JP3707214B2 - 通信端末装置及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ファクシミリ通信等の通信機能を備えた通信端末装置、及び、コンピュータにその通信端末装置の動作を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ファクシミリ装置においては、ITU−T(国際電気通信連合−電気通信標準化部門:International Telecommunication Union - Telecommunication Standardization Sector)による、テレマティーク・サービスに関するTシリーズ勧告において定められた通信手順信号、例えばディジタル命令(DCS:Digital Command Signal)信号により、予め所定の定型サイズ、すなわちA4、B4、あるいはA3サイズのいずれかに基づく定型主走査幅に指定した状態で、画データの通信を行うようになっている。そして、画データの受信に際しても、前記定型主走査幅に基づいて、受信した受信画データを復号化して表示記録するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、最近ではコンピュータにファクシミリモデムを付設して、コンピュータからファクシミリ装置に画データを送信することが行われるようになってきている。このコンピュータ上では、作成者の意図に基づいてあらゆるサイズの原稿を作成することができる。ここで、コンピュータ上で作成した画データをそのままファクシミリ通信した場合には、画データ中に定型主走査幅と一致しないラインが含まれるおそれがある。このような画データは、受信側のファクシミリ装置においてエラー扱いとなり、受信画データの正確な表示記録が不能になるという問題があった。
【0004】
この問題を解決するために、定型主走査幅に満たないラインには各ラインの終端部分に白データを付加する、定型主走査幅を超えるラインは縮小するなどして、画データ全体の主走査幅を定型主走査幅に揃えた状態で送信する必要がある。このように、画データの通信時において、画データの主走査幅を定型主走査幅に揃えるために、余分な加工を要して煩わしいという問題があった。
【0005】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、画データの主走査幅を自由に指定して通信することのできる通信端末装置及び記録媒体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、通信手順信号により主走査幅を指定してファクシミリ通信を行うようにした通信端末装置において、前記主走査幅に関する数値情報を所定の手順信号にて指定した状態で通信を行うとともに、受信した画データを前記数値情報に基づいて復号するように制御する制御手段を設け、前記制御手段は、主走査幅の異なる複数のブロックからなる画データを二次元符号を介して通信する際に、前ラインよりも主走査幅の大きなラインを二次元符号化または復号する場合は、前ラインの不足部分を白ドットとして参照するように制御するものである。
【0007】
請求項2に記載の発明では、通信手順信号により主走査幅を指定してファクシミリ通信を行うようにした通信端末装置において、前記主走査幅に関する数値情報を所定の手順信号にて指定した状態で通信を行うとともに、受信した画データを前記数値情報に基づいて復号するように制御する制御手段を設け、前記制御手段は、主走査幅が所定の定型サイズと異なる画データを二次元符号を介して通信する際に、画データの先頭ラインをモディファイド・ハフマン符号として符号化または復号するとともに、次ライン以下をモディファイド・リード符号として符号化または復号するように制御するものである。
【0008】
請求項3に記載の発明では、通信手順信号により主走査幅を指定してファクシミリ通信を行うようにした通信端末装置において、前記主走査幅に関する数値情報を所定の手順信号にて指定した状態で通信を行うとともに、受信した画データを前記数値情報に基づいて復号するように制御する制御手段を設け、前記制御手段は、主走査幅の異なる複数のブロックからなる画データを二次元符号を介して通信する際に、各ブロックの先頭ラインをモディファイド・ハフマン符号として符号化または復号するとともに、次ライン以下をモディファイド・リード符号として符号化または復号するように制御するものである。
【0009】
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の通信端末装置において、前記制御手段は、副走査ライン数に関する数値情報を所定の手順信号にて指定した状態で通信を行うとともに、受信した画データを前記副走査ライン数に関する数値情報に基づいて復号するように制御するものである。
請求項5に記載の発明では、コンピュータに、請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の通信端末装置の動作を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下に、この発明の通信端末装置を、ファクシミリ装置に具体化した第1の実施形態について図1〜図9に基づいて説明する。
【0011】
図1に示すように、中央処理装置(CPU)21は、ファクシミリ装置の各部の動作を制御する。リードオンリメモリ(ROM)22は、ファクシミリ装置の動作に必要な各種の制御プログラムを記憶している。ランダムアクセスメモリ(RAM)23は、後述する記録媒体26から記録媒体読取部25を介して読み取られた制御プログラム、それら制御プログラムの実行に伴って得られたデータ等を一時的に記憶する。そして、このCPU21、ROM22及びRAM23により、誤り再送機能(ECM)手順を設定可能な制御手段が構成されている。
【0012】
原稿読取部24は、ファクシミリ通信の送信時等において、原稿載置板等に載置された原稿上の画像を読み取って、白黒2値のイメージデータをCPU21に出力する。記録媒体読取部25は、記録媒体26から記録データを読取って、CPU21に出力する。この記録媒体26の記録データとしては、ファクシミリ装置の動作に必要な各種の制御プログラムや、図示しない記録機器によって記録された原稿画データ等がある。
【0013】
画像メモリ27は、ファクシミリ通信により受信した受信画データ、原稿読取部24あるいは記録媒体読取部25で読取られた読取画データ等を一時的に記憶する。この画像メモリ27は、読取画データを記憶する読取画データ記憶領域27a、符号化された画データを記憶する符号化データ記憶領域27b、復号されたイメージデータを記憶するイメージデータ記憶領域27c等の各種の領域を有している。記録部28は、前記受信画データ、あるいは読取画データを、記録紙上に記録する。
【0014】
表示部29は、液晶表示パネル及び発光ダイオード等を備え、例えば「通信中」、「待機中」、「機器異常」のように、装置の動作状態等に関する各種情報を表示する。操作部30は、スタートキー、テンキー等の各種操作キーを備え、これらの操作キーの操作により、装置の起動停止や所定モードの設定等を行うようになっている。
【0015】
電話回線L1は、モデム31及びネットワークコントロールユニット(NCU)32を介してCPU21に接続されている。モデム31は、送受信データの変調及び復調を行うものである。NCU32は、各電話回線L1の閉結及び開放を制御するとともに、相手先のファックス番号に対応したダイヤルパルスの送出及び着信を検出する機能等を備えている。
【0016】
そして、前記CPU21は、ECM手順によるファクシミリ通信の受信時には、画データを所定データ量(64kbyte)毎のブロックに分けるとともに、各ブロック内を所定フレーム(256フレーム)に分けた状態で、1ブロックずつ順に受信する。CPU21は、この1ブロックの画データ中に、回線ノイズ等によるエラーがある場合には、送信機側へエラー箇所のフレーム番号を指定した部分ページ要求(PPR)信号を返送して、そのエラー箇所の画データの再送を要求する。
【0017】
また、前記CPU21は、ROM22に記憶された制御プログラムに基づいて、ECM設定下において、読取画データを送信する際に、白黒2値のイメージデータを二次元符号としてのモディファイド・モディファイド・リード(MMR)符号に符号化する。また、MMR符号からなる受信画データを受信したときには、その受信画データをイメージデータに復号する。
【0018】
図2及び図3に示すように、ROM22には、送信しようとする原稿に主走査幅の異なるブロックとしてのドキュメントが複数(ここでは、3つ)存在する場合に、各ドキュメントの主走査幅に関する数値情報である幅ドット数及び副走査ライン数に関する数値情報である副走査ライン数を格納するテーブルデータT1が記憶されている。ここでは、ドキュメント#1及び#2は、その主走査幅が定型のA4サイズの主走査幅に満たない短いものとなっている。また、ドキュメント#3は、その主走査幅が定型のA4サイズの主走査幅と一致したものとなっている。
【0019】
なお、原稿読取部24または記録媒体読取部25による、送信原稿の読み取り時において、読み取られたイメージデータに基づいて、自動的に各ドキュメントの幅ドット数とライン数とが算出されて、このテーブルデータT1に格納されるようになっている。つまり、この実施形態のファクシミリ装置は、送信しようとする画データの主走査幅を自由に指定できるようになっている。(以下、この機能を「自由幅設定機能」とする。)
さて、図3に示すような幅ドット数及びライン数の異なる複数のドキュメントを含む画データを送信する場合には、被呼側の通信端末装置に同様の自由幅設定機能が装備されているか否かにより、MMR符号化の方法が選択されるようになっている。
【0020】
自由幅設定機能を設定可能な通信端末装置に対して送信する場合には、CPU21は、図4に示すように、まずテーブルデータT1内の各ドキュメント#1〜#3の幅ドット数とライン数とを、伝送制御手順のディジタル命令信号(DCS:Digital Command Signal)に先立つ、所定の手順信号としての非標準機能設定(NSS:Non-Standard facilities Set-up)信号のファクシミリインフォメーションフィールド(FIF)にのせて送出する。このNSS信号のFIFには、ドキュメント#1から順に、幅ドット数の情報とライン数の情報が交互になるように収められている。
【0021】
そして、図3(a)に示すように、CPU21は、画データを以下の方法に従ってMMR符号化する。すなわち、CPU21は、まずドキュメント#1を各ライン毎に順次MMR符号化する。ここで、次のドキュメント#2はドキュメント#1よりも幅ドット数が大きいため、ドキュメント#2の先頭ラインの参照ラインとなるドキュメント#1の最終ラインには、その終端側にデータの不足部分が生じている。このため、CPU21は、その不足部分に白ドットが存在すると仮想して、ドキュメント#2の先頭ラインをMMR符号化する。そして、CPU21は、ドキュメント#2を各ライン毎に順次MMR符号化する。
【0022】
次いで、CPU21は、ドキュメント#2より幅ドット数の大きなドキュメント#3を、ドキュメント#2と同様に各ライン毎に順次MMR符号化する。そして、MMR符号化された画データが、64kbyte毎に順次送信される。
【0023】
一方、自由幅設定機能を設定不能な通信端末装置に対して送信する場合には、図3(b)に示すように、CPU21は、各ドキュメントの内で最も幅ドット数の大きなドキュメント#3を収容可能な定型(ここではA4)サイズの主走査幅を、DCS信号にて指定主走査幅に対応する指定幅ドット数として指定する。そして、CPU21は、各ラインの幅ドット数が指定幅ドット数に満たない場合には、その指定主走査幅に揃えるべく、各ラインの終端部分に白ドットを付加してMMR符号化する。そして、MMR符号化された画データが、1ページ毎に順次に送信される。
【0024】
また、図4に示すように、画データの受信に際して、DCS信号に先立って、複数のドキュメントの幅ドット数とライン数とがFIFに収められたNSS信号を検出した場合には、CPU21はその各ドキュメントの幅ドット数とライン数とを図2に示すテーブルデータT1に格納する。そして、そのテーブルデータT1に基づいて、MMR符号化された受信画データをドキュメント#1から順にイメージデータに復号する。
【0025】
例えば、受信画データの各ドキュメントが、図2に示すような構成である場合には、図3(a)に示すようなイメージデータに復号される。すなわち、CPU21は、まずドキュメント#1の幅ドット数、864ドット毎に381ライン分の画データをイメージデータに復号する。ついで、ドキュメント#2はドキュメント#1より幅ドット数が大きいため、CPU21は、ドキュメント#1の最終ラインの終端側の不足部分に白ドットを仮想した状態でその最終ラインを参照ラインとして、幅ドット数が1296ドットであるドキュメント#2の先頭ラインを復号する。
【0026】
次いで、CPU21は、1296ドット毎に先頭ラインを差し引いた761ライン分の画データをドキュメント#2の各ラインとして復号する。さらに、残りの主走査方向1728ドット、副走査方向1143ライン分の画データを、ドキュメント#2より幅ドット数の大きなドキュメント#3の各ラインとして、ドキュメント#2と同様に順次復号する。
【0027】
一方、NSS信号が検出されないか、または、NSS信号に画データのドキュメントの構成に関する数値情報が収められていない場合には、CPU21は、DCS信号により指定された定型サイズの指定幅ドット数に基づいて受信画データを復号する。
【0028】
次に、前記のように構成されたファクシミリ装置において、ファクシミリ通信により送信動作を行う場合について、図5〜図7のフローチャートに基づいて説明する。なお、このフローチャートは、ROM22に記憶されている制御プログラム、及び、記録媒体読取部25により記録媒体26から読み込まれた制御プログラムに基づいて、CPU21の制御のもとで進行する。
【0029】
さて、操作部30のテンキー等により、相手先のファックス番号が入力されると、NCU32からそのファックス番号に対応するダイヤルパルスが送出されて、相手の通信端末装置を発呼する(S1)。この発呼に応じて、相手側の通信端末装置(ここでは受信機)から、被呼端末識別(CED:Called Station Identification )信号に続いて、非標準機能識別(NSF:Non-Standard Facilities )信号及びディジタル識別(DIS:Digital Identifiacation Signal)信号が送出されてくるのを待つ(S2)。このS2においてNSF信号が検出されると、そのNSF信号に基づいて受信機が前記自由幅設定機能の設定可能機か否かが判別される(S3)。
【0030】
このS3において、受信機が定型サイズ以外の自由幅の画データを受信可能と判別された場合には、図6に示す自由幅送信処理(S4)が実行される。一方、受信機が定型サイズ以外の自由幅の画データを受信不能と判別された場合には、図7に示す定型幅送信処理(S5)が実行される。そして、これらの自由幅送信処理または定型幅送信処理により、読取画データの全量が送信されると、手順終了(EOP:End of Procedures )信号が送出されて(S6)、送信処理が終了する。
【0031】
さて、前記S3において、自由幅送信処理が選択された場合には、図6に示すように、まずRAM23内に記憶されたテーブルデータT1から各ドキュメントの幅ドット数及びライン数に関する数値情報が読み出される(S11)。そして、この各ドキュメントの幅ドット数及びライン数がNSS信号に収められて、ECM手順の設定されたDCS信号とともに送出される(S12)。
【0032】
次いで、画像メモリ27の読取画データ記憶領域27aから、読取画データの1ライン分が読み出されて(S13)、MMR符号化され(S14)、画像メモリ27の符号化データ記憶領域27bに一旦記憶される(S15)。そして、符号化データ記憶領域27bに、64kbyte以上の量の未送信画データが存在するか否かが判別される(S16)。
【0033】
このS16において、未送信画データの量が64kbyte以上であると判別された場合には、64kbyte分の画データが送信される(S17)。次いで、1ドキュメントの全ラインがMMR符号化されたか否かが判別される(S18)。一方、前記S16において、未送信画データの量が64kbyteに達していないと判別された場合には、S17を迂回してS18に移行する。
【0034】
このS18において、1ドキュメントの全ラインのMMR符号化が終了していないと判別された場合には、前記S13に戻って、読取画データの次の1ライン分が読み出される。そして、1ドキュメントの全ラインのMMR符号化が終了するまで、S13〜S18の処理が繰り返される。
【0035】
これに対して、S18において、1ドキュメントの全ラインのMMR符号化が終了していると判別された場合には、次のドキュメントが存在するか否かが判別される(S19)。このS19において、次のドキュメントが存在すると判別された場合には、次のドキュメントの幅ドット数が、前のドキュメントの幅ドット数を超えるか否かが判別される(S20)。このS20において、次のドキュメントの幅ドット数が、前のドキュメントの幅ドット数以下であると判別された場合には、前記S13に戻って、読取画データの次の1ライン分が読み出される。そして、そのドキュメントの全ラインのMMR符号化が終了するまで、S13〜S18の処理が繰り返される。
【0036】
一方、このS20において、次のドキュメントの幅ドット数が、前のドキュメントの幅ドット数を超えると判別された場合には、前ドキュメントの最終ラインの終端部分の幅ドット数の不足部分に、白ドットが仮想される(S21)。次いで、前記S13に戻って、次のドキュメントの先頭の1ライン分が読み出される。そして、S14にて、不足部分に白ドットを仮想した前ドキュメントの最終ラインを参照として、この先頭ラインがMMR符号化される。この後、そのドキュメントの全ラインのMMR符号化が終了するまで、S13〜S18の処理が繰り返される。
【0037】
そして、前記S19において、次のドキュメントがないと判別されると、全てのドキュメントがMMR符号化されたものとして、符号化データ記憶領域27bに、未送信画データが存在するか否かが判別される(S22)。このS22において、未送信画データが存在すると判別された場合には、残りの画データが送信されて(S23)、自由幅送信処理が終了する。一方、S22において、未送信画データが存在しないと判別された場合には、そのまま自由幅送信処理が終了する。
【0038】
さて、前記S3において、定型幅送信処理が選択された場合には、図7に示すように、まずRAM23内に記憶されたテーブルデータT1から各ドキュメントの幅ドット数の内で、最大の幅ドット数が読み出される(S26)。そして、この最大の幅ドット数以上の定型サイズに対応する指定幅ドット数及びECM手順が、DCS信号にて指定されて送出される(S27)。
【0039】
次いで、画像メモリ27の読取画データ記憶領域27aから、読取画データの1ライン分が読み出されて(S28)、そのラインの幅ドット数がDCSにて指定された指定幅ドット数未満か否かが判別される(S29)。このS29において、そのラインのドット数が指定幅ドット数未満であると判別された場合には、ラインの終端側の不足部分に、そのラインが指定幅ドット数となるように白ドットが付加されて(S30)、MMR符号化される(S31)。一方、S29において、そのラインの幅ドット数が指定幅ドット数と一致すると判別された場合には、S30を迂回してそのままS31にてMMR符号化される。
【0040】
この符号化された画データは、画像メモリ27の符号化データ記憶領域27bに一旦記憶される(S32)。そして、符号化データ記憶領域27bに、64kbyte以上の未送信画データが存在するか否かが判別される(S33)。このS33において、未送信画データが64kbyte以上存在すると判別された場合には、64kbyte分の画データが送信される(S34)。次いで、全ラインがMMR符号化されたか否かが判別される(S35)。
【0041】
一方、前記S33において、未送信画データが64kbyteに達していないと判別された場合にはS28に戻って、1ライン分の読取画データが読み出され、全ラインがMMR符号化されるまで、前記S28〜S35の処理が繰り返される。
【0042】
前記S35において、全ラインのMMR符号化が終了したと判断された場合には、符号化データ記憶領域27bに、未送信画データが存在するか否かが判別される(S36)。このS36において、未送信画データが存在すると判別された場合には、残りの画データが送信されて(S37)、定型幅送信処理が終了する。一方、S36において、未送信画データが存在しないと判別された場合には、そのまま定型幅送信処理が終了する。
【0043】
次に、前記のように構成されたファクシミリ装置において、ファクシミリ通信により受信動作を行う場合について、図8〜図10のフローチャートに基づいて説明する。なお、このフローチャートは、ROM22に記憶されている制御プログラム、及び、記録媒体読取部25により記録媒体26から読み込まれた制御プログラムに基づいて、CPU21の制御のもとで進行する。
【0044】
さて、相手側の通信端末装置(ここでは、送信機)の発呼により、交換機からの呼出ベル信号が着信されると(S41)、自由幅設定機能等に関する情報を収めたNSF信号、及び、ECM手順設定等に関する情報を収めたDIS信号が送出される(S42)。ついで、このDIS信号に対応して、送信機から送出されるDCS信号の検出が待たれる(S43)。このS43においてDCS信号が検出されると、そのDCS信号に伴って送出されるNSS信号中に定型サイズ以外の各ドキュメントの幅ドット数及びライン数に関する数値情報が収められているか否かが判別される(S44)。
【0045】
このS44において、NSS信号にその数値情報が収められており、送信されてくる画データが自由幅であると判別されると、図9に示す自由幅受信処理(S45)が実行される。一方、NSS信号に前記数値情報が収められておらず、送信されてくる画データが定型幅であると判別されると、図10に示す定型幅受信処理(S46)が実行される。また、NSS信号が検出されなかった場合には、送信されてくる画データが定型幅であるとみなされて、図10に示す定型幅受信処理(S46)が実行される。
【0046】
そして、これらの自由幅受信処理または定型幅受信処理により、受信画データの全量が受信されると、メッセージ確認(MCF:Message Confirmation Signal )信号が送出されて(S47)、受信処理が終了する。
【0047】
さて、前記S44において、自由幅受信処理が選択された場合には、図9に示すように、まず前記NSS信号内の各ドキュメントの幅ドット数及びライン数に関する数値情報が、RAM23内に記憶されたテーブルデータT1の所定箇所に格納される(S51)。そして、各ドキュメントの幅ドット数及びライン数のカウントがセットされる(S52)。続いて、MMR符号化された画データが受信されると、画像メモリ27の符号化データ記憶領域27bに一旦記憶される(S53)。
【0048】
次いで、受信画データの1ライン分が、その1ラインを含むドキュメントの幅ドット数に従って、符号化データ記憶領域27bから読み出されて、イメージデータに復号される(S54)。このイメージデータが、画像メモリ27のイメージデータ記憶領域27cにセットされる(S55)と、1ドキュメントの全ラインの復号が終了したか否かが判別される(S56)。
【0049】
このS56において、1ドキュメントの全ラインの復号が終了していないと判別された場合には、前記S54に戻って、受信画データの次の1ライン分が読み出される。そして、1ドキュメントの全ラインの復号が終了するまで、S54〜S56の処理が繰り返される。
【0050】
これに対して、S56において、1ドキュメントの全ラインの復号が終了していると判別された場合には、次のドキュメントが存在するか否かが判別される(S57)。このS57において、次のドキュメントが存在すると判別された場合には、次のドキュメントの幅ドット数が、前のドキュメントの幅ドット数を超えるか否かが判別される(S58)。このS58において、次のドキュメントの幅ドット数が、前のドキュメントの幅ドット数以下であると判別された場合には、前記S54に戻って、受信画データの次の1ライン分が読み出される。そして、そのドキュメントの全ラインの復号が終了するまで、S54〜S56の処理が繰り返される。
【0051】
一方、このS58において、次のドキュメントの幅ドット数が、前のドキュメントの幅ドット数を超えると判別された場合には、前ドキュメントの最終ラインの終端部分の幅ドット数の不足部分に、白ドットが仮想される(S59)。次いで、前記S54に戻って、次のドキュメントの先頭の1ライン分が読み出される。そして、S59にて、不足部分に白ドットを仮想した前ドキュメントの最終ラインを参照として、この先頭ラインがMMR符号から復号される。この後、そのドキュメントの全ラインの復号が終了するまで、S54〜S56の処理が繰り返される。
【0052】
そして、前記S57において、次のドキュメントがないと判別されると、全てのドキュメントが復号されたものとして、自由幅受信処理が終了する。
さて、前記S44において、定型幅送信処理が選択された場合には、DCS信号により指定された定型サイズに対応する指定幅ドット数がRAM23に記憶される(S61)とともに、指定幅ドット数のカウントがセットされる(S62)。そして、MMR符号化された画データが受信されると、画像メモリ27の符号化データ記憶領域27bに一旦記憶される(S63)。
【0053】
次いで、受信画データの1ライン分が、指定幅ドット数に従って、符号化データ記憶領域27bから読み出されて、イメージデータに復号される(S64)。このイメージデータが、画像メモリ27のイメージデータ記憶領域27cにセットされる(S65)と、受信画データの全ラインの復号が終了したか否かが判別される(S66)。
【0054】
このS66において、全ラインの復号が終了していないと判別された場合には、前記S64に戻って、受信画データの次の1ライン分が読み出される。そして、全ラインの復号が終了するまで、S64〜S66の処理が繰り返される。これに対して、S66において、全ラインの復号が終了していると判別された場合には、定型幅受信処理が終了する。
【0055】
以上のように構成されたこの第1の実施形態によれば、以下に記載の効果を奏する。
・ この第1の実施形態では、画データの幅ドット数を主走査幅に関する数値情報としてNSS信号に指定した状態で通信を行うようになっている。また、受信画データを、送信機からのNSS信号に収められた前記数値情報に基づいて復号するようになっている。このため、画データの幅ドット数を、A4、B4あるいはA3サイズ以外の自由なサイズに設定して、画データの通信を行うことができる。従って、例えばコンピュータにより作成した、前記定型サイズ以外の幅ドット数の画データにも、容易に対応することができる。
【0056】
・ この第1の実施形態では、画データの副走査方向のライン数も、前記幅ドット数と同様に、副走査ライン数に関する数値情報としてNSS信号に指定した状態で通信を行うようになっている。このため、例えば1ページに、幅ドット数及びライン数がそれぞれに異なる複数のドキュメントが存在するような画データであっても、各ラインの終端を揃えたりすることなく、そのままの状態で通信に供することができる。
【0057】
・ この第1の実施形態では、幅ドット数の異なる複数のドキュメントからなる画データを通信するために、前ラインよりも幅ドット数の大きなラインをMMR符号化またはMMR符号から復号する場合は、前ラインの終端側の不足部分が白ドットであると仮想して参照するようになっている。このため、各ラインの終端を揃えるために、その不足部分に白ドットを付加したりすることなく、画データの符号化及び復号を行うことができる。従って、画像メモリ27の符号化データ記憶領域27bの消費量、通信時のデータ容量の増大を抑制することができる。また、画データの符号化及び復号時に、CPU21にかかる負担を低減できるとともに、その処理を迅速に行うことができる。
【0058】
・ この第1の実施形態では、幅ドット数が定型サイズ以外の画データを送信しようとしたときに、相手機が自由幅設定機能を装備しないような場合には、DCS信号にて、最大の幅ドット数のドキュメントに対応可能な定型サイズを指定する。そして、画データの各ラインにおける幅ドット数の不足部分には、白ドットを付加して、各ラインをMMR符号化し、送信するようになっている。このため、相手機の自由幅設定機能の有無に係わらず、定型サイズ以外の幅ドット数を有する画データを送信することができる。
【0059】
(第2の実施形態)
つぎに、この発明の通信端末装置を、記録媒体から読み込まれた制御プログラムにより動作されるコンピュータに具体化した第2の実施形態について、図11〜図15に基づいて説明する。
【0060】
図11に示すように、コンピュータはCPU21、ROM22、RAM23、記録媒体読取部25及び画像メモリ27を備えている。また、CPU21には、原稿等の画データを読み取るイメージスキャナ36、受信画データ等を記録紙上に記録する記録手段としてのプリンタ37、メッセージや画データ等を表示する表示部としてのディスプレイ38、及び各種データを入力するための操作部をなすキーボード39が接続されている。
【0061】
さらに、前記CPU21には、ファックスモデム40を介して電話回線L1が接続されている。そして、このファックスモデム40及び電話回線L1を介して、相手の通信端末装置との間で、非ECM手順のファクシミリ通信の送受信を行うようになっている。
【0062】
また、この第2の実施形態においては、図12に示すように、ファクシミリ通信を行う際の伝送手順において、DCS信号を用いず、画データの通信に必要な設定の条件は全てNSS信号のFIFに収めて行うようになっている。つまり、このNSS信号には、自由幅設定機能を設定可能な相手機に対して送信する場合の各ドキュメント#1〜#3の幅ドット数及びライン数の他に、例えばT4操作、通信速度、線密度、記録最大幅、記録最大長さ、符号化方法等に関する情報が収められている。
【0063】
そして、図13に示すように、CPU21は、定型サイズ以外の幅ドット数のドキュメントを含む画データを、以下の方法に従って二次元符号化して送信する。すなわち、CPU21は、まずドキュメント#1の先頭ラインをモディファイド・ハフマン(MH)符号に符号化する。そして、この先頭ラインを参照ラインとして、ドキュメント#1の各ラインを順次、二次元符号であるモディファイド・リード(MR)符号に符号化する。
【0064】
次いで、ドキュメント#2及び#3についても、前記ドキュメント#1と同様に、まず先頭ラインをMH符号に符号化する。そして、この先頭ラインを参照ラインとして各ドキュメントの各ラインをMR符号に符号化する。そして、MH及びMR符号化された画データが、1ページ毎に順次送信される。
【0065】
また、自由幅設定機能を設定可能な相手機から、図13に示すような定型サイズ以外の幅ドット数のドキュメントを含む画データを、各ドキュメントの幅ドット数及びライン数の数値情報とともに受信した場合には、前記の送信動作と逆にその受信画データの復号を行う。すなわち、まず、MH符号化された各ドキュメントの先頭ラインを、そのドキュメントの幅ドット数に基づいて復号する。この復号された先頭ラインを参照ラインとして、MR符号化された各ドキュメントの以下のラインを順次復号する。
【0066】
次に、この第2の実施形態のコンピュータにおいて、ファクシミリ通信の送信を行う場合について、図14に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、このフローチャートは、記録媒体読取部25により記録媒体26からCPU21に読み込まれ、RAM23に記憶された制御プログラムに基づいて、CPU21の制御のもとで進行する。また、図14に示すフローチャートでは、図5に示す前記第1の実施形態の送信動作のフローチャートと一致する部分は省略してある。
【0067】
この第2の実施形態においても、まず図5に示すフローチャートのS1〜S3と同様の処理が行われる。そして、図14に示すように、S3において、受信機が自由幅の画データを受信可能と判別された場合には、図7に示す前記第1の実施形態の自由幅送信処理のS11〜S13の処理と同様の処理がS71〜S73において実行される。
【0068】
ついで、読み出されたラインが各ドキュメントの先頭ラインか否かが判別される(S74)。このS74において、そのラインが先頭ラインであると判別された場合には、そのラインの画データがMH符号化される(S75)。一方、そのラインが先頭ラインではないと判別された場合には、そのラインの画データがMR符号化される(S76)。そして、符号化された画データが、画像メモリ27の符号化データ記憶領域27bに一旦記憶される(S77)。
【0069】
続いて、1ページ分の画データの符号化が終了したか否かが判別される(S78)。このS78において、1ページ分の画データの符号化が終了していないと判別された場合には前記S73に戻って、1ページ分の符号化が終了するS73〜S78の処理が繰り返される。前記S78において、1ページ分の符号化が終了したと判別された場合には、符号化された画データが送信されて(S79)、図5に示すフローチャートのS6に移行して、EOP信号が送出されて、送信動作が終了する。
【0070】
前記S3において、受信機が自由幅の画データを受信不能と判別された場合には、図7に示す前記第1の実施形態の定型幅送信処理のS26の処理と同様のS80の処理が実行される。そして、各ドキュメントの幅ドット数の内で、最大の幅ドット数以上の定型サイズを指定したNSS信号が送出される(S81)。次いで、図7に示す前記第1の実施形態の定型幅送信処理のS28〜S30の処理と同様のS82〜S84の処理が実行されて、前記S74に移行する。そして、そのラインが先頭ラインであるか否かの判別を経て、そのラインがMH符号またはMR符号に符号化されて(S75、S76)、以下、前記自由幅の画データの送信と同様に処理される。
【0071】
次に、この第2の実施形態のコンピュータにおいて、ファクシミリ通信の受信動作を行う場合について、図15に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、このフローチャートは、記録媒体読取部25により記録媒体26からCPU21に読み込まれ、RAM23に記憶された制御プログラムに基づいて、CPU21の制御のもとで進行する。また、図15に示すフローチャートでは、図8に示す前記第1の実施形態の受信動作のフローチャートと一致する部分は省略してある。
【0072】
この第2の実施形態においても、図8に示すフローチャートのS41及びS42の処理が行われる。そして、図15に示すように、送信機から送出されるNSS信号の検出が待たれる(S86)。NSS信号が検出されると、そのNSS信号内に定型サイズ以外の各ドキュメントの幅ドット数及びライン数に関する数値情報が収められているか否かが判別される(S87)。
【0073】
このS87において、NSS信号にそれらの数値情報が収められており、送信されてくる画データが自由幅であると判別された場合には、図9に示す前記第1の実施形態の自由幅受信処理のS51〜S53の処理と同様の処理がS88〜S90において実行される。
【0074】
一方、S87において、NSS信号にそれらの数値情報が収められておらず、送信されてくる画データが定型幅であると判別された場合には、NSSにて指定された定型サイズに対応する指定幅ドット数がRAM23に記憶される(S91)。そして、図10に示す前記第1の実施形態の定型幅受信処理のS62及びS63の処理と同様の処理がS92及びS90で実行される。
【0075】
次いで、受信画データの1ライン分が、符号化データ記憶領域27bから読み出されて(S93)、そのラインが各ドキュメントの先頭ラインか否かが判別される(S94)。このS94において、そのラインが各ドキュメントの先頭ラインであると判別された場合には、そのラインがMH符号に符号化されているとして、イメージデータに復号される(S95)。一方、そのラインが各ドキュメントの先頭ラインではないと判別された場合には、そのラインがMR符号に符号化されているとして、イメージデータに復号される(S96)。
【0076】
そして、復号されたイメージデータが、画像メモリ27のイメージデータ記憶領域にセットされる(S97)。続いて、1ページ分の画データの復号が終了したか否かが判別され(S98)、1ページ分の復号が終了するまでS93〜S98の処理が繰り返される。1ページ分の復号が終了すると、図8のフローチャートのS47に移行して、MCF信号が送出されて、受信処理が終了する。
【0077】
以上のように構成されたこの第2の実施形態によれば、以下に記載の効果を奏する。
・ この第2の実施形態では、幅ドット数の異なる複数のドキュメントからなる画データを二次元符号を介して通信する際に、まず各ドキュメントの先頭ラインをMH符号として符号化または復号するようになっている。そして、各ドキュメントの次ライン以下をMR符号として符号化または復号するようになっている。このため、画データのあるドキュメントの幅ドット数が、NSS信号にて指定された指定幅ドット数より小さいものであっても、幅ドット数の不足部分に余分な白ドットを付加することなく、画データをそのまま通信することができる。従って、通信時のデータ容量及び画像メモリ27の消費量を削減することができる。
【0078】
また、各ドキュメントの先頭ラインが、必ずMH符号となるため、各ドキュメントの区別を容易に行うことができて、符号処理の制御が容易なものとなる。さらに、前後のドキュメント間の幅ドット数の大小比較を行う必要がなく、画データの符号化及び復号時のCPU21の負担を軽減することができる。加えて、使用する二次元符号がMR符号であるため、例えば相手機がECM手順を設定不能であっても、容易に対応することができる。
(変更例)
なお、前記各実施形態は、以下のように変更して具体化することもできる。
そして、このように構成した場合でも前記各実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0079】
・ 第1の実施形態のファクシミリ装置において、相手機がECM手順の設定が不能な場合には、第2の実施形態の画データの符号化及び復号方法を採用するようにしてもよい。また、逆に、第2の実施形態のファクシミリ装置において、相手機がECM手順の設定が可能な場合には、第1の実施形態の画データの符号化及び復号方法を採用するようにしてもよい。
【0080】
・ 第1の実施形態のファクシミリ装置において、図6に示す自由幅送信処理のS21、及び、図9に示す自由幅受信処理のS59で、前ドキュメントの最終ラインの始端部分に白ドットを仮想するようにしてもよい。また、幅ドット数の不足部分を2分して、始端部分及び終端部分に白ドットを仮想するようにしてもよい。
【0081】
・ 第1の実施形態のファクシミリ装置において、図7に示す定型幅送信処理のS30、及び、第2の実施形態において、図14に示す送信動作のS84で、ラインの始端側の不足部分に白ドットを付加するようにしてもよい。また、幅ドット数の不足部分を2分して、始端部分及び終端部分に白ドットを付加するようにしてもよい。
【0082】
・ 前記各実施形態では、各ドキュメントの幅ドット数やライン数等に関する数値情報をNSS信号に収めて通信を行う例を示したが、その数値情報をDCS信号のFIFにオプションとして収めて通信を行ってもよい。この場合、DCS信号が、所定の手順信号となる。
【0083】
・ 図3では、画データの各ドキュメント#1〜3の幅ドット数が順次大きくなる例を示したが、本発明はこのような各ドキュメントの配置順に限定されるものではなく、幅ドット数の大きなドキュメントに続いて幅ドット数の小さなドキュメントが配置されたような画データにも適用できることはいうまでもない。例えば、図3においてドキュメント#1とドキュメント#2との配置が入れ替わったような画データについて考える。ここで、ドキュメント#2より幅ドット数の小さな次のドキュメント#1の先頭ラインをMMR符号化あるいはMMR符号から復号する場合には、ドキュメント#2の最終ラインの内、ドキュメント#1の幅ドット数分の終端画素に対応する画素を最終画素として参照して行う。
【0084】
ところで、本明細書において、記録媒体26とは、読み出しが可能な半導体記憶装置、磁気記憶装置の記録媒体、光磁気記憶装置の記録媒体など、コンピュータのプログラムを記録できるものならどのようなものでもよい。具体的には、半導体ROM、フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、相変化ディスク、磁気テープなどを含むものとする。
【0085】
なお、前記各実施形態からは、以下に記載の技術的思想をも抽出することができる。
【0089】
・ 前記制御手段は、前記主走査幅に関する数値情報に基づいて二次元符号化した画データを復号する機能を有しない通信端末装置に画データの送信を行う際に、前ラインよりも主走査幅の大きなラインを含む画データを二次元符号化する場合は、主走査幅の小さなラインの不足部分に白ドットを付加するように制御する。
【0090】
このように構成した場合、自由幅設定機能を有していない通信端末装置に対しても、例えばコンピュータにより作成した、定型サイズ以外の主走査幅の画データを送信することができる。
【0091】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば以下の優れた効果を奏する。
請求項1〜3に記載の発明によれば、画データの主走査幅を、定型サイズ以外の自由なサイズに設定して、画データの通信を行うことができる。従って、例えばコンピュータにより作成した、定型サイズ以外の主走査幅の画データにも、容易に対応することができる。
請求項1に記載の発明によれば、各ラインの終端を揃えるために、その不足部分に白ドットを付加したりすることなく、画データの符号化及び復号を行うことができる。従って、画像メモリの消費量、通信時のデータ容量の増大を抑制することができる。また、画データの符号化及び復号時において、制御手段にかかる負担を低減できるとともに、その処理を迅速に行うことができる。
【0092】
請求項2,3に記載の発明によれば、画データのあるブロックの主走査幅が、指定主走査幅より小さいものであっても、主走査幅の不足部分に余分な白ドットを付加することなく、画データをそのまま通信することができる。従って、通信時のデータ容量及び画像メモリの消費量を削減することができる。また、符号化された画データの各ブロックの区別を容易に行うことができて、復号処理の制御が容易なものとなる。さらに、前後の各ブロック間の主走査幅の大小比較を行う必要がなく、画データの符号化及び復号時の制御手段の負担を軽減することができる。加えて、相手機がECN手順の設定不能な通信端末装置であっても、容易に対応することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、例えば1ページに、主走査幅及び副走査ライン数がそれぞれに異なる複数のブロックが存在するような画データであっても、各ラインの終端を揃えたりすることなく、そのままの状態で通信に供することができる。
【0094】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、画データの主走査幅を自由に指定して通信することのできる通信端末装置の動作を、コンピュータにさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態のファクシミリ装置の回路構成のブロック図。
【図2】 その各ドキュメントの数値情報を格納するテーブルデータに関する説明図。
【図3】 (a)はその自由幅設定可能機との間の、(b)はその自由幅設定不能機との間の通信における画データの符号化、復号処理に関する説明図。
【図4】 その所定の手順信号に指定された各ドキュメントの数値情報に関する説明図。
【図5】 図1のファクシミリ装置の送信動作に関するフローチャート。
【図6】 図5の自由幅送信処理に関するフローチャート。
【図7】 図5の定型幅送信処理に関するフローチャート。
【図8】 図1のファクシミリ装置の受信動作に関するフローチャート。
【図9】 図8の自由幅受信処理に関するフローチャート。
【図10】 図8の定型幅受信処理に関するフローチャート。
【図11】 第2の実施形態のコンピュータの回路構成のブロック図。
【図12】 その所定の手順信号に指定された各ドキュメントの数値情報に関する説明図。
【図13】 その自由幅設定可能機との間の通信における画データの符号化、復号処理に関する説明図。
【図14】 図11のコンピュータの送信動作に関するフローチャート。
【図15】 図11のコンピュータの受信動作に関するフローチャート。
【符号の説明】
21…制御手段を構成するCPU、22…制御手段を構成するROM、23…制御手段を構成するRAM、26…記録媒体。
Claims (5)
- 通信手順信号により主走査幅を指定してファクシミリ通信を行うようにした通信端末装置において、前記主走査幅に関する数値情報を所定の手順信号にて指定した状態で通信を行うとともに、受信した画データを前記数値情報に基づいて復号するように制御する制御手段を設け、前記制御手段は、主走査幅の異なる複数のブロックからなる画データを二次元符号を介して通信する際に、前ラインよりも主走査幅の大きなラインを二次元符号化または復号する場合は、前ラインの不足部分を白ドットとして参照するように制御する通信端末装置。
- 通信手順信号により主走査幅を指定してファクシミリ通信を行うようにした通信端末装置において、前記主走査幅に関する数値情報を所定の手順信号にて指定した状態で通信を行うとともに、受信した画データを前記数値情報に基づいて復号するように制御する制御手段を設け、前記制御手段は、主走査幅が所定の定型サイズと異なる画データを二次元符号を介して通信する際に、画データの先頭ラインをモディファイド・ハフマン符号として符号化または復号するとともに、次ライン以下をモディファイド・リード符号として符号化または復号するように制御する通信端末装置。
- 通信手順信号により主走査幅を指定してファクシミリ通信を行うようにした通信端末装置において、前記主走査幅に関する数値情報を所定の手順信号にて指定した状態で通信を行うとともに、受信した画データを前記数値情報に基づいて復号するように制御する制御手段を設け、前記制御手段は、主走査幅の異なる複数のブロックからなる画データを二次元符号を介して通信する際に、各ブロックの先頭ラインをモディファイド・ハフマン符号として符号化または復号するとともに、次ライン以下をモディファイド・リード符号として符号化または復号するように制御する通信端末装置。
- 前記制御手段は、副走査ライン数に関する数値情報を所定の手順信号にて指定した状態で通信を行うとともに、受信した画データを前記副走査ライン数に関する数値情報に基づいて復号するように制御する請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の通信端末装置。
- コンピュータに、請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の通信端末装置の動作を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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