JP2007335344A - 加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱装置でガラス材などの脆性板を加熱する際に、脆性板の破損を招くことなく第2の加熱源による部分的な加熱や表面処理を可能にする。
【解決手段】被加熱材であるガラス基板20を加熱する加熱源2と、熱を反射して前記被加熱材の加熱に供する反射板3と、反射板に接して伝熱することで反射板3を面方向に均熱化する均熱板4を備える。望ましくは、均熱板4の裏面側に断熱材5を積層する。必要に応じて前記被加熱材の周囲の一部に、均熱板4で覆われることなく外部に開放された開放部9を設ける。反射板3の面方向の温度差が均熱板4によって緩和され、反射板3による良好な熱反射によって被加熱材20を均等に加熱する。開放部9を設けた場合にも被加熱材20が均等に加熱され、開放部9を通した第2の加熱源であるレーザ装置10などによる部分加熱などが可能になる。
【選択図】図1

Description

この発明はガラス板等の被加熱材を加熱する加熱装置に関するものである。
従来、ガラス板等の被加熱材を加熱する装置としては、加熱または冷却に際し、被加熱材が急激な温度変化に晒されることのないように、箱型の電気炉(例えば特許文献1、2参照)や被加熱材の投入口および排出口の空気の出入りが遮断されたベルトコンベア式の加熱装置などの閉鎖式の装置が使用されている。
一般的なベルトコンベア式の加熱装置を図4、5に示す。先ず、図4に示される加熱装置について説明する。該加熱装置は、ガラス板などの脆性板などからなる被加熱材30を支持、搬送するベルトコンベア21を有しており、該ベルトコンベア21の上方側に、赤外線ランプやヒータなどからなる加熱源22が配置されている。該加熱源22とベルトコンベア21の周囲には、前記加熱源22およびベルトコンベア21を周囲(上下および側方)から囲むように金や光輝アルミニウムなどからなる反射板23…23が配置されている(図では上下の反射板のみが図示されている)。なお、ベルトコンベア21の長手方向における両側の反射板には、被加熱材30を投入、排出する投入口および排出口(図示していない)が外部との遮断が可能となるように設けられている。また、前記反射板23の裏面側には断熱材24が積層されており、該断熱材24の内部に冷水や冷却ガスなどの冷媒を通過させる冷却管25や穴、溝などが設けられている。なお、図5に示す加熱装置は、図4に示す構成を備えるとともに、ベルトコンベア21の下方側にも加熱源22が配置されている。このため、図5に示す加熱装置では、下方の加熱源1から照射される熱線が上方に透過できるように、ベルトコンベア21を例えば網状に構成している。
次に、上記装置の動作について説明する。加熱源22を通電などにより動作させると、被加熱材30は加熱源22から発せられる熱線の一部を吸収して温度が上昇する。また、熱線の一部は反射板23や被加熱材30によって反射され、さらに反射板23で反射されて被加熱材30に照射される。この反射板23は前記したように被加熱材30の周囲を囲むように配置されており、反射板23で熱線が繰り返し反射されることで、反射板23…23間に熱線を閉じ込めることができる。これにより、被加熱材30による熱線吸収と反射板23による熱線反射とが繰り返し行われ、内部空間が均熱化されて被加熱材30が均一に加熱される。断熱材24は反射板23の裏面側から熱が逃げるのを防止する。なお、被加熱材30がガラス板のように脆性材料からなる場合、被加熱材30の一部が偏って加熱されると、被加熱材30内部に温度差が生じ、冷却される際に内部歪みを生じて破損しやすくなる。しかし、上記装置では、熱線を繰り返し反射して熱線を閉じこめることで、加熱装置内部の空間が均等に加熱され、これによって被加熱材が均一に加熱されるので、ガラス板などの脆性材料においても破損を招くことなく良好に加熱することができる。なお、図5に示される加熱装置では、被加熱材30の上下両面側から加熱源22による加熱がなされるので、被加熱材30の表裏に温度差が生じにくく、被加熱材30をより均等に加熱する作用が得られる。
特開平10−199826号広報 特開2003−059788号広報
ところで、加熱装置においては、第2の加熱源(レーザなど)を用いて被加熱材を部分的に高温に加熱したい場合や、加熱中に被加熱材に対し添加剤や表面処理用コーティングを行いたい場合などがある。しかし、上記した加熱装置では、被加熱材の周囲を反射板等で覆っているため、外部に置いた第2の加熱源を用いて被加熱材を部分的に加熱したり、外部からコーティングなどの処理を行うことができない。これに対しては、加熱装置の周囲を開放して外部からの加熱などの操作を可能にすることも考えられる。しかし、開放した状態でガラス板などの脆性板を加熱すると、内部空間の均熱化がなされないため反射板に温度差が生じて反りなどの変形が起こり、被加熱材の均一な加熱が難しくなって被加熱材の破損などが生じやすくなる。
このため、被加熱材に対しレーザによる一部分の加熱や加工処理、コーティングなどを加熱中に行う場合には、上記加熱装置によって被加熱材全体を高温にした後、被加熱材を該加熱装置から数分間の短時間取出して温度が下がるまでに処理を行うか、高温になる電気炉内などに光や熱線を導入する機構の一部もしくは全体を配置して、空間を閉じたまま導入する装置などが必要となる。これにより昇温および冷却には1時間以上の時間を要し、バッチごとの処理時間が数時間に及ぶという問題がある。また、熱線などを導入する機構を設けると装置が複雑になり、装置コストが嵩むとともに保守負担も大きくなるという問題がある。
この発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、被加熱材をより確実に均等に加熱することを可能にし、それ故にさらには一部を開放して外部から加熱などの処理を行うことも可能となる加熱装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の加熱装置のうち、請求項1記載の発明は、被加熱材を加熱する加熱源と、熱を反射して前記被加熱材の加熱に供される反射板と、前記反射板に接して伝熱することで該反射板を面方向に均熱化する均熱板とを備えることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、反射板に均熱板が接して面方向に均熱化するので、反射板で面方向に温度差が生じる状況においても反射板の面方向の温度差を早期に緩和することができる。
反射板において面方向に温度差が生じると、反りなどが生じて熱線の反射にばらつきが生じ、被加熱材を均等に加熱することが難しくなる。また、このような反りが生じると、熱線を受けて反射する角度が変化し、反射光が被加熱材で吸収される割合が低下し、熱線が拡散されて反射板に多くの割合の熱エネルギが吸収され、さらに変形を促進する。
また、反射板に反りなどが生じて平坦度が低下すると、特に反射板上に被加熱材を載置して加熱する場合、反射板の反りによって被加熱材の位置にずれが生じ、加熱源による加熱が不均一になったり、他の加工などを同時に行っている場合には、品質不良を招いてしまう。本発明では、上記のように反射板の面方向の温度差が緩和されるので、反射板の平坦度が維持され、上記のような不具合を回避することができる。
したがって、ガラス板や、セラミクス板などの脆性板を加熱する際にも内部に温度差が生じにくく、破損などを招くことなく良好に加熱することが可能になる。
請求項2記載の加熱装置の発明は、請求項1記載の発明において、前記均熱板は前記均熱化を行う伝熱面の他面側に断熱材が積層されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、均熱板の伝熱面の他面側に断熱材が積層されているので、該他面側から熱が逃げるのが防止され、面方向への伝熱を促進する作用が得られる。この結果、反射板の面方向での均熱化が一層確実になるとともに、表裏方向での温度差も緩和することができる。
請求項3記載の加熱装置の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記加熱源が波長0.8〜2.5μmの近赤外線を用いたものであることを特徴とする。
上記波長の近赤外線を用いた場合、被加熱材がガラス材である場合、その吸収率を例えば5%以下の低い値に抑えることができる。望ましくは、波長0.8〜2μmの近赤外線であり、この場合、上記吸収率は2%以下である。
この近赤外線によって加熱を行う場合、近赤外線はガラス材を殆どが透過し、一部を吸収して加熱される。ガラス材を透過した近赤外線は、反射板によって反射され、さらにガラス材に照射されて一部が吸収され、その他は殆どが透過し、再度反射板で反射される。この近赤外線の照射、一部吸収と透過、反射を繰り返すことでガラス材が面方向において均等に加熱される。したがって、加熱装置が閉鎖式でない場合にも、ガラス材をより均等に加熱することができる。
また、加熱源によっては広い波長域で熱線を放出するが、上記波長域での放射輝度が1W/(cm・Sr)以上を満たすものは、上記近赤外線を放出する加熱源に含まれる。
なお、図4、5で示される従来の加熱装置の加熱源では、被加熱材に対し高い吸収率(ガラス基板では90%以上)が得られる遠赤外線(3〜5μm)が用いられている。このため、照射されたガラス材で殆どが吸収されてしまい、反射板も面方向において温度差が生じてしまう。面方向に温度差が生じて反りなどの変形が起きた反射板は、熱線の反射が均等になされない。したがって、均熱板を備えない加熱装置で遠赤外線を用いて加熱すると、加熱雰囲気が均熱化されていない場合、ガラス材を均等に加熱することが難しくなる。本発明では、上記のように均熱板の使用によって反射板の反射を良好に行えるとともに、加熱源に近赤外線を使用した場合には、被加熱材をより確実に均等に加熱することが可能になる。
請求項4記載の加熱装置の発明は、請求項3記載の発明において、前記被加熱材が前記近赤外線の透過性を有するものであることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、上記で説明したように、被加熱材が近赤外線の透過性を有することで、被加熱材が均等に加熱される。この場合、透過性は、例えば80%以上であるのが望ましい。
請求項5記載の加熱装置の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記被加熱材を部分的に加熱する第2の加熱源を備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、前記加熱源の加熱の際、またはこれと時機を異にして第2の加熱源によって被加熱材を部分的に加熱することができる。ガラス材などの脆性板を部分的に加熱する際にも、前記したように均熱板と反射板との組み合わせによって良好な熱反射がなされるので、破損を招くことなく良好に加熱することができる。特に被加熱材を部分的に加熱すると、反射板に面方向で温度差が生じて反りなどが生じやすく、長い時間加熱する程、その温度差が顕著になるが、本発明の均熱板によって該温度差は早期に緩和される。
請求項6記載の加熱装置の発明は、請求項5記載の発明において、前記第2の加熱源は、前記加熱源よりも被加熱材を高温に加熱するものであることを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、加熱源によって加熱されている、または加熱された被加熱材(例えば400℃以下)を第2の加熱源によって部分的により高温(例えば800℃以上)に加熱することができる。この際にも、前記したように均熱板と反射板とによって良好な熱反射がなされるので、破損を招くことなく良好に加熱することができる。なお、第2の加熱源によって被加熱材を加熱する場合、該第2の加熱源から発せられる熱線は、被加熱材によって吸収率(例えば90%以上)の高いものを用いることができる。これにより、被加熱材の部分的な加熱をより効果的に行うことができる。
請求項7記載の加熱装置の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前記反射板は、面方向において複数の分割片に分割され、該分割片同士が熱膨張を許容する隙間を有していることを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、反射板が分割片によって小面積化されて面方向での温度差がより生じにくくなる。また、分割片の膨張が分割片同士の隙間で吸収されるので、膨張による反射板の反りなどの問題をより確実に回避することができる。
請求項8記載の加熱装置の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、前記反射板が、前記被加熱材および加熱源を挟んで両側に配置されているものであることを特徴とする。
請求項8記載の発明によれば、被加熱材の上下両側からの熱線の反射によって被加熱材をより均等に加熱することができる。
請求項9記載の加熱装置の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の発明において、前記被加熱材の周囲の一部には、前記均熱板で覆われることなく外部に開放された開放部を有することを特徴とする。
請求項9記載の発明によれば、上記開放部を通して外部から被加熱材に対する操作が可能になる。該操作としては、第2の加熱源による加熱や加工、添加剤コーティングや表面処理用コーティングなどが挙げられる。ただし、本発明としては、操作の内容が特に限定されるものではなく、該操作は、被加熱材の加熱中か、加熱時以外かが限定されるものでもない。また、該開放部は、被加熱材を加熱した後、炉冷が必要ない場合、被加熱材を早期に冷却することができる。したがって外部操作が必要でない場合にも開放部を設けることができる。開放部の位置や大きさは特に限定されるものではなく、外部操作の内容や所望の冷却効率などを考慮して定めることができる。
また、上記のように被加熱材の周囲に開放部を有すると、加熱雰囲気が均熱化されず、従来装置では反射板の温度差による反りなどが生じて被加熱材を均等に加熱することが難しくなる。しかし、本発明では、反射板を均熱板によって面方向に均熱化することで、反射板の面方向温度差をなくして被加熱材を均等に加熱するという作用を得ており、加熱雰囲気が閉鎖式でない場合にも、被加熱材を均等に加熱することができる。ただし、本発明は、開放部が必要でない場合には開放部を設けないことも可能であり、この場合にも反射板の均熱化を図って被加熱材をより均等に加熱するという作用が得られるものである。
以上説明したように、本発明の加熱装置は、被加熱材を加熱する加熱源と、熱を反射して前記被加熱材の加熱に供される反射板と、前記反射板に接して伝熱することで該反射板を面方向に均熱化する均熱板とを備えるので、反射板での温度差を緩和して反射板に反りや変形が生じて被加熱材に対する不均一加熱が生じるのを防止する。また、被加熱板の一部をレーザの走査などで他の部分より高い温度に加熱する際にも、同様に反射板の反りや変形を防止して安定して加熱を行うことが可能となる。特に反射板に被加熱材を載置して加熱処理を行う場合に、反射板の平坦度を維持して良好な処理品質を得ることが可能になる。
(実施形態1)
以下に、本発明の加熱装置の一実施形態を図1(a)(b)に基づいて説明する。
該加熱装置1は、赤外線ランプやヒータなどからなる加熱源2を備え、該加熱源2を挟んで上下に反射板3、3が対向設置されている(図1(b)では一方の反射板3側のみが図示されている。)。そして、反射板3、3間の側方は、開放部9として開放されている。なお、本発明としては、開放部の位置や広さが特に限定をされるものではなく、開放部を有しない装置にも適用が可能である。
前記反射板3は、加熱源2からの熱線の波長に対して反射率が高い材質のものが望ましく、金や厚さ0.5〜2mmの光輝アルミニウム板などを使用することができる。特に反射表面を鏡面状態にすることで反射効率が向上する。
上記反射板3、3の裏面側には、それぞれ均熱板4、4が積層されている。該均熱板4は、熱伝導率が高いものが望ましく、例えば銅や金の薄いシートや箔などが用いられる。
さらに均熱板4、4の裏面側には断熱材5、5が積層されている。これら断熱材5、5は、断熱性を得るためにセラミックスや多孔質の材料で構成することができ、それぞれ基台6、6に固定されている。基台6には、セラミックス等の耐火材を用いることができるが、加工しやすく安価な鉄、アルミニウム、ステンレス等を用いることができる。なお、基台6には該基台6を冷却するための冷水を通す水冷管7が設けられている。該水冷管7は、溶接やロウ付けにより基台6に設けるか、基台6内部に溝または穴を加工して設けることができる。
さらに、加熱装置1は、上記反射板3、3間の外方に位置して上記開放部9を通して反射板3、3間の内部にレーザを照射するレーザ装置10が備えられており、該レーザ装置10が本発明の第2の加熱源に相当する。該レーザ装置10は、後述するガラス基板20の端面にレーザ11(例えば波長10.5μm)を照射してガラス基板20を部分的に加熱するものであり、該ガラス基板20によるレーザの吸収率は95%以上である。
上記により構成される加熱装置1では、被加熱材としてガラス基板20が対象となる。前記加熱源2は、このガラス基板20に対し、一部の熱線のみが吸収される波長の近赤外線を発生させるものであり、該加熱源2では、波長が0.8〜2.5μmの範囲内にある近赤外線の放射輝度が1W/(cm・Sr)以上となっている。
次に、上記した加熱装置1による作用について説明する。
上記した反射板3、3のうち、下方側反射板3上に、ガラス基板20を載置し、加熱源2によってガラス基板20を400℃以下に加熱する。加熱時間はガラス基板20の1個につき数分から数時間程度である。
加熱源2から発せられる熱線は、一部がガラス基板20に照射され、一部が反射板3で反射される。ガラス基板20に照射された熱線は、一部がガラス基板20に吸収され(2%程度)、大部分が透過または反射される。ガラス基板20を透過またはガラス基板20で反射された熱線は、さらに反射板3で反射されてガラス基板20に照射される。ガラス基板20では、一部が吸収され、その他は、上記のように透過または反射される。これを繰り返すことでガラス基板20に繰り返し熱線が照射され、ガラス基板20が徐々に、かつ均等に加熱される。この際に、反射板3、3間の空間は、開放部9で開放されているので、空間雰囲気が均熱化されるものではない。
一方、反射板3では、熱線が到達すると熱線の一部(数%以下)が吸収されて温度を上昇し、加熱源からの光線が全く届かなかったり、熱線到達量が少ない部位との間で面方向の温度差が生じてくる。しかし、反射板3は、均熱板4によって面方向に沿って均熱化されるため、反射板3における面方向の温度差は速やかに緩和される。また、均熱板4の裏面側は断熱材5が積層されているので、均熱板4の裏面側を通した温度低下が少なく、したがって、反射板3における表裏面での温度差も生じにくくなり、上記均熱板4による面方向への熱伝達が促進される。また、断熱材5は、金属などで構成した基台6への伝熱を遮蔽する作用もある。
さらに、上記加熱状態において、レーザ装置10によって発生させたレーザ11を、開放部9を通してガラス基板20の端面に照射し、該端面を800℃以上に加熱して端面処理を行う。この際にレーザ11の大部分はガラス基板20に吸収され、一部は透過または反射されて反射板3に到達する。反射板3ではレーザの一部が吸収され、その他は反射される。反射板3では、上記レーザ11の照射によって、800℃以上に昇温するガラス基板20の周囲やレーザが到達する部位では、部分的に温度が高くなりやすく面方向の温度差が生じやすい。しかし、反射板3には、上記のように均熱板4および断熱材5が積層されていることにより、反射板3における面方向および表裏方向での温度差が早期に緩和される。これにより反射板3の面方向または表裏方向における温度差に基づいて、反射板3が変形するのを防止することができる。特に、反射板3に被加熱材5を載置して加熱する場合、反射板3が変形すると、ガラス基板20の位置がずれて端面処理など精度が悪くなるが、本発明では、ガラス基板20の部分加熱に際しても反射板3の平坦度が良好に保たれるので、ガラス基板20に対する精度の良い処理や加工が可能になる。
なお、ガラス基板を反射板に直接載せる構成は、熱に対して変形しにくいステージを反射板とは別に用意する必要がなくなるという点でメリットがあるが、本発明としては、ガラス基板を反射板に直接載せる構成に限定されるものではなく、例えば、網状で、熱線の透過が可能なステージでガラス基板を支持する構成としても良い。
(実施形態2)
上記実施形態1で説明した反射板は、熱線の吸収および均熱化によって昇温するため、熱膨張が生じる。この実施形態2は、反射板の熱膨張を考慮して前記反射板に改良を施したものであり、以下、図2に基づいて説明する。なお、上記実施形態1と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略または簡略にする。
すなわち、この実施形態2では、上記実施形態1と同様に加熱源2(図2では省略)を挟んで反射板13、13が対向配置されており(図2では一方の反射板13側のみ図示されている)、各反射板13の裏面側には、前記実施形態1と同様に、均熱板4、断熱材5、基台6が積層されている。
各反射板13は、面方向において分割されており、図示手前側および奥側の両端側に細幅の端部反射板13a、13aが分割片として位置し、端部反射板13a、13aに挟まれて、図示左右に分割された広幅の央部反射板13b、13bが同じく分割片として位置している。上記端部反射板13aと央部反射板13bとの間には、数mm程度の隙間14aを有しており、央部反射板13b、13b間には同じく数mm程度の隙間14bを有している。
実施形態2によれば、反射板13が分割されているので、加熱源2またはレーザ装置10(図2では省略)によって反射板13が昇温する場合にも、小さい面積の分割片では温度差が小さくなり、均熱板4による均熱化が一層容易になる。また、反射板13が昇温して膨張する際にも、上記隙間を適切に設定することで、膨張した分割片同士が干渉するのを避けて分割片の膨張を許容することができる。これにより反射板の膨張による変形の発生などを確実に回避することができる。
なお、上記のように反射板を分割した場合、反射板の分割片間の隙間では、均熱板4が露出するため、少なくとも均熱板4の露出面を熱線を反射しやすいように鏡面仕上げするのが望ましい。これにより加熱の効率と均一性を向上させることができる。
以上、上記実施形態1、2に基づいて本発明の説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で適宜の変更が可能である。
以下に、本発明の実施例を説明する。
上記実施形態に示す加熱装置を用いてガラス板の加熱を行った。なお、加熱源には、波長0.8〜2.5μmの近赤外線(放射輝度1W/(cm・Sr)以上)を発生させるものを用い、反射板には0.5mm厚の光輝アルミニウム板を用いた。反射板の表面および裏面中央部の温度を熱電対によって加熱時間の経過とともに測定した。
また、比較のため上記加熱装置から均熱板を省略した加熱装置を用いて同様に加熱をし、ガラス基板の裏面中央部の温度を同様に測定した。さらに、比較のため、均熱板を省略した加熱装置において、波長3〜5μmの近赤外線を発生させる加熱源を用いて、同様に加熱をし、ガラス基板の裏面中央部の温度を同様に測定した。これらの測定結果を図3に示した。
図3から明らかなように、本発明の加熱装置を用いた場合、5分程度の短時間で反射板の裏表はほぼ同じ温度に達した。一方、均熱板を用いない加熱装置では、裏面側の温度は5分経過後も表面温度に達せず、表裏で温度差が生じたままとなった。また、遠赤外線を用いた加熱装置では、ガラス基板による吸収率が高く、反射板による熱線の繰り返し反射が期待できず、また均熱板を備えていないため基板変形によって反射効率が低下し、5分経過後も反射板の表裏に顕著な温度差が生じたままであった。
本発明の一実施形態の加熱装置を示す正面および斜視図である。 本発明の他の実施形態における加熱装置を示す斜視図である。 本発明の実施例における反射板の裏表の温度変化を示す図である。 従来のベルトコンベア式の加熱装置を示す斜視図である。 同じく、他のベルトコンベア式の加熱装置を示す斜視図である。
符号の説明
1 加熱装置
2 加熱源
3 反射板
4 均熱板
5 断熱材
6 基台
9 開放部
10 レーザ装置
11 レーザ
13 反射板
13a 端部反射板
13b 央部反射板
14a 隙間
14b 隙間

Claims (9)

  1. 被加熱材を加熱する加熱源と、熱を反射して前記被加熱材の加熱に供する反射板と、前記反射板に接して伝熱することで該反射板を面方向に均熱化する均熱板とを備えることを特徴とする加熱装置。
  2. 前記均熱板は、前記均熱化を行う伝熱面の他面側に断熱材が積層されていることを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
  3. 前記加熱源が、波長0.8〜2.5μmの近赤外線を用いたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱装置。
  4. 前記被加熱材が、前記近赤外線の透過性を有するものであることを特徴とする請求項3記載の加熱装置。
  5. 前記被加熱材を部分的に加熱する第2の加熱源を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の加熱装置。
  6. 前記第2の加熱源は、前記加熱源よりも被加熱材を高温に加熱するものであることを特徴とする請求項5記載の加熱装置。
  7. 前記反射板は、面方向において複数の分割片に分割され、該分割片同士が熱膨張を許容する隙間を有していることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の加熱装置。
  8. 前記反射板は、前記被加熱材および加熱源を挟んで両側に配置されているものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の加熱装置。
  9. 前記被加熱材の周囲の一部には、前記均熱板で覆われることなく外部に開放された開放部を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の加熱装置。
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