JP2006214116A - 電動ブラインドの直流モータ制御回路 - Google Patents

電動ブラインドの直流モータ制御回路 Download PDF

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Abstract

【課題】 直流モータの慣性回転に起因する起電力によってリレー接点に流れようとしてアーク放電の発生原因となる電流を制動電流として流しておくことで、接点バウンス状態におけるアーク放電のない電動ブラインドの直流モータ制御回路を提供する。
【解決手段】 直流モータの停止命令時には、直流モータから見てリレー接点に並列に配置されたダイオードD1,D2、トランジスタQ2及び抵抗R5を備えた制動手段で直流モータを制動させながら、リレー接点(c−1,b−1)及び(c−2,b−2)にて直流モータ端子間を短絡する。その結果、停止命令時によるリレーRY1又はRY2のOFF時には、制動状態であることから、導通していた固定接点a1,a2には駆動電流が流れていないので、固定接点との切り離し時にはアーク放電が発生しない。また、反対側の固定接点b1,b2への接続時の接点バウンス期間においても制動電流が制動手段に常に流れることからこの期間にアーク放電は発生しない。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電動ブラインドの直流モータ制御回路に関し、特に、ブラインドを上昇又は下降させる直流モータを定速度で制御する電動ブラインドの直流モータ制御回路に関する。
従来、ブラインドの羽根を昇降させる手段としてモータを使用した電動ブラインドがある。従来の電動ブラインドは、図6に示すように、直流モータ2には減速機構11が設けられていて、この減速機構11に昇降シャフト10を介して巻取ドラム7が連結されている。直流モータ2の回転出力は、減速機構11を介して昇降シャフト10に伝達され、巻取ドラム7を回転させる。巻取ドラム7はブラインドの昇降を司るリフティングテープ8を巻取り又は巻き戻しする。リフティングテープ8の一端は巻取ドラム7に固定されており、その他端は複数枚の羽根12,12・・に形成された貫通穴12a,12a・・を通り、ボトムレール13に固定されている。巻取ドラム7に関連して、巻取ドラム7の回転速度を検出するための回転検出手段6が設けられている。回転検出手段6は、巻取ドラム7のリフティングテープ8のガイド壁9Aにスリット9Bを全周に設けられて構成される。なお、スリット9Bは巻取ドラム7と一体ではなく、スリット9Bを有する円板を別に独立して設けるようにしてもよい。スリット9Bを挟むようにして、透過型のフォトインタラプタ5が設けられる。そして、フォトインタラプタ5はMPU4に接続され、フォトインタラプタ5に含まれる発光素子からの光がスリット9Bを含むガイド壁9Aによって断続され、発光素子に対向して設けられた受光素子が断続した光パルスを検出してMPU4に与える。なお、電源回路(省略)のDC5VがMPU4およびフォトインタラプタIC・5に接続され供給される。各羽根12の傾きは、各羽根12に取り付けられたラダーコード14を操作することで一斉に変更することができる。
ブラインドを昇降させるモータとして、負荷の大きさによって回転数の変化が少なく、安定して回転することから交流の同期式モータが用いられている。しかしながら、同期式モータは、形状が大きく且つ高価であり、更に交流電源と同期を取るためにマイクロコンピュータによって制御をすることが必要になるなどの扱いが複雑である。
そこで、ブラインドを昇降させるモータとして、直流モータを用いることが考えられるが、負荷変動が大きいことに対応するための制御に関して、幾つかの提案がなされている。即ち、直流モータの回転数を検出し、この回転数と予め記憶している基準となる回転数とを比較し、この比較結果に基づいて直流モータをサーボ制御して、ブラインドの上昇及び下降の速度を一定にする電動ブラインドが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この電動ブラインドは、小型の直流モータを使用可能とするとともに昇降の制御においてはブラインドの大きさに影響されることがないので、特に、窓が連なっている場所で複数の電動ブラインドを設置した場合に、それぞれのブラインドの動作を一致させてスムーズな動きを安価な小型の直流モータにて実現することを可能にしている。
また、電動ブラインドの直流モータ制御に関して、直流モータの停止時に、リレーにより直流モータと制御手段とを切り離し、直流モータを短絡させることにより制動力を高めて、小型の直流モータでも大きなブラインドを確実に停止させることを実現した制御回路が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
図5は、上述の内容を実現している直流モータを駆動するモータ駆動回路の電気回路図である。図6に示すモータ駆動回路1は、リレーRY1及びRY2、トランジスタQ1及びQ2、抵抗R1乃至R5を含んでいる。直流モータ2を回転させるときには、マイクロクンピュータなどによってリレーRY1及びトランジスタQ1をONさせる。それによって、電源DC24V−トランジスタQ1−リレーRY1接点(a1−c1)−直流モータ2の端子L1−L2−リレーRY2接点(c2−b2)−GND(接地)の経路で駆動電流が流れる。直流モータ2を反転させるときには、リレーRY2及びQ1をONさせる。それによって、電源DC24V−トランジスタQ1−リレーRY2接点(a2−c2)−直流モータ2の端子L2−L1−リレーRY1接点(c1−b1)−GNDの経路で反対方向の駆動電流が流れる。
直流モータ2に制動をかける場合には、まずONしているトランジスタQ1をOFFにする。この時、直流モータ2の慣性力によって、トランジスタQ1をONにしていた時の直流モータ2の+電位側端子を+電位とする逆起電力が発生する。次に、トランジスタQ2をONにすることによって、直流モータ2の+側端子(L1又はL2)−ONさせているリレーRY1又はRY2の接点(c1−a1、又はc2−a2)−トランジスタQ2−抵抗R5−GND−OFFしているリレーRY2又はRY1の接点(b2−c2、又はb1−c1)−直流モータ2の−電位側端子(L2又はL1)の経路で電流が流れる。即ち、トランジスタQ1がONのときの回転と反対の回転方向となるように制動電流が流れる。ここで、ブラインドの自重は、上昇方向時ではモータ荷重を大きくする方向に、下降方向時ではモータ荷重を小さくする方向に働くことから、常時の駆動電流の場合には、上昇方向よりも下降方向の方が回転速度が大きくなる。さらに、ブラインドの大きさが大きい程、上昇方向と下降方向との回転速度の差が大きくなる。しかし、駆動電流だけでなく、上述の制動電流をも流すことにより、更には直流モータ2の回転速度を検知して駆動電流時間に対する制動電流時間を可変することにより、直流モータ2の回転速度を昇降方向及びブラインドの大きさに関係なく一定としている。
次に、直流モータ2を停止させるには、トランジスタQ1をOFFし、ONさせていたリレーRY1又はRY2をOFFにする。この時、上述のようにトランジスタQ1をONにしていた時の直流モータ2の+電位側端子を+電位とする逆起電力が直流モータ2の慣性力によって発生する。次に、ONさせていたリレーRY1又はRY2をOFFさせることによって、直流モータ2の+電位側端子(L1又はL2)−OFFさせたリレーRY1又はRY2の接点(c1−b1、又はc2−b2)−GND−OFFしているリレーRY2又はRY1の接点(b2−c2, 又はb1−c1)−直流モータ2の−電位側端子(L2またはL1)の経路で電流が流れる。すなわち、トランジスタQ1がONのときの回転と反対の回転方向となるように制動電流が流れる。また、このときの制動電流はトランジスタQ2がONのときの制動電流に対してトランジスタQ2及び抵抗R5での電圧降下がないために大きな制動電流となり、小型の直流モータであっても大きなブラインドの下降動作時にも確実に停止させることができる。また、電源遮断時であっても上述のように直流モータ2の端子(L1−L2)は、リレーRY1(c1−b1)及びRY2(c2−b2)により短絡されていることから、人為的な荷重等がブラインドに加わり直流モータ2の回転、即ち下降動作を始めたとしても上述のように制動電流が流れ、ブラインドの下降動作が阻止される。
特開昭63−304892号公報(第4頁上左欄第1行〜第5頁上左欄第10行、図2) 特開昭63−167881号公報(第3頁上左欄第5行〜同頁下左欄第6行、第1図〜第3図)
上記のようなモータ駆動回路においては、リレー接点の切替動作において導通していた固定接点との切り離しは一度離れれば再び接続することはないが、それに続く反対側の固定接点への接続時には1回で確実な接続状態になるのではなく、確実な接続状態に至る前に、可変接点と固定接点とが接続と非接続とを数回繰り返す接点バウンスと称される現象が存在する。なお、この接点バウンスは、図5におけるモータ駆動回路において、リレーON時の可変接点と常開接点間(c1−a1及びc2−a2)、及びリレーOFF時の可変接点と常閉接点間(c1−b1及びc2−b2)に存在するが、直流モータ2の駆動開始時にリレーRY1又はRY2をONさせたときには、トランジスタQ1のONタイミングをリレーRY1又はRY2のONから接点バウンス時間を経過した後にすれば、電流をリレー接点にて入切することはない。しかし、直流モータ2の停止時には、接点バウンス期間においても上述の制動電流をリレー接点に流したり遮断したりすることとなる。しかも、その制動電流は可変接点を+側とし、固定接点を−側とする直流電流であり、アーク放電による接点劣化が交流電流に比して大きいという問題もある。このために、一般的にはこの接点バウンスを考慮した接点寿命の長い高価なリレーを使用する必要があり、高価な直流モータ制御回路になるという問題があった。
そこで、ブラインダの上昇中又は下降中に停止命令がかかった場合、即ち、停止時に求められるリレーOFF時において接点バウンスが生じる期間において、直流モータが完全に停止するまでの慣性回転に起因する起電力に起因して、リレー接点に流れた場合にはアーク放電の発生原因となってしまう電流を、リレー接点とは別の回路に制動電流として流しておくことで、アーク放電を生じさせないようにする点で解決すべき課題がある。
この発明の主たる目的は、直流モータが完全に停止するまでの慣性回転に起因する起電力に起因してリレー接点に流れようとしてアーク放電の発生原因となる電流を、リレー接点とは別の回路に制動電流として流しておくことで、上述の接点バウンス状態におけるアーク放電を考慮しなければならない必要をなくし、接点寿命を長くすると共に安価なリレーを使用することができる電動ブラインドの直流モータ制御回路を提供することである。
この発明による電動ブラインドの直流モータ制御回路は、ブラインドの巻上げ・巻き下ろしを行う直流モータの回転を加速させる駆動手段と、直流モータの回転を抑制させる制動手段と、直流モータをリレー接点にて短絡させることが可能なリレー手段と、直流モータの回転を検出する回転検出手段からの検出信号に基づいて駆動手段及び制動手段を制御して直流モータを定速度で回転させるとともに、直流モータの停止時にはリレー手段のリレー接点にて直流モータを短絡させる制御手段とを備えており、制動手段は直流モータから見てリレー手段のリレー接点と並列に接続されており、制御手段は停止時には制動手段に通電しながらリレー手段のリレー接点にて直流モータを短絡させることから成っている。
この発明の構成によれば、直流モータの回転を検出して直流モータを駆動又は制動させて直流モータの負荷荷重に関係なく一定の回転速度とすることができるとともに、制動時には、直流モータの慣性回転による起電力を、直流モータから見てリレー接点と並列に接続されている制動手段に印加させることよって、制動作用を作動させることができる。一方、停止時には、制動手段に通電しながらリレー接点にて直流モータ端子間を短絡する。その結果、停止時のリレーOFF時には制動状態であることから、導通していた固定接点には駆動電流が流れていないので、固定接点との切り離し時にはアーク放電が発生しない。また、リレー接点において、反対側の固定接点への接続時の接点バウンス期間においても、制動電流はリレー接点に並列な制動手段に流れていることからこの期間にアーク放電は発生しないこととなり、リレー選択時にはリレー接点の通電電流のみ考慮すればよく、遮断電流及び接点バウンスは無視できることとなる。
また、上記の電動ブラインドの直流モータ制御回路において、駆動手段は、電源手段とリレー接点とを繋ぎ且つ制御手段によってオン・オフを制御される第1スイッチ素子を備えており、制動手段は、リレー接点と並列に配置された抵抗手段と、抵抗手段と直列に配置され且つ制御手段によってオン・オフを制御される第2スイッチ素子とを備え、制御手段は、第1スイッチ素子をオフとし第2スイッチ素子をオンとすることで、直流モータの慣性回転による起電力を直流モータの回転方向に応じてオフとされたリレー接点を通じて抵抗手段に印加させて、制動手段の作動を制御することから構成することができる。この構成によれば、制御手段が第1スイッチ素子をオンとするときに電源手段からの電力がリレー接点に供給可能となり、制御手段が第2スイッチ素子をオンとするときに、直流モータの慣性回転に起因した起電力に基づく電流を、リレー接点と並列に配置された抵抗手段に通電可能となる。直流モータに制動をかけるときには、制御手段は第1スイッチ素子をオフとし第2スイッチ素子をオンとすることで、リレー接点には電源手段からの電力が供給されず、また、上記起電力に基づく電流は、直流モータの回転方向に応じてオフとされたリレー接点及び第2スイッチ素子を介して抵抗手段に流され、直流モータには逆方向の回転が与えられる。直流モータを停止させる場合には、オンとなっていたリレー手段もオフとされるが、それに応じたリレー接点がオフとなるときには、制動電流がリレー接点と並列に配置された抵抗手段に流れているので、接点バウンス期間におけるリレー接点にいてのアーク放電の発生を抑えることができる。なお、第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子はトランジスタで構成することが好ましい。
この電動ブラインドの直流モータ制御回路において、駆動手段及び制動手段は、リレー接点の交互に繰り返される駆動電流時間と制動電流時間との比率に応じて交互に作動し、制御手段はリレー手段を制御することで比率を変更することにより、直流モータの回転の加速又は減速を制御することができる。リレー接点の、交互に繰り返される駆動電流時間と制動電流時間との間で制御手段が変更する比率に応じて、直流モータは、両時間を通して、全体として加速状態となるか減速状態となるかを制御することができる。
更に、上記電動ブラインドの直流モータ制御回路において、直流モータは、当該直流モータの停止命令に応じて制御手段がリレー手段を制御することで二つのリレー接点が共にオフの状態とされるときに、短絡させることができる。
以上のように、この発明によれば、直流モータの回転を検出して直流モータを駆動又は制動させて直流モータの負荷荷重に関係なく一定の回転速度とするとともに、上昇及び下降の動作開始時にはリレー接点が確実に接続状態となってから通電し、停止時には制動しながらリレー接点にて直流モータ端子間を短絡する。その結果、動作開始時のリレーON時には接点バウンス期間は非通電であることから接点間にアーク放電は発生しない。更に、停止時のリレーOFF時には制動状態とすることから、導通していた固定接点には駆動電流が流れておらず、固定接点との切り離し時にはアーク放電が発生しない。また、反対側の固定接点への接続時の接点バウンス期間においても、リレー接点に並列な制動手段に制動電流が常に流れていることから接点バウンス期間にもアーク放電は発生しない。即ち、リレー選択時にはリレー接点の通電電流のみ考慮すればよく、遮断電流及び接点バウンスは無視できる。この結果、安価なリレーを使用することができる。
図1はこの発明による直流モータ制御回路の一実施例を示す電気回路図である。図1を参照して、この発明による直流モータ制御回路の一実施例の構成について説明する。モータ駆動回路1は、トランジスタアレイIC・3を介してマイクロコンピュータ(以下、MPUと称する)4に接続され、リレーRY1及びRY2、トランジスタQ1及びQ2、抵抗R1乃至R5、並びにダイオードD1及びD2を備えている。トランジスタアレイIC・3には、抵抗R2又はR4を介してトランジスタQ1又はQ2のベースと、リレーRY1及びRY2のコイルの一端とが接続されている。リレーRY1及びRY2のコイルの他端とトランジスタQ1のエミッタとは、DC24V電源(電源回路は省略)に接続されている。トランジスタQ1のコレクタはリレーRY1及びRY2の常開接点(a1とa2)に、また、リレーRY1及びRY2の常閉接点(b1とb2)は電源回路(省略)のGNDに接続されている。リレーRY1及びRY2の可変接点(c1とc2)は、直流モータ2の端子(L1とL2)のそれぞれと、ダイオードD1及びD2を介してトランジスタQ2のエミッタとに接続されている。そして、トランジスタQ2のコレクタには、他端を電源回路(省略)のGNDに接続した抵抗R5が接続されている。MPUは本発明の制御手段に、トランジスタQ1及び抵抗R1,R2は本発明の駆動手段に、ダイオードD1及びD2、トランジスタQ2並びに抵抗R3〜R5は本発明の制動手段に相当する。
したがって、リレーRY1又はRY2のいずれかがONしている場合に、トランジスタQ1がONされると、DC24V電源を直流モータ2に供給(駆動)し、逆にトランジスタQ2がONされるとモータの慣性力による起電力をダイオードD1又はD2を介して抵抗R5により短絡(制動)する。すなわち、トランジスタQ1がONであるときが直流モータ2の駆動モード、逆にトランジスタQ2がONであるときが直流モータ2の制動モードとなる。ONしているリレーRY1又はRY2をOFFとした場合は、該起電力をリレーRY1接点(c1−b1)−リレーRY2接点(b2−c2)のリレー接点のみで短絡する。モータ駆動回路1は、トランジスタアレイIC・3を介するMPU4からの制御信号に基づいて、直流モータ2の正転、反転、制動などの制御を行う。本実施例では、リレーRY1がONしてDC24V電源−トランジスタQ1−リレーRY1接点(a1−c1)−直流モータ2端子(L1−L2)−リレーRY2接点(c2−b2)−GNDの方向に駆動電流が流れる状態、即ち直流モータ2の端子L1からL2の方向に駆動電流が流れるのを正転方向とし、逆にリレーRY2がONしてDC24V電源−トランジスタQ1−リレーRY2接点(a2−c2)−直流モータ2端子(L2−L1)−リレーRY1接点(c1−b1)−GNDの方向に駆動電流が流れる状態、即ち直流モータ2の端子L2からL1の方向に駆動電流が流れるのを反転方向としている。
電動ブラインダの基本的構成及び直流モータの回転検出部の構成については、図6に示す従来のものと同じであってよいので、ここでは再度の説明を省略する。図2は図1に示したこの発明による電動ブラインドの直流モータ制御回路における制御タイミング図であり、図3は同じくメインルーチンのフローチャート、図4は同じく割込ルーチンのフローチャートである。
次に、図1乃至図4を参照して、この発明による直流モータ制御回路の一実施例の具体的な動作について説明する。MPU4は動作モードを「停止中」、「上昇中」、「下降中」に区別して管理する。まず、電源投入時等の直流モータ2が動作していないときは「停止中」であることから、MPU4は動作モード判別(S1)にて「停止中」と判別し、停止時処理(S10)の駆動信号をOFF、即ちトランジスタQ1をOFFにし、制動信号をON、即ちトランジスタQ2をONにし、リレーRY1及びRY2をOFFにするとともにリレーON経過時間タイマを「0」にしている。
次に、MPU4に対して、図示しないスイッチから上昇指令が与えられると、ブラインドの動作モードを「上昇中」とする。次にMPU4は、動作モード判別(S1)にて「上昇中」と判別し、リレーRY1をONにする(S2)。次のリレーON経過時間判別(S4)においては、リレーRY1のON後40m秒経過するまでは「40m秒未満」と判別し、制動信号出力タイマを「0」にする(S5)のみであるが、リレーRY1のON後40m秒以上となれば「40m秒以上」と判別し、次のサーボ制御における駆動モード切替管理処理を行う。即ち、リレーRY1のON後40m秒経過するまで制動信号タイマ値は「0」となっている(S5)ことから、リレーRY1のON後40m秒後には制動信号出力タイマ値判別(S6)では「タイマ値(0)」と判別されて、制動信号(OFF)及び駆動信号(ON)の駆動モード処理(S7)が行われる。図示しないスイッチから停止指令が与えられるまで、次の停止入力判別(S8)にて「停止入力(無)」と判別されるのみとなる。そして、次のメインルーチン処理においてもリレーRY1のON処理(S2)及び駆動モード処理(S7)が行われることとなる。その結果、直流モータ2を正転方向に回転させる。一般に、直流モータ2の回転は非常に高速であるが、減速機構11(図6)によってブラインドの上昇スピード巻取速度に減速される。直流モータ2の回転力は減速機構11及び昇降シャフト10(図6)を介して巻取ドラム7を回転させる。
巻取ドラム7にはリフティングテープ8の一端が固定されているため、巻取ドラム7の回転に伴ってリフティングテープ8は巻取ドラム7に巻き取られ、羽根12(図6)及びボトムレール(図13)が上昇する。
同様に、MPU4は図示しないスイッチから下降指令が与えられると、ブラインドの動作モードを「下降中」とする。次にMPU4は動作モード判別(S1)にて「下降中」と判別し、リレーRY2をONにする(S3)。その後は、上述の上昇指令時と同様の判別処理及び管理処理が行われて、リレーRY2のON処理(S2)及び駆動モード処理(S7)が行われることから、直流モータ2を上昇時と反対の反転方向に回転させる。その結果、リフティングテープ8は巻取ドラム7から巻き戻され、羽根12及びボトムレール13が下降する。
ここで巻取ドラム7が回転すると、ガイド壁9Aが回転し、フォトインタラプタ5はガイド壁9Aのスリット9Bが通過する毎にパルス信号をMPU4に与える。ガイド壁9Aに設けたスリット9Bの幅及び間隔を一定にしておけば、パルス信号の周期は直流モータ2の回転速度に比例することとなり、回転速度を算出することが可能となる。ただし、リフティングテープ8を巻き取るために、巻始めと巻終わりでは巻取られている径が異なるために、ブラインドの上昇、下降の速度が一定とならないが、これは無視して説明する。なお、リフティングテープ8に代えてコードを用いたブラインドでは、上昇、下降速度は一定になる。
図4に示す割込ルーチンはフォトインタラプタ5からのパルス信号の立ち上がりにて割込がかかるように組み込まれており、この割込ルーチンが起動する周期がパルス信号の周期となり、この周期を判別すれば、基準速度で回転する場合の周期として予め決められた基準周期T(図2(a)に示す)との関係が判別可能となる。即ち、パルス信号が立ち上がり変化すれば割込ルーチンが起動し、フォトインタラプタ5からの前回のパルス信号立ち上がり変化からの時間を取得(S11)し、基準周期Tと比較(S12)する。回転速度が速い場合のように周期が基準周期Tよりも短い場合(T>)には制動信号出力時間を管理単位時間だけ長くする(S15)。逆に、回転速度が遅い場合のように周期が基準周期Tよりも長い場合(T<)には制動信号出力時間を管理単位時間だけ小さくする(S13)。そして、周期が基準周期と同じ場合(T=)には現行の制動信号出力時間のままとする(S14)。そして、次の制動モード切替処理(S16)、即ち駆動信号をOFF、及び制動信号をONとして駆動モードから制動モードに切り替えるとともに、制動信号出力タイマに上述の補正された制動信号出力時間値をセットする。なお、制動信号出力タイマはMPU4にて減算処理されており、セット時間後には「タイマ値(0)」となる。
駆動モードから制動モードへの切替処理(S16)が行われると、メインルーチンの制動信号出力タイマ値判別(S6)では「タイマ値(>0)」と判別されて、駆動モード処理(S7)が行われないことから、引き続き制動モードが維持されることとなる。上述の制動モード切替処理(S16)にてセットされた制動信号出力信号時間値が経過すれば、制動信号出力タイマが減算処理されて「タイマ値(0)」となることから、制動信号出力タイマ値判別(S6)で「タイマ値(0)」と判別されて、駆動モード処理(S7)が行われ、制動モードから駆動モードに切り替わる。再びフォトインタラプタ5からパルス信号が入力されて、パルス信号立ち上がりにて上述の割込ルーチンが起動して再び周期判別にて制動信号出力時間値の補正を含む駆動モードから制動モードへの切替処理(S16)が行われる。ここで、制動信号出力時間値の補正は、上記のとおり、周期が基準周期Tより短い、即ち昇降速度が速い時は制動信号出力時間を長くする方向に補正し、逆の場合は短くする方向に補正されていくことから、取得周期は基準周期Tに近づくとともに、基準周期Tが平均値となるようにサーボ制御されることとなる。
図2は上述のサーボ制御の動作を示すものであり、巻取ドラム7がある決められた基準の回転速度で回転しているとき、フォトインタラプタ5からMPU4に与えられるパルス信号の周期は図2(a)に示すように基準周期Tとなる。このとき、MPU4は直流モータ2に駆動信号と制動信号を送出する。制動信号の時間は、パルス信号の周期が基準周期Tのとき、図2(b)に示すようにtとなる関係となるように直流モータ2の回転速度を定める。
今、ブラインドを下降させると、ブラインドの重量による自然落下しようとする力が直流モータ2に加わり、直流モータ2の回転は加速される。すなわち、図2(c)に示すように、パルス周期はTdのように短くなる。このパルス周期Tdは基準周期Tに比べて短いため、MPU4は直流モータ2に与える制動信号の時間tを次回のパルス入力時に、図2(d)に示すように時間t1と長くする。そして、MPU4はフォトインタラプタ5からの入力パルスの周期と基準周期Tとを比較し、周期Tdのパルスが入力されれば、更に長い制動時間t2として、制動信号を出力する。
MPU4はフォトインタラプタ5から入力されるパルス信号の周期が基準周期Tと一致しているか否かを判別し、一致すればその制動信号の時間t2を直流モータ2に出力し、巻取ドラム7の回転を基準値に合わせる。これは、巻取ドラム7が回転しているとき、常時行って、常に基準の回転となるように制動信号の出力時間tをt1、t2、・・・のように変化させる。
ブラインドが上昇する場合には、直流モータ2に負荷が加わるため、周期は図2(e)に示すようにTuとなり、回転速度が遅くなるので、制動時間tを図2(f)に示すようにt−1、t−2、・・・のように短くして、直流モータ2の駆動モード時間を長くする。すなわち、直流モータ2に供給するパワーを多くして回転速度を大きくさせ、基準の回転速度となるように制御する。
ブラインドの形状が大型又は小型であっても、ブラインドの上昇・下降時にはフォトインタラプタ5からのパルス信号の周期をMPU4が判断(S12)し、基準周期Tと比較して制動モード時間を短く(S13)又は長く(S15)することによって、ブラインドの昇降速度を基準速度に合わせることができる。
次に、MPU4は上昇中又は下降中に図示しないスイッチから停止指令が与えられると、上述の上昇中又は下降中の停止入力判別(S8)にて「停止入力(有)」と判別し、動作モードを「停止中」と更新(S9)した後、上述の停止時処理(S10)、即ち駆動信号をOFF、制動信号をON、リレーRY1及びRY2をOFFにするとともにリレーON経過時間タイマを「0」にする。ここで、動作モードが「停止中」に更新されたことにより、上述したようにここでの停止時処理(S10)が繰り返されることとなる。
上述の「上昇中」又は「下降中」の動作モードから「停止中」となった時に、駆動信号はOFFとなり、ONしていたリレーの導通接点(RY1の場合:c1−a1、RY2の場合:c2−a2)には電流が流れないこととなる。ここで、ONしていたリレーRY1又はRY2をOFF(S10)にしても、導通していた固定接点の切り離しは遅れる(約数m秒)ことから、その切り離しタイミングでは駆動電流即ち接点電流は流れていない。その結果、可変接点(RY1の場合:c1、RY2の場合:c2)と常開固定接点(RY1の場合:a1、RY2の場合:a2)との間にはアーク放電が発生しない。
そして、制動信号はONとなり、制動電流は、ONしていたリレー接点を介さずに、リレー接点と並列に配置されている制動手段であるダイオードD1又はD2並びにトランジスタQ2及び抵抗R5を介して流れる。即ち、制動電流は、上昇中、即ち正転中であった場合には直流モータ2端子L1−ダイオードD1−トランジスタQ2−抵抗R5−GND−リレーRY2接点(b2−c2)−直流モータ2端子L2の経路にて、また、下降中、即ち反転中であった場合には直流モータ2端子L2−ダイオードD2−トランジスタQ2−抵抗R5−GND−リレーRY1接点(b1−c1)−直流モータ2端子L1の経路にて流れ、直流モータ2は直ちに制動モードとなる。なお、ONされていたリレーRY1(上昇中)又はRY2(下降中)が制動信号のONと同時にOFFされてもリレーの復帰時間(例えば約7m秒)があるために、ダイオードD1又はD2、トランジスタQ2及び抵抗R5と並列に接続されているリレー接点(RY1の場合:c1−b1、RY2の場合:c2−b2)は非接続の状態である。その結果、直流モータ2にはダイオードD1又はD2とトランジスタQ2を介して抵抗R5を流れる制動電流のみがリレーの復帰時間を経過するまで流れることとなる。
リレーの復帰時間後にはリレー接点(RY1の場合:c1−b1、RY2の場合:c2−b2)が接続されると、リレー接点(c1−b1−b2−c2)を介しても制動電流が流れることとなる。しかし、トランジスタQ2側には抵抗5があるが、リレー接点側には接点抵抗という相対的に小さい抵抗しかないことから、制動電流はトランジスタQ2側ではなく、リレー接点側を流れることとなる。更に、直流モータ2の端子間を短絡するのが抵抗R5に比して非常に小さいリレー接点抵抗となることから、制動電流が大きくなり制動力が大きくなる。その結果、直流モータ2の回転は急速に停止し、ブラインドの上昇又は下降動作が停止することとなる。
リレー接点の切替動作において導通していた固定接点との切り離しは一度離れれば再び接続することはないが、それに続く反対側の固定接点への接続時には1回で確実な接続状態になるのではなく、可変接点と固定接点とが接続されたり非接続となったりを数回繰り返した後に確実な接続状態になるという接点バウンス状態が存在する。しかし、上述の停止動作時には制動信号がONであることから、可変接点と固定接点とが非接続となればダイオードD1又はD2とトランジスタQ2を介して抵抗R5に制動電流が流れることとなる。即ち、リレーOFF時の接点バウンス期間では制動電流が流れていることから非接続時の接点間(RY1の場合:c1−b1、RY2の場合:c2−b2)にはアーク放電は発生しない。
なお、リレーON時には上述したようにリレーON40m秒後までは駆動電流を流さない(S4)。リレーON40m秒後であれば、リレー接点バウンス期間も終了して確実に接点間(RY1:c1−a1、RY2:c2−a2)は接続状態となっている。上述の実施例では、リレーON経過時間の判断時間を40m秒としているが、リレーの接点バウンス期間を終了している任意の時間とすれば問題はない。
本発明の一実施例による直流モータ制御回路の回路図である。 図1に示す回路の動作を説明する制御タイミング図である。 図1に示す回路の動作を説明するメインルーチンのフローチャートである。 図1に示す回路の動作を説明する割込ルーチンのフローチャートである。 従来の直流モータを駆動するモータ駆動回路の電気回路図である。 直流モータの回転検出部の構成図である。
符号の説明
1 モータ駆動回路
2 直流モータ
3 トランジスタアレイIC
4 マイクロコンピュータ(MCU)
5 フォトインタラプタ
6 回転検出手段
7 巻取ドラム
8 リフティングテープ
9A ガイド壁
9B スリット
10 昇降シャフト
11 減速機構
12 羽根
12a 通し孔
13 ボトムレール
14 ラダーコード

Claims (4)

  1. ブラインドの巻上げ・巻き下ろしを行う直流モータの回転を加速させる駆動手段と、前記直流モータの回転を抑制させる制動手段と、前記直流モータをリレー接点にて短絡させることが可能なリレー手段と、前記直流モータの回転を検出する回転検出手段からの検出信号に基づいて前記駆動手段及び前記制動手段を制御して前記直流モータを定速度で回転させるとともに、前記直流モータの停止時には前記リレー手段のリレー接点にて前記直流モータを短絡させる制御手段とを備える電動ブラインドの直流モータ制御回路において、 前記制動手段は前記直流モータから見て前記リレー手段の前記リレー接点と並列に接続されており、前記制御手段は前記停止時には前記制動手段に通電しながら前記リレー手段の前記リレー接点にて前記直流モータを短絡させることを特徴とする電動ブラインドの直流モータ制御回路。
  2. 前記駆動手段は、電源手段と前記リレー接点とを繋ぎ且つ前記制御手段によってオン・オフを制御される第1スイッチ素子を備えており、前記制動手段は、前記リレー接点と並列に配置された抵抗手段と、前記抵抗手段と直列に配置され且つ前記制御手段によってオン・オフを制御される第2スイッチ素子とを備え、前記制御手段は、前記第1スイッチ素子をオフとし前記第2スイッチ素子をオンとすることで、前記直流モータの慣性回転による起電力を前記直流モータの回転方向に応じてオフとされた前記リレー接点を通じて前記抵抗手段に印加させて、前記制動手段の作動を制御することから成る請求項1に記載の電動ブラインドの直流モータ制御回路。
  3. 前記駆動手段及び前記制動手段は、前記リレー接点の交互に繰り返される駆動電流時間と制動電流時間との比率に応じて交互に作動し、前記制御手段は前記リレー手段を制御することで前記比率を変更することにより、前記直流モータの回転の加速又は減速を制御することから成る請求項1又は2に記載の電動ブラインドの直流モータ制御回路。
  4. 前記直流モータは、前記直流モータの停止命令に応じて前記制御手段が前記リレー手段を制御することで二つの前記リレー接点が共にオフの状態とされるときに、短絡されることから成る請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動ブラインドの直流モータ制御回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009153605A (ja) * 2007-12-25 2009-07-16 Panasonic Electric Works Co Ltd 揺動型運動装置
CN112696113A (zh) * 2021-01-07 2021-04-23 成都肯保捷电子有限公司 电动车窗自制动续流灭弧控制装置与方法

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