JP4273662B2 - メラノサイト刺激ホルモン阻害剤 - Google Patents
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Description
本発明は、メラノサイト刺激ホルモン阻害能を有する新規ペプチド誘導体及びメラノサイト刺激ホルモン阻害剤、並びにそれらを含有する美白剤、免疫機能調節剤、食欲調節剤、化粧料、および皮膚外用剤に関する。
(背景技術)
メラノサイト刺激ホルモンは、人や動物の皮膚や毛の色の制御に関与しており、人の皮膚の色を黒くすることが知られている(例えば、Nature(1961)189,176−179)。その作用の要因としてメラノサイト刺激ホルモンがメラノサイトの増殖を促進するとともに、メラニンの生合成酵素であるチロシナーゼを活性化することが報告されている(Proc.Natl.Acad.Sci.(1995)92,1789−1793)。一方、メラノサイト刺激ホルモンは、皮膚表皮細胞が産生し、その産生量は紫外線照射により大きく上昇することが知られている(ACTH Relat.Pept.(1995)6,63−68)。これらのことより、メラノサイト刺激ホルモンは紫外線による日焼けの後の色素沈着の要因になっていると考えられる。
メラノサイト刺激ホルモンの上記以外の作用として、マクロファージの一酸化窒素産生抑制やIL−10を介した免疫抑制作用(例えばImmunology Today(1997)18,140−145)及び、食欲調節作用(例えばAm.J.Physiol.274 Endocrinol.Metab.37(1998)E627−E633)が知られている。
以上のことより、メラノサイト刺激ホルモンの生成を抑制あるいはその働きを阻害することができれば、紫外線による色素沈着の防止、あるいは免疫異常症や免疫不全症の予防、改善または治療、あるいは食欲調節による体重の制御をすることができる。
従来、メラノサイト刺激ホルモン阻害剤としては、His−D−Arg−Ala−Trp−D−Phe−Lys−NH2(Peptides(1994)15,627−632)やD−Trp−Arg−Leu−NH2(Proc.Natl.Acad.Sci.(1995)92,2894−2898)等が知られている。しかし、これらの阻害剤はいずれのペプチドも不安定なアミノ酸であるトリプトファンを含有しており、保存安定性が悪いという問題があった。また、これらは、爬虫類の皮膚や両生類の色素細胞を脱色することは知られているが、人の皮膚の色素沈着の原因であるメラニン生成やチロシナーゼのメラノサイト刺激ホルモンによる活性化を抑制する作用を有するか否かは明らかにされていない。
また、その他のメラノサイト刺激ホルモン阻害剤としては、アグウチタンパク質やその断片ペプチドが色素沈着抑制作用を有することが知られているが(WO 97/00892)、製造が容易でなく、さらに保存安定性が悪いという問題があった。
さらに、細胞を用いた評価によって色素細胞を脱色する等の効果を有するメラノサイト刺激ホルモン阻害剤であっても、これらを実際の生体に適用した場合には、色素沈着抑制効果あるいは免疫異常症や免疫不全症の予防、改善または治療効果、あるいは食欲調節による体重の制御をすることができる等の効果があっても、その効果が弱いか若しくは効果の発現に時間を要するという問題があった。
(発明の開示)
前項記載の従来技術の背景下に、本発明の第1の課題は、メラノサイト刺激ホルモンの働きを阻害し、延いては色素沈着を防止し、あるいは免疫異常症や免疫不全症を予防、改善または治療し、あるいは食欲調節による体重の制御をすることができ、また化粧料や皮膚外用剤として用いることができ、しかも容易に製造でき、かつ保存安定性に優れる新規ペプチド誘導体を提供することにある。
また、本発明の第2の課題は、実際の生体に適用した場合にも顕著に良好な色素沈着抑制効果を有し、あるいは免疫異常症や免疫不全症の予防、改善または治療に有効な、あるいは食欲調節による体重の制御をすることができ、また化粧料や皮膚外用剤として用いることができるメラノサイト刺激ホルモン阻害剤を提供することにある。
本発明者らは、上記第1の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(1)で表される新規ペプチド誘導体またはその塩によれば上記第1の課題を解決することができることを見いだし、このような知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されることを特徴とするナフチル基を有するジまたはトリペプチド誘導体またはその塩に関する。
(式中、Arは、置換基を有していてもよいナフチル基を、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に水素原子または置換基を有していてもよい炭素原子数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基を、R4は、水素原子、置換基を有していてもよい、アミノ酸の側鎖、アミノ基、アミジノ基、グアニジル基、炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐のアミノアルキル基、炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐のアミジノアルキル基、炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐のグアニジノアルキル基または炭素原子数6〜12のアミジノアリール基を、X1は、存在しないかまたは炭素原子数1〜6のアルキレン基、置換基として炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐のアルキル基を有していてもよい炭素原子数1〜6のアミノアルキレン基、または炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐のオキシアルキレン基を、X2は、存在しないかまたは炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐のアルキレン基を、R6は、水素原子または−NHYを、Yは水素原子、炭素原子数2〜22のアシル基、炭素原子数1〜22のアルキル基、炭素原子数1〜22のヒドロキシアルキル基、または炭素原子数1〜22のアルコキシル基を有する3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル基を、nは、0または1の整数を、そしてR5は、下記一般式(2)で表される基を示す。
式中、X3は、−O−または−NR10−を、X4は、−O−または−NR11を、R7は、水素原子、アミノ酸の側鎖または炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐のアルキル基を、R8、R10およびR11は、それぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐のアルキル基を、R9は、水素原子、炭素原子数2〜22のアシル基、炭素原子数1〜22のアルキル基、炭素原子数1〜22のヒドロキシアルキル基、または炭素原子数1〜22のアルコキシル基を有する3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル基を、そしてmは0または1の整数を表す。)
尚、上記一般式(1)で表されるペプチド誘導体は、文献未収載の新規化合物である。
また、本発明者らは、上記第2の課題、すなわち、実際に生体に適用した場合に色素沈着抑制剤等の効果を顕著に有するものを見出すべく鋭意研究を重ねた結果、一定のcAMP産生阻害作用を有するメラノサイト刺激ホルモン阻害能を有する化合物が上記第2の課題を解決することを見いだし、本発明を完成するに至った。因みに、このような化合物は、上記一般式(1)で表されるペプチド誘導体またはその塩に包含されるものに限られない。
すなわち、本発明は、cAMP産生50%阻害濃度(IC50)が100nM以下であるメラノサイト刺激ホルモン阻害能を有する化合物を有効成分とするメラノサイト刺激ホルモン阻害剤に関する。
また、本発明は、上記一般式(1)で示されるペプチド誘導体またはその塩から選ばれる少なくとも一種を有効成分として含有することを特徴とするメラノサイト刺激ホルモン阻害剤に関する。
さらに、本発明は、このようなメラノサイト刺激ホルモン阻害剤またはcAMP産生50%阻害濃度(IC50)が100nM以下であるメラノサイト刺激ホルモン阻害能を有する化合物の少なくとも1種を有効成分として含有する美白剤、免疫機能調節剤、食欲調節剤、化粧料または皮膚外用剤に関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の一般式(1)で表されるペプチド誘導体及びその塩においては、R6は前記のように定義されるが、これがNHYのときのYの具体例として、例えば、水素原子、アセチル基、プロピオイル基、イソプロピオル基、n−ブチロイル基、イソブチロイル基、sec−ブチロイル基、tert−ブチロイル基、n−アミロイル基、sec−アミロイル基、tert−アミロイル基、イソアミロイル基、n−ヘキシロイル基、シクロヘキシロイル基、n−ヘプタノイル基、n−オクタノイル基、2−エチルヘキシロイル基、ノニオイル基、イソノニオイル基、デカノイル基、イソデカノイル基、ウンデカノイル基、ラウロイル基、トリデカノイル基、イソトリデカノイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、イソパルミトイル基、ステアロイル基、イソステアロイル基、オレオイル基、ドコサノイル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−アミル基、sec−アミル基、tert−アミル基、イソアミル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、イソトリデシル基、ミリスチル基、セチル基、イソセチル基、ステアリル基、イソステアリル基、オレイル基、ベヘニル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシイソプロピル基、2−ヒドロキシ−n−ブチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、2−ヒドロキシ−sec−ブチル基、2−ヒドロキシ−tert−ブチル基、2−ヒドロキシ−n−アミル基、2−ヒドロキシ−sec−アミル基、2−ヒドロキシ−tert−アミル基、2−ヒドロキシイソアミル基、2−ヒドロキシ−n−ヘキシル基、2−ヒドロキシシクロヘキシル基、2−ヒドロキシ−n−ヘプチル基、2−ヒドロキシ−n−オクチル基、2−ヒドロキシ−2−エチルヘキシル基、2−ヒドロキシノニル基、2−ヒドロキシイソノニル基、2−ヒドロキシデシル基、2−ヒドロキシイソデシル基、2−ヒドロキシウンデシル基、2−ヒドロキシラウリル基、2−ヒドロキシトリデシル基、2−ヒドロキシイソトリデシル基、2−ヒドロキシミリスチル基、2−ヒドロキシセチル基、2−ヒドロキシイソセチル基、2−ヒドロキシステアリル基、2−ヒドロキシイソステアリル基、2−ヒドロキシオレイル基、2−ヒドロキシベヘニル基、3−メトキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−エトキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−プロピオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソプロピオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−n−ブトキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソブトキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−sec−ブトキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−tert−ブトキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−n−アミルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−sec−アミルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−tert−アミルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソアミルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−n−ヘキシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−シクロヘキシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−n−ヘプチルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−n−オクチルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−(2−エチルヘキシル)オキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−ノニルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソノニルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−デシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソデシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−ウンデシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−ラウリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソトリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−ミリスチルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−セチルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソセチルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−ステアリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソステアリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−オレイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−ベヘニルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基等を挙げることができる。
前記のように定義されるArとX1との結合位置は特に限定されるものではなく任意に選ぶことができる。そして、これらの基の芳香環に結合した水素原子は、1個または複数個がハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、ヒドロキシル基、炭素原子数1〜6のヒドロキシアルキル基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基またはカルボキシル基、あるいはスルフォン酸で置換されていてもよい。水素原子が複数個の基で置換されている場合、複数の置換基は同一であっても異なっていてもよい。
Arの母骨格としては、1−ナフチル基または2−ナフチル基を挙げることができる。
前記のように定義されるR4の具体例としては、例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸、システイン酸、ホモシステイン酸等の酸性アミノ酸、アラニン、β−アラニン、2−アミノ酪酸、バリン、ノルバリン、ロイシン、ノルロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、フェニルグリシン、スレオニン、セリン、ホモセリン、チロシン、ドーパ、システイン、メチオニン、グルタミン、アスパラギン等の中性アミノ酸、リジン、ホモリジン、オルニチン、アルギニン、ホモアルギニン、ヒスチジン等の塩基性アミノ酸の側鎖(アミノ酸からC(COOH)NH2を除いた残基)、又は、水素原子を挙げることができる。これらの中で、塩基性アミノ酸の側鎖がより好ましい。アミノ酸側鎖の他には、アミジノ基を有するアミジノエチル、アミジノプロピル、アミジノブチル、アミジノペンチル、アミジノヘキシル、アミジノフェニル等を挙げることができる。
一般式(2)における、前記のように定義されるR7の具体例としては、例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸、システイン酸、ホモシステイン酸等の酸性アミノ酸、アラニン、β−アラニン、2−アミノ酪酸、バリン、ノルバリン、ロイシン、ノルロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、フェニルグリシン、トリプトファン、スレオニン、セリン、ホモセリン、チロシン、ドーパ、システイン、メチオニン、グルタミン、アスパラギン等の中性アミノ酸、リジン、ホモリジン、オルニチン、アルギニン、ホモアルギニン、ヒスチジン等の塩基性アミノ酸の側鎖又は、水素原子を挙げることができる。これらの中で、疎水性側鎖を有する中性アミノ酸の側鎖がより好ましい。
前記のように定義されるR9の具体例としては、例えば水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−アミル基、sec−アミル基、tert−アミル基、イソアミル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、イソトリデシル基、ミリスチル基、セチル基、イソセチル基、ステアリル基、イソステアリル基、オレイル基、ベヘニル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシイソプロピル基、2−ヒドロキシ−n−ブチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、2−ヒドロキシ−sec−ブチル基、2−ヒドロキシ−tert−ブチル基、2−ヒドロキシ−n−アミル基、2−ヒドロキシ−sec−アミル基、2−ヒドロキシ−tert−アミル基、2−ヒドロキシイソアミル基、2−ヒドロキシ−n−ヘキシル基、2−ヒドロキシシクロヘキシル基、2−ヒドロキシ−n−ヘプチル基、2−ヒドロキシ−n−オクチル基、2−ヒドロキシ−2−エチルヘキシル基、2−ヒドロキシノニル基、2−ヒドロキシイソノニル基、2−ヒドロキシデシル基、2−ヒドロキシイソデシル基、2−ヒドロキシウンデシル基、2−ヒドロキシラウリル基、2−ヒドロキシトリデシル基、2−ヒドロキシイソトリデシル基、2−ヒドロキシミリスチル基、2−ヒドロキシセチル基、2−ヒドロキシイソセチル基、2−ヒドロキシステアリル基、2−ヒドロキシイソステアリル基、2−ヒドロキシオレイル基、2−ヒドロキシベヘニル基、3−メトキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−エトキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−プロピオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソプロピオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−n−ブトキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソブトキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−sec−ブトキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−tert−ブトキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−n−アミルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−sec−アミルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−tert−アミルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソアミルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−n−ヘキシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−シクロヘキシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−n−ヘプチルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−n−オクチルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−(2−エチルヘキシル)オキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−ノニルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソノニルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−デシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソデシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−ウンデシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−ラウリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソトリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−ミリスチルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−セチルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソセチルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−ステアリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−イソステアリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−オレイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基、3−ベヘニルオキシ−2−ヒドロキシプロピル基等を挙げることができる。
上記一般式(1)で表されるペプチド誘導体の各アミノ酸残基は、光学活性体またはラセミ体のいずれでも良い。
上記一般式(1)で表される化合物の塩の具体例としては、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニア等の無機塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、リジン、オルニチン、アルギニン等の有機アミン塩、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン塩、塩酸塩、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩、等の無機酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、グリコール酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、脂肪酸塩、酸性アミノ酸塩、ピログルタミン酸塩等の有機酸塩等の生理学的に許容される塩をあげることができる。これらの塩は二種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明の、上記一般式(1)で表されるペプチド誘導体は、例えば以下のようにして合成することができる。まず、保護塩基性アミノ酸とカルボキシル基がアミド化された中性アミノ酸とを塩化メチレン中水溶性カルボジイミドにより縮合させた後、酸処理等により主鎖の保護基のみを除去した保護ジペプチドを得る。次に、この保護ジペプチドと側鎖にナフチルメチル基等のアリール基を有するN末端保護アミノ酸誘導体とを塩化メチレン中水溶性カルボジイミドにより縮合させ、得られる保護トリペプチドをパラジウム炭素触媒下で還元すること等により保護基を除去し、目的のペプチド誘導体を得る。また、N末端のみ脱保護した保護トリペプチドに酸無水物、酸塩化物、ハロゲン化アルキル、エポキシアルカンまたはアルキルグリシジルエーテルを反応させた後にパラジウム炭素触媒下で還元脱保護すること等により、N末端アミノ基をアシル化、アルキル化、ヒドロキシアルキル化または3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル化した種々の誘導体を得ることができる。
また、カルボキシル基がアミド化された中性アミノ酸の替わりに、カルボキシル基がベンジル基で保護された中性アミノ酸を用い同様にして得られる保護トリペプチドを接触還元することにより、C末端がカルボン酸であるトリペプチドを得ることができる。さらに、塩基性アミノ酸側鎖の保護基や、カルボキシル基の保護基であるベンジル基を除去する前の段階で、同様にしてN末端アミノ基をアシル化、アルキル化、ヒドロキシアルキル化または3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル化した後に接触還元することにより種々の誘導体を得ることができる。また、さらにこのペプチド誘導体にアルコールを酸触媒下脱水縮合することにより種々のC末端カルボン酸エステル誘導体を得ることができる。
さらに、主鎖のアミノ基と塩基性アミノ酸の側鎖が保護され、C末端がカルボン酸であるトリペプチドとアルキルアミンを脱水縮合反応させまたはエポキシアルカンもしくはアルキルグリシジルエーテルと付加反応させた後、同様に接触還元することにより、C末端カルボキシル基をエステル化またはアミド化した誘導体を得ることができる。
メラノサイト刺激ホルモン(MSH)阻害能を有する化合物についての、本発明にいうcAMP産生50%阻害濃度(IC50)は、以下のようにして測定され、定義されるものである。
すなわち、B16メラノーマ細胞を12穴プレートに1穴あたり1×104cellsになるように蒔き、37℃で5%CO2存在下に48時間培養する。培養後、1穴あたり1mlの無血清培地(血清を含有しないD−MEM培地)で洗ったのち、1mM 3−イソブチル−1−メチルキサンチン、10nMメラノサイト刺激ホルモン、および被検化合物を種々の濃度で含む無血清培地を1穴あたり1ml添加し、37℃で5分間インキュベートする。インキュベート後、培地をプレートから完全に除去し、そこに氷冷した2.5%過塩素酸を1ml正確に加え、そのまま氷冷下で30分インキュベートして細胞内のcAMPを抽出する。インキュベート後、1穴あたり90mlの4.2M水酸化カリウム溶液を添加して抽出液を中和する。
中和した抽出液を、4℃において12,000rpmで10分間遠心し、上清中のcAMP量を「Biotrak cAMP EIA System」(アマシャムファルマシアバイオテク社製)を用いて以下の様に定量する。なお、操作は全て5℃以下で行う。まず、0〜3200fMになるようにcAMP標品を調製し、96穴マイクロプレートに100μlづつ入れる。ついで、0.05M酢酸バッファー(pH5.8、0.02%血清、および0.01%防腐剤含有)200μlをNSBウェル(Non−specific Binding Well)に、100μlをブランクウェルに入れる。評価するサンプル100μlをサンプルウェルに入れる。ブランクウェルとNSBウェルを除いたすべてのウェルに抗血清100μl入れる。96穴マイクロプレートに蓋をし、ゆっくり振とうし、3〜5℃で2時間インキュベートする。インキュベート後、ブランクウェル以外のすべてのウェルにcAMPパーオキシダーゼ50μlを加える。蓋をし、3〜5℃で1時間インキュベートする。インキュベート後、すべてのウェルを0.01Mリン酸バッファー(pH7.5、0.05%「Tween20」含有)400μlを使い4回洗浄する。ウェル内に残った液は、プレートをウェル開口部を下向きにして紙の上に叩くようにし取り除く。
150μlの酵素基質をすべてのウェルに加え、15〜30℃で1時間振とうする。振とう後、1M硫酸100μlをそれぞれのウェルに加え、450nmの吸光度を測定する。cAMP標品の吸光度から検量線を作成し、サンプルのcAMP量を定量する。
上記方法にて得られた10nMメラノサイト刺激ホルモンによるcAMP産生に対する被検化合物の50%阻害濃度をnM単位で表した場合の値を、cAMP産生50%阻害濃度(IC50)と定義する。
本発明のcAMP産生50%阻害濃度(IC50)が100nM以下であるメラノサイト刺激ホルモン阻害化合物のうち、美白剤として用いるには、特に紫外線による色素沈着を抑制するものが好ましい。
また、本発明のcAMP産生50%阻害濃度(IC50)が100nM以下であるメラノサイト刺激ホルモン阻害化合物は、経皮吸収性、腸管吸収性、溶解性、製造のしやすさなどの面から、好ましくは分子量が800以下、さらに好ましくは分子量が200〜600のものである。
前記一般式(1)で表されるペプチド誘導体またはその塩を有効成分とする、本発明のメラノサイト刺激ホルモン阻害剤、美白剤、免疫機能調節剤、食欲調節剤、化粧料および皮膚外用剤は、適宜、経口又は非経口投与するものとして調製できる。この場合、cAMP産生50%阻害濃度(IC50)が100nM以下であるメラノサイト刺激ホルモン阻害能を有する化合物を用いることにより、顕著に良好な効果を得ることができる。また、皮膚に作用させることを目的とする場合は、例えば塗布により直接投与するように調製され、この場合、化粧料または皮膚外用剤に本発明のペプチドおよびその塩から選ばれる少なくとも一種またはcAMP産生50%阻害濃度(IC50)が100nM以下であるメラノサイト刺激ホルモン阻害化合物を配合することにより調製される。
この場合、化粧料への本発明の新規ペプチド誘導体およびその塩から選ばれる少なくとも一種またはcAMP産生50%阻害濃度(IC50)が100nM以下であるメラノサイト刺激ホルモン阻害化合物の配合量としては、化粧料の全量に占める割合として通常0.01〜10重量%で、好ましくは0.1〜5重量%添加するのがよい。本発明の皮膚外用剤への配合量としては、通常0.01〜50重量%で、好ましくは0.1%〜20重量%添加が適当である。0.01重量%未満では添加効果が発揮されず好ましくない。また、50重量%を超えると皮膚に対してきしみ感が生じる等使用感に問題があり好ましくない。
本発明のペプチド誘導体およびその塩から選ばれる少なくとも一種またはcAMP産生50%阻害濃度(IC50)が100nM以下であるメラノサイト刺激ホルモン阻害化合物を化粧料あるいは皮膚外用剤に配合して使用する際、一般に化粧料あるいは皮膚外用剤として使用されている成分を、本発明の効果を阻害しない範囲で添加することができる。一般に化粧料あるいは皮膚外用剤に使用されている成分としては、油性原料、界面活性剤、溶剤、保湿剤、高分子物質、粉体物質(粉末物質)、色素類、香料、その他の常用成分等を挙げることができる。
油性原料としては、動植物油等の油脂類、ラノリン等のロウ類、パラフィン等の炭化水素、セタノール等の高級アルコール類、ステアリン酸等の高級脂肪酸、ステロール類、レシチン等のリン脂質類、ミリスチン酸等の合成エステル類、金属石鹸、シリコーン油等を挙げることができる。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、乳化・可溶化剤等を挙げることができる。
溶剤としては、エタノール等の低級アルコール類、エーテル類、グリセリン類、液状非イオン界面活性剤、液状油性原料、その他の有機溶剤、水等を挙げることができる。
保湿剤としては、グリセリン等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸等の有機酸塩類、尿素、ヒアルロン酸等のムコ多糖類、プロリン等のアミノ酸塩類等を挙げることができる。
高分子物質としては、コラーゲン等の天然高分子化合物、部分脱アセチル化キチン等の半合成高分子化合物、カルボキシメチルセルロース等の合成高分子化合物等を挙げることができる。
粉末物質としては、タルク等の無機顔料、合成マイカ等の機能性顔料、微粒子複合粉体(ハイブリッドファインパウダー)、二酸化チタン被覆雲母等の真珠光沢顔料、ホトクロミック顔料、ナイロンパウダー等の高分子粉体、Nε−ラウロイルリジン等の有機粉体等を挙げることができる。
色素類としては、法定タール色素第一類、法定タール色素第二類、法定タール色素第三類、染毛剤、天然色素、鉱物性色素等を挙げることができる。
香料としては、ジャコウ等の動物性香料、ジャスミン油等の植物性香料、α−アミルシンナムアルデヒド等の合成香料、調合香料等を挙げることができる。
化粧料あるいは皮膚外用剤におけるその他の常用成分としては、防腐・殺菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、褪色防止剤、緩衝剤、にきび用薬剤、ふけ・かゆみ防止剤、制汗防臭剤、熱傷用薬剤、抗ダニ・シラミ剤、角質軟化剤、乾皮症用薬剤、抗ウイルス剤、経皮吸収促進剤、ホルモン類、ビタミン類、アミノ酸・ペプチド類、タンパク質類、収れん剤、抗炎症剤、清涼・刺激剤、動植物由来成分、メラニン合成阻害剤(美白剤)、抗生物質、抗真菌剤、育毛剤等を挙げることができる。
本発明のメラノサイト刺激ホルモン阻害剤、美白剤、免疫機能調節剤、食欲調節剤、化粧料および皮膚外用剤の剤型は特に制限されず、溶液状、ペースト状、ゲル状、固体状、顆粒状、粉末状、カプセル、エアゾル等の適当な剤型をとることができる。より具体的には、例えば、オイル、ローション、クリーム、乳液、ゲル、シャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、エナメル、ファンデーション、リップスティック、おしろい、パック、軟膏、錠剤、注射液、顆粒、カプセル、香水、パウダー、オーデコロン、歯磨、石鹸、エアゾル、クレンジングフォーム等の剤型で用いることができる。
また、本発明のメラノサイト刺激ホルモン阻害剤、美白剤、免疫機能調節剤、食欲調節剤、化粧料および皮膚外用剤は皮膚老化防止改善剤、皮膚炎症防止改善剤、浴用剤、養毛剤、皮膚美容液、日焼け防止剤、色素性乾皮症・日光蕁麻疹等の光線過敏症の防止改善剤、光アレルギーの防止改善剤、光免疫抑制の防止改善剤あるいは、外傷・あかぎれ・ひびわれ等による肌荒れの防止改善剤等に用いることができる。
さらにまた、本発明のメラノサイト刺激ホルモン阻害剤または美白剤は、紫外線による色素沈着の予防や改善及び肝斑、雀卵斑や老人性色素斑の予防や治療に有用である。
また、本発明のメラノサイト刺激ホルモン阻害剤は、免疫異常症、免疫不全症等メラノサイト刺激ホルモンが関与する各種疾患の予防・治療薬あるいは、食欲調節による体重制御を目的として用いることができる。
(発明を実施するための最良の形態)
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
尚、以下の実施例において、配合量は重量%で表し、またナフチルアラニル基またはナフチルアラニンをNalと略記する。
合成例1:D−1−Nal−Arg−LeuNH2
Boc−Arg(Z2)(5g、9.22mmol)を塩化メチレン75mlに溶解し氷冷下、水溶性カルボジイミド塩酸塩(1.77g、9.22mmol)、HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1.25g、9.22mmol)を加えた。そこへ、LeuNH2塩酸塩(1.61g、9.68mmol)およびトリエチルアミン(1.91g、18.9mmol)の塩化メチレン溶液75mlを10分かけて滴下した後、室温に戻し終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣に酢酸エチルを加え、5%クエン酸、5%炭酸水素ナトリウムおよび飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧乾燥によりBoc−Arg(Z2)−LeuNH2(5.8g、8.86mmol)を得た。
得られたBoc−Arg(Z2)−LeuNH2(2g、3.1mmol)をトリフルオロ酢酸10mlで処理することによりArg(Z2)−LeuNH2(1.28g、2.3mmol)を得た。次に、得られたArg(Z2)−LeuNH2(1.28g、2.3mmol)とZ−D−1−Nal(0.803g、2.3mmol)を同様にして縮合させZ−D−1−Nal−Arg(Z2)−LeuNH2(1.63g、1.84mmol)を得た。次に、得られたZ−D−1−Nal−Arg(Z2)−LeuNH2(1.63g、1.84mmol)をメタノール1000mlに溶解させ、パラジウム炭素触媒下で還元することによりD−1−Nal−Arg−LeuNH2(0.80g、1.66mmol)を得た。
合成例2:D−2−Nal−Arg−LeuNH2
Z−D−1−Nalの替わりにZ−D−2−Nalを用いた以外は合成例1と同様にしてD−2−Nal−Arg−LeuNH2を得た。
合成例3:L−1−Nal−Arg−LeuNH2
Z−D−1−Nalの替わりにZ−L−1−Nalを用いた以外は合成例1と同様にしてL−1−Nal−Arg−LeuNH2を得た。
合成例4:L−2−Nal−Arg−LeuNH2
Z−D−1−Nalの替わりにZ−L−2−Nalを用いた以外は合成例1と同様にしてL−2−Nal−Arg−LeuNH2を得た。
上記合成例で得られた化合物のマススペクトル(ESI−MS)の結果を下記第1表に示す。
試験例1:cAMP産生50%阻害濃度(IC50)の測定
先に説明したcAMP産生50%阻害濃度(IC50)の測定法に従って、下記第2表に記載の薬剤、すなわち、D−1−Nal−Arg−LeuNH2、D−2−Nal−Arg−LeuNH2、L−1−Nal−Arg−LeuNH2およびD−Trp−Arg−LeuNH2について、それぞれのIC50を測定した。
結果を第2表に示す。同表に示すように被験薬剤はメラノサイト刺激ホルモンのcAMP上昇作用を効果的に阻害した。
試験例2:ヒトメラノサイトのメラニン生成抑制試験
対数増殖期にあるヒトメラノサイトをトリプシン処理し、「Medium 154s」(クラボウ製、増殖因子入り(HMGS))にて1.5×105個で6穴プレートに播種した。37℃で5%CO2濃度の炭酸ガスインキュベータで培養した。1日後、HBS(Hepes Buffer Saline)でリンスを行い培地を「MCDB153」(ウシ胎児血清、インシュリン、b−FGF、トランスフェリン、およびトコフェロール含有)に交換し、さらに2日間培養した。美白剤(被験化合物)を200μM、20μMまたは2μMの濃度になるように「MCDB153」(ウシ胎児血清、インシュリン、b−FGF、トランスフェリンおよびトコフェロール含有)+メラノサイト刺激ホルモンで調製し、6穴プレートに添加した。また、美白剤を添加しない「MCDB153」(ウシ胎児血清、インシュリン、b−FGF、トランスフェリンおよびトコフェロール含有)+メラノサイト刺激ホルモン、および「MCDB153」(ウシ胎児血清、インシュリン、b−FGF、トランスフェリンおよびトコフェロール含有)のみの6穴プレートも同時に培養した。2日毎に2回、上記美白剤含有「MCDB153」(ウシ胎児血清含有)で培地交換した。
1回目の美白剤添加後、6日目にメラニン生成抑制効果の確認を行った。すなわち、6穴プレートの培地を吸引除去し、HBSでリンスした。その後6穴プレートを風乾し、1/5M NaOH 230μlを添加してメラノサイト内のメラニンを溶解した。この溶解液(200μl)をマイクロプレートリーダー(475nm)のAbs(吸光度)で評価した。被験化合物のメラニン産生抑制率は、下記式(1)により算出した。結果を下記第3表に示す。
メラニン生成抑制率(%)
={1−(A1−A3)/(A2−A3)}×100 (1)
A1:被験化合物及びMSHともに添加時の475nmの吸光度
A2:被験化合物不添加、MSH添加時の475nmの吸光度
A3:被験化合物及びMSHともに非添加時の475nmの吸光度
第3表に示すように、被験化合物はメラノサイト刺激ホルモン添加により上昇したメラノサイトのメラニン生成を効果的に抑制した。これより、被験化合物はメラノサイト刺激ホルモン誘起メラニン生成に対する抑制能を有するものであることが分かる。
試験例3:保存安定性試験
本発明のD−2−Nal−Arg−LeuNH2および既知のメラノサイト刺激ホルモン阻害剤であるD−Trp−Arg−LeuNH2について、各々0.1%水溶液を調製し、4℃において6か月間保存し、着色の程度をAPHA(American Public Healthy Association)法の標準色と比較することにより、保存安定性を評価した。結果を下記第4表に示す。
第4表に示すように、本発明のD−2−Nal−Arg−LeuNH2は、APHAの値が20であり、ほとんど着色していないのに対し、既存のMSH阻害剤であるD−Trp−Arg−LeuNH2は、APHA値が200であり、着色が大きい。これより本発明のD−2−Nal−Arg−LeuNH2は、良好な安定性を示すことがわかる。
試験例4:生体におけるメラノサイト刺激ホルモン阻害試験(褐色モルモット色素沈着抑制試験)
以下の内容にて、被検物質の塗布と紫外線照射を繰り返し、着色度合いを測定することによりメラノサイト刺激ホルモン阻害試験を行なった。
1.被検化合物
D−2−Nal−Arg−LeuNH2(50mM 50%エタノール水にて溶解)およびD−Trp−Arg−LeuNH2(50mM 50%エタノール水にて溶解)を用い、比較対照として50%エタノール水を用いた。
2.評価動物
Weiser−Maples系褐色モルモット雄(4週令)を東京実験動物株式会社より購入し、7週間予備飼育したものを用いた。
3.褐色モルモットの剃毛
褐色モルモットを保定器にて保定し、背部をバリカン「THRIVE MODEL 6000AD」(夏目製作所製)および「ホームバリカンセラミック ER722」(National製)及び電気シェーバー「Dual1500AC/RC」(BRAUN製)を用いて約3cm×3cmの面積をほぼ正方形に剃毛した。剃毛後の皮膚は、水を浸した脱脂綿で拭き、紙タオル「キムワイプ」(クレシア社製)で水分を取り除いた。
4.テープストリッピング
ここで、粘着テープを皮膚表面に貼付した後、この粘着テープを剥がすことにより皮膚表面の角質層の一部を剥離させることを「テープストリッピング」と称する。
剃毛した褐色モルモットの背部の皮膚をエタノールを浸した脱脂綿により拭き取り、約2cm×2cmの面積の角質層を粘着テープ「Scotch 313D」(3M社製)にて5回、テープストリッピングを行なった。
なお、一か月後にも同様にテープストリッピングを行なった。
5.被検物質の塗布
テープストリッピングを行なった翌日から、下記の頻度にてサンプルを皮膚評価部位に塗布した。塗布は、「ピペットマン」(GILSON製)を用いてピペットチップで被検物質または比較対照品を伸ばすように塗布した。
▲1▼紫外線照射期間前(テープストリッピングを行なった後、5日後に紫外線照射を開始するまでの期間);
サンプルは、1日1回、10μlを所定の部位に塗布した(5日間)。
▲2▼紫外線照射期間中:
毎回紫外線照射後、サンプルを所定の部位に塗布した。サンプルの塗布は1日2回(朝および夕方)、10μlを週5日間(月〜金)塗布した(2週間)。
▲3▼紫外線照射期間後:
1日2回(朝および夕方)、10μlを週5日間(月〜金)塗布した(40日間)。
なお、紫外線照射中のサンプルの紫外線吸収効果をなくす為、紫外線照射期間前および紫外線照射期間中のサンプルの塗布は50%エタノール群においても、被験化合物であるD−2−Nal−Arg−LeuNH2(あるいはD−Trp−Arg−LeuNH2)を塗布した。紫外線照射終了時点から50%エタノール群では50%エタノールを塗布した。
6.紫外線照射
紫外線照射は、テープストリッピングを行った日から5日経過した後、1日1回、週3日間(月曜、水曜および金曜)、合計で6回行った。
紫外線照射直前には、毎回上記と同様にして褐色モルモットの背部を剃毛し、水で評価部位を洗い被検物質を取り除き、紙タオルで余分な水を取り除いた。褐色モルモットは保定器で保定し、目をアルミホイルにて保護した状態でUVBを照射した(紫外線照射装置「デルマレイM−DMR−80形」(クリニカル・サプライ))。照射条件は0.5mW×5分間で行い、紫外線強度は紫外線強度計「UVR−305/365・D(II)」(クリニカル・サプライ)にて測定して調節した。
7.評価
評価は、1週間に1〜2回、分光測色計「CM−2002」(ミノルタ製)にてL*を測定して行った。ここで、L*値はL*a*b*表色系の数値の1つであり、明度を表す。L*a*b*表色系は、物体の色を表す表色系として、1976年に国際照明委員会(CIE)において規格化され、日本においてもJIS(JIS 28729)で採用されている。
なお、評価の直前には、毎回上記と同様にして褐色モルモットの背部を剃毛し、水で評価部位を洗い被検物質を取り除き、紙タオルで余分な水を取り除いた。
結果を後掲図1に示す。図1において、縦軸はD−2−Nal−Arg−LeuNH2(またはD−Trp−Arg−LeuNH2)を塗布した評価部位のL*値と、50%エタノールを塗布した評価部位のL*値の差を、ΔL*値として表した。横軸は日数を表わす。紫外線照射終了日を評価開始0日目とした。ΔL*値が大きいほど、色素沈着が少なく、メラノサイト刺激ホルモンを阻害していることとなる。
この結果より、cAMP産生50%阻害濃度(IC50)が100nM以下であるメラノサイト刺激ホルモン阻害能を有する化合物は、実際の生体に対しても充分なメラノサイト刺激ホルモン阻害効果を示すことがわかる。
以上の試験結果を下記第5表にまとめて示す。
上表より、本発明の化合物が総合的に優れていることが分かる。
下記配合例1〜11に示す配合で常法によりメラノサイト刺激ホルモン阻害剤、化粧料あるいは皮膚外用剤を調製した。
(産業上の利用可能性)
本発明のペプチド誘導体およびメラノサイト刺激ホルモン阻害剤は、メラノサイト刺激ホルモンの働きを阻害し、延いては色素沈着を防止し、あるいは免疫異常症や免疫不全症の予防、改善または治療し、あるいは食欲調節による体重の制御をすることができ、化粧料や皮膚外用剤として用いることができ、しかも容易に製造でき、かつ保存安定性に優れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、生体におけるメラノサイト刺激ホルモン阻害試験の結果を示す(試験例4)。
Claims (6)
- 下記一般式(1)で表されることを特徴とするナフチル基を有するトリペプチド誘導体またはその塩。
(式中、Arは、置換基を有していてもよいナフチル基を、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に水素原子または置換基を有していてもよい炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐のアルキル基を、R4は、リジンおよびアルギニンからなる群より選ばれる塩基性アミノ酸の側鎖を、X1は、メチレン基を、X2は、存在せず、R6は、水素原子または−NHYを、Yは水素原子、炭素原子数2〜22のアシル基、炭素原子数1〜22のアルキル基、炭素原子数1〜22のヒドロキシアルキル基、または炭素原子数1〜22のアルコキシル基を有する3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル基を、nは、整数1を、そしてR5は、下記一般式(2)で表される基を示す。
式中、X3は、−NR10−を、X4は、−O−または−NR11−を、R7は、バリン、ノルバリン、ロイシン、ノルロイシンおよびイソロイシンからなる群より選ばれる疎水性側鎖を有する中性アミノ酸の側鎖を、R8、R10およびR11は、それぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐のアルキル基を、R9は、水素原子、炭素原子数2〜22のアシル基、炭素原子数1〜22のアルキル基、炭素原子数1〜22のヒドロキシアルキル基、または炭素原子数1〜22のアルコキシル基を有する3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル基を、そしてmは整数1を表す。) - 一般式(1)のArが1−ナフチル基又は2−ナフチル基で、R1、R2およびR3がいずれも水素原子で、R 6が−NHYで、R5が一般式(2)で表される基であり、一般式(2)のX3が−NH−で、X4が−O−または−NH−で、そしてR8が水素原子であることを特徴とする請求項1記載のペプチド誘導体またはその塩。
- 一般式(1)で表されるペプチド誘導体がD−1−ナフチルアラニル−Arg−LeuNH2、D−2−ナフチルアラニル−Arg−LeuNH2、L−1−ナフチルアラニル−Arg−LeuNH2またはL−2−ナフチルアラニル−Arg−LeuNH2であることを特徴とする請求項1または2記載のペプチド誘導体またはその塩。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のペプチド誘導体またはその塩から選ばれる少なくとも一種を有効成分として含有することを特徴とするメラノサイト刺激ホルモン阻害剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のペプチド誘導体またはその塩から選ばれる少なくとも一種または請求項4に記載のメラノサイト刺激ホルモン阻害剤を有効成分として含有することを特徴とする美白剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のペプチド誘導体またはその塩から選ばれる少なくとも一種または請求項4に記載のメラノサイト刺激ホルモン阻害剤を有効成分として含有することを特徴とする化粧料または皮膚外用剤。
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