JP4270697B2 - ディスクロータ - Google Patents
ディスクロータ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4270697B2 JP4270697B2 JP36616499A JP36616499A JP4270697B2 JP 4270697 B2 JP4270697 B2 JP 4270697B2 JP 36616499 A JP36616499 A JP 36616499A JP 36616499 A JP36616499 A JP 36616499A JP 4270697 B2 JP4270697 B2 JP 4270697B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hat
- sliding portion
- ring
- rotor
- sliding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Braking Arrangements (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に装備されるディスクブレーキ装置の一構成部品であるディスクロータに関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスクロータの一つとして、制動時に摩擦パッドによって挟持される環状の摺動部と、この摺動部の内周部位に連設されて前記摺動部に対し垂直に延び先端に設けた内向フランジにてホイールハブに固定される円筒形状のハット部とを備えたものがあり、例えば特開平7−12151号公報に示されている。
【0003】
上記した公報には、ディスクブレーキ装置の制動時にディスクロータの振動に起因して発生するブレーキ鳴き(不快なブレーキ音)の要因が詳細に示されていて、制動時にはディスクロータの摺動部に摺動部縦振動共振に起因する板厚変動現象(粗密変動現象)とこれに伴う面振変動現象が表れること、及び面振変動がブレーキ鳴きの主要因の一つであることが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した公報に示されているディスクロータにおいては、ディスクロータにおけるハット部の円筒状縦壁部(上記公報では摺動部とハット部とを連設する円筒状の縦壁部と記載されている)に剛性低下部(例えば、連設部の内周または外周に設けた環状溝、縦壁部に軸方向に沿って形成した複数のスリット、連設部に周方向に沿って形成したスリット等)を設けて、面振変動現象の発生を防止するようにしている。このため、強度的に不利であることは勿論のこと、摺動部での板厚変動現象が種々な要因により変わるような場合に、剛性低下度合を容易に変更することができなくて、摺動部での面振変動に起因するブレーキ鳴きを効果的に低減することができないことがある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した問題に対処すべくなされたものであり、制動時に摩擦パッドによって挟持される環状の摺動部と、この摺動部の内周部位に連設されて前記摺動部に対し垂直に延び先端に設けた内向フランジにてホイールハブに固定される円筒形状のハット部とを備えてなるディスクロータにおいて、前記ハット部の全長外周に嵌合によってリングを装着したことに特徴がある。
【0006】
【発明の作用・効果】
本発明によるディスクロータにおいては、摺動部の内周部位に連設されたハット部の剛性をリングによって高めることができて、ハット部の強度アップを図ることができることは勿論のこと、ハット部の剛性アップにより摺動部での面振変動の主要因である板厚変動を抑制することができて、ハット部における摺動部との連設部位を起点とする面振変動現象の発生を抑制することができるとともに、ハット部とリングとの板間接触摩擦による減衰効果により、摺動部での面振変動に起因するブレーキ鳴きを効果的に低減することができる。
【0007】
また、本発明によるディスクロータにおいては、摺動部に対し垂直に延びるハット部の全長外周に嵌合によってリングを装着して実施するものであるため、摺動部での板厚変動現象が種々な要因により変わるような場合においても、最適なリング(例えば、素材や径方向寸法等が異なるリング)を採用することにより、ハット部の剛性を容易に変更設定することができて、摺動部での面振変動に起因するブレーキ鳴きを容易かつ効果的に低減することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は本発明によるディスクロータの一実施形態を示していて、このディスクロータ10は、ロータ本体11とリング12(図1においてもハッチングを施してある)によって構成されている。ロータ本体11は、周知のように鋳造成形した後に機械加工して作られており、環状の摺動部11aと、この摺動部11aの内周部位に連設された円筒形状のハット部11bによって構成されている。
【0009】
摺動部11aは、周知のように制動時に対の摩擦パッド(図示省略)によって挟持されるものであり、所定の肉厚で形成されている。ハット部11bは、摺動部11aの内周部位に連設されて軸方向(摺動部11aに対し垂直)に延びていて、先端に設けた内向フランジ11b1にてホイールハブ(図示省略)に固定されるようになっており、内向フランジ11b1には一対2個の位置決用ピン孔11b2が設けられるとともに5個のスタッドボルト挿通孔11b3が設けられている。
【0010】
リング12は、所定肉厚の鋼管によって所定の軸方向寸法に形成されており、ハット部11bの略全長外周に嵌合によって装着されていて、ロータ本体11と一体的に回転するようになっている。このリング12は、例えば、素材や径方向寸法(肉厚)や軸方向寸法等が異なるリングと交換可能となっていて、ハット部11bの剛性を容易に変更設定することが可能となっている。
【0011】
上記のように構成した本実施形態のディスクロータ10においては、摺動部11aの内周部位に連設されたハット部11bの剛性をリング12によって高めることができて、ハット部11bの強度アップを図ることができることは勿論のこと、ハット部11bの剛性アップにより摺動部11aでの面振変動の主要因である板厚変動を抑制することができて、ハット部11bにおける摺動部11aとの連設部位を起点とする面振変動現象の発生を抑制することができるとともに、ハット部11bとリング12との板間接触摩擦による減衰効果により、摺動部11aでの面振変動に起因するブレーキ鳴きを効果的に低減することができる。
【0012】
また、本実施形態のディスクロータ10においては、ロータ本体11におけるハット部11bの外周にリング12を装着して実施するものであるため、摺動部11aでの板厚変動現象が種々な要因により変わるような場合においても、最適なリング12(例えば、素材や径方向寸法や軸方向寸法等が異なるリング)を採用することにより、ハット部11bの剛性を容易に変更設定することができて、摺動部11aでの面振変動に起因するブレーキ鳴きを容易かつ効果的に低減することができる。
【0013】
上記実施形態においては、シングル形式(摺動部11aが中実構造のもの)のディスクロータに本発明を実施したが、ベンチレーテッド形式(摺動部の内部に通気孔を有するもの)のディスクロータにも同様に実施できるものである。また、上記実施形態においては、単なる円筒形状のリング12を採用して実施したが、リング12の形状は上記実施形態に限らず種々な形状のものが採用可能であり、例えば周壁に適宜な溝や切欠等を有するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるディスクロータの一実施形態を示す平面図である。
【図2】 図1に示したディスクロータの2−2線に沿った断面図である。
【符号の説明】
10…ディスクロータ、11…ロータ本体、11a…摺動部、11b…ハット部、11b1…内向フランジ、12…リング。
Claims (1)
- 制動時に摩擦パッドによって挟持される環状の摺動部と、この摺動部の内周部位に連設されて前記摺動部に対し垂直に延び先端に設けた内向フランジにてホイールハブに固定される円筒形状のハット部とを備えてなるディスクロータにおいて、前記ハット部の全長外周に嵌合によってリングを装着したことを特徴とするディスクロータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36616499A JP4270697B2 (ja) | 1999-12-24 | 1999-12-24 | ディスクロータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36616499A JP4270697B2 (ja) | 1999-12-24 | 1999-12-24 | ディスクロータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001182765A JP2001182765A (ja) | 2001-07-06 |
JP4270697B2 true JP4270697B2 (ja) | 2009-06-03 |
Family
ID=18486084
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36616499A Expired - Fee Related JP4270697B2 (ja) | 1999-12-24 | 1999-12-24 | ディスクロータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4270697B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006002984B4 (de) * | 2006-01-21 | 2015-02-12 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Innenbelüftete Bremsscheibe mit gelochten Reibringen |
-
1999
- 1999-12-24 JP JP36616499A patent/JP4270697B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001182765A (ja) | 2001-07-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2360386B2 (en) | Brake disc for railroad vehicle | |
JP4600306B2 (ja) | 鉄道車両用ブレーキディスク | |
TWI702352B (zh) | 氣動噪音降低構件、鐵路車輛用煞車盤單元、鐵路車輛用碟式煞車、鐵路車輛用車輪以及鐵路車輛 | |
JPS627408B2 (ja) | ||
JPH09144781A (ja) | ディスクブレーキ用ロータ | |
US6962242B2 (en) | Brake rotor | |
JP4270697B2 (ja) | ディスクロータ | |
JP2018054012A (ja) | ブレーキ装置 | |
JP6269687B2 (ja) | ブレーキディスク付き鉄道車輪 | |
US1833413A (en) | Brake drum | |
JP2010185504A (ja) | ブレーキダストカバー | |
JP2002048166A (ja) | 車両用ディスクブレーキ装置のディスクロータ | |
JP3136459B2 (ja) | 車両用ディスクブレーキのディスクロータ | |
JPS6360252B2 (ja) | ||
JP7368211B2 (ja) | ブレーキディスク | |
JPS6347300Y2 (ja) | ||
US20230417299A1 (en) | Brake drum with dust-guiding groove for guiding brake dust towards a brake dust collector | |
JP6941167B2 (ja) | ブレーキディスク | |
JP2017150511A (ja) | ディスクブレーキ用ロータ | |
JP6226006B2 (ja) | 車両用ハブユニット | |
JPS6221142Y2 (ja) | ||
KR20240006454A (ko) | 브레이크 디스크 | |
JPH0353058Y2 (ja) | ||
JPH03117731A (ja) | ディスクプレート | |
JP4998327B2 (ja) | ディスクロータの取付構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061116 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080804 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080812 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20080926 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20081001 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081002 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080929 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090224 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090224 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120306 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |