JP4278898B2 - 電気接続箱 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂成形体の反りを防止するためのリブ構造を有する電気接続箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形法で製作される樹脂成形体は、樹脂内の残留応力などの原因により反りが発生しやすい。樹脂成形された容器の本体とその蓋体に反りが発生すると、蓋体と本体との嵌合が不可能になったり、あるいはその嵌合が不完全になり、蓋体と本体との間に隙間が生じたりする。
電気接続箱のアッパーケースとロアーケースの嵌合が上述の原因により不完全になると、ごみや水滴などが内部に入りやすくなり、電気的な不具合を生じる恐れがある。
【0003】
一般的に、樹脂は固化すると体積が収縮する。出射成形された箱体の場合、断面が直角のL字状を成すべき壁面部が、収縮により内側に傾くように変形し、反ることがある。この変形を図5(a)〜(c)を用いて説明する。
【0004】
成形金型内に注入された溶融状態の樹脂1は直角のL字形になっているが(図5(a))、両表面から冷却されるにつれて、樹脂1の固化部分1a、1bが増える(図5(b))。固化部分1a、1bには溶融部分の収縮により内向きに変形させる応力2が作用する。樹脂1全体が固化し、成形金型から取り出された状態では、断面が直角であるべき壁面部3は、残留応力で内向きに反った状態になる(図5(c))。
【0005】
そこで、箱体の断面がL字状になるべき壁面部の反りを防止するために、図6(a)に示すように、箱体4のL字状の壁面部4aに三角形状のリブ5を設けたり、あるいは、図6(b)に示すように、L字形状のリブ6を設けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のような三角形状あるいはL字形状のリブを設けた場合、以下のような問題があった。即ち、
1)その効果を発揮させるためには、リブにある程度の大きさが必要になる。そのため、リブを設けると、箱体内部のスペースに制約を生じたり、場合によっては、そのスペース上、十分な大きさのリブを設けることが困難になることがある。
【0007】
2)リブが比較的大きくなるため、樹脂成形後の冷却、固化の過程において、最後に冷却、固化されるリブの付け根部分の樹脂に引けが生じることがある。この樹脂の引けが生じると、リブとして有効な三角形状あるいはL字形状が形成されず、また、外観を損なうこともある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決すべくなされたもので、請求項1記載の発明は、射出成形によって形成されたアッパーケース及びロアケースを嵌合して構成し、前記アッパーケースとロアケースの少なくとも一方は、前記アッパーケースの上面と側面、前記ロアケースの下面と側面、それぞれからなる断面がL字状のL字状壁面部の内側に反り防止のためのリブを有する電気接続箱であって、前記リブを、前記L字状壁面部の角部内側で、前記L字状壁面部に一体成形するとともに、前記L字状壁面部の内側向きに凸状となる円弧状部を有する板状に形成したことを特徴とするものである。ここで、円弧状部とは、必ずしも円弧である必要はなく、膨らみを有する形状であればよい。
【0009】
請求項1の発明によれば、前記L字状壁面部に一体成形された板状のリブは円弧状部を有し、該円弧状部がL字状壁面部の内側に張り出すように前記L字状壁面部の角部内側に設けられている。このため、樹脂の射出成形において、リブは従来よりも小さなサイズでL字状壁面部の内向きの反りを防ぐことができ、また、リブの付け根部分の樹脂の引けを少なくすることができる。したがって、電気接続箱のアッパーケースとロアーケースのL字状壁面部の内向きの反りを防ぐことができ、それらの嵌合状態がよくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明にかかる電気接続箱を構成する樹脂成形体のリブ構造の一実施形態を示す斜視図である。本実施形態は、電気接続箱を構成する箱体11の断面がL字状のL字状壁面部11aの内側の所要箇所にリブ12を設けたものである。
本実施形態が従来例と異なる特徴的なことは、リブ12が図2(c)に示すように、円弧状部12aを有し、該円弧状部12aがL字状壁面部11aの内側に張り出すように設けられていることである。
【0011】
射出成形によるリブ12の形成について、図2(a)〜(c)を用いて説明する。
成形金型内に注入された溶融状態の樹脂13は直角のL字形になっており(図2(a))、両表面から冷却されて、樹脂13の固化部分13a、13bが増えていく(図2(b))。溶融状態の樹脂13が固化していく過程で、溶融部分の収縮により、固化部分13a、13bには内向きの応力14が発生するが、弓形の固化部分13cには、逆向きの応力15が発生する。その結果、樹脂13全体が固化し、成形金型から取り出された状態では、リブ12のサイズが比較的小さくても、断面がL字形であるべきL字状壁面部11aは、内側への反りが抑制された状態になる(図2(c))。
【0012】
なお、リブ12の形状は、上記実施形態に限定されず、例えば図3に示すように、円弧状部12aを有しておれば、L字状をなしていてもよい。
【0013】
実施例
図4(a)は、電気接続箱の分解斜視図である。
この電気接続箱は、図4(a)に示すように、射出成形された樹脂からなるアッパーケース21とロアケース31とからなり、アッパーケース21はロアケース31に嵌合して被せられる。
【0014】
アッパーケース21の断面L字状のL字状壁面部21aの内側には、図4(b)に示すように、円弧状部22aを有するリブ22が、該円弧状部22aがL字状壁面部21aの内側に張り出すように設けられている。また、ロアケース31のL字状壁面部31aの内側にも、図4(a)に示すように、円弧状部32aを有するリブ32が、該円弧状部32aがL字状壁面部31aの内側に張り出すように設けられている。
なお、ロアケース31において、33はロアケース31内に収容される配線基板(図示されず)に取り付けられる基板コネクタの端子が挿入される穴である。
【0015】
この電気接続箱は上述のように、アッパーケース21とロアケース31にそれぞれリブ22、32が設けられているため、L字状壁面部21a、31aの内側への反りが抑制される。したがって、アッパーケース21とロアケース31は確実に嵌合し、電気接続箱内にごみや水滴などが入るのを防ぐことができる。
【0016】
なお、上記実施例では、アッパーケース21とロアケース31のそれぞれに、リブ22、32を設けたが、アッパーケース21とロアケース31のどちらか一方のみにリブを設けてもよく、その場合も嵌合状態は向上する。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、比較的小さなリブでも、L字状壁面部の内向きの反りを抑制することができ、また、リブの付け根部分の樹脂の引けを少なくすることができるので、電気接続箱のアッパーケースとロアーケースの嵌合がよくなり、電気接続箱内にごみや水滴などが入るのを防ぐことができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気接続箱を構成する樹脂成形体のリブ構造の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】(a)〜(c)は、上記実施形態のリブ構造の成形過程の説明図である。
【図3】本発明に係る電気接続箱を構成する樹脂成形体のリブ構造の他の実施形態を示す斜視図である。
【図4】(a)、(b)はそれぞれ、本発明の実施例である電気接続箱の分解斜視図、およびそのアッパーケースのA−A断面図である。
【図5】(a)〜(c)は、射出成形により樹脂成形体のL字状壁面部に反りが形成される過程の説明図である。
【図6】(a)、(b)はそれぞれ、樹脂成形体のリブ構造の従来例の斜視図である
【符号の説明】
11 箱体
11a、21a、31a L字状壁面部
12、22、32 リブ
12a、22a、32a 円弧状部
13 樹脂
13a、13b、13c 固化部分
21 アッパーケース
31 ロアケース
33 穴
Claims (1)
- 射出成形によって形成されたアッパーケース及びロアケースを嵌合して構成し、前記アッパーケースとロアケースの少なくとも一方は、前記アッパーケースの上面と側面、前記ロアケースの下面と側面、それぞれからなる断面がL字状のL字状壁面部の内側に反り防止のためのリブを有する電気接続箱であって、
前記リブを、
前記L字状壁面部の角部内側で、前記L字状壁面部に一体成形するとともに、
前記L字状壁面部の内側向きに凸状となる円弧状部を有する板状に形成した
電気接続箱。
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