JP4277706B2 - ガラス基板加熱装置 - Google Patents

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この発明は、ガラス基板、特に液晶ディスプレイ用ガラス基板またはプラズマディスプレイ用ガラス基板その他の歪点1020K以下のガラス等からなるガラス基板の加熱を行うガラス基板加熱装置に関する。
近時、平面型ディスプレイとして、液晶ディスプレイパネルやプラズマディスプレイパネルが主流で使われている。液晶ディスプレイパネルやプラズマディスプレイパネルが、30インチ乃至50インチと大型化されるのに対応して、縦1500mm、横1800mmという大面積のガラス基板も使用されつつある。これはさらに大面積化する傾向にある。そのガラス基板はITO成膜前の予備加熱、純水を用いた異物の洗浄後に行う乾燥のために、あるいは真空中で熱処理をされる工程を必要とする。
液晶ディスプレイ用ガラス基板、あるいは、プラズマディスプレイ用ガラス基板などの大画面のディスプレイ用ガラス基板には主に低アルカリガラスであって高歪点のガラス、すなわちアルカリ汚染が大幅に軽減され、また高歪点のために熱変形しにくいガラスが用いられる。これらガラス基板の加熱には、石英ガラスバルブの外表面に赤外放射膜などを形成したハロゲンヒーターによる加熱が専ら行われている。その外表面からの放射で直接加熱するためには、ハロゲンヒーターはバルブ外表面積が小さいので単位面積あたりの放射量を高くするためにランプの温度を上げる必要があった。このためハロゲンヒーターの放射エネルギーのピーク波長が短波長側にきた。例えば、図1にランプ温度1100Kの場合の放射エネルギーと厚さ1mmの低アルカリガラスの透過率を示したが、放射のピーク波長は約2.7μmである。この2.7μmより短波長は被加熱対象物の1つである低アルカリガラスの透過波長域に位置する。このためにハロゲンヒーターからの放射エネルギーのうち、ガラスを透過する割合が増加し、ガラスに吸収される割合が減少するために、被加熱ガラス板を加熱するために使われるエネルギーの割合がランプの温度を上げることによって低下する問題があった。
また、特開平6−260422号公報には、グラファイト板等の遠赤外線発射板とハロゲンランプを組合わせたガラス基板加熱装置が開示されている。この開示技術において、グラファイトからの放射による加熱を利用しようとすると、グラファイトの放射率はガラスの吸収の高い波長5μmで0.75とガラスに比べて20%以上低い。
ガラスの吸収は3.5μmあたりから増加し、4.5μm以上で顕著になる。また、グラファイトは、例えばガラスの加熱に利用できない波長域、すなわち凡そ4μm以下での放射率も0.75以上であるため、無駄な放射をするので、効率がよくない。したがって、ガラスの吸収とグラファイトの放射率とのマッチングも必ずしも優れていない。
グラファイトは可視ないし赤外の放射に対しても不透明のため、一次放射熱源の放射エネルギーは、まず一次放射熱源側で吸収され、続いてそのグラファイト内部を被加熱物体側の表面に向かって伝導された後ようやく効果を発揮する。さらに、グラファイト板の使用においては、まず一次放射熱源側にエネルギーが入るので、所要のエネルギーが伝導で被加熱ガラス基板側に到達するためには、その板厚によらず厚さ方向への所定の温度勾配が必要である。このため必ずグラファイト固有の膨張係数、機械的性質に従って、一次放射熱源側の被加熱ガラス基板側に対する膨張を伴う。すなわち一次放射熱源側を凸としてグラファイト板に反りが発生する。これはグラファイト板の大きさが大きくなればそれだけ大きな変位量をもたらす。
さらに、加熱時に一次放射熱源側の表面には圧縮応力が発生するが、グラファイト板の冷却時には逆に引っ張り応力が発生する。グラファイトはモースカタサが1ないし2で、潤滑材に使用されるほどやわらかい材料である。このことは、このような応力を受け、さらに、その保持などで、機械的接触を伴うような場合にはなおさら、表面からの粒子の剥落を起こしやすく、清浄雰囲気下で微細な機能素子を形成すべきガラス基板にとっては好ましくない。
その他、アモルファスのカーボン粉末あるいはグラファイト粉末を大面積のガラス基板に塗布してそのガラス基板を二次放射熱源としてハロゲンランプなどの一次放射熱源で加熱し、その二次放射熱源としてのガラス基板からの放射による大面積の加熱を考えた場合には、その粉末の剥離等により粉末が被加熱物体に付着する恐れがある。
液晶ディスプレイ用ガラス、あるいはプラズマディスプレイ用ガラスなどの大画面ディスプレイパネル用ガラスにおいては、近時、大画面化の傾向にある。ここでは例えばTFT液晶ディスプレイ用ガラスについてみると、その表面に形成され電流の通路となる多結晶あるいはアモルファスのシリコン薄膜の特性が損なわれるのを防止する必要がある。このため、ガラス基板の低アルカリ化が要請されている。
さらにまた、大型化に伴い大半が水平に保持されて行われる熱処理工程における変形防止のため、高歪点化が必要となっている。使用される加熱体にも、加熱が効率的であるだけでなく、ガラス基板への粒子の落下などにより欠陥をもたらす恐れのないクリーンな加熱ができることが強く要請されるようになっている。
特開平6−260422号公報
そこで、本発明の目的は、プラズマディスプレイ用ガラス基板などの大画面のディスプレイ用ガラス基板などに用いられるガラスの被加熱体の吸収波長帯と二次放射熱源の吸収、放射の波長帯域のマッチングがよく、清浄な加熱環境下で加熱が行えるガラス基板加熱装置を提供することにある。
そこで請求項1に記載の発明は、ガラス基板を加熱するガラス基板加熱装置において、該ガラス基板加熱装置は、一次放射熱源と、該一次放射熱源からの可視光線ないし赤外線を吸収して赤外線を放射する二次放射熱源とを組合せてなり、該一次放射熱源としてハロゲンランプ、ハロゲンヒーター、キセノンランプのいずれかを用い、
該二次放射熱源としてガラス板の内部に該ガラス内を透過した光を多重反射する金属粒子を分散させた層を形成した遠赤外放射ガラス板としたことを特徴とするガラス基板加熱装置とするものである。
また請求項2の発明は、前記遠赤外放射ガラス板は、前記金属粒子を前記ガラス基板に近い面近傍に偏在させたことを特徴とする請求項1に記載のガラス基板加熱装置とするものである。
そして請求項3の発明は、前記金属粒子の材料として、Mo、W、Nb、Ta、Zr、Re、Rh、Re,Rhのいずれかを用いたことを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載のガラス基板加熱装置とするものである。
本発明によれば、被加熱ガラス基板の光吸収特性に近い光学特性をもつ二次放射熱源を用いることになり、ガラス基板を透過してしまう波長の無駄な放射を低減でき、効率的な放射加熱が可能となる。かつ、粒子の剥落がないので、ガラス基板上の素子に欠陥をもたらすことがない。したがって、製造工程における省エネルギー化と共に、工程内の損失を低減することが可能となる。
図3(a)に本発明のガラス基板加熱装置を構成する部材である二次放射熱源としての遠赤外放射ガラス板の断面図を示す。石英ガラス片側表面とその近傍に微小高融点材料粒子をガラス中に分散させた層を偏在させて形成する。微小高融点材料粒子をガラス中に分散させた層の作り方は、次の通りである。
平均直径およそ1μmのモリブデン粒子を石英ガラス粒子と混合し、さらに酢酸ブチルなどの溶媒と混合の後、3mm厚の石英ガラス板上にスプレーにより塗膜として形成し、乾燥、仮焼結後、本焼結させてモリブデン粒子分散層を形成した。本焼結は例えば真空中約2000Kで10分間である。モリブデン濃度は約1wt%であった。なお、モリブデン粒子の平均粒径は0.1μm〜10μmであることが好ましい。粒子分散層において、モリブデン粒子の粒子密度はその偏在領域において0.01体積%〜2.5体積%である。
このガラス板の、微小金属粒子をガラス中に分散させた層を形成した面とは反対側の他方の面の側から、例えば一次放射熱源としてハロゲンランプで照射する。本発明のガラス基板加熱装置はこの二次放射熱源と一次放射熱源の組合わせとなる。厚さ1mmの低アルカリガラスの透過率とハロゲンランプの放射エネルギーとの関係を図2に示すが、ハロゲンランプの放射は相当部分がガラス板を透過することがわかる。
金属粒子を被加熱ガラス基板に近い石英ガラス板面近傍に偏在させたので、一次放射熱源からの光(放射)は石英ガラス板内を微小金属粒子分散層まで透過する。ガラス板の中を透過する光は、金属粒子分散層中の金属粒子に入射すると、一部は金属粒子によって吸収され、残りはさまざまな方向に反射される。反射光はガラス内を透過した後、次の粒子によってさらに反射される。この際、光の波長によってはガラスによる吸収を受ける。また、散乱も受ける。この過程が繰り返されると、金属粒子分散層内の粒子による多重反射によって、あるいはガラスの吸収によって、板厚方向に光が進むうちに、ガラス領域中には元の光はほとんど伝播しなくなる。
例えば金属粒子としてモリブデン(Mo)粒子とした場合で考えるとMoの分光放射率は1μmでの値を例示するとおよそ0.35と低く、入射した放射エネルギーの大半はその表面で反射される。しかし、前述のように粒子群から成る層内で多重反射が起こるので、金属粒子群は全体として一次放射熱源の光を吸収することになる。すなわち、個々には低放射率の粒子であっても全体として一次放射熱源の放射エネルギーを吸収することができる。
金属粒子はその反対側の面から石英ガラス内に入射した光源の波長域の放射エネルギーを吸収してその温度が上昇する。同時にこの粒子からは伝導、放射によって周囲の石英ガラスに熱が伝えられる。これによって石英ガラスの温度が上昇する。以下、例示する。例えば、石英ガラスの透明な波長の放射を受けて昇温した高融点材料の粒子温度を500Kとすると、その対応する黒体放射はほぼ6μmにピーク波長を有するものとなる。この波長において、以下に粒子の周囲の石英ガラスの加熱過程を説明する。この粒子からの放射は約50μm以内の短距離でそのエネルギーの約64%以上が吸収される。これは石英ガラスの波長6μmにおける室温での吸収係数がおよそ200cm-1であるため、室温において、この距離で放射エネルギーの約64%が吸収されること、および吸収の強さが温度の上昇に伴って増加するためである。もちろんこの領域内にある粒子との熱のやりとりも起こる。この粒子も同様の熱のやりとりをする。このように、周囲の粒子との相互作用も加わって、ある粒子からの放射は、周囲の石英ガラス、粒子を加熱する。ここでは主に放射に関して説明したが、伝導による同様の過程も同時に起こっていることは言うまでもない。
このように、ある粒子からの反射および放射および伝導は石英ガラスを加熱しながら、次の粒子に到達し、さらに吸収、反射を受けるといった過程が続く。この間、周囲の石英ガラスの昇温によりそれからの放射も受けるようになる。
すなわち、本発明においては石英ガラス透過性の放射を吸収して高温となった金属粒子、さらに、金属粒子からの伝導と放射によって高温となった石英ガラスからの放射が得られる。こうして石英ガラス板からの放射は、石英ガラスを出て、本来加熱したい被加熱物のガラス基板に向かう。
石英ガラス板が発する放射の波長は被加熱ガラス基板の放射の吸収の大きい波長域にある。被加熱ガラス基板の種類によってはこの波長域の重なり方は異なるが、おおむね3μmから5μmにかけて吸収が急激に増加する。すなわち放射特性も急激に増加する。すなわち、本発明で使用する放射体の放射率の分光特性は、よりガラスの吸収域にマッチングした放射成分が多くなるという点において優れている。
金属粒子はガラス板の中に分散しており表面からの粒子の剥落などの恐れがないので、被加熱ガラス基板、したがってその上に形成される素子に欠陥をもたらすことがない。一次放射熱源として高温で点灯されるクリヤタイプのハロゲンランプが好適に使用できる。あるいは、バルブ表面にセラミックコートした赤外放射のハロゲンヒーターであっても使用は可能である。この場合は、その放射エネルギーがガラスの高吸収波長域にも多くあるため、金属粒子群に至る途中でガラス板の吸収を受ける割合が増えるので、金属粒子層に到達する放射エネルギーが減少するので、この粒子群からなる層の昇温が遅れるが、使用は可能である。
この他、可視域ないし1μmあたりの波長に強い放射を持つキセノンランプも使用することも可能である。
分散させる金属粒子としてはMoの外に、W、Nb、Ta、Zr、Re、Rh、Re,Rhなど、基材となるガラスの溶融温度より高融点であり、また蒸気圧が低ければよい。金属粒子の放射率も大きければより効果的であるが、小さくても、したがって、高反射率であっても、多重反射によって効果的に高吸収係数の領域を形成できるのは上述のとおりである。
遠赤外放射ガラス板からの放射を多くするためには、また、被加熱ガラス板に化学的な悪影響が無ければ、そして被加熱ガラス板がいわゆる水分、すなわち、OH基を有する場合には、これに対応する波長帯における吸収が増えるため、遠赤外放射ガラス板にいわゆる有水石英を使って、この帯域の放射を増やすのは効果的である。
ガラス板上への金属粒子分散層の形成には本実施例のようなスプレーの外に印刷などによってもよい。
<実験例>
次に具体的実験例を示す。二次放射熱源用の石英ガラス板の片側面に平均粒径約1μmのMo粒子を分散させ分散層を石英ガラス板上に偏在して形成した。
分光透過率を粒子層から取り出して作製した例えば厚さ0.17mmの、粒子がほぼ一様に分散している板の透過率について図3に示す。
これから分かるように透過率は約1.6%以下であった。透明なクリヤタイプの発光管を有するハロゲンランプを使う場合、それからの放射のピークは、その波長がおよそ1.3μmに来るものがあるが、図4において、この波長における透過率は1%である。この波長において石英ガラス板の表面での反射率は3乃至4%であり、かつ石英ガラスによる吸収はほとんど無視できる。すなわち、金属粒子が存在しなければ92%乃至94%の透過率が期待される。したがって、透過率が1.6%となるのは、主として、分散する金属粒子群の寄与によるものであることが分かる。すなわち、光吸収が効果的に行われることが分かる。また、この金属粒子が分散してなる板は、目視ではほぼ黒色に近い色調をしており、このことからも、透過率の減少は、主として吸収によることが理解される。
図5に示すように作製した二次放射熱源2としての遠赤外放射ガラス板と約5cm離して被加熱ガラス基板30を平行に置き、遠赤外放射ガラス板の金属粒子分散層21を持たない面に向かって金を蒸着した反射鏡を有するハロゲンランプを一次放射熱源1として配置した。この図のように被加熱ガラス基板30に関して対称にもう一組の金属粒子分散層21を有する二次放射熱源2としての遠赤外放射ガラス板、および、一次放射熱源1のハロゲンランプを配置すると被加熱ガラス板基板30の熱的対称性が向上する。
一次放射熱源1のハロゲンランプのランプ入力を片側で約7.5kW/m、両側合計で約15kW/mとすることにより、被加熱ガラス板30を約600Kに加熱できた。ランプ入力によっては、例えば被加熱ガラス板30の歪点温度、一例として830K、あるいはこれを超える除冷温度まで上げることも可能である。
本発明によれば一次放射熱源からのエネルギーは主として放射によって二次放射熱源の板の内部を伝播するので、グラファイト板では不可避であった熱伝導による反りの問題は大幅に軽減される。二次放射熱源の基板ガラスに石英ガラスを用いれば、その熱膨張係数が極めて小さいことから、板厚方向の温度分布の不均一に伴う反りなどの問題は大幅に解消される。金属粒子分散層は、その分散層を形成する際、冷却に伴って、周囲の石英ガラスより収縮するため、その後の昇温においても膨張による反りが問題となる恐れはない。
それに対して、従来の一次放射熱源としてのハロゲンランプと二次放射熱源としてのグラファイト板の組合わせによる加熱によれば約20kW/mが必要であった。したがって、本発明によれば大幅に省エネルギー化が可能である。
以上においては、遠赤外放射ガラス板として石英ガラス板を用いたが、石英ガラス板でなくとも被加熱ガラス板の加熱温度において耐熱性が高ければ使用可能である。また、必要に応じて粒子分散密度を調整することにより、粒子分散層形成のガラス材の熱膨張を基板のガラス材に近づけることができるので粒子分散層の昇温によるガラス基板との間の熱応力を軽減できる。
二次放射熱源のガラス板は平板状でなく、図3(b)に示すように、波状の断面形状のガラス板であってもよい。被加熱ガラス基板の大型化に伴って、二次放射熱源も大きくする必要があるが、これ自体のたわみを低減する上で、このような断面はその曲げ剛性の向上に効果的である。すなわち、二次加熱板の自重によるたわみが抑制できる。このような断面は、二次加熱板の放射エネルギーの増加にもつながる。このような断面形状であっても、本考案の粒子分散層の形成には何ら不都合はない。
以上の例においては、ハロゲンランプを一次放射熱源に用いる場合を示したが、例えば、キセノンランプを用いてもよい。
さらに、一次放射熱源の放射伝達のために、光ファイバー、あるいは、反射鏡よりなる放射の導入経路を用いることも可能である。この場合には、一次放射熱源はこの処理容器の外側に配置して、容器の壁を通してニ次放射熱源を加熱することができる。これは、容器内での処理が必須の真空環境下での処理にとって好都合である。
さらに、被加熱ガラス基板側への短波長の光の放射を一層軽減するためには、粒子層を被加熱ガラス基板側に向かって高くすることによって、粒子群の放射率を下げることができる。これによって、粒子周囲の石英ガラスからの放射の比率が増やすことができる。
被加熱ガラス板の背後に赤外放射の反射のために金蒸着してなる反射板を配置することによって、片側から加熱をし、被加熱ガラス基板から、二次放射熱源とは反対側への放射を反射して再度被加熱ガラス基板に向けて戻し、加熱に利用することも可能である。
被加熱ガラス基板の分光透過率およびハロゲンヒーターの放射エネルギーを示す。 被加熱ガラス基板の分光透過率およびハロゲンランプの放射エネルギーを示す。 本発明のガラス基板加熱装置に供される二次放射熱源の構造を示す。 本発明のガラス基板加熱装置に供される二次放射熱源となる、金属粒子を分散させたガラス板の分光透過率を示す。 本発明のガラス基板加熱装置と被加熱ガラス基板の図を示す。
符号の説明
1 一次放射熱源
2 二次放射熱源
10 ガラス基板加熱装置
20 石英ガラス
21 金属粒子分散層
30 被加熱ガラス基板

Claims (3)

  1. ガラス基板を加熱するガラス基板加熱装置において、
    該ガラス基板加熱装置は、一次放射熱源と、該一次放射熱源からの可視光線ないし赤外線を吸収して赤外線を放射する二次放射熱源とを組合せてなり、
    該一次放射熱源としてハロゲンランプ、ハロゲンヒーター、キセノンランプのいずれかを用い、
    該二次放射熱源としてガラス板の内部に該ガラス内を透過した光を多重反射する金属粒子を分散させた層を形成した遠赤外放射ガラス板としたことを特徴とするガラス基板加熱装置。
  2. 前記遠赤外放射ガラス板は、前記金属粒子を前記ガラス基板に近い面近傍に偏在させたことを特徴とする請求項1に記載のガラス基板加熱装置。
  3. 前記金属粒子の材料として、Mo、W、Nb、Ta、Zr、Re、Rh、Re,Rhのいずれかを用いたことを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載のガラス基板加熱装置。
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