JP2004526925A - ブレーキディスク用のブレーキバンド - Google Patents
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Abstract
【課題】
【解決手段】異例な静かな制動能力を有するディスクブレーキディスク(1)のためのブレーキバンド(2)は、少なくとも1つのプレート(3、3’)を有し、プレートは、少なくとも1つのこれの横面(8、8’、9、9’)に、横面を周方向に連続した複数のリングに分割する少なくとも1つのほぼ環状のチャネル(10、10’)を有する。チャネル(10、10’)は、ディスクの対称軸(s)の周りの第1の軌道(21)に沿って延びた少なくとも1つの第1の部分(20)と、第1の軌道(21)から径方向に離間された、対称軸(s)の周りの第2の軌道(23)に沿って延びた少なくとも1つの第2の部分(22)とを有し、また、第1及び第2の軌道は、対称軸(s)から見ると、連続した実質的に凹状の形状を有し、第1及び第2の部分(20、22)は、第1の部分(20)より短い接続部(24)によって接続されている。
【解決手段】異例な静かな制動能力を有するディスクブレーキディスク(1)のためのブレーキバンド(2)は、少なくとも1つのプレート(3、3’)を有し、プレートは、少なくとも1つのこれの横面(8、8’、9、9’)に、横面を周方向に連続した複数のリングに分割する少なくとも1つのほぼ環状のチャネル(10、10’)を有する。チャネル(10、10’)は、ディスクの対称軸(s)の周りの第1の軌道(21)に沿って延びた少なくとも1つの第1の部分(20)と、第1の軌道(21)から径方向に離間された、対称軸(s)の周りの第2の軌道(23)に沿って延びた少なくとも1つの第2の部分(22)とを有し、また、第1及び第2の軌道は、対称軸(s)から見ると、連続した実質的に凹状の形状を有し、第1及び第2の部分(20、22)は、第1の部分(20)より短い接続部(24)によって接続されている。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクブレーキ用のブレーキバンドに関する。
【背景技術】
【0002】
公知のタイプのディスクブレーキディスクは、基本的に、例えば通気ホイールハブに接続するための支持ベルを有する。車両にブレーキ力を働かせるようにキャリパーと共動するブレーキバンドは、接続部によってベルに接続されている。いわゆる堅いディスクにおいて、ブレーキバンドは、摩擦ブレーキ面を構成する2つの平行な外面を備えた単一のプレートを有する。自己通気ディスクでは、ブレーキバンドは、典型的には、接続部材によって離された少なくとも2つの平行なプレートを有する。プレート間のスペースは、通気ダクトを形成している。プレート間の空気の循環を利用して、ディスクは、堅いディスクにおけるのと同様に両外側面で冷却され、また、ブレーキバンドの内側面でも冷却される。
【0003】
知られているように、ブレーキ動作中に、ディスクは、振動に晒され、これがうるさいきしみに変わる。ブレーキディスクの振動が原因のこのノイズを防ぐ公知のアプローチは、プレートの厚さ方向に延びるように旋削によってブレーキバンドのブレーキ面内に形成される円形チャネルの構成である。このようにブレーキディスクの堅さを局所的に変えることによって、これの動的特性が、ブレーキディスクの自然周波数がブレーキ中に励磁された周波数から離れるように変えられるように、変えられる。
【0004】
このタイプのディスクは、例えば、EP1048874A1号、US2、368、621号に開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ブレーキバンドのブレーキ面のこれらの円形チャネルは、ディスクの音のパターンと、ディスクの機械的な動作と、部分的に遮られるようにブレーキ面によって必要とされるパッドのタイプとに関連した技術及び構造上の問題点を招く。
【0006】
実際に、ブレーキディスクの対称軸と同心の環状チャネルを有すると、特別なパッド、例えば、チャネルの領域内に切込み部を有するパッドを使用することが必要である。
【0007】
また、円形チャネルは、径方向の振動の滅衰に関して効果的なことが分かっているが、これらは、ブレーキディスクの周辺部の振動を減じることができない。
【0008】
かくして、本発明の目的は、静かな制動を可能にし、上述されたような従来技術の問題点を克服するような構造及び機能的な特性を有するディスクブレーキディスクのための制動バンドを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、請求項1のブレーキバンドを用いて果たされる。
【0010】
本発明をよりよく理解できるように、幾つかの可能な非制限的な実施形態を以下に説明し、添付図面に示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1を参照すると、ディスクブレーキのブレーキディスクが、全体に符号1で示されている。このディスク1は、対称軸sの周りに延びている。また、対称軸sは、ブレーキディスク1の回転軸を構成している。ブレーキディスク1は、接続部材4によって互いに接続された少なくとも2つのプレート3、3’を有する制動バンド2を備えている。制動バンド2は、接続部6を介してベル5によって支持されている。ベル5は、ブレーキディスク1の中心に配置され、接続手段によって車両ハブに接続され得る。自己通気ディスクでは、各プレート3、3’の横面8、8’、9、9’は、外側摩擦面9、9’と、この外側摩擦面9、9’から離れて空気ダクト7を規定する内側面8、8’とを有する。堅いディスクでは、単一のプレート3の2つの対向する横面9、9’の両方が、ブレーキバンド2の外側摩擦面9、9’を形成している。少なくとも筆頭の横面8、8’、9、9’は、横面8、8’、9.9’を周方向に連続したリングに分割する実質的に環状のチャネル10、10’を有し、ブレーキバンド2の構造上の強度を守る。
【0012】
図面に示されているように、チャネル10、10’は、ディスク1の対称軸sの周りの第1の軌道21に沿って延びた少なくとも1つの第1の部分20と、第1の軌道21から径方向に離間された対称軸sの周りの第2の軌道23に沿って延びた少なくとも1つの第2の部分22とを有する。第1の部分20と第2の部分22とは、第1の部分20よりも短く、プレート3、3’を径方向に段を有するリングに分割する接続部24によって接続されている。
【0013】
用語“軌道”は、制動バンドの対称軸sの周りの一般の軌道、具体的には、横面8、8’、9、9’から離れず、対称軸sから見て好ましくは連続した凹部を有する通路を定義するように意図されている。即ち、軌道の曲率は、符号を変えず、同じ軌道への接線は、この軌道と一切交わらない。
【0014】
1実施形態に係れば、第2の部分は、第1の部分20よりも短い。第2の部分22の長さは、例えば図10、11もしくは12に示され得るように、最高で、チャネル10、10’が第2の軌道23に接する一点まで短くされ得る。
【0015】
本発明の更なる実施形態に係れば、接続部24は、第1の部分20と第2の部分22とりよりも短くされている。
【0016】
本発明の1実施形態に係れば、同じチャネル10、10’の第1の軌道21と第2の軌道23とは、対称軸sと同心であり、第1の軌道21の半径は、第2の軌道23の半径よりも小さい。
【0017】
更なる実施形態に係れば、同じチャネル10、10’には、等しい数の第1の部分20と第2の部分22とが設けられ、周方向に交互に、好ましくは、必須ではないが規則的な角間隔で配置されている。
【0018】
例えば図1に示されているような好ましい実施形態に係れば、チャネル10、10’は、交互に配置され、ほぼ規則的な角間隔で配置された、適当な2つの第1の部分20と2つの第2の部分22とを有する。
【0019】
自然に、チャネル10、10’は、また、1つの第1の部分20と1つの第2の部分22とによって、あるいは、交互に、好ましくは、例えば図10に示されているようにほぼ規則的な角間隔で配置された、等しい数、例えば3つの第1の部分と第2の部分によっても構成され得る。
【0020】
チャネル10、10’の第1の部分20と第2の部分22との間の接続部24は、制限された長さ、好ましくは、対称軸に対して0°から15°、好ましくは6°の角度範囲に対応する長さを有する。また、接続部24は、隣接する第1の部分20と第2の部分22とによって、好ましくは鈍角で段を規定している。即ち、チャネル10、10’は、ブレーキバンド2に対して周方向に、好ましくは方向の逆転なしに連続している。
【0021】
好ましい実施形態に係れば、接続部24は、実質的にまっすぐで、これらと隣接する第1の部分20及び第2の部分22との接合点で丸みを与えられている。代わって、接続部24は、ほぼS字形のクロソイド曲線の形状であってもよい。
【0022】
図3並びに4は、横方向の面がブレーキディスク1の外側摩擦面9、9’を構成するプレート3を有したブレーキバンド2を備えた、堅いブレーキディスク1を示す。外側面9、9’の第1の外側摩擦面9は、チャネル10、10’のうちの第1のチャネル10を有し、外側摩擦面9、9’の第2の外側摩擦面9’は、チャネル10、10’の第2のチャネル10’を有する。第1のチャネル10と第2のチャネル10’とは、好ましくは、ブレーキバンドの正中面に対して実質的に反射対称の形状を有する。
【0023】
例えば図3に示されているような更なる実施形態に係れば、第1のチャネル10は、対称軸sに対して、第2のチャネル10’の角位置に対してオフセットされた角位置に位置し、かくして、ブレーキバンド2の正面図では、第1のチャネル10の第1の部分20の角位置は、第2のチャネル10’の第2の部分22の角位置に対応し、またその逆も同じとなっており、また、チャネル10、10’は、これらの接続部24の領域内で重ねられている。
【0024】
図5並びに6は、フィンのような接続部材4によって互いに接続された2つのプレート3、3’を有したブレーキバンド2を備えた自己通気ブレーキディスク1を示す。各プレート3、3’は、夫々、2つの平行な横面8、9、8’、9’を有し、2つの横面の一方は、2つの外側摩擦面9、9’の一方を構成し、他方は、ブレーキディスクの通気ダクト7を規定する2つの内側面8、8’の一方を構成する。内側面8、8’の第1の内側面8は、チャネル10、10’のうちの第1のチャネル10を有する。内側面8、8’の第2の内側面8’は、チャネル10、10’のうちの第2のチャネル10’を有する。第1のチャネル10と第2のチャネル10’とは、好ましくは実質的に反射対称の形状と、本発明の更なる1実施形態に係って、図3並びに4を参照して説明されたのと同様に角度を付けてオフセットされた配置とを有する。
【0025】
ブレーキバンド2のプレート3、3’間の接続部材4は、任意の数でよく、プレート3、3’間のしっかりした接続と、通気ダクト7内の空気フロー12の冷却との両方を確実にするのに適した断面を有していればよい。図5並びに6に示された実施形態では、2つのプレート3、3’は、回転軸sに対して実質的に径方向の複数の通気ダクトを規定するように成形されたフィン4によって接続されている。
【0026】
チャネル10、10’とフィン4との間の交差領域内では、チャネル10、10’は、2つのチャネル10、10’が重ねられて例えば図5に示されているように接続フィン4が好ましくは遮られている領域25を除いて、フィン4の下に延びている。
【0027】
図4に示された実施形態では、チャネル10,10’は、堅いブレーキディスクのプレート3の厚さよりも浅い深さを有するように、これの外側摩擦面9、9’に形成されている。
【0028】
図5の実施形態では、チャネル10、10’は、自己通気ブレーキディスクのプレート3、3’の厚さよりも浅い深さを有するように、通気ダクト7を規定する内側面8、8’に形成されている。
【0029】
自然に、自己通気ブレーキディスク内では、チャネル10、10’は、また、外側摩擦面9、9’にも効果的に形成され、堅いディスクの場合と同様に、もしくは、代わりの実施形態に係って、同じプレート3、3’の両横面8、9、8’、9’に形成される。即ち、チャネルは、摩擦面と、通気ダクトを規定している面との両方に形成され得る。
【0030】
図1並びに2に示された実施形態に係れば、チャネル10、10’は、プレート3、3’を完全に貫通して延びるような深さを有し、プレートの内側面8、8’から外側面9、9’まで延び、これらプレートを分かれたリングに分割している。
【0031】
チャネル10、10’は、効果的には、ほぼ台形の断面を有する。
【0032】
図2に示された実施形態では、チャネル10、10’は、通気ダクト7に向けて幅広くなり、外側面9、9’と内側面8、8’との領域内で丸くされている。
【0033】
図4に示された実施形態では、堅いディスクの外側摩擦面9、9’のチャネルは、外側摩擦面に向けて幅広くされている。
【0034】
図7並びに8は、非制限的な例によって、自己通気ブレーキバンドの通気ダクト7内のチャネル10と接続部材4との間の交差領域の可能な実施形態を示す。
【0035】
チャネル10と接続部材4との間の交差領域内の角18は、効果的には丸くされている。
【0036】
図9は、制動中のブレーキディスク1のノイズを減じる目的でプレート3、3’の堅さを局所的に変えるのに特に適したチャネル10、10’の断面の外形を示す。チャネルは、効果的には、図9(A)乃至(D)に関って台形の断面形状を有するキャビティを規定している。この特定の形状によって、構造上の切れ目が、目標とされた分だけ(in a targeted manner)所望の線に沿って集中され得る。
【0037】
本発明の1実施形態では、長い底辺に対して15°乃至90°の角度で傾斜された台形の傾斜側面が設けられている。また、傾斜側面が長い底辺に対して45°乃至90°の角度で傾斜されていると、より効果的である。テストの結果は、傾斜側面が台形の長い底辺に対して85°の角度で傾斜されている場合の制動中の異例の静かさを示す。
【0038】
図9(B)は、チャネルが二等辺台形の断面形状を有する好ましい実施形態を示す。また、図9(A)乃至(E)では、チャネルの角が丸められているのが見られる。
【0039】
自己通気ブレーキディスク内では、プレート3、3’の内側面8、8’の、この内側面8、8’から外側摩擦面9、9’まで延びている両チャネル10、10’が、効果的には、鋳造コアの表面の夫々の突起を用いて鋳造によって製造される。
【0040】
本発明に係るブレーキバンド2を有するブレーキディスク1の動作を、図2を参照して以下に説明する。
【0041】
制動中、パッド14は、ブレーキディスク1のブレーキバンド2の外側摩擦面9、9’に対して付勢される。摩擦プロセスによって、ディスクの振動が誘発され、この振動が音波11に変わる。励磁された振動の増幅は、励磁周波数がディスクの1自然周波数に接近するにつれて増加し、励磁周波数がディスクの前記自然周波数から離れるにつれて減少する。上述して説明した特徴を利用してブレーキバンド2の堅さを改良することにより、ディスクの自然周波数を改良し、これらを、制動動作中に励磁された周波数から離れさせることが可能になる。この結果、振動が減じられ、かくして、音波11も減じられる。溝10、10’の特定の断面形状によって、即ち、これらが異なる半径を有する少なくとも2つの軌道に沿って延びて、ブレーキバンドのプレートを径方向の範囲の段を備えた複数のリングに分割していることによって、異例の音制動効果が得られることが分かっている。
【0042】
図10乃至12は、チャネル10、10’と、2つの外側摩擦面9、9’、あるいは、自己通気ブレーキバンドの場合には通気ダクト7を規定している内側面8、8’におけるこれらの配置との更なる実施形態を示す。
【0043】
本発明に係るディスクブレーキディスクのためのブレーキバンドは、多くの利点を有する。
【0044】
チャネルの特別な形状によって、異例の音制動効果が得られ、径方向と周方向との両方向の振動モードの振幅が大きく減じられる。
【0045】
チャネルがプレートの厚さより浅い深さを有し、完全に自己通気ブレーキバンドの内部にあり、かくして、ブレーキバンドの外側の制動面に影響するとき、チャネルは、適当に所望の位置に、制動中に接触されるディスクの表面とパッドの表面との間の摩擦プロセスに影響することなくブレーキディスクの動的特性を効果的に改良するという目的に最も適したサイズを有するように、形成され得る。
【0046】
ブレーキバンド内部で通気ダクトを規定する表面のチャネルの配置は、また、外側面の容易な機械加工と、外側面にチャネルを形成するのに必要な機械加工の省略とを可能にし、時間とコストとを明らかに節約する。
【0047】
鋳造コアの外側面の突起を用いた鋳造によるチャネルの製造では、チャネルを外側から形成する時に避けがたいプレート間の接続部材の切断を回避できる。かくして、鋭い端部の形成と接続部材の弱化との両方が避けられる。
【0048】
チャネルを所望の形状に製造することと、通気ダクトを規定し、外側摩擦面から離れている内側面におけるこれの配置とが、特別なパッドの使用を不要にし、従来技術で見られたようなチャネル内への削られた材料の堆積をなくす。
【0049】
本発明の更なる利点は、自己通気ブレーキバンドを有するブレーキディスクの冷却に関する。実際に、冷却面の増加だけでなく、ブレーキバンド内部の通気ダクトを規定する表面のチャネルが、プレートと空気との間の熱交換に有利な空気の流れの乱れを作り出し、これによって、ディスクの冷却の改良を果たす。
【0050】
自己通気ブレーキバンドのプレートの全厚さを通って延びたチャネルが、ブレーキバンドの摩擦面に向かってテーパー付けされた特別な形状の断面を有することによって、パッドから削られた材料の堆積をなくし、パッドから突出した材料の崩壊を助け得る。その結果、パッドの平らでない磨耗が防止される。
【0051】
ブレーキディスクの各回転時に、制動面9、9’の所定の領域を横切って少なくとも1つの径方向外方及び戻り方向への移動を行う接続部によって、パッド14の摩擦面が回復され、平らな磨耗を助ける。
【0052】
自然に、偶発の及び特別な要件を満たすために、当分野の当業者は、本発明に係るブレーキバンドに更なる変形や改良を行うことができ、これらは全て、添付請求項によって規定された本発明の保護範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明に係るブレーキディスクの不等角投影図である。
【図2】図1のディスクの放射断面図である。
【図3】本発明に係る更なるブレーキディスクの正面図である。
【図4】図3のIV−IV線の断面図である。
【図5】本発明に係る更なるブレーキディスクの放射断面を示す。
【図6】VI―VI線で切断された、図5のブレーキディスクの正面図である。
【図7】本発明の1実施形態に係る自己通気ブレーキバンド内の接続部材とチャネルとの間の交差領域の斜視図である。
【図8】本発明の1実施形態に係る自己通気ブレーキバンド内の接続部材とチャネルとの間の交差領域の斜視図である。
【図9】本発明に係るブレーキバンドのチャネルの特に効果的な形状の断面を示す。
【図10】本発明のブレーキバンドの更なる実施形態の正面図である。
【図11】本発明のブレーキバンドの更なる実施形態の正面図である。
【図12】本発明のブレーキバンドの更なる実施形態の正面図である。
【0001】
本発明は、ディスクブレーキ用のブレーキバンドに関する。
【背景技術】
【0002】
公知のタイプのディスクブレーキディスクは、基本的に、例えば通気ホイールハブに接続するための支持ベルを有する。車両にブレーキ力を働かせるようにキャリパーと共動するブレーキバンドは、接続部によってベルに接続されている。いわゆる堅いディスクにおいて、ブレーキバンドは、摩擦ブレーキ面を構成する2つの平行な外面を備えた単一のプレートを有する。自己通気ディスクでは、ブレーキバンドは、典型的には、接続部材によって離された少なくとも2つの平行なプレートを有する。プレート間のスペースは、通気ダクトを形成している。プレート間の空気の循環を利用して、ディスクは、堅いディスクにおけるのと同様に両外側面で冷却され、また、ブレーキバンドの内側面でも冷却される。
【0003】
知られているように、ブレーキ動作中に、ディスクは、振動に晒され、これがうるさいきしみに変わる。ブレーキディスクの振動が原因のこのノイズを防ぐ公知のアプローチは、プレートの厚さ方向に延びるように旋削によってブレーキバンドのブレーキ面内に形成される円形チャネルの構成である。このようにブレーキディスクの堅さを局所的に変えることによって、これの動的特性が、ブレーキディスクの自然周波数がブレーキ中に励磁された周波数から離れるように変えられるように、変えられる。
【0004】
このタイプのディスクは、例えば、EP1048874A1号、US2、368、621号に開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ブレーキバンドのブレーキ面のこれらの円形チャネルは、ディスクの音のパターンと、ディスクの機械的な動作と、部分的に遮られるようにブレーキ面によって必要とされるパッドのタイプとに関連した技術及び構造上の問題点を招く。
【0006】
実際に、ブレーキディスクの対称軸と同心の環状チャネルを有すると、特別なパッド、例えば、チャネルの領域内に切込み部を有するパッドを使用することが必要である。
【0007】
また、円形チャネルは、径方向の振動の滅衰に関して効果的なことが分かっているが、これらは、ブレーキディスクの周辺部の振動を減じることができない。
【0008】
かくして、本発明の目的は、静かな制動を可能にし、上述されたような従来技術の問題点を克服するような構造及び機能的な特性を有するディスクブレーキディスクのための制動バンドを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、請求項1のブレーキバンドを用いて果たされる。
【0010】
本発明をよりよく理解できるように、幾つかの可能な非制限的な実施形態を以下に説明し、添付図面に示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1を参照すると、ディスクブレーキのブレーキディスクが、全体に符号1で示されている。このディスク1は、対称軸sの周りに延びている。また、対称軸sは、ブレーキディスク1の回転軸を構成している。ブレーキディスク1は、接続部材4によって互いに接続された少なくとも2つのプレート3、3’を有する制動バンド2を備えている。制動バンド2は、接続部6を介してベル5によって支持されている。ベル5は、ブレーキディスク1の中心に配置され、接続手段によって車両ハブに接続され得る。自己通気ディスクでは、各プレート3、3’の横面8、8’、9、9’は、外側摩擦面9、9’と、この外側摩擦面9、9’から離れて空気ダクト7を規定する内側面8、8’とを有する。堅いディスクでは、単一のプレート3の2つの対向する横面9、9’の両方が、ブレーキバンド2の外側摩擦面9、9’を形成している。少なくとも筆頭の横面8、8’、9、9’は、横面8、8’、9.9’を周方向に連続したリングに分割する実質的に環状のチャネル10、10’を有し、ブレーキバンド2の構造上の強度を守る。
【0012】
図面に示されているように、チャネル10、10’は、ディスク1の対称軸sの周りの第1の軌道21に沿って延びた少なくとも1つの第1の部分20と、第1の軌道21から径方向に離間された対称軸sの周りの第2の軌道23に沿って延びた少なくとも1つの第2の部分22とを有する。第1の部分20と第2の部分22とは、第1の部分20よりも短く、プレート3、3’を径方向に段を有するリングに分割する接続部24によって接続されている。
【0013】
用語“軌道”は、制動バンドの対称軸sの周りの一般の軌道、具体的には、横面8、8’、9、9’から離れず、対称軸sから見て好ましくは連続した凹部を有する通路を定義するように意図されている。即ち、軌道の曲率は、符号を変えず、同じ軌道への接線は、この軌道と一切交わらない。
【0014】
1実施形態に係れば、第2の部分は、第1の部分20よりも短い。第2の部分22の長さは、例えば図10、11もしくは12に示され得るように、最高で、チャネル10、10’が第2の軌道23に接する一点まで短くされ得る。
【0015】
本発明の更なる実施形態に係れば、接続部24は、第1の部分20と第2の部分22とりよりも短くされている。
【0016】
本発明の1実施形態に係れば、同じチャネル10、10’の第1の軌道21と第2の軌道23とは、対称軸sと同心であり、第1の軌道21の半径は、第2の軌道23の半径よりも小さい。
【0017】
更なる実施形態に係れば、同じチャネル10、10’には、等しい数の第1の部分20と第2の部分22とが設けられ、周方向に交互に、好ましくは、必須ではないが規則的な角間隔で配置されている。
【0018】
例えば図1に示されているような好ましい実施形態に係れば、チャネル10、10’は、交互に配置され、ほぼ規則的な角間隔で配置された、適当な2つの第1の部分20と2つの第2の部分22とを有する。
【0019】
自然に、チャネル10、10’は、また、1つの第1の部分20と1つの第2の部分22とによって、あるいは、交互に、好ましくは、例えば図10に示されているようにほぼ規則的な角間隔で配置された、等しい数、例えば3つの第1の部分と第2の部分によっても構成され得る。
【0020】
チャネル10、10’の第1の部分20と第2の部分22との間の接続部24は、制限された長さ、好ましくは、対称軸に対して0°から15°、好ましくは6°の角度範囲に対応する長さを有する。また、接続部24は、隣接する第1の部分20と第2の部分22とによって、好ましくは鈍角で段を規定している。即ち、チャネル10、10’は、ブレーキバンド2に対して周方向に、好ましくは方向の逆転なしに連続している。
【0021】
好ましい実施形態に係れば、接続部24は、実質的にまっすぐで、これらと隣接する第1の部分20及び第2の部分22との接合点で丸みを与えられている。代わって、接続部24は、ほぼS字形のクロソイド曲線の形状であってもよい。
【0022】
図3並びに4は、横方向の面がブレーキディスク1の外側摩擦面9、9’を構成するプレート3を有したブレーキバンド2を備えた、堅いブレーキディスク1を示す。外側面9、9’の第1の外側摩擦面9は、チャネル10、10’のうちの第1のチャネル10を有し、外側摩擦面9、9’の第2の外側摩擦面9’は、チャネル10、10’の第2のチャネル10’を有する。第1のチャネル10と第2のチャネル10’とは、好ましくは、ブレーキバンドの正中面に対して実質的に反射対称の形状を有する。
【0023】
例えば図3に示されているような更なる実施形態に係れば、第1のチャネル10は、対称軸sに対して、第2のチャネル10’の角位置に対してオフセットされた角位置に位置し、かくして、ブレーキバンド2の正面図では、第1のチャネル10の第1の部分20の角位置は、第2のチャネル10’の第2の部分22の角位置に対応し、またその逆も同じとなっており、また、チャネル10、10’は、これらの接続部24の領域内で重ねられている。
【0024】
図5並びに6は、フィンのような接続部材4によって互いに接続された2つのプレート3、3’を有したブレーキバンド2を備えた自己通気ブレーキディスク1を示す。各プレート3、3’は、夫々、2つの平行な横面8、9、8’、9’を有し、2つの横面の一方は、2つの外側摩擦面9、9’の一方を構成し、他方は、ブレーキディスクの通気ダクト7を規定する2つの内側面8、8’の一方を構成する。内側面8、8’の第1の内側面8は、チャネル10、10’のうちの第1のチャネル10を有する。内側面8、8’の第2の内側面8’は、チャネル10、10’のうちの第2のチャネル10’を有する。第1のチャネル10と第2のチャネル10’とは、好ましくは実質的に反射対称の形状と、本発明の更なる1実施形態に係って、図3並びに4を参照して説明されたのと同様に角度を付けてオフセットされた配置とを有する。
【0025】
ブレーキバンド2のプレート3、3’間の接続部材4は、任意の数でよく、プレート3、3’間のしっかりした接続と、通気ダクト7内の空気フロー12の冷却との両方を確実にするのに適した断面を有していればよい。図5並びに6に示された実施形態では、2つのプレート3、3’は、回転軸sに対して実質的に径方向の複数の通気ダクトを規定するように成形されたフィン4によって接続されている。
【0026】
チャネル10、10’とフィン4との間の交差領域内では、チャネル10、10’は、2つのチャネル10、10’が重ねられて例えば図5に示されているように接続フィン4が好ましくは遮られている領域25を除いて、フィン4の下に延びている。
【0027】
図4に示された実施形態では、チャネル10,10’は、堅いブレーキディスクのプレート3の厚さよりも浅い深さを有するように、これの外側摩擦面9、9’に形成されている。
【0028】
図5の実施形態では、チャネル10、10’は、自己通気ブレーキディスクのプレート3、3’の厚さよりも浅い深さを有するように、通気ダクト7を規定する内側面8、8’に形成されている。
【0029】
自然に、自己通気ブレーキディスク内では、チャネル10、10’は、また、外側摩擦面9、9’にも効果的に形成され、堅いディスクの場合と同様に、もしくは、代わりの実施形態に係って、同じプレート3、3’の両横面8、9、8’、9’に形成される。即ち、チャネルは、摩擦面と、通気ダクトを規定している面との両方に形成され得る。
【0030】
図1並びに2に示された実施形態に係れば、チャネル10、10’は、プレート3、3’を完全に貫通して延びるような深さを有し、プレートの内側面8、8’から外側面9、9’まで延び、これらプレートを分かれたリングに分割している。
【0031】
チャネル10、10’は、効果的には、ほぼ台形の断面を有する。
【0032】
図2に示された実施形態では、チャネル10、10’は、通気ダクト7に向けて幅広くなり、外側面9、9’と内側面8、8’との領域内で丸くされている。
【0033】
図4に示された実施形態では、堅いディスクの外側摩擦面9、9’のチャネルは、外側摩擦面に向けて幅広くされている。
【0034】
図7並びに8は、非制限的な例によって、自己通気ブレーキバンドの通気ダクト7内のチャネル10と接続部材4との間の交差領域の可能な実施形態を示す。
【0035】
チャネル10と接続部材4との間の交差領域内の角18は、効果的には丸くされている。
【0036】
図9は、制動中のブレーキディスク1のノイズを減じる目的でプレート3、3’の堅さを局所的に変えるのに特に適したチャネル10、10’の断面の外形を示す。チャネルは、効果的には、図9(A)乃至(D)に関って台形の断面形状を有するキャビティを規定している。この特定の形状によって、構造上の切れ目が、目標とされた分だけ(in a targeted manner)所望の線に沿って集中され得る。
【0037】
本発明の1実施形態では、長い底辺に対して15°乃至90°の角度で傾斜された台形の傾斜側面が設けられている。また、傾斜側面が長い底辺に対して45°乃至90°の角度で傾斜されていると、より効果的である。テストの結果は、傾斜側面が台形の長い底辺に対して85°の角度で傾斜されている場合の制動中の異例の静かさを示す。
【0038】
図9(B)は、チャネルが二等辺台形の断面形状を有する好ましい実施形態を示す。また、図9(A)乃至(E)では、チャネルの角が丸められているのが見られる。
【0039】
自己通気ブレーキディスク内では、プレート3、3’の内側面8、8’の、この内側面8、8’から外側摩擦面9、9’まで延びている両チャネル10、10’が、効果的には、鋳造コアの表面の夫々の突起を用いて鋳造によって製造される。
【0040】
本発明に係るブレーキバンド2を有するブレーキディスク1の動作を、図2を参照して以下に説明する。
【0041】
制動中、パッド14は、ブレーキディスク1のブレーキバンド2の外側摩擦面9、9’に対して付勢される。摩擦プロセスによって、ディスクの振動が誘発され、この振動が音波11に変わる。励磁された振動の増幅は、励磁周波数がディスクの1自然周波数に接近するにつれて増加し、励磁周波数がディスクの前記自然周波数から離れるにつれて減少する。上述して説明した特徴を利用してブレーキバンド2の堅さを改良することにより、ディスクの自然周波数を改良し、これらを、制動動作中に励磁された周波数から離れさせることが可能になる。この結果、振動が減じられ、かくして、音波11も減じられる。溝10、10’の特定の断面形状によって、即ち、これらが異なる半径を有する少なくとも2つの軌道に沿って延びて、ブレーキバンドのプレートを径方向の範囲の段を備えた複数のリングに分割していることによって、異例の音制動効果が得られることが分かっている。
【0042】
図10乃至12は、チャネル10、10’と、2つの外側摩擦面9、9’、あるいは、自己通気ブレーキバンドの場合には通気ダクト7を規定している内側面8、8’におけるこれらの配置との更なる実施形態を示す。
【0043】
本発明に係るディスクブレーキディスクのためのブレーキバンドは、多くの利点を有する。
【0044】
チャネルの特別な形状によって、異例の音制動効果が得られ、径方向と周方向との両方向の振動モードの振幅が大きく減じられる。
【0045】
チャネルがプレートの厚さより浅い深さを有し、完全に自己通気ブレーキバンドの内部にあり、かくして、ブレーキバンドの外側の制動面に影響するとき、チャネルは、適当に所望の位置に、制動中に接触されるディスクの表面とパッドの表面との間の摩擦プロセスに影響することなくブレーキディスクの動的特性を効果的に改良するという目的に最も適したサイズを有するように、形成され得る。
【0046】
ブレーキバンド内部で通気ダクトを規定する表面のチャネルの配置は、また、外側面の容易な機械加工と、外側面にチャネルを形成するのに必要な機械加工の省略とを可能にし、時間とコストとを明らかに節約する。
【0047】
鋳造コアの外側面の突起を用いた鋳造によるチャネルの製造では、チャネルを外側から形成する時に避けがたいプレート間の接続部材の切断を回避できる。かくして、鋭い端部の形成と接続部材の弱化との両方が避けられる。
【0048】
チャネルを所望の形状に製造することと、通気ダクトを規定し、外側摩擦面から離れている内側面におけるこれの配置とが、特別なパッドの使用を不要にし、従来技術で見られたようなチャネル内への削られた材料の堆積をなくす。
【0049】
本発明の更なる利点は、自己通気ブレーキバンドを有するブレーキディスクの冷却に関する。実際に、冷却面の増加だけでなく、ブレーキバンド内部の通気ダクトを規定する表面のチャネルが、プレートと空気との間の熱交換に有利な空気の流れの乱れを作り出し、これによって、ディスクの冷却の改良を果たす。
【0050】
自己通気ブレーキバンドのプレートの全厚さを通って延びたチャネルが、ブレーキバンドの摩擦面に向かってテーパー付けされた特別な形状の断面を有することによって、パッドから削られた材料の堆積をなくし、パッドから突出した材料の崩壊を助け得る。その結果、パッドの平らでない磨耗が防止される。
【0051】
ブレーキディスクの各回転時に、制動面9、9’の所定の領域を横切って少なくとも1つの径方向外方及び戻り方向への移動を行う接続部によって、パッド14の摩擦面が回復され、平らな磨耗を助ける。
【0052】
自然に、偶発の及び特別な要件を満たすために、当分野の当業者は、本発明に係るブレーキバンドに更なる変形や改良を行うことができ、これらは全て、添付請求項によって規定された本発明の保護範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明に係るブレーキディスクの不等角投影図である。
【図2】図1のディスクの放射断面図である。
【図3】本発明に係る更なるブレーキディスクの正面図である。
【図4】図3のIV−IV線の断面図である。
【図5】本発明に係る更なるブレーキディスクの放射断面を示す。
【図6】VI―VI線で切断された、図5のブレーキディスクの正面図である。
【図7】本発明の1実施形態に係る自己通気ブレーキバンド内の接続部材とチャネルとの間の交差領域の斜視図である。
【図8】本発明の1実施形態に係る自己通気ブレーキバンド内の接続部材とチャネルとの間の交差領域の斜視図である。
【図9】本発明に係るブレーキバンドのチャネルの特に効果的な形状の断面を示す。
【図10】本発明のブレーキバンドの更なる実施形態の正面図である。
【図11】本発明のブレーキバンドの更なる実施形態の正面図である。
【図12】本発明のブレーキバンドの更なる実施形態の正面図である。
Claims (28)
- 少なくとも1つのプレート(3、3’)を具備し、プレートは、少なくとも1つのこれの横面(8、8’、9、9’)に、横面(8、8’、9、9’)を周方向に連続した複数のリングに分割する少なくとも1つのほぼ環状のチャネル(10、10’)を有するディスクブレーキディスク(1)用のブレーキバンド(2)において、
前記チャネル(10、10’)は、ディスク(1)の対称軸(s)の周りの第1の軌道(21)に沿って延びた少なくとも1つの第1の部分(20)と、第1の軌道(21)から径方向に離間された、対称軸(s)の周りの第2の軌道(23)に沿って延びた少なくとも1つの第2の部分(22)とを有し、また、第1及び第2の軌道は、対称軸(s)から見ると、連続した実質的に凹状の形状を有し、第1及び第2の部分(20、22)は、第1の部分(20)より短い接続部(24)によって接続されていることを特徴とするブレーキバンド。 - 前記第2の部分(22)は、第1の部分(20)よりも短い請求項1のブレーキバンド(2)。
- 前記接続部(24)は、第1の部分(20)及び第2の部分(22)との両方より短い請求項1もしくは2のブレーキバンド(2)。
- 同じ前記チャネル(10、10’)の第1の軌道(21)と第2の軌道(23)とは、前記対称軸(s)と同心の円であり、第1の軌道(21)の半径は、第2の軌道(23)の半径よりも短い前記全ての請求項のうちのいずれか1のブレーキバンド(2)。
- 同じ前記チャネル(10、10’)には、等しい数の第1の部分(20)と第2の部分(22)とが設けられ、これらが周方向に交互に配置されている請求項1乃至4のいずれか1のブレーキバンド(2)。
- 同じ前記チャネル(10、10’)を有する第1の部分(20)と第2の部分(22)とは、ほぼ規則的な角間隔で延びている請求項1乃至5のいずれか1のブレーキバンド(2)。
- 前記チャネル(10、10’)は、2つの第1の部分(20)と、2つの第2の部分(22)とを有する請求項1乃至6のいずれか1のブレーキバンド(2)。
- 前記第1の部分(20)と第2の部分(22)との間の接続部(24)は、ほぼまっすぐである請求項1乃至7のいずれか1のブレーキバンド(2)。
- 前記第1の部分(20)と第2の部分(22)との間の接続部(24)は、対称軸(s)に対して、0°から15°の間、好ましくは6°の角度範囲を有する請求項1乃至8のいずれか1のブレーキバンド(2)。
- ブレーキバンドの外側摩擦面(9、9’)を構成する2つの対向した横面(9、9’)を有する単一のプレート(3)を具備し、前記外側摩擦面(9、9’)の少なくとも1つは、チャネル(10、10’)の一方を有する前記全ての請求項のうちのいずれか1のブレーキバンド(2)。
- 冷却通気ダクト(7)を内側に形成するように前記接続部材(4)によって互いに接続された少なくとも2つのプレート(3、3’)を具備し、これらプレート(3、3’)の横面(8、8’、9、9’)は、通気ダクト(7)を規定する内側面(8、8’)と、外側摩擦面(9、9’)とを有する請求項1乃至9のいずれか1のブレーキバンド。
- 前記外側摩擦面(9、9’)の少なくとも一方は、1つのチャネル(10、10’)を有する請求項11のブレーキバンド。
- 前記内側面(8、8’)の少なくとも一方は、1つのチャネル(10、10’)を有する請求項11もしくは12のブレーキバンド(2)。
- 前記チャネル(10、10’)の第1のチャネル(10)は、2つの外側摩擦面(9、9’)の一方に位置し、チャネル(10、10’)の第2のチャネル(10’)は、2つの外側摩擦面(9、9’)の他方に位置し、第1のチャネル(10)と第2のチャネル(10’)とは、ブレーキバンド(2)の正中面に対して実質的に反射対称の形状を有する請求項10乃至13のうちのいずれか1のブレーキバンド(2)。
- 前記チャネル(10、10’)の第1のチャネル(10)は、通気ダクト(7)を規定している内側面(8、8’)の一方に位置し、チャネル(10、10’)の第2のチャネル(10’)は、内側面(8、8’)の他方に位置し、第1のチャネル(10)と第2のチャネル(10’)とは、ブレーキバンド(2)の正中面に対して実質的に反射対称の形状を有する請求項11のブレーキバンド(2)。
- 前記第1のチャネル(10)は、対称軸(s)に対して、第2のチャネル(10’)の角位置に対してオフセットされた角位置に位置している請求項14もしくは15のブレーキバンド(2)。
- 前記第1のチャネル(10)と第2のチャネル(10’)とは、ブレーキバンド(2)の正面図では、第1のチャネル(10)の第1の部分(20)の角位置が第2のチャネル(10’)の一方の第2の部分(22)の角位置に対応する、もしくはその逆も同じになるように、オフセットされており、前記チャネル(10、10’)の接続部(24)は、重ねられている請求項16のブレーキバンド(2)。
- 前記第1のチャネル(10)と第2のチャネル(10’)とは、約180°だけオフセットされており、慣性でバランスの取れるブレーキバンドを形成している請求項17のブレーキバンド(2)。
- 前記チャネル(10、10’)の少なくとも1つは、これが形成された横面(8、8’、9、9’)のプレート(3、3’)の厚さよりも浅い深さを有する前記全ての請求項のうちのいずれか1のブレーキバンド(2)。
- 前記チャネル(10、10’)の少なくとも1つは、これが形成された横面(8、8’、9、9’)を有するプレート(3、3’)を完全に貫通して延びるような深さを有する前記全ての請求項のうちのいずれか1のブレーキバンド。
- 前記内側面(8、8’)のチャネル(10、10’)は、接続部材(4)の下に延びている請求項11のブレーキバンド(2)。
- 前記チャネル(10、10’)は、台形の断面を有する前記全ての請求項のうちのいずれか1のブレーキバンド(2)。
- 前記台形の傾斜側辺は、長い底辺に対して15°から90°の角度で傾斜されている請求項22のブレーキバンド(2)。
- 前記チャネル(10、10’)は、二等辺台形の断面を有する請求項22のブレーキバンド(2)。
- 前記台形の傾斜側辺は、長い底辺に対して85°の角度で傾斜されている請求項24のディスクブレーキディスク用のブレーキバンド。
- 前記チャネル(10、10’)の角は、丸くされている前記全ての請求項のうちのいずれか1のブレーキバンド。
- 前記全ての請求項のうちのいずれか1のブレーキバンド(2)を具備するディスクブレーキディスク。
- 請求項27のディスクブレーキディスク(1)を具備するディスクブレーキ。
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