図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b,センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスダウンライン8a及びクロスアップライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L,4C,4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
リール3L,3C,3Rの内部には、図2に示すように、リール3L,3C,3Rの回転が停止したとき各表示窓4L,4C,4Rに現われる縦3列の図柄(合計9個の図柄)の裏側にLED収納用回路基板24が設置されている。LED収納用回路基板24は、夫々3つのLED収納部を有し、ここに多数収納された3色LEDランプ29(後述の図3)により、対応するリール上の図柄を均一に照光する。以下、合計9個のLED収納部のうち、上の列のLED収納部を左から順に、Z1,Z2,Z3、中央の列のLED収納部を左から順に、Z4,Z5,Z6、下の列のLED収納部を左から順に、Z7,Z8,Z9で表す。1つの3色LEDランプ29は、赤色LED領域と、緑色LED領域と、青色LED領域とを有し、各領域ごとに発光するように駆動され、かつ光拡散シートで覆われているので、複数の色で上記図柄を照光することができる。後述(図4)のように、3色LEDランプ29が照光するリール及び色により、BB又はRBの入賞成立を実現するために必要な情報、すなわち遊技者が停止操作するべきリール及び「目押し」するべき図柄を報知する。BB又はRBの入賞成立を実現するために必要な情報が報知される期間を、以下「補助期間」という。
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、クレジット表示部19が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下、「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、本実施例では、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が“1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。クレジット表示部19は、7セグメントLEDから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
表示窓4L,4C,4Rの右側には、WINランプ17及び払出表示部18が設けられる。WINランプ17は、BB又はRBに内部当選した場合、必ず点灯する。払出表示部18は、7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。
パネル表示部2aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられる。ボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDから成り、後で説明するBB中一般遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、内部当選役の情報等、種々の情報が表示される。
液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L,21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。
ここで、本実施例では、全てのリールが回転しているときに行われる停止操作を「第1停止操作」、次に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。
また、実施例のスロットマシン1には、3つの停止ボタン7L,7C,7Rが設けられているので、これらの操作順序は“6種類”ある。そこで、これらの操作順序を次のように区別する。左の停止ボタン7Lを「左」、中央の停止ボタン7Cを「中」、右の停止ボタン7Rを「右」と略記する。そして、停止順序を示すとき、各停止ボタン7L,7C,7Rの略を、停止操作する順番で左から並べることとする。例えば、「第1停止操作」として左の停止ボタン7L、「第2停止操作」として中央の停止ボタン7C、「第3停止操作」として右の停止ボタン7Rを操作するとき、停止順序を「左中右」と示す。なお、実施例の停止順序には、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、及び「右中左」の“6種類”がある。
図3は、リールの一つ(3L)と、そのリール3Lの内側に設けられたLED収納用回路基板24を示す。図示のリール3Lは、同形の2本の環状フレーム25及び26を所定の間隔(リール幅)だけ離して複数本の連結部材27で連結することで形成された円筒形のフレーム構造と、そのフレーム構造の中心部に設けられたステッピングモータ49L(図19)の駆動力を環状フレーム25,26へ伝達する伝達部材28とにより構成される。なお、リール3Lの外周面に沿って装着されるリールシートについては、図示を省略している。
リール3Lの内側に配置されたLED収納用回路基板24は、夫々複数の3色LEDランプ29を収納する3つのLED収納部Z1,Z4,Z7を備えている。LED収納用回路基板24は、リール3Lの回転が停止したとき表示窓4Lに現われる図柄(合計3個の図柄)の各々の裏側にLED収納部Z1,Z4,Z7が位置するように設置されている。なお、リール3C,3Rは図示しないが、リール3Lと同様の構造を有し、各々の内部にLED収納用回路基板24が設けられている。
ここで、実施例では、後述のようにBB及びRBの持ち越しを行わない。また、BB及びRBには、夫々複数の入賞成立を示す図柄組合せ(後述の図6)が設けられているが、BB或いはRBに内部当選したとき、いずれか一の図柄組合せのみが有効ラインに沿って並ぶことが許可される(後述の図24のST44)。また、上記図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことを許可する停止ボタン7L,7C,7Rの停止順序が決定される(後述の図24のST42)。従って、BB又はRBに内部当選したとき、その入賞成立を実現するためには、許可された停止順序で停止操作を行うと共に、許可された図柄組合せを構成する図柄の「目押し」を行うことが必要となる。ここで、有効ラインに沿って並ぶことを許可されたBB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せを構成する図柄を、以下「許可図柄」という。また、BB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが許可される停止ボタン7L,7C,7Rの停止順序を、以下「許可順序」という。
図4は、「補助期間」において内部当選役がBB又はRBであるゲームのスタート操作時(スタートレバー6を操作したとき)、第1停止操作後、又は第2停止操作後におけるLED収納部Z1〜Z9に設けられた3色LEDランプ29の状態を示す。LED収納部Z1,Z4,Z7、LED収納部Z2,Z5,Z8、及びLED収納部Z3,Z6,Z9は、それぞれ停止ボタン7L,7C,7Rと対応している。
(1)では、LED収納部Z1,Z4,Z7に設けられた3色LEDランプ29のみが左のリール3Lを照光している。照光する色は、「赤色」である。左のリール3Lに配置された“赤7(後述の図5の図柄91)”を「目押し」するべきことを報知(示唆)している。(2)では、LED収納部Z2,Z5,Z8に設けられた3色LEDランプ29のみが中央のリール3Cを照光している。照光する色は、「赤色」である。中央のリール3Cに配置された“赤7”を「目押し」するべきことを報知している。(3)では、LED収納部Z3,Z6,Z9に設けられた3色LEDランプ29のみが右のリール3Rを照光している。照光する色は、「青色」である。右のリール3Rに配置された“青7(後述の図5の図柄92)”を「目押し」するべきことを報知している。このように、リール3L,3C,3Rの裏側に設けられた3色LEDランプ29を用いて停止操作するべきリール、及び「目押し」するべき図柄を報知することにより、遊技者は視線の移動を行うことなく遊技を進めることができる。
ここで、図4に示す例では、右のリール3Rは、「青色」で照光されているが、後述の図5に示すように、右のリール3Rには“青7”の他に「許可図柄」となり得る“赤7”及び“白7”が配置されているので、「青色」の他に「赤色」或いは「白色」で照光される。また、後述の図6に示すように、左及び中央のリール3L,3Cの「許可図柄」は、基本的に“赤7”のみである。そして、左及び中央のリール3L,3Cに配置されたRBの「許可図柄」である“BAR(後述の図5の図柄94)”は、BBの「許可図柄」である“赤7”の隣に配置されている。このため、LED収納部Z2,Z3,Z5,Z6,Z8,Z9に設けられた3色LEDランプ29は、「赤色」のみで照光する。
図5は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“01”〜“21”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図19)に格納されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄91)”、“青7(図柄92)”、“白7(図柄93)”、“BAR(図柄94)”、“ベル(図柄95)”、“チェリー(図柄96)”及び“Replay(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図5の矢印方向に移動するように回転駆動される。
図6は、各遊技状態における入賞役の入賞成立を示す図柄組合せ及び払出枚数を示す。入賞役に対応する入賞成立を示す図柄組合せが示されていない欄に対応する遊技状態では、その入賞成立を実現できない。
ここで、一般に、遊技状態は、BB又はRBが作動しているか否か、或いは内部当選する可能性のある入賞役の種類によって区別するものである。実施例の遊技状態には、通常の遊技状態である「一般遊技状態」、「BB中一般遊技状態」及び「RB遊技状態」がある。そして、BB又はRBの入賞が成立すること等により遊技状態が変化するようになっている。実施例の遊技機(いわゆる「Aタイプ」の遊技機)では、一般遊技状態においてBBの入賞が成立することにより、遊技状態がBB中一般遊技状態となる。BB中一般遊技状態においてRBの入賞が成立することにより遊技状態がRB遊技状態となる。RB遊技状態において所定回数(例えば、“12回”)のゲームを消化すること、又は特定回数(例えば、“8回”)の入賞が成立することにより遊技状態がBB中一般遊技状態となる。そして、BB中一般遊技状態において特別回数(例えば、“30回”)のゲームを消化したとき、又は所定回数(例えば、“3回目”)のRB遊技状態の最後のゲームが終了したときに、遊技状態が一般遊技状態となる。
また、一般遊技状態においてRBの入賞が成立することにより、遊技状態がRB遊技状態となる。このRB遊技状態において“12回”のゲームを消化すること、又は“8回”の入賞が成立することにより遊技状態が一般遊技状態となる。一般遊技状態は、後述の再遊技に入賞しやすい期間(以下「高確率再遊技期間」という)と通常の期間(以下「通常期間」という)の2つの期間に分けられる。この2つの期間は、後述の図7に示すように再遊技に内部当選する確率が異なる点において相違する。
また、実施例では、BB又はRBに内部当選した後、BB又はRBの入賞が成立するまでの間、BB又はRBを内部当選役として保持しない(「持ち越し」は行わない)。すなわち、BB又はRBに内部当選したゲームにおいてその入賞成立が実現しない場合には、再びBB又はRBに内部当選しなければその入賞成立を実現することができないようになっている。ここで、後述のように(図8)、BB又はRBに内部当選したとき、ゲーム開始時にWINランプ17を必ず点灯するようにしている。
図6に示すように、BBの入賞は、一般遊技状態において“赤7−赤7−赤7”、“赤7−赤7−青7”、“赤7−赤7−白7”又は“赤7−白7−青7”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。従って、左のリール3Lに配置された図柄のうち、「許可図柄」となる得るのは、“赤7”のみである。中央のリールに配置された図柄のうち、「許可図柄」となり得るのは、“赤7”及び“白7”である。右のリール3Rに配置された図柄のうち、「許可図柄」となり得るのは、“赤7”、“青7”及び“白7”である。ここで、BBの入賞成立を示す図柄組合せとして“赤7−白7−青7”を採用するようにしているのは、中央のリール3Cに表された“白7”を誤って目押ししてしまった場合の救済のためである。すなわち、上記“白7”を誤って目押しした場合であっても、BBの入賞成立実現の可能性を残すためである。従って、中央のリール3Cに配置された“白7”は、「許可図柄」となり得るが、LED収納部Z2,Z5,Z8に格納された3色LEDランプ29が「白色」で照光することはない。
RBの入賞は、一般遊技状態において“BAR−BAR−赤7”、“BAR−BAR−青7”又は“BAR−BAR−白7”が有効ラインに沿って並ぶこと、又はBB中一般遊技状態において“Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。BB中一般遊技状態においてRBの入賞が成立することを、一般に「JAC IN」と称する。ここで、上述のBBの入賞成立を示す図柄組合せの場合と同様に、一般遊技状態においてRBに内部当選したとき、有効ラインに沿って並ぶことを許可する図柄組合せが決定される。
ここで、実施例では、左及び中央のリール3L,3Cに表わされた図柄のうち、“赤7(図柄91)”の一つ下には、必ず“BAR(図柄94)”が配置されている。また、後述のように(図9、図11〜図14)、BBの入賞成立を示す図柄組合せは、センターライン8cに沿って並ぶようになっている。また、後述のように(図9、図11、図15〜図17)、RBの入賞成立を示す図柄組合せは、ボトムライン8dに沿って並ぶようになっている。
再遊技の入賞は、一般遊技状態において“Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。
また、一般遊技状態及びBB中一般遊技状態では、「ベルの小役」又は「チェリーの小役」の入賞成立を実現することが可能であるが、その払出枚数は図示のとおりである。
役物の入賞は、RB遊技状態において“Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。役物の入賞成立回数が“8回”となったとき、遊技状態が変化する。ここで、役物の入賞が成立する可能性のあるRB遊技状態のゲームは、一般に「JACゲーム」と称される。
ここで、実施例では、BB又はRBに内部当選したとき、これらの入賞成立を示す図柄組合せのうち、有効ラインに沿って並ぶことを許可された図柄の組合せを示唆する情報及び許可順序が表示される補助期間が設けられている。この補助期間は、高確率再遊技期間と重複して設けられるものである。補助期間では、上記情報が報知されるので、目押しを条件としてBB又はRBの入賞成立を必ず実現することが可能となる。一般遊技状態は、高確率再遊技期間且つ補助期間、高確率再遊技期間、又は通常期間の“3つ”の期間に区別される。
高確率再遊技期間の発生条件は、「所定の抽選(後述の図26のST61)において当選したこと」である。高確率再遊技期間の終了条件は、「上記抽選において当選しないこと」である。補助期間の発生条件は、「高確率再遊技当選コマンドを受信したこと(後述の図28のST81の判別が“YES”)」である。補助期間の終了条件は、「BBに内部当選したゲームが終了したこと(後述の図29のST87の判別が“YES”)」である。ここで、高確率再遊技期間の発生時期及び終了時期は、共にBBの入賞成立時である。他方、補助期間の発生時期と終了時期とは、必ずしも一致しない。また、補助期間であるときは、必ず高確率再遊技期間である。
図7は、BET数が“3”であり、後述の設定値が所定の値であるとき、各遊技状態において内部当選役を決定する際(後述の図22のST15)に使用する確率抽選テーブルを示す。
確率抽選テーブルには、各入賞役毎に内部当選となる乱数値の範囲が示されている。各入賞役に対して乱数値の範囲が示されていない欄に対応する遊技状態では、その入賞役に内部当選しないことを示す。例えば、RBは、一般遊技状態及びBB中一般遊技状態において内部当選するが、RB遊技状態では内部当選しない。
一般遊技状態の高確率再遊技期間において再遊技に内部当選する確率は、通常期間のものと比較して高くなっている。具体的には、高確率再遊技期間では、確率抽選処理における乱数の抽出範囲“0”〜“16383”のうち、“484”〜“11405”の範囲内の乱数が抽出された場合に再遊技が内部当選役となる。再遊技に内部当選する確率は、“10922/16384”である。他方、通常期間では、“484”〜“2824”の範囲内の乱数が抽出された場合に再遊技が内部当選役となる。再遊技に内部当選する確率は、“2341/16384”である。このように、高確率再遊技期間と通常期間とでは、再遊技に内部当選する確率が大きく異なる。
また、高確率再遊技期間及び通常期間において、BB、RBに内部当選する確率は、共に“822/16384(約1/20)”である。実施例では、BB及びRBの各々について実質的に“3種類”の図柄組合せが設けられ、“6種類”の停止順序がある。従って、BB又はRBに内部当選し、且つその入賞が成立する確率は、“1/360”である。他方、補助期間では、前述の3色LEDランプ29による報知が行われるので、BB又はRBに内部当選し、且つその入賞が成立する確率は、適切な「目押し」及び「停止順序」で停止操作を行うことを条件として“1/20”となる。
次に、図8を参照して各ゲームにおける内部当選役及びその入賞の成否に基づくWINランプ17の状態の変化、遊技状態の変化、高確率再遊技期間且つ補助期間、高確率再遊技期間又は通常期間の間の変化、及びBB又はRBの入賞成立を実現するために必要な情報の報知の有無について説明する。
初めに、ゲーム(1)では、「通常期間」の一般遊技状態において「BB」に内部当選しているので、WINランプ17が点灯している。このWINランプ17の点灯により、遊技者は「BB」又は「RB」に内部当選したことを認識し、更に表示画面5aの表示内容により、いずれに内部当選したかどうかを認識する。ゲーム(1)の終了時では、BBの入賞が成立していないので遊技状態は変化していない。なお、このゲーム(1)において内部当選したBBは、次ゲーム以降に持ち越されることはない。また、ゲーム(1)では、補助期間ではないので報知は行われていない。
ゲーム(2)では、ゲーム(1)における確率抽選処理(後述の図22のST15)とは別に、再び「BB」に内部当選しているので、WINランプ17が点灯している。ゲーム(2)の終了時には、BBの入賞が成立しているので遊技状態が一般遊技状態からBB中一般遊技状態に変化している。また、ゲーム(2)のBBの入賞成立時には、後述の高確率再遊技期間抽選処理(図26)において当選したことにより通常期間から高確率再遊技期間且つ補助期間に変化している。ここで、実施例では、BB及びRBは、一般遊技状態においてのみ内部当選する。従って、図8では、BBの入賞成立時に高確率再遊技期間及び補助期間が発生しているが、これらはそのBBの入賞成立を契機として発生したBB中一般遊技状態及びRB遊技状態が終了し、遊技状態が一般遊技状態に変化した後、実質的に顕在化(発生)することとなる。なお、ゲーム(2)では、補助期間ではないので報知は行われていない。
RB遊技状態におけるゲーム(3)では、役物に内部当選し、その入賞が成立している。ゲーム(3)の終了時には、遊技状態が一般遊技状態へ変化している。
一般遊技状態におけるゲーム(4)では、RBに内部当選している。このゲーム(4)は、補助期間に含まれるので報知が行われている。ゲーム(4)の終了時には、RBの入賞が不成立(「目押し」の失敗或いは「停止順序」の誤り)であることから遊技状態は変化していない。また、高確率再遊技期間及び補助期間は、維持されている。
ゲーム(5)では、ゲーム(4)における確率抽選処理とは別に、再びRBに内部当選している。このゲーム(5)は、補助期間に含まれるので報知が行われている。ゲーム(5)の終了時には、RBの入賞が成立しているので遊技状態が一般遊技状態からRB遊技状態へ変化している。また、ゲーム(5)の終了時には、高確率再遊技期間及び補助期間は、維持されている。
RB遊技状態におけるゲーム(6)では、役物に内部当選し、その入賞が成立している。ゲーム(6)の終了時には、遊技状態が一般遊技状態へ変化している。
ゲーム(7)では、BBに内部当選している。このゲーム(7)は、補助期間に含まれるので報知が行われている。ゲーム(7)の終了時には、BBの入賞が不成立であることから遊技状態は変化していない。他方、ゲーム(7)では、BBに内部当選することという補助期間の終了条件が成立している。従って、ゲーム(7)の終了時には、BBの入賞が成立していないにも拘らず補助期間が終了している。ただし、高確率再遊技期間は維持されている。
ゲーム(8)では、ゲーム(7)における確率抽選処理とは別に、再びBBに内部当選している。このゲーム(8)は、補助期間に含まれていないので報知は行われていない。ゲーム(8)の終了時には、BBの入賞が成立しているので遊技状態がBB中一般遊技状態へ変化している。また、BBの入賞成立時において高確率再遊技期間の終了条件が成立し、更に、後述の高確率再遊技期間抽選処理(図26)において当選していない。従って、高確率再遊技期間が終了している。また、補助期間は発生していない。
次に、図9〜図18を参照して各リールの停止制御に使用される停止制御テーブルについて説明する。停止制御テーブルは、後述の図25の処理で使用される。なお、実施例では、BBの入賞成立を示す図柄組合せはセンターライン8c、RBの入賞成立を示す図柄組合せはボトムライン8dに沿って並ぶようになっている。
「停止制御テーブル」には、「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。「停止操作位置」は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたとき、センターライン8cに位置していた図柄のコードナンバーを表わす。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。ここで、本実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大“4コマ”としている。例えば、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー“17”の“チェリー(図5の図柄96)”がセンターライン8cの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“21”の“赤7(図5の図柄91)”をセンターライン8cの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
図9は、左引込み用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、左のリール3Lに配置された“赤7”及び“BAR”の各々をセンターライン8c及びボトムライン8dの位置に引込むように停止制御する際に使用される。具体的には、後述の図25のST55又はST57の処理で使用される。
図9において、「停止制御位置」は、コードナンバー“05”,“07”,“12”,“14”,“19”又は“21”のいずれかである。図5に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“赤7”又は“ベル”である。また、図9に示す停止制御テーブルは、センターライン8cの位置に“赤7”、ボトムライン8dの位置に“BAR”を最大限引き込むように構成されている。従って、左引込み用停止制御テーブルが使用された場合には、BB又はRBの入賞成立の実現可能性がある。
図10は、左蹴飛ばし用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、左のリール3Lに配置された“赤7”及び“BAR”の各々をセンターライン8c及びボトムライン8dの位置に停止しない(蹴飛ばす)ように停止制御する際に使用される。具体的には、後述の図25のST58の処理で使用される。
図10において、「停止制御位置」は、コードナンバー“01”,“05”,“08”,“12”,“15”又は“19”のいずれかである。図5に示す図柄列において、これらに対応する図柄には、“赤7”は含まれていない。従って、左のリール3Lの停止制御に左蹴飛ばし用停止制御テーブルが使用された場合には、センターライン8c及びボトムライン8dの位置に“赤7”及び“BAR”が停止することはない。従って、左蹴飛ばし用停止制御テーブルが使用された場合には、BB又はRBの入賞が実現する可能性はない。
図11は、中央引込み用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、中央のリール3Cに配置された“赤7”及び“BAR”の各々をセンターライン8c及びボトムライン8dの位置に引込むように停止制御する際に使用される。具体的には、後述の図25のST55、ST57又はST58の処理で使用される。
図11において、「停止制御位置」は、コードナンバー“05”,“06”,“11”,“17”又は“21”のいずれかである。図5に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“赤7”、“白7”又は“チェリー”である。また、図11に示す停止制御テーブルは、センターライン8cの位置に“赤7”、ボトムライン8dの位置に“BAR”を最大限引き込むように構成されている。従って、中央引込み用停止制御テーブルが使用された場合には、BB又はRBの入賞成立の実現可能性がある。
図12は、右赤7BB引込み用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、BBに内部当選したゲームにおいて、右のリール3Rに配置された“赤7”をセンターライン8cの位置に引込み、“青7”及び“白7”がセンターライン8cの位置に停止しないように停止制御する際に使用される。すなわち、右のリール3Rの許可図柄が“赤7”であるとき使用される。具体的には、後述の図25のST55又はST57の処理で使用される。
図12において、「停止制御位置」は、コードナンバー“04”,“06”,“09”,“13”,“18”又は“21”のいずれかである。図5に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“赤7”、“ベル”、“チェリー”又は“Replay”であり、“青7”及び“白7”は含まれていない。また、図12に示す停止制御テーブルでは、センターライン8cの位置に“赤7”を最大限引き込むように構成されている。従って、右赤7BB引込み用停止制御テーブルが使用された場合には、センターライン8cに沿って“赤7−赤7−赤7”が並びBBの入賞成立の実現可能性がある。
図13は、右青7BB引込み用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、BBに内部当選したゲームにおいて、右のリール3Rに配置された“青7”をセンターライン8cの位置に引込み、“赤7”及び“白7”がセンターライン8cの位置に停止しないように停止制御する際に使用される。すなわち、右のリール3Rの許可図柄が“青7”であるとき使用される。具体的には、後述の図25のST55又はST57の処理で使用される。
図13において、「停止制御位置」は、コードナンバー“04”,“07”,“09”,“13”,“18”又は“20”のいずれかである。図5に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“青7”、“ベル”、“チェリー”又は“Replay”であり、“赤7”及び“白7”は含まれていない。また、図13に示す停止制御テーブルでは、センターライン8cの位置に“青7”を最大限引き込むように構成されている。従って、右青7BB引込み用停止制御テーブルが使用された場合には、センターライン8cに沿って“赤7−赤7−青7”又は“赤7−白7−青7”が並びBBの入賞成立の実現可能性がある。
図14は、右白7BB引込み用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、BBに内部当選したゲームにおいて、右のリール3Rに配置された“白7”をセンターライン8cの位置に引込み、“赤7”及び“青7”がセンターライン8cの位置に停止しないように停止制御する際に使用される。すなわち、右のリール3Rの許可図柄が“白7”であるとき使用される。具体的には、後述の図25のST55又はST57の処理で使用される。
図14において、「停止制御位置」は、コードナンバー“04”,“06”,“09”,“13”,“14”,“18”又は“20”のいずれかである。図5に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“白7”、“ベル”、“チェリー”又は“Replay”であり、“赤7”及び“青7”は含まれていない。また、図14に示す停止制御テーブルでは、センターライン8cの位置に“白7”を最大限引き込むように構成されている。従って、右白7BB引込み用停止制御テーブルが使用された場合には、センターライン8cに沿って“赤7−赤7−白7”が並びBBの入賞成立の実現可能性がある。
図15は、右赤7RB引込み用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、RBに内部当選したゲームにおいて、右のリール3Rに配置された“赤7”をボトムライン8dの位置に引込み、“青7”及び“白7”がボトムライン8dの位置に停止しないように停止制御する際に使用される。すなわち、右のリール3Rの許可図柄が“赤7”であるとき使用される。具体的には、後述の図25のST55又はST57の処理で使用される。
図15において、「停止制御位置」は、コードナンバー“01”,“04”,“09”,“13”,“16”又は“18”のいずれかである。図5に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル”、“チェリー”又は“Replay”である。コードナンバー“01”の“チェリー”の一つ下には、コードナンバー“21”の“赤7”が配置されている。図15に示す停止制御テーブルでは、ボトムライン8dの位置に“赤7”を最大限引き込むように構成されている。また、上記図柄の一つ下には、“青7”及び“白7”のいずれも配置されていない。従って、右赤7RB引込み用停止制御テーブルが使用された場合には、ボトムライン8dに沿って“BAR−BAR−赤7”が並びRBの入賞成立の実現可能性がある。
図16は、右青7RB引込み用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、RBに内部当選したゲームにおいて、右のリール3Rに配置された“青7”をボトムライン8dの位置に引込み、“赤7”及び“白7”がボトムライン8dの位置に停止しないように停止制御する際に使用される。すなわち、右のリール3Rの許可図柄が“青7”であるとき使用される。具体的には、後述の図25のST55又はST57の処理で使用される。
図16において、「停止制御位置」は、コードナンバー“04”,“08”,“09”,“13”,“16”,“18”又は“20”のいずれかである。図5に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル”、“チェリー”又は“Replay”である。コードナンバー“08”の“Replay”の一つ下には、コードナンバー“07”の“青7”が配置されている。図16に示す停止制御テーブルでは、ボトムライン8dの位置に“青7”を最大限引き込むように構成されている。また、上記図柄の一つ下には、“赤7”及び“白7”のいずれも配置されていない。従って、右青7RB引込み用停止制御テーブルが使用された場合には、ボトムライン8dに沿って“BAR−BAR−青7”が並びRBの入賞成立の実現可能性がある。
図17は、右白7RB引込み用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、RBに内部当選したゲームにおいて、右のリール3Rに配置された“白7”をボトムライン8dの位置に引込み、“赤7”及び“青7”がボトムライン8dの位置に停止しないように停止制御する際に使用される。すなわち、右のリール3Rの許可図柄が“白7”であるとき使用される。具体的には、後述の図25のST55又はST57の処理で使用される。
図17において、「停止制御位置」は、コードナンバー“04”,“06”,“10”,“15”,“16”,“18”又は“20”のいずれかである。図5に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル”、“チェリー”又は“Replay”である。コードナンバー“15”の“ベル”の一つ下には、コードナンバー“14”の“白7”が配置されている。図17に示す停止制御テーブルでは、ボトムライン8dの位置に“白7”を最大限引き込むように構成されている。また、上記図柄の一つ下には、“赤7”及び“青7”のいずれも配置されていない。従って、右白7RB引込み用停止制御テーブルが使用された場合には、ボトムライン8dに沿って“BAR−BAR−白7”が並びRBの入賞成立の実現可能性がある。
図18は、右蹴飛ばし用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、右のリール3Rに配置された“赤7”、“青7”及び“白7”の各々がセンターライン8c及びボトムライン8dのいずれの位置にも停止しないように停止制御する際に使用される。具体的には、後述の図25のST58の処理で使用される。
図18において、「停止制御位置」は、コードナンバー“04”,“06”,“09”,“13”,“18”又は“20”のいずれかである。図5に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄、及びこの図柄の一つ下には、“赤7”、“青7”及び“白7”のいずれも含まれていない。従って、右のリール3Rの停止制御に右蹴飛ばし用停止制御テーブルが使用された場合には、センターライン8c及びボトムライン8dの位置に“赤7”、“青7”及び“白7”が停止することはない。このため、右蹴飛ばし用停止制御テーブルが使用された場合には、BB又はRBの入賞が実現する可能性はない。
図19は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5、WINランプ17、スピーカ21L,21R、及び各LED収納部Z1〜Z9に収納された3色LEDランプ29を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止制御テーブル、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。このコマンドには、「デモ表示コマンド」、「内部当選役コマンド」、「全リール停止コマンド」、「入賞役コマンド」等がある。これらのコマンドについては後で説明する。
図19の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c)と、各種表示部(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がI/Oポート38を介してCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。これらも、I/Oポート38を介してCPU31に接続されている。更に、図示しない電源メインスイッチ、リセットスイッチ、及び設定用鍵型スイッチがCPU31に接続されている。これらは、一般に“6段階”設けられ、メダルの出玉率を調整するための「設定値」の選択、電源の投入等に使用される。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図19の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、複数の内部当選役のいずれかが決定される。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された「停止制御テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
内部当選した入賞役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU31は、払出し指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
図20のブロック図は、副制御回路72の構成を示す。副制御回路72は、主制御回路71からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御、WINランプ17の制御、スピーカ21L,21Rからの音の出力制御、及び3色LEDランプ29の制御を行う。この副制御回路72は、主制御回路71を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)73を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示制御手段としての画像制御回路81、スピーカ21L,21Rにより出音される音を制御する音源IC78、増幅器としてのパワーアンプ79、及び3色LEDランプ29の制御手段としてのLED駆動回路80で構成されている。
サブマイクロコンピュータ73は、主制御回路71から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU74と、記憶手段としてのプログラムROM75と、ワークRAM76とを含む。副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU74の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。プログラムROM75は、サブCPU74で実行する制御プログラムを格納する。ワークRAM76は、上記制御プログラムをサブCPU74で実行するときの一時記憶手段として構成される。
画像制御回路81は、画像制御CPU82、画像制御ワークRAM83、画像制御プログラムROM84、画像ROM86、ビデオRAM87及び画像制御IC88で構成される。画像制御CPU82は、サブマイクロコンピュータ73で設定されたパラメータに基き、画像制御プログラムROM84内に格納する画像制御プログラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。画像制御プログラムROM84は、液晶表示装置5での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。画像制御ワークRAM83は、上記画像制御プログラムを画像制御CPU82で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御IC88は、画像制御CPU82で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力する。画像ROM86は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAM87は、画像制御IC88で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
次に、主制御回路71のCPU31の制御動作について、図21〜図26に示すメインフローチャートを参照して説明する。
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップ[以下、STと表記する]1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いて、現在の「設定値」を示す「設定コマンド」を送信する(ST2)。このコマンドは、“1”〜“6”のいずれかの値を示す。続いて、ゲーム終了時のRAM33の記憶内容を消去する(ST3)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。次に、前回のゲーム終了後、すなわち全リール3L,3C,3R停止後から30秒経過したか否かを判別する(ST4)。この判別が“YES”であれば、副制御回路72に対し、「デモ画像」の表示を要求する「デモ表示コマンド」を送信する(ST5)。
次に、CPU31は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームでリプレイに入賞したか否かを判別する(ST6)。この判別が“YES”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ST7)、ST9の処理に移る。ST6の判別が“NO”のときは、投入メダルセンサ22S又はBETスイッチ11,12,13からの入力があるか否かを判別する(ST8)。この判別が“YES”のときは、ST9の処理に移り、“NO”のときは、ST4の処理に移る。
次に、CPU31は、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する(ST9)。この判別が“YES”のときは前回のゲームが開始してから“4.1”秒経過しているか否かを判別し(ST10)、この判別が“YES”のときはST12の処理に移り、“NO”のときはST11の処理に移る。ST11の処理では、「ゲーム開始待ち時間消化処理」を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから“4.1”秒経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
次に、CPU31は、リールの回転処理を行い(ST12)、同時に抽選用の乱数を抽出し(ST13)、1ゲーム監視用タイマをセットする(ST14)。ST13の処理で抽出した乱数は、次に説明する確率抽選処理において使用される。ST14の処理の1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらずに自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
図22のST15の処理では、CPU31は、上記ST13の処理において抽出した乱数値に基づいて確率抽選処理を行う。この確率抽選処理は、設定値、遊技状態に応じて確率抽選テーブル(図7)を使用し、乱数値がどの入賞役の乱数値範囲に属するか否かを判別し、内部当選役(成立フラグ)を決定するものである。例えば、一般遊技状態において、後述の高確率再遊技状態フラグ格納領域にフラグがセットされている場合には、図7の一般遊技状態(高確率再遊技期間)の欄を参照して内部当選役を決定する。続いて、「内部当選役コマンド」を副制御回路72へ送信する(ST16)。例えば、「確率抽選処理」(ST15)において内部当選役を「BB」と決定することにより、「BB」に内部当選したことを示す「内部当選役コマンド」を送信する。
次に、CPU31は、内部当選役が「BB」又は「RB」であるか否かを判別する(ST17)。この判別が“YES”のときは、ST18の処理に移り、“NO”のときは、ST20の処理に移る。ST18の処理では、後で図24を参照して説明する停止順序及び図柄組合せ決定処理を行い、ST19の処理に移る。ST19の処理では、ST18の処理で決定した停止順序(許可順序)及び有効ラインに沿って並ぶことを許可されたBB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せ(許可図柄を含む)の情報を含む「停止順序及び図柄組合せコマンド」を副制御回路72へ送信する。続いて、ST20の処理に移る。
ST20の処理では、CPU31は、停止ボタンが“オン”かどうかを判別する。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が“YES”のときは、ST22の処理に移り、“NO”のときは、ST21の処理に移る。ST21の処理では、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判別し、この判別が“YES”のときは、ST22の処理に移り、“NO”のときは、ST20の処理に移る。
ST22の処理では、後で図25を参照して説明する滑りコマ数決定処理を行う。ここで、「滑りコマ数」は、遊技者の遊技操作の技量を反映した指標の一例であり、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に移動した図柄の数を示す。また、「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作されたとき、所定の入賞ラインに位置していた図柄のコードナンバー(停止操作位置)と、実際にリールが停止したときに、その入賞ラインに停止した図柄のコードナンバー(停止制御位置)との差の絶対値により表わすことができる。この「滑りコマ数」は、「引き込み数」と称されることもある。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させ(ST23)、ST24の処理に移る。
ST24の処理では、CPU31は、「リール停止コマンド」を副制御回路72へ送信する。「リール停止コマンド」は、ST23の処理で停止制御されたリールの情報、及びそのリールが「第1停止操作」、「第2停止操作」又は「第3停止操作」のうちのいずれの操作に基づいて停止制御されたかを示す情報を含む。この「リール停止コマンド」は、後述の図30のST95の処理で使用される。次に、CPU31は、全てのリールが停止したかどうかを判別し(ST25)、この判別が“YES”のときは、ST26の処理に移り、“NO”のときは、ST20の処理に移る。ST26の処理では、全てのリールが停止したことを示す「全リール停止コマンド」を送信し、図23のST27の処理に移る。
図23のST27の処理では、CPU31は入賞検索を行う。入賞検索とは、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する(ST28)。この判別が“NO”のときはイリーガルエラーの表示を行う(ST29)。この場合、遊技は中止となる。ST28の判別が“YES”のときは、遊技状態に応じてメダルのクレジット、又は払出しを行う(ST30)。続いて、入賞役及びメダルの払出し枚数を示す「入賞役コマンド」を送信し(ST31)、上記入賞検索においてBBの入賞が成立したか否かを判別する(ST32)。続いて、後で図26を参照して説明する高確率再遊技期間抽選処理を行う(ST33)。
次に、現在の遊技状態がBB中一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する(ST34)。この判別が“YES”のときは、BB又はRBの「遊技数チェック処理」を行う(ST35)。この「遊技数チェック処理」では、RB遊技状態が発生した回数、BB中一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数、及びRB遊技状態におけるゲーム回数をチェックする。
次に、BB又はRBの終了時であるか否かを判別する(ST36)。具体的には、BBの入賞が成立した後では、3回目のRB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか、又はBB中一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるか否かを判別する。また、一般遊技状態でRBの入賞が成立した後では、RB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか否かを判別する。ST36の判別が“YES”のときは、後で説明するST39の処理により通常の遊技状態である一般遊技状態へ戻ることからRAM33内の所定の領域に格納されている情報をクリアする(ST37)。続いて、「BB終了コマンド」又は「RB終了コマンド」を副制御回路72へ送信する(ST38)。「BB終了コマンド」は、BBの入賞成立を契機として発生したBB中一般遊技状態及びRB遊技状態により構成される状況が終了したことを示す。「RB終了コマンド」は、一般遊技状態におけるRBの入賞成立を契機として発生したRB遊技状態が終了したことを示す。
次に、遊技状態変更処理を行う(ST39)。具体的には、BBの入賞が成立したとき、遊技状態をBB中一般遊技状態とする。RBの入賞が成立したとき、遊技状態をRB遊技状態とする。ST36の判別が“YES”のときは、遊技状態を一般遊技状態とする。次に、現在の遊技状態の情報を含む「遊技状態コマンド」を副制御回路72へ送信する(ST40)。続いて、ST3の処理に移る。
次に、図24を参照して停止順序及び図柄組合せ決定処理について説明する。この処理では、許可順序、及びBB又はRBの入賞成立を示す図柄組合せのうち、有効ラインに沿って並ぶことを許可する図柄組合せ(許可図柄を含む)を決定する。この決定結果は、後述の図25のST56の処理で使用される。
初めに、CPU31は、“0”〜“127”の範囲から乱数を抽出する(ST41)。続いて、この乱数値に基づいて“6種類”の停止順序のうち、いずれか一つを許可順序と決定する(ST42)。具体的には、“0”〜“127”の乱数範囲が6つの範囲に分けられ、各範囲が上記停止順序に対応するようになっている。そして、CPU31は、抽出した乱数値がどの範囲に含まれるかを判定することにより、許可順序を決定する。
続いて、CPU31は、“0”〜“127”の範囲から乱数を抽出する(ST43)。続いて、“3種類”の図柄組合せから有効ラインに沿って並ぶことを許可する図柄組合せを一つ決定する(ST44)。具体的には、内部当選役がBBであるとき、“赤7−赤7−赤7”、“赤7−赤7−青7”及び“赤7−白7−青7”、又は“赤7−赤7−白7”からいずれか一つを決定する。また、内部当選役がRBであるとき、“BAR−BAR−赤7”、“BAR−BAR−青7”、又は“BAR−BAR−白7”からいずれか一つを決定する。
次に、図25を参照して滑りコマ数決定処理について説明する。
初めに、CPU31は、現在の遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判別する(ST51)。この判別が“YES”のときは、ST52の処理に移り、“NO”のときは、ST53の処理に移る。ST52の処理では、内部当選役がBB又はRBであるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ST54の処理に移り、“NO”のときは、S53の処理に移る。ST53の処理では、内部当選役、遊技状態、停止順序、停止操作位置等に基づいて滑りコマ数を決定する。
次に、図22のST20の処理が「第1停止操作」であるか否かを判別する(ST54)。この判別が“YES”のときは、ST55の処理に移り、“NO”のときは、ST56の処理に移る。ST55の処理では、停止操作に対応するリールの引込み用停止制御テーブル(右のリール3Rについては、許可された図柄組合せに対応するもの)、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。例えば、内部当選役がRBであり、第1停止操作として左の停止ボタン7Lが操作されたとき、図9に示す左引込み用停止制御テーブル及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。また、内部当選役がBBであり、第1停止操作として右の停止ボタン7Rが操作され、許可された図柄組合せが“赤7−赤7−青7”(右のリール3Rの許可図柄が“青7”)であるとき、図13に示す右青7BB引込み用停止制御テーブル及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。このST55の処理により、第1停止操作に従って停止制御された左又は中央のリール3L,3Cに配置された“赤7”及び“BAR”は、「目押し」を条件として夫々センターライン8c及びボトムライン8dの位置に停止表示されることとなる。また、第1停止操作に従って停止制御された右のリール3Rに配置された“赤7”、“青7”、又は“白7”は、「目押し」を条件としてセンターライン8c又はボトムライン8dの位置に停止表示されることとなる。このため、第1停止操作の前後にわたり、BB或いはRBの入賞成立が実現することに対する遊技者の期待感を維持することができる。ST55の処理の後、図22のST23の処理に移る。
ST54の判別が“NO”のとき、すなわち「第2停止操作」又は「第3停止操作」であるときは、遊技者の停止順序が「停止順序及び図柄組合せ決定処理」の決定結果と一致するか否かを判別する(ST56)。具体的には、遊技者の停止順序が図24のST42の処理で決定された「許可順序」と一致するか否かを判別する。なお、実施例では、“3つ”の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられているので、「第2停止操作」が行われたとき、そのゲームにおける遊技者の停止順序が確定する。例えば、「第2停止操作」が中央の停止ボタン7Cに対して行われ、左の停止ボタン7Lに対して既に「第1停止操作」が行われているとき、遊技者の停止順序は、「左中右」であることが確定している。従って、「許可順序」が「左中右」であるとき、ST56の判別が“YES”となる。他方、「許可順序」が「左中右」以外のものであるとき、ST56の判別が“NO”となる。ST56の判別が“YES”のときは、ST57の処理に移り、“NO”のときは、ST58の処理に移る。
ST57の処理では、上記ST55の処理と同様に、停止操作に対応するリールの引込み用停止制御テーブル(右のリール3Rについては、許可された図柄組合せに対応するもの)、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。ST57の処理が行われた場合には、遊技者の停止操作のタイミングによっては、BB或いはRBの入賞成立が実現することとなる。ST55の処理の後、図22のST23の処理に移る。
ST58の処理では、停止操作に対応するリールの蹴飛ばし用停止制御テーブル(中央のリール3Cについては、中央引込み用停止制御テーブル)、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。このST58の処理では、停止制御するリールに応じて図10、図11、又は図18に示す停止制御テーブルのいずれかを使用する。ここで、中央のリール3Cの停止制御において中央引込み用停止制御テーブルが使用されるが、「第2停止操作」又は「第3停止操作」に応じて中央引込み用停止制御テーブルが使用されたとしても、「第3停止操作」又は「第2停止操作」における左或いは右のリール3L,3Rの停止制御において蹴飛ばし用停止制御テーブルが使用される。従って、ST58の処理が行われたゲームでは、BB或いはRBの入賞成立が実現することはない。
次に、図26を参照して高確率再遊技期間抽選処理について説明する。
初めに、CPU31は、高確率再遊技期間の抽選を行う(ST61)。具体的には、“0”〜“127”の範囲から乱数を抽出する。続いて、高確率再遊技期間に当選したか否かを判別する(ST62)。具体的には、抽出した乱数値が“0”〜“63”の範囲内の値であるとき、当選と判別する。ST62の判別が“YES”のときは、ST63の処理に移り、“NO”のときは、ST65の処理に移る。
ST63の処理では、高確率再遊技当選コマンドを送信する。このコマンドは、高確率再遊技期間に当選したことを示すものである。続いて、高確率再遊技状態フラグ格納領域にフラグをセットし(ST64)、図23のST34の処理に移る。ST65の処理では、高確率再遊技期間に当選していない(ST62の判別が“NO”)ので、高確率再遊技状態フラグ格納領域のフラグをクリアし、図23のST34の処理に移る。ここで、高確率再遊技状態フラグ格納領域は、現在高確率再遊技期間であるか否かを示す情報を格納するための記憶領域である。フラグをセットするとは、所定の記憶領域に“1”を示す情報を格納することである。フラグをクリアするとは、所定の記憶領域に“0”を示す情報を格納することである。実施例では、高確率再遊技状態フラグ格納領域にフラグがセットされているとき、高確率再遊技期間であり、クリアされているとき、通常期間である。
ここで、上記高確率再遊技期間抽選処理は、BBの入賞が成立したとき(図23のST32の判別が“YES”)に行われる。BBの入賞が成立したことは、高確率再遊技期間の終了条件である。また、実施例では、BBの入賞成立時に高確率再遊技期間を発生させるか否かを決定(ST62)するようにしている。すなわち、実施例では、高確率再遊技期間の終了条件が成立したときに、高確率再遊技期間を発生させるか否かの抽選を行うようにしている。そこで、高確率再遊技期間においてBBの入賞が成立したとき、高確率再遊技期間の抽選に当選しなかった場合(ST62)にのみ、高確率再遊技期間を終了(ST65)するようにしている。なお、BBの入賞成立時に高確率再遊技期間を発生させるか否かの抽選(ST62)をしているが、この入賞成立を契機として発生するBB中一般遊技状態及びRB遊技状態では再遊技の入賞が成立することはない。従って、高確率再遊技期間の発生は、BBの入賞が成立した後、遊技状態が一般遊技状態になったとき、顕在化することとなる。
次に、副制御回路72のサブCPU74の制御動作について、図27〜図30に示すフローチャートを参照して説明する。
図27を参照してWINランプ点灯処理について説明する。
初めに、サブCPU74は、内部当選役コマンドを受信したか否かを判別する(ST71)。この判別が“YES”のときは、上記コマンドに基づいてBB又はRBに内部当選したか否かを判別する(ST72)。この判別が“YES”のときは、ST73の処理に移り、“NO”のときは、ST71の処理に移る。ST73の処理では、WINランプ17を点灯させる。すなわち、BB又はRBに内部当選したゲームでは、必ずWINランプ17が点灯する。続いて、全リール停止コマンドを受信したか否かを判別する(ST74)。この判別が“YES”のときは、WINランプ17を消灯し(ST75)、ST71の処理に移る。ここで、前述のように、BB及びRBを内部当選役として持ち越さない。従って、WINランプ17が点灯したゲームの終了時には、必ずWINランプ17が消灯する(ST75)。すなわち、実施例では、BB又はRBに内部当選したゲームにおいてのみWINランプ17が点灯した状態となる。
次に、図28を参照して補助期間発生処理について説明する。
初めに、サブCPU74は、高確率再遊技コマンドを受信したか否かを判別する(ST81)。この判別が“YES”のときは、補助期間作動フラグをワークRAM76内の所定の記憶領域内に格納する(ST82)。続いて、ST81の処理に移る。補助期間作動フラグは、現在補助期間であるか否かを識別するためのものである。このフラグがセットされているときは補助期間であり、クリアされているときは補助期間ではない。
次に、図29を参照して補助期間終了処理について説明する。
初めに、サブCPU74は、内部当選役コマンドを受信したか否かを判別する(ST85)。この判別が“YES”のときは、BBに内部当選したか否かを判別する(ST86)。この判別が“YES”のときは、ST87の処理に移り、“NO”のときは、ST85の処理に移る。ST87の処理では、全リール停止コマンドを受信したか否か(一のゲームが終了したか否か)を判別する。この判別が“YES”のときは、補助期間作動フラグをクリアし(ST88)、ST85の処理に移る。
ここで、補助期間作動フラグは、BBに内部当選したとき、その入賞の成否に拘らずクリアされる。すなわち、BBの入賞が不成立となった場合であっても、補助期間が終了する。従って、WINランプ17が点灯し、且つ表示画面5aにBBに内部当選したことを示す情報が報知されたとき、遊技者は、緊張感を持ってリールの停止操作を行うようになる。
次に、図30を参照して補助期間作動処理について説明する。
初めに、サブCPU74は、BB又はRBに内部当選したことを示す内部当選役コマンドを受信したか否かを判別する(ST91)。この判別が“YES”のときは、停止順序及び図柄組合せコマンドを受信したか否かを判別する(ST92)。この判別が“YES”のときは、補助期間作動フラグがセットされているか否かを判別する(ST93)。この判別が“YES”のときは、ST94の処理に移り、“NO”のときは、ST91の処理に移る。
ST94の処理では、ST92の処理で受信したコマンドに基づいて、「許可順序」及び「許可図柄」を報知する。続いて、リール停止コマンドを受信したか否かを判別し(ST95)、この判別が“YES”のときは、ST94の処理に移り、“NO”のときは、ST96の処理に移る。ST96の処理では、全リール停止コマンドを受信したか否かを判別し、この判別が“YES”のときは、報知を終了し(ST97)、ST91の処理に移る。ST96の判別が“NO”のときは、ST95の処理に移る。
ここで、一のゲームにおいて最初にST94の処理が行われたとき、すなわちスタート操作時には、許可順序において最初に停止操作するべき停止ボタンに対応するリールの裏側に設けられたLED収納用回路基板24(図2,図3)に収納された3色LEDランプ29により、許可図柄の色でそのリールを照光するようにLED駆動回路80を制御する。「第1停止操作」及び「第2停止操作」の後(ST95の判別が“YES”)では、その停止操作の次に停止操作するべき停止ボタン、及び「目押し」するべき図柄を報知するようにLED駆動回路80を制御する。
例えば、許可順序が「中右左」であり、有効ラインに沿って並ぶことを許可された図柄組合せが“赤7−赤7−青7”及び“赤7−白7−青7”であるとき、スタート操作時には、3色LEDランプ29により照光されたリール3L,3C,3Rの態様は、図4(2)に示すようになる。「第1停止操作」を行った後には、図4(3)に示すようになる。「第2停止操作」を行った後には、図4(1)に示すようになる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
実施例では、所定の入賞役としてBB及びRBを採用しているが、これに限られるものではない。ベルの小役等の任意の小役、再遊技、或いはシングルボーナス等の任意の入賞役を採用することができる。また、所定の入賞役の図柄組合せを構成する図柄も任意に定めることができる。
実施例では、BB、RBの各々を同一フラグとして、停止制御により有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せを振り分ける(いわゆる「同一フラグ」)ようにしているが、これに限られるものではない。いわゆる「別フラグ」とすることもできる。例えば、図柄組合せを“赤7−赤7−赤7”とする「赤7のBB」、及び“青7−青7−青7”を図柄組合せとする「青7のBB」の“2種類”の入賞役を設ける。そして、「赤7のBB」に内部当選したとき、赤色で照光し、「青7のBB」に内部当選したとき、青色で照光することもできる。
また、実施例の補助期間では、BB又はRBに内部当選したとき、各リールの許可図柄と同じ色で各リールを照光するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、右のリール3Rを2種類の色で照光することにより、BB又はRBの入賞成立の実現可能性を“1/2”とすることもできる。この場合、右のリール3Rを一定時間(例えば0.3秒)毎に異なる色で照光することもできる。例えば、赤色と青色で交互に照光することもできる。また、LED収納部Z3及びLED収納部Z9の各々に収納された3色LEDランプ29を用いて、右のリール3Rを異なる色で照光することもできる。すなわち、図柄組合せを構成する図柄のうち、許可図柄の色を含む複数の色により一のリールを同時に照光し、入賞成立の実現可能性を変化させることもできる。
また、停止順序を報知しない場合には、スタート操作時において各リールにおける許可図柄を報知するように、全てのリールを照光することもできる。
また、実施例では、図柄の色と照光する色とを等しくすることにより許可図柄を報知しているが、これに限られるものではない。照光する色が図柄組合せ、或いはこれを構成する図柄を報知するようにすれば、必ずしも同じでなくてもよい。
また、実施例では、照光手段として3色LEDランプ29を用いて説明しているが、これに限られるものではない。リール3L,3C,3Rを照光することができるものであれば任意のものを照光手段として用いることができる。
更に、本実施例のようなスロットマシンの他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
本明細書記載の態様の遊技機は、遊技に必要な図柄を複数列に変動表示する変動表示手段(例えば、上述のリール3L,3C,3R)と、ゲーム毎に内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、上述のCPU31)と、内部当選役決定手段の決定結果と遊技者の停止操作とに基づいて変動表示手段の変動表示動作を停止制御する停止制御手段(例えば、上述の主制御回路71)と、内部当選役決定手段が所定の入賞役を内部当選役として決定したとき、所定の入賞役の入賞成立を実現するために必要な情報に応じた色で変動表示手段を照光する照光手段(例えば、上述のLED収納用回路基板24)とを備えたことを特徴とする。
本明細書記載の具体的態様では、内部当選役決定手段の決定結果に基づいて所定のライン(例えば、有効ライン)に沿って並ぶことを許可する図柄組合せ(例えば、所定の入賞役の入賞成立を示す図柄組合せ)を決定する組合せ決定手段(例えば、上述のCPU31)を備え、停止制御手段は、組合せ決定手段の決定結果に基づいて変動表示手段の変動表示動作を停止制御し、上記情報は、組合せ決定手段の決定結果であることを特徴とする。
本明細書記載の具体的態様では、内部当選役決定手段の決定結果に基づいて所定のラインに沿って並ぶことを許可する図柄組合せを決定する組合せ決定手段を備え、停止制御手段は、組合せ決定手段の決定結果に基づいて変動表示手段の変動表示動作を停止制御し、上記情報は、図柄組合せを構成する図柄であることを特徴とする。
本明細書記載の具体的態様では、照光手段は、変動表示手段の列毎に設けられていることを特徴とする。
本明細書記載の具体的態様では、変動表示手段の停止順序であって、図柄組合せが所定のラインに沿って並ぶことを許可する停止順序を決定する停止順序決定手段(例えば、上述のCPU31)を備え、停止制御手段は、停止順序決定手段の決定結果に基づいて変動表示手段の変動表示動作を停止制御し、照光手段は、変動表示手段の各列を照光する順序により停止順序決定手段の決定結果を報知することを特徴とする。
本明細書記載の具体的態様では、所定の入賞役は、複数のゲームにわたって遊技媒体が付与されることとなる増加役(例えば、BB或いはRB)であることを特徴とする。
本明細書記載の具体的態様では、内部当選役決定手段は、増加役を内部当選役として決定したとき、その決定結果を次のゲーム以降に保持しないことを特徴とする。
本明細書記載の態様の遊技機によれば、照光手段は、所定の入賞役の入賞成立を実現するために必要な情報に応じた色で変動表示手段を照光するので、遊技者は、変動表示手段から視線を移動することなく上記情報を確実に把握して、迅速に遊技を進めることができる。
本明細書記載の具体的態様によれば、上記情報として組合せ決定手段の決定結果を採用することができる。例えば、図柄組合せ決定手段が“青7−青7−青7”を図柄組合せとして決定したとき、変動表示手段を青色で照光することができる。
また、上記情報として図柄組合せを構成する図柄を採用することができる。例えば、図柄組合せ決定手段が“青7−青7−赤7”を図柄組合せとして決定したとき、変動表示手段を赤色で照光することができる。すなわち、図柄組合せを構成する図柄の色と同じ色で照光することもできる。
また、照光手段は、変動表示手段の列毎に設けられているので、上記情報として、各列において上記図柄組合せを構成する図柄を採用することができる。例えば、図柄組合せ決定手段が“青7−白7−赤7”を図柄組合せとして決定したとき、3つの列を夫々青色、白色、赤色で照光することができる。
また、照光手段は、変動表示手段の各列を照光する順序により停止順序決定手段の決定結果を報知することができる。
また、所定の入賞役として複数のゲームにわたり遊技媒体が付与されることとなる増加役を採用することができる。
また、内部当選役決定手段が増加役を内部当選役として決定したとき、その決定結果を次のゲーム以降に保持しないようにすることができる。
1…遊技機、2…キャビネット、2a…パネル表示部、3L,3C,3R…リール、4L,4C,4R…表示窓、5…液晶表示装置、5a…表示画面、6…スタートレバー、7L,7C,7R…停止ボタン、8a…クロスダウンライン、8b…トップライン、8c…センターライン、8d…ボトムライン、8e…クロスアップライン、9a…1−BETランプ、9b…2−BETランプ、9c…最大BETランプ、10…台座部、11…1−BETスイッチ、12…2−BETスイッチ、13…最大BETスイッチ、14…C/Pスイッチ、15…メダル払出口、16…メダル受け部、17…WINランプ、18…払出表示部、19…クレジット表示部、20…ボーナス遊技情報表示部、21L,21R…スピーカ、22…メダル投入口、22S…投入メダルセンサ、23…配当表パネル、24…LED収納用回路基板、25,26…環状フレーム、27…連結部材、28…伝達部材、29…3色LEDランプ、30…マイクロコンピュータ、31…CPU、32…ROM、33…RAM、34…クロックパルス発生回路、35…分周器、36…乱数発生器、37…サンプリング回路、38…I/Oポート、39…モータ駆動回路、40…ホッパー、41…ホッパー駆動回路、45…ランプ駆動回路、46…リール停止信号回路、48…表示部駆動回路、49L,49C,49R…ステッピングモータ、50…リール位置検出回路、51…払出完了信号回路、71…主制御回路、72…副制御回路、73…サブマイクロコンピュータ、74…サブCPU、75…プログラムROM、76…ワークRAM、78…音源IC、79…パワーアンプ、80…LED駆動回路、81…画像制御回路、82…画像制御CPU、83…画像制御ワークRAM、84…画像制御プログラムROM、85…INポート、86…画像ROM、87…ビデオRAM、88…画像制御IC。