JP4467554B2 - 溶鋼注湯用ノズルの予熱方法 - Google Patents

溶鋼注湯用ノズルの予熱方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4467554B2
JP4467554B2 JP2006288939A JP2006288939A JP4467554B2 JP 4467554 B2 JP4467554 B2 JP 4467554B2 JP 2006288939 A JP2006288939 A JP 2006288939A JP 2006288939 A JP2006288939 A JP 2006288939A JP 4467554 B2 JP4467554 B2 JP 4467554B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
molten steel
preheating
pouring
pouring nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006288939A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008105042A (ja
Inventor
新一 福永
裕彦 奥村
和久 田中
次朗 天野
大典 吉次
勝美 森川
有人 溝部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Krosaki Harima Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Krosaki Harima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Krosaki Harima Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2006288939A priority Critical patent/JP4467554B2/ja
Publication of JP2008105042A publication Critical patent/JP2008105042A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4467554B2 publication Critical patent/JP4467554B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、連続鋳造を実施する前に行う溶鋼注湯用ノズルの予熱方法に関する。
連続鋳造では、例えば、取鍋からタンディッシュ内に供給された約1500〜1530℃の溶鋼を、浸漬ノズル(溶鋼注入用ノズルの一例)を介して鋳型に注湯している。この際に、浸漬ノズルには過酷な熱負荷がかかり、例えば亀裂または折損が発生する恐れがあるため、予め浸漬ノズルを加熱して浸漬ノズルの破損を防止している。この浸漬ノズルを構成する耐火物としては、例えば、ZG(ジルコニア−グラファイト)またはAG(アルミナ−グラファイト)のように、カーボンを含有したものが使用されている。このため、予熱に際してカーボンが酸化することを抑制、更には防止する方法が提案されてきた。
例えば、特許文献1には、アルミナ−グラファイト質からなる浸漬ノズルの表面に酸化防止材を、酸化防止効果の有効温度が高いものから低いものへ順に塗布することで、多層に渡った酸化防止材層を形成する技術が開示されている。
また、特許文献2には、低融点ガラスと、遷移金属酸化物と、ガラスのネットワークフォーマーとして作用する金属と、シリカ系液状バインダーとの混和物を第1層とし、低融点ガラスと、耐火物原料と、シリカ系液状バインダーとの混和物を第2層として形成した黒鉛含有耐火物の酸化防止材が開示されている。
なお、一般的に、ノズルの予熱は、バーナーを用いて行うことが多いが、特許文献3に開示された誘導コイルによる加熱方法、また図8に示すように、浸漬ノズル90の上下端に電極91、92を押し当て、浸漬ノズル90に通電加熱する方法も提案されている。
特開昭51−81811号公報 特開平5−43354号公報 特開2006−205191号公報
しかしながら、前記従来の方法には、未だ解決すべき以下のような問題があった。
特許文献1、2に開示された方法は、高温域(800〜1400℃)で有効な酸化防止材のみでは低温域(400〜800℃)で浸漬ノズル中のカーボンが酸化するので、これを防止するために低融点のガラスを積層して使用しているが、これが高融点の高温用酸化防止材の低融点化を招いている。このため、浸漬ノズルの温度が溶鋼温度(1500〜1600℃)に近づくと、高温用酸化防止材本来のガラス粘性を維持できずに流れ出すため、高温域でカーボンが酸化する可能性があった。
また、前記したように、一般的な予熱はバーナーを使用し、浸漬ノズルの内孔(通路)から加熱することが多く、浸漬ノズルの外表面は最も温度が上昇しにくい。そのため、低温用酸化防止材を適用しても、浸漬ノズルの外表面では予熱初期でガラス化が不十分であり、低温用酸化防止材の効果が十分に得られず、外表面の表層部が僅かに酸化する。特に、酸化初期は骨材と骨材をつないでいるカーボンが酸化するため、酸化により結合力が弱くなった骨材が抜け落ち易くなり、浸漬ノズルの使用に際しては、鋳造初期に多くの溶損が発生し、この溶損によって浸漬ノズルの寿命が短くなっていた。
そして、特許文献3の方法は、浸漬ノズルの予熱が大気雰囲気で行われるため、その表層部が酸化し易く、やはり浸漬ノズルの使用に際しては溶損し易くなる。
更に、通電加熱する方法は、電極91、92を浸漬ノズル90に押し当てなければ、電極91、92と浸漬ノズル90を構成する耐火物との間でスパークが発生し、浸漬ノズル90の使用中の割れ発生の原因となる。ここで、スパークを抑制するために、電極91、92の押し付け圧力を高めることも考えられるが、この場合、予熱中の浸漬ノズル90が変形する原因となる。また、一般に、シリカを主成分とする酸化防止材は導電性が無いため、電極91、92と浸漬ノズル90との間の通電性を担保するには、電極91、92と接触する浸漬ノズル90の部分に酸化防止材を塗布できず、従って、この部分では通電時における耐火物の酸化抑制ができない。また、浸漬ノズル90を構成する耐火物には、一般的に、タンディッシュまたは取鍋に取付けるための金属製の治具(金具)が備えられているが、通電加熱では、この治具が極端に加熱されて変形するため、予熱後に治具として使用できなくなる問題もある。
以上のことから、例えば、ガス加熱または誘導加熱のように、浸漬ノズルと加熱手段が実質的に非接触な状態で、浸漬ノズルの予熱を行う技術の確立が望まれている。
また、通電加熱を用いる技術は、浸漬ノズル90の外表面に密着するように包囲耐火物93および断熱カバー94により浸漬ノズル90全体を覆い、浸漬ノズル90を構成する耐火物と大気との接触を遮断し、浸漬ノズル90の酸化脱炭を防止しようとしている。ところが、現場施工上、包囲耐火物93を浸漬ノズル90に密着させることは不可能であり、大気の進入を防ぐことができない。このことは、一般にセラミックス繊維で構成された断熱カバー94(耐火物)を使用する場合についても同様である。
また、この技術においては、浸漬ノズル90の周囲を、包囲耐火物で囲み易くするため、浸漬ノズル90の長さ方向に3分割することもできるが、分割すれば更に浸漬ノズル90と大気との遮断が困難となる。従って、浸漬ノズル90の予熱が大気雰囲気で行われるため、浸漬ノズル90の表層部が酸化し、前記したように、浸漬ノズル90の使用に際しては溶損が発生し易くなる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、従来よりも寿命を飛躍的に向上させ、製品歩留の向上と耐火物コストの削減を実現できる溶鋼注湯用ノズルの予熱方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法は、カーボンを5質量%以上含有する耐火物で構成され、内部には溶鋼が流れる通路が形成され、基側には連続鋳造設備に設置するための金具が設けられ、使用にあっては、予熱した後に前記通路内へ溶鋼を流す注湯用ノズルの予熱方法であって、
前記注湯用ノズルの表面の一部または全部に、酸化防止材を0.1mm以上の厚さで予め塗布した後、該注湯用ノズルの表面の一部または全部を断熱材で覆い、少なくとも該注湯用ノズルの前記酸化防止材で覆われた部分をチャンバーで囲み、該チャンバー内に非酸化性ガスを吹き込み酸素濃度を10vol%以下とした雰囲気で、前記注湯用ノズルを予熱する。
本発明に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法において、前記注湯用ノズルは、前記金具を介して前記連続鋳造設備のタンディッシュに取付けられ、該タンディッシュ内の溶鋼を前記通路を介して鋳型へ供給する浸漬ノズルであり、該浸漬ノズルの外周部で前記鋳型内のパウダーと接触する部位を、前記チャンバーで囲むことが好ましい。
本発明に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法において、前記注湯用ノズルは、前記金具を介して前記連続鋳造設備の取鍋に取付けられ、該取鍋内の溶鋼を前記通路を介してタンディッシュへ供給するロングノズルであり、該ロングノズルの外周部で前記タンディッシュ内のスラグと接触する部位を、前記チャンバーで囲むことが好ましい。
本発明に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法において、前記注湯用ノズルの予熱は、該注湯用ノズルの前記通路側からバーナーを用いて行うとともに、該注湯用ノズルの外面側から誘導加熱装置を用いて行うことが好ましい。
本発明に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法において、前記誘導加熱装置は前記チャンバーに設けられていることが好ましい。
本発明に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法において、前記注湯用ノズルの温度を、加熱開始から20分以内に800℃以上にすることが好ましい。
本発明に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法において、前記注湯用ノズルの予熱温度は1200℃以上1400℃以下であることが好ましい。
請求項1〜7記載の溶鋼注湯用ノズルの予熱方法は、注湯用ノズルをチャンバーで囲み、このチャンバー内の酸素濃度を低減した雰囲気内で注湯用ノズルを予熱するので、従来のように、注湯用ノズルの表面に塗布された酸化防止材がガラス化する前に、耐火物中のカーボンが酸化することを抑制できる。これにより、注湯用ノズルの表層部の酸化を極力なくし、これに伴う鋳造初期の酸化による注湯用ノズルの溶損をなくすことができ、注湯用ノズルを従来よりも長時間使用できる。
このように、注湯用ノズルの寿命が向上することで、鋳造時における注湯用ノズルの使用本数を従来と比較して削減でき、低コストと低資源化に貢献できるとともに、溶損によって発生する不純物の混入を低減した良好な品質の製品を製造でき、製品歩留の向上を図ることができる。
特に、請求項2記載の溶鋼注湯用ノズルの予熱方法は、鋳型内のパウダーと接触する部位をチャンバーで囲み、浸漬ノズルの予熱を行うので、この部分の酸化を抑制でき、使用にあっては、従来特に溶損し易かった部分の損傷を低減できる。
請求項3記載の溶鋼注湯用ノズルの予熱方法は、タンディッシュ内のスラグと接触する部位をチャンバーで囲み、ロングノズルの予熱を行うので、この部分の酸化を抑制でき、使用にあっては、従来特に溶損し易かった部分の損傷を低減できる。
請求項4記載の溶鋼注湯用ノズルの予熱方法は、注湯用ノズルを通路側から加熱するとともに、外面側からも加熱するので、外面側からの加熱を行わない場合と比較して、酸化防止材がガラス化するまでの時間を早めることができる。
請求項5記載の溶鋼注湯用ノズルの予熱方法は、誘導加熱装置がチャンバーに設けられているので、装置構成を簡単かつコンパクトにできる。
請求項6記載の溶鋼注湯用ノズルの予熱方法は、注湯用ノズルの温度を、加熱開始から20分以内に800℃以上にするので、注湯用ノズルの表層部の酸化が抑制され、従来鋳造初期に発生していた溶損を大幅に低減できる。
請求項7記載の溶鋼注湯用ノズルの予熱方法は、注湯用ノズルの予熱温度を規定するので、連続鋳造の際に注湯用ノズルが損傷しない温度に調整できる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1(A)は本発明の第1の実施の形態に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法の説明図、(B)、(C)はそれぞれ第1、第2の変形例に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法の説明図、図2は予熱時の雰囲気中の酸素濃度とスラグライン部の溶損速度との関係を示すグラフ、図3は各種予熱条件とスラグライン部の溶損速度との関係を示すグラフ、図4は予熱前後における耐火物の組織変化を示す説明図、図5(A)は本発明の第2の実施の形態に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法の説明図、(B)は第3の変形例に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法の説明図である。
一般に、注湯用ノズルの酸化抑制のため、その表面には酸化防止材が塗布されており、また予熱による酸化抑制後も、注湯用ノズルを構成する耐火物の酸化が、この耐火物の溶損性に影響を及ぼす部位には、この耐火物の材質とは異なる材質で構成される耐溶損性の高い耐火物を配置する場合が多い。
例えば、注湯用ノズルの一例である浸漬ノズルは、その大部分(ノズル本体)が、AG(アルミナ−グラファイト系)、スピネル系(アルミナ−マグネシア酸化物とグラファイトを含む材質)、またはZCG(ジルコニア−ライム−グラファイト系)の材質からなる耐火物で構成され、浸漬ノズル外面におけるパウダーラインを含む部位が、例えば、ZG(ジルコニア−グラファイト系)の材質からなる耐火物で構成されている。なお、パウダーラインとは、浸漬ノズルを鋳型内の溶鋼へ浸漬させたときに、溶融した鋳型内のパウダーと接触する浸漬ノズルの外面位置を意味する。
本願発明者らは、ノズル本体をAG材質からなる耐火物で構成し、パウダーラインを含む部位にZG材質からなる耐火物を配置した浸漬ノズルと、AG材質のロングノズルとを使用し、バーナーと誘導加熱によるノズル予熱をそれぞれ実施し、実使用(連続鋳造)後のノズルの溶損状況を詳細に調査した。なお、予熱に際しては、各ノズルを構成する耐火物表面にシリカ系の酸化防止材を塗布し、厚さが0.1mm以上の酸化防止材層を形成した。また、予熱温度を1200℃とし、予熱時の雰囲気は特段の制御をせず、浸漬ノズルの外表面が大気と接触しうる状態とした。
この結果、浸漬ノズルの外面側に比べ溶鋼が通過する内面側の溶損量が少ないことが分かり、溶損状況から評価されるノズル寿命に、内面側で生じる溶損の影響は実質的に問題なく、外面側で生じる溶損の影響が律速していることが判明した。
これは、浸漬ノズルの内面側において、耐火物を構成する骨材同士の隙間に溶鋼が付着滞留するため、溶鋼が通過する環境下であっても、溶損が進展しにくいことに起因しているものと推察される。
一方、浸漬ノズルの外面側においては、溶鋼が接触する部位と、鋳型内のパウダーが接触する部位とを比較すると、後者の方が溶損量が大きいことが判明した。これは、溶鋼との接触によって発生する機械的な溶損量よりも、溶融パウダーとの接触によって発生する化学的な溶損量の方が大きいためだと推察される。なお、注湯用ノズルとしてロングノズルを使用する場合は、ダンディッシュ内のスラグと接触する部位の溶損量が、溶鋼と接触する部位よりも大きくなる。
以上をまとめると、注湯用ノズルの予熱時において、耐火物の酸化により、耐火物を構成する骨材間に存在するバインダーまたはグラファイト成分が劣化し逸失するため、実使用時には、溶融パウダーまたは溶融スラグによって化学的な侵食を受け、外面側のパウダーラインまたは溶融スラグの接触部位の溶損が、特に進み易いことが判明した。
また、化学的侵食を実質的に問題ない範囲に抑制するには、バインダーまたはグラファイト成分の劣化および逸失の抑制が効果的であるが、劣化と逸失を実質的に防止するには、大気を遮断する必要は無く、酸素濃度を10vol%以下の雰囲気とすることで十分に防止できる。
以上の検討事項により得られた結果に基づき、本発明の第1、第2の実施の形態に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法について、以下、詳しく説明する。
図1(A)に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法は、カーボンを5質量%以上含有する耐火物で構成され、内部には溶鋼が流れる通路10が形成され、基側には連続鋳造設備(図示しない)に設置するためのステンレス製の金具(トラニオン)11が設けられた浸漬ノズル(注湯用ノズルの一例)12の予熱方法であり、使用にあっては、この浸漬ノズル12を予熱した後に通路10内へ溶鋼を流す。
予熱対象となる浸漬ノズル12は、金具11を介して連続鋳造設備のタンディッシュに取付けられ、タンディッシュ内の溶鋼を通路10を介して鋳型へ供給するものである。
この浸漬ノズル12は、前記したように、その大部分であるノズル本体13が、AGまたはスピネル系材質の耐火物で構成され、外面側のパウダーラインを含むパウダー接触部位(浸漬ノズルの長手方向中央部)14が、ZG材質の耐火物で構成されている。浸漬ノズル12の下部には、その上部に設けられた溶鋼流入部15を通って通路10を流れる溶鋼を、浸漬ノズル12の側方に噴出する複数の吐出口16が設けられている。
この浸漬ノズル12は、前記したメカニズムにより溶損するため、耐火物の溶損が著しい部位におけるバインダーまたはグラファイト成分の劣化と逸失を防止することが望ましい。これに対しては、耐火物の骨材の粒度を適切な範囲にすることも有効である。
骨材の粒径が小さくなると、耐火物のスポーリング性が劣り、酸素浸透に対する骨材のバリア効果が少なくなるため、骨材の脱落が顕著になる。
一方、骨材の粒径が大きくなると、酸素浸透に対する骨材のバリア効果は期待できるが、一旦骨材が脱落すると溶損代が大きくなり問題となる。
このため、耐火物の粒度構成を、粒径0.045mmを超え0.21mm未満の骨材が40質量%以上70質量%以下含まれる構成(中間粒主体)としている。なお、粒度の定義として、ここでは、微粒を0.045mm以下、中間粒を0.045mmを超え0.21mm未満、粗粒を0.21mm以上、としている。
また、耐火物の気孔率は、12質量%以上27質量%以下が好ましく、更には、下限を18質量%、上限を25質量%とすることが好ましい。この気孔率の下限は、耐火物のスポーリング性に基づいて決定している。一方、上限は、気孔を通じて耐火物への酸素浸透が促進され、バインダーとグラファイト成分が劣化と逸失を抑制することに基づいて決定している。
以上に示した浸漬ノズル12の表面に、酸化防止材17を予め塗布する。なお、酸化防止材は、浸漬ノズルの表面全面に渡って塗布してもよいが、その一部でもよく、特に酸化が生じると浸漬ノズルの寿命に影響を及ぼす箇所、例えば、本実施の形態のように、前記した浸漬ノズルのパウダー接触部位に塗布することが好ましい。
この酸化防止材17は、シリカ(融点1713℃)を主成分とするもので、例えば、酸化ナトリウムまたは酸化カリウムのようなアルカリ金属酸化物の添加により、融点を、例えば400℃程度または800℃程度としたものである。これにより、予熱に際しては、酸化防止材17を溶融してガラス化することで、浸漬ノズル12を構成する耐火物の表面が酸化防止材17で覆われ、大気を遮断する効果を奏する。
また、酸化防止材17の使用にあっては、広い温度域で酸化防止効果をもたせるため、高融点(例えば融点800℃以上)の酸化防止材を耐火物表面に塗布し、更にその上に低融点(例えば融点400℃以上)の酸化防止材を塗布することが、一般に行われている。しかし、このように構成した場合、浸漬ノズルの予熱中に、前記した2層の酸化防止材が混ざり合い低融点化が進むため、酸化防止効果が低減する。このため、酸化防止材の塗布厚さの管理も重要である。
そこで、酸化防止材17を、0.1mm以上、好ましくは0.2mm以上の厚さで塗布する。この酸化防止材の厚みが0.1mm未満の場合、予熱時の酸化防止効果が得られないが、0.1mm以上にすることより、一定の酸化防止効果が発揮される。一方、上限値については規定していないが、例えば、酸化防止材による効果が顕著に向上しなくなることを考慮すれば、1mm、更には0.5mm程度である。
なお、酸化防止材の塗布厚みを、0.1mm以上でしかも均一に行う方法としては、浸漬法を使用するとよい。具体的には、酸化防止材を水または溶剤に入れ、その粘性を例えば0.5Pa・s以上5Pa・s以下に調整した塗布液に、浸漬ノズルを浸漬させた後、この塗布液から、例えば50mm/分以上300mm/分以下の速度で浸漬ノズルを引き上げる。
このように、浸漬法を適用する場合、塗布液(酸化防止材)の粘性の調整と、塗布液からの浸漬ノズルの引き上げ速度の調整により、酸化防止材の塗布厚みを制御できる。
また、浸漬法以外の塗布方法としては、例えば、スプレーによる吹き付け、刷毛塗り、または垂れかけがあるが、いずれの方法についても、0.1mm以上の塗布厚みを達成できれば適用可能である。
なお、酸化防止材の塗布厚みの制御は、スプレーによる吹き付けを行う場合、塗布液(酸化防止材)の粘性またはスプレーによる塗布液の吹き付け時間を調整し、また刷毛塗りまたは垂れかけを行う場合、塗布の回数を調整することにより、実施できる。
以上に示した方法により、形成された酸化防止材の塗布厚みは、塗布後の浸漬ノズルの断面を観察することにより、0.05mm程度毎に測定することが可能である。
このように、酸化防止材17を塗布した浸漬ノズル12の上端部に金具11を取付けた後、浸漬ノズル12の表面を断熱材18〜20で覆い、この断熱材18〜20が剥がれ落ちないように、例えば針金(図示しない)で巻く。これにより、予熱後の浸漬ノズル12の温度低下を抑制できる。なお、断熱材18〜20は、例えば、セラミックス繊維で構成されたものを使用できる。
次に、断熱材18〜20で覆った浸漬ノズル12の酸化防止材17で覆われた部分、即ちパウダー接触部位14をチャンバー21で囲む。このチャンバー21は、円筒状で、しかもチャンバー21の軸心を通る面で二分割された構成となっており、浸漬ノズル12を側方両側から挟み込むようにして、浸漬ノズル12を部分的に包囲可能な構成となっている。
また、このチャンバー21には、ガス吹き込み口22が設けられ、ここから非酸化性のガスが吹き込まれ、チャンバー21内を酸素濃度10vol%(体積%)以下とした雰囲気としている。
ここで、酸素濃度10vol%以下とした根拠について、図2を参照しながら説明する。図2は、予熱時の雰囲気中の酸素濃度とスラグライン部(パウダーラインに相当)の溶損速度との関係を示しており、チャンバー内へ吹き込む非酸化性ガスの吹き込み量を変化させ、溶損速度指数を算出した結果である。この溶損速度指数とは、1チャージ当たり300〜350トンの溶鋼を1チャージ鋳造した後、浸漬ノズルを回収して溶損量(使用前の状態からの溶損深さ)を測定した結果であり、予熱時の酸素濃度を大気相当(20.9vol%)としたときの溶損量を1として指標化したものである。なお、ここで使用した浸漬ノズルは、浸漬ノズルの通路側からバーナーを用いて予熱したものであり、その予熱温度は1200℃である。
図2から明らかなように、雰囲気中の酸素濃度が10vol%を超えた場合、溶損速度指数の急激な上昇が発生している。なお、図2中の楕円で示す領域は、得られた結果の分布である。
このように、予熱時における雰囲気の酸素濃度を10vol%以下とするためには、外面側のパウダー接触部位14を含む範囲を囲むようにチャンバー21を配置し、このチャンバー21内に、例えば、窒素ガスまたはアルゴンのような不活性ガス(希ガス)で構成される非酸化性ガスを吹き込むことで達成できる。このため、チャンバー21は、大気を遮断する構成のものでなくてよく、チャンバー21内に大気が侵入する構成のものでもよい。なお、酸素濃度が低ければ低いほど、酸化を抑制できるため好ましいが、酸素濃度を2vol%未満にするためには、非酸化性ガスの吹き込み量を更に多くする必要があり、予熱したノズルを冷却する効果が顕著である。このため、2vol%以上とすることが実用的である。
このように、浸漬ノズル12にチャンバー21をセットした後、浸漬ノズル12の通路10上方にバーナー23を配置して、通路10内に火炎24を噴射し、浸漬ノズル12の予熱を行う。なお、予熱温度は1200℃以上1400℃以下であり、好ましくは、浸漬ノズルの温度を、加熱開始から20分以内に800℃以上にする。
ここで、浸漬ノズルの温度を、加熱開始から20分以内に800℃以上に設定した根拠について、図3を参照しながら説明する。この図3は、浸漬ノズルの通路内に、バーナーまたは誘導加熱装置(誘導コイルと、これに電気を流す電源と、電源から誘導コイルに電気を流す通電用電線とを有する)を配置して、浸漬ノズルの予熱を行った結果であり、予熱時の雰囲気中の酸素濃度(10vol%、15vol%、および21vol%)とスラグライン部(パウダーラインに相当)の溶損速度との関係を示している。なお、溶損速度指数とは、前記した図2と同様である。また、図3中の白抜き棒グラフは、加熱開始から20分で800℃まで到達しなかった結果であり、黒塗り棒グラフは、加熱開始から20分で800℃以上になった結果である。
図3から明らかなように、ガス予熱および誘導加熱による予熱ともに、浸漬ノズルの温度を、加熱開始から20分で800℃以上にすることで、800℃に到達しなかった場合よりも、溶損速度指数を低減できた。また、雰囲気中の酸素濃度を低減するとともに、溶損速度指数も低減できた。そして、ガス予熱と誘導加熱による予熱とでは、誘導加熱による予熱の方が、良好であった。
このため、図1(B)に示すように、浸漬ノズル12の周囲にセットしたチャンバー30の側壁の周方向に、誘導加熱装置31の誘導コイルが巻き回されたものを使用し、ガス加熱と誘導加熱による加熱を行う方式がよい。このチャンバー30は、誘導加熱装置31が備わっていること以外は、前記したチャンバー21と同様の構成である。
このように、誘導加熱装置31を用いて、浸漬ノズル12を外面側から加熱することで、浸漬ノズルの外面側に配置した酸化防止材17のガラス化を、バーナー23のみを使用した場合よりも早くできる。これにより、パウダー接触部位14の表層部の酸化が抑制されるので、鋳造初期におけるパウダー接触部位14の溶損を大幅に低減できる。
また、浸漬ノズル12の予熱パターンを、加熱初期から20分以内に800℃以上まで昇温することで、更に酸化抑制効果が得られるため、パウダー接触部位14での溶損現象を改善できる。
更には、図1(C)に示すように、浸漬ノズル12の上端部を除く部分を囲むチャンバー35を使用し、このチャンバー35に誘導加熱装置36のコイルが設置されたものを使用することもできる。この場合、浸漬ノズル12の通路10内に浸漬ノズル12の上方から他の誘導加熱装置37を配置してもよいが、バーナーを用いてもよい。
ここで、予熱前後におけるパウダー接触部位の耐火物の組織変化の状況について、図4を参照しながら説明する。
図4の上段に示すように、従来は、浸漬ノズル12を構成する耐火物周囲の雰囲気の酸素濃度が高かったため、酸化防止材がガラス化する前に、酸化防止材を介して耐火物側へ酸素が侵入していた。このため、予熱時に耐火物の表層部が酸化するため、鋳造初期にあっては、耐火物の表層部がパウダー(モールドパウダー)と溶鋼の湯面部分で特に損傷し、骨材が抜け落ちていた。
一方、図4の下段に示すように、本願発明では、耐火物周囲の雰囲気の酸素濃度を従来よりも低減しているため、酸化防止材がガラス化するまで、耐火物側へ酸素が侵入することを抑制できる。このため、予熱時に耐火物の表層部が酸化することを抑制できるため、鋳造初期にあっては、耐火物の表層部がパウダーと溶鋼の湯面部分で損傷することを抑制でき、骨材の抜け落ちを抑制できる。
このようにして、予熱が終了した浸漬ノズル12をタンディッシュへ取付け、浸漬ノズル12の通路10内へ溶鋼を流して鋳型に供給する連続鋳造を開始する。
なお、以上に示した浸漬ノズル12の予熱は、タンディッシュから取外した状態で行った場合について説明したが、タンディッシュに取付けた状態で行ってもよい。この場合、予熱終了後に、直ぐに連続鋳造を開始できるので、浸漬ノズルの温度低下を抑制できるとともに、浸漬ノズルの取付け作業が不要となり作業性が良好である。
図5(A)に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法は、カーボンを5質量%以上含有する耐火物で構成され、内部には溶鋼が流れる通路40が形成され、基側には連続鋳造設備(図示しない)に設置するためのオーステナイト系ステンレス製の金具(図示しない)が設けられたロングノズル(注湯用ノズルの一例)41の予熱方法であり、使用にあっては、このロングノズル41を予熱した後に通路40内へ溶鋼を流す。ここで、金具の材質に、オーステナイト系ステンレスを使用したのは、フェライト系またはマルテンサイト系ステンレスの場合、誘導加熱の際に極端な温度上昇を招くためである(前記第1の実施の形態についもても同様)。なお、ロングノズル41の予熱方法において、前記した浸漬ノズル12と同様の部分については、詳しい説明を省略する。
予熱対象となるロングノズル41は、金具を介して連続鋳造設備の取鍋に取付けられ、取鍋内の溶鋼を通路40を介してタンディッシュへ供給するものである。
このロングノズル41は、前記したように、AGの材質からなる耐火物で構成されており、ロングノズル41の下部には、その上部に設けられた溶鋼流入部42を通り通路40を流れる溶鋼を、ロングノズル41の下方に噴出する吐出口43が設けられている。
なお、耐火物の粒度構成は、前記した根拠から、粒径0.045mmを超え0.21mm未満の骨材が40質量%以上70質量%以下含まれる構成としている。また、耐火物の気孔率についても、12質量%以上27質量%以下としている。
以上に示したロングノズル41の表面に、酸化防止材17を0.1mm以上の厚さで予め塗布する。なお、酸化防止材は、ロングノズルの表面全面に渡って塗布してもよいが、その一部でもよく、特に酸化が生じるとロングノズルの寿命に影響を及ぼす箇所、例えば、本実施の形態のように、前記したロングノズルの下側(スラグラインを含む部位)に塗布することが好ましい。
このように、酸化防止材17を塗布したロングノズル41の上端部に金具を取付け、ロングノズル41の表面の一部または全部を断熱材(図示しない)で覆った後、酸化防止材17で覆われた部分、即ちスラグ接触部位44を前記した構成のチャンバー21で囲む。
ここで、ロングノズル41を囲むチャンバーとして、図5(B)に示すように、誘導加熱装置31を有するチャンバー30を使用することもできる。
このように、ロングノズル41にチャンバー21をセットした後、チャンバー21内に非酸化性ガスを吹き込み酸素濃度を10vol%以下とした雰囲気で、ロングノズル41の通路40下方にバーナー23を配置して、吐出口43側から通路40内に火炎24を噴射し、ロングノズル41の予熱を行う。なお、予熱温度は1200℃以上1400℃以下であり、ロングノズル41の温度を、加熱開始から20分以内に800℃以上にする。
このようにして、予熱が終了したロングノズル41を取鍋へ取付け、ロングノズル41の通路40内へ溶鋼を流して連続鋳造を開始する。
なお、以上に示したロングノズルの予熱は、取鍋から取外された状態で行った場合について説明したが、取鍋に取付けた状態で行ってもよい。この場合、予熱終了後に、直ぐに連続鋳造を開始できるので、作業性が良好であるとともに、ロングノズルの温度低下を抑制できる。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
まず、従来例として、大気中で予熱した浸漬ノズルを使用し、実施例として、チャンバーで囲み酸素濃度を8vol%に低減した状態で予熱した浸漬ノズルを使用して、それぞれ連続鋳造を行ったときの溶損量を測定した結果について説明する。なお、予熱は、バーナーを使用し、浸漬ノズルの通路内へ火炎を吹き込むことで行い、その予熱温度を1200℃とした。このとき、予熱開始から20分間で800℃まで昇温した。また、従来例と実施例のパウダー接触部位には、酸化防止材を塗布し、特に実施例については、この酸化防止材の塗布厚みを0.5mmとし、酸化防止材の部分をチャンバーで囲んだ。
図6から明らかなように、従来の予熱方法では、鋳造初期から60分までの間における溶損量が多く(溶損速度が速く)、初期溶損が発生する影響が見られるのに対して、本実施例では、鋳造初期における溶損量が、従来例と比較して少ない。この結果、本実施例の方法で予熱した浸漬ノズルは、従来例の方法で予熱した浸漬ノズルよりも、約200分程度長く使用できることを確認できた。
また、浸漬ノズルのコスト指数を検討した結果を、図7に示す。なお、図7の縦軸のコスト指数とは、ノズルの交換頻度を意味し、従来例の交換頻度を0.7としている。
図7から明らかなように、本実施例では、ノズルの交換頻度を従来例の半分まで低減できる。
以上のことから、寿命を従来よりも飛躍的に向上させ、製品歩留の向上と耐火物コストの削減を実現できることを確認できた。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部または全部を組合せて本発明の溶鋼注湯用ノズルの予熱方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
また、前記実施の形態においては、浸漬ノズルとロングノズルを予熱する場合について説明したが、連続鋳造設備に使用するものであれば、他の注湯用ノズル、例えば、取鍋に取付ける上ノズルまたは下ノズル、またタンディッシュに取付ける上ノズルまたは下ノズルを予熱する場合でも、本発明を適用できる。
(A)は本発明の第1の実施の形態に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法の説明図、(B)、(C)はそれぞれ第1、第2の変形例に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法の説明図である。 予熱時の雰囲気中の酸素濃度とスラグライン部の溶損速度との関係を示すグラフである。 各種予熱条件とスラグライン部の溶損速度との関係を示すグラフである。 予熱前後における耐火物の組織変化を示す説明図である。 (A)は本発明の第2の実施の形態に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法の説明図、(B)は第3の変形例に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法の説明図である。 浸漬ノズルを用いた鋳造時間と溶損量との関係を示すグラフである。 浸漬ノズルの交換に伴ってかかる耐火物コストを示すグラフである。 従来例に係る溶鋼注湯用ノズルの予熱方法の説明図である。
符号の説明
10:通路、11:金具、12:浸漬ノズル(注湯用ノズル)、13:ノズル本体、14:パウダー接触部位、15:溶鋼流入部、16:吐出口、17:酸化防止材、18〜20:断熱材、21:チャンバー、22:ガス吹き込み口、23:バーナー、24:火炎、30:チャンバー、31:誘導加熱装置、35:チャンバー、36、37:誘導加熱装置、40:通路、41:ロングノズル(注湯用ノズル)、42:溶鋼流入部、43:吐出口、44:スラグ接触部位

Claims (7)

  1. カーボンを5質量%以上含有する耐火物で構成され、内部には溶鋼が流れる通路が形成され、基側には連続鋳造設備に設置するための金具が設けられ、使用にあっては、予熱した後に前記通路内へ溶鋼を流す注湯用ノズルの予熱方法であって、
    前記注湯用ノズルの表面の一部又は全部に、酸化防止材を0.1mm以上の厚さで予め塗布した後、該注湯用ノズルの表面の一部または全部を断熱材で覆い、少なくとも該注湯用ノズルの前記酸化防止材で覆われた部分をチャンバーで囲み、該チャンバー内に非酸化性ガスを吹き込み酸素濃度を10vol%以下とした雰囲気で、前記注湯用ノズルを予熱することを特徴とする溶鋼注湯用ノズルの予熱方法。
  2. 請求項1記載の溶鋼注湯用ノズルの予熱方法において、前記注湯用ノズルは、前記金具を介して前記連続鋳造設備のタンディッシュに取付けられ、該タンディッシュ内の溶鋼を前記通路を介して鋳型へ供給する浸漬ノズルであり、該浸漬ノズルの外周部で前記鋳型内のパウダーと接触する部位を、前記チャンバーで囲むことを特徴とする溶鋼注湯用ノズルの予熱方法。
  3. 請求項1記載の溶鋼注湯用ノズルの予熱方法において、前記注湯用ノズルは、前記金具を介して前記連続鋳造設備の取鍋に取付けられ、該取鍋内の溶鋼を前記通路を介してタンディッシュへ供給するロングノズルであり、該ロングノズルの外周部で前記タンディッシュ内のスラグと接触する部位を、前記チャンバーで囲むことを特徴とする溶鋼注湯用ノズルの予熱方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶鋼注湯用ノズルの予熱方法において、前記注湯用ノズルの予熱は、該注湯用ノズルの前記通路側からバーナーを用いて行うとともに、該注湯用ノズルの外面側から誘導加熱装置を用いて行うことを特徴とする溶鋼注湯用ノズルの予熱方法。
  5. 請求項4記載の溶鋼注湯用ノズルの予熱方法において、前記誘導加熱装置は前記チャンバーに設けられていることを特徴とする溶鋼注湯用ノズルの予熱方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の溶鋼注湯用ノズルの予熱方法において、前記注湯用ノズルの温度を、加熱開始から20分以内に800℃以上にすることを特徴とする溶鋼注湯用ノズルの予熱方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の溶鋼注湯用ノズルの予熱方法において、前記注湯用ノズルの予熱温度は1200℃以上1400℃以下であることを特徴とする溶鋼注湯用ノズルの予熱方法。
JP2006288939A 2006-10-24 2006-10-24 溶鋼注湯用ノズルの予熱方法 Active JP4467554B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006288939A JP4467554B2 (ja) 2006-10-24 2006-10-24 溶鋼注湯用ノズルの予熱方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006288939A JP4467554B2 (ja) 2006-10-24 2006-10-24 溶鋼注湯用ノズルの予熱方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008105042A JP2008105042A (ja) 2008-05-08
JP4467554B2 true JP4467554B2 (ja) 2010-05-26

Family

ID=39438842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006288939A Active JP4467554B2 (ja) 2006-10-24 2006-10-24 溶鋼注湯用ノズルの予熱方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4467554B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5114748B2 (ja) * 2008-07-28 2013-01-09 新日鐵住金株式会社 鋳造用ノズルの予熱方法
JP6611235B2 (ja) * 2015-08-27 2019-11-27 黒崎播磨株式会社 連続鋳造用ノズル
JP6288864B2 (ja) * 2016-01-06 2018-03-07 明智セラミックス株式会社 耐火物の断熱構造
JP6675916B2 (ja) * 2016-04-19 2020-04-08 明智セラミックス株式会社 耐火物の保温構造
CN109622934A (zh) * 2019-01-11 2019-04-16 包头钢铁(集团)有限责任公司 一种减轻浸入式水口散热的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008105042A (ja) 2008-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4467554B2 (ja) 溶鋼注湯用ノズルの予熱方法
CN102264489B (zh) 连续铸造方法及喷嘴加热装置
JP2018534147A (ja) ノズル、鋳造装置及び鋳造方法
JP5015053B2 (ja) 連続鋳造用浸漬ノズルの予熱方法及び連続鋳造方法
JP4734201B2 (ja) 連続鋳造方法
CA2715753A1 (en) Refractory slag band
JP2001170761A (ja) 冶金容器のストッパー及び上ノズル
JP3393829B2 (ja) 浸漬ノズル
JP4456284B2 (ja) プラズマトーチを用いた溶鋼の加熱装置
JP4445404B2 (ja) 溶鋼の連続鋳造方法
JP2018075601A (ja) セミイマージョンノズル
KR20170062202A (ko) 노즐
JP4282005B2 (ja) 浸漬ノズルおよびこの浸漬ノズルの製造方法
KR101006847B1 (ko) 턴디쉬용 스토퍼
JP4516937B2 (ja) 浸漬ノズルの予熱装置および連続鋳造方法。
JP6761232B2 (ja) 連続鋳造用ノズル
JP7234768B2 (ja) 浸漬ノズルの予熱方法
JP7222262B2 (ja) 誘導加熱コイル用保護耐火物および電磁誘導加熱方法
JP6815499B2 (ja) ノズル及びその製造方法
EP0737535B1 (en) Metallurgical immersion pouring nozzles
JP2020528826A (ja) 鋳造用のスライディングゲート
JP2023135247A (ja) 耐酸化性耐火物および連続鋳造用ノズル
JP2013154352A (ja) 注入管
WO2009072216A1 (ja) 浸漬ノズルおよび連続鋳造方法
JP2010253546A (ja) 鋼の連続鋳造用浸漬ノズル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090327

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100223

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4467554

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350