JP4280377B2 - 画像通信方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー画像及びモノクロ画像を送受信可能な画像通信方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、カラー画像を伝送するための手順として、ITU−T T.30勧告が知られている。このT.30勧告を用いた場合、送信できる画像の最小サイズはA4幅で、その解像度は100dpi,200dpi,300dpi,400dpiに限定されていた。
【0003】
一方で、家庭で主に用いるカラー画像のサイズは、例えばプリント写真などのLサイズの写真(85mm×127mm等)や官製ハガキなどのように、A4判より小さいサイズが一般的である。このため例えば、Lサイズの写真を送信する場合には、余白データを付加してA4サイズに変更したり、或は画像データそのものを拡大してA4サイズにするなどして送信する必要があった。また、カラー画像が印刷できる家庭用の安価なカラープリンタが普及しており、これらプリンタのプリントヘッドの解像度は360dpiや720dpiが主流である。
【0004】
このため上述の解像度で伝送された画像データを受信して家庭などで印刷する場合、例えば400dpi等の解像度で受信した画像データを0.9倍などのように小数倍したり、或は整数倍でない倍率で解像度変換を行って印刷する必要があった。しかしこのような倍率による変換を行うと、印刷された画像の品質の劣化が著しかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
また標準化されていない特殊なサイズや解像度で画像を送信するためには、NSF/NSS/NSC(以下、NSXと呼ぶ)といった非標準用の手順信号を用いて通信を行う必要があった。しかしながら、これらNSX信号を用いた手順では、NSX信号に含まれるメーカコード(製造元により異なる)、機種コードなどが相手機と一致した場合のみしか通信できず、また通信手順自体も独自なものとなる。このため同一メーカの限られた機種同士でしか通信することができなかった。更に、例えばF網などの蓄積交換機を介して中継送信を行う場合などでは、送信元端末と受信先端末が同一メーカの機種であっても、介在する交換機など中継機のメーカが異なる場合には通信することが出来なかった。
【0006】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、ITU−T勧告のT.30で規定されていない属性の画像データを伝送する際、非標準の手順を用いることなく汎用性の高い標準の手順で通信を実行することにより、異なる機種間での通信を可能にし、各種画像に対応した画像通信を行うことができる画像通信方法及び装置を提供することを目的とする。
【0007】
また本発明の目的は、通信する画像の属性がITU―T勧告化されているかどうかによらず通信できるようにようにした画像通信方法及び装置を提供することにある。
【0008】
また本発明の目的は、ITU−T勧告のT.30で規定されていない属性を有する画像データを伝送する際、画像データを送信するフェーズでITU−T勧告のT.30で規定されていない属性を相手機に伝送することにより、ITU−T勧告と矛盾することなく標準の手順を用いた画像通信を実行する画像通信方法及び装置を提供することにある。
【0009】
また本発明の目的は、ITU−T勧告のT.30で規定されていない属性を有する画像データを送受信する際、非標準の手順を用いることなく汎用性の高い標準の手順で通信を実行することにより、異なるメーカ同士での通信を可能にした画像通信方法及び装置を提供することにある。
【0010】
更に本発明の目的は、送受信する画像データの属性がITU−T勧告のT.30で規定されていない場合でも、通信する手順を変更して送受信を可能にする画像通信方法及び装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の画像通信装置は以下のような構成を備える。即ち、
G3ファクシミリ手順で画像データを送信する通信手段と、
ITU−T勧告で規定される、送信すべき画像データの第1画像属性を含む受信命令を送出する受信命令送出手段と、
前記受信命令送出手段による前記受信命令の送出後の画像データを送信するフェーズで、前記送信すべき画像データの第2画像属性を含む情報を送出する属性送出手段と、
前記ITU−T勧告のT.30で規定されていない属性の画像データを送信する場合、前記送信すべき画像データの属性とは無関係に前記ITU−T勧告で規定される前記第1画像属性を含む受信命令を前記受信命令送出手段によって送出させ、前記属性送出手段により前記ITU−T勧告のT.30で規定されていない第2画像属性を含む情報を送出させることにより画像データの伝送を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、送出した前記第2画像属性を含む情報に対する相手装置からの応答としてMCF信号を受信した場合は、前記送出した第2画像属性の画像データを前記通信手段に送信させ、一方、前記送出した第2画像属性を含む情報に対する相手装置からの応答としてFDM信号を受信した場合は、当該FDM信号に含まれる拒絶の理由を解析し、前記送信すべき画像データの属性が変更可能であれば変更し、属性を変更した前記画像データの第2画像属性を含む情報を前記属性送出手段に送出させることを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成するために本発明の画像通信装置は以下のような構成を備える。即ち、
ITU−T勧告で規定されるG3ファクシミリ手順で画像データを受信する通信手段と、
送信側から送信される画像データのITU−T勧告で規定される第1画像属性を含む受信命令を前記通信手段により受信する受信命令受信手段と、
前記受信命令に続く画像データを受信するフェーズにおいて、前記ITU−T勧告のT.30で規定されていない第2画像属性を含む情報を受信すると、前記第2画像属性が、画像データが受信可能かどうかの判定条件に合うか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づいて、前記受信命令に含まれる前記第1画像属性には拠らずに前記第2画像属性によって受信した画像データを処理する処理手段と、
前記判定手段により前記第2画像属性が前記判定条件に合うと判定されたことに応じて前記通信手段にMCF信号を送信させ、一方、前記判定手段により前記第2画像属性が前記判定条件に合わないと判定されたことに応じて、前記通信手段に拒絶の理由を含むFDM信号を送信させる制御手段と、を有することを特徴とする。
【0013】
上記目的を達成するために本発明の画像通信方法は以下のような工程を備える。即ち、
ITU−T勧告で規定される、送信すべき画像データの第1画像属性を含む受信命令を送出する受信命令送出工程と、
前記受信命令送出工程による前記受信命令の送出後の画像データを送信するフェーズで、前記送信すべき画像データの第2画像属性を含む情報を送出する属性送出工程と、
前記ITU−T勧告のT.30で規定されていない属性の画像データを送信する場合、前記送信すべき画像データの属性とは無関係に前記ITU−T勧告で規定される前記第1画像属性を含む受信命令を前記受信命令送出工程によって送出させ、前記属性送出工程により前記ITU−T勧告のT.30で規定されていない第2画像属性を含む情報を送出させることにより前記画像データの伝送を制御をする制御工程とを有し、
前記制御工程は、送出した前記第2画像属性を含む情報に対する相手装置からの応答としてMCF信号を受信した場合は、前記送出した第2画像属性の画像データを前記画像データを送信するフェーズで送信させ、一方、前記送出した第2画像属性を含む情報に対する相手装置からの応答としてFDM信号を受信した場合は、当該FDM信号に含まれる拒絶の理由を解析し、前記送信すべき画像データの属性が変更可能であれば変更し、属性を変更した前記画像データの第2画像属性を含む情報を前記属性送出工程により送出させることを特徴とする。
【0014】
上記目的を達成するために本発明の画像通信方法は以下のような工程を備える。即ち、
送信側から送信される画像データのITU−T勧告で規定される第1画像属性を含む受信命令を受信する受信命令受信工程と、
前記受信命令信号に続く画像データを受信するフェーズにおいて、前記ITU−T勧告のT.30で規定されない第2画像属性を含む情報を受信すると、前記第2画像属性が、画像データが受信可能かどうかの判定条件に合うか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程による判定結果に基づいて、前記受信命令に含まれる第1画像属性には拠らずに前記第2画像属性によって受信した画像データを処理する処理工程と、
前記判定工程により前記第2画像属性が前記判定条件に合うと判定されたことに応じてMCF信号を送信し、一方、前記判定工程で前記第2画像属性が前記判定条件に合わないと判定されたことに応じて、拒絶の理由を含むFDM信号を送信する送信工程と、を有することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0016】
[概要]
本装置はアナログ小電力方式のコードレス電話機能を搭載し、ITU勧告G3規格を満たす機能を有するファクシミリ装置であり、加えて、カラー画像読取部とカラー画像記録部を備え、カラーコピー機能やカラー画像の通信機能を有するとともに、音声認識部により音声を認識して自動宛先ダイヤルが可能である。
【0017】
カラー画像読取部は、本体から着脱自在なハンドスキャナユニットで構成され、シート状の原稿の読み取りはもとより、ブック原稿なども読み取ることが可能である。このスキャナユニットの読取センサは、例えば、線順次でRGB各色のデータを出力する密着型のカラー読取センサであって、例えば、最大読取幅はB4幅、読取解像度は200dpiである。
【0018】
カラー画像記録部は例えばインク吐出方式で、CMYK各色のインクタンクおよびインク吐出部が一体になったカラーインクカートリッジと、黒インクのみのインクタンクおよびインク吐出部が一体となったモノクロインク・カートリッジとの何れか一方を装着することにより、例えば360dpiの記録解像度で記録紙上に画像を印刷する。画像の記録幅に関しては、例えば、何れのカートリッジを装着してもモノクロ記録時の記録幅は最大B4幅であるが、カラーカートリッジを装着したカラー記録時のみ記録幅が最大A4幅になる。
【0019】
また通信に関しては、例えば、G3モードで最高9600bpsの通信速度を有し、画像伝送における誤り再送機能であるECMモードを備えている。
【0020】
図1は本装置のシステム構成例を示すブロック図、図2は本装置を制御するためのソフトウェアの一例を示すタスク構成図、図3は本装置の操作パネルの構成例を説明する図である。また、図4は本装置の制御部が画像データを管理するために図1に示すSRAM124上に形成される管理テーブルである画像レコードの一例を示す図である。
【0021】
[構成]
図1において、11は本装置の制御部であるCPU、121はプログラムや各種データが格納されるROM、118は各種プログラムの実行に使用されるワークメモリ用として、留守録用などの音声データ、並びに、モノクロおよびカラー画像データ用の蓄積メモリとして使用されるDRAMで、例えば、このDRAM118の記憶容量は2MBで、その内、約0.5MBがワークメモリに使用され、残りの約1.5MBが画像および音声データの蓄積のために使用される。124はシステムに必要な登録データ(各種ソフトスイッチ、電話帳データ、音声認識のための音声登録データ、装置の電話番号、および、略称などの装置用IDデータ)が登録されるSRAMで、電源断によりデータが失われないよう電池でバックアップされている。
【0022】
12はITU勧告G3モードに必要な機能をもつ公知のファクシミリ用MODEM(モデム)で、V.29,V.21,V27terのほかにDTMF認識機能、DRAMを用いた音声録音および音声再生のための音声CODEC機能なども備える。13は子機電話機15とアナログ小電力方式の無線通信を行うベースユニットで、CPU11からの指示により無線通信を制御する公知のユニットである。
【0023】
14はアナログ信号用接続スイッチ(クロスポイントSW)で、CPU11からの設定により、装置本体の電話機ハンドセット16、音声入力用のマイク17、音声再生用のスピーカ18、回線とのインタフェイスを行うNCU19、CPU11の音声入力端子、および、MODEM12およびベースユニット13の間のアナログ信号の接続を自在に切り替える公知の回路である。
【0024】
110はモノクロ2値画像データからランレングス符号を生成し、また、ランレングス符号を入力してモノクロ2値画像データを出力する公知のランレングス符号化復号回路、111は公知の時計ICであるRTCである。125はハンドスキャナユニット(HSU)で、カラーコンタクトセンサ112、および、HSU125が原稿上を移動した距離を測定するためのロータリエンコーダ(RC)116が内蔵され、装置本体とはカールコードを介して着脱自在に接続されている。113はHSU125の出力信号の一つであるロータリエンコーダ116の回転数情報から移動距離データを生成してCPU11に通知するエンコーダ検出部である。
【0025】
114は画像処理部で、CPU11の指示によりカラー画像データをDRAM118に蓄積する場合、カラーコンタクトセンサ112から出力されるアナログRGB信号(線順次で解像度200dpi)を入力して、RGB各8ビット(一画素あたり24ビット)の90dpiディジタル画像データに変換する。また、CPU11の指示により直接カラーコピーを行う場合は、カラーコンタクトセンサ112から出力されるアナログRGB信号を360dpiのYMCK2値のディジタル画像データに変換する。何れの変換データもDMAコントローラ117に供給され、DMAコントローラ117は、90dpiのRGBカラー画像データをDRAM118に蓄積する場合はDRAM118へカラー画像データを転送し、カラーコピーをダイレクトに行う場合は記録制御部119へ360dpiのYMCK2値データを転送する。
【0026】
またモノクロ画像データをDRAM118に蓄積する場合、画像処理部114は、カラーコンタクトセンサ112から出力されるアナログRGB信号を200dpiのモノクロ2値のディジタル画像データに変換してDMAコントローラ117に供給する。モノクロコピーをダイレクトに行う場合、画像処理部114は、カラーコンタクトセンサ112から出力されるアナログRGB信号をモノクロ2値の360dpiディジタル画像データに変換してDMAコントローラ117に供給する。DMAコントローラ117は、モノクロ画像データをDRAM118に蓄積する場合はDRAM118へモノクロ画像データを転送し、モノクロコピーをダイレクトに行う場合は記録制御部119へモノクロ画像データを転送する。
【0027】
記録制御部119は、記録部120が記録可能なデータ形式に入力される画像データを変換する。記録部120は、インク吐出方式の公知のカラープリンタ部分で、インクタンクおよびインク吐出部が一体になっているカートリッジを主走査方向に移動し、記録紙を副走査方向に移動させることにより画像を記録する。カラーカートリッジとモノクロカートリッジとの何れが装着されているかは、記録部120とカートリッジの電気的接点の構成によりCPU11が判別できるようになっている。
【0028】
115はモノクロ2値画像データを入力して解像度変換を行う公知の解像度変換回路で、モノクロ画像の拡大・縮小などのために使用されるとともに、記録部120の記録解像度に対して回線から受信されたモノクロ画像の解像度を整合させる用途にも使用される。
【0029】
122は本装置の操作部である操作パネルで、図3に示すように、各種キーや表示ランプ、および、LCDディスプレイを備える。また、マイク117やスピーカ118などは、この操作パネル122に配備されている。
【0030】
126は装置本体からのハンドスキャナユニット125の着脱状態を検出するためのセンサで、センサ126の出力によってCPU11はシート状原稿を読み取るシートモードであるか、ブック原稿など立体物を読み取るハンドスキャンモードであるかを決定する。
【0031】
次に、図3に示す操作パネル122の構成について説明する。
【0032】
図3において、16は本体用ハンドセット、32は各種登録や設定のための「機能キー」、33は伝言や通話内容を音声データとしてDRAM118に録音するとき使用する「録音キー」、34はMODEM12の音声CODECによってCPU11がDRAM118に録音した音声データを再生するとき使用する「再生キー」、35はDRAM118に格納された各種データを消去する際に使用する「消去キー」、36は16文字分のキャラクタを2行表示できるバックライト付のLCD表示部であって、装置の状態や各種メッセージを出力するために使われる。37は「カラーLED」で、38の「カラー/白黒キー」によりカラーモードが選択されると点灯する。39はモノクロモードでの画質を選択するための「画質キー」である。
【0033】
310は電話帳を呼び出すための「電話帳キー」と、登録などの内容を確定させるための「セットキー」とを兼用するキーであって、説明を容易にするために、以降「セットキー」と呼ぶことにする。311は「上カーソルキー」、312は「下カーソルキー」、313は「左カーソルキー」、および、314は「右カーソルキー」で、いずれも表示制御の操作で使用する。
【0034】
315はファクシミリ送信のための「送信キー」、316はファクシミリ受信および受信画像をプリントするための「受信/プリントキー」である。317はコピーを実行するための「コピーキー」、318は実行中の動作を中断するための「ストップキー」である。319はマイク17の開口部、320はテンキー部、321は回線を接続したままマイク17をアクティブにして音声信号を回線へ出力し、回線上の音声をスピーカ18で再生する装置状態にするための「スピーカホンキー」、322は音声認識によって宛先自動ダイヤルを実行するための「音声認識キー」、323は電話が着信した場合に相手の通話内容を自動的にDRAM118に録音するための「留守キー」、324は装置本体からコードレス子機電話を呼び出して内線通話を実行するための「子機キー」、325は通話状態を保留したまま相手にメロディを送出する「保留キー」、326は前回の電話相手の電話番号を自動的にダイヤルするための「リダイヤルキー」、327は外線通話中に他の着呼に応答し、また、元の通話に戻す、所謂キャッチホン通話を行うために使用する「キャッチキー」である。
【0035】
[動作]
本体にスキャナ125を装着した状態(シートスキャン)でのコピーはダイレクトモードとなり、読み取りデータをDRAM118に蓄積することなく、シート状の原稿を読み取りながら記録部120に出力して記録する。この場合、DRAM118への読取りデータの蓄積が不要であるため、高解像度でもDRAM118のメモリオーバーフローとはならない。このスキャナ125による読取り解像度は記録部120の解像度に整合させている。これにより、読み取りデータの解像度は副走査方向360dpiとなる。またコピー可能サイズも、モノクロ時はB4幅まで、カラー時は記録部120の仕様によりA4幅までとなる。
【0036】
次に本体からスキャナ125を取り出してハンドスキャナとしてコピーに使用する場合はメモリモードとなり、スキャナ125により読み取ったデータは必ずDRAM118にページ単位で蓄積される。これは記録部120における記録速度が、人間が通常ハンドスキャンを行う速度に対して遅いための処置であり、読み取ったデータを一旦、DRAM118に蓄積することによってハンドスキャンを高速で実行し終了できるようにしている。また、この場合のスキャナ125の読み取り解像度を記録部120の解像度に整合させて360dpiとすると、1ページの画像データ容量が大きすぎてDRAM118のメモリエリアを占有してしまい、装置の動作に支障をきたす虞がある。そこでDRAM118のメモリ容量を増やすことも考えられるが、このようなメモリ容量の増大はコストがかかる等の理由から、読み取り解像度はモノクロ時は200dpi、カラー時には90dpiに抑えているが、これに限定されるものではない。また同様の理由から、モノクロ時のコピーサイズはB4幅までであるが、カラー時のコピーサイズはA6(もしくは官製葉書サイズ)以下に制限してある。
【0037】
因みに、モノクロ200dpiでB4サイズ1ページ分のデータ容量は約700KB(Kbyte)、カラー90dpiでA6サイズの1ページ分のデータ容量は約600KBとなり、いずれの場合も1.5Mバイトの容量を有するDRAM118に蓄積可能である。なお、この読み取ったデータを圧縮符号化してDRAM118に蓄積すれば、読取り可能サイズ及び解像度をもっと上げることは出来るが、後に述べるように圧縮符号化はソフトウエアで行うために時間がかかりハンドスキャンの実行速度が下がってしまうデメリットがある。また、高速の圧縮符号化のためにハードウエアを追加することは大幅なコスト増を招くことになる。
【0038】
また本体にスキャナ125を装着した状態で、原稿を読取りながらの原稿送信はダイレクトモードとなり、読み取りデータをDRAM118に1ページ分蓄積することなくDRAM118経由でモデム12に転送して、シート状原稿を読み取りながら相手ファクシミリに送信する。
【0039】
更に本体からスキャナ125を取り出してハンドスキャナとして使用して原稿を読み取って送信する場合はメモリモードとなり、スキャナ125により読み取ったデータは必ずDRAM118にページ単位で蓄積される。これはモデム12の通信速度が人間がハンドスキャンを実行する速度に比較して遅いための処置である。このように、読み取ったデータを一旦、DRAM118にページ単位で蓄積することにより、ハンドスキャンを高速で実行できるように構成されている。また、この場合の読み取り解像度や原稿サイズに関しては、コピーにおけるメモリモードと同じ理由で同様の仕様としている。
【0040】
尚、ハンドスキャナとして使用されるか、或は本体にスキャナ125を装着した状態で使用されるかは、スキャナ着脱センサ126からの検出信号に基づいて判定される。
【0041】
[ソフトウェア構成]
次に、図2に示す本装置のタスク構成図を参照して、本実施の形態のソフトウェア構成を説明する。本装置のソフトウェアは、マルチタスクOS212によって、各タスクが並行して動作できる環境が与えられている。以下、各タスクについて説明する。
【0042】
21は状態監視タスクで、装置内に発生する各イベントを監視し、装置状態を変化させる必要のあるイベントの発生を検出すると、必要なタスクにその情報を通知する機能をもつ。例えば、操作パネル122によって入力されたキー情報を検出すると、オペレートタスク22や回線制御タスク23に必要なキー情報を伝達して、装置の対応する機能動作を起動する。
【0043】
オペレートタスク22は、状態監視タスク21からのキーコードA情報を受けて動作モードを判定し、その動作モードに対応する機能を実行するタスクにスタートコマンドを発行するとともに、キーコードA情報に基づいて操作パネル122の表示機能を制御する。
【0044】
23は回線制御タスクで、NCU19を制御して、回線からの着呼を受け付けたり、オペレートタスク22からのダイヤル要求コマンドに応じてダイヤル信号を送出するために回線を捕捉したり、回線断を実行して通信を終了させたりするシーケンスを実行する。また、回線接続状態における状態監視タスク21からのキーコードB情報により「送信キー」や「受信/プリントキー」が押されたことを検出し、回線上の信号を分析することで発信相手が電話か、ファクシミリ装置かを自動判別し、ファクシミリ装置ならば通信タスク25にファクシミリ通信のための通信スタートコマンドを発行したりする。
【0045】
24はダイヤル制御タスクで、回線制御タスク23あるいは通信タスク25からのダイヤルスタートコマンドに応じて各種ダイヤル信号を交換機に送出する機能をもつ。
【0046】
25は通信タスクで、回線制御タスク23からの通信スタートコマンドによってファクシミリ通信における通信手順の実行や画像データの伝送を実行する。
【0047】
26は読取タスクで、オペレートタスク22からの読取スタートコマンドに応じて、ハンドスキャナユニット(HSU)125と画像処理部114とを制御して、原稿画像の読み取りを実行する。
【0048】
27は符号復号タスクで、通信タスク25、読取タスク26および記録タスク29からの符号復号スタートコマンドに応じて、画像データの符号化、復号処理をソフトウェアで実行する。このため本実施の形態では、ハードウェアで符号化、復号処理を実行する場合に比べて処理時間はかかるものの、ハードウェアコストを大きく削減することが可能になる。なお、モノクロ画像には公知のMH符号を適用し、カラー画像にはRGB多値DPCM方式(RGBの各8ビット値で隣接画素間の差分値を計算する方式)にハフマン符号を割り当てた公知の符号化方式を適用する。
【0049】
28は音声認識タスクで、ハンドセット16から入力されるユーザの音声を分析して、予め登録されている音声データ(複数可)と比較して、一致する音声データの情報を通知する公知の音声認識ソフトウェアである。
【0050】
29は記録タスクで、レポートタスク210やプリントタスク211からの記録スタートコマンドに応じて、要求された画像データを記録部120で印刷させる機能をもつ。
【0051】
210はレポートタスクで、通信履歴が記録される通信管理レポートやSRAM124の登録情報などの機能設定リストをキャラクタデータで作成し、それを画像データに展開して記録タスク29に記録を依頼する各種レポート作成用のソフトウェアである。
【0052】
211はプリントタスクで、自動的に記録する必要のある画像データがDRAM118に蓄積されていないかを常時チェックし、記録する必要のある画像データが検出されると、記録スタートコマンドを記録タスク29に発行する監視機能をもつ。
【0053】
[画像レコード]
次に、図4に示す画像レコードの構造について説明する。
【0054】
DRAM118に格納された画像データを管理するための管理テーブルである画像レコードは、装置の最初の起動時にOS212によりSRAM124上にフォーマットされ、この時点ではすべてのレコードが空き状態になっている。各タスクは必要に応じてOS212から空き状態のレコードを取得し、タスク間でやり取りする過程で必要事項を記入した画像レコードを作成する。また各タスクは、必要に応じて、作成された画像レコードの内容を参照して動作する。
【0055】
図4において、画像レコード400には、それに対応するDRAM118上の画像の1ドキュメント(1頁の場合もあれば、複数頁の場合もある)の種別を示すカラー/モノクロ識別フラグ403や、受信画像の場合は受信日時情報404、プリントタスク211による自動プリントの起動が必要か否かを示す印刷要求フラグ402、通信タスク25による送信動作が必要か否かを示す送信要求フラグ401、1ドキュメントに含まれる各頁情報を表示するページチェインテーブルの先頭アドレス405等が含まれている。
【0056】
各頁情報を表示するページチェインテーブル410はそれぞれ、次の頁情報を表示するページチェインテーブルの先頭アドレス411、該当頁の主走査幅および副走査長を示すサイズ情報、同じく該当頁の主走査および副走査解像度を示す解像度情報、並びに、該当頁の画像データが格納されているDRAM118上の先頭アドレスが記憶されている画像ブロックチェインテーブルの先頭アドレス412を含んでいる。なお、DRAM118の画像データを記録するエリアは所定のサイズごとにブロック化されていて、画像ブロックチェインテーブルの先頭アドレス412とは、各ブロックの先頭アドレスのことである。
【0057】
画像受信時は通信タスク25が、またメモリコピー動作およびハンドスキャンによる画像送信時は読取タスク26が、画像レコードの内容を完成させる。記録や送信が終了して不要となった画像データは、その画像レコードがクリアされ、その画像レコードの管理がタスクからOS212に返却されることによってDRAM118から消去される。
【0058】
[カラーコピー動作]
次に、ハンドスキャナ125を使ったカラーコピー時の動作の流れを簡単に説明しておく。
【0059】
ハンドスキャナユニット125が本体から取り外されると、スキャナ着脱センサ126の出力を検知してオペレートタスク22が自動的にハンドスキャンモードであることを認識する。これにより操作パネル122のLCD表示部36等にハンドスキャンが実行できる旨を表示し、コピーするか送信するかの選択をユーザに促す。
【0060】
いま「コピーキー」317が押され、「カラー/白黒キー」38によりカラーモードが指定されて「カラーLED」37が点灯した状態であると、オペレートタスク22はハンドスキャンによるカラーコピーのためカラー読取りの実行を、読取りスタートコマンドで読取りタスク26に依頼する。これにより読取りタスク26は、動作に必要な情報をオペレートタスク22から受け取ってハードウエアを制御し、ハンドスキャンユニット125の走査駆動に応じて読み取られるカラー画像データを入力してDRAM118に1ページ分蓄積する。オペレートタスク22は読取りタスク26からの終了通知によって記録タスク29に記録スタートコマンドを発行し、DRAM118に記憶されている画像データの記録を実行させる。この記録スタートコマンドには、読取りタスク26で記入された画像レコードの情報が添付されており、記録タスク29はそれを参照してDRAM118に格納されているカラー画像データをDMAC117で読み出して解像度360dpiのデータに変換し、記録制御部119に転送して記録部120によるカラー記録を実行する。こうして記録部120における1ページ分の画像記録が終了するとオペレートタスク22に処理終了が通知されて一連のコピー動作が終了し、操作部122の表示部36の表示が待機状態を示す表示に移行する。
【0061】
[モノクロ画像送信]
次に、モノクロ画像を送信する場合の動作の流れを簡単に説明する。
【0062】
ハンドスキャナユニット125が本体から取り外されると、スキャナ着脱センサ126の出力を検知してオペレートタスク22が自動的にハンドスキャンモードであることを認識する。
【0063】
次に操作パネル122の「送信キー」315が押され、「カラー/白黒キー」38により白黒モードが設定されてカラーLED37が消灯した状態であると、オペレートタスク22はハンドスキャンによるモノクロ送信のため、モノクロ画像の読取りの実行を読取りスタートコマンドで読取りタスク26に依頼する。これにより読取りタスク26は、その動作に必要な情報をオペレートタスク22から受け取ってハードウエアを制御し、ハンドスキャンユニット125の走査駆動に同期して読取られた画像データを入力し、DRAM118に1ページ分蓄積する。次にオペレートタスク22は、読取りタスク29からの終了通知によって宛先入力操作モードに移行し、宛先の電話番号をユーザに入力させる。オペレートタスク22は、その入力された宛先電話番号に基づいて回線制御タスク23にダイヤル要求コマンドを発行し、回線接続を開始させる。回線制御タスク23は、このダイヤル要求コマンドによる依頼を受けると、ダイヤル制御タスク24にダイヤルスタートコマンドを発行する。このダイヤル制御タスク24によるダイヤル発呼が完了して回線が接続されると、回線制御タスク23は通信タスク25に通信スタートコマンドを発行し、DRAM118に記憶されている画像データの送信を実行させる。この通信スタートコマンドには、読取りタスク26で記入された画像レコードの情報が添付されており、通信タスク25はそれを参照してDRAM118に格納されているモノクロ画像データを読み出し、解像度200dpiのまま符号化変換しながらモデム12に転送して画像送信を実行する。こうして送信が終了するとオペレートタスク22に処理終了が通知されて一連の通信動作が終了し、操作部122の表示部36の表示が待機状態を示す表示に移行する。
【0064】
[カラー画像送信]
次に、カラー画像を送信する場合の動作の流れを簡単に説明する。
【0065】
ハンドスキャナユニット125が本体から取り外されると、スキャナ着脱センサ126の出力を検知してオペレートタスク22が自動的にハンドスキャンモードであることを認識する。
【0066】
次に操作パネル122の「送信キー」315が押され、「カラー/白黒キー」38によりカラーモードがセットされて「カラーLED」37が点灯した状態であると、オペレートタスク22はハンドスキャンによるカラー送信のため、カラー読取りの実行を読取りスタートコマンドで読取りタスク26に依頼する。これにより読取りタスク26は、そのカラー画像送信に必要な情報をオペレートタスク22から受け取ってハードウエアを制御し、ハンドスキャンユニット125の走査駆動に同期して読み取られるカラー画像データを入力してDRAM118に1ページ分蓄積する。オペレートタスク22は次に、読取りタスク26からの終了通知によって宛先入力操作モードに移行し、宛先の電話番号をユーザに入力させる。オペレートタスク22は次に回線制御タスク23にダイヤル要求コマンドを発行し、回線接続を開始させる。回線制御タスク23は、このオペレートタスク22からのダイヤル要求コマンドによって依頼を受けるとダイヤル制御タスク24にダイヤルスタートコマンドを発行する。こうしてダイヤル制御タスク24によってユーザにより指示されたダイヤルの発呼が完了して回線が接続されると、回線制御タスク23は通信タスク25に通信スタートコマンドを発行してカラー画像データの送信を実行させる。この通信スタートコマンドには、読取りタスク26で記入された画像レコードの情報が添付されており、通信タスク25はそれを参照してDRAM118に記憶されているカラー画像データを読み出して、解像度90dpiのまま符号化変換しながらモデム12に転送してカラー画像送信を実行する。こうして送信が終了するとオペレートタスク22に処理終了が通知されて一連の通信動作が終了し、操作部122の表示部36の表示が待機状態を示す表示に移行する。
【0067】
[モノクロ画像の送受信]
次に、モノクロ原稿やカラー原稿を送信したり受信する場合の本装置の操作について説明する。
(a)通話状態からのファクシミリ送信
通話中に、操作パネル122の「送信キー」315が押下されると、表示部36には「ゲンコウヲセットシテクダサイ」というメッセージが表示され、ユーザに、送信原稿を、裏向きにして原稿入口にセットするように促す。原稿が正しくセットされると原稿読取りが開始され、ファクシミリ送信のためのネゴシエーションが実行された後、送信が開始される。このとき表示部36には「FAXソウシンチュウ」というメッセージが表示される。
(b)カラー送信
「送信キー」315を押下する前に「カラー/白黒キー」38を押下してカラーモードをセットし、「カラーLED」37を点灯する。この場合の送信画像サイズは葉書サイズのみで、倍率などの設定はできない。このとき、表示部38には「カラーソウシンチュウ」というメッセージが表示される。
(c)ハンドスキャナ125を利用した画像送信
スタンバイ状態からパネルオープン、或はハンドスキャナ125を本体から外すと、操作パネル122の表示部36に「ハンドスキャナ→FAXソウシン コピー」が表示される。ここで「送信キー」315を押下するとFAX送信モードとなり、表示部36に「ソウシンハバ[A4]> [シロクロ] [フツウ]」が表示される。
【0068】
ここで「カラー/白黒キー」38を押下してカラーモードを設定すると「カラーLED」37が点灯し、送信する原稿の幅が変更できなくなる。これにより表示部26には「ソウシンハバ[ハガキ] [カラー] [シャシン]」が表示される。この状態で「セットキー」310を押下することにより、表示部36の表示は「ハンドスキャナ ヨミトリ セットキーデ カイシ/オワリ」となる。
【0069】
更に、この画面表示で「カラー/白黒キー」38が押下されると、カラーモードから白黒モードに切換えられて、1つ前の表示画面に戻る。
【0070】
このカラー/白黒モードの変更がなく、「ハンドスキャナ ヨミトリ セットキーデ カイシ/オワリ」が表示されている状態で「セットキー」310が押下されると、ハンドスキャナ125を使用した原稿画像の読取りの開始が指示され、メッセージ「スキャナハヤサ >>>> セットキーデ オワリ」が表示される。なお、スキャナ125の移動速度が速いほど、「>」の数が多く表示される。
【0071】
ここで、エンコーダ検出部113により検出されるスキャナ1125の移動速度が速すぎると、「スキャナハヤスギマス セットキーデ オワリ」と表示される。
【0072】
ハンドスキャナ125による原稿の読取りが正常に終了すると、表示部36に「カクニンプリント→スル シナイ」が表示され、そのスキャナ125により読み取った画像を確認するためのプリント動作を行うか否かを選択する。「スル」が選択されると、読み取られてDRAM118に記憶されている画像データを記録部120に出力して印刷する。この間、「カクニンプリント プリントチュウ」が表示される。そしてこのプリントが終了すると「FAXバンゴウ ニュウリョク」が表示され、テンキー320などを使用して入力された電話番号が表示部36に表示される。
【0073】
また一方、「シナイ」が選択されると、記録部120による記録動作を行うことなく、ユーザによる電話番号の入力を指示する。こうして宛先の電話番号が入力され、「送信キー」315が押下されてカラー画像の送信が指示されると、表示部36には「カラーソウシンチュウ」が表示される。一方、モノクロ画像の送信の場合には、「FAX ソウシンチュウ」が表示される。
(d)FAX受信を開始するまでの操作
これは通話状態で受信キー316を押下することにより開始され、ユーザは相手側(送信元)の音を聞いてから受信のタイミングを知り、そこで受信キー316を押下する。これは回線を捕捉している状態で、原稿をセットしないで受信キー316を押下することにより開始され、受信キー316を押下したときには、ハンドセット16がオフフックされていて、音声ガイダンススイッチが「オン」に設定されている場合には「FAXを受信します。受話器を戻してください」というメッセージがユーザに報知される。
【0074】
このときの表示部36の表示は「FAXヲ ジュシンシマス ジュワキヲモドス」となる。
【0075】
FAX信号を受信中の時は、モノクロ画像のときはメッセージ「FAX ジュシンチュウ」、「FAX ジュシンチュウ P1」が交互に表示され、カラー画像の受信時には「カラー ジュシンチュウ」、「カラー ジュシンチュウ P1」が交互に表示部36に表示される。
【0076】
そしてファクシミリ受信が正常に終了すると、終了アラームを鳴動させてメッセージ「ジュシンガ オワリマシタ」というメッセージを表示部36に表示する。
【0077】
図5及び図6は、本実施の形態のファクシミリ装置における、ハンドスキャナ125を使用したモノクロ画像送信或はコピーのための、モノクロ画像の読取時の制御を示すフローチャートである。この制御を実行するプログラムはROM121に記憶されており、CPU11の制御の下に実行される。
【0078】
読取タスク26は、オペレートタスク22からモノクロ画像の読取開始コマンドを受け取ると、ハンドスキャナ125がどれだけ移動しているかを示す移動量カウンタMcnt(SRAM124に設けられている)をリセットし、2.5m秒ごとに発生する割り込みを許可する(ステップS1)。これにより図6のフローチャートで示す割込み処理が起動される。
【0079】
操作時、オペレータがハンドスキャナ125を原稿の上に載せ、そのハンドスキャナ125を読み取りたい方向に移動させるとエンコーダ116が回転する。ここでハンドスキャナ125がスーパーファインの1ラインに相当する距離を移動すると、エンコーダ116の出力が変化するように設定されているため、このエンコーダ116の出力が変化するとエンコーダ検出部113によりエンコーダ116の変化回数が記憶される。
【0080】
図6は約2.5m秒ごとに発生する割り込み処理を示すフローチャートで、この2.5m秒毎の割り込みに応じて、まずステップS21で、読取トリガタイミングでエンコーダ検出部113よりハンドスキャナ125の移動量を読み出し、その移動量を移動量カウンタMcntに加える。そしてステップS22で、この移動量カウンタMcntの値が、読取解像度に応じて予め決められた値C(副走査方向の読取解像度が標準の場合は“4”、ファインモードの場合は“2”)以上であるかを判断する。そうであるときはステップS23に進み、画像処理部114に対して読取トリガを発行する。次にステップS24に進み、移動量カウンタMcntの値が、読取解像度に応じて予め決められた値Cの2倍(2C)以上かどうか調べ、そうであればハンドスキャナ125の移動速度が速すぎるため、操作パネル122の表示部36にその旨を表示する(この表示内容については前述したとおり「スキャナハヤスギマス」と表示される)とともに、スピーカ18から警告音を鳴らす。またこのときカウンタMcntの値を“2C”にセットする。
【0081】
逆に、移動量カウンタMcntの値が“2C”以下である場合はステップS24からステップS26に進み、ハンドスキャナ125の移動速度は適正であるので、その旨の表示(この表示内容については前述のとおり「スキャナハヤサ>>>」と表示される)を行うとともに、スピーカ18から正常音を鳴らす。これらステップS25、或はステップS26の後ステップS27に進み、移動量カウンタMcntの値から値Cを差し引き、画像処理部114はカラーコンタクトセンサ112でスキャンした画像のA/D変換、および画像処理を行う。この画像処理した白黒画像データはDMAコントロール部117よってDRAM118のラインバッファに書き込まれる。
【0082】
読取タスク26は、図5のステップS5で、このラインバッファに画像データが書き込まれたかを監視し、画像データが書き込まれていた場合はステップS6に進み、その画像データを、同じDRAM118の画像メモリに転送する。この読取タスク26による読取りを終えるときは操作パネル122のセットキー310を押すと、ステップS4でオペレートタスク22から読取終了コマンドが読取タスク26に送られる。これによりステップS7に進み、DRAM118の画像メモリに画像データがあるか否かにより画像を読み取ったかを判断し、読み取っていたらステップS8に進んで割込み処理を禁止し、ステップS9で読取を正常終了する。一方、ステップS7で何も読み取っていなかったらステップS11に進んで割込み処理を禁止し、ステップS12で読取をエラーとして終了する。
【0083】
また、ステップS2で、原稿画像の読取り中に画像メモリがメモリフルになったり、或はステップS3で、呼出信号検出回路により呼出信号が検出されるとステップS10に進み、その画像メモリを解放し、ステップS11で割込み処理を禁止し、ステップS12で読取をエラーとして終了する。これは画像メモリがフルの場合は印刷不能であり、また呼出信号を検出したときは受信を優先させるためである。
【0084】
読取タスク26は、オペレートタスク22に読取りが正常終了したか、或はエラー終了したかを通知する。正常終了の場合、オペレートタスク22は、もしコピー動作が指示されていれば記録タスク29に対して記録コマンドを発行し、読み取った画像を記録する。一方、エラー終了の場合は、記録せずにコピーを終了する。
【0085】
なお、このハンドスキャナ125を用いた白黒画像の送信処理の制御方法については、上述したハンドスキャナ125による白黒コピーの制御方法と同様であり、異なるのは原稿画像を読み取った後、確認プリントが指示されると確認のために記録タスク29を起動して記録処理を行い、そうでないときは記録タスク29を起動する記録動作を行うことなく送信する点である。
【0086】
図7及び図8は、本実施の形態のファクシミリ装置における、ハンドスキャナ125を使用したカラー画像コピー時のカラー原稿読取時の制御を示すフローチャートである。この制御を実行するプログラムはROM121に記憶されており、CPU11の制御の下に実行される。
【0087】
読取タスク26は、オペレートタスク22から読取開始コマンドを受け取ると、まずステップS31で、ハンドスキャナ125がどれだけ移動しているかを示す移動量カウンタMcnt(SRAM124に設けられている)を“0”にリセットし、また後述するカウンタi(SRAM124に設けられている)を“0”にリセットし、移動量カウンタMcntの値が読取トリガ発行カウント値“X”以上になったとき読取トリガを発行するための読取トリガ発行カウント値X(SRAM124)を初期化し、約2.5m秒ごとに発生する割り込みを許可する。これにより割り込みが許可され、図8に示す割込み処理が起動される。
【0088】
カラーコピー時の副走査方向の読取解像度は90dpiなので、読取トリガ発行カウント値“X”は固定値にはならず、1ライン読み取る毎に、そのXの値を“4”又は“5”に再セットする必要がある。いまオペレータがハンドスキャナ125を原稿の上に載せ、読み取りたい方向に動かすと、エンコーダ116が回転する。ここでハンドスキャナ125がスーパーファインの1ライン相当の距離を移動するとエンコーダ116の出力が変化するように設定されており、エンコーダ116の出力が変化するとエンコーダ検出部113によりエンコーダ116の変化回数が記憶される。
【0089】
2.5m秒毎の割り込みが発生するとステップS51に進み、この読取トリガタイミングでエンコーダ検出部113からハンドスキャナ125の移動量を読み出し、移動量カウンタMcntに加える。次にステップS52に進み、前述したカウンタiの値を+1する。そしてステップS53に進み、このカウンタiの値が“3”の倍数になったかどうか、即ち、RGBの各色の読取りが完了したかどうかを判断し、そうでないときはそのまま割込み処理を終了する。なお、この各割込み処理において、RGBの各色に対応するセンサによる画像の読取り(1色当り約2.5m秒)が順次ハードウェアにより実行されており、各センサにより読取られた画像データがハードウェアにより保持されているものとする。
【0090】
こうしてステップS53で、カウンタiの値が“3”の倍数になるとステップS54に進み、この移動量カウンタMcntの値が読取トリガ発行カウント値“X”以上であるかを判断し、そうであればステップS55に進み、画像処理部114に対して読取トリガを発行する。これによりRGBの3色分の画像データが入力される。次にステップS56に進み、この移動量カウンタMcntの値が読取トリガ発行カウント値Xの2倍(2X)以上かどうかを調べ、そうであればステップS57に進み、ハンドスキャナ125の移動速度が速すぎるため操作パネル122の表示部36にその旨を表示するとともに、スピーカ18から警告音を発生する。またカウンタMcntの値を2Xにセットする。
【0091】
逆にステップS56で、移動量カウンタMcntの値が2X以下である場合はステップS58に進み、ハンドスキャナ125の移動速度は適正であるとして、その旨の表示とスピーカ18から鳴音を行う。そして、これらステップS57或はS58の処理を実行後ステップS59に進み、移動量カウンタMcntの値から読取トリガ発行カウント値Xを引き、次ラインのための読取トリガ発行カウント値Xを再セットする。
【0092】
こうして画像処理部114は、カラーコンタクトセンサ112でスキャンした画像のA/D変換、および画像処理を行う。こうして画像処理したカラー画像データはDMAコントローラ117の制御の下にDRAM118のラインバッファにRGBの順で書き込まれる。
【0093】
次に図7のフローチャートに戻り、読取タスク26は、ステップS35でDRAM118のラインバッファに画像データが書き込まれたかを監視し、画像データが書き込まれていた場合はステップS36に進み、その画像データを同じくDRAM118の画像メモリに転送する。ハンドスキャナ125による読取りを終えるときは、ユーザが操作パネル122のセットキー310を押すと、オペレートタスク22から読取終了コマンドが読取りタスク26に送られる。これによりステップS34で読取終了コマンドを検出するとステップS37に進み、画像を読み取ったかを判断し、読み取っていたらステップS38に進んで割込み処理を禁止し、ステップS39で読取を正常終了する。一方、もし何も読み取っていなかったらステップS41に進み、割込み処理を禁止し、ステップS42で読取りをエラー終了する。
【0094】
またステップS32で、画像の読取り中にメモリフルになったり、或はステップS33で、呼出信号検出回路によって呼出信号が検出されるとステップS40に進み、DRAM118の画像メモリを解放し、ステップS41で割込み処理を禁止し、ステップS42で読取をエラー終了する。
【0095】
この後、読取タスク26は、オペレートタスク22に読取りが正常終了したか、或はエラー終了したかを通知する。これによりオペレートタスク22は、正常終了の場合、コピーが指示されていれば記録タスク29に対して記録コマンドを発行し、その読み取ったカラー画像を記録するように指示する。一方、エラー終了の場合は、記録せずにコピーを終了する。
【0096】
なお、このハンドスキャナ125を用いたカラー画像送信の制御方法についても、上述したハンドスキャナ125によるカラーコピーの制御方法と同様であり、異なるのは読み取った後、確認プリントが指示されない場合に(確認プリントが「シナイ」に選択されると)、記録部120による記録を行うことなく送信する点である。
【0097】
[ハンドスキャナを使用したカラー画像送信]
次にハンドスキャナ125を使用したカラー画像送信時の符号化について説明する。図10は、この符号化処理を示すフローチャートで、この処理を実行するプログラムはROM121に記憶されており、CPU11の制御の下に実行される。
【0098】
通信タスク25から符号化スタートコマンドを受け取ると、符号復号タスク27は、画像メモリに格納されている画像データを1ラインずつRGBの順に読み出し(図9(A)参照)、それぞれをDPCMを基本とした公知の符号化処理により符号化していく(ステップS61,S62,S63)。その後ステップS64でハフマン符号のEOL(End of line)コードを付加し(図9(B)参照)、DRAM118の通信バッファに書き込む。そしてステップS65で、次ラインの画像データがあるならば、前述の符号化処理を繰り返す。
【0099】
[シートスキャンによるカラー画像送信]
次にシートスキャン(ハンドスキャナ125を装着させた状態での原稿の自動読取り)によるカラー画像送信時の符号化について説明する。
【0100】
図11は、このシートスキャンによる原稿画像の読取り及び送信まで処理を示すフローチャート、図12は割込み処理を示すフローチャートで、これら処理を実行する制御プログラムはROM121に記憶されており、CPU11の制御の下に実行される。
【0101】
符号復号タスク27は、通信タスク25から符号化スタートコマンドを受け取ると、まずステップS71でSRAM124の読取ラインカウンタLcntを“0”にリセットし、約2.5msecごとに発生する割り込みを許可する。
【0102】
これにより割込みがイネーブルとなり、その割り込みが発生する毎に図12に示す処理が実行される。
【0103】
図12のステップS80では、2.5msecごとに発生する割り込み処理による読取トリガタイミングで読取モータ(図示せず)を回転駆動しながら、画像処理部114に対して読取トリガを発行する(ステップS81)。
【0104】
これにより画像処理部114はCS112でスキャンした画像のA/D変換、および画像処理を行う。こうして画像処理されたカラー画像データは、DMAコントローラ117よってRGBの順にDRAM118のラインバッファに書き込まれる。
【0105】
従って、符号復号タスク27はステップS72で、このラインバッファに画像データが書き込まれたかを監視し、画像データが書き込まれていた場合は画像データをDPCMを基本とした公知の符号化処理により符号化する(ステップS73乃至S75)。そしてステップS76で、ハフマン符号のEOL(End of line)コードを付加する(図9(B)参照)。そしてステップS77で、この符号化したデータをDRAM118の通信バッファに書き込み、読取ラインカウンタLcntを+1する。次にステップS78に進み、読取ラインカウンタLcntの値が一定値を超えるか、否かを判断し、越えていれば処理を終了する。一方、そうでないときはステップS79に進んで原稿の終了かどうかを調べ、終了でない時はステップS72に戻って前述の処理を実行し、原稿の終了を検出すると、符号化を終了する。
【0106】
[カラー画像の復号化]
以上、カラー画像の送信時の符号化について説明したが、カラー受信画像の復号化についても言及しておく。図13は、このカラー画像の復号化処理を示すフローチャートで、この処理を実行する制御プログラムはROM121に記憶されており、CPU11の制御の下に実行される。
【0107】
DRAM118の画像メモリに蓄積されている符号化されている受信画像データを読み出し、RGBの順にDPCMを基本とした公知の復号化処理により復号していく(ステップS91〜S93)。こうして復号された画像データはRGBの成分ごとにDRAM118のラインバッファに格納される。この符号化された画像データでは、前述のようにB成分の後にハフマン符号のEOLコードが付加されているので、ステップS94では、このEOLコードが検出されたかどうかをみる。検出できなかった場合はステップS98に進み、ステップS98、S97で次のEOLコードを検出するまでサーチする。
【0108】
ステップS94でEOLコードを検出し、ステップS95で復号エラーがなく、更にステップS96で次のデータが存在するときはステップS91に戻り、前述と同様にして次ラインの復号化処理を行う。
【0109】
一方、EOLコードが検出されずに、ステップS98,S97におけるサーチの途中で画像データが終わった場合はステップS98で復号化処理を終了する。また万が一、ステップS95の復号化の過程でエラーが発生した場合もEOLコードを検出できなかったときと同様にステップS97に進み、次のEOLコードを検出することができればステップS96に進んで、その次のラインから復帰することができる。このような処理を受信画像データの最後まで繰り返し実行して、受信画像の復号化処理を行う。
【0110】
次に、本実施の形態のファクシミリ装置に実装されたITU−T勧告のBFT(Binary File Transfer)を利用したカラー画像通信の通信プログラムの動作について説明する。
【0111】
BFTはバイナリファイル、パーソナルコンピュータなどで作成されたファイルをECM伝送プロトコル上に乗せてエラーフリーで伝送する方式である。
【0112】
このような動作手順を図14乃至図17を参照して説明する。
【0113】
図14は、通常のECM通信における通信手順を説明するための図である。
【0114】
受信側ファクシミリ装置は、NSF(非標準装置の信号)で、自機の独自受信能力を宣言し、デジタル識別信号(DIS)により、ITU−Tの受信能力を有することを宣言する。これにより送信側は、デジタル命令信号(DCS)、トレーニングチェック(TCF)を送信し、受信側は受信準備確認信号(CFR)を返送する。こうしてファクシミリ画像信号(PIX)を受信し、手順中断信号(PPS−EOP)に対して、メッセージ確認信号(MCF)によりPIX信号の受信完了、印字可能メッセージを送信側に知らせる。そして送信側より切断コマンド(DCN)が送信されて、ECM通信が終了する。
【0115】
図15は、BFT通信における通信手順(正常通信)を説明するための図である。
【0116】
受信側ファクシミリ装置は、NSF(非標準装置の信号)で、自機の独自受信能力を宣言し、デジタル識別信号(DIS)により、ITU−Tの受信能力を有することを宣言する。これにより送信側は、デジタル命令信号(DCS)でBET通信の開始を指示してトレーニングチェック(TCF)を送信し、受信側は受信準備確認信号(CFR)を返送する。これにより、送信側はこれから伝送するファイルの宣言を行ってヘッダ(header)を送信する。こうして中断信号(PPS−MPS)を受信すると、メッセージ確認信号(MCF)により続行可能であることを知らせる。これにより次に送信側から、データの本体(body)が送信される。そしてこのデータの中断信号(PPS−EOP)が送信されると、受信完了、印字可能メッセージ(MCF)を送信側に送る。そして送信側より切断コマンド(DCN)が送信されてBFT通信が正常終了する。
【0117】
図16は、BFT通信における通信手順(拒絶)を説明するための図である。図16の例では、受信側はヘッダを受信して、中断信号(PPS−MPS)を受信すると、受信拒絶信号(FDM)により、受信が続行不能であることを、送信側に知らせる。
【0118】
この拒絶の理由としては、受信側において以下の理由が挙げられる。
(1)指定された圧縮・伸長(符号化・復号化)能力を有していない。
(2)指定された主走査幅で記録ができない。
(3)指定されたファイルサイズでメモリに記憶できない。
(4)指定単位ドット系では記録できない。
【0119】
図17は、BFT通信における通信手順(拒絶から復帰手順)を説明するための図である。
【0120】
この図17の例では、受信側はヘッダを受信して、中断信号(PPS−MPS)を受信すると、受信拒絶信号(FDM)により、受信が続行不能であることを、送信側に知らせる点までは、図16と同じである。
【0121】
その後、送信側は、FDM信号で返送された前述の拒絶の理由を解析し、それに伴なってファイルフォーマットを変更したファイル宣言を再度実行する。そして、その新たなファイルフォーマットのヘッダ(header)、ファイル本体(Body)を送信する。これにより、受信側は受信完了、印字可能メッセージ(MCF)を送信側に送る。そして送信側より切断コマンド(DCN)が送信されてBFT通信が正常終了する。
【0122】
図18は、ITU−T勧告によるBFTヘッダ情報を説明する図である。図18において、1800は本実施の形態のファクシミリ装置におけるカラー通信時に使用されるBFTヘッダ情報を示している。
【0123】
本実施の形態のファクシミリ装置では、BFT通信を実行するための手順であるシンプルBFTを用い、予めファイルのヘッダ情報(図19参照)のみ相手端末に伝送し、相手端末からの肯定応答(MCF信号)を受けて、そのファイルの続き(本体情報)を送信するITU−T勧告の通信手順に従っている。本実施の形態では、符号復号タスク27でDPCM圧縮方式により生成したカラー画像データを本装置でファイルとして作成し、シンプルBFTのプロトコルで伝送可能にしたものである。
【0124】
図20は、図17において、受信側から送信側に伝送される拒絶理由を返送する信号(FDM信号)のフォーマットを示す図である。
【0125】
図において、201は第1オクテットと呼ばれ、定型メッセージを1バイトで表現するエリアであり、本実施の形態の装置では「理由なし」をセットする。202は第2オクテットで、オプショナルな情報がセットされる。また本実施の形態の装置では、第3オクテット以降の「Diagnostic Information」を利用して、以下のような拒絶理由情報をセットする。
(1)指定された圧縮伸長能力なし …“No Compatible Compression”
(2)主走査幅が印字できない …“Illegal Horizontal Size”
(3)ファイル容量が大きすぎる …“File Too Large”
図21は、本実施の形態のファクシミリ装置におけるカラー画像の送信動作を示すフローチャートで、この処理を実行するプログラムはROM121に記憶されており、CPU11の制御の下に実行される。尚、本実施の形態でのカラー画像送信動作を実行するプログラムは、実際には図2に示すようにマルチタスクで構成されているが、ここでは簡便化のために図21のフローチャートに従って説明する。
【0126】
まずステップS101でカラー送信動作が指示されると、これが状態監視タスク21で検知され、回線制御タスク23が起動される。これによりステップS102で、起動された回線制御タスク23が回線を接続し、その指示された宛先に発呼動作を行うとともに通信タスク25を起動する。次にステップS103に進み、通信タスク25は相手端末からITU−T T.30で規定される初期識別信号(DIS信号)を受信するかどうかを監視し、DIS信号を受信するとステップS104に進み、通信タスク25は相手端末がITU−T T.30で規定されるバイナリ・ファイル・トランスファー(BFT)の通信手順を有しているかどうかを判別する。
【0127】
なお本実施の形態では、ステップS104で相手端末がBFTモードを有しているかどうかをITU−T T.30のDIS信号によって検出しているが、より高速な通信を望む場合は、公知のITU−T V.8手順のAnsam信号を検出した後、CM信号を送出し、V.34手順に移行して相手端末の能力を知るようにしてもよい。
【0128】
ステップS104で、相手端末がBFTの通信手順を有していない時は相手端末とカラー画像の通信ができないと判断してステップS105に進み、自装置のオペレータに知らせるためにエラーを表示し、次にステップS106で、相手端末に対して回線切断信号(DCN信号)を送出し、回線制御タスク23によって回線切断処理を行う(ステップS107)。
【0129】
一方、ステップS104で相手端末がBFTモードを有している場合にはステップS108に進み、受け渡された画像レコードに送信要求があるので、送信動作を開始する。レコード上にカラー画像のビットのセットを認め、BFT通信のプロトコルモードとしてカラー画像を送信するためITU−T T.30で規定される受信命令信号(DCS信号)のシンプルBFTビットをオンにしてDCS信号を相手端末に送出する。この際、DCS信号の解像度、符号化方式、原稿サイズを表すビットは、実際にBFTモードで送信されるカラー画像の解像度、符号化方式、主走査幅と無関係に必須とされるスタンダード、MH符号、A4幅と宣言される。これはDCS信号のこれらのビットは、ITU−T T.30の勧告上欠くことが許されていないからである。実際にBFTで送信される画像とは無関係なので、これに限らずスーパファイン、MMR符号、A3幅等であってもよい。その後、ステップS109でモデムのトレーニングのための信号(TCF信号)を送出し、ステップS110で、相手端末から受信準備確認信号(CFR信号)を受信するかどうか監視する。CFR信号が受信されるとステップS111に進み、符号・復号化タスク27を起動して画像ファイルの作成を行う。
【0130】
ここでは図19に示されるようなBFTファイルヘッダ部(header)の作成とカラー画像をDPCM符号化したファイル本体部(body)の作成を行い相手端末に受け渡す動作に入る。
【0131】
次にファイル名の作成について説明する。
【0132】
ファイル名はパソコンなどで受け渡されるのを想定し、同じファイル名にならないように作成される。本実施の形態の装置では、送信するごとにインクリメントされる数値カウンタを装置内に用意し、このカウンタの計数情報をキャラクタ列に変換し、これをファイル名として用いることができる。また、ファイル名として固定パターン、例えば、“オタンジョウビ オメデトウ”、“アリガトウ”などを設けておき、送信の指示の際、ユーザに選ばせる。こうして選ばれた名前をファイル名として“アリガトウ.CDP”としても良い。更に、日時情報などからキャラクタ列を自動生成してファイル名としても良い。本実施の形態の装置では、これらを組み合わせて、交信毎にユニークなファイル名を生成するよう考慮している。例えば図19では、ファイル名(file-name)として、例えば“アリガトウxxxyyy.CDP”が示されており、ここでxxxは時刻情報、yyyは累計カウンタの値である。
【0133】
更に、BFTモードで実際に送信されるカラー画像の解像度、符号化方式、原稿サイズ等もヘッダ情報としてとして、ここで作成される。ここでは主走査、副走査解像度が共に家庭で普及するプリンタ解像度360dpiの4分の1である90dpi、符号化方式はDPCM符号化方式、画像サイズは家庭で普及するカラー画像のサイズである写真Lサイズ、官製ハガキなどが入る幅360mm、長さ540mmである。これらの解像度、符号化方式、原稿サイズはいずれもITU−T T.30で規定されないものである。ここでは解像度、符号化方式、原稿サイズのいずれもITU−T T.30で規定されないものとしたが、いずれか1つであっても構わない。受信側ではこういったファイル名等のヘッダ情報を受信画像のフッタとして印字するよう動作するので、受信したカラー画像についてのIDとなり、ユーザにとって非常に有効な管理情報となる。
【0134】
次にステップS112で、ファイルの名前と拡張子をBFTのヘッダ情報としECMの高速データとして送信し、引き続いてステップS113で、ファイルの本体部を送るためにPPS−MPS信号を送信する。以下の受信動作で説明するように、問題なければ相手(受信)側からMCF信号が返送されてくるし、なんらかの問題があればFDM信号で拒絶理由等が返送されてくることになる。
【0135】
ステップS114でFDM信号を受信するとステップS116に進み、その拒絶理由を解析し、ステップS117で、そのエラーが発生した理由を表示する。このエラーコードを見て送信側端末のユーザは、相手側がメモリフルで受けられない状態なのか、ヘッダ情報で送信した画像属性が処理できないのか、等の原因を知ることができる。この後、ステップS118で相手側にDCN信号を送出し、ステップS119で回線を切断する。
【0136】
一方、ステップS115でMCF信号を受信した場合はステップS120に進み、符号化復号タスク27は引き続いて画像データの本体部(body)(読み取りデータ)をDPCM方式で符号化し、通信タスク25に画像データを渡し、通信タスク25が相手に送信する。次にステップS121に進み、PPS−EOPを送出し、ステップS122で相手端末からMCF信号を受信するとステップS123でDCN信号を送出し、ステップS124で回線を切断する。
【0137】
ここではBFT手順で画像情報を送信するフェーズのヘッダ情報を用いてITU−T T.30で規定されない画像の属性情報を非標準の手順を使わずに相手端末に送信する手順について述べたが、BFTに限らず、JPEGやJBIG等を用いた場合でもDCS信号に引き続く画像を送信するフェーズのヘッダ部でITU−T T.30で規定されない画像の属性情報を非標準の手順を使わずに相手端末に送信するといったやり方を用いてもよい。尚、この場合、ステップS104では、DIS信号を受信して相手端末がBFTの能力を持っているかどうかをみるのではなく、JPEGやJBIGを受信する能力があるかどうかを判断するステップに変更される。また、ステップS108は、BFTビットをオンするのではなく、JPEGやJBIGのビットをオンするように変更される。
【0138】
次に本実施の形態のファクシミリ装置におけるカラー画像或はモノクロ画像の受信時の通信動作を詳細に説明する。尚、本実施の形態のカラー画像送信動作は実際には図2で示すようにマルチタスクにより実行されるが、ここでは簡便化のために図22のフローチャートに従って説明する。
【0139】
図22は、本実施の形態のファクシミリ装置におけるカラー画像或はモノクロ画像の受信時の通信動作を示すフローチャートで、この処理を実行するプログラムはROM121に記憶されている。
【0140】
まずステップS131で、回線制御タスク23が回線よりCI信号が到来するかどうかを監視している。ここで回線制御タスク23がCI信号検出するとステップS132で回線捕捉を行なう。この時、自動受信設定であれば、通信タスク25に通信起動コマンドを発行する。これによりステップS133に進み、通信タスク25はメモリ(DRAM118)の使用状況のチェックを行う。本実施の形態の装置では、メモリ容量に応じてITU−T T.30の初期識別信号(DIS信号)で相手側に通知される自機の能力を変更するようになっている。即ち、メモリが200KB以上空いていればステップS134でカラー画像受信を実行するが、200KBの空きメモリが無い場合はステップS135に進み、カラー画像の受信は行わないようにする。具体的には、メモリ残量が200KB以上ある場合にはDIS信号を用いてBFTの宣言をDIS信号で行う(ステップS134)。これによって家庭で普及するサイズのカラー画像もモノクロ画像も受信できることになる。一方、200KB未満20KB以上ならば家庭で普及するサイズのカラー画像の受信はできないので、BFTの宣言はDIS信号で行わないがモノクロ画像の受信は可能であるとしてDIS信号の送出を行う(ステップS135)。更にメモリ残量が20KB未満ならば、ファクシミリの受信も行うことなく(DIS信号自体を送出しない)ステップS131に戻る。
【0141】
こうしてステップS136でDCS信号を受信するまで、DIS信号の送出を繰り返し行ない、送信側端末のコマンド(受信命令信号DCSや送信命令信号DTC)を待つ。
【0142】
なお、ここで受信側から送信側に送られるDIS信号には、ECM及びBFT、解像度、符号化方式、画像サイズなどの受信側端末の受信能力を示す情報が加えられている。本実施の形態の装置においては、BFTの宣言はカラー画像ファイル受信を行なうための宣言としている。このように本実施の形態の装置では、受信を行うための判断基準としてカラーとモノクロで2段階のメモリの空き容量のスレッシホールドを設定している。これはカラー画像の1ページ分のデータ量がモノクロ画像のデータ量に比して大きいため、受信した画像データ量がメモリの空エリア以上になるオーバーフローを防止する意味がある。また受信画像のためのスレッシホールドを一つだけしか設けていないと、白黒画像を受信できるだけのメモリエリアを利用可能でも、その画像の受信を拒否したり、また逆に白黒画像の受信は可能であってもカラー画像を受信して記憶するだけのメモリエリアがないのに、カラー画像の受信動作を実行したりするという不都合が生じる虞があるためである。
【0143】
これら能力宣言であるDIS信号を送信側に返送すると、送信端末によって、このDCS信号が受信され、受信側端末に受信の指示が行われる(ステップS136)。ここで通常送信の場合、ECM、符号化方式、原稿サイズ、解像度などの受信命令が、送信側から受信側に伝送される。
【0144】
ステップS137ではDCS信号を基に、送信側端末がBFTプロトコルでカラー画像を送信しようとしているかどうか判断する。ここで送信側端末がBFTプロトコルでカラー画像を送信しようとしている場合は、DCS信号においてBFTモードに移行させるためのシンプルBFT宣言ビットが立っている。更に、ITU−T T.30で規定される勧告に基づくと、DCS信号においては符号化方式、原稿サイズ、解像度などの指示情報を欠くことができないので、BFTでカラー画像を送信する場合においても実際に送られる符号化方式、原稿サイズ、解像度とは異なるITU−T T.30で規定される符号化方式、原稿サイズ、解像度等の情報はDCS信号に含まれてくる。ここでTCF(トレーニング)良好、かつBFTモード及びカラー受信への移行ができればステップS138に進み、CFR信号(受信準備確認)を返送する。
【0145】
次に送信側は、この応答に対して、これから送ろうとしているカラー画像情報がどのようなものであるかを表わすファイルヘッダ(header)を画像情報を送信するフェーズと同じフェーズで送ってくる。このファイルヘッダはITU−TのT.434の勧告に従っている。ステップS139では、受信側ではこのヘッダ情報を受信し、さらにこれに引き続く画像本体部(body)の情報を送信してくることを示すPPS−MPS信号を受信するかどうか判断する(ステップS140)。
【0146】
このPPS−MPS信号を受信した場合はステップS141に進み、ヘッダ中のファイル名のファイル拡張子を参照し、ファイルの名称が所定のフォーマット通りのものか、或はステップS142で符号化方式がDPCM方式か、ステップS143では原稿サイズはカラー画像のサイズである写真Lサイズ、官製ハガキなどが入る幅360mm、長さ540mmであるか、また解像度は主走査・副走査共に90dpiであるか、更にはステップS144で送信画像のファイル容量は受信可能な容量かどうか等を判断する。
【0147】
ここではステップS144の、ファイル容量を受信可能かどうかの判定条件に加えることにより、ヘッダ情報を受信した段階で画像を受信できるかどうかが判断でき、長時間電話回線を補足した後に受信できなくなるといった不都合がなくなる。特に大量のデータを通信するカラー画像の送信の場合に、この効果は大きい。またこの時、勧告記載のように、アプリケーション・リファレンスなども合わせて参照し、解読可能なファイルかチェックする。
【0148】
こうして送信されてくるファイルが解凍不可能と判断した場合や、受信不能と判断した場合にはステップS145に進み、FDM信号を返送する。このFDM信号の内容は、T.434に記述されているが、FDM(拒絶)の内容として、“メモリ容量がない”、もしくは、“メモリの残量がない”等を理由情報として相手側(送信側)に送出しても良い。これに限らず、解像度、符号化方式等の不一致等を理由情報として相手側に送出してもよい。これにより送信側では、単にNGでなく、どのようにすれば送信可能かなど知ることができ、送信側でそれに応じた的確な対応が可能となる。またこのFDMを拡張する条件として、ヘッダ情報の参照により拡張を行なえば、プロトコル上問題は起きない。
【0149】
こうしてステップS146に進み、送信側から切断信号(DCN)を受信すると、通信タスク25は回線制御タスク23を呼出して回線の切断処理を行う。
【0150】
一方、ヘッダ情報の受信が成功し、カラー画像受信の準備ができた場合はステップS147に進み、送信側にMCF信号を送出する。これにより送信側は、ファイル本体の送信処理に移行する。次に受信側ではカラー画像ファイルの受信のため、画像レコード上の管理情報にカラー画像識別ビットを立てる。また同時にページレコードを生成し、画像レコードとリンクさせる。これらの情報は受信画像のプリントの動作で前述したので、ここでは説明を省略する。
【0151】
こうして送信側が次にファイル本体(図15の「body」)を送出するとステップS148に進み、受信側はこれを受信する。このファイル本体には、主走査画素数、副走査画素数、主走査方向画素数、副走査方向画素数が設定されており、これらの情報の後に、DPCMによる圧縮された画像データが続く。ここで主走査方向画素数、副走査方向画素数は先に獲得されたページレコード上にセットされる。このように、ページレコード上に、これらの情報をセットすることにより、記録タスク29などの他タスクによる参照が可能となる。それと同時に、これらBFTのヘッダ情報、また主走査画素数、副走査画素数、主走査方向画素数、副走査方向画素数もそのまま画像ファイルの中に記憶することにより、これらの画像がプロトコルからの情報と分離された場合でも、画像として単独に展開が可能となる。例えば、これによる効果は、この画像ファイルをパソコン上に吸い上げた場合に、そのパソコンで画像を再生できるという効果が生まれる。また、逆に受信画像を直接記録する動作しか実行させない受信端末の場合、これら情報をページレコードに移した後、これら画像情報に付随した情報を取り除いた形で画像ファイルに転送しても良い。この場合、記録タスク29でのヘッダ情報の分離作業が無くなり扱いが簡単となる。即ち、白黒画像通信における通常の受信処理の形態に近くなる。
【0152】
ここで画像データ本体(body)はDPCMコード化されたデータで、通常ECMと同様にHDLCでフォーマット化された形で伝送されてくる(これによりエラーがあった場合の検出が可能である)。受信側ではRCP受信をもってQ信号の受信に向かう。そして通信データが終了したことを示すPPS−EOPを受信するとステップS149からステップS150に進み、受信データにエラーがなければ、受信データにエラーが無いことを示すMCF信号を返送する。そして、送信側より送出されるDCN信号を受信すると、通信タスク25は回線制御タスク23を起動し、回線を切断して通信終了する(不図示)。
【0153】
次にステップS151に進み、受信した画像情報に基づいて、画像のサイズ、解像度が決定される。更に、通信タスク25は、ページレコードをクローズし、画像レコードをクローズして通信タスク25を終了する。こうして通信タスク25が終了すると、未記録画像データが存在するので符号復号タスク27が起動される(ステップS152)。この符号復号タスク27は、送信側から送られてくる受信命令信号(DCS信号)で指定される解像度、符号化方式、原稿サイズにはよらずに、BFTモードの画像データを送信するフェーズで送信されてくるヘッダ情報に示される解像度、符号化方式、原稿サイズに従って復号処理する。このステップS152の復号処理が完了するとステップS153に進み、記録タスク29が起動される。そして、BFTモードの画像データを送信するフェーズで送信されてくるヘッダ情報に示される解像度、符号化方式、原稿サイズに従って、360dpiの画像に変換して画像処理が行われ、その処理された画像データに基づいて画像記録が行われる。
【0154】
またステップS137でDCS信号により、送信側端末がBFTプロトコルによる送信を希望していないときはステップS154に進み、そのDCS信号を基に、これから受信する画像の主走査サイズ、解像度等を決定し、ステップS155で、受信準備確認信号(CFR)を送信側に送る。次にステップS156に進み、送られてくる画像信号を受信し、PPS−EOP信号信号を受信するとステップS157からステップS158に進み、その受信した画像を復号して記録部120により記録する。
【0155】
このようにカラー画像や、ITU−T勧告では非標準のサイズや解像度や符号化方式を有する画像を伝送する際、非標準の手順を用いることなく汎用性の高い標準の手順で通信を実行することにより、それぞれ別のメーカで製造されたファクシミリ機器同士での通信を可能にし、画像サイズに対応した適正なデータ量で高画質の画像の送受信を実行でき、また受信側での画像処理をより簡易にして画像通信を実現できる。またこのように写真Lサイズや官製ハガキサイズのように、ITU−T勧告で標準化されていない画像を送信する場合でも、画像データを適正なデータ量で迅速かつ高画質に送受信でき、受信側の記録部(プリンタ)の解像度にあった画像データの送受信及び記録を行うことができる。
【0156】
以上の説明は、本実施の形態の機能を有するファクシミリ装置間での通信の場合の説明である。しかし実際には、BFTはファイル伝送なので、相手端末がパソコン等の場合があり、BFT宣言をすることにより各種ファイルを送信しようとすることが考えられる。以下、それについて説明する。
【0157】
送信側端末が全く別のファイル(例えば表計算ソフトのエクセル(Excel)、文章作成ソフトのワード(Word)など)を送ろうとしてきた場合、ヘッダ情報のファイル名を表わす、ファイルの拡張子が例えば“.xls”となっている。従って、この拡張子を参照することにより、該当ファイルでないことが確認できる。これにより次のQ信号に対しFDM信号を返送して、そのファイルは受け取れない旨を通知できる。これにより送信側としては、FDM信号の内容により、違う形式のファイルを送信したいと考え、再度、ヘッダを送信してくるかもしれない。この場合も同様にFDM信号を返送することになる。送信側端末によっては、動きとして予想できない場合もあるので、FDM信号の返送回数をカウントし、無限に通信することがないようにしてある。即ち、FDM信号を所定回数以上送出すると回線の切断することにより、電話回線を無意味に補足し続けることを防止している。
【0158】
ここで、即時にDCN信号を送出して回線を切断しないのは、本実施の形態の装置の通信機能を有している、アッパーバージョン機による送信の場合があり得るため、再度のヘッダの送信を待つように設定している。また或は、通信属性が一致しないと判断した場合は、即刻、DCN信号を送出して回線を切断するのが安全である。
【0159】
次にファイルの拡張子が本実施の形態の装置と偶然同じである場合、ヘッダの認証としてOKとなるため、図15に示すように、送信側はファイル本体の送信に移行してしまうことがある。この場合、受信稼動中の通信タスク25は、ファイル本体(body)の構成、主走査、副走査各々パラメータ値等を参照し、それらの値が異常値であれば、即座に回線切断などの処置をとる。これは送信側に無駄な通信課金をさせてしまうのを防ぐためである。但し、この場合には、画像の最後を待って、FDM信号を返しても良い。
【0160】
また、チェック機能として、符号復号タスク27を起動し、回線から到来するデータを即時に復号化し、主走査1ラインの長さが問題なく同じか、副走査方向の長さが問題ないかなどチェックすることにより、より厳密なチェックが可能となる。
【0161】
なお、上述の説明では、受信側端末がBFTモードを有しているかどうかをITU−T T.30のDIS信号によって検出しているが、より高速な通信を望む場合は、着信後に公知のITU−T V.8手順のAnsam信号を送出した後、送信側からのCM信号を検出し、V.34手順に移行した後、送信側に受信機側がBFTモードを有していることを通知するようにしてもよい。
【0162】
また本実施の形態では、BFT手順で画像情報を受信するフェーズのヘッダ情報を用いてITU−T T.30で規定されない画像の属性情報を非標準の手順を使わずに相手端末から受信する手順について述べたが、本実施の形態はBFTに限らず、JPEGやJBIG等を用いた場合でもDCS信号の受信に引き続く画像を受信するフェーズのヘッダ部でITU−T T.30で規定されない画像の属性情報を非標準の手順を使わずにに受信するといったやり方を用いても良い。尚、この場合、ステップS134、S135では、BFTビットをオン/オフしたDIS信号を送信して相手端末にBFTの能力を持っているかどうかを示すのではなく、JPEGやJBIGを受信する能力があるかどうかを判断するステップに変更され、ステップS137はBFTビットをオン/オフをみるので、JPEGやJBIGのビットのオン/オフをみるように変更されることは当業者ならば容易に変更可能であろう。
【0163】
次に本実施の形態のファクシミリ装置におけるモノクロ画像の送信動作を図23のフローチャートを参照して説明する。尚、このモノクロ画像送信動作は、実際には図2で示すようにマルチタスクにより実行されているが、ここでは簡便化のために図23のようなフローチャートで示し、そのフローチャートに従って説明する。
【0164】
ステップS161で、モノクロ送信動作が指示されると、状態監視タスク21で検知され、回線制御タスク23を起動する。これによりステップS162で、起動された回線制御タスク23は回線を接続し、指示された宛先に発呼動作を行い、回線制御タスク23は通信タスク25を起動する。次にステップS163に進み、通信タスク25は相手端末(受信側)からITU−T T.30で規定される初期識別信号(DIS信号)を受信するかどうかを監視する。DIS信号を受信するとステップS164に進み、通信タスク25は相手端末の有する機能に応じて受信命令信号(DCS信号)を相手端末に送出する。
【0165】
ここで相手端末とより高速な通信を望む場合は、公知のITU−T V.8手順のAnsam信号を検出した後、CM信号を送出し、V.34手順に移行して相手端末の能力を知るようにしてもよい。この際、DCS信号の解像度、符号化方式、原稿サイズ等を表すビットは、相手端末が処理できるものでITU−T T.30で規定されているものが選択される。
【0166】
その後ステップS165に進み、モデムのトレーニングのための信号(TCF信号)を送出し、相手端末から受信準備確認信号(CFR信号)を受信するかどうか監視する(ステップS166)。CFR信号が受信されるとステップS167に進み、符号復号タスク27を起動し、読み取った画像データを相手側が受信できる解像度、主走査幅に変換し、相手側が受信できる符号化方式で符号化して相手側端末に、その符号化した画像データを送信する。そして送信すべき画像データが終了するとステップS168でEOPを送出し、ステップS169で、相手側からMCF信号を受信するとステップS170に進んでDCN信号を送出する。そしてステップS171で、回線制御タスク23を起動して回線を切断する。
【0167】
また図24は、図17に示すBFT通信で、受信側からFDM信号を受信した場合の他の実施の形態の処理を示すフローチャートである。
【0168】
この処理は、図21のステップS114で、FDM信号を受信することにより開始され、まずステップS181で、そのFDM信号に含まれる拒絶の理由を解析し、その理由を表示部36に表示してユーザに報知する。次にステップS183に進み、その理由が、本実施の形態の装置で変更可能かどうかをみる。例えば解像度だけが問題であれば解像度を変更できるか、符号化方法が対応していないときは対応する方式(もしその符号復号タスク27が存在すれば)で符号化できるか等を検討し、可能で無ければステップS118に進んで前述の図21のフローチャートに従って処理する。
【0169】
もし可能であればステップS184に進み、その変更した新たな条件を設定して、それを基に新たなヘッダを付与した画像ファイルを作成する(ステップS185)。次にステップS186で、ファイルの名前と拡張子をBFTのヘッダ情報としてECMの高速データとして送信し、引き続いてステップS187で、ファイルの本体部(body)を送るためにPPS−MPS信号を送信する。
【0170】
そしてステップS188でFDM信号を受信すると図21のステップS116に進み、前述したようにその拒絶理由を解析し、ステップS117で、そのエラーが発生した理由を表示する。また、ステップS189でMCF信号を受信すると図21のステップS120に進み、符号化復号タスク27は引き続いて画像データの本体部(body)(読み取りデータ)をDPCM方式で符号化し、通信タスク25に画像データを渡し、通信タスク25が相手に送信する。この後の動作は図21を参照して前述した通りである。
【0171】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0172】
また、本発明の目的は、前述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。
【0173】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0174】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0175】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0176】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0177】
以上説明したように本実施の形態によれば、カラー画像、或はITU−T勧告では非標準の画像サイズや解像度、また符号化方式を有する画像を送受信する際、非標準の手順を用いることなく汎用性の高い標準の手順で送受信を実行することにより、異なるメーカ同士の機種間での送受信を行うことができる。
【0178】
また送受信される画像サイズに対応した適正なデータ量で迅速かつ高画質の画像の送受信を行うことができ、また受信側での画像処理をより簡易にした画像通信を実現できるようになった。
【0179】
更に送受信する画像の属性がITU−T勧告で標準化されたものであるかどうかに応じて、送受信する手順を変更できるようにすることで、送受信する画像の属性がITU―T勧告化されているかどうかによらず送受信できるようになった。
【0180】
更に本実施の形態によれば、ITU−T勧告で非標準のサイズや解像度や符号化方式を有する画像を送信する際、画像データを通信するフェーズで非標準のサイズや解像度や符号化方式を相手機に対して伝達し、ITU―T勧告化されている手順信号上ではダミーの信号としてITU−Tで勧告化されている画像のサイズや解像度や符号化方式を相手機に対して通知することにより、ITU−T勧告と矛盾することなく標準の手順を用いた通信が実行できるようになった。
【0181】
本願発明の趣旨を逸脱することなく本願発明の種々の変更や修正が可能であるので、本願発明の趣旨は上記特許請求の範囲によって規定されるものである。
【0182】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ITU−T勧告のT.30で規定されていない属性の画像データを伝送する際、非標準の手順を用いることなく汎用性の高い標準の手順で通信を実行することにより、異なる機種間での通信を可能にし、各種画像に対応した画像通信を行うことができる。
【0183】
また本発明によれば、通信する画像の属性がITU―T勧告化されているかどうかによらず通信できるようにようにした画像通信方法及び装置及び前記装置における通信制御方法を提供できる。
【0184】
また本発明によれば、ITU−T勧告のT.30で規定されていない属性を有する画像データを伝送する際、画像データを送信するフェーズでITU−T勧告のT.30で規定されていない属性を相手機に伝送することにより、ITU−T勧告と矛盾することなく標準の手順を用いた画像通信を実行することができる。
【0185】
また本発明によれば、ITU−T勧告のT.30で規定されていない属性を有する画像データを送受信する際、非標準の手順を用いることなく汎用性の高い標準の手順で通信を実行することにより、異なるメーカ同士での通信を可能にできる。
【0186】
更に本発明によれば、送受信する画像データの属性がITU−T勧告のT.30で規定されていない場合でも、通信する手順を変更して送受信を可能にすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のファクシミリ装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態のファクシミリ装置を制御するためのソフトウェアの一例を示すタスク構成図である。
【図3】本実施の形態のファクシミリ装置の操作パネルの構成を説明する図である。
【図4】本実施の形態のファクシミリ装置の制御部が画像データを管理するために形成する管理テーブルである画像レコードの一例を示す図である。
【図5】本実施の形態のファクシミリ装置における、ハンドスキャナを使用したモノクロ画像送信或はコピーのための、モノクロ画像の読取時の制御を示すフローチャートである。
【図6】本実施の形態のファクシミリ装置における、図5のフローチャートで示される処理と並行して実行される割込み処理を示すフローチャートである。
【図7】本実施の形態のファクシミリ装置における、ハンドスキャナを使用したカラー画像コピー時のカラー原稿読取時の制御を示すフローチャートである。
【図8】本実施の形態のファクシミリ装置における、図7のフローチャートで示される処理と並行して実行される割込み処理を示すフローチャートである。
【図9】RGBデータと、その符号化データフォーマットを説明する図である。
【図10】カラー画像送信時の符号化処理を示すフローチャートである。
【図11】シートスキャンによる原稿画像の読取り及び送信まで処理を示すフローチャートである。
【図12】図11の処理と並行して実行される割込み処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】カラー画像の復号化処理を示すフローチャートである。
【図14】通常ECM通信の手順を説明する図である。
【図15】BFT通信の手順(正常)を説明する図である。
【図16】BFT通信の手順(拒絶による終了)を説明する図である。
【図17】BFT通信の手順(拒絶から復帰)を説明する図である。
【図18】ITU−T勧告(T.434)によるBFTフォーマットを説明する図である。
【図19】本実施の形態におけるBFTヘッダの内容を説明する図である。
【図20】ITU−T勧告によるFDM信号のフォーマットを説明する図である。
【図21】本実施の形態のファクシミリ装置における送信処理を示すフローチャートである。
【図22】本実施の形態のファクシミリ装置における受信処理を示すフローチャートである。
【図23】本実施の形態のファクシミリ装置におけるモノクロ送信処理を示すフローチャートである。
【図24】本実施の形態のファクシミリ装置において図17の手順を実行する場合の送信処理を示すフローチャートである。
Claims (16)
- G3ファクシミリ手順で画像データを送信する通信手段と、
ITU−T勧告で規定される、送信すべき画像データの第1画像属性を含む受信命令を送出する受信命令送出手段と、
前記受信命令送出手段による前記受信命令の送出後の画像データを送信するフェーズで、前記送信すべき画像データの第2画像属性を含む情報を送出する属性送出手段と、
前記ITU−T勧告のT.30で規定されていない属性の画像データを送信する場合、前記送信すべき画像データの属性とは無関係に前記ITU−T勧告で規定される前記第1画像属性を含む受信命令を前記受信命令送出手段によって送出させ、前記属性送出手段により前記ITU−T勧告のT.30で規定されていない第2画像属性を含む情報を送出させることにより画像データの伝送を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、送出した前記第2画像属性を含む情報に対する相手装置からの応答としてMCF信号を受信した場合は、前記送出した第2画像属性の画像データを前記通信手段に送信させ、一方、前記送出した第2画像属性を含む情報に対する相手装置からの応答としてFDM信号を受信した場合は、当該FDM信号に含まれる拒絶の理由を解析し、前記送信すべき画像データの属性が変更可能であれば変更し、属性を変更した前記画像データの第2画像属性を含む情報を前記属性送出手段に送出させることを特徴とする画像通信装置。 - 前記第2画像属性は、前記送信すべき画像データの解像度、符号化方式、画像サイズの少なくともいずれかを示す情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像通信装置。
- 前記第2画像属性の画像サイズは、写真Lサイズや官製はがきサイズの少なくともいずれかに応じた画像サイズを指定することを特徴とする請求項1に記載の画像通信装置。
- 前記第2画像属性の解像度は、印刷に使用されるプリンタの解像度の整数分の1又は整数倍の少なくともいずれか一方に対応することを特徴とする請求項1に記載の画像通信装置。
- ITU−T勧告で規定される、送信すべき画像データの第1画像属性を含む受信命令を送出する受信命令送出工程と、
前記受信命令送出工程による前記受信命令の送出後の画像データを送信するフェーズで、前記送信すべき画像データの第2画像属性を含む情報を送出する属性送出工程と、
前記ITU−T勧告のT.30で規定されていない属性の画像データを送信する場合、前記送信すべき画像データの属性とは無関係に前記ITU−T勧告で規定される前記第1画像属性を含む受信命令を前記受信命令送出工程によって送出させ、前記属性送出工程により前記ITU−T勧告のT.30で規定されていない第2画像属性を含む情報を送出させることにより前記画像データの伝送を制御をする制御工程とを有し、
前記制御工程は、送出した前記第2画像属性を含む情報に対する相手装置からの応答としてMCF信号を受信した場合は、前記送出した第2画像属性の画像データを前記画像データを送信するフェーズで送信させ、一方、前記送出した第2画像属性を含む情報に対する相手装置からの応答としてFDM信号を受信した場合は、当該FDM信号に含まれる拒絶の理由を解析し、前記送信すべき画像データの属性が変更可能であれば変更し、属性を変更した前記画像データの第2画像属性を含む情報を前記属性送出工程により送出させることを特徴とする画像通信方法。 - 前記第2画像属性は、前記送信すべき画像データの解像度、符号化方式、画像サイズの少なくともいずれかを示す情報を含むことを特徴とする請求項5に記載の画像通信方法。
- 前記第2画像属性の画像サイズは、写真Lサイズや官製はがきサイズの少なくともいずれかに応じた画像サイズを指定することを特徴とする請求項5に記載の画像通信方法。
- 前記第2画像属性の解像度は、印刷に使用されるプリンタの解像度の整数分の1又は整数倍の少なくともいずれか一方に対応することを特徴とする請求項5に記載の画像通信方法。
- ITU−T勧告で規定されるG3ファクシミリ手順で画像データを受信する通信手段と、
送信側から送信される画像データのITU−T勧告で規定される第1画像属性を含む受信命令を前記通信手段により受信する受信命令受信手段と、
前記受信命令に続く画像データを受信するフェーズにおいて、前記ITU−T勧告のT.30で規定されていない第2画像属性を含む情報を受信すると、前記第2画像属性が、画像データが受信可能かどうかの判定条件に合うか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づいて、前記受信命令に含まれる前記第1画像属性には拠らずに前記第2画像属性によって受信した画像データを処理する処理手段と、
前記判定手段により前記第2画像属性が前記判定条件に合うと判定されたことに応じて前記通信手段にMCF信号を送信させ、一方、前記判定手段により前記第2画像属性が前記判定条件に合わないと判定されたことに応じて、前記通信手段に拒絶の理由を含むFDM信号を送信させる制御手段と、
を有することを特徴とする画像通信装置。 - 前記第2画像属性は、前記送信すべき画像データの解像度、符号化方式、画像サイズ及び画像データ容量の少なくともいずれかを示す情報を含むことを特徴とする請求項9に記載の画像通信装置。
- 前記第2画像属性の画像サイズは、写真Lサイズや官製はがきサイズの少なくともいずれかに応じた画像サイズを指定することを特徴とする請求項9に記載の画像通信装置。
- 前記判定手段は、前記第2画像属性に含まれるファイル拡張子に関する情報によって判定することを特徴とする請求項9に記載の画像通信装置。
- 送信側から送信される画像データのITU−T勧告で規定される第1画像属性を含む受信命令を受信する受信命令受信工程と、
前記受信命令信号に続く画像データを受信するフェーズにおいて、前記ITU−T勧告のT.30で規定されない第2画像属性を含む情報を受信すると、前記第2画像属性が、画像データが受信可能かどうかの判定条件に合うか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程による判定結果に基づいて、前記受信命令に含まれる第1画像属性には拠らずに前記第2画像属性によって受信した画像データを処理する処理工程と、
前記判定工程により前記第2画像属性が前記判定条件に合うと判定されたことに応じてMCF信号を送信し、一方、前記判定工程で前記第2画像属性が前記判定条件に合わないと判定されたことに応じて、拒絶の理由を含むFDM信号を送信する送信工程と、
を有することを特徴とする画像通信方法。 - 前記第2画像属性は、前記送信すべき画像データの解像度、符号化方式、画像サイズ及び画像データ容量の少なくともいずれかを示す情報を含むことを特徴とする請求項13に記載の画像通信方法。
- 前記第2画像属性の画像サイズは、写真Lサイズや官製はがきサイズの少なくともいずれかに応じた画像サイズを指定することを特徴とする請求項13に記載の画像通信方法。
- 前記判定工程では、前記第2画像属性に含まれるファイル拡張子に関する情報によって判別することを特徴とする請求項13に記載の画像通信方法。
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