JP4278104B2 - 二重鋼矢板を使用した土留め構造体、二重鋼矢板の打設工法及び二重鋼矢板を使用したシールドマシンの発進到達工法 - Google Patents
二重鋼矢板を使用した土留め構造体、二重鋼矢板の打設工法及び二重鋼矢板を使用したシールドマシンの発進到達工法 Download PDFInfo
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Description
本発明の第2の態様によれば、端部鋼矢板に連接する後続の鋼矢板を打設する際、全長ガイドジョイントに案内されるため傾くことなく、密接状態での正確な鋼矢板の打設が可能となる。また、全長ガイドジョイントは、鋼矢板の全長に亘って形成されているから外部からの土砂等の流入を防止することができる。
本発明の第3の態様によれば、端部鋼矢板に連接する後続の鋼矢板を打設する際、上記全長ガイドジョイントと共に先端ガイドジョイントが端部鋼矢板における連結側の連結ジョイントと係合することによる係合案内作用によって鋼矢板の打設が一層正確となる。また先端ガイドジョイントは鋼矢板の挿入側先端部のみに形成されているから鋼矢板の打設を円滑に行うことが可能となる。
本発明の第4の態様によれば、回避用切欠部の存在により先端ガイドジョイントと連結ジョイントの干渉は、鋼矢板の全長に亘って生じないから連結される鋼矢板の頭を揃え、整列状態ですべての鋼矢板を打設することが可能となる。
本発明の第5の態様によれば、端部固定部材の存在により外側鋼矢板の打設深さが一様となり、内側鋼矢板と外側鋼矢板の全長を通じての密接状態が確保され、鋼矢板の挿入側先端部からの土砂等の流入が防止される。
本発明の第6の態様によれば、止水シールの存在により、二重鋼矢板の側方及び挿入側先端部からの地下水等の流入が防止され二重鋼矢板の機械的強度の向上が図られる。
本発明の第7の態様によれば、耐火シートの存在によりシールドマシンの発進到達部位の内側鋼矢板を溶断によって鏡切りする際、外側鋼矢板を溶断あるいは傷付けることなく内側鋼矢板を鏡切りすることができる。
本発明の第10の態様によれば、上記第9の態様による作用効果に加えて、種々の間口寸法の土留め構造体に対応できるようになる。
本発明の第12の態様によれば、シールドマシンの発進を効率良く少ない工程で短時間に、しかも外部からの土砂等の流入を生じさせないで確実に行うことができる。
(1)鋼矢板の構成(図2、図3参照)
図2、図3は二重鋼矢板を構成する各種の鋼矢板の構造を示しており、このうち図2は2種類の端部鋼矢板を示す平面図及び正面図、図3は2種類の中間鋼矢板を示す平面図及び正面図である。二重鋼矢板1は、複数枚の鋼矢板2を内外に密接状態で互い違いに重ね合わせるようにして連結することによって構成されている。そして、連結されている鋼矢板2のうち左端ないし右端に位置している鋼矢板2が端部鋼矢板3であり、中間に位置している鋼矢板2が中間鋼矢板4である。
図6は二重鋼矢板を示す平面図(a)と正面図(b)、図7は二重鋼矢板を拡大して示す横断面図である。図8は二重鋼矢板の始端側の一部を更に拡大して示す横断面図、図9は二重鋼矢板の溶断部位を拡大して示す横断面図(a)と二重鋼矢板の端部固定部材周辺を拡大して示す側断面図(b)である。
図4は土留め構造体を一部破断して示す斜視図、図5は土留め構造体を示す平面図である。土留め構造体24は複数枚の鋼矢板2、101を一例として矩形枠状に連結しながら地盤G中に打設して行くことによって形成されている。そして、本実施例では土留め構造体24をトンネル施工に先立って構築される立坑26の側壁27として使用している。そして、本発明の土留め構造体24には、シールドマシン20の発進到達部位となる側壁27に上述の二重鋼矢板1が配置され、側圧に対する機械的強度の向上が図られている。また、シールドマシン20の発進到達部位以外の側壁27については、それほど大きな機械的強度を必要としないから、一例として従来の鋼矢板101を使用して従来の連結構造によって側壁27を形成した。
図10は鋼矢板を一枚ずつ打設する場合の二重鋼矢板の打設の手順を(a)〜(d)の4段階に分けて示す横断面図、図11は鋼矢板を二枚ずつ同時に打設する場合の二重鋼矢板の打設の手順を(a)〜(d)の4段階に分けて示すと共に、終端部の鋼矢板の他の打設手順(e)を併せ示す横断面図である。また図16は鋼矢板を一枚ずつ打設する場合に使用する圧入機(a)と鋼矢板を二枚同時に打設する場合にクレーンと共に使用される振動圧入機(b)を示す側面図である。以下(A)鋼矢板を一枚ずつ打設する場合と、(B)鋼矢板を二枚ずつ同時に打設する場合に分けて説明する。
内側鋼矢板14と外側鋼矢板15を一枚ずつ個別に打設する場合には、両端部では鋼矢板2の内天面7ないし内底面8に全長ガイドジョイント9が形成された端部鋼矢板3が使用され、中間部では鋼矢板2の内天面7ないし内底面8の挿入側先端部13のみに先端ガイドジョイント11が形成された中間鋼矢板4が使用される。また鋼矢板2の圧入装置として図16(a)に示すような圧入機28が使用される。
始端打設工程では始端側端部鋼矢板3Aを地盤G中に打設する。この場合、既に始端側端部鋼矢板3Aと連結する他の鋼矢板2、101が打設されている場合には、当該鋼矢板2、101における連結伸張側Sの連結ジョイント10に始端側端部鋼矢板3Aの連結側Rの連結ジョイント10を係合させた状態で始端側端部鋼矢板3Aを打設する。
二次打設工程では打設した始端側端部鋼矢板3Aにおける全長ガイドジョイント9と連結伸張側Sの連結ジョイント10に対して一枚目の中間鋼矢板4Aにおける連結側Rの連結ジョイント10と先端ガイドジョイント11をそれぞれ係合させて一枚目の中間鋼矢板4Aを互い違いに半ピッチずらした状態で打設する。本工程では全長ガイドジョイント9と先端ガイドジョイント11とによる係合案内作用によって一枚目の中間鋼矢板4Aは傾くことなく円滑且つ正確に打設される。
中間打設工程では、始端側端部鋼矢板3Aにおける連結伸張側Sの連結ジョイント10と一枚目の中間鋼矢板4Aにおける連結伸張側Sの連結ジョイント10に対して二枚目の中間鋼矢板4Bにおける連結側Rの連結ジョイント10と先端ガイドジョイント11をそれぞれ係合させて、二枚目の中間鋼矢板4Bを互い違いに半ピッチずらした状態で打設し、更に三枚目以降の中間鋼矢板4C・・・・を同様に繰り返し打設する。この場合、先端ガイドジョイント11は、挿入側先端部13のみに設けられており、先端ガイドジョイント11と同一の部位に位置する連結ジョイント10には回避用切欠部12が形成されているから両者の干渉は生じない。
終端打設工程では、上記中間打設工程によって打設した終端から二番目の中間鋼矢板4Lの連結伸張側Sの連結ジョイント10と終端に位置する中間鋼矢板4Mの連結伸張側Sの連結ジョイント10に対して、終端側端部鋼矢板3Bにおける連結側Rの連結ジョイント10と全長ガイドジョイント9をそれぞれ係合させて終端側端部鋼矢板3Bを互い違いに半ピッチずらした状態で打設する。この場合、既に終端側端部鋼矢板3Bと連結する他の鋼矢板2、101が打設されている場合には、当該鋼矢板2、101における連結側Rの連結ジョイント10に終端側端部鋼矢板3Bの連結伸張側Sの連結ジョイント10を係合させた状態で終端側端部鋼矢板3Bを打設する。
内側鋼矢板14と外側鋼矢板15を二枚同時に打設する場合には、両端部では鋼矢板2の内天面7ないし内底面8に全長ガイドジョイント9が形成された端部鋼矢板3が使用され、中間部では鋼矢板2の水平張出し部6の先端に連結ジョイント10のみが形成され、先端ガイドジョイント11を有しない中間鋼矢板4が使用される。また、鋼矢板2の圧入装置として、図16(b)に示すようなクレーン32と共に使用される振動圧入機33が使用される。
始端同時打設工程では、始端側端部鋼矢板3Aにおける全長ガイドジョイント9に対して一枚目の中間鋼矢板4Aにおける連結側Rの連結ジョイント10を予め係合させ、互い違いに半ピッチずらして重ね合わせた状態で始端側端部鋼矢板3Aと一枚目の中間鋼矢板4Aとを同時に打設する。この場合、既に始端側端部鋼矢板3Aと連結する他の鋼矢板2、101が打設されている場合には、当該鋼矢板2、101における連結伸張側Sの連結ジョイント10に始端側端部鋼矢板3Aの連結側Rの連結ジョイント10を係合させた状態で始端側端部鋼矢板3Aと一枚目の中間鋼矢板4Aとを同時に打設する。
中間同時打設工程では、始端側端部鋼矢板3Aにおける連結伸張側Sの連結ジョイント10に対して二枚目の中間鋼矢板4Bにおける連結側Rの連結ジョイント10を係合させると共に、一枚目の中間鋼矢板4Aにおける連結伸張側Sの連結ジョイント10に対して三枚目の中間鋼矢板4Cにおける連結側Rの連結ジョイント10を係合させ、互い違いに半ピッチずらして重ね合わせた状態で二枚目と三枚目の中間鋼矢板4B、4Cを二枚ずつ同時に打設し、更に同様に後続の中間鋼矢板4D、4E・・・・を二枚ずつ同時に打設して行く。尚、同時に打設される内側鋼矢板14と外側鋼矢板15は、図14(a)に示すように予めボルト37によって一体に固定されているため、位置ずれを生じさせることなく一枚の鋼矢板14を打設するのと同様に打設される。
終端打設工程では、上記中間同時打設工程によって打設した終端から二番目に位置する中間鋼矢板4Lの連結伸張側Sの連結ジョイント10と終端に位置する中間鋼矢板4Mの連結伸張側Sの連結ジョイント10に対して、終端側端部鋼矢板3Bにおける連結側Rの連結ジョイント10と全長ガイドジョイント9をそれぞれ係合させて、終端側端部鋼矢板3Bを互い違いに半ピッチずらした状態で打設する。この場合、既に終端側端部鋼矢板3Bと連結する他の鋼矢板2、101が打設されている場合には、当該鋼矢板2、101における連結側Rの連結ジョイント10に終端側端部鋼矢板3Bの連結伸張側Sの連結ジョイント10を係合させた状態で終端側端部鋼矢板3Bを打設する。
前記中間同時打設工程によって打設した終端に位置する中間鋼矢板4Mと終端側端部鋼矢板3Bとの間に中間鋼矢板4Nをもう一枚打設したい場合には、上記終端打設工程に代えて終端同時打設工程を採用する。終端同時打設工程では、中間打設工程によって打設した終端から二番目に位置する中間鋼矢板4Lの連結伸張側Sの連結ジョイント10に対して追加する中間鋼矢板4Nにおける連結側Rの連結ジョイント10を係合させると共に、終端に位置する中間鋼矢板4Mの連結伸張側Sの連結ジョイント10に対して、終端側端部鋼矢板3Bにおける連結側Rの連結ジョイント10を係合させ、終端側端部鋼矢板3Bにおける全長ガイドジョイント9に対して、追加する中間鋼矢板4Nにおける連結側Rの連結ジョイント10を予め係合させ、互い違いに半ピッチずらして重ね合わせた状態で終端側端部鋼矢板3Bと追加する中間鋼矢板4Nとを同時に打設する。
図1はシールドマシンの発進途中の施工状態を示す側断面図である。図12は鋼矢板を一枚ずつ打設する場合のシールドマシンの発進の手順を6段階に分けた前半の3段階(a)〜(c)を示す側断面図、図13は同上、後半の3段階(a)〜(c)を示す側断面図である。図14は鋼矢板を二枚ずつ同時に打設する場合のシールドマシンの発進の手順を6段階に分けた前半の3段階(a)〜(c)を示す側断面図、図15は同上、後半の3段階(a)〜(c)を示す側断面図である。
鋼矢板2を一枚ずつ打設する場合には、図12(a)に示すように、最初に内側鋼矢板14、次に外側鋼矢板15の順で鋼矢板2を一枚ずつ順番に打設する。また、外側鋼矢板15を打設する際には、内側鋼矢板14との間に耐火シート19を介在させ、外側鋼矢板15の挿入側先端部13が内側鋼矢板14に設けられている端部固定部材16の受入開口17に係止されるように打設する。そして、すべての鋼矢板2、101の打設が完了して土留め構造体24が構築されたところで、図12(b)に示すように土留め構造体24の内部の地盤Gを掘削し、底盤コンクリート39を打設し、養生、固化させた後、支保工40を設置して立坑26を完成させる。
シールドマシン投入工程では、シールドマシン20の発進部位の周囲に坑口コンクリート41を打設し、養生、固化させた後、坑口コンクリート41の端面にパッキン42を設置する。そして、シールドマシン20の発進部位に存する支保工40を撤去し、シールドマシン20を地上から降ろして立坑26内に投入し、シールドマシン20を所定の発進位置にセットする。
内側鋼矢板切除工程では、シールドマシン20の切羽38を坑口コンクリート41とパッキン42とによって被覆した状態でガスバーナに溶断用のガスを供給し着火する。ガスバーナのノズル23を、図9(a)に示すように内側鋼矢板14における連結ジョイント10に予め形成されている溶断用切欠部22の一つに入れ、炎が内側鋼矢板14の水平張出し部6に沿う方向に向くようにして、途中、他の溶断用切欠部22を通過させながら鏡切り想定円21上をトレースするようにノズル23を移動させる。そして、このような形態で鏡切りすることにより、安全で誤って外側鋼矢板15を溶断したり傷付けたりすることなく、内側鋼矢板14のみを溶断して鏡切りした不要の内側鋼矢板14を切除することができる。
外側鋼矢板引抜き工程では、内側鋼矢板14とシールドマシン20の切羽38の推進圧及び坑口コンクリート41とパッキン42とによって側圧のバランスを確保した状態で外側鋼矢板15を上方に引き抜く。この状態では図示のようにシールドマシン20が幾分前進しており、シールドマシン20の本体側胴部43にパッキン42が撓み変形しながら当接しているため立坑26の内部空間とは遮断されて側圧のバランスが確保されている。
シールドマシン発進工程では、シールドマシン20を作動状態とし、シールドマシン20を所定の速度で推進させながら切羽38を回転させてシールドマシン20を発進用の立坑26から発進させる。尚、この状態でも上記の側圧のバランスはそのまま保たれているから、従来のように地盤改良を行ったり防護工を設置することなく、直接シールドマシン20を発進させることが可能である。
鋼矢板2を二枚ずつ同時に打設する場合には、内側鋼矢板14と外側鋼矢板15との間に耐火シート19を介在させ、図14(a)に示すように内側鋼矢板14と外側鋼矢板15をボルト37によって固定し、一体化させた状態で地盤G中に打設する。また、図示の実施例では、外側鋼矢板15を内側鋼矢板14よりかなり短めに形成し、内側鋼矢板14の上部に鉄筋44を連結する構成を採用している。そして、すべての鋼矢板2、101の打設が完了して土留め構造体24が構築されたところで、図14(b)に示すように土留め構造体24の内部の地盤Gを掘削し、底盤コンクリート39を打設し、養生、固化させた後、支保工40を設置する。内側鋼矢板14と外側鋼矢板15を固定していたボルト37を撤去すれば立坑26が完成する。
本願発明に係る二重鋼矢板1を使用した土留め構造体24、二重鋼矢板1の打設工法及び二重鋼矢板1を使用したシールドマシン20の発進到達工法は、以上述べたような構成を基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的な構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。例えば土留め構造体24は、立坑26のように筒状の構造枠体として形成される他、河川や傾斜地の法面工事等にも使用される衝立状の構造枠体としても使用可能である。また土留め構造体24の一部だけでなく土留め構造体24のすべてを二重鋼矢板1によって構成することも可能であるし、二重鋼矢板1を採用しない部位の鋼矢板2として二重鋼矢板1において使用した形状、大きさ及び連結構造の鋼矢板2を採用することも可能である。
3B 終端側端部鋼矢板、4 中間鋼矢板、4A 一枚目の中間鋼矢板、
4B 二枚目の中間鋼矢板、4C 三枚目の中間鋼矢板、
4L 終端から二番目の中間鋼矢板、4M 終端の中間鋼矢板、
4N 追加する中間鋼矢板、5 折曲げ成形部、6 水平張出し部、7 内天面、
8 内底面、9 全長ガイドジョイント、9A ループ型全長ガイドジョイント、
9B リブ型全長ガイドジョイント、10 連結ジョイント、
10A 突起付き連結ジョイント、10B 突起なし連結ジョイント、
11 先端ガイドジョイント、11A ループ型先端ガイドジョイント、
11B リブ型先端ガイドジョイント、12 回避用切欠部、13 挿入側先端部、
14 内側鋼矢板、15 外側鋼矢板、16 端部固定部材、17 受入開口、
18 止水シール、19 耐火シート、20 シールドマシン、21 鏡切り想定円、
22 溶断用切欠部、23 (溶断ガスバーナの)ノズル、24 土留め構造体、
26 立坑、27 側壁、28 圧入機、29 クランプ架台、30 本体部、
31 圧入チャック部、32 クレーン、33 振動圧入機、34 クランプ架台、
35 アーム、36 バネ、37 ボルト、38 切羽、39 底盤コンクリート、
40 支保工、41 坑口コンクリート、42 パッキン、43 本体側胴部、
44 鉄筋、101 (従来の)鋼矢板、S 連結伸張側、R 連結側、
P ピッチ寸法、H 高さ寸法、t 厚さ、G 地盤
Claims (13)
- 複数枚の鋼矢板を連結しながら地盤中に打設して行くことによって形成される土留め用の構造体であって、
前記構造体の少なくとも一部には鋼矢板を内外に密接状態で重ね合わせて配置した二重鋼矢板が設けられており、当該二重鋼矢板は内側鋼矢板と外側鋼矢板とによって構成されていて、これら2種類の鋼矢板は凸字状ないし凹字状に折り曲げられた折曲げ成形部と、当該折曲げ成形部の両端を水平に張り出させ、先端に連結ジョイントが設けられた水平張出し部とを有しており、連結される一方の鋼矢板の折曲げ成形部における内天面ないし内底面に対し、連結される他方の鋼矢板の水平張出し部が位置するように互い違いに半ピッチずつずらして配置することによって構成したことを特徴とする二重鋼矢板を使用した土留め構造体。 - 請求項1において、前記連結された二重鋼矢板のうち両端に位置する端部鋼矢板の内天面ないし内底面には、鋼矢板の全長に亘って平行に延び、前記連結ジョイントと係合する全長ガイドジョイントが設けられていることを特徴とする二重鋼矢板を使用した土留め構造体。
- 請求項1または2において、前記連結された二重鋼矢板のうち中間に位置する中間鋼矢板の内天面ないし内底面には、鋼矢板の挿入側先端部のみに前記連結ジョイントと係合する先端ガイドジョイントが設けられていることを特徴とする二重鋼矢板を使用した土留め構造体。
- 請求項3において、前記先端ガイドジョイントが設けられている中間鋼矢板に対して連結される他の中間鋼矢板の連結側の連結ジョイントにおける挿入側先端部には前記先端ガイドジョイントとの干渉を回避するための回避用切欠部が形成されていることを特徴とする二重鋼矢板を使用した土留め構造体。
- 請求項1〜4のいずれか1項において、前記内側鋼矢板の挿入側先端部の外面には当該内側鋼矢板の外側に重ね合わされる外側鋼矢板の挿入側先端部を受け入れて固定する端部固定部材が設けられていることを特徴とする二重鋼矢板を使用した土留め構造体。
- 請求項2〜5のいずれか1項において、前記全長ガイドジョイントと当該全長ガイドジョイントと係合する連結ジョイントとの間ないし前記端部固定部材と外側鋼矢板の挿入側先端部との間、あるいはこれらの双方には止水シールが設けられていることを特徴とする二重鋼矢板を使用した土留め構造体。
- 請求項1〜6のいずれか1項において、前記内側鋼矢板と外側鋼矢板との間には、耐火シートが設けられていることを特徴とする二重鋼矢板を使用した土留め構造体。
- 複数枚の鋼矢板を連結しながら内外に重ね合わせて地盤中に打設して行く二重鋼矢板の打設工法であって、
前記二重鋼矢板は凸字状ないし凹字状に折り曲げられた折曲げ成形部と、当該折曲げ成形部の両端を水平に張り出させ、先端に連結ジョイントが設けられた水平張出し部とをそれぞれ有する内側鋼矢板と外側鋼矢板が密接状態で配置される2種類の鋼矢板によって構成されており、
前記内側鋼矢板と外側鋼矢板を一枚ずつ個別に打設する場合には、両端部では鋼矢板の内天面ないし内底面に全長に亘って平行に延びる全長ガイドジョイントが形成された端部鋼矢板が使用され、中間部では鋼矢板の内天面ないし内底面の挿入側先端部のみに先端ガイドジョイントが形成された中間鋼矢板が使用されるものであって、
一方の端部鋼矢板を地盤中に打設する始端打設工程と、上記一方の端部鋼矢板における全長ガイドジョイントと連結伸張側の連結ジョイントに対して一枚目の中間鋼矢板における連結側の連結ジョイントと先端ガイドジョイントをそれぞれ係合させて当該一枚目の中間鋼矢板を互い違いに半ピッチずらした状態で打設する二次打設工程と、上記一方の端部鋼矢板における連結伸張側の連結ジョイントと前記一枚目の中間鋼矢板における連結伸張側の連結ジョイントに対して二枚目の中間鋼矢板における連結側の連結ジョイントと先端ガイドジョイントをそれぞれ係合させて当該二枚目の中間鋼矢板を互い違いに半ピッチずらした状態で打設し、更に三枚目以降の中間鋼矢板を同様に繰り返し打設する中間打設工程と、上記中間打設工程によって打設した終端から二番目に位置する中間鋼矢板の連結伸張側の連結ジョイントと終端に位置する中間鋼矢板の連結伸張側の連結ジョイントに対して他方の端部鋼矢板における連結側の連結ジョイントと全長ガイドジョイントをそれぞれ係合させて当該他方の端部鋼矢板を互い違いに半ピッチずらした状態で打設する終端打設工程とを備えていることを特徴とする二重鋼矢板の打設工法。 - 複数枚の鋼矢板を連結しながら内外に重ね合わせて地盤中に打設して行く二重鋼矢板の打設工法であって、
前記二重鋼矢板は凸字状ないし凹字状に折り曲げられた折曲げ成形部と、当該折曲げ成形部の両端を水平に張り出させ、先端に連結ジョイントが設けられた水平張出し部とをそれぞれ有する内側鋼矢板と外側鋼矢板が密接状態で配置される2種類の鋼矢板によって構成されており、
前記内側鋼矢板と外側鋼矢板を二枚同時に打設する場合には、両端部では鋼矢板の内天面ないし内底面に全長に亘って平行に延びる全長ガイドジョイントが形成された端部鋼矢板が使用され、中間部では鋼矢板の水平張出し部の先端に連結ジョイントのみが形成された中間鋼矢板が使用されるものであって、
一方の端部鋼矢板における全長ガイドジョイントに対して一枚目の中間鋼矢板における連結側の連結ジョイントを予め係合させ、互い違いに半ピッチずらして重ね合わせた状態で一方の端部鋼矢板と一枚目の中間鋼矢板とを同時に打設する始端同時打設工程と、上記一方の端部鋼矢板における連結伸張側の連結ジョイントに対して二枚目の中間鋼矢板における連結側の連結ジョイントを係合させると共に、一枚目の中間鋼矢板における連結伸張側の連結ジョイントに対して三枚目の中間鋼矢板における連結側の連結ジョイントを係合させ、互い違いに半ピッチずらして重ね合わせた状態で二枚目と三枚目の中間鋼矢板を二枚ずつ同時に打設し、更に同様に後続の中間鋼矢板を二枚ずつ同時に打設して行く中間同時打設工程と、上記中間打設工程によって打設した終端から二番目に位置する中間鋼矢板の連結伸張側の連結ジョイントと終端に位置する中間鋼矢板の連結伸張側の連結ジョイントに対して他方の端部鋼矢板における連結側の連結ジョイントと全長ガイドジョイントをそれぞれ係合させて当該他方の端部鋼矢板を互い違いに半ピッチずらした状態で打設する終端打設工程とを備えていることを特徴とする二重鋼矢板の打設工法。 - 請求項9において、前記中間打設工程によって打設した終端に位置する中間鋼矢板と他方の端部鋼矢板との間に中間鋼矢板をもう一枚打設したい場合には、上記終端打設工程に代えて上記中間打設工程によって打設した終端から二番目に位置する中間鋼矢板の連結伸張側の連結ジョイントに対して、追加する中間鋼矢板における連結側の連結ジョイントを係合させると共に、終端に位置する中間鋼矢板の連結伸張側の連結ジョイントに対して他方の端部鋼矢板における連結側の連結ジョイントを係合させ、他方の端部鋼矢板における全長ガイドジョイントに対して追加する中間鋼矢板における連結側の連結ジョイントを予め係合させ、互い違いに半ピッチずらして重ね合わせた状態で他方の端部鋼矢板と追加する中間鋼矢板とを同時に打設する終端同時打設工程を備えるようにしたことを特徴とする二重鋼矢板の打設工法。
- 請求項1から7のいずれか1項に記載の二重鋼矢板を使用した土留め用構造体によって形成される発進用の立坑からシールドマシンを発進させ、あるいは同様の構成の到達用の立坑に対してシールドマシンを到達させるシールドマシンの発進到達工法であって、
前記発進用の立坑ないし到達用の立坑を構成する連結された鋼矢板のうちシールドマシンの発進到達部位に存する鋼矢板は前記二重鋼矢板で構成されており、当該二重鋼矢板とシールドマシンの切羽圧とによって側圧のバランスを確保した状態で前記外側鋼矢板を引き抜き、切羽を開放しないで、直接シールドマシンを発進到達させるようにしたことを特徴とする二重鋼矢板を使用したシールドマシンの発進到達工法。 - 請求項11において、前記シールドマシンの発進到達工法によってシールドマシンを発進用の立坑から発進させる場合には、シールドマシンの発進部位の周囲に坑口コンクリートを打設し、養生、固化後において坑口コンクリートの端面にパッキンを設置し、更にシールドマシンの発進部位に存する支保工を撤去した後シールドマシンを投入するシールドマシン投入工程と、発進部位に存する前記内側鋼矢板を溶断によって鏡切りして切除する内側鋼矢板切除工程と、前記内側鋼矢板とシールドマシンの切羽圧及び坑口コンクリートとパッキンとによって側圧のバランスを確保した状態で前記外側鋼矢板を引き抜く外側鋼矢板引抜き工程と、シールドマシンを作動させて発進立坑から発進させるシールドマシン発進工程とを備えていることを特徴とする二重鋼矢板を使用したシールドマシンの発進到達工法。
- 請求項11または12において、前記シールドマシンの発進到達部位に存する前記内側鋼矢板の鏡切り想定円と交わる連結ジョイントの部位には複数の溶断用切欠部が設けられており、当該一つの溶断用切欠部から前記内側鋼矢板の水平張出し部に沿う方向に炎を当てて途中他の溶断用切欠部を通過させながら上記鏡切り想定円上を溶断するようにしたことを特徴とする二重鋼矢板を使用したシールドマシンの発進到達工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005079957A JP4278104B2 (ja) | 2005-03-18 | 2005-03-18 | 二重鋼矢板を使用した土留め構造体、二重鋼矢板の打設工法及び二重鋼矢板を使用したシールドマシンの発進到達工法 |
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