JP4282005B2 - 浸漬ノズルおよびこの浸漬ノズルの製造方法 - Google Patents

浸漬ノズルおよびこの浸漬ノズルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、浸漬ノズルおよびこの浸漬ノズルの製造方法に関し、詳しくは、連続鋳造においてノズル孔内面への酸化物系介在物の付着を抑制する浸漬ノズルおよびこの浸漬ノズルの製造方法に関する。
鋳型内の溶鋼を供給する浸漬ノズルを用いた連続鋳造にあっては、例えば、溶鋼としてアルミキルド鋼が用いられる。そのため、鋳造回数が多くなると、浸漬ノズルのノズル孔内面に、前記アルミナ等の酸化物系介在物が付着堆積し、ノズル詰まりが発生することが知られている。
このような問題を解決するために、従来から、ノズル本体を予め加熱し、前記酸化物系介在物の付着を抑制する方法が取られている。
このノズル本体の予熱方法としては、例えば、バーナ用いて加熱する方法がある。しかし、バーナを用いた場合では、タンディシュに取り付ける前に冷えてしまい、加熱効果を得にくいことがある。
また、ノズル本体の予熱方法として、ノズルに通電して、その抵抗発熱により加熱する方法がある。このノズルに通電する方法では、ノズル本体の昇温に時間を要さず、また加熱状態を維持できるという点において利点がある。
更に、ノズルに通電する方法において、浸漬ノズルと溶鋼との間に電位差を付与し、溶鋼中のAl酸化物等の耐火物表面に対する付着力を抑制し、酸化物が付着し難くすることが、特許文献1に提案されている。
即ち、前記特許文献1には、連続鋳造に際し、高温において電子伝導性やイオン伝導性を有する浸漬ノズルと溶鋼との間に電位差を付与することにより、両者間の接触界面に電気毛細管現象が生じて、界面における張力が減少し、溶鋼中のAl酸化物等の耐火物表面に付着する力が抑制され、耐火物の表面に付着し難くなることが示されている。
特開2003−126945号公報(第3頁右欄第1行乃至第5頁右欄第4行)
上述したように、特許文献1記載の浸漬ノズルによれば、浸漬ノズルに通電し、ノズル孔内面と溶鋼との間に電位差を付与することによって、酸化物系介在物の付着を抑制することができる。
ところが、浸漬ノズルは、一般的にアルミナ−炭素系耐火物、ジルコニア−炭素系耐火物、マグネシア−炭素系耐火物のように炭素を含有する耐火物で構成されているため、使用中(600℃〜1600℃)においてはノズルの構成成分である炭素(黒鉛)が次第に酸化する。
この酸化によって、浸漬ノズルの機械的強度が低下し、また耐久寿命が低下し、更にはノズル本体の昇温効率が低下するという技術的課題があった。
本発明は、前記したような事情の下になされたものであり、ノズル本体に通電することによってノズル孔内面と溶鋼との間に電位差を付与し、これによって酸化物系介在物の付着を抑制する浸漬ノズルであって、かつノズル本体の酸化を抑制した浸漬ノズルおよびこの浸漬ノズルの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる浸漬ノズルは、耐火物よりなる略円筒状のノズル本体と、前記ノズル本体の外周面に接触して取り付けられた、網目状に織り込まれた金属繊維あるいは束状の金属繊維である金属製バンドと、前記金属製バンドの一部を露出した状態で、前記ノズル本体の外面全体およびノズル孔の内面の少なくとも一部を覆う耐火性、電気絶縁性を有する酸化防止用コート層と、前記露出した金属製バンドの一部を介して前記ノズル本体に電圧印加する電源部とを備え、前記金属製バンドの内部にも前記酸化防止用コート層が形成されていることを特徴としている。
このように金属製バンドを介して、前記ノズル本体に電圧を印加するように構成されているため、ノズル本体全体への通電が可能となる。その結果、酸化物系介在物のノズル孔内面への付着を抑制することができる。また、ノズル本体の外面およびノズル孔の内面の少なくとも一部が酸化防止用コート層によって覆われるため、ノズルの機械的強度の低下、耐久寿命の低下、ノズル本体の昇温効率の低下が抑制される。
特に、前記金属製バンドが網目状に織り込まれた金属繊維あるいは束状の金属繊維であるため、接触面積が大きくなるため、接触不良を防止できる。
更に、金属製バンドが網目状に織り込まれた金属繊維あるいは束状の金属繊維であり、前記金属製バンドの内部にも前記酸化防止用コート層を形成することができため、属性バンドとノズル本体との間が高い接合性が得られると共に、ノズル本体を空気および溶鋼から遮断することができる。
ここで、前記ノズル本体は耐火性無機骨材を主原料とするカーボン含有耐火物である。耐火性無機骨材はアルミナ、ジルコニア、マグネシア、スピネル、ムライト、シリカのうち1種類または2種類以上を含有する。耐熱衝撃性、耐食性を同時に満たすためにはアルミナ、ジルコニアを用いることがより好ましい。また、カーボンとして天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック等を用いることができる。
また、カーボンの含有量で抵抗値が制御されることが好ましい。カーボンの含有量を調整することにより、ノズル本体の抵抗値を調整でき、発熱量を制御できる。好ましくは、カーボン含有量が10重量%〜35重量%の範囲が良い。
即ち、カーボン含有率が35重量%を超えると、ノズル全体の損傷が大きくなるため、好ましいない。一方、カーボン含有量が10重量%を下回ると、抵抗値が大きくなり、より高い電圧を印加する必要性が生じ、好ましくない。
また、前記酸化防止用コート層が、Al23が5〜60重量%、SiO2が10〜90重量%、R2O(R:アルカリ金属)が5〜50重量%の組成からなることが好ましい。この酸化防止用コート材によれば、ノズル本体の酸化防止のみならず、耐火性、電気絶縁性を有しているため、好適に用いることができる。
即ち、Al23含有量が60重量%を超えると酸化防止用コート材の融点が高くなる。また、SiO2量が10重量%、または、R2O重量%が5重量%を下回る場合でも酸化防止コート材の融点が高くなり、浸漬ノズルの使用中に酸化防止コート層が溶融し難く、十分な酸化防止効果を得難いため好ましくない。一方、Al23含有量が5重量%を下回ると酸化防止コート材の融点が低くなる。また、SiO2量が90重量%、または、R2O重量%が50重量%を超える場合でも酸化防止コート材の融点が低下し、使用中に蒸発するなどして浸漬ノズル表面から消失して酸化防止効果が低下するため好ましくない。
また、酸化防止効果を発現する温度の異なるコート材を2種類以上浸漬ノズル表面に重ねて塗布することができる。
また、前記金属製バンドは、網目状に織り込まれた金属繊維、束状の金属繊維、金属板から選択されたいずれかであることが好ましい。
このように、金属製バンドを金属繊維にした場合には、接触面積が大きくなるため、接触不良を防止できる。
また、前記金属製バンドの厚さが、前記酸化防止用コート層の厚さよりも厚く形成されていることが好ましく、これにより、酸化防止用コート層による接触不良を防止できる。なお、前記金属製バンドは、経済性からステンレス鋼により形成されていることが望ましい。本発明にあっては、金属製バンドがステンレス鋼に限定されるものではなく、使用される温度域において、金属が固体として形状を保ち、導電性を有すれば、いかなる金属であっても良い。
また、上記課題を解決するためになされた本発明にかかる浸漬ノズルの製造方法は、網目状に織り込まれた金属繊維あるいは束状の金属繊維である金属製バンドを、ノズル本体に接触して巻きつけるように取り付ける工程と、前記取り付け工程の後、金属製バンドを取り付けた後、金属製バンドの表面をマスキングする工程と、前記マスキング工程の後、前記マスキングされたノズル本体を酸化防止用コート材が収容された槽に浸す、あるいはマスキングされたノズル本体に酸化防止用コート材を吹き付け、酸化防止用コート層を形成する工程と、前記酸化防止用コート層の形成工程のち、前記マスキング材を除去する工程と、前記マスキング材の除去工程の後、酸化防止用コート層に覆われない金属製バンドの外表面に金属端子を取り付ける工程とを備え、前記酸化防止用コート層の形成工程において、前記ノズル本体の外面全体およびノズル孔の内面の少なくとも一部、更に前記金属製バンドの内部にも前記酸化防止用コート層が形成されていることを特徴としている。
以上の説明で明らかなとおり、本発明によれば、ノズル本体を通電することによってノズル孔内面と溶鋼との間に電位差を付与し、これによって酸化物系介在物の付着を抑制する浸漬ノズルであって、かつノズル本体の酸化を抑制した浸漬ノズルおよびこの浸漬ノズルの製造方法を得ることができる。
以下、本発明にかかる浸漬ノズルおよびこの浸漬ノズルの製造方法の一実施形態について、図1乃至図3に基づいて説明する。なお、図1は、本発明にかかる一実施形態の構成を模式的に示した断面図である。図2は、図1の破線領域Aの拡大図であって、浸漬ノズルのノズル本体に取り付けられた金属製バンドの拡大断面図である。そして図3は、図1の符号B−B間の断面を平面視した図である。
図1に示す浸漬ノズル100は、縦長で略円筒状のノズル本体1と、このノズル本体1の上部および下部の外周面に夫々接触して取り付けられた金属製バンド2と、前記ノズル本体1の内外面に形成された耐火性の酸化防止用コート層3を備えている。
また、この浸漬ノズル100は、金属製バンド2の外周に取り付けられた導通性の金属製端子5を介し、前記金属製バンド2からノズル本体1に電圧を印加する電源部8を備えている。
なお、この電源部8と金属製端子5とは、耐火性素材で被覆されたリード線7aによって接続されている。また前記電源部8にはリード線7bの一端部が接続され、このリード線7bの他端部はタンディッシュに設置された電極に接続されている。
また、図1示すように、ノズル本体1には、その上端に、例えばアルミキルド鋼の溶鋼を導入する上部口1aが形成されている。一方、ノズル本体1の下部には、前記溶鋼を吐出する吐出口1bが左右両端に夫々形成されている。
そして、ノズル本体1の内部には、前記上部口1aから前記吐出口1bに連通するノズル孔1cが形成されている。
前記ノズル本体1は、耐火性無機骨材を主原料とする炭素含有耐火物である。耐火性無機骨材は、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、スピネル、ムライト、シリカのうち1種類または2種類以上を含有する。耐熱衝撃性、耐食性を同時に満たすためには、アルミナ、ジルコニアを用いることが好ましい。
また、これら耐火物にはカーボンが含有され、カーボンの含有量で抵抗値が制御されることが好ましい。カーボン原として天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック等を用いることができる。また、カーボンの含有量を調整することにより、ノズル本体の抵抗値を調整でき、発熱量を制御できる。通常、10〜35重量%のカーボンを含有する耐火物が好ましい。
また、前記酸化防止用コート層3は、ノズル本体1の全体に形成されており、その組成は、例えば、Al23が15重量%、SiO2が60重量%、R2O(R:アルカリ金属 Li、Na、K等)が25重量%からなり、無機バインダーにより調整されている。
特に、その組成は、Al23が5〜60重量%、SiO2が10〜90重量%、R2O(R:アルカリ金属)が5〜50重量%の範囲にあることが好ましい。
なお、図6に示すように、ノズル本体1のノズル孔1cの内部の一部に、酸化防止用コート層3が形成されていない欠落部12を設けても良い。このように、ノズル1cの内部の一部、例えば、吐出口1bの直上部に欠落部12が設けられているため、酸化物が付着し易い部分(欠落部12)の通電状態を良好なものとすることができ、酸化物の付着をより抑制することができる。
また。図7に示すように、前記欠落部12に相当する部分に導電性の酸化防止用コート層13を設けても良い。この導電性の酸化防止用コート材としては、無機バインダーと、アルミナ、シリカ及びアルカリ金属酸化物を主成分とするフィラーと、ファイバー状または粒状の金属原料とが添加されてなるものを用いることができる。
また、前記したように、金属製バンド2は、ノズル本体1の上部に取り付けられている。即ち、ノズル本体1は導電体であるため、前記金属製バンド2を電極とすることによってノズル本体1全体に電流を流すことができるように構成されている。
この金属製バンド2はステンレス鋼で形成され、例えば図2に示すように、網目状に織り込まれた金属繊維から構成されている。この金属製バンド2は、ノズル本体1に接触して巻きつけるように取り付けられている。
また、この金属製バンド2は、少なくとも前記酸化防止用コート層3の厚さよりも厚く形成されており、その外表面2aは酸化防止用コート層3に覆われずに露出している。
また、前記酸化防止用コート層3は、金属製バンド2を取り付けた後、金属製バンド2の表面をマスキングし、酸化防止用コート材が収容された槽に、ノズル本体を浸す、または酸化防止用コート材を吹き付けることによって形成する。このとき、酸化防止用コート材が金属製バンド2の網目から入り込むため、金属製バンド2内部にも酸化防止用コート層3が形成される。
このように酸化防止用コート層3が形成されるため、金属性バンド2とノズル本体1との間が高い接合性が得られると共に、ノズル本体1が空気および溶鋼から遮断される。
その後、マスキング材を除去すると、前記したように金属製バンド2の外表面2aは酸化防止用コート層3に覆われずに露出した状態となる。そのため、図3に示すように、この外表面2aに接触して覆うように環状の金属製端子5を取り付けることができる。そして、この金属製端子5にリード線7aが取り付けられる。なお、一方のリード線7bは、タンディッシュに設置された電極(図示せず)に接続されている。
以上のように構成された浸漬ノズル100を用いて連続鋳造を行なう際には、先ず浸漬ノズル100を予熱後、金属製バンド2を介し、電源8によってノズル本体1に電圧印加する。
次いで、図示しないタンディッシュ(中間容器)内の溶鋼が浸漬ノズル1の上部口1aからノズル孔1cに供給され、吐出口1bから図示しない鋳型に溶鋼が順次吐出されることによって連続鋳造が行なわれる。
このとき、電源部8から供給される電流は、端子5、金属製バンド2、ノズル本体1を経て、溶鋼中へと流れる。これによって、ノズル本体1のノズル孔内面と溶鋼との間に電位差を付与する。
このように、浸漬ノズル100に通電されている状態で、鋳造工程が進行する。このとき、浸漬ノズル100のノズル孔1cには、順次、溶鋼が供給されるが、前記したように浸漬ノズル100は溶鋼との間に電位差が付与され、両者の接触界面に電気毛細管現象が生じて、界面における張力が減少し、溶鋼中のAl酸化物等の耐火物表面に対する付着力が抑制されている。これによって、前記付着物によるノズル孔1cの目詰まりを防ぐことができる。
また、鋳造工程中は、浸漬ノズル100は図示しない鋳型内の溶鋼に浸漬されるが、浸漬されていない部分も酸化防止用コート層3によって覆われているため、ノズル本体1が酸化することがなく、浸漬ノズル100の寿命低下を防ぐことができる。
以上説明した本発明の実施形態によれば、酸化防止用コート層3がノズル本体の外面および少なくとも内面の一部に形成された状態で、ノズル本体1への通電が可能であり、これによって酸化物系介在物のノズル孔1内面への付着を抑制することができる。
また、前記したようにノズル本体の外面および少なくとも内面の一部を酸化防止用コート層3によって覆うため、ノズル本体1が酸化することがなく、浸漬ノズル100の寿命低下を防ぐことができる。
なお、前記実施の形態においては、金属製バンド2を図2に示すように網目状に織り込まれた金属繊維で形成したが、本発明の浸漬ノズル100が備える金属製バンドの形態はこれに限るものではない。
例えば、図4に示すように、前記金属製バンド2に替えて、ステンレス鋼からなる束状(ワイヤー状)の金属繊維により形成した金属製バンド10をノズル本体1に接触した状態で取り付けてもよい。
この場合も、この金属製バンド10は、少なくとも前記酸化防止用コート層3の厚さよりも厚く形成されており、その外表面10aは酸化防止用コート層3に覆われずに露出する。
また、前記したように、金属製バンド10は束状に構成されているため、前記酸化防止用コート層3が前記束を構成する金属繊維の間に入り込んだ状態で、金属製バンド10内部にも形成される。このため、金属製バンド10とノズル本体1との接合性が高くされると共に、ノズル本体1が空気および溶鋼から遮断される。
また更に、図5に示すように、前記金属製バンド2に替えて、ステンレス鋼からなる板状の金属製バンド11をノズル本体1に接触した状態で取り付けてもよい。
この場合も、この金属製バンド11は、少なくとも前記酸化防止用コート層3の厚さよりも厚く形成されており、その外表面11aは酸化防止用コート層3に覆われずに露出する。
なお、金属製バンド11はノズル本体1に密着して取り付けられると共に、この金属製バンド11を除くノズル本体1の内外面には前記酸化防止用コート層3が形成されているため、ノズル本体1が空気および溶鋼から遮断される。
以上のように、図4、5で示した金属製バンドの形態を用いることによっても、酸化物系介在物のノズル孔1内面への付着を抑制することができ、また、ノズル本体1が酸化を抑制して浸漬ノズルの寿命低下を防ぐことができる。
図1に示した構成の浸漬ノズルを作製した。
前記金属製バンドの形態としては、図2に示した網目状に織り込まれたステンレス鋼からなる金属繊維と、図4に示した束状に形成されたステンレス鋼からなる金属繊維と、図5に示した板状のステンレス鋼からなるバンドとを夫々用いた。
前記のような金属製バンドを夫々ノズル本体に巻きつけ、そこにAl23:15重量%、SiO2:60重量%、R2O:25重量%で構成し、無機バインダーで調整した酸化防止用コート層をノズル本体の全体に成膜した。
そして、前記酸化防止用コート層の乾燥後、ノズル本体を1200℃〜1300℃に予熱した。
この予熱後、ノズル本体を溶鋼に浸漬させ、電流を流し続けたところ、酸化物系介在物の付着、堆積によるノズル目詰まりは発生しなかった。
以上の実施例により、この浸漬ノズルは実用的であることを確認した。
図1は、本発明に係る浸漬ノズルの構成を模式的に示す断面図である。 図2は、浸漬ノズルのノズル本体に取り付けられた金属製バンドの拡大断面図である。 図3は、金属製バンドが取り付けられた部分の浸漬ノズルの平面図である。 図4は、浸漬ノズルのノズル本体に取り付けられた金属製バンドの他の形態を示す拡大断面図である。 図5は、浸漬ノズルのノズル本体に取り付けられた金属製バンドのさらに他の形態を示す拡大断面図である。 図6は、本発明に係る浸漬ノズルの他の実施形態を模式的に示す断面図である。 図7は、本発明に係る浸漬ノズルの他の実施形態を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 ノズル本体
1a 上部口
1b 吐出口
1c ノズル孔
2 金属製バンド
3 酸化防止用コート層
5 金属製端子
7a リード線
7b リード線
8 電源部
12 欠落部
13 導電性の酸化防止用コート層
100 浸漬ノズル

Claims (6)

  1. 耐火物よりなる略円筒状のノズル本体と、
    前記ノズル本体の外周面に接触して取り付けられた、網目状に織り込まれた金属繊維あるいは束状の金属繊維である金属製バンドと、
    前記金属製バンドの一部を露出した状態で、前記ノズル本体の外面全体およびノズル孔の内面の少なくとも一部を覆う耐火性、電気絶縁性を有する酸化防止用コート層と、
    前記露出した金属製バンドの一部を介して前記ノズル本体に電圧印加する電源部と
    を備え、
    前記金属製バンドの内部にも前記酸化防止用コート層が形成されていることを特徴とする浸漬ノズル。
  2. 前記ノズル本体が耐火性無機骨材を主原料とするカーボン含有耐火物であり、カーボンの含有量で抵抗値が制御されることを特徴とする請求項1に記載された浸漬ノズル。
  3. 前記耐火性無機骨材がアルミナ、ジルコニア、マグネシア、スピネル、ムライト、シリカからなり、上記耐火性無機骨材のうち1種類または2種類以上を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載された浸漬ノズル。
  4. 前記酸化防止用コート層が、Al23が5〜60重量%、SiO2が10〜90重量%、R2O(R:アルカリ金属)が5〜50重量%の組成からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された浸漬ノズル。
  5. 前記金属製バンドの厚さは、前記酸化防止用コート層の厚さよりも厚く形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された浸漬ノズル。
  6. 前記請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された浸漬ノズルの製造方法であって、
    網目状に織り込まれた金属繊維あるいは束状の金属繊維である金属製バンドを、ノズル本体に接触して巻きつけるように取り付ける工程と、
    前記取り付け工程の後、金属製バンドを取り付けた後、金属製バンドの表面をマスキングする工程と、
    前記マスキング工程の後、前記マスキングされたノズル本体を酸化防止用コート材が収容された槽に浸す、あるいはマスキングされたノズル本体に酸化防止用コート材を吹き付け、酸化防止用コート層を形成する工程と、
    前記酸化防止用コート層の形成工程のち、前記マスキング材を除去する工程と、
    前記マスキング材の除去工程の後、酸化防止用コート層に覆われない金属製バンドの外表面に金属端子を取り付ける工程とを備え、
    前記酸化防止用コート層の形成工程において、前記ノズル本体の外面全体およびノズル孔の内面の少なくとも一部、更に前記金属製バンドの内部にも前記酸化防止用コート層が形成されていることを特徴とする浸漬ノズルの製造方法。
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