製され得る。
較正溶液プレパッケージ化コンテナ14、16、23を形成するエンベロープは、例えば、縁部で熱シールされかつ充填目的で使用されるバルブ18の入口ステムへの1つの端部で熱シールされる長方形シートから形成される。例証される好ましい実施形態において、プレパッケージ化コンテナ14、16、および23ならびにプレパッケージ化コンテナライン20、22、および25は、バルブ18とともに単一のクラスター中に形成され、その結果、ライン20、22、25におけるガス相空隙(dead space)は、これによって避けられる。エンベロープバッグをパージおよび充填するための好ましい手順において、エンベロープは、まず排気され、次いで、調製された溶液で満たされる。次いで、過剰な溶液がバッグから連続的に流出する間、このバッグは、振盪される。このプロセスは、バッグから任意の残留気泡を除去する。次いで、この溶液は、コンテナ中でシールされる。
プレパッケージ化コンテナ14、16、および23中の較正溶液は、優れた安定性および長い貯蔵寿命を有する。使用温度および大気圧の場合、プレパッケージ化コンテナ14、16、および23内で液体から気泡を形成するいかなるガス放出の可能性もない。
(参照溶液)
プレパッケージ化コンテナ28中に配置した参照溶液は、流体連絡を提供するための参照電極への供給源として電極アセンブリ10において使用され、それによって、参照電極を、較正溶液または後半で記載される血液の変動する電気化学ポテンシャルから隔離する。好ましい実施形態において、溶液は、1mol/L硝酸カリウムおよび1mmol/L硝酸銀の溶液である。この溶液はまた、Brij35のような界面活性剤を含む。この溶液は、頭隙なしにシールした可撓性コンテナ中にパッケージ化される。
(電極アセンブリ)
図1を参照すると、ポンプ26の作動中、電極アセンブリ10は、ライン30を介して参照溶液の一定の脈動流、およびライン24を介して血液サンプルまたは較正溶液の1つのいずれかの一連の断続的な脈動流を受ける。このアセンブリはまた、ライン34を介して廃棄物回収バッグ32へのその廃棄物の対応する出力を提供する。
図2を参照すると、例証として、好ましい実施形態における電極アセンブリ10は、その片面に接着した長方形のアルミニウム(または他の適切な物質)カバープレート52を有するポリ塩化ビニルの構造的に剛性の長方形カード50で構成される。カバープレート52は、カード50の一面に形成される流路56を遮断し、また以下に記載される熱サイクリングによりセンサに水を供給する(hydrate)ための熱移動媒体として作用し、そして較正の間および患者サンプル中の関連パラメータの測定の間に一定温度で、電極アセンブリ10、および電極自体を経由して流れる流体を維持する。このことは、プレート52の温度を測定すること、および所望の温度にプレート52の温度を維持するための適切な加熱または冷却エレメント(例えば、ペルチェ効果デバイスおよびサーミスタ41)を利用することによって、達成され得る。
図2を参照すると、参照溶液は、ウェル64に導入され、このウェルは、他のフローチャネル56と同じ様式で基板50の表面に形成され、そして金属プレート52によって同様に覆われている。参照溶液フローライン30は、ウェル64における傾いた孔を通って通過する。このウェル64は、メインフローチャネル56と同じ様式でプラスチック基板50の表面に形成された微細なキャピラリーセクション66を通って、フローチャネル56の出力セクション34に接続される。このキャピラリーチャネル66は、メインフローチャネル56よりも実質的に浅くかつ狭く;その断面は、約0.5mmである。ポンプ26によってライン30を介してウェル64に供給される(図1もまた参照のこと)参照流体は、このウェルを満たし、そしてキャピラリーセクション66を通過させられる。ここで、参照流体は、メインフローチャネルセクション56を通過する流体の出力フローと合流し、次いで出力フローとともに廃棄物バッグ32に流れる。上記のより高密度に混合した影響およびフローチャネル66の毛管現象は、較正溶液または血液が、ウェル64へとチャネル66を下向きに通過し、そして電気化学測定を混乱させる任意の可能性を最小限にするのに役立つ。
血液サンプルまたは較正溶液が、フローチャネル56を経由して出力セクション34に通過させるフローチャネル24に量的に導入される場合、これらは、図2に図示されるように多数の電極上を通過する。
図1および図2を参照すると、加熱プレート52は、サンプルチャネル56の1つの壁に隣接し、この壁を形成している。加熱プレート52は、以下に記載される熱的ブロックアセンブリ39のペルチェ効果デバイスと接触している。この熱的ブロックアセンブリ39は、加熱プレート52の温度を、15℃〜75℃の間に変化および制御することが可能である。温度の変化および制御は、サーミスタ41によってモニターされ、そしてマイクロプロセッサ40によって調節される。マイクロプロセッサ40の内部デジタルクロックは、時間を制御し、そして予め設定したプログラムに従って熱的ブロックアセンブリ39のスイッチをオンおよびオフにし得る。従って、マイクロプロセッサ40は、熱的ブロックアセンブリ39を制御し、温度設定および加熱プレート52の各々の設定温度の持続時間を調節する。
(電極)
以下に示される電極アセンブリの順序は、例示の目的のみであり、そして提供される順序が制限されることを意図しない。
(ヘマトクリット電極対)
図2を参照すると、一対の金ワイヤ98および100は、その伝導率に基づいてサンプルのヘマトクリット(Hct)を決定するための電極を形成する。これらのワイヤは、図5にも図示されるように、それぞれ、プリントされた回路端コネクタ102および104と接触している。
(酸素センサ)
図2を参照すると、フローチャネル56の次のセンサは、図4にも図示されるように、3つの電極構成を有する酸素センサ70である。
(カリウム、カルシウムおよびナトリウムのイオンセンシング電極)
次のフローチャネルは、ナトリウムセンシング電極78、続いてカルシウムセンシング電極86およびカリウムセンシング電極90であり、これらは、活性膜および積重ねた銀ワイヤならびに端コネクタを備える。
(pH電極)
図2を参照すると、フローチャネル56の次に続くのは、図6にも図示されるpHセンシング電極94であり、これは、膜148およびフローチャネル56にプラスチック50を貫いて積重ねたかまたはプレス装着した(press−fitted)銀ワイヤ87を備える。図6を参照すると、フローチャネル56の反対側に接合されるのは、端コネクタを形成するパッドにプリントされた導体セクション88である(図5もまた参照のこと)。このpH電極の性質は、以下に詳細に記載される。
(二酸化炭素電極)
図2を参照すると、フローチャネル56の次に続く電極93は、血液または較正サンプル中の溶存二酸化炭素を測定し、そしてpH電極94と組合わせて作用する。
(乳酸電極)
図2を参照すると、フローチャネル56の次に続く、乳酸電極92は、乳酸に対する乳酸オキシダーゼの酵素反応の副産物を測定することによって機能する。酵素層に存在する乳酸オキシダーゼは、乳酸を酸化して過酸化水素を生成し、この過酸化水素が、乳酸センサの電極によって検出される。
(グルコース電極)
図2を参照すると、グルコース電極91が、次の電極であり、これは、酵素層における酵素反応によって生成される過酸化水素の検出によって機能する乳酸電極92と同様である。酵素であるグルコースオキシダーゼは、グルコースを特異的に酸化し、そしてグルコースセンサの電極によって検出される化合物である過酸化水素を生成する。
(クレアチン電極およびクレアチニン電極)
血液サンプル中のクレアチニンの測定は、2つの電極を必要とする。一方の電極は、クレアチニンおよびクレアチンの全濃度を測定し、そして他方の電極は、クレアチンのみの濃度を測定する。クレアチニンの濃度は、クレアチン濃度およびクレアチニン濃度を合わせた濃度からクレアチンの濃度を差し引くことによって決定される。図2を参照すると、次の2つの電極(クレアチニン116およびクレアチン118)は、グルコース電極91および乳酸電極92と同様に、これらの各々の酵素層における酵素反応によって生成されるHの検出によって機能する。クレアチニン電極116において、酵素層は、3つの酵素(クレアチニナーゼ、クレアチナーゼおよびサルコシンオキシダーゼ)の混合物を含む。酵素混合物は、クレアチニンおよびクレアチンを特異的に酸化し、そして以下のカスケード反応に従ってHを生成する。
Figure 0004283663
クレアチン電極118において、酵素層は、2つの酵素(クレアチナーゼおよびサルコシンオキシダーゼ)の混合物を含む。この酵素混合物は、クレアチンのみを特異的に酸化し、そして以下のカスケード反応に従ってHを生成する。
Figure 0004283663
(グラウンド(ground))
図2に図示されるグラウンド105は、基板50を通じて挿入された銀ワイヤである。グラウンドは、全ての電極に対する共通の電気的参照点として機能する。このグラウンドはまた、電流滴定センサシステムについての対電極として機能し得る。
(参照電極)
図2に図示されるように、2つの銀ワイヤ106は、参照溶液ウェル64にプラスチック基板ボード50の厚さを貫いて積重ねられて、実装された(on−board)参照電極として作用する。電気的に接続される2つの銀ワイヤ106の使用は、気泡の存在下で、銀ワイヤと参照溶液との間の連続した接触を確実にする。気泡は、センサ制御の上昇した温度で参照溶液を脱気する結果として、参照チャネルにおいて形成し得る。プリントされた電極要素108(図5においても図示される)は、この参照電極の一端と端コネクタを提供するボードの端との間のパネル背部に沿って伸長する。
電極の特定の構築および操作は、ここで、詳細に記載される。
(イオン選択電極の仕様)
イオン選択電極の詳細は、例えば、米国特許第4,214,968号(本明細書中に参考として援用される)、および米国特許第4,734,184号(本明細書中に参考として援用される)に記載される。
液体膜としても公知であるこの型のイオン選択膜は、液相を形成する不揮発性可塑剤とともにポリマーマトリクスを構成し、ここで、イオンキャリアまたはセレクタは、一般に、イオノフォアとして言及され、これは、分散される膜に対して選択性を与える。
(イオン選択膜ポリマー)
本発明のイオン選択膜における使用のためのポリマーとしては、任意の疎水性の天然ポリマーまたは合成ポリマーが挙げられ、これらは、十分な透過性の薄いフィルムを形成して、イオノフォアおよびイオノフォア溶媒と組合わせて、これらを横切る明らかなイオン移動度を生成し得る。具体的には、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、ポリウレタン(特に、芳香族ポリウレタン)、ポリ塩化ビニルおよびポリ塩化ビニリデンのコポリマー、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリ酢酸ビニル、シリコーンエラストマー、およびポリビニルアルコールのコポリマー、セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルのカルボキシル化ポリマーならびにこのような物質の混合物およびコポリマーは、有用性が見出されている。イオノフォアおよび可塑剤を含む、このような物質のフィルムは、従来のフィルムコーティング技術およびキャスティング技術を用いて調製され得、そして以下の実施例に示されるように、内部参照電極もしくはいくつかの適切な中間層上の直接的なコーティングおよびフィルム形成によるか、または内部参照電極もしくはいくつかの適切な中間層への別個の形成および積層化によるかのいずれかで形成され得る。
(イオノフォア)
イオン選択膜において使用されるイオノフォアは、一般的に、望ましい特定のアルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、アンモニウムイオンまたは他のイオンを優先的に、それ自体に選択的に会合または結合し得る物質である。適切なイオノフォアは、以下により完全に記載される。
特定のイオンに対する電極の選択性は、イオノフォアの化学的性質に起因し、従ってイオノフォアとして異なる化学的成分の使用は、異なるイオンに対して特異的なイオン選択電極における使用のための異なる膜を提供する。例示的なこのような成分は、多数の物質であり、これらのいくつかは、抗生物質であることが知られ、これらとしては、以下が挙げられる:
(1)バリノマイシン(カリウム選択性イオノフォア);
(2)種々の構成の環状ポリエーテル(これは、リチウム、ルビジウム、カリウム、セシウムまたはナトリウムに選択的な膜を作製する);ならびに
(3)バリノマイシンに類似のイオン選択性を有する他の物質(例えば、バリノマイシングループの他の物質、テトララクトン、マクロライドアクチン(モナクチン、ノナクチン、ジナクチン、トリナクチン)、エニアチン(enniatin)グループ(エニアチンA、B)、シクロヘキサデプシペプチド、グラミシジン、ニゲリシン、ジアネマイシン、ナイスタチン、モネンシン、モネンシンのエステル(特に、ナトリウムイオン選択膜についてのメチルモネンシン)、アンタマニド(antamanide)、およびアラメチシン(環状ポリペプチド))。
多数の他の有用な物質は、前述の刊行物および特許、ならびにこの対象に対する他の文献において記載されている。
膜中のイオノフォアの濃度は、当然ながら、使用される特定のキャリア、分析されるイオン、可塑剤などとともに変動する。しかし、一般的には、本明細書中で好ましい膜厚を想定する膜の約0.1g/m未満のイオノフォア濃度は、不十分であり、そして一般的に、望ましくない応答をもたらす。約0.3〜約0.5g/mのイオノフォア濃度が、好ましい。イオノフォアは、これよりもはるかに高いレベルで組込まれ得るが;多くのこれらの物質の費用のために、このようなレベルでの使用は、経済的ではない。
(可塑剤)
可塑剤は、膜におけるイオン移動度を提供し、そして可塑剤の存在は、良好なイオン移動を得るために必要である。
可塑剤は、当然ながら、膜ポリマーと適合性でありかつイオノフォアに対する溶媒でなければならない。
他の高度に所望される特性は、可塑剤が水に十分に不溶性であること、可塑剤が本明細書中に後に記載されるような膜の表面と接触した水性サンプル中に有意に移動しないことである。一般的には、水における溶解度の上限は、約4.0g/lであり、好ましい限界は、約1g/l未満である。これらの制限内で、イオノフォア(これはまた、ポリマーと適合性である)に対して実質的に任意の溶媒が、使用され得る。イオン可塑剤は、実質的に不揮発性であり、電極に対して延長された有効期間を提供することもまた所望される。有用な溶媒の中でも、フタレート、セバケート(sebacate)、芳香族エーテルおよび脂肪族エーテル、ホスフェート、混合性芳香族脂肪族(mixed aromatic aliphatic)ホスフェート、アジペート、ならびにこれらの混合物である。特定の有用な可塑剤としては、トリメリテート(trimellitate)、ブロモフェニルフェニルエーテル、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフェニルホスホネート、ビス(2−エチルヘキシル)フタレート、オクチルジフェニルホスフェート、トリトリルホスフェート、トリス(3−フェノキシフェニル)ホスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、およびジブチルセバケートが挙げられる。キャリアとしてバリノマイシンを使用するカリウム電極に対して、この分類の中で特に好ましいのは、ブロモフェニルフェニルエーテルおよびトリメリテートである。
多数の他の有用な可塑剤は、本明細書中に記載される型の電極のアセンブリを可能にし、そして本発明の成功した実施において使用され得る。
膜における可塑剤の濃度はまた、所定の膜の成分とともに大いに変動するが;約1:1〜約5:2の可塑剤 対 ポリマーの重量比が、有用な膜を提供する。膜の厚さは、以下に幾分より詳細に記載されるように、電極応答に影響し、そして膜の厚さは、約5mil未満、好ましくは約1milのこの層の厚さを維持することが好ましい。以下にまたより詳細に記載されるように、イオン選択膜の厚さの均一性は、本明細書中に記載される型の電極の最適な利用において重要な役割を果たす。従って、貯蔵能力の面で最大の利点が得られるような場合、イオン選択膜は、上記に定義されるように比較的均一な厚さの膜であるべきである。
(支持体)
図1を参照すると、本発明の電極は、支持体(support)またはカード50を備え、これは、直接的またはいくつかの介在性の接着を改善する層によってかのいずれかに耐え得る任意の物質、本明細書中に以下に詳細に記載される電極の他に必要な部分から構成され得る。従って、支持体は、セラミック、木材、ガラス、金属、紙もしくはキャスト、押出しもしくは成形のプラスチック物質もしくはポリマー物質などを含み得る。上に重ねる(overlying)電極成分を保有する支持体の組成物は、不活性でなければならない;すなわち、この組成物は、例えば、制御不能な様式で上に重ねる物質の1つと反応することによって、観察される指示電位(indicating potential)を干渉しない。さらに、支持体の組成物は、センサがセンサを水和および/または構成するために必要とされる時間の長さにわたって曝される、上昇した温度に耐えなければならない。多孔性物質(例えば、木材、紙またはセラミック)の場合、上に重ねる電極成分を適用する前に、細孔をシールすることが所望され得る。このようなシーリングを提供する手段は、周知であり、そして同様なさらなる考察は、ここでは必要ではない。
本発明の高度に好適な実施形態によれば、支持体は、絶縁性ポリマー材料のシートまたはフィルムを備える。例えば、酢酸セルロース、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどのような、種々のフィルム形成性ポリマー材料がこの目的に良好に適している。このポリマー支持体は、代表的には、約20−200ミルである、任意の適切な厚さであり得る。同様に、上記の他の材料の薄層または表面が用いられ得る。このような層の形成のための方法は、当該分野で周知である。
(酵素電極の詳細)
酵素センサは、作用電極、参照電極および対極を含む3電極システムを備える。作用電極は、例えば、白金ワイヤである電導性ワイヤと接触する表面上に配置されている複合膜を備える。この複合膜は、例えば、酵素層および内側干渉拒絶膜を含む2つ以上の層を含む。
センサ製作は、当該分野で周知の溶媒キャスティング技法に基き得る。層の厚さは、層中に見出される溶質の正確な容積を施すことにより制御され得る。以下に詳細に記載される内側干渉拒絶膜を含むポリマー膜は、以下の記載のような電気重合可能モノマーの電気重合によりワイヤ電極上に形成される。
図3Aおよび図3Bを参照して、グルコース電極のような酵素電極59は、センサカード50のフローチャネル56中に位置する。図3Bは、図3Aの拡大セクションである。酵素電極59は、フローチャネル56からワイヤ57まで、フローチャネル56に隣接する外膜51、この外膜51とワイヤ57に隣接する内側干渉拒絶膜55との間に位置する酵素層53を含む3層の複合膜60を含む。酵素電極59は、フローチャネル56に沿うサンプルフローとして、かつ酵素電極59の外膜51上でサンプルと接触する。酵素電極59により生成する電気信号は、ワイヤ57により保持され、そして図2に示される電極アセンブリ10と電気的に連絡しているコンダクター61に移される。
図3Aおよび3Bをなお参照して、酵素電極59の外膜51は、一般に、酵素層53中への分析物の拡散を制御するため、および電極59の他の成分が、チャネル56中でサンプルの成分と直接接触することから保護するように機能する。1つの実施形態では、この外膜51は、1つ以上のポリウレタンベースの化合物を含むポリマー膜である。膜の疎水性は、複数種のポリマー化合物の混合物により決定される。膜の疎水性が増加するにつれ、酸素が膜を通じて拡散する能力が増加し、その一方、分析物が膜を通じて拡散する能力は減少する。この外膜51の好適な組成は、代表的条件下で、酵素反応の必要な基質である酸素、および分析物(乳酸塩センサにおける乳酸塩、またはクレアチニンセンサにおけるクレアチニン、およびグルコースセンサにおけるグルコース)の拡散速度の最適バランスが存在する濃度である。高度に疎水的な外膜が好ましい。なぜなら、酸素は、酵素層53に迅速に拡散し、そしてそれ故、酵素反応にとって制限因子ではないからである。この外膜51は、8〜15ミクロンの好適な厚さを有し得、そして5〜30ミクロンの範囲の厚さで機能し得る。
この外膜51は、ポリウレタンと異なる水摂取レベルとのブレンドからなる。外膜51の代表的な組成は、20%水摂取の77%脂肪族ポリエーテルベースのポリウレタン、60%水摂取の17%脂肪族ポリエーテルベースのポリウレタン、および3%水摂取の6%脂肪族ポリエーテルベースのポリウレタンである。この組成の外膜51は、3.0mLのシクロヘキサノン溶媒、17.0mLのテトラヒドロフラン溶媒、1.08gの20%水摂取ポリウレタン、60%水摂取ポリウレタンとして0.24gおよび3%水摂取ポリウレタンとして0.08gの溶液からの容量を、複合膜60の酵素層53上に施すことにより生産され得る。
図3Bを参照して、酵素層53上に直接重層され、かつそれと接触する外膜51は、酵素層53中に埋包される酵素49が、チャネル56中のサンプルからの分解性タンパク質または化合物に剥き出ることを防ぎ、そして酵素49が包埋されるマトリックスを安定化することにより保存するように機能する。同様に、外膜51は、酵素層53からの酵素49の拡散を防ぐ。この外膜51はまた、サンプルからの分析物(例えば、グルコース、乳酸塩、クレアチンおよびクレアチニン)および酸素の酵素層53への拡散速度を制御するように機能する。酵素層53への分析物および酸素の拡散の制御ができないことは、サンプル中の非直線的および不正確な分析をもたらす。
図3Bをなお参照して、グルコースまたは乳酸塩センサの酵素層53は、酵素反応に必要な少なくとも1つの酵素49の種を含み、この酵素反応には特定の分析物が参加し、この酵素反応は、酵素層53のマトリックス中で安定化されている。1つの実施形態では、この酵素49は、酵素活性をもつ少なくとも1つのタンパク質を含む。他の実施形態では、酵素49は、例えば、いくつかの酵素、タンパク質および安定化剤の混合物を含む。
本発明の特定の実施形態では、タンパク質酵素49グルコースオキシダーゼまたはラクテートオキシダーゼが酵素層53中に包埋され、それぞれ、サンプル中に存在するグルコースおよび乳酸塩に特異的に感受性である電極91および92を創製する。グルコース電極91は、酵素層53中にグルタルアルデヒドおよびグルコースオキシダーゼを含む。1つの実施形態では、グルコース電極91は、グルコースオキシダーゼの1グラムあたり0.01gのグルタルアルデヒドを含み得る。特定の実施形態では、乳酸塩電極92は、酵素層53中に、少なくとも、グルタルアルデヒド、牛血清アルブミン、例えばポリエチレンイミンのような酵素安定化剤、およびラクテートオキシダーゼを含む。1つの実施形態では、乳酸塩電極92は、例えば、45重量%のラクテートオキシダーゼ,45重量%の牛血清アルブミン、5重量%のポリエチレンイミン(酵素安定化剤)、および5重量%のグルタルアルデヒドを含む。ラクテートオキシダーゼおよび牛血清アルブミンの重量画分は、変動し得る。酵素層中のポリエチレンイミンの重量%は1〜20で変動し得、そしてグルタルアルデヒドの重量%は、1〜10で変動し得る。その他の酵素安定化剤は、制限されないで、ポリプロピレンイミン、ポリ(N−ビニルイミダゾール)、ポリアリルアミン、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドン、ポリリジン、プロタミンおよびそれらの誘導体のようなポリイオン性化合物を含む。
本発明のなお別の実施形態では、酵素層53は、クレアチニンおよびクレアチン、またはクレアチンのみの特異的検出のため、酵素層53のマトリックス中に包埋されたいくつかの酵素、タンパク質、および安定化剤の混合物を含む。クレアチニン電極116およびクレアチン電極118では酵素混合物が用いられる。クレアチン単独は、クレアチン電極118で検出される。特定の実施形態では、クレアチニン電極116は、例えば、5重量%のクレアチニナーゼ、55重量%のクレアチナーゼ、30重量%のサルコシンオキシダーゼ、5重量%のポリ(N−ビニルイミダゾール)(酵素安定化剤)および5重量%のグルタルアルデヒドを含む。クレアチニン電極中のクレアチニナーゼ、クレアチナーゼおよびサルコシンオキシダーゼの重量画分、およびクレアチン電極中のクレアチナーゼおよびサルコシンオキシダーゼの重量画分は変動し得る。クレアチニン電極およびクレアチン電極中のポリ(N−ビニルイミダゾール)の重量%は、例えば、1%〜20%で変動し得、そして、クレアチニン電極およびクレアチン電極中のグルタルアルデヒドの重量%もまた、例えば、1%〜10%で変動し得る。ポリ(N−ビニルイミダゾール)以外のポリイオン性安定化剤もまた、酵素混合物を安定化するために用いられ得る。ポリイオン性化合物の例は、制限されないで、ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドン、ポリリジン、プロタミンおよびそれらの誘導体を含む。
グルコース電極、乳酸塩電極、クレアチン電極およびクレアチニン電極の1つの実施形態では、酵素層53は、酵素、ポリエチレンイミンまたはポリ(N−ビニルイミダゾール)のような安定化剤、および牛血清アルブミンのようなその他のタンパク質の架橋マトリックスからなる。酵素、安定化剤、およびその他のタンパク質分子の架橋は、例えば、グルタルアルデヒド、ジアルデヒドで達成される。1,4−ジイソシアナトブタン、ジイソシアナト、1,2,7,8−ジエポキシオクタンおよび1,2,9,10−ジエポキシデカン、両方のジエポキシドのようなその他の架橋試薬もまた用いられ得る。酵素マトリックス中の、酵素分子の架橋、およびポリイオン性安定化剤および不活性タンパク質の使用は、酵素電極のシェルフライフおよび使用寿命を有意に拡張し得る。
クレアチニン電極116およびクレアチン電極118に関する本発明のなお別の実施形態では、酵素層53は、いくつかの酵素、タンパク質を含むが、酵素安定化剤を欠く混合物を含む。この実施形態では、クレアチニン電極116は、30%クレアチニナーゼ、30%クレアチナーゼ、30%サルコシンオキシダーゼおよび10%グルタルアルデヒド(それぞれ重量%)の混合物を含む。この実施形態では、クレアチン電極118は、45%クレアチナーゼ、45%サルコシンオキシダーゼおよび10%グルタルアルデヒド(それぞれ重量%)の混合物を含む。酵素層53は、外膜51の内面から内側干渉拒絶膜55まで測定される、1〜10ミクロン、好ましくは2〜5ミクロンの厚さを有し得る。
図3Aおよび3Bを参照して、酵素電極59はまた、ワイヤ57に緊密に接触する回復可能なポリマー膜である内側干渉拒絶膜55を含む。この内側干渉拒絶膜55は、電気重合可能モノマーの重合により形成され得る。適切な電気重合可能モノマーは、例えば、ベンゾチオフェン、フェニレンジアミン、およびフェノールを含む。代表的には1ミクロンより薄い厚さであるこの干渉拒絶膜55は、ワイヤ57を、酵素電極の適正な機能を妨害するサンプル中の化合物、特に酸化可能な化合物から絶縁または保護する。
本発明による1つの実施形態では、この内側干渉拒絶膜55を備えるポリマー膜は、電気重合可能モノマーの存在下でワイヤ57に電位を付与することにより形成される。電位の存在下にあるモノマーは、ワイヤ57上で重合し、図3Aおよび3Bに示される、ワイヤ57上の電気的絶縁性ポリマー性内側干渉拒絶膜55を形成する。特定の分析物に対する、酵素電極上の酵素の活性から生成される過酸化水素は、内側干渉拒絶膜55のポアを通過し、そしてワイヤ57と接触してワイヤ57で生成される電気信号を生じる。この内側干渉拒絶膜55中のポアのより小さなサイズは、サンプル中に見出される、アセタミノフェン、アスコルビン酸、尿酸、システインおよびHより大きいその他の電気的に活性な化合物のような、過酸化水素より大きな化合物を、電気化学センサの電極59の精度を妨害および低減することから制限する。
本発明の1つの実施形態によれば、この内側干渉妨害拒絶膜55は、繰り返されることを基礎に再生されてその機能を回復し得る。多くのサンプルに繰り返し曝された後、この内側干渉拒絶膜55は、サンプル中に存在する化合物により分解または汚れる。この内側干渉拒絶膜55の分解は、内側干渉拒絶膜55のポリマー構造中の割れ目により特徴付けられる。このような割れ目は、内側干渉拒絶膜55が、分析サンプル中に存在する妨害性化合物、例えば、アスコルビン酸、アセタミノフェン、および尿酸から、ワイヤ57に接触し、かつワイヤ57により検出される電気信号を改変することから、ワイヤ57を保護する能力を妨げる。
この内側干渉拒絶膜55の分解により誘導される問題を避けるために、電気重合可能モノマーは、内側干渉拒絶膜55の再重合および回復における使用のために、例えば、図1に示される電気化学センサシステム8の予備充填されたコンテナ23中に含まれる溶液AOのような校正溶液と組み合わされ得る。モノマーの重合は、モノマー含有AO溶液が、予備充填コンテナからポンプ輸送され、そして図1に示される電気化学センサ装置8により生成されるワイヤ57への電位の付与の間に、センサカード50上のフローチャネル56を通過するときに起こる。重合プロセスの間に、フローチャネル56中の校正溶液中のモノマーは、内側干渉拒絶膜55に到達するまで、外膜51および酵素層53を通って拡散する。一旦、この内側干渉拒絶膜55において、溶液中に存在するモノマーが、分解、割れまたはひびにより構造的一体性を失った内側干渉拒絶膜55の領域に入り、そして内側干渉拒絶膜55の損傷した構造を重合して満たすことによりこの内側干渉拒絶膜55の回復を仲介する。モノマーは、電源から生成され、そして内側干渉拒絶膜55の一体性を失った領域中のワイヤ57に移された電位に曝される。この電位は、モノマーを、内側干渉拒絶膜55が回復するまで、内側干渉拒絶膜55の損傷した領域にあるこの内側干渉拒絶膜55の現存するポリマー構造上に重合させる。一旦、内側干渉拒絶膜55が回復すると、この内側干渉拒絶膜55の絶縁性は再生され、そして内側干渉拒絶膜55に存在するモノマーは、ワイヤ57の電位から隔離される。この内側干渉拒絶膜55の自己制限性回復は、例えば、24時間毎に自動的に繰り返される。この内側干渉拒絶膜55の正常な自動的自己制限性の回復は、酵素センサ59の精度を確実にする。異なる状況に応じて、より多くまたはより少ない内側干渉拒絶膜55の回復サイクルを採用し得る。
図1に示される電気化学センサシステム8により生成される重合プロセスのための電位は、約30秒〜1時間の間、オンボード参照電極106に対して0.1〜0.8Vの範囲でワイヤ57に印加される。最適分極電位は、24時間毎に繰り返される3分間のオンボード参照電極106に対する0.5Vである。この電位は、それが重合反応を引き起こさない場合は低すぎ、そしてこの電位は、それが内側干渉拒絶膜55において水の加水分解およびガス形成を引き起こし、それ故酵素電極59に損傷を生じる場合は高すぎる。
(PO電極の詳細)
酸素センサは、作用電極、参照電極および接地電極を含む3電極システムを備える。本発明の1つの実施形態では、酸素作用電極70は、図4に最も良く示される、絶縁ガラスディスク109の中央に固定される白金ワイヤ74、および2つの保護膜120および122を備える。このディスクは、好ましくは、約40ミルの厚さをもち、その一方、ボード50は、約85ミルの厚さを有し得る。このガラスディスクの直径は、好ましくは、約100ミルである。
多くの包埋された白金ワイヤをもつガラスディスクは、好ましくは、密着した所定長さの白金ワイヤをガラスキャピラリーチューブの管腔中に挿入し、そしてこのチューブをそれがワイヤに融合するように溶解することにより調製される。包埋されたワイヤをもつチューブが硬化した後、所定の軸方向厚さのディスクが、例えば、伝導鋸によりスライスされる。
このガラスディスクは実際に酸素を通さず、その一方、ボード50のポリ塩化ビニルは、比較的透過性である。従って、このガラスディスクは、白金電極74を、フローチャネル56に面するその遠位端のみが活性であるようにガスから保護する。
ガラスディスク上の2つの膜120および122は、白金ワイヤ74がチャネル56中のサンプルの成分との直接接触することから保護する。1つの実施形態では、この膜120は、ガラスディスクに共有結合しているメタクリル酸エステルに基づくヒドロゲルである。この120のすぐ下の膜122は、白金ワイヤのまわりの領域のみを覆い、そしてポリビニルアルコールから作製される。120および122を含む複合膜60は、いずれかの膜単独よりも良好な保護およびセンサ性能を提供する。採用されるヒドロゲルのタイプは、メタクリル酸エステルに基づくが、メタクリル酸のエステルに基づかないヒドロゲルも使用され得る。ゲルを形成するために、例えば、ヒドロキシエチルメタクリレートまたはヒドロキシプロピルメタクリレートのようなモノマーが、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレートまたはテトラエチレングリコールジメタクリレートのような架橋剤と共重合される。この架橋反応は、ジメトキシフェニルアセトフェノンのような光開始剤により開始され得る。エチレングリコールまたは水のような溶媒を用いて反応を希釈し、溶液の粘度を制御し得る。
膜が水和するとき、酸素電極の表面からヒドロゲル膜が剥がれないことがかなり有利である。これは、ガラスディスクのメタクリル基との官能化および膜のこの表面への架橋により達成される。ガラスディスクの表面を、ヘキサメチルジシラゾンでシラン化し、そしてトリメトキシシリルプロピルメタクリレートと反応することによりメタクリル基で官能化する。
ガラスディスクの官能化の後、水中のポリビニルアルコール溶液の小滴を、ディスクの中央に白金ワイヤの上に直接施し、そしてポリビニルアルコール膜の形成のために水を蒸発させる。次いで、上記のようなヒドロゲル成分の溶液を、50ミクロン厚さフィルムに相当する量でディスク上に施す。このディスクを、ブロードバンドUV光に5分曝し、ヒドロゲル膜を光重合する。
その1つの側面上に複合膜をもつガラスディスクを、ヒドロゲルでない表面がカバープレート52と対向するボードの表面と同一平面にあり、そしてディスクのヒドロゲル表面がフローチャネル56の底と同一平面にあるように、プラスチックボード50の厚さを通じて隠退した形態で包埋する。
本明細書に記載される酸素センサは、従来の電極(Clark電極)と比較したときいくつかの利点を有し、これには、より小さな電極サイズ、より簡単な電極製造、より早い応答時間およびより長い使用寿命が含まれる。参照電極および対電極の作用電極からの分離は、より小さなサイズの作用電極およびより簡単な電極製造を可能にする。酸素応答時間は減少する。なぜなら、内部溶液がないこと、およびその結果、作用電極上のより薄い膜のためである。外部参照電極の使用は、内部Ag/AgCl参照電極をもつClark酸素電極における欠陥の通常モードである、銀のデンドライト形成をなくする。
操作中の電極の電流機能に関し、オンボード参照電極106に対して負の電位がプロセッサ40により白金ワイヤ74に印加され、その低下された電位が、その末端に到達する任意の酸素を低減するための役に立ち、そしてそれによって、層120および122を通る酸素拡散に比例する電流を生成する。この水和した層120および122は、白金電極とオンボード参照電極106との間の信頼性のある電導フローパスを与え、白金と水和した層中の溶液との間の分極電位を提供する。白金電極74と接地電極との間の得られる電流が測定され、そしてモニターされる試験流体中の酸素濃度と比例している。
(pCO、pH、カリウム、ナトリウムおよびカルシウム検知電極)
図2に最も良好に一般的に示される電極は、銀線78、86、90、93、および94を連結し、これらは、それぞれNa、Ca、カリウム、pCOおよびpH活量を検知し、構成が類似する。違いは、膜層の組成である。代表的なイオン選択性電極は、図6に示される。各々は、ビーズまたは内部塩層152を有し、水和の際に内部溶液層を形成する。この層は、銀線の上部のアノード化によって得られる銀/塩化銀層154に薄膜と接触する。外部層148は、本質的にポリマー製イオン選択性膜層である。この層は、溶液(例えば、ポリ塩化ビニル、可塑剤、適切なイオン検知活性成分およびホウ酸塩を含む溶液)を形成する疎水性透析膜のマトリクスから溶媒を除去した後に残る乾燥残渣として、浅いウェル150における内層の乾燥塩残渣の上に形成される。外膜は、溶液として、代表的には、小滴中のテトラヒドロフラン(THF)中で適用される。一旦、溶媒がエバポレートされると、膜は形成され、可塑性のカードと結合される。pH電極およびpCO電極の場合、イオン選択活性成分は、トリドデシルアミン(TDDA)または適切なpH検知成分であり得る。カリウム電極に対して、単環抗生物質(例えば、バリノマイシン)は、活性成分として使用され得る。カルシウム電極は、カルシウムイオン選択的検知成分(例えば、(−)−(R,R)−N,N’−(ビス(11−エトキシカルボニル)ウンデシル)−N,N’−4,5−テトラメチル−3,6−ジオキサオクタンジアミド;ジエチルN,N’−[(4R,5R)−4,5−ジメチル−1,8−ジオキソー3,6−ジオキサオクタメチレン]−ビス(12−メチルアミノ−ドデカノエート)または他の適切なカルシウム感受性選択性物質をその活性成分として使用する。ナトリウム電極は、メチルモネンシン(monensin)エステルまたは任意の他の適切なナトリウム感受性活性成分を使用する。ナトリウム電極、カリウム電極およびカルシウム電極は、これらの内部溶液に対して各クロリド塩に加えて、MES(2−[N−モルホリノ]エタンスルホン酸)のような緩衝塩を使用する。
pH電極およびpCO電極は同じ外部層を共有するのに対して、内層は有意に異なる。pH電極のための内層は、強い緩衝液(例えば、MES緩衝液)を使用するのに対して、CO電極のための内層は、炭酸水素塩緩衝液を使用する。
CO電極を除く全てのイオン選択性電極は、イオン選択性電極と参照電極106との間の電位差の測定を介して作動するのに対して(図2)、電位差の変化は、測定されるイオンの活量の対数における変化に直接比例する。
COセンサは、一緒になって作動するCO電極とpH電極との組み合わせである。機能において、CO電極とpH電極との電位差が測定される。両電極の外部表面は、同一の様式でpHに応答し、互いに相殺する。pH膜の内部表面は、一定のpHを有する高価な緩衝液を有し、測定電位差の任意の変化を引き起こさない。しかし、COについて、膜は、COに対して自由に透過性であり、COは、炭酸水素塩緩衝液に溶解され、そのpHを変化する。これは、CO膜の内部表面の電位応答の変化を引き起こし、この変化が、全測定電位差に対する唯一の変化である。従って、CO電極およびpH電極にわたる電位差は、サンプル中のCO濃度の変化を直接測定する。
これらのイオン選択性電極における内部塩層を水和するプロセスは、外部膜の外部表面を塩水溶液(通常、較正試薬溶液)に浸すことによって達成される。しかし、水和は、水が、蒸気形態で疎水性の外部膜を通って浸透する必要があるので、非常に遅いプロセスである。高温を通り抜ける熱サイクリングは、このプロセスを容易にする。熱サイクリングのプロセスの間、膜層の組成および完全性は、インタクトなままである。
イオン検知電極の水和および較正は、pO電極に対して記載された工程と類似する工程によって達成される。乾燥状態からの水和は、センサを電解質溶液(例えば、上記に記載される較正溶液)中に浸すことおよびセンサを通常の使用より高い温度に上昇させる熱サイクリングによって、加速され得る。例えば、センサは、55℃〜75℃の間の温度で15分間、較正溶液Bに浸され、次いで、37℃に冷却される。較正サイクルは、温度が37℃に達するとすぐに開始する。好ましい実施形態において、センサは、温度60℃で12分間、較正溶液に浸され、次いで、37℃に冷却される。較正サイクルは、温度が37℃に戻るとすぐに開始する。
(ヘマトクリット測定)
ヘマトクリット(Hct)測定は、金線98と100との間の抵抗の測定を通してなされる。センサは、電極間に配置された溶液または血液サンプルの抵抗を測定することによって作動する。ヘマトクリットは、マクスウェル方程式を使用して抵抗の関数として計算される。
(干渉剤の除去)
フローチャネル56での酵素電極59のサンプルに対する曝露は、複合膜60がサンプル由来の基質の残存濃度および酵素電極59の作動に由来する酵素反応の生成物を保持することを引き起こす。これらの物質は、酵素電極59が特に意図される分析物の測定における精度および精度を喪失することを引き起こす干渉剤の例である。酵素電極59に対する精度および精度を回復するために、干渉剤は、酵素電極59の複合膜60から、酵素電極59のワイヤ57に対してさらなる分極振幅を印加することによって除去される。
分極パルスは、次の測定のために電極59を調製するために、サンプルに対する電極59の各曝露の後、電源によってワイヤ57に印加され得る。例えば、過酸化水素(酵素反応の生成物および電極59の作動由来の分析物)は、干渉剤の例である。過酸化水素のような干渉剤を除去するために、さらなる分極振幅が、ワイヤ57に対して印加され、これが干渉剤の酸化を引き起こす。干渉剤の酸化は、電極59からこの薬剤を効率的に除去することによって、干渉剤をワイヤ57での電気的活性に影響し得ないようにする。分析物(例えば、グルコースおよびラクタート)はまた、サンプル読み取り間に、グルコースおよびラクタートの残存濃度が、酵素電極59に残存する場合、干渉剤を構成する。ワイヤ57に印加された分極パルスは、残存分析物を酸化し、従って、誤った分析物測定に対するサンプル間の残存分析物の寄与を除去する。
本発明による1つの実施形態において、サンプル中の分析物の測定が完了した後、酵素電極59は、サンプルをフローチャネル56から排出することによって回復し、レザバ17からのある量の洗浄溶液は、フローチャネル56を通って排出される。この時間の間、サンプル測定後、さらなる分極が電極59に対して連続的に印加された安定な分極に重ねあわされる。次いで、分極は、ベースラインレベルに戻り、較正溶液が、フローチャネル56に導入され、その後、次の測定のために電極59を準備するために1点較正する。
干渉剤の酸化に必要な分極パルスの十分な振幅および持続時間は、フローチャネル56の形態によって決定される。より大きなパルス振幅およびより長いパルス持続時間が、細いフローチャネル56および洗浄溶液の遅い流速を有する電極59に必要とされる。図3Aに示される好ましい実施形態において、50秒の持続時間に対する、備え付けの参照電極に対して0.4Vの分極振幅は、複合膜60から干渉化合物を除去し、従って、電極59の測定の精度および精度を改善するのに十分である。10〜200秒の持続時間に対する、備え付けの参照電極に対して0.1〜0.8Vの範囲の分極振幅はまた、十分であり得る。
(複合膜の内部(干渉除去)膜の回復)
酵素センサ59の複合膜60の内部干渉除去膜55の機能を回復するためのさらなる工程は、例えば、図3Bに示される。この工程は、酵素電極の内部干渉除去膜55の完全性および適切な機能の回復を包含する。図3Bに示された複合膜60内で、内部干渉除去膜55の回復は、複合膜60の内部干渉除去膜55上の、電気重合可能モノマーのインサイチュ重合によって引き起こされる。
1つの実施形態において、電気重合可能モノマーは、図1に示されたコンテナ23中のAO較正溶液中の溶液に存在する。AO較正溶液は、図3Aに示されたセンサカード50のフローチャネル56を通り抜ける。電気重合可能モノマーを含むAO溶液は、複合膜60の外側ポリマー製膜51で酵素電極59に接触される。電気重合可能モノマーが、複合膜60の内部干渉除去膜55に到達するまで、このモノマーは、まず外側膜51を通って、次いで、複合膜60の酵素層53を通って拡散する。ベースラインより高い電位差(備え付けの参照電極に対して0.5V)は、ワイヤ57に3分間印加され、例えば、電気重合可能モノマーの、複合電極60の内部干渉除去膜55の既存のポリマー構造上での重合を引き起こす。内部干渉除去膜55の重合の後、内部干渉除去膜55の絶縁特性は、回復する。較正溶液中に残存する電気重合可能モノマーは、もはや電位差に曝露されないので、モノマーの重合は、もはや起こり得ない。
複合膜60の内部干渉除去膜55の回復に十分な電位差の大きさ、および増加した電位差の時間は、電極59の特定の構成によって決定される。電極の組成および特定の形態は、内部干渉除去膜55の完全な回復に必要とされる電位差の大きさおよび時間に影響する。フローチャネル56から内部干渉除去膜55へのモノマーの拡散を遅らせる組成または構成の複合膜60は、より大きな持続時間のためにより大きな重合度を必要とする。約30秒から1時間印加された、備え付けの参照電極に対して約0.1から0.8Vの分極は、内部干渉除去膜55の少なくとも部分的な回復のために適切である。一旦、内部干渉除去膜55の回復が完了すると、フローチャネル56のAO溶液は、リンス溶液17と置換され、電位差は、ベースラインに戻る。
(参照溶液の作動)
示されてきたように、図2を参照すると、参照溶液は、銀線106と接触するウェル64を満たし、キャピラリーチャネル66を通って排出され、メインフローラインの流出口と連結する。参照溶液は、本質的に血液または較正溶液に対して高張な硝酸カリウム溶液であり、従って、参照電極106の領域は、参照電極と血液または較正溶液との間に形成された安定で潜在的な液絡を構成し、それによって、血液または較正溶液のイオン活性から独立した環境を確立する。
参照溶液は、電極から下流のメインフローチャネルを連結するので、これらの測定に全く影響しない。参照溶液は、高密度であり、ポンピング力の下では、流出口へ重力に逆らって上に流れなければならない。従って、ポンプが停止する場合、電極平衡にある限りは、参照溶液は、参照ウェル64およびキャピラリーセクション66中で静止したままであり、メインフローチャネル中の較正溶液または血液へと拡散する傾向にはない。従って、密度勾配に起因してキャピラリーチューブ66は、汲出された参照溶液がキャピラリーを上方向に通過することを可能にするが参照ウェル中への血液または較正溶液の望ましくない逆方向の通過、またはを混合を防止する一方向弁として作動する。
(ヒーターブロックアセンブリ)
図7A〜図7Gを参照すると、ヒーターブロックアセンブリ39は、熱電デバイス230、サーミスタ41、2つのアルミニウム外板(220a、220b)で特徴付けられるアルミニウムブロック、電極界面156、金属板234、熱シンク236、電線229、229’、231、231’、およびケーブル226を備える。アルミニウムブロックは、センサカードを備えるカートリッジが、流体分析装置8に挿入される場合、センサカード10を覆う。
図7Aを参照すると、アルミニウムヒーターブロックアセンブリ39は、センサカード10(示さず)が挿入され得るソケット222を一緒になって形成する、2つのアルミニウム外板220a、220bを備える。図7Bに示されるように、ソケット222に配置される電気連結156は、例えば、図5に示されるセンサカードの対応するエッジコネクターと接続され、センサからのシグナルを伝達する。ケーブル226は、電気コネクタをセンサカードからアナログ板45を通ってマイクロプロセッサ40に連結する(図1を参照のこと)。プリント回路基板(プロセッサーの前に配置されたアナログ板)は、センサを制御し、センサの出力を測定する。このヒーターブロックアセンブリ中のプリントされた回路板は、センサカードにおいてセンサからのシグナルを増幅するポスト増幅器を備える。センサの出力は、アナログシグナルである。このアナログシグナルは、アナログデジタル変換器を用いてデジタルシグナルに変換され、そしてこのデジタルシグナルは、蓄積、分析、および表示のためにマイクロプロセッサに伝達される。
図7Cを参照して、アルミニウム外板220bの内部表面221は、センサカートリッジ10の金属板52と接触する(図2を参照のこと)。図7Cに示されるように、サーミスタ41は、アルミニウム外板220bの外部表面223上に、配置される。サーミスタ41をマイクロプロセッサ40に接続する電気連結229、229’は、サーミスタ41から伸長する。
図7Dに示される熱電デバイス230は、アルミニウム外板220bの外部表面223の上部にそしてサーミスタ41を覆って、配置される。ヒーターブロックアセンブリ中の熱電デバイスは、例えば、ペルチェ効果を使用し、アルミニウムブロックを加熱および冷却し得る。電気線231、231’は、マイクロプロセッサ40によって制御されたプログラムされた電流を、熱電デバイス230に供給する。電流の方向および持続時間は、マイクロプロセッサ40によって制御され、アルミニウム外板220bを覆う熱電デバイス230が、加熱モードにあるか冷却モードにあるかを決定する。アルミニウム外板220bの温度は、サーミスタ41によって測定され、このサーミスタ41は、マイクロプロセッサ40にシグナルを伝達する。マイクロプロセッサ40は、サーミスタからのシグナルに依存して、熱電デバイスに電気信号を伝達するようにプログラムされ、アルミニウム外板220bを加熱するかまたは冷却するかいずれかし、次に、このアルミニウム外板220bは、ソケット222に挿入されたセンサカードの温度を、加熱するか、冷却するかまたは維持する。電流が、熱電デバイス230中を、順方向に流れる場合、金属板220bは、加熱され、この熱は、ソケット222のセンサカードに伝達される。電流が逆方向に流れる場合、金属板220bは、冷却され、この冷却効果は、ソケット222のセンサカードに伝達される。
図7Dおよび7Eを参照すると、熱電デバイス230の外部表面233は、金属板234と接触する。金属板234の外部表面235は、図7Fに示されるように熱シンク236と接触する。
組み立てられたカートリッジソケット222、アルミニウム外板220b、サーミスタ41、熱電デバイス230、金属板234、熱シンク236ならびにサーミスタ41からの電線229、229’および熱電デバイス230からマイクロプロセッサ40までの電線231、231’は、図7Gに示される。
ヒーターブロックアセンブリ39の好ましい実施形態において、センサカートリッジの温度は、1分で約37℃から約60℃〜65℃まで上昇し得、ほんの1.0℃の温度変動しか伴わず60℃で12分間維持され、約2分で60℃から37℃まで冷却される。
(アセンブリの初期作動)
図1を参照すると、センサセンブリ10ならびに充填されたバッグ14、16および28を備えるカートリッジがまず使用される場合、弁18は、較正溶液(例えば、較正溶液B)の1つをセンサセンブリに指向するように制御され、その結果、フローチャネルを完全に満たす。次いで、ポンプは、10〜30分間(好ましくは12〜15分間)停止され、この間に、乾燥化学センサ電極が、熱サイクリング(例えば、37℃から60℃へ、そして37℃に戻る)によって水和される。
本発明の1つの実施形態において、乾燥化学電極センサセンブリ10は、電気化学センサシステム8に挿入され、弁18は、マイクロプロセッサ40によって制御され、較正溶液Bをセンサセンブリ10へと指向する。熱ブロックアセンブリ39は、特定の温度に設定され、それによって、熱板52の温度は、乾燥化学センサと接触する較正溶液を55℃〜75℃の範囲内(好ましくは60℃)の温度で、10〜30分間(好ましくは12分間)加熱するために十分である。指定された期間の後、マイクロプロセッサ40は、熱電デバイスを通る電流の流れを、逆向きにし、熱板52を冷却する。熱板52と接触するセンサカード50および較正溶液は、37℃まで冷却される。マイクロプロセッサ40によって制御される温度は、カートリッジ37の寿命の間、37℃で維持される。センサの水和の後、酵素電極59の条件設定サイクルが、AO溶液23をセンサカード50へと汲出し、そして電極59を1〜6分間(好ましくは3分間)浸すことによって開始され、その間、酵素電極59の分極電位差は、備え付けの参照電極に対して0.25から0.5Vに上昇される。AO露出の間、図3Bに示される、酵素電極59の内部干渉除去膜55は、回復される。さらに、このサイクルにおいて、低い酸素レベルもまた較正される。AOサイクルの完了の際、リンスサイクルは、蠕動ポンプ26によって、パッケージされた容器17からフローチャネル56を通って、リンス溶液を汲出すことによって開始される。リンスサイクルの間、酵素電極59の分極電位差は、内部干渉除去膜55からの残存AOの除去を加速するために、0.5から0.4Vに変化される。リンスサイクルの完了の後、酵素電極59の分極電位差は、備え付けの参照電極に対して約0.25Vである通常のレベルに戻るように減少される。溶液A14およびB16を用いる較正サイクルは、次いで、開始される。カートリッジ37は、カートリッジ37を電気化学センサシステム8に挿入して30分以内に、サンプル測定の準備がされる。
本発明の利点および特徴に加えて、これらおよび他の目的は、以下の説明、添付の図面、および特許請求の範囲を参照して明らかになる。さらに、本明細書中に記載される種々の実施形態の特徴は、相互排除的ではなく、そして種々の組み合わせおよび置換が存在し得ることが理解される。
図1は、センサのバンクを有するセンサカートリッジおよびセンサの促進された水和および較正のためのサーマルブロックを備える電気化学センサ装置の構成要素の概略図である。 図2は、本発明のカートリッジの実施形態の一部断片的な、センサカードの逆向き前面図を例示する。 図3Aは、酵素センサの断面図を例示する。 図3Bは、酵素センサの断面図を例示する。 図4は、pOセンサの実施形態を例示する。 図5は、1つの実施形態のカートリッジに含まれる電極カードの前面図を例示する。 図6は、イオンセンサの断面図を例示する。 図7Aは、サーマルブロックアセンブリの構成要素を例示する。 図7Bは、サーマルブロックアセンブリの構成要素を例示する。 図7Cは、サーマルブロックアセンブリの構成要素を例示する。 図7Dは、サーマルブロックアセンブリの構成要素を例示する。 図7Eは、サーマルブロックアセンブリの構成要素を例示する。 図7Fは、サーマルブロックアセンブリの構成要素を例示する。 図7Gは、サーマルブロックアセンブリの構成要素を例示する。

Claims (10)

  1. バイオセンサのための複合膜であって、以下:
    内膜層;
    外膜層;および、
    酵素層、
    を含み、
    該内膜層が、モノマーの電気重合によってインサイチュで再生可能であるポリマー膜を含み、該酵素層が、少なくとも1つ酵素、架橋剤、および酵素安定剤を含むマトリクスを含む、複合膜。
  2. 前記酵素が、乳酸オキシダーゼである、請求項1に記載の複合膜。
  3. 前記酵素が、クレアチナーゼである、請求項1に記載の複合膜。
  4. 前記酵素が、サルコシンオキシダーゼである、請求項1に記載の複合膜。
  5. 前記酵素が、クレアチニナーゼ、請求項1に記載の複合膜。
  6. 前記酵素が、クレアチナーゼとサルコシンオキシダーゼとの混合物を含む、請求項1に記載の複合膜。
  7. 前記酵素が、クレアチナーゼとクレアチニナーゼとサルコシンオキシダーゼとの混合物を含む、請求項1に記載の複合膜。
  8. 前記モノマーが、ベンゾチオフェン、フェニレンジアミン、およびジヒドロキシベンゼンから選択される、請求項1に記載の複合膜。
  9. 前記外膜層が、ポリウレタンを含む、請求項1に記載の複合膜。
  10. 前記酵素層が、前記内膜層と前記外膜層との間で、該内膜層および該外膜層に接して配置されている、請求項1に記載の複合膜。
JP2003500549A 2001-05-31 2002-05-30 架橋酵素マトリクスおよびその使用 Expired - Lifetime JP4283663B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/872,240 US6960466B2 (en) 2001-05-31 2001-05-31 Composite membrane containing a cross-linked enzyme matrix for a biosensor
PCT/US2002/016817 WO2002097419A1 (en) 2001-05-31 2002-05-30 Cross-linked enzyme matrix and uses thereof

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004528579A JP2004528579A (ja) 2004-09-16
JP4283663B2 true JP4283663B2 (ja) 2009-06-24

Family

ID=25359137

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003500549A Expired - Lifetime JP4283663B2 (ja) 2001-05-31 2002-05-30 架橋酵素マトリクスおよびその使用

Country Status (7)

Country Link
US (4) US6960466B2 (ja)
EP (2) EP2261647B1 (ja)
JP (1) JP4283663B2 (ja)
AU (1) AU2002324430B2 (ja)
CA (1) CA2448703C (ja)
ES (2) ES2614936T3 (ja)
WO (1) WO2002097419A1 (ja)

Families Citing this family (106)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8527026B2 (en) 1997-03-04 2013-09-03 Dexcom, Inc. Device and method for determining analyte levels
US6001067A (en) 1997-03-04 1999-12-14 Shults; Mark C. Device and method for determining analyte levels
US6036924A (en) 1997-12-04 2000-03-14 Hewlett-Packard Company Cassette of lancet cartridges for sampling blood
US6391005B1 (en) 1998-03-30 2002-05-21 Agilent Technologies, Inc. Apparatus and method for penetration with shaft having a sensor for sensing penetration depth
US8641644B2 (en) 2000-11-21 2014-02-04 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Blood testing apparatus having a rotatable cartridge with multiple lancing elements and testing means
US6960466B2 (en) 2001-05-31 2005-11-01 Instrumentation Laboratory Company Composite membrane containing a cross-linked enzyme matrix for a biosensor
US7981056B2 (en) 2002-04-19 2011-07-19 Pelikan Technologies, Inc. Methods and apparatus for lancet actuation
US9226699B2 (en) 2002-04-19 2016-01-05 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Body fluid sampling module with a continuous compression tissue interface surface
WO2002100254A2 (en) 2001-06-12 2002-12-19 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for lancet launching device integrated onto a blood-sampling cartridge
US7344507B2 (en) 2002-04-19 2008-03-18 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for lancet actuation
US8337419B2 (en) 2002-04-19 2012-12-25 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Tissue penetration device
US9795747B2 (en) 2010-06-02 2017-10-24 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Methods and apparatus for lancet actuation
EP1404233B1 (en) 2001-06-12 2009-12-02 Pelikan Technologies Inc. Self optimizing lancing device with adaptation means to temporal variations in cutaneous properties
AU2002312521A1 (en) 2001-06-12 2002-12-23 Pelikan Technologies, Inc. Blood sampling apparatus and method
US7025774B2 (en) 2001-06-12 2006-04-11 Pelikan Technologies, Inc. Tissue penetration device
US7033371B2 (en) 2001-06-12 2006-04-25 Pelikan Technologies, Inc. Electric lancet actuator
US9427532B2 (en) 2001-06-12 2016-08-30 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Tissue penetration device
WO2002100461A2 (en) 2001-06-12 2002-12-19 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for improving success rate of blood yield from a fingerstick
US20030032874A1 (en) 2001-07-27 2003-02-13 Dexcom, Inc. Sensor head for use with implantable devices
US7828728B2 (en) 2003-07-25 2010-11-09 Dexcom, Inc. Analyte sensor
US8858434B2 (en) 2004-07-13 2014-10-14 Dexcom, Inc. Transcutaneous analyte sensor
US7232451B2 (en) 2002-04-19 2007-06-19 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7892183B2 (en) 2002-04-19 2011-02-22 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for body fluid sampling and analyte sensing
US8221334B2 (en) 2002-04-19 2012-07-17 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for penetrating tissue
US7297122B2 (en) 2002-04-19 2007-11-20 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US8360992B2 (en) 2002-04-19 2013-01-29 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for penetrating tissue
US7491178B2 (en) 2002-04-19 2009-02-17 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7976476B2 (en) 2002-04-19 2011-07-12 Pelikan Technologies, Inc. Device and method for variable speed lancet
US7674232B2 (en) 2002-04-19 2010-03-09 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7892185B2 (en) 2002-04-19 2011-02-22 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for body fluid sampling and analyte sensing
US7901362B2 (en) 2002-04-19 2011-03-08 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7291117B2 (en) 2002-04-19 2007-11-06 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7909778B2 (en) 2002-04-19 2011-03-22 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7371247B2 (en) 2002-04-19 2008-05-13 Pelikan Technologies, Inc Method and apparatus for penetrating tissue
US8579831B2 (en) 2002-04-19 2013-11-12 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for penetrating tissue
US9248267B2 (en) 2002-04-19 2016-02-02 Sanofi-Aventis Deustchland Gmbh Tissue penetration device
US8267870B2 (en) 2002-04-19 2012-09-18 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for body fluid sampling with hybrid actuation
US7717863B2 (en) 2002-04-19 2010-05-18 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US8702624B2 (en) 2006-09-29 2014-04-22 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Analyte measurement device with a single shot actuator
US7331931B2 (en) 2002-04-19 2008-02-19 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7713214B2 (en) 2002-04-19 2010-05-11 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for a multi-use body fluid sampling device with optical analyte sensing
US7547287B2 (en) 2002-04-19 2009-06-16 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US8784335B2 (en) 2002-04-19 2014-07-22 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Body fluid sampling device with a capacitive sensor
US9314194B2 (en) 2002-04-19 2016-04-19 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Tissue penetration device
US7648468B2 (en) 2002-04-19 2010-01-19 Pelikon Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US9795334B2 (en) 2002-04-19 2017-10-24 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for penetrating tissue
US7229458B2 (en) 2002-04-19 2007-06-12 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
CA2494671C (en) * 2002-07-26 2010-09-28 Instrumentation Laboratory Company Composition and method for reducing the rate of oxygen loss from aqueous solutions
US7422903B2 (en) 2002-12-11 2008-09-09 Instrumentation Laboratory Company Multi-analyte reference solutions
US8574895B2 (en) 2002-12-30 2013-11-05 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus using optical techniques to measure analyte levels
US20040256227A1 (en) * 2003-02-11 2004-12-23 Jungwon Shin Electrochemical urea sensors and methods of making the same
DE602004028463D1 (de) 2003-05-30 2010-09-16 Pelikan Technologies Inc Verfahren und vorrichtung zur injektion von flüssigkeit
US7850621B2 (en) 2003-06-06 2010-12-14 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for body fluid sampling and analyte sensing
WO2006001797A1 (en) 2004-06-14 2006-01-05 Pelikan Technologies, Inc. Low pain penetrating
EP1648298A4 (en) 2003-07-25 2010-01-13 Dexcom Inc OXYGEN-IMPROVED MEMBRANE SYSTEMS FOR IMPLANTABLE DEVICES
US7920906B2 (en) 2005-03-10 2011-04-05 Dexcom, Inc. System and methods for processing analyte sensor data for sensor calibration
US8282576B2 (en) 2003-09-29 2012-10-09 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for an improved sample capture device
EP1680014A4 (en) 2003-10-14 2009-01-21 Pelikan Technologies Inc METHOD AND APPARATUS PROVIDING A VARIABLE USER INTERFACE
DE10353938A1 (de) * 2003-11-18 2005-06-23 Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh Sensorkarte zur Bestimmung von Analyten in Flüssigkeits- oder Gasproben und Verfahren zur Herstellung einer solchen Sensorkarte
US9247900B2 (en) 2004-07-13 2016-02-02 Dexcom, Inc. Analyte sensor
US7822454B1 (en) 2005-01-03 2010-10-26 Pelikan Technologies, Inc. Fluid sampling device with improved analyte detecting member configuration
EP1706026B1 (en) 2003-12-31 2017-03-01 Sanofi-Aventis Deutschland GmbH Method and apparatus for improving fluidic flow and sample capture
US8277713B2 (en) 2004-05-03 2012-10-02 Dexcom, Inc. Implantable analyte sensor
EP1751546A2 (en) 2004-05-20 2007-02-14 Albatros Technologies GmbH & Co. KG Printable hydrogel for biosensors
US9775553B2 (en) 2004-06-03 2017-10-03 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for a fluid sampling device
EP1765194A4 (en) 2004-06-03 2010-09-29 Pelikan Technologies Inc METHOD AND APPARATUS FOR MANUFACTURING A DEVICE FOR SAMPLING LIQUIDS
US20060270922A1 (en) 2004-07-13 2006-11-30 Brauker James H Analyte sensor
ES2336343T3 (es) * 2004-10-05 2010-04-12 Siemens Healthcare Diagnostics Inc. Biosensor de creatinina estable para tres enzimas.
US7892414B1 (en) 2004-11-19 2011-02-22 The United States Of America As Represented By The Secretary Of Army Electrochemical biosensors, applications and methods of making biosensors
US8652831B2 (en) 2004-12-30 2014-02-18 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for analyte measurement test time
US7545272B2 (en) 2005-02-08 2009-06-09 Therasense, Inc. RF tag on test strips, test strip vials and boxes
US8744546B2 (en) 2005-05-05 2014-06-03 Dexcom, Inc. Cellulosic-based resistance domain for an analyte sensor
US20080021294A1 (en) * 2006-07-14 2008-01-24 Levin Paul D Disposable blood glucose sensor with internal pump
US20100320096A1 (en) * 2007-02-06 2010-12-23 Toppan Printing Co., Ltd. Biomolecules detection method and biomolecules detection chip
US8460524B2 (en) * 2007-04-18 2013-06-11 Nipro Diagnostics, Inc. System and methods of chemistry patterning for a multiple well biosensor
WO2008139867A1 (ja) * 2007-04-27 2008-11-20 Arkray, Inc. 分析チップおよび分析装置
US8000918B2 (en) 2007-10-23 2011-08-16 Edwards Lifesciences Corporation Monitoring and compensating for temperature-related error in an electrochemical sensor
IES20070774A2 (en) * 2007-10-24 2008-12-24 Nat Univ Ireland Maynooth Monitoring target endogenous species in the brain
CA2705355C (en) * 2007-11-13 2013-02-26 F. Hoffmann-La Roche Ag Modular sensor cassette
US20090188811A1 (en) 2007-11-28 2009-07-30 Edwards Lifesciences Corporation Preparation and maintenance of sensors
EP2252196A4 (en) 2008-02-21 2013-05-15 Dexcom Inc SYSTEMS AND METHOD FOR PROCESSING, TRANSMITTING AND DISPLAYING SENSOR DATA
US8583204B2 (en) 2008-03-28 2013-11-12 Dexcom, Inc. Polymer membranes for continuous analyte sensors
US8682408B2 (en) 2008-03-28 2014-03-25 Dexcom, Inc. Polymer membranes for continuous analyte sensors
US11730407B2 (en) 2008-03-28 2023-08-22 Dexcom, Inc. Polymer membranes for continuous analyte sensors
WO2009126900A1 (en) 2008-04-11 2009-10-15 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for analyte detecting device
EP2329255A4 (en) 2008-08-27 2014-04-09 Edwards Lifesciences Corp analyte
EP3795987B1 (en) 2008-09-19 2023-10-25 Dexcom, Inc. Particle-containing membrane and particulate electrode for analyte sensors
US9375169B2 (en) 2009-01-30 2016-06-28 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Cam drive for managing disposable penetrating member actions with a single motor and motor and control system
US9351677B2 (en) 2009-07-02 2016-05-31 Dexcom, Inc. Analyte sensor with increased reference capacity
EP2448486B1 (en) 2009-07-02 2021-08-25 Dexcom, Inc. Analyte sensors and methods of manufacturing same
WO2011037702A1 (en) * 2009-09-24 2011-03-31 Fresenius Medical Care Holdings, Inc. Amperometric creatinine biosensor with immobilized enzyme-polymer composition and systems using same, and methods
US8965476B2 (en) 2010-04-16 2015-02-24 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Tissue penetration device
WO2012003223A1 (en) * 2010-06-30 2012-01-05 Edwards Lifesciences Corporation Analyte sensor
EP2588624A2 (en) * 2010-06-30 2013-05-08 Edwards Lifesciences Corporation Analyte sensor
US8560251B2 (en) 2011-08-16 2013-10-15 Instrumentation Laboratory Company System and method of increasing sample throughput by estimation of a sensor endpoint
ES2608592T3 (es) 2011-08-16 2017-04-12 Instrumentation Laboratory Company Extrapolación de datos de los sensores interpolados para aumentar el rendimiento de la muestra
WO2014107181A1 (en) * 2013-01-07 2014-07-10 The Uab Research Foundation Multilayer hydrogels with ph-responsive swelling and surface wettability
US9658181B2 (en) * 2013-03-14 2017-05-23 Instrumentation Laboratory Company Whole blood hemolysis sensor
EP3191825B1 (en) 2014-09-08 2019-02-27 Siemens Healthcare Diagnostics Inc. Creatinine biosensor
US9904890B2 (en) 2015-03-13 2018-02-27 Instrumentation Laboratory Company Detecting a transient error in a body fluid sample
GB2538731B (en) 2015-05-26 2019-05-22 Imperial Innovations Ltd Methods
EP3376212B1 (en) * 2017-03-17 2020-01-29 Ricoh Company Ltd. Chemiluminescence analyzer, blood purification apparatus, and blood purification system
KR102169586B1 (ko) 2018-12-17 2020-10-23 서울대학교산학협력단 칼륨 이온 측정을 위한 스트립 구조체
WO2020204974A1 (en) 2019-04-05 2020-10-08 Instrumentation Laboratory Company Compositions and methods for improved creatinine measurement accuracy and uses thereof
EP4016068A1 (en) * 2020-12-21 2022-06-22 F. Hoffmann-La Roche AG Sensor assembly
EP4016069A1 (en) * 2020-12-21 2022-06-22 F. Hoffmann-La Roche AG Sensor device and method of its use

Family Cites Families (58)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3796634A (en) 1970-03-19 1974-03-12 Us Health Education & Welfare Insolubilized biologically active enzymes
US4214968A (en) 1978-04-05 1980-07-29 Eastman Kodak Company Ion-selective electrode
JPS57118152A (en) 1981-01-14 1982-07-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd Enzyme electrode
US4355105A (en) 1981-03-30 1982-10-19 Miles Laboratories, Inc. Glutaraldehyde/polyethylenimine immobilization of whole microbial cells
JPS5861459A (ja) * 1981-10-07 1983-04-12 Hitachi Ltd クレアチンとクレアチニンの分析装置
US4390627A (en) 1981-10-26 1983-06-28 Miles Laboratories, Inc. Immobilization of the sucrose mutase in whole cells of protaminobacter rubrum
DE3223885A1 (de) 1982-06-26 1983-12-29 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Makroporoese, hydrophile traeger fuer enzyme
US4509146A (en) 1982-12-02 1985-04-02 Sperry Corporation High density Josephson junction memory circuit
CA1223638A (en) 1983-05-05 1987-06-30 Graham Davis Assay systems utilising more than one enzyme
CA1210717A (en) 1983-08-10 1986-09-02 Oreste J. Lantero, Jr. Immobilization of biocatalysts
US4760024A (en) 1983-08-10 1988-07-26 Miles Inc. Immobilization of enzymes
JPS60155959A (ja) 1984-01-25 1985-08-16 Matsushita Electric Works Ltd バイオセンサを用いた測定法
JPH0128555Y2 (ja) 1984-09-26 1989-08-30
US4734184A (en) 1985-08-29 1988-03-29 Diamond Sensor Systems, Inc. Self-activating hydratable solid-state electrode apparatus
GB8522834D0 (en) * 1985-09-16 1985-10-23 Ici Plc Sensor
JPS6288953A (ja) 1985-10-15 1987-04-23 Matsushita Electric Works Ltd 酵素電極
JPS62274254A (ja) * 1986-05-23 1987-11-28 Res Dev Corp Of Japan 生体成分測定用センサ−
US4713165A (en) 1986-07-02 1987-12-15 Ilex Corporation Sensor having ion-selective electrodes
GB2194843A (en) 1986-09-08 1988-03-16 Cambridge Life Sciences Enzyme electrode membrane and method of making same
US4810351A (en) 1986-09-18 1989-03-07 Technicon Instruments Corporation Carbonate selective membrane and electrode
US5286364A (en) 1987-06-08 1994-02-15 Rutgers University Surface-modified electochemical biosensor
US5540828A (en) 1987-06-08 1996-07-30 Yacynych; Alexander Method for making electrochemical sensors and biosensors having a polymer modified surface
JPS6423155A (en) 1987-07-17 1989-01-25 Daikin Ind Ltd Electrode refreshing device for biosensor
JPS6428555A (en) 1987-07-24 1989-01-31 Terumo Corp Enzyme sensor
GB8826429D0 (en) 1988-11-11 1988-12-14 Univ Leeds Ind Service Ltd Enzyme stabilisation systems
US5212050A (en) 1988-11-14 1993-05-18 Mier Randall M Method of forming a permselective layer
JP2940007B2 (ja) * 1989-08-11 1999-08-25 オムロン株式会社 酵素電極
US5352349A (en) 1989-08-30 1994-10-04 Daikin Industries, Ltd. Method for reviving an electrode of a biosensor
DK170103B1 (da) * 1990-08-31 1995-05-22 Radiometer Medical As Elektrokemisk biosensor samt biosensormembran
US5162077A (en) 1990-12-10 1992-11-10 Bryan Avron I Device for in situ cleaning a fouled sensor membrane of deposits
US5132345A (en) 1990-12-10 1992-07-21 Harris Stephen J Ion-selective electrodes
US5262305A (en) 1991-03-04 1993-11-16 E. Heller & Company Interferant eliminating biosensors
AU3274693A (en) 1991-12-31 1993-07-28 Abbott Laboratories Composite membrane
JPH0634596A (ja) * 1992-07-20 1994-02-08 Fujitsu Ltd 酸素電極、バイオセンサ、及び、その製造方法
JPH0643130A (ja) 1992-07-24 1994-02-18 Daikin Ind Ltd 複合型固定化酵素膜
ZA938555B (en) 1992-11-23 1994-08-02 Lilly Co Eli Technique to improve the performance of electrochemical sensors
AU6254894A (en) 1993-03-05 1994-09-26 University Of Wollongong, The Pulsed electrochemical detection using polymer electroactive electrodes
DK0641859T3 (da) 1993-09-01 2004-03-29 Genencor Int Fremgangsmåde til fremstilling af immobiliserede enzymkonjugater og immobiliserede enzymkonjugater fremstillet derved
GB9320782D0 (en) 1993-10-08 1993-12-01 Univ Leeds Innovations Ltd Stabilising of proteins on solution
JP2669497B2 (ja) * 1994-12-26 1997-10-27 工業技術院長 酵素電極及びその製造方法
US5798030A (en) 1995-05-17 1998-08-25 Australian Membrane And Biotechnology Research Institute Biosensor membranes
US5972199A (en) 1995-10-11 1999-10-26 E. Heller & Company Electrochemical analyte sensors using thermostable peroxidase
WO1997015827A1 (en) 1995-10-25 1997-05-01 Wilkins Ebtisam S Coated wire sensor
EP0771867A3 (en) 1995-10-30 1998-09-02 Ciba-Geigy Japan Limited Enzyme electrode
US5653862A (en) 1996-04-15 1997-08-05 Dade Chemistry Systems Inc. Biochemical sensor device and method
DK0944731T3 (da) 1996-11-14 2006-05-22 Radiometer Medical Aps Enzymsensor
AT404992B (de) 1997-04-17 1999-04-26 Avl List Gmbh Sensor zur bestimmung eines enzymsubstrates
US5906921A (en) 1997-09-29 1999-05-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Biosensor and method for quantitative measurement of a substrate using the same
US6030827A (en) 1998-01-23 2000-02-29 I-Stat Corporation Microfabricated aperture-based sensor
GB9808517D0 (en) 1998-04-23 1998-06-17 Aea Technology Plc Electrical sensor
US6107083A (en) * 1998-08-21 2000-08-22 Bayer Corporation Optical oxidative enzyme-based sensors
SE9901446L (sv) 1999-04-22 2000-03-27 Btg Kaelle Inventing Ab Sätt för rengöring av elektroder i mätutrustningar
AU5747100A (en) 1999-06-18 2001-01-09 Therasense, Inc. Mass transport limited in vivo analyte sensor
KR100360774B1 (ko) 1999-12-27 2002-11-13 한국전자통신연구원 효소전극센서 및 그 제조방법
CA2404359A1 (en) 2000-03-02 2001-09-07 Andrew Derek Turner Chemical sensor
US6652720B1 (en) 2001-05-31 2003-11-25 Instrumentation Laboratory Company Analytical instruments, biosensors and methods thereof
US6960466B2 (en) 2001-05-31 2005-11-01 Instrumentation Laboratory Company Composite membrane containing a cross-linked enzyme matrix for a biosensor
US6872297B2 (en) 2001-05-31 2005-03-29 Instrumentation Laboratory Company Analytical instruments, biosensors and methods thereof

Also Published As

Publication number Publication date
US9388503B2 (en) 2016-07-12
ES2533440T8 (es) 2021-08-09
US20040211666A1 (en) 2004-10-28
JP2004528579A (ja) 2004-09-16
AU2002324430B2 (en) 2007-05-31
ES2614936T3 (es) 2017-06-02
US6960466B2 (en) 2005-11-01
ES2533440T3 (es) 2015-04-10
US20100133101A1 (en) 2010-06-03
US8426192B2 (en) 2013-04-23
EP1395813A1 (en) 2004-03-10
EP2261647B1 (en) 2016-11-30
CA2448703A1 (en) 2002-12-05
US20050233407A1 (en) 2005-10-20
EP2261647A1 (en) 2010-12-15
EP1395813B1 (en) 2015-02-11
WO2002097419A1 (en) 2002-12-05
CA2448703C (en) 2009-09-15
US7632672B2 (en) 2009-12-15
US20130220820A1 (en) 2013-08-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4283663B2 (ja) 架橋酵素マトリクスおよびその使用
JP4398722B2 (ja) 分析装置およびバイオセンサ、ならびにこれらの精度および有効期間を増大させるための方法
JP4283662B2 (ja) 分析装置、バイオセンサおよびこれらの方法
AU2002318166A1 (en) Analytical instruments and biosensors, and methods for increasing their accuracy and effective life
AU2002324430A1 (en) Cross-linked enzyme matrix and uses thereof
AU2002324432A1 (en) Analytical instruments, biosensors and methods thereof
AU2006252048B2 (en) Analytical instruments and biosensors, and methods for increasing their accuracy and effective life

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080430

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090312

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090319

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4283663

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140327

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term