JP4271365B2 - 配光制御装置 - Google Patents

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    • F21S41/60Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution
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    • F21S41/657Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution by acting on light sources by moving light sources

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は配光制御装置に係り、例えば、車両に搭載された前照灯(ヘッドランプ)の照射状態を制御する配光制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のナビゲーション装置の性能向上、ナビゲーション装置に格納されている地図データの整備により、車両の現在地や、車両が走行している道路の道路データ(地図データに含まれる)、及び現在地周辺の情報を正確に知ることができるようになっている。
このため、車両に搭載された前照灯の照射状態を制御する配光の分野では、ナビゲーション装置からの情報を基に道路形状に合った配光制御を行う技術が特開平2−296550号公報で提案されている。この配光制御では、ナビゲーション装置が保有している地図データ(特に道路データ)と、自車位置とから事前にカーブ等を予知し、カーブの手前から照射領域を変更して視認性を向上させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のナビゲーション装置からの道路データを利用した配光制御では、あくまでも車両が道路データに対応する道路を走行している場合に、その道路形状にあわせた配光制御を対象としていた。
従って、駐車場や空き地等の道路以外の場所や、道路データが存在しない新設道路の場合や道路データとして登録されない非常に細い道路に車両が進入した場合、道路データには対応せず意味も無くライトが動く制御が行われる可能性がある。逆に、道路以外等であるために配光制御を一切行わない場合には、充分な視認性を得ることができないという問題があった。
【0004】
そこで本発明は、道路データが存在しない道路を走行する場合においても道路データが存在しない場所に応じた配光制御を行うことで視認性の優れた配光制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した発明では、照明装置の照射領域を調整可能な配光制御装置であって、少なくとも道路の形状を表す道路データ及び地図に関する地図データを記憶した地図情報記憶手段と、車両の現在の車速を検出する車速検出手段と、車両の現在位置を検出する現在位置検出手段と、前記検出した現在位置に対応する場所の場所種別を前記地図データに基づき特定する場所種別特定手段と、前記検出した現在位置が前記記憶された道路データ上に存在するか、道路データ上以外に存在するかを判断するとともに、前記現在位置が道路データ上に存在すると判断された場合に照射領域として第1モードを選択し道路データ上以外に存在すると判断され、前記現在位置に対応する場所種別が特定できた場合に照射領域として第2モードを選択し、道路データ上以外に存在すると判断され、前記現在位置に対応する場所種別が特定できない場合に照射領域として第3モードを選択するモード選択手段と、前記第1モードが選択された場合に、前記検出した車速と前記現在位置と前記道路データに基づく道路形状とに応じて前記照明装置の照射領域を制御し、前記第2モードが選択された場合に、特定された場所種別に応じて前記照明装置の照射領域を制御し、前記第3モードが選択された場合に、前記検出した車速に応じて前記照明装置の照射領域を制御する照射領域制御手段と、を具備することを特徴とする配光制御装置を提供する。
請求項に記載の発明では、前記照射領域制御手段は、前記第2モードが選択された場合、場所種別に対応して照射領域が予め決められた場所種別連動制御マップに従って照射領域を変更制御することを特徴とする請求項1に記載の配光制御装置を提供する。
請求項記載の発明では、前記照射領域制御手段は、車速によって現在位置における場所の走行状況を推測する車速連動制御マップに従って照射領域を変更制御することを特徴とする請求項1、又は請求項に記載の配光制御装置を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の配光制御装置における好適な実施の形態について、図1から図14を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
本実施形態では、車両が道路データとして記憶されている道路上を走行している場合には、道路データに基づき道路形状を考慮した第1モード(ナビゲーション連動モード)の配光制御を行う。すなわち、道路データ上における車両の現在位置から所定時間T秒経過後の自車位置(T秒経過後位置)を車速vとナビゲーション用の道路データ等から算出し、当該T秒経過後位置を照射するように前照灯の配光角θhを制御する。これは、一般に道路を走行する際の運転者は車速によらず、所定時間(本実施形態ではTf=1.5秒)経過後の位置を注視する傾向にあり、前記注視する位置に対して前照灯の配光角を制御することで視認性を向上させる制御である。
一方、車両が道路データが存在しない場所を走行している場合、駐車場や空き地等の場合が多く、これらの場所は、車両は走行可能な場所であって道路形状は特に関係しないことが多い特殊な場所である。この駐車場や空き地等の場所は車両の通常の配光制御や道路形状に応じた配光制御を行っても視認性は向上しない。そこで、このような場所に車両が進入した場合、場所種別として予め前述した特殊な場所を種別毎に類別しておき、車両が進入した場所種別を判断し、その場所種別に合った第2モードの配光制御を行うことで視認性を向上させる。
また、車両が道路データが存在しない場所を走行しているが、その場所種別を特定できない場合には、前述した特殊な場所ではなく非常に細い道路(細街路)であったり、新設の道路である場合が多い。このような場所を走行する場合には、特に道路形状は関係ないが、車速から道路の規模、大きさ、道路種別等を類推することができる。速度が低い場合には細い道路を走行しているだろうと類推することができ、また高い場所には通常の道路を走行していると類推することができる。このためこのような場所に車両が進入した場合、車速に応じた第3モードの配光制御を行う。
【0007】
(2)実施形態の詳細
図2は本実施形態の配光制御装置の構成例を表したブロック図である。
この図2に例示されるように、本実施形態の配光制御装置は、ナビゲーション装置10と、配光制御ECU(Electronic Control Unit)40、前照灯装置50を備えている。
ナビゲーション装置10は、ナビゲーション処理部11と、地図情報記憶手段、道路情報記憶手段、マップ記憶手段として機能するデータ記憶部12と、現在位置検出部13と、通信部15と、入力部16と、表示部17と、音声入力部18と、音声出力部19と、車速センサ20と、を有している。
ナビゲーション処理部11は、配光制御ECU40及び、その他の各種ECU(例えば、車両ECU、コラムECU等)と車内LAN(Local AreaNetwork)で接続されている。
【0008】
ナビゲーション処理部11は、入力された情報に基づいて、ナビゲーション処理等の各種演算処理を行い、その結果を出力するCPU(中央制御装置)111を備えている。このCPU111には、データバス等のバスラインを介してROM112とRAM113が接続されている。
ROM112は、目的地までの予定走行経路の検索、経路中の走行案内、本実施形態における配光制御処理、を行うための各種プログラムが格納されているリード・オンリー・メモリである。RAM113は、CPU111が各種演算処理を行う場合のワーキング・メモリとしてのランダム・アクセス・メモリである。
【0009】
ROM112には、更に、配光制御処理における、第1モードでの照射位置算出処理、広域配光モード番号の決定処理等の各種処理用プログラムや演算式等が格納されている。これら各プログラムをCPU111が実行することで、図1に示した、現在位置検出手段3、場所種別特定手段4、モード選択手段5、照射領域制御手段6に対応する各機能が実現される。
【0010】
現在位置検出機能は、GPSレシーバ131で取得した現在地座標、及び、過去の走行記録(ジャイロセンサ136、距離センサ113等による)と道路データとのマップマッチング処理結果から現在位置を求める機能である。
場所種別特定機能は、マップマッチング処理により求めた現在位置および地図データ7から、車両が現在走行している場所の場所種別(道路形状とは特に関係のない場所としての施設、エリア等)を特定する機能である。
【0011】
モード選択機能は、現在位置が道路データ上に存在するかしないか、道路データ上に存在しない場合は現在位置における場所種別を特定し特定した場所種別から制御モードを決定する機能である。
(a)第1モードは、現在位置が道路データ上に存在する場合に実行されるモードである。この第1モードでは、道路形状に基づいた公知の各種配光制御が行われるモードである。例えば、本実施形態では、ナビゲーション用の地図データ7(121)内に含まれる道路データと、車速センサ20で検出した車速vから道路データ上におけるT秒後の車両位置を算出(予想)し当該車両位置(T秒経過後車両位置)を照射する。
(b)第2モードは、現在位置が道路データ上に存在せず、道路データがない駐車場等の場所である場合に実行されるモードであり、この走行場所に必要な視認範囲に照射範囲を広げるために行われる。この第2モードでは、現在位置の場所種別を特定するとともに特定した場所種別に対応して予め照射領域が決められている、場所種別連動制御マップ8(122)に従って照射領域を制御するモードである。
(c)第3モードは、現在位置に対応する場所種別が特定できない場合に実行されるモードである。この第3モードでは、車速から自車が走行している走行エリアを推定し、車速に対応して予め照射領域がきめられている車速連動制御マップ9(123)に従って照射領域を制御するモードである。
【0012】
照射領域制御機能は、前照灯(ヘッドランプ)等の照明装置1によるビーム照射方向・範囲を制御する機能である。この機能では、現在位置検出機能による車両現在位置、及びモード選択機能で選択した制御モードに対応した配光制御を行う機能である。
【0013】
データ記憶部12は、地図データ121、場所種別連動制御マップ122、車速連動制御マップ123、及びその他の各種データが格納されている。
地図データ121には、地形データ、広域地図データ、市街地図データ等の地図に関するデータと、道路データが格納されている。本実施形態において、場所種別特定機能により、車両現在位置における場所種別の特定は、基本的には地形データ、広域地図データ及び市街地図データと、現在位置の座標に基づいて行う。すなわち、現在位置の座標に対応する市街地地図等の点を特定し、その点から所定距離内に記録されている情報(道路の情報を除く)を抽出し、抽出した各情報を予め用意した場所種別リスト(地図データ121に格納)と比較し、場所種別に該当する情報が存在する場合には当該場所種別を特定する。異なる複数の場所種別に該当する情報が抽出された場合には、現在位置の座標から最も近い位置に記録されている情報に対応する場所種別を特定する。
さらなる例として現在位置付近の道路データも含めて場所種別を判断することも可能である。これは道路脇に駐車場がある場合には、道路上で駐車場に入る動作を行っている時(道路データとは別な方向に現在位置が移動した時)から配光制御を行うことができるため、さらに視認性が向上する。また他の例として後述する一般道中央(方向転換動作中)は、現在位置が道路データの付近での回動、方向転換動作をしている事を検出することで特定できる。
【0014】
なお、場所種別を特定する場合、野外駐車場、地下駐車場、山間部の自然道等の各領域を示す座標データと、この領域に対する場所種別とを対応して格納する場所種別データを、独立して地図データ121に格納するようにしてもよい。この場合、車両の現在位置の座標が、場所種別データに格納されたいずれかの領域内に含まれるか否かを判断し、含まれる場合には当該領域に対する場所種別を特定することになる。
【0015】
地図データ121に格納される道路データは、交差点間を結ぶ道路特性を特定する情報として次のようなデータが格納されている。つまり、道路データには、交差点番号、ノード数、ノード情報、リンク長さ、リンクの交差角、道路幅、道路名称等が格納されている。各リンクには、リンク情報として道路の車線数、トンネルの有無などが格納されている。
また、交差点データとしては、交差点に交差する道路の道路番号、案内対象となる道路かを示す案内対象許可フラグ、ランドマーク位置種別データ、交差点写真データ、高速道路等の出口ランプウェイ案内データ、交差点番号などが格納されている。
ノード情報は、道路上の一地点に関する情報であり、ノード間を接続するものをリンクと呼び、複数のノード列のそれぞれの間をリンクで接続することによって道路が表現される。道路形状はノードやリンクのみならず、標高によって定義することもできる。本実施形態における標高データは、左右上下250m間隔のマトリクス状の各点においてノードとは別に保持されており、各ノードの標高はノードを内側に含む3点からなる平面上の当該ノードの高さとして算出される。なお、各ノードに対して当該ノード位置における標高データ関連付けて格納するようにしてもよい。
また、ノードにおける道路の曲率半径(ノード半径)は、あるノードに対してとなり合うリンクの交差角に基づき求めることができる。
【0016】
データ記憶部12は、例えば、DVD(Digital VersatileDisc)、MO(光磁気ディスク)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、光ディスク、磁気テープ、ICカード、光カード等の各種記憶装置のうち1又は複数の記憶装置が使用される。
なお、地図データ121は、記憶容量が大きい、例えばCD−ROMやDVDの使用が好ましい。場所種別連動制御マップ122や車速連動制御マップ123は、地図データ121と同一の記憶媒体に格納してもよく、またICカードを使用するようにしてもよい。
場所種別連動制御マップ122と車速連動制御マップ122の具体的内容及び、マップに基づいて制御され照射領域については、後に詳述する。
【0017】
図2における現在位置検出部13は、GPSレシーバ131、地磁気センサ132、距離センサ133、ステアリングセンサ134、ビーコンセンサ135、ジヤイロセンサ136とを備えている。
GPSレシーバ131は、人口衛星から発せられる電波を受信して、自車の位置を測定する装置である。
地磁気センサ132は、地磁気を検出して自車の向いている方位を求める。距離センサ133は、例えば車輪の回転数を検出して計数するものや、加速度を検出して2回積分するものや、その他計測装置等が使用される。
ステアリングセンサ134は、例えば、ハンドルの回転部に取り付けた光学的な回転センサや回転抵抗ボリューム等が使用されるが、車輪部に取り付ける角度センサを用いてもよい。このステアリングセンサ134は、本実施形態におけるステアリング操作量(操舵角)θを検出し、θをナビゲーション処理部11と配光制御ECU40に供給するようになっている。
ビーコンセンサ135は、路上に配置したビーコンからの位置情報を受信する。ジヤイロセンサ136は、車両の回転角速度を検出しその角速度を積分して車両の方位を求めるガスレートジヤイロや振動ジヤイロ等で構成される。また、このジヤイロセンサ136によって、車両に加わる横加速度(横G)を検出することもできる。
【0018】
現在位置検出部13のGPSレシーバ131とビーコンセンサ135は、それぞれ単独で位置測定が可能であるが、その他の場合には、距離センサ133で検出される距離と、地磁気センサ132、ジヤイロセンサ136から検出される方位との組み合わせ、または、距離センサ133で検出される距離と、ステアリングセンサ134で検出される舵角との組み合わせによって自車の絶対位置(自車の現在地)を検出するようになっている。
【0019】
通信部15は、FM送信装置や電話回線等との間で各種データの送受信を行うようになっており、例えば情報センタ100等から送信される渋滞などの道路情報や交通事故情報等の各種データを受信するようになっている。この通信部15からは、本実施形態で使用される車両現在位置周辺の地図データ、車両現在地周辺の道路データ、車両現在地周辺に対応する各場所(領域)に対応して決められた場所種別データ、及び目的地までの走行経路データのうちの少なくとも1つ以上の各データを受信する(取得する)ことが可能である。
なお、これら各種データを受信するために、通信部15には、VICS用アンテナ151、FM多重放送用アンテナ152、携帯電話・PHS用アンテナ153等の各種通信用アンテナのうちの少なくとも1つのアンテナが接続されている。
【0020】
入力部16は、走行開始時の現在位置の修正や、目的地を入力するように構成されている。入力部16の構成例としては、表示部17を構成するディスプレイの画面上に配置され、その画面に表示されたキーやメニューにタッチすることにより情報を入力するタッチパネル、その他、キーボード、マウス、バーコードリーダ、ライトペン、遠隔操作用のリモートコントロール装置などが挙げられる。
【0021】
表示部17には、操作案内、操作メニュー、操作キーの表示や、ユーザの要求に応じて設定された案内地点までの経路の表示や、走行する経路に沿った案内図等の各種表示が行われる。表示部17としては、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、フロントガラスにホログラムを投影するホログラム装置等を用いることができる。
音声入力部18はマイクロホン等によって構成され、音声によって必要な情報が入力される。音声出力部19は、音声合成装置と、スピーカとを備え、音声合成装置で合成される音声の案内情報を出力する。なお、音声合成装置で合成された音声の他に、各種案内情報をテープ等の音声記憶装置に録音しておき、これをスピーカから出力するようにしてもよく、また音声合成装置の合成音と音声記憶装置の音声とを組み合わせてもよい。
【0022】
ナビゲーション処理部11に接続された車速センサ20は、車両制御用として車両が備えている車速センサを使用するが、本実施形態用の独立したセンサを配置することも可能である。
車速センサ20は、車両の現在車速vを検出しナビゲーション処理部11に供給するようになっている。
【0023】
以上のように構成されたナビゲーション装置10は、運転者に車両の現在地周りの道路情報を知らせて、車両の目的地までの走行経路を誘導する。つまり、入力部16から目的地を入力すると、ナビゲーション処理部11は、現在位置検出部13で検出された自車の現在位置に基づき、データ記憶部12から読み出した道路データを使用して目的地までの走行経路を探索する。そして、探索した走行経路を表示部17に出力するとともに、該表示部17に表示された走行経路と、音声出力部19から出力される音声によって、運転者を目的地まで誘導する。
なお、本実施形態におけるナビゲーション装置10は経路案内機能を備えているが、本発明では配光制御するための各機能を実現する部分で構成され、他の機能は備わっていなくてもよい。例えば、経路誘導のための表示部17や音声出力部19が設けられていなくてもよい。
【0024】
本実施形態におけるナビゲーション処理部11は、配光制御に基づく各種判断や演算に従って、配光制御ECU40に配光制御データを供給するようになっている。
すなわち、ナビゲーション処理部11は、図3に示されるように、第1モードに対応して、T秒経過後車両位置Pを照射するための配光角θhを算出し、算出した配光角θhを配光制御ECU40に供給する。
また、ナビゲーション処理部11は、第2モード及び第3モードに対応して決定した広域配光モード番号を配光制御ECU40に供給する。
【0025】
配光制御ECU40は、ナビゲーション装置10から供給される配光制御データに従って、前照灯装置50の集光状態と拡散状態を変更すると共に、配光角θhを制御するようになっている。
【0026】
前照灯装置50は、車両前方の左右両側に配置される通常の前照灯と兼用するようになっているが、これとは別個に前照灯装置を配置するようにしてもよい。
図4は前照灯装置50を構成するランプ配置を表したものである。
この図4に示されるように、前照灯装置50は、主照明となる前照灯Aと、補助灯のベンディングランプCと、補助灯のサブビームDとから構成されている。
なお、前照灯装置50の下側には方向指示灯Eが配置されている。
【0027】
前照灯Aは、前照灯スイッチがオン状態の場合に常時点灯しており、ハイビーム(Hビーム)とロウビーム(Lビーム)の切換が可能になってる。
前照灯Aの内部にはビームの一部を左右に広げるための可動リフレクタ(反射鏡)Bが配置されている。この可動リフレクタBは、車両の中心側を負、外側を正とした場合に、−10度〜25度の範囲で可動するようになっている。
本実施形態では、ナビゲーション処理部11から供給される配光角θhに対応して、この可動リフレクタBの角度が変更されるようになっている。
【0028】
ベンディングランプCは、固定で、車両近傍(車両前方20m以内)を広範囲に照射するための補助灯である。
サブビームDは、車両の遠方(車両前方50m〜130m)を照射するためのHビームとLビームの切換が可能で、リフレクタ全体が上、中、下の3段階で上下動するようになっている。
【0029】
図5は、前照灯Aの構成を表したものである。
この図5に示されるように、前照灯Aは車体に固定されたランプボディ2を備えている。このランプボディ2は、合成樹脂で形成され、前方を向いた凹部が形成されている。
このランプボディ2には、前面開口を覆うようにレンズ3が取着され、ランプボディ2とレンズ3とによって囲まれた灯具空間が形成される。
この灯具空間内には、正面からみて横長形状で、反射面が略回転放物面状の固定リフレクタ4が配置されている。この反射面の照射軸は略前方を向いている。
【0030】
また、固定リフレクタ4の上下両側縁からは略前方へ向けて突出した平面部4a、4bが一体に形成されており、下側の平面部4bの略中央部には軸受筒部5が固定されている。
固定リフレクタ4の略中央部には、発光部6a(フィラメント)が固定リフレクタ4の略焦点位置となるように光源バルブ6が第1機構7に取り付けられている。図5では光源バルブ6が1つ表示されているが、Hビーム用とLビーム用の2つが配置されている。
【0031】
第1機構7は、光源バルブ6を固定リフレクタ4に対して前後方向に移動させることでランプから照射される光束を拡散・集中させるようになっている。
軸受筒部5には、回転自在に回転軸8aが挿通され、その上下両端部がそれぞれの軸受筒部5の上下両端から突出している。
回転軸8aの上端部には可動リフレクタBが固定されている。可動リフレクタBの反射面は略回転放射物面状を為し、前方を向いた状態でその照射軸が固定リフレクタ4の照射軸と平行になり、その焦点が固定リフレクタ4の焦点位置に位置するようになっている。
【0032】
回転軸8aの下端部にはリンク機構部8bの一端が接続され、リンク機構部8bの他端部にはリンク機構8bと回転軸8aを介して可動リフレクタBを回動させる駆動部(図示せず)が接続されている。
これら回転軸8a、リンク機構8b、及び駆動部により、可動リフレクタBの角度を左右に回動することで配光角θhを制御する第2機構8を構成している。
【0033】
配光制御ECU40は、このように構成された前照灯装置50に対して、ナビゲーション装置10から供給される広域配光モード番号で規定されている照射領域となるように、前照灯Aの第1機構7、第2機構8の制御、ベンディングランプCのオン・オフ制御、また、サブビームDのオン・オフとリフレクタの上下動の制御を行う。また、供給される配光角θhとなるように前照灯Aの第2駆動機構8を駆動制御する。
さらに、配光制御ECU40は、ナビゲーション装置10から供給される光量情報に従い、前照灯装置50の光量を制御する。
【0034】
次に、このように構成された本実施形態において、道路データが存在しない場所に対する配光制御について説明する。この場合の配光制御は、第2モードに対応した場所種別連動制御モードでの配光制御と、第3モードに対応した車速連動制御モードでの配光制御が存在する。
図6は、第2モード(場所種別連動制御モード)の配光制御による照射領域と、前照灯装置50の制御状態を表したものである。
この図6に示されるように、各照射領域に対して広域配光モード番号0〜4が付されている。
図6において、実線及び一点鎖線で示されている領域が前照灯装置50により照射される車両前方の照射領域を表したものである。一方、点線で表した領域は、広域配光モード番号0の照射領域を表したもので、両者を比較するための参考に表示したものである。
【0035】
広域配光モード番号0の照射領域は、配光制御を行わない場合の従来の照射領域と同一の領域である。以下この領域を基本照射領域という。
この広域配光モード番号0の照射領域とするために、配光制御ECU40は、前照灯AをLビーム、可動リフレクタBを正面、ベンディングランプCをオフ、サブビームDをオフに制御する。
【0036】
広域配光モード番号1の照射領域は、点線で示した基本照射領域と比較して、ライトの照射領域の縦方向(車両の進行方向)を抑え、横方向の配光に重点を置いた配光領域である。
この広域配光モード番号1の照射領域とするために、配光制御ECU40は、前照灯AをLビーム、可動リフレクタBを外向き、ベンディングランプCをオフ、サブビームDをオフに制御する。
このように可動リフレクタを正面から外向きに変更することで、基本照射領域の場合と比べ、縦方向の光量の一部が車両近傍の横方向に照射されることで、縦方向が抑えられ、横方向に拡張される。
【0037】
広域配光モード番号2の照射領域は、広域配光モード番号1と同一の領域であるが、他のモード番号の場合よりもライトを減光させる(光量を少なくする)制御が行われる。
この広域配光モード番号2の照射領域とするために、配光制御ECU40は、前照灯AをLビーム、可動リフレクタBを正面、ベンディングランプCをオン、サブビームDをオフに制御する。
このように基本照射領域の場合と比べて、更に、ベンディングランプCをオンにすることで、基本照射領域を狭めることなく車両近傍を広範囲に拡張する。また、広域配光モード番号1の照射領域と比べて、横方向の照射範囲が広くなっている。
【0038】
広域配光モード番号3の照射領域は、基本照射領域と比較して、ライトの広域拡散となる領域であり、具体的には、車速や対向車の有無によりライトの照射領域縦方向と横方向の両者を広げた領域である。
この広域配光モード番号3では、更に、中低速の場合の照射領域(モード番号3c)、高速で対向車がある場合の照射領域(モード番号3b)、高速で対向車がない場合の照射領域(モード番号3a)がある。
【0039】
広域配光モード番号3cの照射領域とするために、配光制御ECU40は、前照灯AをLビーム、可動リフレクタBを正面、ベンディングランプCをオン、サブビームDをHビームでリフレクタを下に制御する。これにより、広域配光モード番号2の照射領域に比べて、さらに車両前方(縦方向)の照射領域が拡張される。
【0040】
広域配光モード番号3bの照射領域とするために、配光制御ECU40は、前照灯AをLビーム、可動リフレクタBを正面、ベンディングランプCをオフ、サブビームDをHビームでリフレクタを中(正面)に制御する。これにより、広域配光モード番号3cの照射領域に比べて、さらに車両前方(縦方向)の照射領域を拡張し、車両近傍の横方向拡張を抑える。
【0041】
広域配光モード番号3aの照射領域とするために、配光制御ECU40は、前照灯AをLビーム、可動リフレクタBを正面、ベンディングランプCをオフ、サブビームDをHビームでリフレクタを上に制御する。これにより、広域配光モード番号3bの照射領域に比べて、対向車が存在しない分さらに車両前方(縦方向)の照射領域を拡張する。
【0042】
広域配光モード番号4の照射領域は、例えば、高速道路等を走行する場合や、高速道路以外であっても所定速度Vを越える車速の場合の照射領域で、主としてライトの縦方向を拡大した領域である。
広域配光モード番号4の照射領域とするために、配光制御ECU40は、前照灯AをLビーム、可動リフレクタBを正面、ベンディングランプCをオフ、サブビームDをLビームでリフレクタを下に制御する。
【0043】
図7は、第2モードに対応して使用される場所種別連動制御マップの内容を概念的に表したものである。
この場所種別連動制御マップは、車両が現在走行している場所(現在位置)に対して特定された場所種別と、広域配光モード番号とを対応させたマップである。なお、制御内容の欄については、図3で説明した配光制御の具体的内容を図7に記したもので、実際のマップとしては格納されていない。
図7に示されるように、場所種別とされる施設やエリアとして、店(デパート・スーパーなど)の駐車場、野外駐車場、室内・地下駐車場、山間部の自然道(公道で無い道)、海岸線の浜辺・河原、田んぼ道、一般道中央(方向転換動作中)、等が決められている。
【0044】
そして、各場所種別に対して、それぞれの環境や周囲の状況に応じた広域配光モード番号が割り当てられている。
すなわち、場所種別「店(デパート・スーパーなど)の駐車場、野外駐車場」に対しては、広域配光モード番号2が割り当てられている。
「室内・地下駐車場」に対しては広域配光モード番号1が割り当てられている。
「山間部の自然道(公道で無い道)、海岸線の浜辺・河原、田んぼ道、」に対しては広域配光モード番号3が割り当てられている。
「海岸線の浜辺・河原」に対しては広域配光モード番号1が割り当てられている。
「市街地や一般道」の基本領域には広域配光モード番号0が割り当てられている。
【0045】
図8は、場所種別が「スーパー等の野外駐車場」である場合の、配光制御の状態を表したものである。
図8において、デパート等の建造物66の横に設けられた駐車場において、走行中の車両60(網掛け表示による照射領域が表示)と駐車中の車両61、62が立方体で表示されている。なお、符号63は路面に表示された駐車場を表すマークを表し、符号64は、駐車スペースと走行路とを区画する白線を表している。
この図8に示すように、野外駐車場では高速で直進するよりも、空いている駐車スペース65や左右の人の存在を確認しながら比較的低速で走行することから、縦方向の余分な光を抑え、左右の配光を重視した領域が照射される。
【0046】
なお、車両周囲の状況は図示しないが、場所種別が室内や地下駐車場の場合には、その空間内全体が元々一定以上の明るさなので、当該空間の照度を一定以上に上げないために、ライトが減光される、広域配光モード番号2が対応付けられている。
一方、場所種別が山間部の自然道路(公道でない道)や海岸線の浜辺等では、照明設備が少なく車両周囲の環境が全体的に暗い場合が多いので、ライトの広域拡散を行うために広域配光モード番号3が対応付けられている。
また、車両の現在位置が一般道中央、主にセンターライン付近にあってUターン等の車両の進行方向を転換する方向転換動作中(あるいは動作を始めるとき)である場合、対向車両への照射を抑えつつ、車両両側の障害物や人の確認を行い易くするために広域配光モード番号1が対応付けられている。
【0047】
図9は、第3モード(車速情報連動制御モード)の配光制御による照射領域と、前照灯装置50の制御状態を表したものである。
この図9に示されるように、各照射領域に対して広域配光モード番号0、5、6が付されている。
図9において、実線で示されている領域が前照灯装置50により照射される車両前方の照射領域を表したものである。一方、点線で表した領域は、広域配光モード番号0の照射領域を表したもので、両者を比較するための参考に表示したものである。
【0048】
広域配光モード番号0は基本照射領域で、図6と同一である。車速が高速である場合に、基本照射領域が採用される。
【0049】
広域配光モード番号5の照射領域は、低速時の照射領域である。この広域配光モード番号5の照射領域とするために、配光制御ECU40は、前照灯AをLビーム、可動リフレクタBを外向き、ベンディングランプCをオン、サブビームDをオフに制御する。
このように可動リフレクタを正面から外向きに変更することで、縦方向の照射領域が広域配光モード番号1と同様になる一方、ベンディングランプCをオンにすることで、更に横方向に拡張される。
【0050】
広域配光モード番号6の照射領域は、中速時の照射領域である。この広域配光モード番号6の照射領域とするために、配光制御ECU40は、前照灯AをLビーム、可動リフレクタBを正面、ベンディングランプCをオフ、サブビームDをLビームでリフレクタを中(正面)に制御する。
このようにサブビームDを使用することで、基本照射領域に比べて、全体的に領域が拡張される。
【0051】
図10は、第3モードに対応して使用される車速連動制御マップの内容を概念的に表したものである。
この車速連動制御マップは、車速センサ20で検出される車両の現在車速vに対応して広域配光モード番号が割り当てられている。なお、図10における「ライトの制御」欄は図7の「制御内容」欄と同様に内容説明のための表示であり、実際のマップの格納事項ではない。
本実施形態では、車速vに対して、時速10km未満の低速、時速10以上30km未満の中速、時速30km以上の高速の3段階に分類されている。なお、低速、中速、高速の範囲は単なる例示であり、他の範囲で設定することも可能であり、また、ユーザが任意に変更できるようにしてもよい。
そして、車速vが低速である場合、図11(a)に例示されるように、空き地や場所種別が特定できない駐車場等で徐行運転がされていると推定されるので、広域配光モード番号5が割り当てられている。
また、車速vが中速である場合、図11(b)に例示されるように、地図データにはない狭い道等を走行していると推定され、このような場所では周囲全体が暗いと考えられるので、広域配光モード番号6が割り当てられている。
更に、車速vが高速である場合、図11(c)に例示されるように、新設された道路などのように地図データにはないが通常走行に耐えうる道であると推定されるので、広域配光モード番号0が割り当てられている。
【0052】
上記実施形態の説明では、車速vに対して3段階に分類しているが、より細かな速度に分類するようにしてもよい。
例えば、高速を更に細分し、中高速と高速とした4段階に分類するようにしてもよい。そして、中高速が時速30km以上50km未満、高速が時速50km以上とし、広域配光モード番号0〜6のいずれか、または、新たな照射領域とそのモード番号を割り当てるようにしてもよい。
なお、図10における高速の場合、及び、上記した中高速と高速の場合、ナビゲーション用データ(地図データ、道路データ等)に基づく配光角θhの制御ができない。そこで、配光角θhをステアリング角に連動させて制御するようにしてもよい。この場合ナビゲーション処理部11がステアリングセンサ134から供給されるステアリング角に対応した配光角θhを決定し、配光制御ECU40に供給する。
【0053】
次に、配光制御装置による配光制御の処理動作について図12に示したフローチャートに従って説明する。
なお、本制御は、前照灯装置50のスイッチが手動又は自動によりオンされていることが前提である。
ナビゲーション処理部11は、車両情報として車速センサ20からの車速v、現在位置検出部13からの現在位置情報等の各種車両情報を取得する(ステップ1)。
更にナビゲーション処理部11は、データ記憶部12から車両現在位置周辺の地図情報(道路データを含む地図データ)をデータ記憶部12の地図データ121から取得する(ステップ2)。
【0054】
そして、取得した車両情報や地図情報を使用してマップマッチング処理を行い、現在車両が道路データのある道路上を走行しているのかを判断する(ステップ3)。
【0055】
道路データがある道路上を車両が走行している場合(ステップ3;Y)、ナビゲーション処理部11は、第1モードを選択し、ナビ連動配光制御として走行路の形状にあった配光制御を行う。この第1モードによる制御は、公知の各種ナビ連動制御を採用することが可能であるが、本実施形態では、T秒経過後車両位置を照射するように配光角θhを制御する。
そのため、ナビゲーション処理部11は、ステップ2で取得した道路データから道路形状を特定し、この道路形状とステップ1で取得した車速vとから、T秒経過後車両位置を照射するための配光角θhを算出し、配光制御ECU40に供給する。配光制御ECU40では、供給された配光角θhとなるように、前照灯装置50の第2機構8を制御する。これにより、最適な地点が照射される。
【0056】
一方、道路データがある道路上以外の場所を車両が走行している場合(ステップ4;N)、ナビゲーション処理部11は、車両現在位置に対応する場所種別の情報があるか否かを判断する(ステップ4)。
すなわち、ナビゲーション処理部11は、ステップ1で取得した現在位置座標に対応する市街地地図等(ステップ2で取得)上の点を特定し、その点から所定距離内に記録されている情報(道路の情報を除く)を抽出する。そして、抽出した各情報を地図データ121に格納されている場所種別リストと比較し、場所種別に該当する情報が存在する場合には当該場所種別を特定する。異なる複数の場所種別に該当する情報が抽出された場合には、現在位置の座標から最も近い位置に記録されている情報に対応する場所種別を特定する。
【0057】
車両現在位置に対応する場所種別の情報がある場合(ステップ4;Y)、ナビゲーション処理部11は、第2モードを選択し、場所種別連動制御マップ122(図7)に従って、特定した場所種別に割り当てられている広域配光モード番号を決定する(ステップ7)。
一方、車両現在位置に対応する場所種別の情報がない場合(ステップ4;N)、ナビゲーション処理部11は、第3モードを選択し、車速連動制御マップ123(図10)に従って、ステップ1で取得した車速vが低速か、中速か、高速かを判断し、判断した速度区分に対応する広域配光モード番号を決定する(ステップ5)。
【0058】
そして、ステップ7又はステップ5で決定した広域配光モード番号に対応した照射領域となるように配光制御が行われる(ステップ6)。
すなわち、ナビゲーション処理部11は決定した広域配光モード番号を車内LANで接続された配光制御ECU40に供給する。広域配光モード番号が供給された配光制御ECU40では、広域配光モード番号に対応した前照灯50の第1機構7と第2機構8の制御量が予め決められた広域配光モード番号−制御量対応テーブルを備えているので、この、対応テーブルに従って前照灯50の第1機構7と第2機構8を制御する。これにより、図3に例示したような、各広域配光モード番号に対応した領域が照射される。
【0059】
以上説明したように、本実施形態の配光制御装置によれば、車両が道路データのない場所を走行してる場合であっても、車両の現在位置の場所種別が特定できる場合であれば、特定した各場所種別の周囲状況等に対応した領域を適切な光量で照射することができる。また、場所種別が特定できない場合であっても、車速からその場所の状況を推定し、車速に対応した適切な領域を適切な光量で照射することができる。
このように本実施形態によれば、道路データがある道路上だけでなく、それ以外の場所を走行している場合においても、ナビゲーション用の地図データや車速を使用することで適切な配光制御を行うことが可能になる。
【0060】
以上、本発明の配光制御装置における1実施形態について説明したが、本発明は説明した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲において各種の変形を行うことが可能である。
例えば、説明した実施形態では、第3モードにおいて広域配光モード番号を決定するための条件として車速vのみを判断したが、さらに走行距離を判断対象としてもよい。
例えば、中速で走行している場合、中速での走行を開始してから所定距離Mまでの区間は広域配光モード番号6を割当て、所定距離M以上である場合には広域配光モード番号0を割り当てる。このように、所定距離Mを走行した後に、ライトの広域拡散から基本照射領域に変更するのは、暗いと推定される環境での運転に対して運転者が運転慣れすることを考慮したものである。
図13は、このような走行距離を考慮した場合の、車速連動種別マップを表したものである。
【0061】
また、説明した実施形態では、第2モードで使用する場所種別連動制御マップ122と、第3モードで使用する車速連動制御マップ123を別個に規定し保存したが、両者を纏めたマップとしてもよい。
図14は、第2モードと第3モードで共通して使用する配光制御マップを表したものである。この図14における配光領域は図6、図9の領域と同一の領域であり、対応する広域配光モード番号が格納される。
【0062】
この図14に示される配光制御マップでは、横軸欄に照射領域が広域配光モード番号で規定され、縦軸欄に光量が規定されている。
すなわち、照射領域として、広域配光モード番号4の縦拡散、広域配光モード番号3と6の縦・横拡散、広域配光モード番号2の横拡散、広域配光モード番号1と5の縦抑制・横拡散、広域配光モード番号0の基本照射領域が規定されている。
また、光量として、低、中、高の光量が規定されている。そして、光量として中の場合が、従来から配光制御を行わない場合の光量(以下、基本光量という)に相当する。この光量低では基本光量よりも光量が低く、光量高では基本光量よりも光量が多く設定されている。
【0063】
この図14に例示したマップでは、第1モードに対しても配光角に加えた照射領域の制御も行うように規定されている。すなわち、第1モードにおける道路形状に合わせた配光角θhに加えて、走行しているエリアが団地、高速道路、中央分離帯のある道、バック動作中、市街地(街灯設備の充実した場所)、市街地(街灯設備の乏しい場所)、図示していないがその他の場所に応じて照射領域と光量を制御するように、規定されている。
これら第1モードにおけるエリア判断は、地図データ122に格納されているデータと車両現在位置とからナビゲーション処理部11が判断する。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、道路データが存在しない場所に応じた配光制御を行うことで視認性の優れた配光制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図である。
【図2】本発明の一実施形態における配光制御装置の構成例を表したブロック図である。
【図3】同上、実施形態における配光角θhの説明図である。
【図4】同上、実施形態における前照灯装置を構成するランプ配置を表したものである。
【図5】同上、実施形態における前照灯の概略構造図である。
【図6】同上、実施形態における第2モードの配光制御による照射領域を表した説明図である。
【図7】同上、実施形態における第2モードに対応して使用される場所種別連動制御マップの内容を概念的に表した説明図である。
【図8】同上、実施形態における場所種別が「スーパー等の野外駐車場」である場合の、照射状態を表した説明図である。
【図9】同上、実施形態における第3モードの配光制御による照射領域を表した説明図である。
【図10】同上、実施形態における第3モードに対応して使用される車速連動制御マップの内容を概念的に表した説明図である。
【図11】同上、実施形態における各車速に対応した照射状態を表した説明図である。
【図12】同上、実施形態における配光制御の処理動作について表したフローチャートである。
【図13】同上、実施形態の変形例における車速連動種別マップを表した説明図である。
【図14】同上、実施形態の変形例における配光制御マップを表した説明図である。
【符号の説明】
10 ナビゲーション装置
11 ナビゲーション処理部
12 データ記憶部
121 地図データ
122 場所種別連動制御マップ
123 車速連動制御マップ
13 現在位置検出部
15 通信部
16 入力部
17 表示部
18 音声入力部
19 音声出力部
20 車速センサ
40 配光制御ECU
50 前照灯装置
100 情報センタ
A 前照灯
B 可動リフレクタ
C ベンディングランプ
D ビームランプ

Claims (3)

  1. 照明装置の照射領域を調整可能な配光制御装置であって、
    少なくとも道路の形状を表す道路データ及び地図に関する地図データを記憶した地図情報記憶手段と、
    車両の現在の車速を検出する車速検出手段と、
    車両の現在位置を検出する現在位置検出手段と、
    前記検出した現在位置に対応する場所の場所種別を前記地図データに基づき特定する場所種別特定手段と、
    前記検出した現在位置が前記記憶された道路データ上に存在するか、道路データ上以外に存在するかを判断するとともに、前記現在位置が道路データ上に存在すると判断された場合に照射領域として第1モードを選択し道路データ上以外に存在すると判断され、前記現在位置に対応する場所種別が特定できた場合に照射領域として第2モードを選択し、道路データ上以外に存在すると判断され、前記現在位置に対応する場所種別が特定できない場合に照射領域として第3モードを選択するモード選択手段と、
    前記第1モードが選択された場合に、前記検出した車速と前記現在位置と前記道路データに基づく道路形状とに応じて前記照明装置の照射領域を制御し、前記第2モードが選択された場合に、特定された場所種別に応じて前記照明装置の照射領域を制御し、前記第3モードが選択された場合に、前記検出した車速に応じて前記照明装置の照射領域を制御する照射領域制御手段と、
    を具備することを特徴とする配光制御装置。
  2. 前記照射領域制御手段は、前記第2モードが選択された場合、場所種別に対応して照射領域が予め決められた場所種別連動制御マップに従って照射領域を変更制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の配光制御装置。
  3. 前記照射領域制御手段は、車速によって現在位置における場所の走行状況を推測する車速連動制御マップに従って照射領域を変更制御することを特徴とする請求項1、又は請求項に記載の配光制御装置。
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