JP2017150511A - ディスクブレーキ用ロータ - Google Patents

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大輔 松井
久隆 内藤
Hisataka Naito
久隆 内藤
森本 誠
Makoto Morimoto
誠 森本
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    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/02Braking members; Mounting thereof
    • F16D65/12Discs; Drums for disc brakes

Abstract

【課題】ロータの重量増大を抑えつつ、面内逆位相鳴きの発生を抑制できる、ディスクブレーキ用のロータの構造を実現する。【解決手段】1対のディスク6a、6b同士を連結するフィン7a、7bのうち、軸方向に関して外側に向かう程、円周方向に関して片側に向かう方向に傾斜した複数枚の第1のフィン7aと、軸方向に関して外側に向かう程、円周方向に関して他側に向かう方向に傾斜した複数枚の第2のフィン7bとを、円周方向に関して交互に配置する。又、第1のフィン7aの軸方向外端部と、これら第1のフィン7aの円周方向片側に隣接する第2のフィン7bの軸方向外端部とを互いに連結して、第1トラス部13を構成する。又、第1のフィン7aの軸方向内端部と、これら第1のフィン7aの円周方向他側に隣接する第2のフィン7bの軸方向内端部とを互いに連結して、第2トラス部14を構成する。【選択図】図4

Description

本発明は、車両の制動を行う為のディスクブレーキに使用するディスクブレーキ用ロータの改良に関する。
自動車の制動に使用するディスクブレーキは、車輪と共に回転するロータを挟んで1対のパッドを配置し、制動時には、これら両パッドをこのロータの軸方向両側面に押し付ける様に構成している。この様なディスクブレーキの基本的構造としては、フローティング型と対向ピストン型との2種類がある。
このうちのフローティング型のものは、1対のパッドを軸方向の変位を可能に支持したサポートに、インナ側にピストンを内蔵したキャリパを、軸方向の変位を可能に支持している。制動時には、このピストンによりインナ側のパッドをロータのインナ側面に押し付け、その反作用として前記キャリパをインナ側に変位させる。そして、このキャリパのアウタ側端部に設けたキャリパ爪部により、アウタ側のパッドを前記ロータのアウタ側面に押し付ける。又、対向ピストン型のものは、1対のパッドを軸方向の変位を可能に支持したキャリパに複数のピストンを、ロータの軸方向両側に配置した状態で設けている。制動時には、これら各ピストンにより前記両パッドを、前記ロータの軸方向両側面に押し付ける。何れの場合でも、これら両パッドは、十分な剛性を有するプレッシャプレートの前面にライニングを添着して成る。そして、制動時に、前記ピストン又は前記キャリパ爪部により、このうちのプレッシャプレートの背面を押圧し、前記ライニングの前面と前記ロータの軸方向両側面とを摩擦させる。
尚、本明細書及び特許請求の範囲で、「軸方向」、「周方向」、「径方向」とは、特に断らない限り、ロータの軸方向、周方向、径方向をそれぞれ言う。
何れの構造のディスクブレーキの場合にも、制動時には1対のパッドによりロータを軸方向両側から強く挟持し、これら両パッドを構成するライニングとこのロータの軸方向両側面との当接部に作用する摩擦力により制動を行う。この為、制動時には、前記当接部に摩擦熱が発生する。そして、この様にして生じる摩擦熱は、パッドとロータとの間の摩擦係数を低下させる為、制動力を低下させる可能性がある。この様な事情に鑑みて、1対のディスクを複数枚のフィンで連結する事で、表面積を増やすと共に通風性を高めた、ベンチレーテッド型のロータを採用する場合が増えている。
ところで、ディスクブレーキに関しては、上述した様な制動性能に関わる摩擦熱の問題の他に、自動車の快適性や静粛性に関わるブレーキ鳴きの問題がある。ブレーキ鳴きは、、制動時に生じる数kHz〜十数kHzの耳障りな異音であり、ロータに対しパッドのライニングが接触する事により生じる摩擦振動が加振源となり、これらロータやパッドなどのブレーキ装置が共振する事で発生すると考えられている。この様なブレーキ鳴きは、面外鳴き(面直振動の鳴き)と面内鳴き(面内振動の鳴き)の2種類の振動形態が従来から知られている(例えば特許文献1参照)。このうちの面外鳴きは、ロータ(ディスク)が軸方向に振動する事に起因して生じるものである。これに対して、面内鳴きは、ロータ(ディスク)が円周方向に振動する事に起因して生じるものであるが、従来から知られていた面内鳴きは、ベンチレーテッド型のロータを構成する1対のディスクに生じる振動の向きが同方向(同位相)となるものに限られていた。そして、従来から、この様な2種類のブレーキ鳴きを抑制する為の構造が種々提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2013−210089号公報 特開2000−46080号公報
ところが近年、SUV車に代表される高馬力の自動車に使用するロータとして、例えば直径が300mm以上といった大径のベンチレーテッド型のロータを使用する場合が増えており、この様な大径のロータを使用した場合に、前述した2種類のブレーキ鳴きとは振動形態の異なる、新たな種類のブレーキ鳴きを発生させる事が本発明者等の研究により確認された。本発明は、この新たな種類のブレーキ鳴きを抑制する事を目的としている為、以下、このブレーキ鳴きに就いて説明する。
本発明が対象とするブレーキ鳴きは、前述した2種類のブレーキ鳴きのうちの面内鳴きと共通する点がある為、この面内鳴きと比較して説明する。前述した様に、従来から知られていた面内鳴きは、ロータが円周方向に振動し、且つ、1対のディスクに生じる振動の向きが同方向(同位相)となっていた。具体的には、図16の(A)に、1次モード(180度毎に節が現れる振動モード)及び2次モード(90度毎に節が現れる振動モード)の場合を示した様に、矢印で示したディスクに生じる振動の向きは、1対のディスクのうち軸方向に対向する部分で同じになっている。これに対し、大径ロータにて確認された本発明が対象とするブレーキ鳴きは、ロータが円周方向に振動するという点では面内鳴きと同じであるが、1対のディスクに生じる振動の向きが逆方向(逆位相)となっている。具体的には、図16の(B)に、0次モード(節が現れない振動モード)、1次モード、及び、2次モードの場合を示した様に、矢印で示したディスクに生じる振動の向きは、1対のディスクのうち軸方向に対向する部分で逆になっている。
そこで先ず、本発明者等は、ロータが円周方向に振動し、且つ、1対のディスクに生じる振動の向きが逆となるブレーキ鳴き(以下「面内逆位相鳴き」と呼ぶ)を低減する事を目的として鋭意研究を重ねたところ、この様な面内逆位相鳴きが発生する原因が、ロータが大径である点、及び、フィンの剛性が低い(ロータの捩れ剛性が低い)点にある事を突き止めた。そして、これら2種類の原因のうち、設計の自由度のあるフィンに着目し、フィンの剛性を高める事で、面内逆位相鳴きの発生を抑制する事を考えた。つまり、鳴きに寄与する振動モード周波数を、可聴域よりも高くする(離間する)、又は、可聴域内でもできる限り高い周波数域に移動させる事を考えた。但し、フィンの剛性を高める為に、該フィンの円周方向に関する幅寸法を大きくするなどの手段を採用した場合には、ロータの重量が徒に増加するといった、別の問題を生じてしまう。
本発明は、以上の様な事情に鑑みて、ロータの重量増大を抑えつつ、面内逆位相鳴きの発生を抑制できる、ディスクブレーキ用ロータの構造を実現すべく発明したものである。
本発明のディスクブレーキ用ロータは、例えば車体に対し車輪を回転自在に支持する為のハブに支持固定され該車輪と共に回転し、制動時には、軸方向両側に配置された1対のパッドにより挟持されるもので、1対のディスクと、複数枚のフィンとを備えている。
前記1対のディスクは、軸方向に離隔して対向配置されると共に、それぞれの外側面を摺動面としている。
前記複数枚のフィンは、前記1対のディスクの内側面同士の間に、放射状に延出する状態で円周方向に配置されており、これら1対のディスクを互いに連結している。
特に請求項1に記載した本発明のディスクブレーキ用ロータの場合には、前記複数枚のフィンのうち、円周方向に隣り合う少なくとも1対のフィンを、軸方向片側(アウタ側又はインナ側)に向かう程円周方向に関して互いに近づく方向に傾斜させると共に軸方向片端部同士を連続させて、トラス状(V字状又は逆V字状)に構成している。
尚、トラス状に構成しないフィンに関しては、例えばロータの軸方向に対して平行に配置する事ができる。
上述した様な請求項1に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記トラス状に構成された1対のフィン(トラス部)を、前記ディスクブレーキ用ロータの径方向に関して少なくとも一部分に設ける事ができる。
又、上述した様な請求項2に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記トラス状に構成された1対のフィンを、前記ディスクブレーキ用ロータの径方向に関して少なくとも端部に設ける事ができる。
又、上述した様な請求項3に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項4に記載した発明の様に、前記トラス状に構成された1対のフィンを、前記ディスクブレーキ用ロータの径方向に関して少なくとも外端部に設ける事ができる。
又、上述した様な請求項4に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項5に記載した発明の様に、前記トラス状に構成された1対のフィンを、前記ディスクブレーキ用ロータの径方向に関して少なくとも内端部及び外端部に設ける事ができる。
更に、上述した様な請求項5に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項6に記載した発明の様に、前記トラス状に構成された1対のフィンを、前記ディスクブレーキ用ロータの径方向に関して内端部から外端部に亙り連続する状態で設ける事ができる。
又、上述した様な請求項1〜6に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項7に記載した発明の様に、前記トラス状に構成された1対のフィンを、前記ディスクブレーキ用ロータの円周方向に関して少なくとも一部分に設ける事ができる。
又、上述した様な請求項7に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項8に記載した発明の様に、前記トラス状に構成された1対のフィンを、前記ディスクブレーキ用ロータの円周方向に関して等間隔に複数(例えば2個所、3個所、4個所に)設ける事ができる。
又、上述した様な請求項8に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項9に記載した発明の様に、前記トラス状に構成された1対のフィンを、前記ディスクブレーキ用ロータの円周方向に関して位相が180度ずれた2個所位置に設ける事ができる。
又、上述した様な請求項1〜6に記載した発明を実施する場合には、例えば、前記トラス状に構成された1対のフィンを、前記ディスクブレーキ用ロータの全周に亙り設ける事もできる。又、この場合には、例えば円周方向に隣り合う1対のフィン(トラス部)同士を連続させる事もできる。
又、上述した様な請求項1〜9に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項10に記載した発明の様に、前記トラス状に構成された1対のフィンのうち、前記ディスクブレーキ用ロータの円周方向に関して互いに対向するそれぞれの円周方向内側面と、前記ディスク(軸方向他側のディスク)の内側面との為す角度を、45°〜70°の範囲に設定する事ができる。
又、上述した様な請求項10に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項11に記載した発明の様に、前記トラス状に構成された1対のフィンのうち、円周方向に関して互いに対向するそれぞれの円周方向内側面と、前記ディスクの内側面との為す角度を互いに異ならせる事ができる。尚、この場合には、前記1対のフィンの長さ寸法(ディスクの内側面に連結した端部同士の長さ寸法)を互いに異ならせる。
或いは、例えば請求項12に記載した発明の様に、前記トラス状に構成された1対のフィンのうち、円周方向に関して互いに対向するそれぞれの円周方向内側面と、前記ディスクの内側面との為す角度を互いに60°とする事ができる。尚、この場合には、前記1対のフィンの長さ寸法(ディスクの内側面に連結した端部同士の長さ寸法)を互いに等しくする。
又、上述した様な請求項1〜12に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項13に記載した発明の様に、前記トラス状に構成された1対のフィンと前記ディスクの内側面との間部分に形成される通気孔の断面形状(径方向から見た形状)を、径方向に亙り変化しない様にする事ができる。
又、上述した様な請求項1〜13に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項14に記載した発明の様に、前記トラス状に構成された1対のフィンのそれぞれの円周方向に関する厚さ寸法を、径方向に関して内側から外側に向かう程大きくする事ができる。
或いは、例えば請求項15に記載した発明の様に、トラス状に構成された1対のフィンと前記ディスクの内側面との間部分に形成される通気孔の断面形状を、径方向に亙り変化させる(例えば径方向外方に向かう程連続的に又は段階的に大きくする)事もできる。
又、上述した様な請求項1〜15に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項16に記載した発明の様に、前記トラス状に構成された1対のフィンのうち何れか一方のフィンを、円周方向に関して他方のフィンとは反対側に隣接して配置された別のフィンと、トラス状に構成する事もできる。尚、前記1対のフィンがV字状(又は逆V字状)に配置されている場合、前記一方のフィンと前記別のフィンとは逆V字状(又はV字状)に配置される。
又、請求項17に記載した本発明のディスクブレーキ用ロータは、例えば車体に対し車輪を回転自在に支持する為のハブに支持固定され該車輪と共に回転し、制動時には、軸方向両側に配置された1対のパッドにより挟持されるものであり、1対のディスクと、複数枚のフィンと、複数の通気孔とを備えている。
前記1対のディスクは、軸方向に離隔して対向配置されると共に、それぞれの外側面を摺動面としている。
前記複数枚のフィンは、前記1対のディスクの内側面同士の間に、放射状に延出する状態で円周方向に配置されており、これら1対のディスクを互いに連結している。
前記複数の通気孔は、円周方向に隣り合う1対のフィンと前記1対のディスクの内側面との間部分に設けられている。
特に請求項17に記載した本発明のディスクブレーキ用ロータの場合には、前記複数の通気孔のうちの少なくとも1つの通気孔を、断面三角形状(径方向から見た形状を三角形状)に構成している。尚、残りの通気孔の断面形状に就いては特に問わないが、例えば断面矩形状に構成する事ができる。
上述の様な構成を有する本発明のディスクブレーキ用ロータによれば、ロータの重量増大を抑えつつ、面内逆位相鳴きの発生を抑制できる。
即ち、本発明のうち、請求項1に記載したディスクブレーキ用ロータの場合には、1対のディスク同士の間部分に設けられた複数枚のフィンのうち、円周方向に隣り合う少なくとも1対のフィンを、軸方向片側に向かう程円周方向に関して互いに近づく方向に傾斜させると共に軸方向片端部同士を連続させてトラス状に構成している。又、請求項17に記載したディスクブレーキ用ロータの場合には、円周方向に隣り合うフィン同士の間に設けられる通気孔の断面形状を三角形状とする事で、該通気孔を挟んで円周方向両側に位置する(円周方向に隣り合う)1対のフィンをトラス状に構成している。この為、何れの発明の場合にも、ロータの軸方向に対し平行に配置されたフィンの円周方向に関する幅寸法を単に大きくしたり、フィンのうちディスクとの連続部近傍の厚さ寸法を大きくしたりする場合に比べて、ロータの重量増大を抑えつつ、フィンの剛性を効果的に高める事ができる。これにより、面内逆位相鳴きの振動モード周波数を上昇(離間)させる事ができる為、可聴域での面内逆位相鳴きの発生を効果的に抑制する事ができる。
本発明の実施の形態の1例のロータを含んで構成する、対向ピストン型のディスクブレーキを示す斜視図。 同じくロータを取り出して示す断面図。 同じくロータを取り出して軸方向から見た側面図。 同じくロータを取り出して径方向外方から見た図。 同じく図4の部分拡大図。 同じく図4のA−A断面図。 同じくロータを取り出して示す斜視図。 同じく一部透視斜視図。 1対のフィンから成るトラスを取り出して示す斜視図。 本実施例にて使用した従来構造のロータを示す、図6に相当する断面図。 従来構造のロータに関するブレーキダイナモ試験機による試験結果を示す図(A)、同じくシミュレーション結果を示す図(B)。 フィンの剛性を向上させる為の構造の4例を示しており、(A)は本実施例を、(B)は比較例1を、(C)は比較例2を、(D)は比較例3をそれぞれ示している。 面内逆位相鳴きに起因する振動モード周波数を固有値操作した場合の、本実施例品に関するシミュレーション結果を示す図。 本発明を実施する場合に採用し得る、トラス部(第1トラス部、第2トラス部)の形成範囲(円周方向位置)の例を示す図。 本発明を実施する場合に採用し得る、トラス部(第1トラス部、第2トラス部)の形成範囲(径方向位置)の例を示す図。 ブレーキ鳴き発生時の振動の向きを説明する為に示す図であり、(A)が従来から知られた面内鳴きに関する1次、2次モードの場合を示しており、(B)が面内逆位相鳴きに関する0次、1次、2次モードの場合を示している。
[実施の形態の1例]
本発明の実施の形態の1例に就いて、図1〜13を参照しつつ説明する。本例のディスクブレーキ用のロータ1を含んで構成される、対向ピストン型のディスクブレーキ2は、前記ロータ1を挟む位置にアウタ側ボディ3及びインナ側ボディ4を有するキャリパ5を設け、これら各ボディ3、4内にアウタシリンダ及びインナシリンダを、それぞれの開口部を互いに対向させた状態で設けている。そして、これらアウタシリンダ及びインナシリンダ内にアウタピストン及びインナピストンを、油密に、且つ、軸方向に関する変位を可能に嵌装している。又、前記アウタ側ボディ3にはアウタパッドを、前記インナ側ボディ4にはインナパッドを、それぞれ軸方向の変位を可能に保持している。制動時には、前記アウタシリンダ及びインナシリンダ内に圧油を送り込み、前記アウタピストン及びインナピストンにより、前記アウタパッド及びインナパッドを、前記ロータ1の両外側面に押し付ける。
前記ロータ1は、ベンチレーテッド型のディスクロータであり、その直径は300mm以上(好ましくは350mm以上、より好ましくは400mm以上)と、一般的な普通乗用車に使用されるものに比べて大径である。又、前記ロータ1は、鋳鉄等の金属材料に鋳造等を施す事により形成したものであり、アウタ側、インナ側の1対のディスク6a、6bと、複数枚のフィン7a、7bと、複数の通気孔8a、8bとを有している。尚、本例のロータ1を鋳造により製造する場合には、1対の主型と、それぞれ形状が異なる通気孔8a、8bを形成する為の1対の中子とを組み合わせた鋳型を使用する事ができる。
前記1対のディスク6a、6bは、それぞれ円輪状に構成されており、軸方向に離隔して対向配置されている。図2に示した様に、これら1対のディスク6a、6bのうち、アウタ側のディスク6aは、断面クランク形に構成されており、径方向外半部に設けられたディスク本体9に対し、径方向内半部に設けられた取付部(ハット部)10が、軸方向外側にオフセットしている。該取付部10は、車輪を回転自在に支持する為のハブ軸受を構成する回転側フランジに対し支持固定される部分であり、円周方向等間隔複数個所に、結合孔11が設けられている。尚、図1、2以外には、取付部10を省略して描いている。又、本例の場合、前記アウタ側のディスク6aの径方向外側部分(ディスク本体9)の外側面と、前記インナ側のディスク6bの外側面とに、前記アウタパッド及び前記インナパッドをそれぞれ押し付ける為の摺動面12a、12bを設けている。
前記複数枚のフィン7a、7bは、それぞれ平板状で、アウタ側のディスク6aの径方向外側部分(ディスク本体9)の内側面と前記インナ側のディスク6bの内側面との間部分に、それぞれ放射状に直線的に配置されており、前記1対のディスク6a、6bを互いに連結している。より具体的には、前記複数枚のフィン7a、7bの軸方向両端部が、前記1対のディスク6a、6bの内側面に対してそれぞれ連結されている。
特に本例の場合には、軸方向に関して外側(アウタ側)に向かう程、円周方向に関して片側(図4、5の右側)に向かう方向に傾斜した複数枚の第1のフィン7a、7aを、円周方向に関して等間隔に配置すると共に、軸方向に関して外側(アウタ側)に向かう程、円周方向に関して他側(図4、5の左側)に向かう方向に傾斜した複数枚の第2のフィン7b、7bを、円周方向に関して等間隔に配置している。更に、前記第1のフィン7a、7aと前記第2のフィン7b、7bとを円周方向に関して交互に配置している。
そして、本例の場合には、前記第1のフィン7a、7aの軸方向外端部と、これら第1のフィン7a、7aの円周方向片側に隣接する第2のフィン7b、7bの軸方向外端部とを互いに連結して、トラス状(V字状)の第1トラス部13、13を構成している。別な言い方をすれば、前記第1トラス部13、13は、軸方向外側に向かう程、円周方向に関して互いに近づくと共に軸方向外端部同士を連続させた、円周方向に隣り合う1対のフィン7a、7bにより構成されている。そして、本例の場合には、この様な第1トラス部13、13を、円周方向に関して等間隔に、且つ、円周方向に隣り合う第1トラス部13、13同士を連続させた状態で配置している。具体的には、円周方向に隣り合う1対の第1トラス部13、13のうち、円周方向中央に配置された1対のフィン7a、7bの軸方向内端部同士を連続させている。この為、本例の場合には、前記複数枚のフィン7a、7bが、ワーレントラス状(円周方向に連続する折れ線状)に配置されている。
そして、本例の場合には、円周方向に隣り合う1対の第1トラス部13、13のうち、円周方向中央に配置された1対のフィン7a、7bにより、軸方向内側に向かう程、円周方向に関して互いに近づくと共に軸方向内端部同士が連続した、トラス状(逆V字状)の第2トラス部14、14が構成されている。尚、前記第2トラス部14、14に就いても、円周方向に関して等間隔に、且つ、円周方向に隣り合う第2トラス部14、14同士を連続した状態で配置されている。
以上の様に、本例の場合には、前記第1のフィン7a、7aは、円周方向片側(図4、5の右側)に隣接する第2のフィン7b、7bとの間で第1トラス部13、13を構成し、円周方向他側(図4、5の左側)に隣接する第2のフィン7b、7bとの間で第2トラス部14、14を構成している。重複した説明になるが、前記第2のフィン7b、7bは、円周方向他側に隣接する第1のフィン7a、7aとの間で第1トラス部13、13を構成し、円周方向片側に隣接する第1のフィン7a、7aとの間で第2トラス部14、14を構成している。
本例の場合には、上述した様に、円周方向に隣り合う第1トラス部13、13同士(又は第2トラス部14、14同士)を連続させる構成を採用している為、円周方向に隣り合う第1トラス部13、13(又は第2トラス部14、14)同士の中央に、第2トラス部14(又は第1トラス部13)が設けられた構成となっている。但し、本発明を実施する場合には、円周方向に隣り合う第1トラス部13、13同士(又は第2トラス部14、14同士)を連続させずに、第1トラス部13、13(又は第2トラス部14、14)のみを設ける構成を採用する事もできる。
又、図5に示した様に、前記第1トラス部13、13を構成する第1のフィン7a、7aの円周方向片側面(図4、5の右側面)と前記インナ側のディスク6bの内側面との為す角度θ1aを、45°〜70°(図示の例では60°)に設定している。この為、前記第2トラス部14、14を構成する第1のフィン7a、7aの円周方向他側面(図4、5の左側面)と前記アウタ側のディスク6aの内側面との為す角度θ2aも、45°〜70°(図示の例では60°)に設定されている。同様に、前記第1トラス部13、13を構成する第2のフィン7b、7bの円周方向他側面と前記インナ側のディスク6bの内側面との為す角度θ1bを、45°〜70°(図示の例では60°)に設定している。この為、前記第2トラス部14、14を構成する第2のフィン7b、7bの円周方向片側面と前記アウタ側のディスク6aの内側面との為す角度θ2bも、45°〜70°(図示の例では60°)に設定されている。又、本例の場合には、前記第1トラス部13、13を構成する1対のフィン7a、7bの円周方向内側面(第1のフィン7aの円周方向片側面、第2のフィン7bの円周方向他側面)と、前記インナ側のディスク6bの内側面との為す角度(θ1a、θ1b)を、互いに同じとしている(図示の例では60°)としている。同様に、前記第2トラス部14、14を構成する1対のフィン7a、7bの円周方向内側面(第1のフィン7aの円周方向他側面、第2のフィン7bの円周方向片側面)と、前記アウタ側のディスク6aの内側面との為す角度(θ2a、θ2b)を、互いに同じとしている(図示の例では60°)としている。又、図示の例では、前記第1のフィン7a、7aの長さ寸法(ディスク6a、6bの内側面に連結した端部同士の長さ寸法)と、前記第2のフィン7b、7bの長さ寸法とを互いに等しくしている。
又、本例の場合、前記複数枚のフィン7a、7bは、前記ロータ1の径方向内端部から径方向外端部に亙り連続する状態で、放射状に直線的に設けられている。この為、前記第1トラス部13、13及び前記第2トラス部14、14は、前記ロータ1の径方向内端部から径方向外端部に亙り連続する状態で設けられている。又、前記複数枚のフィン7a、7bは、径方向内側から径方向外側に向かうに従って、円周方向に関する幅寸法(厚さ寸法)が次第に大きくなっており、前記ロータ1の中心軸に直交する仮想平面に関する断面形状を略台形状(等脚台形状)としている(図6参照)。又、図示の例では、前記第1のフィン7a、7bの円周方向に関する幅寸法と、前記第2のフィン7b、7bの円周方向に関する幅寸法とは、前記ロータ1の中心からの径方向位置が同じであれば、互いに等しくなっている。
尚、前記複数枚のフィン7a、7bの円周方向に関する幅寸法は、前記ロータ1の径方向内端部で最小となるが、この最小値は、前記ロータ1の製造効率を考慮して5mm以上確保する事が好ましい。
前記複数の通気孔8a、8bは、前記1対のディスク6a、6bの内側面と円周方向に隣り合う1対のフィン7a、7bとの間部分に設けられている。より具体的には、第1の通気孔8a、8aは、前記第1トラス部13、13を構成する1対のフィン7a、7bと、インナ側のディスク6bの内側面との間部分に設けられている。これに対し、第2の通気孔8b、8bは、前記第2トラス部14、14を構成する1対のフィン7a、7bと、前記アウタ側のディスク6aの内側面との間部分に設けられている。この為、前記通気孔8a、8bは、円周方向に関して交互に配置されている。
又、前記複数の通気孔8a、8bは、前記ロータ1の内周面及び外周面にそれぞれ開口している。又、本例の場合、前記通気孔8a、8bの円周方向両側に位置する1対のフィン7a、7bは、それぞれ第1トラス部13、13又は第2トラス部14、14を構成している為、前記通気孔8a、8bの断面形状(ロータ1の径方向から見た断面形状)は、それぞれ三角形状(図示の例では正三角形状)となっている。しかも、本例の場合には、前記フィン7a、7bの円周方向に関する幅寸法を、径方向内側から径方向外側に向かうに従って次第に大きくする事で、前記通気孔8a、8bの断面積(開口面積)を、前記ロータ1の径方向内端部から径方向外端部に亙り一定としている(変化させていない)。
以上の様な構成を有する本例のディスクブレーキ用のロータ1によれば、該ロータ1の重量増大を抑えつつ、面内逆位相鳴きの発生を抑制できる。
即ち、本例の場合には、前記1対のディスク6a、6b同士を連結するフィン7a、7bのうち、軸方向に関して外側に向かう程、円周方向に関して片側に向かう方向に傾斜した複数枚の第1のフィン7a、7aと、軸方向に関して外側に向かう程、円周方向に関して他側に向かう方向に傾斜した複数枚の第2のフィン7b、7bとを、円周方向に関して交互に配置している。そして、前記第1のフィン7a、7aの軸方向外端部と、これら第1のフィン7a、7aの円周方向片側に隣接する第2のフィン7b、7bの軸方向外端部とを互いに連結して、第1トラス部13、13を構成している。又、前記第1のフィン7a、7aの軸方向内端部と、これら第1のフィン7a、7aの円周方向他側に隣接する第2のフィン7b、7bの軸方向内端部とを互いに連結して、第2トラス部14、14を構成している。この為、本例の場合には、ロータの軸方向に対し平行に配置されたフィンの円周方向に関する幅寸法を単に大きくするなどした場合に比べて、前記ロータ1の重量増大を抑えつつ、前記フィン7a、7bの剛性(ロータ1の捩り剛性)を効果的に高める事ができる。従って、前記ロータ1の固有値を変更(操作)し、面内逆位相鳴きの振動モード周波数を上昇させる(高周波数側に移動させる)事ができる。この結果、可聴域での面内逆位相鳴きの発生を効果的に抑制する事ができる。しかも、本例のロータ1の場合には、前記通気孔8a、8bの断面積を前記ロータ1の径方向内端部から径方向外端部に亙り一定としている為、冷却性(放熱性)を低下させる事なく、面内逆位相鳴きの発生を抑制できる。
次に、本発明の効果を確認する為に行った実験に就いて説明する。本実施例では、ロータを構成するフィンをトラス状に配置する事で、重量の増大を抑えつつ、面内逆位相鳴きを抑制できる事を確認する為、先ず、図10に示した構造を有する、従来構造のベンチレーテッド型のロータを用意した。そして、ブレーキダイナモ試験機を用いて鳴き評価試験を行い、面内逆位相鳴きを発生させて、その周波数を求めた。次に、複素固有値解析法に基づくブレーキ鳴きのシミュレーションの精度を確認する為、前記従来構造のロータに関して、シミュレーション試験を実施した。図11の(A)に、縦軸を音圧(dB)、横軸を周波数(Hz)とした、ダイナモ試験機による試験結果を、同図の(B)に、縦軸を不安定度(Instability)、横軸を周波数(Hz)とした、シミュレーション結果をそれぞれ示す。尚、試験に使用した従来構造のロータの主な諸元は次の通りである。
ロータの材質:摺動部が鋳鉄製、ハット部がアルミニウム合金製
ロータの重量:13.1kg
ロータの直径:380mm
ロータの軸方向厚さ寸法:36mm(ディスクの厚さ寸法:9mm×2、フィンの厚さ寸法:18mm)
フィンの形状:ロータの軸方向に対し平行に配置され、スパイラル状(放射状に曲線的)に延出
フィンの枚数:51枚
フィンの円周方向幅寸法:4mm
前記図11の(A)と(B)とを比較すれば明らかな様に、ダイナモ試験機により実際に測定された面内逆位相鳴きの周波数を、鳴きシミュレーションにより精度良く求められる事が確認された。又、実験から、面内逆位相鳴きが、10.8kHz(2次モード)、12.8kHz(3次モード)、14.0kHz(4次モード)、15.0kHz(5次モード)、15.8kHz(6次モード)で発生する事が確認された。
次に、フィンの剛性を高められる複数種類の構造(実施例、比較例1〜3)を用意し、面内逆位相鳴きの発生を抑制するのに必要となる重量の増加の程度を比較検証した。つまり、フィンの剛性を高められる各構造に関して、面内逆位相鳴きの周波数を、可聴域以上に固有値操作する場合に必要となる重量増加量をシミュレーションにより求めた。
本実施例では、図12に示した4種類の構造を対象に重量増加量を求めた。
先ず、本発明を適用した実施例品として、図12の(A)に示した様な、フィンをトラス状に構成した場合の重量増加量を求めたところ、前記従来構造のロータに対して1.3kg増加させた際に、面内逆位相鳴きの周波数をすべて可聴域(16kHz)以上に固有値操作できる事が確認された。実施例品は、フィンをロータの軸方向に対し傾斜させる事で、フィンの枚数が51枚から26枚に減少したが、長さ寸法(ディスクの内側面に連結した端部同士の長さ寸法)が増大した為、重量が増大している。又、確認的に、実施例品に関する面内逆位相鳴きのシミュレーション結果を図13に示す。
次に、同12の(B)に示した様な、フィンの円周方向に関する幅寸法を、該フィンの軸方向全長に亙り均一に増大させる構成を採用した場合の重量増加量を求めたところ、前記従来構造のロータに対して2.5kg増加させた(フィンの円周方向幅寸法を4mmから9mmに増大させた)際に、面内逆位相鳴きの周波数を可聴域以上に固有値操作できる事が確認された。尚、図12の(B)中、2点鎖線は従来構造のフィンの円周方向側縁を表している。
次に、同12の(C)に示した様な、ディスクの内側面との連結部であるフィンの軸方向端部に断面三角形状の補強部(肉盛部)を設ける構成を採用した場合の重量増加量を求めたところ、前記従来構造のロータに対して2.3kg増加させた(補強部の円周方向幅寸法が6.5mm以上となった)際に、面内逆位相鳴きの周波数を可聴域以上に固有値操作できる事が確認された。
最後に、同12の(D)に示した様な、フィンの円周方向に関する幅寸法を、該フィンの軸方向中間部から軸方向両側に向かうに従って増大させる(断面鼓形状とする)構成を採用した場合の重量増加量を求めたところ、前記従来構造のロータに対して1.8kg増加させた(フィンの円周方向側面の傾斜角度が24°以上となった)際に、面内逆位相鳴きの周波数を可聴域以上に固有値操作できる事が確認された。尚、図12の(D)中、2点鎖線は従来構造のフィンの円周方向側縁を表している。
以上の実験結果により、本発明の様に、ロータを構成するフィンをトラス状に配置する事で、重量の増大を最小限に抑えつつ、面内逆位相鳴きを抑制できる事が確認された。
上述した実施の形態では、トラス部(第1トラス部13、第2トラス部14)を、ロータの全周に亙り設ける場合に就いて説明したが、本発明を実施する場合には、トラス部の形成位置はこの様な位置に限定されない。例えば図14の(A)に示した様に、トラス部(第1トラス部13、第2トラス部14)を、ロータ1の円周方向1個所に設ける事もできるし、同図の(B)に示した様に、トラス部(第1トラス部13、第2トラス部14)を、位相が180°ずれた円周方向2個所位置に設ける事もできるし、同図の(C)に示した様に、位相が120°ずれた円周方向3個所位置に設ける事もできる。
更に、前記実施の形態では、トラス部(第1トラス部13、第2トラス部14)を、ロータの径方向内端部から径方向外端部に亙り連続する状態で設ける場合に就いて説明したが、本発明を実施する場合には、トラス部の形成位置はこの様な位置に限定されない。例えば図15にA部として示した様に、ロータの径方向内端部にのみ設ける事もできるし、同図にB部として示した様に、ロータの径方向中間部にのみ設ける事もできるし、同図にC部として示した様に、ロータの径方向外端部にのみ設ける事もできる。又、A部、B部、C部の中から2個所を選択してトラス部を設ける事もできる。尚、この様に、ロータの径方向一部にトラス部を設ける場合には、該ロータの捻れ剛性を効果的に高められる面から、径方向外寄り部分(外端部)にトラス部を設ける事が好ましい。又、本発明を実施する場合には、前記図14に示した構造と前記図15に示した構造とを組み合わせて実施する(例えば円周方向一部で且つ径方向外端部にトラス部を設けるなどの構成を採用する)事もできる。
又、前記実施の形態では、本発明を、ハット部をアウタ側に設けたアウタハットに適用した場合に就いて説明したが、本発明を実地する場合には、ハット部をインナ側に設けたインナハットに適用する事もできる。
又、本発明のディスクブレーキ用ロータは、対向ピストン型のディスクブレーキに限らず、フローティング型のディスクブレーキに適用する事もできる。
1 ロータ
2 ディスクブレーキ
3 アウタ側ボディ
4 インナ側ボディ
5 キャリパ
6a、6b ディスク
7a、7b フィン
8a、8b 通気孔
9 ディスク本体
10 取付部
11 結合孔
12a、12b 摺動面
13 第1トラス部
14 第2トラス部

Claims (17)

  1. 軸方向に離隔して対向配置されると共にそれぞれの外側面を摺動面とした1対のディスクと、
    これら両ディスク同士の間に円周方向に配置され、これら両ディスクを互いに連結するそれぞれが放射状に延出した複数枚のフィンと、
    を備えたディスクブレーキ用ロータであって、
    円周方向に隣り合う少なくとも1対のフィンが、軸方向片側に向かう程円周方向に関して互いに近づく方向に傾斜すると共に軸方向片端部同士を連続させて、トラス状に構成されている事を特徴とするディスクブレーキ用ロータ。
  2. トラス状に構成された1対のフィンが、前記ディスクブレーキ用ロータの径方向に関して少なくとも一部分に設けられている、請求項1に記載したディスクブレーキ用ロータ。
  3. トラス状に構成された1対のフィンが、前記ディスクブレーキ用ロータの径方向に関して少なくとも端部に設けられている、請求項2に記載したディスクブレーキ用ロータ。
  4. トラス状に構成された1対のフィンが、前記ディスクブレーキ用ロータの径方向に関して少なくとも外端部に設けられている、請求項3に記載したディスクブレーキ用ロータ。
  5. トラス状に構成された1対のフィンが、前記ディスクブレーキ用ロータの径方向に関して少なくとも内端部及び外端部に設けられている、請求項4に記載したディスクブレーキ用ロータ。
  6. トラス状に構成された1対のフィンが、前記ディスクブレーキ用ロータの径方向に関して内端部から外端部に亙り連続する状態で設けられている、請求項5記載したディスクブレーキ用ロータ。
  7. トラス状に構成された1対のフィンが、前記ディスクブレーキ用ロータの円周方向に関して少なくとも一部分に設けられている、請求項1〜6のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ用ロータ。
  8. トラス状に構成された1対のフィンが、前記ディスクブレーキ用ロータの円周方向に関して等間隔に複数設けられている、請求項7に記載したディスクブレーキ用ロータ。
  9. トラス状に構成された1対のフィンが、前記ディスクブレーキ用ロータの円周方向に関して位相が180度ずれた2個所位置に設けられている、請求項8に記載したディスクブレーキ用ロータ。
  10. トラス状に構成された1対のフィンのうち、前記ディスクブレーキ用ロータの円周方向に関して互いに対向するそれぞれの円周方向内側面と、前記ディスクの内側面との為す角度が45°〜70°の範囲である、請求項1〜9のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ用ロータ。
  11. トラス状に構成された1対のフィンのうち、円周方向に関して互いに対向するそれぞれの円周方向内側面と、前記ディスクの内側面との為す角度が互いに異なる、請求項10に記載したディスクブレーキ用ロータ。
  12. トラス状に構成された1対のフィンのうち、円周方向に関して互いに対向するそれぞれの円周方向内側面と、前記ディスクの内側面との為す角度が互いに60°である、請求項10に記載したディスクブレーキ用ロータ。
  13. トラス状に構成された1対のフィンと前記ディスクの内側面との間部分に形成される通気孔の断面形状が、径方向に亙り変化しない、請求項1〜12のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ用ロータ。
  14. トラス状に構成された1対のフィンのそれぞれの円周方向に関する厚さ寸法が、径方向に関して内側から外側に向かう程大きくなっている、請求項1〜13のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ用ロータ。
  15. トラス状に構成された1対のフィンと前記ディスクの内側面との間部分に形成される通気孔の断面形状が、径方向に亙り変化している、請求項1〜12のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ用ロータ。
  16. トラス状に構成された1対のフィンのうち何れか一方のフィンが、円周方向に関して他方のフィンとは反対側に隣接して配置された別のフィンと、トラス状に構成されている、請求項1〜15のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ用ロータ。
  17. 軸方向に離隔して対向配置されると共にそれぞれの外側面を摺動面とした1対のディスクと、
    これら両ディスク同士の間に円周方向に配置され、これら両ディスクを互いに連結するそれぞれが放射状に延出した複数枚のフィンと、
    円周方向に隣り合う1対のフィンと前記両ディスクの内側面との間部分に設けられた複数の通気孔と、
    を備えたディスクブレーキ用ロータであって、
    前記複数の通気孔のうちの少なくとも1つの通気孔が、断面三角形状に構成されている事を特徴とするディスクブレーキ用ロータ。
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