JP4279876B2 - トランスポートストリーム処理装置およびトランスポートストリーム処理方法 - Google Patents

トランスポートストリーム処理装置およびトランスポートストリーム処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、トランスポートストリームを処理するトランスポートストリーム処理装置およびトランスポートストリーム処理方法に関する。
近年、テレビジョン放送において、ビデオ信号およびオーディオ信号を高能率圧縮符号化する方式として、ISO/IEC13818−1で規定されるMPEG2(Moving Picture Experts Group)規格等に準拠する符号化方式が採用されている。
このような高能率圧縮符号化方式により符号化されたビデオ信号およびオーディオ信号を復号する受信装置においては、基準クロックを送信装置の基準クロックと同期させる必要がある。そのために、時刻参照値として、例えば基準時刻を示すPCR(プログラムクロックリファレンス;Program Clock Reference)というデータが送信装置から送信されるトランスポートストリーム中のトランスポートストリームパケット(以下、TSパケットと呼ぶ)に含められる。具体的には、PCRは、TSパケットのアダプテーションフィールドに格納される。
受信装置においては、受信したTSパケットから検出されたPCRに基づいてSTC(システムタイムクロック;System Time Clock)が再生される。そのSTCの値に基づいて基準クロックの周波数が調整される。その結果、受信装置の基準クロックと送信装置の基準クロックとの同期を確保することが可能となる。
伝送路におけるジッタ等による伝送エラーによりトランスポートストリームのTSパケットにデータ誤りが発生することがある。
例えば、特許文献1には、TSパケットのセクションデータに誤りが発生した場合のエラー復旧方法が提案されている。このエラー復旧方法では、抽出された有効データ長をセクション内のデータ長情報にバイト単位で一致させることにより、次に抽出されるセクションの先頭位置を認識可能にする。
特許第3065276号公報
しかしながら、伝送路のジッタ等による伝送エラーによりトランスポートストリームに含まれるPCRの値に揺れが生じると、受信装置において再生される基準クロックの周波数が不安定となり、ビデオ信号およびオーディオ信号の復号が正常に行われない。
上述したエラー復旧方法によると、伝送エラーによりアダプテーションフィールドのデータに消失または誤りが発生した場合に、誤ったPCRに基づいて受信装置のSTCが再生される。この場合、受信装置における基準クロックと送信装置における基準クロックとの同期処理が誤ったPCRに基づいて行われる。
それ以降受信されるTSパケットの同期処理は、誤ったPCRに基づいて再生されたSTCを用いて行われる。このようにして、誤ったPCRに基づく同期処理が伝播することになる。それにより、受信装置の基準クロックと送信装置の基準クロックとの間で正常な同期が確保されない。
さらに、受信装置は、誤ったPCRに基づいて不必要な同期処理を行うこととなり、TSパケットの処理に無駄な負荷が生じる。
本発明の目的は、トランスポートストリームパケットにデータ誤りが生じた場合にデータ誤りの伝播が防止されるとともに、基準クロックの正常な同期が確保され、かつ同期処理の負荷が軽減されるトランスポートストリーム処理装置およびトランスポートストリームの処理方法を提供することである。
(1)
本発明の一局面に従うトランスポートストリーム処理装置は、時刻情報を含むトランスポートストリームパケットを含むトランスポートストリームを処理するトランスポートストリーム処理装置であって、基準クロックを生成するとともに、トランスポートストリーム中のトランスポートストリームパケットに含まれる時刻情報に基づいて基準クロックの周波数を制御する制御部と、制御部により生成された基準クロックに応答してトランスポートストリームに所定の処理を行うトランスポートストリーム処理部と、トランスポートストリーム中の時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りを検出する検出部と、検出部により時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、制御部による基準クロックの周波数の制御動作を停止させる停止部とを備えたものである。
このトランスポートストリーム処理装置においては、制御部により基準クロックが生成されるとともに、トランスポートストリーム中のトランスポートストリームパケットに含まれる時刻情報に基づいて基準クロックの周波数が制御される。この生成された基準クロックに応答してトランスポートストリーム処理部によりトランスポートストリームに所定の処理が行われる。また、トランスポートストリーム中の時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出部により検出される。検出部により時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、制御部による基準クロックの周波数の制御動作が停止部により停止される。
それにより、誤った時刻情報に基づいて基準クロックの周波数が制御されることが防止される。したがって、制御部により制御される基準クロックと送信装置の基準クロックとが正常に同期しないことを防止することができる。また、誤った時刻情報に基づく同期処理が伝播することを防止することができる。
さらに、誤った時刻情報に基づく不必要な同期処理が行われない。それにより、制御部による同期処理に無駄な負荷が生じない。
これらの結果、トランスポートストリームパケットにデータ誤りが生じた場合にデータ誤りの伝播が防止されるとともに、基準クロックの正常な同期が確保され、かつ同期処理の負荷が軽減される。
(2)
停止部は、検出部により時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、データ誤りを含むトランスポートストリームパケットの少なくとも時刻情報を削除する削除部を含んでもよい。
この場合、削除部によりデータ誤りを含むトランスポートストリームパケットの少なくとも時刻情報が削除される。
それにより、誤った時刻情報に基づいて基準クロックの周波数が制御されることが防止される。したがって、制御部により制御される基準クロックと送信装置の基準クロックとが正常に同期しないことを確実に防止することができる。また、誤った時刻情報に基づく同期処理が伝播することを確実に防止することができる。
さらに、データ誤りが生じたトランスポートストリームパケットの少なくとも時刻情報が制御部に与えられないので、制御部が誤った時刻情報に基づいて不必要な同期処理を行うことが防止される。それにより、制御部による同期処理に無駄な負荷が生じない。
(3)
制御部は、削除部によりトランスポートストリームパケットの少なくとも時刻情報が削除された場合に、新たな時刻情報が与えられるまで、基準クロックの周波数を時刻情報の削除前の値に維持してもよい。
この場合、トランスポートストリームパケットの少なくとも時刻情報が削除されてから新たな時刻情報が与えられるまでの期間、基準クロックの周波数が時刻情報の削除前の値に維持される。したがって、制御部に時刻情報が与えられないことによる影響が小さく抑えられる。
(4)
トランスポートストリームパケットは、アダプテーションフィールドに関する情報を含み、検出部は、トランスポートストリームパケットのアダプテーションフィールドに関する情報に基づいて当該トランスポートストリームパケットのデータ誤りを検出してもよい。
この場合、トランスポートストリームパケットのアダプテーションフィールドに関する情報に基づいて当該トランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出される。それにより、データ誤りの検出のために特別な情報を追加することが不要となる。したがって、データ誤りの検出のためにトランスポートストリームパケットのデータ量が増加することを防止することができる。
(5)
トランスポートストリームパケットのアダプテーションフィールドに関する情報は、当該トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドおよびペイロードの有無を示す第1の識別子と、当該トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドの長さを示す第2の識別子とを含み、検出部は、第1の識別子および第2の識別子に基づいて当該トランスポートストリームパケットのデータ誤りの有無を判定してもよい。
この場合、第1の識別子によりトランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドの長さまたはその範囲を識別することができる。また、第2の識別子に基づいてトランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドの長さを識別することができる。したがって、特別な情報を追加することなく、第1の識別子と第2の識別子との整合性に基づいてデータ誤りの有無を容易に判定することができる。
(6)
検出部は、第2の識別子が示すアダプテーションフィールドの長さが第1の識別子から推定されるアダプテーションフィールドの長さの条件を満たさない場合に、当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあると判定してもよい。
この場合、第2の識別子が示すアダプテーションフィールドの長さが第1の識別子から推定されるアダプテーションフィールドの長さの条件を満たすか否かに基づいてトランスポートストリームパケットにデータ誤りがあるか否かを容易に判定することができる。
(7)
第1の識別子は、当該トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドおよびペイロードの有無を示すアダプテーションフィールド制御の値であり、第2の識別子は、当該トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドの長さを示すアダプテーションフィールド長の値であり、検出部は、アダプテーションフィールド長の値により算出されるアダプテーションフィールドの長さがアダプテーションフィールド制御の値から推測されるアダプテーションフィールドの長さまたは長さの範囲に整合しない場合に、当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあると判定してもよい。
この場合、アダプテーションフィールド長の値により算出されるアダプテーションフィールドの長さがアダプテーションフィールド制御の値から推測されるアダプテーションフィールドの長さまたは長さの範囲に整合するか否かを判定することにより、当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあるか否かを容易に判定することができる。
(8)
検出部は、トランスポートストリームパケットからアダプテーションフィールド制御の値を抽出する第1の抽出部と、トランスポートストリームパケットからアダプテーションフィールド長の値を抽出する第2の抽出部と、第1の抽出部により抽出されたアダプテーションフィールド制御の値および第2の抽出部により抽出されたアダプテーションフィールド長の値に基づいて当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあるか否かを判定する判定部とを含んでもよい。
この場合、第1の抽出部によりトランスポートストリームパケットからアダプテーションフィールド制御の値が抽出される。また、第2の抽出部によりトランスポートストリームパケットからアダプテーションフィールド長の値が抽出される。さらに、抽出されたアダプテーションフィールド制御の値および抽出されたアダプテーションフィールド長の値に基づいて判定部により当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあるか否かが判定される。このように、簡単な構成および処理によりデータ誤りの有無を判定することが可能となる。
(9)
削除部は、検出部により時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、データ誤りを含むトランスポートストリームパケットを削除してもよい。
この場合、時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、データ誤りを含むトランスポートストリームパケット自体が削除される。それにより、データ誤りが生じたトランスポートストリームパケットが制御部に与えられないので、制御部が誤った時刻情報に基づいて不必要な同期処理を行うことが防止される。その結果、制御部による同期処理の負荷がさらに軽減される。
(10)
本発明の他の局面に従うトランスポートストリーム処理方法は、時刻情報を含むトランスポートストリームパケットを含むトランスポートストリームを処理するトランスポートストリーム処理方法であって、基準クロックを生成するとともに、トランスポートストリーム中のトランスポートストリームパケットに含まれる時刻情報に基づいて基準クロックの周波数を制御するステップと、生成された基準クロックに応答してトランスポートストリームに所定の処理を行うステップと、トランスポートストリーム中の時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りを検出するステップと、時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、基準クロックの周波数の制御動作を停止させるステップとを備えたものである。
このトランスポートストリーム処理方法においては、基準クロックが生成されるとともに、トランスポートストリーム中のトランスポートストリームパケットに含まれる時刻情報に基づいて基準クロックの周波数が制御される。この生成された基準クロックに応答してトランスポートストリームに所定の処理が行われる。また、トランスポートストリーム中の時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出される。時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、基準クロックの周波数の制御動作が停止される。
それにより、誤った時刻情報に基づいて基準クロックの周波数が制御されることが防止される。したがって、制御される基準クロックと送信装置の基準クロックとが正常に同期しないことを防止することができる。また、誤った時刻情報に基づく同期処理が伝播することを防止することができる。
さらに、誤った時刻情報に基づく不必要な同期処理が行われない。それにより、同期処理に無駄な負荷が生じない。
これらの結果、トランスポートストリームパケットにデータ誤りが生じた場合にデータ誤りの伝播が防止されるとともに、基準クロックの正常な同期が確保され、かつ同期処理の負荷が軽減される。
(11)
停止させるステップは、時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、データ誤りを含むトランスポートストリームパケットの少なくとも時刻情報を削除するステップを含んでもよい。
この場合、時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、データ誤りを含むトランスポートストリームパケットの少なくとも時刻情報が削除される。
それにより、誤った時刻情報に基づいて基準クロックの周波数が制御されることが防止される。したがって、制御される基準クロックと送信装置の基準クロックとが正常に同期しないことを確実に防止することができる。また、誤った時刻情報に基づく同期処理が伝播することを確実に防止することができる。
さらに、データ誤りが生じたトランスポートストリームパケットの少なくとも時刻情報が削除されるので、誤った時刻情報に基づく不必要な同期処理が行われない。それにより、同期処理に無駄な負荷が生じない。
(12)
制御するステップは、トランスポートストリームパケットの少なくとも時刻情報が削除された場合に、新たな時刻情報が与えられるまで、基準クロックの周波数を時刻情報の削除前の値に維持するステップを含んでもよい。
この場合、トランスポートストリームパケットの少なくとも時刻情報が削除されてから新たな時刻情報が与えられるまでの期間、基準クロックの周波数が時刻情報の削除前の値に維持される。したがって、時刻情報が削除されることによる影響が小さく抑えられる。
(13)
トランスポートストリームパケットは、アダプテーションフィールドに関する情報を含み、検出するステップは、トランスポートストリームパケットのアダプテーションフィールドに関する情報に基づいて当該トランスポートストリームパケットのデータ誤りを検出するステップを含んでもよい。
この場合、トランスポートストリームパケットのアダプテーションフィールドに関する情報に基づいて当該トランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出される。それにより、データ誤りの検出のために特別な情報を追加することが不要となる。したがって、データ誤りの検出のためにトランスポートストリームパケットのデータ量が増加することを防止することができる。
(14)
トランスポートストリームパケットのアダプテーションフィールドに関する情報は、当該トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドおよびペイロードの有無を示す第1の識別子と、当該トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドの長さを示す第2の識別子とを含み、検出するステップは、第1の識別子および第2の識別子に基づいて当該トランスポートストリームパケットのデータ誤りの有無を判定するステップを含んでもよい。
この場合、第1の識別子によりトランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドの長さまたはその範囲を識別することができる。また、第2の識別子に基づいてトランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドの長さを識別することができる。したがって、特別な情報を追加することなく、第1の識別子と第2の識別子との整合性に基づいてデータ誤りの有無を容易に判定することができる。
(15)
検出するステップは、第2の識別子が示すアダプテーションフィールドの長さが第1の識別子から推定されるアダプテーションフィールドの長さの条件を満たさない場合に、当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあると判定するステップを含んでもよい。
この場合、第2の識別子が示すアダプテーションフィールドの長さが第1の識別子から推定されるアダプテーションフィールドの長さの条件を満たすか否かに基づいてトランスポートストリームパケットにデータ誤りがあるか否かを容易に判定することができる。
(16)
第1の識別子は、アダプテーションフィールドおよびペイロードの有無を示すアダプテーションフィールド制御の値であり、第2の識別子は、トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドの長さを示すアダプテーションフィールド長の値であり、検出するステップは、アダプテーションフィールド長の値が示すアダプテーションフィールドの長さがアダプテーションフィールド制御の値から推測されるアダプテーションフィールドの長さまたは長さの範囲に整合しない場合に、当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあると判定するステップを含んでもよい。
この場合、アダプテーションフィールド長の値により算出されるアダプテーションフィールドの長さがアダプテーションフィールド制御の値から推測されるアダプテーションフィールドの長さまたは長さの範囲に整合するか否かを判定することにより、当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあるか否かを容易に判定することができる。
(17)
検出するステップは、トランスポートストリームパケットからアダプテーションフィールド制御の値を抽出するステップと、トランスポートストリームパケットからアダプテーションフィールド長の値を抽出するステップと、抽出されたアダプテーションフィールド制御の値および抽出されたアダプテーションフィールド長の値に基づいて当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあるか否かを判定するステップとを含んでもよい。
この場合、トランスポートストリームパケットからアダプテーションフィールド制御の値が抽出される。また、トランスポートストリームパケットからアダプテーションフィールド長の値が抽出される。さらに、抽出されたアダプテーションフィールド制御の値および抽出されたアダプテーションフィールド長の値に基づいて当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあるか否かが判定される。このように、簡単な処理によりデータ誤りの有無を判定することが可能となる。
(18)
削除するステップは、時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、データ誤りを含むトランスポートストリームパケットを削除するステップを含んでもよい。
この場合、時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、データ誤りを含むトランスポートストリームパケット自体が削除される。それにより、誤った時刻情報に基づく不必要な同期処理が行われない。その結果、同期処理の負荷がさらに軽減される。
以下、本発明の一実施の形態に係るトランスポートストリーム処理装置について図面を参照しながら説明する。
(1)トランスポートストリーム処理装置の構成
図1は本発明の一実施の形態に係るトランスポートストリーム処理装置の構成を示すブロック図である。
図1のトランスポートストリーム処理装置は、処理部102、PIDフィルタ部104、クロック再生部106、ビデオ復号回路108およびオーディオ復号回路110により構成されている。このトランスポートストリーム処理装置は、ISO/IEC13818−1で規定されるMPEG2(Moving Picture Experts Group)規格にしたがって符号化されたトランスポートストリームを処理する。トランスポートストリーム処理装置は、テレビジョン受像機等の受信装置、DVD(デジタルバーサタイルディスク)、ビデオテープ、ハードディスク等の記録媒体の記録装置、再生装置または記録再生装置等に設けられる。
処理部102は、放送局等の送信装置から送信される符号化された多重トランスポートストリームTS0を処理する。処理部102の構成および動作については後述する。PID(パケット識別;Packet Identifier)フィルタ部104は、処理部102により処理されたトランスポートストリームTS1中のトランスポートストリームパケット(以下、TSパケットと呼ぶ。)からビデオ信号VSとオーディオ信号ASとを分離する分離回路を含む。また、PIDフィルタ部104は、ビデオ信号VSおよびオーディオ信号ASを分離する際にトランスポートストリーム中のTSパケットのヘッダに含まれる時刻参照値であるPCR(プログラムクロックリファレンス;Program Clock Reference)を検出するシステムデコーダを含む。このPCRは送信装置の基準時刻を示す。
クロック再生部106は、PIDフィルタ部104により検出されたPCRの値に基づいて基準クロックCKを生成するとともに、STC(システムタイムクロック;System Time Clock)を再生する。
ビデオ復号回路108は、PIDフィルタ部104により分離されたビデオ信号VSを受け、クロック再生部106により生成された基準クロックCKおよび再生されたSTCの値に基づいてビデオ信号VSを復号する。ビデオ復号回路108により復号されたビデオ信号VS0は、ビデオ出力端子(図示せず)または表示装置(図示せず)に与えられる。
オーディオ復号回路110は、PIDフィルタ部104により分離されたオーディオ信号ASを受け、クロック再生部106により生成された基準クロックCKおよび再生されたSTCの値に基づいてオーディオ信号ASを復号する。オーディオ復号回路110により復号されたオーディオ信号AS0は、オーディオ出力端子(図示せず)または音声出力装置(図示せず)に与えられる。
次に、クロック再生部106について説明する。クロック再生部106は、比較器112、LPF(ローパスフィルタ;Low Pass Filter)114、電圧制御発振器(VCXO)116およびカウンタ118を含む。
カウンタ118は、後述する基準クロックCKのパルスをカウントし、カウント値をSTCとして出力する。カウンタ118のカウント値は一定期間(例えば1日)ごとにリセットされ、基準クロックCKのパルスのカウントごとに0から順次増加する。
比較器112は、PIDフィルタ部104により検出されたPCRの値とカウンタ118から出力されたSTCの値とを比較し、PCRの値とSTCの値との差分値に対応する電圧信号を出力する。LPF114は、比較器112から出力される電圧信号の高周波成分を除去し、低周波電圧信号を出力する。
電圧制御発振器116は、例えば27MHzの動作周波数を有し、基準クロックCKを生成する。電圧制御発振器116により生成される基準クロックCKの周波数は、低周波電圧信号のレベルに応じて制御される。これにより、PIDフィルタ部104により検出されるPCRの値とカウンタ118から出力されるSTCの値との差分値がある一定の範囲内になる。その結果、電圧制御発振器116から出力される基準クロックCKの周波数が送信装置の基準クロック(システムクロック)の周波数に一致するように調整される。また、カウンタ118のカウント値がPIDフィルタ部104により検出されたPCRの値に設定される。カウンタ118のカウント値はSTCとして出力される。
このようにして、電圧制御発振器116から出力される基準クロックCKの周波数のずれ(ジッタ量)が補正される。その結果、クロック再生部106により生成される基準クロックCKが送信装置の基準クロックに同期することが可能となる。
(2)トランスポートストリームのTSパケットの構成
ここで、図2を用いてトランスポートストリームのTSパケットの構成について説明する。図2はトランスポートストリームのTSパケットの構成の一部を示す図である。TSパケットの構成はISO/IEC13818−1で規定されている。なお、図2では、左から右へ上位ビットから下位ビットの順に表記する。
1つのTSパケットの長さは188バイト(10進数)である。各TSパケットは、4バイトのヘッダHDおよび184バイトのデータ領域DRを有する。
ヘッダHDは、8ビットの“sync_byte(同期バイト)”、1ビットの“transport_error_indicator(トランスポート誤りインジケータ)”、1ビットの“payload_unit_start_indicator”(ペイロードユニット開始インジケータ)、1ビットの“transport_priority(トランスポート優先度)”、13ビットの“PID(packet identifier;パケット識別)”、2ビットの“transport_scramble_control(トランスポートスクランブル制御)”、2ビットの“adaptation_field_control(アダプテーションフィールド制御)”2ビットの“adaptation_field_control(アダプテーションフィールド制御)”および4ビットの“continuity_counter(連続性指標)”を含む。
データ領域DRは、アダプテーションフィールドおよびペイロードの両方を含むか、アダプテーションフィールドのみを含むか、またはペイロードのみを含む。ペイロードには、符号化されたビデオ信号、符号化されたオーディオ信号または符号化されたデータ等が格納される。
アダプテーションフィールドは、8ビットの“adaptation_field_length(アダプテーションフィールド長)”、1ビットの“discontinuity_indicator(不連続性インジケータ)”、1ビットの“random_access_indicator(ランダムアクセスインジケータ)”、1ビットの“elementary_stream_priority_indicator(エレメンタリストリーム優先度インジケータ”、1ビットの“PCR_flag(PCRフラグ)”、1ビットの“OPCR_flag(OPCRフラグ)”、1ビットの“splicing_point_flag(スプライシングポイントフラグ)”、1ビットの“transport_private_data_flag(トランスポートプライベートデータフラグ)”、1ビットの“adaptation_field_extension_flag(アダプテーションフィールド拡張フラグ)”および48ビットの“PCR(プログラムクロックリファレンス;program_clock_reference)”を含む。なお、“PCR_flag”は、当該アダプテーションフィールドに“PCR”が存在するか否かを示す。
(3)“adaptation_field_control(アダプテーションフィールド制御)”
ここで、“adaptation_field_control”について説明する。上記のように、“adaptation_field_control”は、TSパケットの先頭から第27ビットおよび第28ビットの合計2ビットで構成されており、アダプテーションフィールドの有無およびペイロードの有無を示している。
以下、具体的に“adaptation_field_control”について説明する。“adaptation_field_control”の値として“00”(2進数)は予約されており、規格上この値をとることはない。
“adaptation_field_control”の値が“01”の場合は、そのTSパケットのデータ領域DRがペイロードのみで構成され、アダプテーションフィールドが存在しないことを示す。したがって、アダプテーションフィールドの長さは0バイトである。
“adaptation_field_control”の値が“10”の場合は、そのTSパケットのデータ領域DRがアダプテーションフィールドのみで構成されており、ペイロードが存在しないことを示す。したがって、アダプテーションフィールドの長さは184バイトである。
“adaptation_field_control”の値が“11”の場合は,そのTSパケットがアダブテーションフィールドおよびペイロードで構成されていることを示す。したがって、アダプテーションフィールドの長さは1バイト以上183バイト以下である。
(4)“adaptation_field_length(アダプテーションフィールド長)”
次に、“adaptation_field_length”について説明する。TSパケットのデータ領域DR中にアダプテーションフィールドが存在する場合、TSパケットの先頭から33ビット目以降がアダプテーションフィールドとなる。上記のように、“adaptation_field_length”は、アダプテーションフィールドの先頭の8ビット(=1バイト)で構成される。
“adaptation_field_length”の値は、“adaptation_field_length”の長さを除くアダプテーションフィールドの長さを示す。すなわち“adaptation_field_length”の値は、“adaptation_field_length”の直後からアダプテーションフィールドの末尾までのバイト数を表している。この“adaptation_field_length”自体の構成は、従来のTSパケットの“adaptation_field_length”と同様である。
データ領域DRの長さは184バイトである。したがって、TSパケットのデータ領域DR中にペイロードのみが存在する場合には、“adaptation_field_length”の値は0である。TSパケットのデータ領域DR中にアダプテーションフィールドのみが存在する場合には、“adaptation_field_length”の値は183である。TSパケットのデータ領域DR中にアダプテーションフィールドおよびペイロードが存在する場合には、“adaptation_field_length”の値は1以上182以下である。
(5)データ誤りの検出方法
上記のように、“adaptation_field_control”の値に基づいて算出されるアダプテーションフィールドの可能な長さと、“adaptation_field_length”の値とは、ともにアダプテーションフィールドのバイト長に関する情報を示している。
本実施の形態では、“adaptation_field_control”の値および“adaptation_field_length”の値を利用することにより、TSパケットのデータ誤りを検出する。
具体的には、例えば、“adaptation_field_control”の値が“01”の場合は、そのTSパケットのデータ領域DRがペイロードのみで構成されており、アダプテーションフィールドが存在しないことを示している。この場合には、TSパケットにはPCRが含まれない。
“adaptation_field_control”の値が“10”の場合は、そのTSパケットのデータ領域DRがアダプテーションフィールドのみで構成されており、ペイロードが存在しないことを示している。したがって、“adaptation_field_length”を除くアダプテーションフィールドの長さは183バイトであると推測することが可能になる。これに対して、“adaptation_field_length”の値が183以外の値である場合には、当該TSパケットにはデータ誤りが存在することがわかる。
また、“adaptation_field_control”の値が“11”の場合は、そのTSパケットのデータ領域DRがアダブテーションフィールドおよびペイロードで構成されていることを示している。したがって、“adaptation_field_length”を除くアダプテーションフィールドの長さは1バイト以上182バイト以下であると推測することが可能になる。これに対して、“adaptation_field_length”の値が0または183バイト以上である場合には、当該TSパケットにはデータ誤りが存在することがわかる。
このようにして、アダプテーションフィールドの長さに関する2つの情報を利用することにより、TSパケットのデータ誤りを検出することが可能になる。
(6)処理部102の構成
次に、図3を用いて図1の処理部102について詳細に説明する。図3は図1のトランスポートストリーム処理装置における処理部102の構成を示すブロック図である。
処理部102は、AFC(adaptation_field_control)検出器206、AFL(adaptation_field_length)検出器208、AF(adaptation_field)エラー判定器210およびTSパケットフィルタ216を含む。
処理部102に入力されるトランスポートストリームTS0は、AFC検出器206、AFL検出器208およびTSパケットフィルタ216に与えられる。
AFC検出器206は、トランスポートストリームTS0のTSパケットから第1の識別子として2ビットの“adaptation_field_control”(以下、AFCと呼ぶ)を検出する。AFL検出器208は、トランスポートストリームTS0のTSパケットから第2の識別子として2ビットの“adaptation_field_length”(以下、AFLと呼ぶ)を検出する。
AFエラー判定器210は、AFC検出器206により検出されたAFCの値から推測されるアダプテーションフィールドの長さまたはその範囲とAFL検出器208により検出されたAFLの値から算出されるアダプテーションフィールドの長さとが整合するか否かを判定する。このAFエラー判定器210は、AFCの値から推測されるアダプテーションフィールドの長さまたはその範囲とAFLの値から算出されるアダプテーションフィールドの長さとが整合する場合にデータ誤りがあることを示すエラー信号AFEIをTSパケットフィルタ216に与え、AFCの値から推測されるアダプテーションフィールドの長さまたはその範囲とAFLの値から算出されるアダプテーションフィールドの長さとが整合しない場合にデータ誤りがないことを示すエラー信号AFEIをTSパケットフィルタ216に与える。
TSパケットフィルタ216は、AFエラー判定器210から与えられるエラー信号AFEIがデータ誤りがあることを示す場合にトランスポートストリームTS0中の該当するTSパケットを削除し、削除されたTSパケットを含まないトランスポートストリームTS1を出力する。また、TSパケットフィルタ216は、AFエラー判定器210から与えられるエラー信号AFEIがデータ誤りがないことを示す場合にトランスポートストリームTS0中の該当するTSパケットを削除せずにトランスポートストリームTS1を出力する。
(7)データ誤りの判定動作
図4は図3の処理部102のAFエラー判定器210によるデータ誤りの判定動作を示すフローチャートである。図4においても、“adaptation_field_control”をAFCと表し、“adaptation_field_length”をAFLと表す。
まず、AFエラー判定器210は、AFC検出器206により検出されたAFCの値を判別する(ステップS1)。
ステップS1でAFCの値が“01”の場合には、データ領域DRはペイロードのみで構成される。したがって、AFエラー判定器210は、エラー信号AFEIにより該当するTSパケットの出力をTSパケットフィルタ216に指示する(ステップS2)。
ステップS1でAFCの値が“11”の場合には、データ領域DRがアダプテーションフィールドおよびペイロードで構成される。したがって、AFエラー判定器210は、AFL検出器208により検出されたAFLの値が1以上182以下であるか否かを判定する(ステップS3)。
ステップS3でAFLの値が1以上182以下である場合には、AFCの値から推測されるアダプテーションフィールドの長さの範囲とAFLの値から算出されるアダプテーションフィールドの長さとが整合するので、TSパケットにデータ誤りが存在しないとみなすことができる。この場合、AFエラー判定器210は、エラー信号AFEIにより該当するTSパケットの出力をTSパケットフィルタ216に指示する(ステップS2)。
ステップS3でAFLの値が1以上182以下でない場合には、AFCの値から推測されるアダプテーションフィールドの長さの範囲とAFLの値から算出されるアダプテーションフィールドの長さとが整合しないので、TSパケットにデータ誤りが存在するとみなすことができる。この場合、AFエラー判定器210は、エラー信号AFEIにより該当するTSパケットの削除をTSパケットフィルタ216に指示する(ステップS4)。
ステップS1でAFCの値が“10”の場合には、データ領域DRがアダプテーションフィールドのみで構成される。したがって、AFエラー判定器210は、AFL検出器208により検出されたAFLの値が183であるか否かを判定する(ステップS5)。
ステップS5でAFLの値が183である場合には、AFCの値から推測されるアダプテーションフィールドの長さとAFLの値から算出されるアダプテーションフィールドの長さとが整合するので、TSパケットにデータ誤りが存在しないとみなすことができる。この場合、AFエラー判定器210は、エラー信号AFEIにより該当するTSパケットの出力をTSパケットフィルタ216に指示する(ステップS2)。
ステップS5でAFLの値が183でない場合には、AFCの値から推測されるアダプテーションフィールドの長さとAFLの値から算出されるアダプテーションフィールドの長さとが整合しないので、TSパケットにデータ誤りが存在するとみなすことができる。この場合、AFエラー判定器210は、エラー信号AFEIにより該当するTSパケットの削除をTSパケットフィルタ216に指示する(ステップS4)。
本来的にはAFCの値が“00”であることはない。したがって、ステップS1でAFCの値が“00”の場合には、TSパケットにデータ誤りが存在するとみなすことができる。この場合、AFエラー判定器210は、エラー信号AFEIにより該当するTSパケットの削除をTSパケットフィルタ216に指示する(ステップS4)。
(8)クロック再生部106の処理
次に、図1を参照しながら処理部102から出力されるトランスポートストリームTS1に基づくクロック再生部106の処理について説明する。
ここでは、図3のAFエラー判定器210によりデータ誤りが検出されなかったことにより該当するTSパケットの出力が指示された場合、およびAFエラー判定器210によりデータ誤りが検出されたことにより該当するTSパケットの削除が指示された場合について説明する。
送信装置は、PCRを含むTSパケットを一定周期で送信する。また、送信装置から送信されるトランスポートストリームには、PMT(プログラムマップテーブル;program map table)を有するTSパケットが含まれる。ここで、PMTは、PSI(プログラム特定情報;program specific information)の1種であり、1個の編成チャネルを構成するコンポーネント(映像、音声およびデータ)のPID、stream_type(ストリーム形式識別)等を含む。このPMTの記述に基づいてPCRを含むTSパケットを特定することができる。
図1のPIDフィルタ部104は、PMT中の記述に基づいてPCRを含むTSパケットを特定し、そのTSパケットからPCRを検出する。検出されたPCRは、クロック再生部106に与えられる。
(8−1)データ誤りが検出されなかった場合の動作
最初に、図3のAFエラー判定器210によりTSパケットのデータ誤りが検出されなかった場合のクロック再生部106の動作を説明する。
図5はTSパケットのデータ誤りが検出されなかった場合のクロック再生部106の動作を説明するための図である。
図5の横軸はクロック再生部106へのPCRの到着時刻を示し、縦軸はPCRの値およびSTCの値を示す。図5において、クロック再生部106に到着したPCRの値を大きなドットで示し、STCの値の変化を直線I0〜I4で示す。基準クロックCKの周波数は直線I0〜I4の傾きに対応する。
TSパケットのデータ誤りが検出されなかった場合には、処理部102のTSパケットフィルタ216からTSパケットが出力される。PIDフィルタ部104は、そのTSパケットからPCRを検出する。
次に、クロック再生部106では、PIDフィルタ部104により検出されたPCRの値とカウンタ118から出力されたSTCの値とが比較され、それらの値の差分値が0となるように基準クロックCKの周波数が制御される。
送信装置から送信されるTSパケット中のPCRの値は時間の経過に比例して増加する。しかしながら、伝送路のジッタによりクロック再生部106に到着したPCRの値は完全には直線的に増加しない。
まず、時刻t1までクロック再生部106により再生されるSTCの値が直線I0の傾きで増加する。時刻t1でSTCの値ST1がPCRの値PC1よりも大きい場合、クロック再生部106は、STCの値をPCRの値PC1に設定するとともに、基準クロックCKの周波数を減少させる。それにより、再生されるSTCの値の変化の傾きが直線I1で示されるように小さくなる。
時刻t2でSTCの値ST2がPCRの値PC2よりも小さい場合、クロック再生部106は、STCの値をPCRの値PC2に設定するとともに、基準クロックCKの周波数を増加させる。それにより、再生されるSTCの値の変化の傾きが直線I2で示されるように大きくなる。
時刻t3でSTCの値ST3がPCRの値PC3よりも大きい場合、クロック再生部106は、STCの値をPCRの値PC3に設定するとともに、基準クロックCKの周波数を減少させる。それにより、再生されるSTCの値の変化の傾きが直線I3で示されるように小さくなる。
時刻t4でSTCの値ST4がPCRの値PC4よりも小さい場合、クロック再生部106は、STCの値をPCRの値PC4に設定するとともに、基準クロックCKの周波数を増加させる。それにより、再生されるSTCの値の変化の傾きが直線I4で示されるように大きくなる。
このように、クロック再生部106の動作によりSTCの値がPCRの値に一致するように、STCの値が設定されるとともに、基準クロックCKの周波数が制御される。
図6はTSパケットのデータ誤りがない場合におけるPCRの到着時刻とPCRの値およびSTCの値との関係を示す図である。
図6の横軸はクロック再生部106へのPCRの到着時刻を示し、縦軸はPCRの値および再生されたSTCの値を示す。図6において、クロック再生部106に到着したPCRの値をドットで示し、再生されたSTCの値の変化を線L1で示す。図6では、STCの値の変化が近似的に直線L1で示されているが、実際には、図5に示したように、PCRの値とSTCの値との差分値に基づいて直線L1の傾きは逐次変化する。
図6の例では、PCRが時刻T1,T2,T3,T4,T5,T6,T7,T8,T9でクロック再生部106に到着する。
図6からわかるように、このようなクロック再生部106の動作により、再生されるSTCの値がPCRの値に近づくとともに、クロック再生部106により生成される基準クロックCKの周波数が送信装置における基準クロックの周波数に等しくなる。すなわち、トランスポートストリーム処理装置における基準クロックCKが送信装置における基準クロックに同期する。
それにより、ビデオ復号回路108およびオーディオ復号回路110によりビデオ信号VSおよびオーディオ信号ASが正しいタイミングで復号される。
(8−2)データ誤りが検出された場合の動作
次に、図4のAFエラー判定器210によりTSパケットのデータ誤りが検出された場合のクロック再生部106の動作を説明する。
TSパケットにデータ誤りが生じた場合には、TSパケットに含まれるPCRに誤りが生じている可能性がある。この場合に、誤ったPCRがクロック再生部106に与えられると、クロック再生部106は、誤ったPCRの値とSTCの値との差分値が0となるように動作する。それにより、トランスポートストリーム処理装置における基準クロックCKが送信装置における基準クロックに正常に同期しない。
本実施の形態に係るトランスポートストリーム処理装置においては、TSパケットにデータ誤りが生じた場合には、処理部102のTSパケットフィルタ216からそのTSパケットが出力されない。したがって、PIDフィルタ部104はPCRを出力しない。
図7はTSパケットのデータ誤りが検出された場合のクロック再生部106の動作を説明するための図である。
図7の横軸はクロック再生部106へのPCRの到着時刻を示し、縦軸はPCRの値およびSTCの値を示す。図7において、クロック再生部106に到着したPCRの値を大きなドットで示し、STCの値の変化を直線I0,I1,I4で示す。基準クロックCKの周波数は直線I0,I1,I4の傾きに対応する。
まず、時刻t1までクロック再生部106により再生されるSTCの値が直線I0の傾きで増加する。時刻t1でSTCの値ST1がPCRの値PC1よりも大きい場合、クロック再生部106は、STCの値をPCRの値PC1に設定するとともに、基準クロックCKの周波数を減少させる。それにより、再生されるSTCの値の変化の傾きが直線I1で示されるように小さくなる。
時刻t2で伝送エラーによるデータ誤りが検出されると、クロック再生部106にSTCが到着しない。この場合、クロック再生部106の比較器112では、PCRの値とSTCの値との比較が行われない。そのため、クロック再生部106は、基準クロックCKの周波数を時刻t1で制御された周波数に維持する。それにより、再生されるSTCの値の変化の傾きが直線I1の傾きに維持される。
また、時刻t3で伝送エラーによるデータ誤りが検出されると、クロック再生部106にSTCが到着しない。この場合、クロック再生部106の比較器112では、PCRの値とSTCの値との比較が行われない。そのため、クロック再生部106は、基準クロックCKの周波数を時刻t1で制御された周波数に維持する。それにより、再生されるSTCの値の変化の傾きが直線I1の傾きに維持される。
時刻t4でSTCの値ST4がPCRの値PC4よりも小さい場合、クロック再生部106は、STCの値をPCRの値PC4に設定するとともに、基準クロックCKの周波数を増加させる。それにより、再生されるSTCの値の変化の傾きが直線I4で示されるように大きくなる。
このように、クロック再生部106にPCRが到着しない期間には、前回PCRが到着したときの基準クロックCKの周波数が維持される。すなわち、クロック再生部106によるSTCの値が再設定および基準クロックCKの制御動作が停止される。その後クロック再生部106にPCRが到着したときに、クロック再生部106により、STCの値が新たなPCRの値に一致するように、STCの値が設定されるとともに、基準クロックCKの周波数が制御される。したがって、TSパケットが削除されたことによりクロック再生部106の動作に大きな影響は生じない。
図8はTSパケットのデータ誤りがある場合におけるPCRの到着時刻とPCRの値およびSTCの値との関係を示す図である。
図8の横軸はクロック再生部106へのPCRの到着時刻を示し、縦軸はPCRの値および再生されたSTCの値を示す。図8において、クロック再生部106に到着したPCRの値をドットで示し、再生されたSTCの値の変化を線L2で示す。図8では、STCの値の変化が近似的に直線L2で示されているが、実際には、図7に示したように、PCRの値とSTCの値との差分値に基づいて直線L2の傾きは逐次変化する。
図8の例では、時刻T2から時刻T3までの期間は伝送エラーによりTSパケットにデータ誤りが発生している。そのため、PCRは時刻T2,T3でクロック再生部106に到着しない。この場合、PCRは時刻T1,T4,T5,T6,T7,T8,T9でクロック再生部106に到着する。
まず、時刻T1において、クロック再生部106の動作により、STCの値がPCRの値に一致するようにSTCの値が設定されるとともに、基準クロックCKの周波数が制御される。
次に、時刻T2,T3では、クロック再生部106にPCRが到着しない。この場合、クロック再生部106により生成される基準クロックCKの周波数は、時刻T1で制御された周波数のまま変化しない。したがって、カウンタ118から出力されるSTCの値は時間の経過に比例して増加する。すなわち、時刻T1〜T4の期間においては、直線L2の傾きは変化しない。
その後、時刻T4において、クロック再生部106にPCRが到着すると、クロック再生部106の動作により、STCの値が新たなPCRの値に一致するように、STCの値が設定されるとともに、基準クロックCKの周波数が制御される。
時刻T5,T6,T7,T8,T9においても、同様に、クロック再生部106に到着したPCRの値に基づいて、クロック再生部106の動作により、STCの値が新たなPCRの値に一致するように、STCの値が設定されるとともに、基準クロックCKの周波数が制御される。
図8からわかるように、このようなクロック再生部106の動作により、データ誤りによりPCRがクロック再生部06に到着しない期間が生じても、再生されるSTCの値がPCRの値に近づくとともに、クロック再生部106により生成される基準クロックCKの周波数が送信装置における基準クロックの周波数に等しくなる。すなわち、トランスポートストリーム処理装置における基準クロックCKが送信装置における基準クロックに同期する。
それにより、ビデオ復号回路108およびオーディオ復号回路110によりビデオ信号VSおよびオーディオ信号ASが正しいタイミングで復号される。
(9)実施の形態の効果
上記のように、本実施の形態に係るトランスポートストリーム処理装置においては、PCRを含むTSパケットにデータ誤りが生じた場合に、そのTSパケットが削除される。それにより、誤ったPCRに基づいてクロック再生部106がSTCを再生するとともに基準クロックCKの周波数を制御することが防止される。したがって、クロック再生部106により生成される基準クロックCKと送信装置における基準クロックとの正常な同期を確保することができる。また、誤ったPCRに基づく同期処理が伝播することを防止することができる。
さらに、データ誤りが生じたTSパケットがクロック再生部106に与えられないので、クロック再生部106が誤ったPCRに基づいて不必要な同期処理を行うことがない。それにより、クロック再生部106によるTSパケットの同期処理に無駄な負荷が生じない。
(10)請求項の各構成要件と実施の形態の各部との対応
本実施の形態では、クロック再生部106が制御部に相当し、ビデオ復号回路108またはオーディオ復号回路110がトランスポートストリーム処理部に相当し、PIDフィルタ部104のAFC検出器206、AFL検出器208およびAFエラー判定器210が検出部に相当し、PIDフィルタ部104のTSパケットフィルタ216が停止部または削除部に相当する。また、AFC検出器206が第1の抽出部に相当し、AFL検出器208が第2の抽出部に相当し、AFエラー判定器210が判定部に相当する。さらに、PCRが時刻情報に相当し、“adaptation_field_control(アダプテーションフィールド制御)”が第1の識別子に相当し、“adaptation_field_length(アダプテーションフィールド長)”が第2の識別子に相当する。
(11)他の実施の形態
なお、上記実施の形態では、AFCの値から推測されるアダプテーションフィールドの長さまたはその範囲とAFLの値から算出されるアダプテーションフィールドの長さとが整合しない場合に、該当するTSパケットを削除しているが、AFCの値から推測されるアダプテーションフィールドの長さまたはその範囲とAFLの値から算出されるアダプテーションフィールドの長さとが整合しない場合に、該当するTSパケットのアダプテーションフィールドを無効化することによりアダプテーションフィールドを削除してもよい。ここで、アダプテーションフィールドの無効化とは、アダプテーションフィールドの内容を意味のない値にすることである。例えば、アダプテーションフィールドのすべての値を0にする。
また、上記実施の形態においては、時刻情報(時刻参照値)としてPCRを用いているが、時刻情報はこれに限定されるものではなく、送信装置の基準クロックとトランスポートストリーム処理装置の基準クロックとの同期をとるための他の時刻情報を用いてもよい。例えば、時刻情報として、SCR(システムクロックリファレンス;system clock reference)を用いることもできる。
また、クロック再生部106の全てが電子回路等のハードウエアにより実現されてもよく、あるいはクロック再生部106の一部がCPU(中央演算処理装置)およびコンピュータプログラム等のソフトウエアにより実現されてもよい。例えば、比較器112の機能がCPUおよびコンピュータプログラムにより実現されてもよい。
さらに、PIDフィルタ部104の全てが電子回路等のハードウエアにより実現されてもよく、あるいはPIDフィルタ部104の一部および全てがCPUおよびコンピュータプログラム等のソフトウエアにより実現されてもよい。
さらに、上記実施の形態では、トランスポートストリーム処理部がビデオ復号回路108またはオーディオ復号回路110である場合を説明したが、これに限定されず、トランスポートストリーム処理部がTSパケットのデータを復号するデータ復号部等の他の処理部であってもよい。
また、上記実施の形態では、第1および第2の識別子としてAFCの値およびAFLの値に基づいてTSパケットにデータ誤りがあるか否かを検出しているが、他の方法でTSパケットにデータ誤りがあるか否かを検出してもよい。
また、上記実施の形態では、PCRを含むTSパケットにデータ誤りがある場合にそのTSパケットを削除することによりクロック再生部l06による基準クロックCKの制御動作を停止させているが、時刻情報を含むTSパケットにデータ誤りがある場合にTSパケットを削除せずにクロック再生部l06の制御動作を停止させてもよい。この場合、クロック再生部l06により生成される基準クロックCKの周波数が維持される。
さらに、上記実施の形態では、伝送路におけるジッタによる伝送エラーによりTSパケットのデータ誤りが生じる場合を説明しているが、本発明に係るトランスポートストリーム処理装置は、他の原因によりTSパケットのデータ誤りが生じる場合にも適用可能である。
本発明に係るトランスポートストリーム処理装置は、トランスポートストリームを受信するテレビジョン受像機等の受信装置、DVD、ビデオテープ、ハードディスク等の記録媒体の再生を行う再生装置、記録を行う記録装置または記録および再生を行う記録再生装置等に利用することができる。
図1は本発明の一実施の形態に係るトランスポートストリーム処理装置の構成を示すブロック図 図2はトランスポートストリームのTSパケットの構成の一部を示す図 図3は図1のトランスポートストリーム処理装置における処理部の構成を示すブロック図 図4は図3の処理部のAFエラー判定器によるデータ誤りの判定動作を示すフローチャート 図5はTSパケットのデータ誤りが検出されなかった場合のクロック再生部の動作を説明するための図 図6はTSパケットのデータ誤りがない場合におけるPCRの到着時刻とPCRの値およびSTCの値との関係を示す図 図7はTSパケットのデータ誤りが検出された場合のクロック再生部の動作を説明するための図 図8はTSパケットのデータ誤りがある場合におけるPCRの到着時刻とPCRの値およびSTCの値との関係を示す図

Claims (18)

  1. 時刻情報を含むトランスポートストリームパケットを含むトランスポートストリームを処理するトランスポートストリーム処理装置であって、
    基準クロックを生成するとともに、トランスポートストリーム中のトランスポートストリームパケットに含まれる時刻情報に基づいて基準クロックの周波数を制御する制御部と、
    前記制御部により生成された基準クロックに応答してトランスポートストリームに所定の処理を行うトランスポートストリーム処理部と、
    トランスポートストリーム中の時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りを検出する検出部と、
    前記検出部により時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、前記制御部による基準クロックの周波数の制御動作を停止させる停止部とを備えた、トランスポートストリーム処理装置。
  2. 前記停止部は、前記検出部により時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、データ誤りを含むトランスポートストリームパケットの少なくとも時刻情報を削除する削除部を含む、請求項1記載のトランスポートストリーム処理装置。
  3. 前記制御部は、前記削除部によりトランスポートストリームパケットの少なくとも時刻情報が削除された場合に、新たな時刻情報が与えられるまで、基準クロックの周波数を時刻情報の削除前の値に維持する、請求項2記載のトランスポートストリーム処理装置。
  4. トランスポートストリームパケットは、アダプテーションフィールドに関する情報を含み、
    前記検出部は、トランスポートストリームパケットのアダプテーションフィールドに関する情報に基づいて当該トランスポートストリームパケットのデータ誤りを検出する、請求項1記載のトランスポートストリーム処理装置。
  5. トランスポートストリームパケットのアダプテーションフィールドに関する情報は、当該トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドおよびペイロードの有無を示す第1の識別子と、当該トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドの長さを示す第2の識別子とを含み、
    前記検出部は、前記第1の識別子および前記第2の識別子に基づいて当該トランスポートストリームパケットのデータ誤りの有無を判定する、請求項4記載のトランスポートストリーム処理装置。
  6. 前記検出部は、前記第2の識別子が示すアダプテーションフィールドの長さが前記第1の識別子から推定されるアダプテーションフィールドの長さの条件を満たさない場合に、当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあると判定する、請求項5記載のトランスポートストリーム処理装置。
  7. 前記第1の識別子は、当該トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドおよびペイロードの有無を示すアダプテーションフィールド制御の値であり、前記第2の識別子は、当該トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドの長さを示すアダプテーションフィールド長の値であり、
    前記検出部は、アダプテーションフィールド長の値により算出されるアダプテーションフィールドの長さがアダプテーションフィールド制御の値から推測されるアダプテーションフィールドの長さまたは長さの範囲に整合しない場合に、当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあると判定する、請求項6記載のトランスポートストリーム処理装置。
  8. 前記検出部は、
    トランスポートストリームパケットからアダプテーションフィールド制御の値を抽出する第1の抽出部と、
    トランスポートストリームパケットからアダプテーションフィールド長の値を抽出する第2の抽出部と、
    前記第1の抽出部により抽出されたアダプテーションフィールド制御の値および前記第2の抽出部により抽出されたアダプテーションフィールド長の値に基づいて当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあるか否かを判定する判定部とを含む、請求項7記載のトランスポートストリーム処理装置。
  9. 前記削除部は、前記検出部により時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、データ誤りを含むトランスポートストリームパケットを削除する、請求項2記載のトランスポートストリーム処理装置。
  10. 時刻情報を含むトランスポートストリームパケットを含むトランスポートストリームを処理するトランスポートストリーム処理方法であって、
    基準クロックを生成するとともに、トランスポートストリーム中のトランスポートストリームパケットに含まれる時刻情報に基づいて基準クロックの周波数を制御するステップと、
    前記生成された基準クロックに応答してトランスポートストリームに所定の処理を行うステップと、
    トランスポートストリーム中の時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りを検出するステップと、
    時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、基準クロックの周波数の制御動作を停止させるステップとを備えた、トランスポートストリーム処理方法。
  11. 前記停止させるステップは、時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、データ誤りを含むトランスポートストリームパケットの少なくとも時刻情報を削除するステップを含む、請求項10記載のトランスポートストリーム処理方法。
  12. 前記制御するステップは、トランスポートストリームパケットの少なくとも時刻情報が削除された場合に、新たな時刻情報が与えられるまで、基準クロックの周波数を時刻情報の削除前の値に維持するステップを含む、請求項11記載のトランスポートストリーム処理方法。
  13. トランスポートストリームパケットは、アダプテーションフィールドに関する情報を含み、
    前記検出するステップは、トランスポートストリームパケットのアダプテーションフィールドに関する情報に基づいて当該トランスポートストリームパケット中のデータ誤りを検出するステップを含む、請求項10記載のトランスポートストリーム処理方法。
  14. トランスポートストリームパケットのアダプテーションフィールドに関する情報は、当該トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドおよびペイロードの有無を示す第1の識別子と、当該トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドの長さを示す第2の識別子とを含み、
    前記検出するステップは、前記第1の識別子および前記第2の識別子に基づいて当該トランスポートストリームパケットのデータ誤りの有無を判定するステップを含む、請求項13記載のトランスポートストリーム処理方法。
  15. 前記検出するステップは、前記第2の識別子が示すアダプテーションフィールドの長さが前記第1の識別子から推定されるアダプテーションフィールドの長さの条件を満たさない場合に、当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあると判定するステップを含む、請求項14記載のトランスポートストリーム処理方法。
  16. 前記第1の識別子は、トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドおよびペイロードの有無を示すアダプテーションフィールド制御の値であり、前記第2の識別子は、トランスポートストリームパケット中のアダプテーションフィールドの長さを示すアダプテーションフィールド長の値であり、
    前記検出するステップは、アダプテーションフィールド長の値が示すアダプテーションフィールドの長さがアダプテーションフィールド制御の値から推測されるアダプテーションフィールドの長さまたは長さの範囲に整合しない場合に、当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあると判定するステップを含む、請求項15記載のトランスポートストリーム処理方法。
  17. 前記検出するステップは、
    トランスポートストリームパケットからアダプテーションフィールド制御の値を抽出するステップと、
    トランスポートストリームパケットからアダプテーションフィールド長の値を抽出するステップと、
    前記抽出されたアダプテーションフィールド制御の値および前記抽出されたアダプテーションフィールド長の値に基づいて当該トランスポートストリームパケットにデータ誤りがあるか否かを判定するステップとを含む、請求項16記載のトランスポートストリーム処理方法。
  18. 前記削除するステップは、時刻情報を含むトランスポートストリームパケットのデータ誤りが検出された場合に、データ誤りを含むトランスポートストリームパケットを削除するステップを含む、請求項11記載のトランスポートストリーム処理方法。
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