JP4278227B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、車いす用エスカレータの特殊踏段のような機構部を駆動するモータを制御するモータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、モータを使用して機構部を駆動させるとき、モータにトルク変動があれば機構部側に様々な支障が生じてくる。一例として、車いす用エスカレータの場合、車いすを乗せるときに展開する特殊踏段を機構部とし、これをモータで展開制御するモータ制御装置は、図11〜図13に示す構成である。
【0003】
まず図11(a)に示すように、車いす用エスカレータの特殊踏段10は、特殊踏段A10aと特殊踏段B10bから構成され、通常時には特殊踏段B10b側の展開部は折り畳まれた状態にして通常の踏段と同じ形状をしている。そして、車いすを乗せるときには、同図(b)に示すように、モータ(この図では図示せず)によってアーム11を回転駆動させることにより、展開部10cを持ち上げ、特殊踏段B10bから送り出すように展開し、特殊踏段A10aと合わせて車いすを積載させる水平部分を作る。このように車いす用エスカレータで特殊踏段10において特殊踏段B10bを展開させ、また折り畳んで元の状態にする動作の駆動にモータを用いている。
【0004】
このような機構部を駆動するモータに対する制御装置は、図12に示す構成であり、コントローラ1、モータ制御回路3、モータ(MT)4、整流回路5、電源6、リミットスイッチ7から構成されている。コントローラ1はモータ制御回路3内のリレー301a,301bをON/OFF制御する。特殊踏段10を駆動するモータ4は直流モータであり、電源6は交流であるので、整流回路5は交流電源6を直流に整流してモータ4に給電する。リミットスイッチ7は特殊踏段10の展開完了を確認するためのものであり、これが作動することによりコントローラ1は特殊踏段10の展開完了を認識する。
【0005】
図13に示すように、特殊踏段10において、モータ4はギアボックス12に接続してあり、モータ4の回転出力はこのギアボックス12を経てアーム11に伝達される。そしてモータの回転力にブレーキを掛けるため、ダイナミックブレーキ抵抗(RB)302を用いている。
【0006】
この従来のモータ制御装置では、モータ制御は電流フィードバック制御や電圧フィードバック制御は行わず、オープンループで制御している。例えば、特殊踏段10を展開させる場合、コントローラ1がモータ制御回路3の主回路リレーL301aをオンすると、モータ4が回転して特殊踏段B10bが展開する。そして、アーム11の展開角度が90°を超えると踏段展開時の慣性力とモータ4の力とにより展開速度が速くなるため、主回路リレーL301aをオフして、ブレーキ抵抗302をモータ4に接続してブレーキを掛け、展開スピードを制限する。
【0007】
そして展開スピードを制限しながら全展開位置まで展開すると、リミットスイッチ7が作動して展開完了をコントローラ1に認識させる。コントローラ1は展開完了を認識すると、次のモードである車いす運搬モードへ移行することになる。他方、コントローラ1は、展開完了確認用のリミットスイッチ7の作動信号が一定時間以上入力されない場合には、モータ4のロックやモータ制御回路3の異常と判断して異常発報する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような車いす用エスカレータの特殊踏段展開制御を行うようなモータ制御装置では、次のような問題点があった。車いす用エスカレータが設置されるのは主に鉄道の駅舎であるが、駅舎の電源設備では、ラッシュ時には負荷が集中して電源電圧が降下し、逆に閑散時には負荷が軽くなって電源電圧が定格電圧に比べて上昇するという大きな電圧変動がある。そして、電源電圧が上昇した場合、モータに流れる電流が大きくなりトルクが出過ぎるために、展開速度が速くなる。この結果、モータ制御装置においてモータ4にダイナミックブレーキを掛けるタイミングが遅れて特殊踏段Bから展開部が勢いよく飛び出してしまう場合がある。逆に、電源電圧が降下した場合、モータに流れる電流が小さくなり、トルクが少なすぎるために展開速度が遅くなり、ダイナミックブレーキを掛けるタイミングが早すぎて踏段の全展開ができなくなったり、実際に展開動作を行うが、基準時間内にリミットスイッチから完了信号が出力されないためにコントローラが異常の判断をしてしまう場合がある。
【0009】
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、オープンループでのモータ制御において、電源電圧の変動でモータのトルクが変化しても機構部の動きに対する制御タイミングのずれを防止することができるモータ制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明のモータ制御装置は、機構部に接続されたモータと、前記モータに制御電力を供給する電源回路と、前記モータを停止させるべき前記機構部の移動位置を検出する回転停止位置検出手段と、前記制御電力の電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段の検出する前記制御電力の電圧に対応した前記モータの回転継続時間を記憶する通電時間記憶手段と、前記モータを起動させる起動スイッチと、前記起動スイッチが投入されたときに、前記通電時間記憶手段の記憶内容を参照して前記電圧検出手段の検出する前記制御電力の電圧に対応した前記モータの回転継続時間を割り出し、この割り出した回転継続時間だけ前記電源回路から前記モータに前記制御電力を給電させる制御回路とを備えたものである。
【0011】
請求項1の発明のモータ制御装置では、電圧検出手段の検出する制御電力の電圧に対応したモータの回転継続時間を通電時間記憶手段に登録しておき、起動スイッチが投入されたときに、制御回路が通電時間記憶手段の記憶内容を参照して電圧検出手段の検出する制御電力の電圧に対応したモータの回転継続時間を割り出し、この回転継続時間だけ電源回路からモータに制御電力を給電させるオープンループ制御を行う。
【0012】
こうして、オープンループでのモータ制御であっても、電源電圧の変動を加味してモータの回転継続時間を調整することにより、モータのトルクが変化しても機構部の動きに対する制御タイミングのずれを防止する。
【0013】
請求項2の発明のモータ制御装置は、請求項1において、前記通電時間記憶手段が、前記電源電圧検出手段の検出する前記電源電圧に対応した前記モータの回転継続時間をテーブル形式のデータにして記憶していることを特徴としており、制御回路が通電時間記憶手段に登録されているテーブル形式のデータを参照して電圧検出手段の検出する制御電力の電圧に対応したモータの回転継続時間を割り出し、この回転継続時間だけ電源回路からモータに制御電力を給電させるオープンループ制御を行う。
【0014】
請求項3の発明のモータ制御装置は、請求項1において、前記通電時間記憶手段が、前記電源電圧検出手段の検出する前記電源電圧に対応した前記モータの回転継続時間を関数形式で記憶していることを特徴としており、制御回路が通電時間記憶手段に登録されている関数を用いて電圧検出手段の検出する制御電力の電圧に対応したモータの回転継続時間を割り出し、この回転継続時間だけ電源回路からモータに制御電力を給電させるオープンループ制御を行う。
【0015】
請求項4の発明のモータ制御装置は、請求項1〜3において、さらに、前記電圧検出手段の検出する前記制御電力の電圧が所定の範囲を逸脱する過大電圧又は過小電圧であった場合に異常を表示する異常表示手段を備えたものであり、制御電力の電圧が所定の範囲を逸脱する過大電圧又は過小電圧であった場合に異常を表示する。
【0016】
請求項5の発明のモータ制御装置は、機構部に接続されたモータと、前記モータに制御電力を供給する電源回路と、前記モータを停止させるべき前記機構部の移動位置を検出する回転停止位置検出手段と、前記モータに対する制御電力の電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の検出する前記制御電力の電流に対応した前記モータの回転継続時間を記憶する通電時間記憶手段と、前記モータを起動させる起動スイッチと、前記起動スイッチが投入されたときに、前記通電時間記憶手段の記憶内容を参照して前記電流検出手段の検出する前記制御電力の電流に対応した前記モータの回転継続時間を割り出し、この割り出した回転継続時間だけ前記電源回路から前記モータに前記制御電力を給電させる制御回路とを備えたものである。
【0017】
請求項5の発明のモータ制御装置では、電流検出手段の検出する制御電力の電流に対応したモータの回転継続時間を通電時間記憶手段に登録しておき、起動スイッチが投入されたときに、制御回路は通電時間記憶手段の記憶内容を参照して電流検出手段の検出する制御電力の電流に対応したモータの回転継続時間を割り出し、この回転継続時間だけ電源回路からモータに制御電力を給電させるオープンループ制御を行う。
【0018】
こうして、オープンループでのモータ制御であっても、電源電流の変動を加味してモータの回転継続時間を調整することにより、モータのトルクが変化しても機構部の動きに対する制御タイミングのずれを防止する。
【0019】
請求項6の発明のモータ制御装置は、請求項5において、前記通電時間記憶手段が、前記電流検出手段の検出する前記電源電力の電流に対応した前記モータの回転継続時間をテーブル形式のデータにして記憶していることを特徴としており、制御回路が通電時間記憶手段に登録されているテーブル形式のデータを参照して電流検出手段の検出する電流に対応したモータの回転継続時間を割り出し、この回転継続時間だけ電源回路からモータに制御電力を給電させるオープンループ制御を行う。
【0020】
請求項7の発明のモータ制御装置は、請求項5において、前記通電時間記憶手段が、前記電流検出手段の検出する前記電源電力の電流に対応した前記モータの回転継続時間を関数形式で記憶していることを特徴としており、制御回路が通電時間記憶手段に登録されている関数を用いて電流検出手段の検出する電流に対応したモータの回転継続時間を割り出し、この回転継続時間だけ電源回路からモータに制御電力を給電させるオープンループ制御を行う。
【0021】
請求項8の発明のモータ制御装置は、請求項5〜7において、さらに、前記電流検出手段の検出する前記制御電力の電流が所定の範囲を逸脱する過大電流又は過小電流であった場合に異常を表示する異常表示手段を備えたものであり、制御電力の電流が所定の範囲を逸脱する過大電流又は過小電流であった場合に異常を表示する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は本発明の第1の実施の形態の構成を示している。第1の実施の形態のモータ制御装置は、図11に示した従来例と同様の車いす用エスカレータの特殊踏段10を駆動対象の機構部とし、その展開・収納を行うモータ4を制御するためのものである。このような機構部を駆動するモータ制御装置は、コントローラ1、図3に示したような電源電圧−モータOFFタイミングのデータテーブルを記憶するメモリ2、モータ制御回路3、モータ(MT)4、整流回路5、電源6、リミットスイッチ7、そして本発明の特徴である電源電圧を検出するための電圧検出器8から構成されている。
【0023】
コントローラ1はメモリ2に対してデータの読込み書込みが可能である。モータ制御回路3の主回路リレーL301a、主回路リレーR301bはコントローラ1に接続されていて、コントローラ1の出力によりON/OFF制御される。そして、この主回路リレーL301aがオンすればそのリレー常開接点Lが閉じ、リレー常閉接点Lは開き、同様に主回路リレーR301bがオンすればそのリレー常開接点Rが閉じ、リレー常閉接点Rは開くことになる。また、特殊踏段10の展開時には、コントローラ1によって主回路リレーL301aをオンさせることにより、モータ4を正転駆動させる。特殊踏段10の収納時には、コントローラ1によって主回路リレーR301bをオンさせることにより、モータ4を逆転駆動させる。
【0024】
特殊踏段10を駆動するモータ4は直流モータである。電源6は交流であり、整流回路5によって交流電源6を直流に整流してモータ4に給電する。リミットスイッチ7は特殊踏段10の展開完了を確認するためのものであり、これが作動することによりコントローラ1は特殊踏段10の展開完了を認識する。整流回路5の直流出力側に電圧検出器8が設けてある。
【0025】
機構部である特殊踏段10は従来例と同様に図11、図13に示す構成であり、モータ4はギアボックス12に接続してあり、モータ4の回転出力はこのギアボックス12を経てアーム11に伝達される。そしてモータ4の回転力にブレーキを掛けるため、ダイナミックブレーキ抵抗(RB)302を用いている。
【0026】
次に、上記構成の第1の実施の形態のモータ制御装置の動作を説明する。
【0027】
モータ制御は電流フィードバック制御や電圧フィードバック制御は行わず、オープンループで制御している。特殊踏段10を展開させる場合、コントローラ1がモータ制御回路3の主回路である主回路リレーL301aをオンすると、モータ4が回転して図11に示したように特殊踏段B10bが展開する。そして、アーム11の展開角度が90°を超えると踏段展開時の慣性力とモータ4の力とにより展開速度が速くなるため、この90°を超える所定の展開角度θに達すると主回路リレーL301aをオフして、ブレーキ抵抗302をモータ4に接続してブレーキを掛け、展開スピードを制限する。
【0028】
そして展開スピードを制限しながら全展開位置まで展開すると、リミットスイッチ7が作動して展開完了をコントローラ1に認識させる。コントローラ1は展開完了を認識すると、次のモードである車いす運搬モードへ移行することになる。他方、コントローラ1は、展開完了確認用のリミットスイッチ7の作動信号が一定時間以上入力されない場合には、モータ4のロックやモータ制御回路3の異常と判断して異常発報する。
【0029】
反対に展開状態から展開部を特殊踏段B10bに収納する場合には、主回路リレーR301bをオンさせることによってモータ4を逆転駆動し、アーム11の上記とは逆の動きによって特殊踏段B10bに展開部を収納する。
【0030】
このような特殊踏段10の展開・収納動作させる際のモータ制御機能について、以下に説明する。図2のフローチャートを参照して、特殊踏段10を展開する場合、ステップS1でコントローラ1は電圧検出器8の検出値を入力し、メモリ2の登録内容を参照してこの電圧検出値に基づいて制御パターンを決定する(ステップS2)。
【0031】
メモリ2に登録されている制御パターンは、主回路リレーL301aをオンした後、t=t1秒後に主回路リレーL301aをオフするというものである。この制御パターンはメモリ2にあらかじめ登録してある。図3は制御パターンの一例を示している。図3では、横軸が電圧検出器8の検出する電圧検出値、縦軸が主回路リレーL301aをオフするまでのタイミングtを表している。各電圧状態で展開角θのところを通過するまでの時間をOFFタイミングとし、ここでは3モードに分割している。モード(i)は標準OFFタイミング時間よりも長いt=t3、モード(ii)は標準OFFタイミング時間であるt=t2、モード( iii)は標準OFFタイミング時間よりも短いt=t1に設定してある。以下の説明では、電源電圧が標準電圧よりも高いのでt=t1の制御パターンを選択したものとする。
【0032】
制御パターンを決定した後、コントローラ1は主回路リレーL301aをオンして主回路におけるリレー常開接点Lをオンし、モータ4に直流電力を供給して正転駆動し、特殊踏段B10bの展開動作を開始させる(ステップS3)。このとき、リレー常閉接点Lは逆にオフになり、ダイナミックブレーキ抵抗302には電流が流れない。
【0033】
主回路リレーL301aをオンさせた後、コントローラ1はカウンタ(図示せず)によって時間計測を開始し、t=t1になるまでモータ4の回転を継続する(ステップS4〜S6)。コントローラ1は選択された制御パターンの主回路リレーOFFタイミングt1になれば、主回路リレーL301aをオフしてモータ4への給電を停止する。主回路リレーL301aがオフする時、そのリレー常閉接点Lは逆にオンとなり、主回路リレーR301bは元々オフであってそのリレー常閉接点Rがオンであるので、ダイナミックブレーキ抵抗302がモータ4に接続され、モータ4にブレーキを掛ける(ステップS7)。
【0034】
この後も、モータ4はブレーキを掛けられながらも惰性で回転を続け、アーム11によって特殊踏段B10bの展開部がゆっくりと展開を続ける。そして展開部が全展開位置まで展開してリミットスイッチ7がオンすれば、コントローラ1は展開動作完了と判断して、これに続く車いす運搬モードに移行する(ステップS8,S9)。しかしながら、主回路リレーL301aをオフさせた後もカウンタで時間計測を継続し、その時間計測値があらかじめ設定した所定時間tmax を経過してもリミットスイッチ7からオン信号が得られない場合には、機構部のどこかに故障が発生したものと見なし、故障停止モードに移行する(ステップS10〜S12)。
【0035】
このようにして、第1の実施の形態のモータ制御装置によれば、オープンループでのモータ制御であっても、電源電圧の変動を加味してモータの回転継続時間を調整することにより、モータのトルクが変化しても機構部の動きに対する制御タイミングのずれを防止することができる。
【0036】
次に、本発明のモータ制御装置の第2の実施の形態を、図1、図2及び図4に基づいて説明する。第2の実施の形態のモータ制御装置の特徴は、メモリ2に図4のグラフに示すような電源電圧−主回路リレーOFFタイミングとの特性を関数にして登録したことを特徴としている。その他の構成要素はすべて、図1に示した第1の実施の形態と同じである。
【0037】
メモリ2に登録されている電源電圧−主回路リレーOFFタイミングの関数f(V)は、電圧検出器8が検出する電源電圧がVである時に主回路リレー301aをオフするタイミングtは、t=f(V)によって決定することを示している。したがって、コントローラ1は、踏段展開開始時点で主回路リレーL301aをオンさせてモータ4に通電を開始した後、電圧検出器8の電圧検出値を見て、これがVLであったとすれば、主回路リレーL301aをオフするまでの時間tをt=f(VL)と決定し、その時間tになれば主回路リレーL301aをオフさせるのである。
【0038】
この第2の実施の形態のモータ制御装置の動作は、第1の実施の形態と同様に図2のフローチャートに基づく。ただし、ステップS2の制御パターン決定処理では、上述した関数f(V)を用いて主回路リレーL301aをオフするまでの時間tを決定する点だけが異なるものとなる。
【0039】
この第2の実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様にオープンループでのモータ制御であっても、電源電圧の変動を加味してモータの回転継続時間を調整することにより、モータのトルクが変化しても機構部の動きに対する制御タイミングのずれを防止することができる。しかも、モータ通電時間の設定に関数を利用するので、第1の実施の形態よりもきめ細かな設定が可能である。
【0040】
次に、本発明のモータ制御装置の第3の実施の形態を図5〜図7に基づいて説明する。第3の実施の形態の特徴は、第1の実施の形態で用いた電源電圧検出のための電圧検出器8に代えて、モータ電流を検出する電流検出器9を備え、メモリ2に登録されている電流−主回路リレーOFFタイミングデータを参照して主回路リレーL301aのOFFタイミングを制御するようにした点にある。その他の構成要素は、図1に示した第1の実施の形態と同様である。
【0041】
以下、第3の実施の形態のモータ制御装置による特殊踏段10を展開する場合の動作を説明する。図6のフローチャートを参照して、特殊踏段10を展開する場合、ステップS21でコントローラ1は主回路リレーL301aをオンする。これにより、主回路リレーL301aのリレー常開接点Lがオンし、逆にリレー常閉接点Lはオフし、ダイナミックブレーキ抵抗302には電流が流れず、電流はすべてモータ4に給電され、これによって特殊踏段B10bが展開し始める。主回路リレーL301aをオンさせた後、タイムカウンタはタイムカウントを開始する(ステップS22)。
【0042】
さらに、コントローラ1は電流検出器9からモータ電流の検出値Iを取り込み、メモリ2に登録されている図7に示すような制御パターンに基づき、主回路リレーL301aをオンした後、主回路リレーL301aを再びオフする間での時間tを決定する(ステップS23,S24)。図7は制御パターンの一例を示している。図7では、横軸が電流検出器9の検出する電流検出値、縦軸が主回路リレーL301aをオフするまでのタイミングtを表している。各電流状態で展開角θのところを通過するまでの時間を主回路リレーOFFタイミングとし、ここでも3モードに分割している。モード(i)は標準OFFタイミング時間よりも長いt=t3、モード(ii)は標準OFFタイミング時間であるt=t2、モード( iii)は標準OFFタイミング時間よりも短いt=t1に設定してある。以下の説明では、モータ電流が標準電流よりも大きいのでt=t1の制御パターンを選択したものとする。
【0043】
制御パターンを決定した後、コントローラ1はカウンタ(図示せず)によって計測しているモータ通電時間tがt=t1になるまでモータ4の回転を継続する(ステップS25,S26)。コントローラ1は選択された制御パターンの主回路リレーOFFタイミングt1になれば、主回路リレーL301aをオフしてモータ4への給電を停止する。主回路リレーL301aがオフする時、そのリレー常閉接点Lは逆にオンとなり、主回路リレーR301bは元々オフであってそのリレー常閉接点Rがオンであるので、ダイナミックブレーキ抵抗302がモータ4に接続され、モータ4にブレーキを掛ける(ステップS27)。
【0044】
この後も、モータ4はブレーキを掛けられながらも惰性で回転を続け、アーム11によって特殊踏段B10bの展開部がゆっくりと展開を続ける。そして展開部が全展開位置まで展開してリミットスイッチ7がオンすれば、コントローラ1は展開動作完了と判断して、これに続く車いす運搬モードに移行する(ステップS28,S29)。しかしながら、主回路リレーL301aをオフさせた後もカウンタで時間計測を継続し、その時間計測値tがあらかじめ設定した所定時間tmax を経過してもリミットスイッチ7からオン信号が得られない場合には、機構部のどこかに故障が発生したものと見なし、故障停止モードに移行する(ステップS30〜S32)。
【0045】
このようにして、第3の実施の形態のモータ制御装置によれば、オープンループでのモータ制御であっても、モータ電流の変動を加味してモータの回転継続時間を調整することにより、モータのトルクが変化しても機構部の動きに対する制御タイミングのずれを防止することができる。
【0046】
なお、この第3の実施の形態においても、前述の第1の実施の形態に対する第2の実施の形態のように、図7に示した制御パターンのデータに代えて、モータ電流ILに対して関数f(IL)で主回路リレーLのOFFタイミング時間tをt=f(IL)と決定する構成にすることもできる。
【0047】
次に、本発明のモータ制御装置の第4の実施の形態を図8〜図10に基づいて説明する。第4の実施の形態のモータ制御装置は、図1に示した第1の実施の形態の構成に加えて、表示器14を追加的に備えたことを特徴とする。その他の構成は図1に示した第1の実施の形態と同じである。
【0048】
第4の実施の形態のモータ制御装置は、次のように動作する。コントローラ1は図2に示したフローチャートに基づいて特殊踏段B10bの展開動作を制御すると共に、これと並行して、図9に示すフローチャートにより、電源電圧に異常があれば表示器14に表示する制御も行なう。この異常検出時の動作は次の通りである。
【0049】
図10に示すように、特殊踏段B10bの制御可能な電源電圧範囲がVmin ≦V≦Vmax に設定されているとする。特殊踏段B10bの展開動作を開始すると、ステップS41で電源電圧Vを電圧検出器8によって検出し、これをメモリ2に登録されている制御範囲内、Vmin ≦V≦Vmax にあるかどうかを判定する(ステップS42,S43)。そして制御範囲内の電圧であれば踏段変形モードを実行する(ステップS44)。しかしながら、電源電圧が制御範囲を超えている場合には、異常ありと見なして表示器14を異常表示させ、車いすモードを禁止する(ステップS45,S46)。
【0050】
このようにして、第4の実施の形態では、電源電圧が制御範囲を外れている場合に異常表示を行ない、車いすモードを禁止することにより、電源電圧が制御範囲外である場合に特殊踏段の展開変形の途中で永久故障になってしまうのを防止する。
【0051】
なお、第4の実施の形態では電源電圧に制御範囲を設定し、制御範囲を超える電源電圧を検出したときには表示器14に異常表示を行ない、車いすモードを禁止する構成にしたが、図5に示した第3の実施の形態の構成において、さらに第4の実施の形態と同様の表示器14を設け、モータ電流IにImin ≦I≦Imax という制御範囲を設け、この範囲内にある場合にも特殊踏段の展開変形制御を許可し、範囲外であれば表示器14に異常表示を行ない、車いすモードを禁止する構成にすることもできる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように請求項1〜3の発明によれば、オープンループでのモータ制御であっても、電源電圧の変動を加味してモータの回転継続時間を調整することにより、モータのトルクが変化しても機構部の動きに対する制御タイミングのずれを防止することができる。
【0053】
請求項4の発明によれば、請求項1〜3の発明の効果に加えて、さらに、電圧検出手段の検出する制御電力の電圧が所定の範囲を逸脱する過大電圧又は過小電圧であった場合に異常を表示する異常表示手段を備えたので、制御電力の電圧が所定の範囲を逸脱する過大電圧又は過小電圧であった場合に異常を表示することができる。
【0054】
請求項5〜7の発明によれば、オープンループでのモータ制御であっても、電源電流の変動を加味してモータの回転継続時間を調整することにより、モータのトルクが変化しても機構部の動きに対する制御タイミングのずれを防止することができる。
【0055】
請求項8の発明によれば、請求項5〜7の発明の効果に加えて、さらに、電流検出手段の検出する制御電力の電流が所定の範囲を逸脱する過大電流又は過小電流であった場合に異常を表示する異常表示手段を備えたので、制御電力の電流が所定の範囲を逸脱する過大電流又は過小電流であった場合に異常を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図2】上記の実施の形態による特殊踏段駆動モータの制御のフローチャート。
【図3】上記の実施の形態におけるメモリの登録データの特性を示す説明図。
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるメモリの登録関数を示す説明図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図6】上記の実施の形態による特殊踏段駆動モータの制御のフローチャート。
【図7】上記の実施の形態におけるメモリ登録データの特性を示す説明図。
【図8】本発明の第4の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図9】上記の実施の形態による電源電圧異常表示処理のフローチャート。
【図10】上記の実施の形態における電源電圧異常範囲を示すグラフ。
【図11】一般的な車いす用エスカレータの特殊踏段の構造を示す正面図。
【図12】従来例の構成を示すブロック図。
【図13】従来例のモータと特殊踏段の展開部に接続されているアームとの関係を示すブロック図。
【符号の説明】
1 コントローラ
2 メモリ
3 モータ制御回路
4 モータ
5 整流回路
6 電源
7 リミットスイッチ
8 電圧検出器
9 電流検出器
10 特殊踏段
10b 特殊踏段B
14 表示器
301a 主回路リレーL
301b 主回路リレーR
302 ブレーキ抵抗

Claims (8)

  1. 機構部に接続されたモータと、
    前記モータに制御電力を供給する電源回路と、
    前記モータを停止させるべき前記機構部の移動位置を検出する回転停止位置検出手段と、
    前記制御電力の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記電圧検出手段の検出する前記制御電力の電圧に対応した前記モータの回転継続時間を記憶する通電時間記憶手段と、
    前記モータを起動させる起動スイッチと、
    前記起動スイッチが投入されたときに、前記通電時間記憶手段の記憶内容を参照して前記電圧検出手段の検出する前記制御電力の電圧に対応した前記モータの回転継続時間を割り出し、この割り出した回転継続時間だけ前記電源回路から前記モータに前記制御電力を給電させる制御回路とを備えて成るモータ制御装置。
  2. 前記通電時間記憶手段は、前記電源電圧検出手段の検出する前記電源電圧に対応した前記モータの回転継続時間をテーブル形式のデータにして記憶していることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記通電時間記憶手段は、前記電源電圧検出手段の検出する前記電源電圧に対応した前記モータの回転継続時間を関数形式で記憶していることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  4. 前記電圧検出手段の検出する前記制御電力の電圧が所定の範囲を逸脱する過大電圧又は過小電圧であった場合に異常を表示する異常表示手段を備えて成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のモータ制御装置。
  5. 機構部に接続されたモータと、
    前記モータに制御電力を供給する電源回路と、
    前記モータを停止させるべき前記機構部の移動位置を検出する回転停止位置検出手段と、
    前記モータに対する制御電力の電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段の検出する前記制御電力の電流に対応した前記モータの回転継続時間を記憶する通電時間記憶手段と、
    前記モータを起動させる起動スイッチと、
    前記起動スイッチが投入されたときに、前記通電時間記憶手段の記憶内容を参照して前記電流検出手段の検出する前記制御電力の電流に対応した前記モータの回転継続時間を割り出し、この割り出した回転継続時間だけ前記電源回路から前記モータに前記制御電力を給電させる制御回路とを備えて成るモータ制御装置。
  6. 前記通電時間記憶手段は、前記電流検出手段の検出する前記電源電力の電流に対応した前記モータの回転継続時間をテーブル形式のデータにして記憶していることを特徴とする請求項5に記載のモータ制御装置。
  7. 前記通電時間記憶手段は、前記電流検出手段の検出する前記電源電力の電流に対応した前記モータの回転継続時間を関数形式で記憶していることを特徴とする請求項5に記載のモータ制御装置。
  8. 前記電流検出手段の検出する前記制御電力の電流が所定の範囲を逸脱する過大電流又は過小電流であった場合に異常を表示する異常表示手段を備えて成ることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のモータ制御装置。
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