JP4244009B2 - 連続鋳造用浸漬ノズル - Google Patents
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Description
しかしながら、鋳造用浸漬ノズルは、鋼成分等によっては、長時間使用すると、溶鋼中の酸化物系介在物が析出・付着しやすく、特に、連続鋳造用浸漬ノズルにおいては、しばしば閉塞するという課題を有していた。
そして、前記酸化物系介在物が、溶鋼に含まれる酸化物(MnO、SiO2、CaO、MgO等)等の接着作用により、耐火物表面に付着・堆積していくことにより、浸漬ノズルが閉塞される。
また、閉塞した浸漬ノズルを新規なノズルに交換しなければならず、そのため、連続的に行われる鋳造の回数が減少し、生産効率の低下を招くという課題も有していた。
例えば、特許文献1には、浸漬ノズルを導電性耐火材と、半導電性または非導電性耐火材により形成し、耐火物自身の電気抵抗加熱によりノズルを予熱する方法が開示されている。
また、電気抵抗発熱体からなる浸漬ノズル本体の周囲に、電流印加用ソケットを設置する等の方法も採用されていた(例えば、特許文献2参照)。
また、上記のような電流印加用ソケット等の設置は、設備コストが高くなり、しかも、操作の手間も煩雑であった。
上記のように、導電性の酸化防止コート剤を用いることにより、金属製ノズルホルダーを介して、より簡便に、より長時間、浸漬ノズルへの通電が可能となり、電流印加により、ノズル内壁面への酸化物系介在物の付着・堆積を効果的に防止することができる。
上記のような性状の金属原料は、導電性の酸化防止コート剤中における配合組成を調整しやすく、また、金属原料の粒子同士を相互に接触した状態で、酸化防止コート剤中に全体に均等に分散させることができ、そのコーティング層全体にわたって十分な導電性を得ることができる。
黒鉛が含まれていることにより、耐スポーリング性、溶鋼に対する難濡れ性を維持することができ、かつ、その導電性により、浸漬ノズルに直接、電流を印加することができる。
さらに、前記連続鋳造用浸漬ノズルを支持している金属製ノズルホルダーと、タンディッシュとの間にも、絶縁体が配設されていることが好ましい。
このように、絶縁体を設けるのみで、複雑な電気設備を必要とすることなく、通常とほぼ同様の使用態様で、浸漬ノズルおよびこれに接続される金属製ノズルホルダーからタンディッシュ本体への漏電を簡便に防止することができる。
したがって、前記連続鋳造用浸漬ノズルは、金属製ノズルホルダーを介して電流を印加することにより、簡便に、かつ、長時間にわたり、浸漬ノズル内壁面への酸化物系介在物の付着・堆積を防止することができ、鋳造時における付着物によるノズルの閉塞防止、さらに、酸化物系介在物に起因する製鋼品の品質低下の抑制を図ることができる。
図1に、鋳造時における連続鋳造用浸漬ノズル周辺の各部材の概略を示す。
図1に示すように、鋳造用タンディッシュ1の内部には、溶鋼2が収容される。前記溶鋼2は、前記鋳造用タンディッシュ1の底部に設けられたスライドゲートプレート3およびその下部に接続される連続鋳造用浸漬ノズル4を介して、モールド5内に注入される。
このため、前記溶鋼8に含まれているAl、Mn、Si等の不純物に起因するアルミナ等の酸化物系介在物が、ノズル内壁面に付着し、時間の経過に伴って堆積していく。
本発明に係る連続鋳造用浸漬ノズルは、電流を印加することにより、上記のような酸化物系介在物のノズル内壁面への付着・堆積を防止するものである。
図2に示す連続鋳造用浸漬ノズル4は、ノズル本体が導電性耐火材からなり、金属製ノズルホルダー7に支持されており、前記金属製ノズルホルダー7との接触部には、導電性の酸化防止コート剤10が塗布されている。
上記のように、導電性の酸化防止コート剤を用いることにより、浸漬ノズル4の金属製ノズルホルダー7との接触部における酸化防止を図るとともに、より簡便に、より長時間、ノズルへの通電が可能となり、ノズル内壁面への酸化物系介在物の付着・堆積を効果的に防止することができる。
なお、前記金属原料は、導電性の酸化防止コート剤中10に均等に分散されて、均質なコーティング層が形成され、該コーティング層における導電性が確保される限り、ファイバー状または粒状のもののいずれかのみが含まれているものであってもよい。
ファイバー状の金属原料が含まれている方が、浸漬ノズル4本体とノズルホルダー7との接触点を増加させることできるため、導電性を向上させる観点から、より好ましい。
また、前記導電性の酸化防止コート剤10の電気伝導率は、連続鋳造時の使用環境である800〜1100℃程度において、104Ω・cm以下であることが好ましい。通電ロスを低減させる観点から、102Ω・cm以下であることがより好ましい。
このような導電性を有する酸化防止コート剤を用いることにより、浸漬ノズル本体自体の酸化防止を図るとともに、該酸化防止コート剤を塗布したコーティング層においても通電可能となる。
具体的には、浸漬ノズルへの接着性、耐熱性等の観点から、前記フィラーの主成分は、アルミナ、シリカおよびアルカリ金属酸化物であり、Niファイバーを120重量%、Feパウダーを120重量%添加し、無機バインダーにより適宜調製した酸化防止コート剤を用いることが好ましい。
前記サイズが10μm未満である場合、浸漬ノズル4と導電性の酸化防止コート剤10、金属製ノズルホルダー7と導電性の酸化防止コート剤7との間において、これらの金属原料の接触が不十分となり、ノズルへの効果的な通電が困難となる。
一方、前記サイズが5mmを超える場合は、塗布部分における酸化防止効果を十分に得られない。
例えば、浸漬ノズル4と直接接触する部分は、溶鋼からの熱により高温となるため、高融点酸化防止コート剤を塗布し、さらにその表面に低融点酸化防止コート剤を塗布してもよい。
このように、コーティング層が複層に形成されている場合でも、各層間において金属ファイバー同士が相互に接触しているため、コーティング層全体にわたって導電性が得られる。
これにより、耐スポーリング性、溶鋼に対する難濡れ性を維持することができ、かつ、黒鉛の導電性により、浸漬ノズル4に直接、電流を印加することができる。
さらに、前記浸漬ノズル4を支持している金属製ノズルホルダー7と、少なくとも、タンディッシュ本体との接触部にも、導電性材料を含まない絶縁体6を設けておくことが好ましい。
これにより、複雑な電気設備を必要とすることなく、通常とほぼ同様の使用態様で、浸漬ノズル4と、該浸漬ノズル4を支持している金属製ノズルホルダー7からのタンディッシュ1への漏電を簡便に防止することができ、浸漬ノズル4への効果的な通電が可能となる。
例えば、アルミナ、ムライト、スピネル、マグネシア、窒化ホウ素等からなる材料と、ノズルの構成成分である非晶質カーボンと結合させることができるバインダーとからなるものを使用することが好ましい。
特に、アルミナ−マグネシア材が好適に用いられる。
なお、ここでいう絶縁体、すなわち、絶縁性材料または絶縁性の酸化防止コート剤とは、室温で1×1010Ω・cm以上の電気抵抗率を有するものであれば足りる。
一般に、酸化防止コート剤は、アルカリ成分を含有しており、鋼の融点以上の高温では、イオン伝導により絶縁性が低下するが、室温で1×1010Ω・cm以上の電気抵抗率を有する酸化防止コート剤であれば、浸漬ノズル内を高温の溶鋼が流通する際にも、500Ω以上の抵抗を得られるため好ましい。
2 溶鋼
3 スライドゲートプレート
4 浸漬ノズル
4a 溶鋼吐出孔
5 モールド
6 絶縁体
7 金属製ノズルホルダー
10 導電性の酸化防止コート剤
Claims (5)
- 金属製ノズルホルダーに支持される連続鋳造用浸漬ノズルであって、前記金属製ノズルホルダーとの接触部には、導電性の酸化防止コート剤が塗布されており、ノズル本体が導電性耐火材からなることを特徴とする連続鋳造用浸漬ノズル。
- 前記導電性の酸化防止コート剤には、ファイバー状の金属原料が含まれていることを特徴とする請求項1記載の連続鋳造用浸漬ノズル。
- 前記導電性の酸化防止コート剤には、ファイバー状および粒状の金属原料が含まれていることを特徴とする請求項1記載の連続鋳造用浸漬ノズル。
- 前記導電性耐火材は、黒鉛を含んだ材質からなることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の連続鋳造用浸漬ノズル。
- 少なくとも他の耐火物と接触する部分には、絶縁体が配設されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の連続鋳造用浸漬ノズル。
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