JP7222262B2 - 誘導加熱コイル用保護耐火物および電磁誘導加熱方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融金属の連続鋳造において使用される浸漬ノズルを予熱する際に用いられる電磁誘導加熱装置における誘導加熱コイル用保護耐火物および電磁誘導加熱方法に関するものである。
従来、鋼などの金属において、溶融金属を連続的に冷却凝固させて所定形状の鋳片を形成する連続鋳造方法が知られている。連続鋳造方法では、浸漬ノズルを介してタンディッシュからモールド内に溶融金属が注入される。
浸漬ノズルは、タンディッシュの底部に取り付けられ、タンディッシュ内の溶融金属をノズル下部の吐出口よりモールド内に吐出するように構成されている。この浸漬ノズルは、下端部をモールド内の溶融金属中に浸漬させた状態で使用されることにより、注入溶融金属の飛散を防止すると共に、注入溶融金属の大気との接触を防止して酸化を抑制している。また、浸漬ノズルは、整流化した状態で注入可能であるため、溶融金属中に浮遊するスラグや非金属介在物などの不純物が溶融金属中に巻き込まれることを防止し、鋳片の品質を改善するとともに操業の安定性を確保することができる。浸漬ノズルは、溶融金属に対する耐食性に優れた耐火物により形成され、例えばAGノズルやZCGノズルが用いられる。
鋳造工程では、浸漬ノズルの温度が低い場合、溶融金属の注入を開始する鋳造初期に浸漬ノズルの割れや閉塞が起こり、溶融金属の流れが乱れてスラグが十分に浮上せずに鋳片の品質が低下してしまう等の不具合が発生することがある。これに対し、浸漬ノズルを予熱しておくことで、溶融金属の注入を開始した際に浸漬ノズルに生じる温度差を減少させて、不具合の発生を防止することが考えられる。
浸漬ノズルの予熱法として、従来、例えばバーナーによって燃焼ガスを吹き付ける方法が実施されている。ところが、ガスを用いて予熱する場合、浸漬ノズル全体を均等に加熱することが困難であり、浸漬ノズルの部位によって予熱温度のばらつきが発生し、その温度差に伴う熱膨張差に起因して応力割れなどが発生することがある。また、バーナーによる予熱の場合、加熱に長時間を要し、しかも800℃程度までしか加熱できないという問題がある。加熱温度が不十分であると、鋳造初期に、浸漬ノズルの内孔に高融点化合物(Al)が付着することによるノズル詰まりが起こりやすい。
そのため、浸漬ノズルを均等に加熱し、且つ短時間で所望する温度までの予熱を完了できる方法として、例えば特許文献1に、高周波誘導加熱方法を採用することが開示されている。この加熱方法は、誘導加熱装置に、浸漬ノズルの外周側から加熱する外コイルと、浸漬ノズルの内孔に挿入して内周側から加熱する内コイルとを備えている。
特開2007-326110号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されているように外コイルと内コイルとで構成された誘導加熱装置において、内コイルの挿抜時に、浸漬ノズルの内孔に付着した酸化防止剤に接触して内コイルが破損したり、コイル間にスパーク防止のために用いている絶縁板が脱落することがしばしば発生し、加熱装置を継続して使用できなくなる事態が発生していた。
また、その対策として内コイルの周囲を不定形耐火物により保護した場合、不定形耐火物は高温加熱の繰り返しによる熱衝撃に弱く、一度亀裂が生じるとそこから亀裂が進展し、欠落が発生するだけでなく、現場レベルでの補修が困難であるという問題がある。
そこで、本発明は、浸漬ノズルの内周側から電磁誘導により加熱する内コイルの挿抜時に生じるコイル破損や絶縁板の脱落を防ぎ、高温予熱の繰り返しにも優れた耐久性を有し、かつ、容易に交換が可能な誘導加熱コイルの保護耐火物、およびそれを用いた電磁誘導加熱方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、溶融金属の連続鋳造で使用される浸漬ノズルを電磁誘導加熱によって予熱する装置の誘導加熱コイルを保護する耐火物であって、前記誘導加熱コイルの軸部および先端部を覆うスリーブを有し、前記スリーブが、アルミナファイバーを一体成形して形成され、前記スリーブの、前記誘導加熱コイルの先端部を覆う蓋部に孔が開けられていることを特徴とする、誘導加熱コイル用保護耐火物を提供する。
また、本発明は、溶融金属の連続鋳造で使用される浸漬ノズルを電磁誘導加熱によって予熱する装置の誘導加熱コイルを保護する耐火物であって、前記誘導加熱コイルの軸部および先端部を覆うスリーブを有し、前記スリーブが、アルミナファイバーを一体成形して形成され、前記スリーブに加えて、前記浸漬ノズルの上端部を覆う天板を有し、前記天板に、前記スリーブ内で発生した水蒸気の通路となる通気溝が設けられていることを特徴とする、誘導加熱コイル用保護耐火物
を提供する。この誘導加熱コイル用保護耐火物において、前記スリーブの、前記誘導加熱コイルの先端部を覆う蓋部に孔が開けられていてもよい。
また、前記スリーブの基端に、前記天板に係止可能な鍔部を有してもよい。さらに、前記天板および前記鍔部の表面に、アルミナとシリカを含有した薬剤による硬化処理が施されていてもよい。
前記スリーブの外周に溝が形成されていてもよい。前記スリーブの表面に、炭素系、窒化ホウ素系、アルミナ系のいずれかの剥離剤が塗布されてもよい。
また、本発明は、溶融金属の連続鋳造で使用される浸漬ノズルを電磁誘導加熱によって予熱する方法であって、前記浸漬ノズルの内孔側から電磁誘導加熱する内コイルを、前記誘導加熱コイル用保護耐火物で覆って、前記浸漬ノズルの内孔に挿入し、前記浸漬ノズルを電磁誘導加熱することを特徴とする、電磁誘導加熱方法を提供する。
前記誘導加熱コイル用保護耐火物のスリーブに、アルミナ系耐火物製の保護シートを巻き付けてもよい。その場合、前記保護シートは、前記溶融金属の連続鋳造時には溶融し、前記浸漬ノズルの予熱時には溶融しない耐熱性を有していることが好ましい。
本発明によれば、保護耐火物によって誘導加熱コイルの浸漬ノズルへの挿抜時のコイル破損や絶縁板の脱落を防ぎ、複数回の高温予熱の繰り返し使用にも耐えられる。また、保護耐火物が破損した場合には、現場で容易に交換することができる。したがって、浸漬ノズルの高温予熱を効率よく行うことができる。
連続鋳造機の構成の概略を示す図である。 本発明の実施の形態にかかる誘導加熱コイル用保護耐火物を用いた誘導加熱装置に浸漬ノズルを設置した状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態にかかる保護耐火物の断面図である。 本発明の異なる実施の形態にかかる保護耐火物の部分断面図である。 本発明の実施の形態にかかる保護耐火物の分解斜視図である。 スリーブに形成する溝の例を示す横断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1は、浸漬ノズルが用いられる連続鋳造機の一例として、鋼の連続鋳造機の構成の概略を示す。連続鋳造機1は、溶鋼10を連続的に冷却凝固させて、所定形状の鋼塊を形成するものである。連続鋳造機1は、取鍋2と、ロングノズル3と、タンディッシュ4と、複数の浸漬ノズル5と、複数のモールド6とを備えている。なお、図1では、浸漬ノズル5およびモールド6をそれぞれ1つずつのみ図示している。
取鍋2は、連続鋳造において最初に溶鋼10が収容される耐熱容器であり、底面には注入口11が設けられている。ロングノズル3は、取鍋2の注入口11に取り付けられ、取鍋2内部に収容された溶鋼10を下端の開口部12からタンディッシュ4内に吐出するように構成されている。
タンディッシュ4は、ロングノズル3の下方に配置され、取鍋2からロングノズル3を介して注入された溶鋼10を収容する耐熱容器である。タンディッシュ4の底面には、各モールド6に対応して複数の注入口13が形成されており、この注入口13の内部には、注入口13から流出する溶鋼10の流量を調整する流量調整機(図示省略)が設けられている。このようなタンディッシュ4により、取鍋2からの溶鋼10が整流化され、溶鋼10が各モールド6に所定量ずつ分配されるようになっている。
浸漬ノズル5は、タンディッシュ4の注入口13に取り付けられ、浸漬ノズル5を介してタンディッシュ4内の溶鋼10がモールド6に注入される。浸漬ノズル5は、ノズル本体21と、注入口13の下部に取り付けられてノズル本体21の上端部を保持するホルダー22とを備えている。ノズル本体21は、略円筒状に形成されて、下端近傍に吐出口23が設けられている。吐出口23は、例えばノズル本体21の下端を閉塞して下端近傍の側面に2箇所あるいは4箇所程度設けられたり、ノズル本体の下端に設けられたりすることがあり、本発明ではその形態は問わない。このようなノズル本体21により、浸漬ノズル5の上端開口から流入した溶鋼10が、吐出口23を介してモールド6内へと吐出されるようになっている。ノズル本体21は耐火物で形成され、後述する高周波誘導加熱装置により予熱された後、下端側がモールド6内の溶鋼10に浸漬された状態で使用される。
モールド6は、浸漬ノズル5の下方に設けられた水冷式の鋳型である。モールド6内は所定の断面形状を有し、このモールド6内に、浸漬ノズル5を介してタンディッシュ4からの溶鋼10が連続的に注入される。そして、モールド6内の溶鋼10が冷却され、モールド6内の内周面側から凝固シェルが形成、成長して、凝固した鋼が形成される。さらに、モールド6の下方には、モールド6内で形成された鋼をモールド6の下方開口部から連続的に引き抜く図示しないローラーや、連続して延びた鋼を所定の長さに切断する切断機等が設けられている。このようにして、例えば板状や棒状等、所定形状の鋼塊が形成される。
以上のような連続鋳造機1で用いられる浸漬ノズル5は、上述したように、溶鋼10の注入を開始した際に生じる温度差を減少させるために、予熱してから使用される。次に、浸漬ノズル5を予熱する加熱装置について、図2に基づいて説明する。図2は、加熱装置に浸漬ノズル5を設置した状態を示す断面図である。
図2に示すように、浸漬ノズル5を高周波誘導加熱により加熱する加熱装置7は、耐熱容器31、外コイル32、内コイル33、および、誘導電流印加装置9を備えている。また、外コイル32および内コイル33のそれぞれのコイル内部には、図示しない配管を介して冷却のための水が供給される。
外コイル32は、浸漬ノズル5の外周に配置されて浸漬ノズル5の外周部から加熱する誘導加熱コイルである。外コイル32は耐熱容器31の内部に収容され、外コイル32の内側に、浸漬ノズル5のノズル本体21の下端部から側方が収容される。 内コイル33は、浸漬ノズル5の内孔24に挿入されて浸漬ノズル5の内周部から加熱する誘導加熱コイルであり、ノズル本体21の上部開口より内孔24に挿入可能に構成される。外コイル32および内コイル33にはそれぞれ、誘導電流印加装置9から高周波の誘導電流が印加される。
内コイル33は、浸漬ノズル5の内孔24に挿入される。内コイル33には、スパークを防止するために、コイル間に絶縁板34が配置されている。そして、内コイル33を浸漬ノズル5の内孔24へ出し入れする際に、内孔24に付着した酸化防止剤等との接触によって内コイル33や絶縁板34が破損したり脱落したりするのを防止するために、内コイル33の周囲に、保護耐火物8が取り付けられる。
次に、図3~図5を参照して、本発明の実施形態にかかる誘導加熱コイル用保護耐火物8について説明する。
誘導加熱コイル用保護耐火物8は、浸漬ノズル5を内周側から加熱する内コイル33の外周を囲むように取り付けられる。本実施形態にかかる保護耐火物8は、図3に示すように、スリーブ41と天板42とを有している。保護耐火物8は、鋼の連続鋳造に用いられる浸漬ノズル5を予熱する場合、1200℃~1300℃程度の予熱温度に耐えるとともに、この予熱温度と常温との温度差の繰り返しに耐える耐熱衝撃性を有することが必要である。さらに、内コイル33には、コイル同士のスパークを防止するための絶縁板34が設けられており(図2参照)、この絶縁板34の耐熱性に応じた断熱性を有することも求められる。これらの条件を満たす材質として、アルミナファイバーを主原料とし、バインダー等を用いて成形したものとする。アルミナは高温に対する耐久性があり、ファイバー品は耐熱衝撃性に優れている。
内コイル33の軸部および先端部を覆うスリーブ41は、先端の蓋部411と、胴体部412と、基端の鍔部413とを有し、これらがアルミナファイバーを一体成形して形成されている。蓋部411と胴体部412とを別体とした場合、浸漬ノズル5の内孔に付着した酸化防止剤61が膨らんだ際にスリーブ41と接触し、スリーブ41が酸化防止剤と溶着して、予熱完了後浸漬ノズル5から内コイル33を取り外すときに、蓋部411と胴体部412との接着部が破断することがある。したがって、スリーブ41は一体成形するものとする。また、鍔部413を設けることにより、天板42に載置してスリーブ41の天板42からの落下を防止することができる。スリーブ41の厚さは特に限定しないが、数mm程度が好ましく、十分な強度が確保されるとともに、浸漬ノズル5と内コイル33との間隔が許容できる範囲とする。スリーブ41の胴体部412の外径は、浸漬ノズル5の内孔に付着した酸化防止剤61とスリーブ41とが接触しない程度の隙間が確保できるように設計することが好ましい。
浸漬ノズル5の上端を覆う天板42は、中央に開口421が形成され、スリーブ41の胴体部412を蓋部411から開口421に挿通した後、鍔部413が天板42の上面に係止されるようになっている。天板42の厚さは、例えば8mm程度が好ましい。なお、鍔部413は、図3に示すように胴体部412から直角に折れ曲がった形状に限ることはなく、例えば図4に示すようにテーパーを有する形状でもよい。
また、図5に示すように、スリーブ41の蓋部411に孔414を開けたり、天板に通気溝422を設けてもよい。これらは、内コイル33が破損して冷却水が漏れた場合に、スリーブ41内で発生した水蒸気が抜けるための通気用として設けられるものである。孔414および通気溝422は、いずれか一方を設けてもよいし、両方設けてもよい。
スリーブ41の胴体部412の外周には、図6に示すように、溝43を形成することが好ましい。溝43の数やサイズは図6に示す例に限ることはなく、例えば長手方向に沿った方向や、長手方向に対して斜め方向等に形成される。このように、スリーブ41の表面に溝43を形成することにより、亀裂の発生をさらに抑制することができる。
また、スリーブ41の表面に、アルミナとシリカを含有した薬剤による硬化処理を施してもよい。あるいは、スリーブ41の鍔部413と天板42のみに硬化処理を施してもよい。また、スリーブ41の表面に、炭素系、窒化ホウ素系、アルミナ系のいずれかの剥離剤を塗布してもよい。
また、スリーブ41は、有機バインダーが焼失し且つ無機バインダーが強度を発現する温度(約1000℃)以上、且つ、スリーブ41の使用温度以下で事前焼成しても良い。事前焼成を行わないと、初回加熱時にスリーブ41中のバインダー分が揮発、発煙することがあるが、それが許容できる場合には、事前焼成は行わなくても構わない。
なお、スリーブ41と天板42とは、いずれか一方が破損したときに、破損した方のみを交換すれば済むように、さらに、一方に作用する応力が他方に影響しにくいように、接着しないことが好ましい。
連続鋳造機1で用いられる浸漬ノズル5を予熱する際には、図2に示すように外コイル32が収容された耐熱容器31の外コイル32内に浸漬ノズル5を装入し、上述した保護耐火物8を取り付けた内コイル33を浸漬ノズル5の内孔24の適宜位置まで挿入する。内コイル33を挿入する際には、保護耐火物8のスリーブ41に、例えばアルミナとシリカをシート状に成形したアルミナ系耐火物製の保護シートを巻き付けることが好ましい。
保護シートは、内コイル33を浸漬ノズル5に出し入れする際に、保護耐火物8と浸漬ノズル5の内孔24に付着した酸化防止剤とが擦れてもスリーブ41が損傷しないために設けるものである。この保護シートは、内コイル33を取り外した後で浸漬ノズル5の内部に残留しても、鋳造時に溶融し、且つ、浸漬ノズル5の予熱時の温度(1200℃~1300℃程度)には耐えられる耐熱性を有するものとする。このような保護シートを巻き付けることにより、スリーブ41に剥離剤を塗布しなくても、内コイル33挿抜時のスリーブ41の損傷を防ぐことができる。
こうして浸漬ノズル5が加熱装置7に取り付けられた後、高周波の誘導電流が印加され、外コイル32および内コイル33によって、電磁誘導加熱方式で浸漬ノズル5が所定温度まで予熱される。
以上のように、本実施形態にかかる保護耐火物8によれば、保護耐火物8自体の耐久性が向上し、この保護耐火物8で内コイル33を保護することで、保護耐火物8および内コイル33が、浸漬ノズル5の繰り返し予熱に耐えられるようになる。また、保護耐火物8を不定形耐火物ではなく一体成形品とすることにより、損傷した際に、現場で容易に交換できる。
また、本発明は、浸漬ノズル5を電磁誘導加熱する際に用いられるものであり、短時間で高温且つ均等な加熱が可能であるため、ガスによる予熱に比べて浸漬ノズル5の内孔24の地金付着が低減し、閉塞を抑制することができる。したがって、従来、浸漬ノズル5の閉塞対策として実施していた酸素洗浄作業を省略できる。また、鋳造歩留が向上し、鋳片の品質向上も図ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
表1に示すように、本発明の実施例として、オフライン試験を行った。試験No.3では、1200℃で2時間、スリーブの事前焼成を行った。
Figure 0007222262000001
いずれの条件でも良好な耐久性を有する結果となり、スリーブ41の表面に溝43を形成したり、保護シートを2枚重ねて貼り付けたりすることで、さらに保護耐火物8の亀裂を抑制し、耐久回数が多くなる結果が得られた。
本発明は、溶融金属の連続鋳造で使用される浸漬ノズル等の耐火物を予熱する際、耐火物の内孔に装入して内側から加熱する内コイルの保護に適用できる。
1 連続鋳造機
2 取鍋
3 ロングノズル
4 タンディッシュ
5 浸漬ノズル
6 モールド
7 加熱装置
8 保護耐火物
9 誘導電流印加装置
10 溶鋼
11、13 注入口
12 開口部
21 ノズル本体
22 ホルダー
23 吐出口
24 内孔
31 耐熱容器
32 外コイル
33 内コイル
34 絶縁板
41 スリーブ
42 天板
43 溝
411 蓋部
412 胴体部
413 鍔部
414 孔
422 通気溝

Claims (10)

  1. 溶融金属の連続鋳造で使用される浸漬ノズルを電磁誘導加熱によって予熱する装置の誘導加熱コイルを保護する耐火物であって、
    前記誘導加熱コイルの軸部および先端部を覆うスリーブを有し、前記スリーブが、アルミナファイバーを一体成形して形成され、
    前記スリーブの、前記誘導加熱コイルの先端部を覆う蓋部に孔が開けられていることを特徴とする、誘導加熱コイル用保護耐火物。
  2. 溶融金属の連続鋳造で使用される浸漬ノズルを電磁誘導加熱によって予熱する装置の誘導加熱コイルを保護する耐火物であって、
    前記誘導加熱コイルの軸部および先端部を覆うスリーブを有し、前記スリーブが、アルミナファイバーを一体成形して形成され、
    前記スリーブに加えて、前記浸漬ノズルの上端部を覆う天板を有し、前記天板に、前記スリーブ内で発生した水蒸気の通路となる通気溝が設けられていることを特徴とする、誘導加熱コイル用保護耐火物。
  3. 前記スリーブの、前記誘導加熱コイルの先端部を覆う蓋部に孔が開けられていることを特徴とする、請求項2に記載の誘導加熱コイル用保護耐火物。
  4. 前記スリーブの基端に、前記天板に係止可能な鍔部を有することを特徴とする、請求項2または3のいずれか一項に記載の誘導加熱コイル用保護耐火物。
  5. 前記天板および前記鍔部の表面に、アルミナとシリカを含有した薬剤による硬化処理が施されていることを特徴とする、請求項4に記載の誘導加熱コイル用保護耐火物。
  6. 前記スリーブの外周に溝が形成されていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の誘導加熱コイル用保護耐火物。
  7. 前記スリーブの表面に、炭素系、窒化ホウ素系、アルミナ系のいずれかの剥離剤が塗布されていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の誘導加熱コイル用保護耐火物。
  8. 溶融金属の連続鋳造で使用される浸漬ノズルを電磁誘導加熱によって予熱する方法であって、
    前記浸漬ノズルの内周側から電磁誘導加熱する内コイルを、請求項1~のいずれか一項に記載の誘導加熱コイル用保護耐火物で覆って、前記浸漬ノズルの内孔に挿入し、前記浸漬ノズルを電磁誘導加熱することを特徴とする、電磁誘導加熱方法。
  9. 前記誘導加熱コイル用保護耐火物のスリーブに、アルミナ系耐火物製の保護シートを巻き付けることを特徴とする、請求項に記載の電磁誘導加熱方法。
  10. 前記保護シートは、前記溶融金属の連続鋳造時には溶融し、前記浸漬ノズルの予熱時には溶融しない耐熱性を有していることを特徴とする、請求項に記載の電磁誘導加熱方法。
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