JP4270507B2 - 内視鏡洗滌装置のワイヤブラシ駆動機構 - Google Patents

内視鏡洗滌装置のワイヤブラシ駆動機構 Download PDF

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Description

この発明は、使用後の内視鏡を洗滌するための装置におけるワイヤブラシ駆動機構に関する。
内視鏡を使用した後に、内視鏡のユニバーサル側の管路や鉗子側の管路にワイヤブラシを挿入して内視鏡内部を機械的に自動洗滌するための装置は従来公知である。例えば、特開2003−10116号公報(特許文献1)に開示の内視鏡洗滌装置は、ワイヤブラシと、ワイヤブラシを前進・後退させる駆動手段とを有する。ワイヤブラシはワイヤ部とブラシ部とを有し、これら両部が内視鏡の管路の奥部に向かって自動的に前進・後退を反復することにより、管路をブラッシング洗滌することができる。駆動手段は、並列した一対のローラを含み、これらローラをモータで回転させることによって、ワイヤ部がローラどうしの間に介在しているワイヤブラシを前進・後退させることができる。
また、実開昭61−180009号公報(特許文献2)、特公平4−20343号公報(特許文献3)、特開2001−275962号公報(特許文献4)には、内視鏡の洗滌に使用するワイヤブラシが開示されている。ただし、これらのワイヤブラシは主として手作業による内視鏡の洗滌に使用されるものである。
特開2003−10116号公報 実開昭61−180009号公報 特公平4−20343号公報 特開2001−275962号公報
モータとこれによって回転させるローラとを使用してワイヤブラシを内視鏡の管路に対して前進・後退させる従来の洗滌装置では、管路が異物等によって塞がれているにもかかわらずワイヤブラシを強い力で前進させようとすると、つまりワイヤブラシを無理に前進させようとすると、ワイヤブラシのブラシ部等で管路内面を強くこすり、それによって内面に傷をつけたり、ワイヤ部がローラの近傍で折れ曲がってローラに絡みついたりすることがある。なお、この洗滌装置では、ワイヤブラシの挿入方向がワイヤブラシの前進方向であり、ワイヤブラシの抜脱方向がワイヤブラシの後退方向である。
この発明が課題とするところは、このような従来の内視鏡洗滌装置のワイヤブラシ駆動機構において、ワイヤブラシを無理に挿入・抜脱方向へ動かして内視鏡の管路内面に傷をつけたり、ワイヤ部がローラに絡みついたりすることがないように改良を施すことにある。
前記課題解決のために、この発明が対象とするのは、内視鏡の管路を洗滌するための可撓性ワイヤブラシと前記ワイヤブラシを前記内視鏡のユニバーサル側の管路および鉗子側の管路のいずれかに対して挿入・抜脱するための駆動部とを有し、前記駆動部が前記ワイヤブラシのワイヤを挟んで回転して前記ワイヤブラシを挿入・抜脱する方向へ駆動することができるように並列配置された一対のローラと前記ローラを回転させるモータとを有する内視鏡洗滌装置のワイヤブラシ駆動機構である。
かかる駆動機構において、この発明が特徴とするところは、前記挿入・抜脱する方向のいずれかに向かって動く前記ワイヤブラシに20〜40Nの駆動力が作用すると、前記ローラが前記ワイヤに対して空回りして前記ワイヤブラシの動きを止めることが可能であること、にある。
請求項2に係るこの発明の実施態様において、前記ワイヤは、複数条の素線からなる撚り線であって直径が1.5〜2.0mmで曲げ剛さが3.5〜5Nの範囲にあり、一対の前記ローラは、ゴム硬度が45〜95°の範囲にある弾性体であって互いの周面の離間寸法が0.3〜0.8mmとなるように並列配置されている。
請求項3に係るこの発明の実施態様において、前記ワイヤは、直径0.2〜0.3mmの素線5〜7本からなる撚り線を芯とし、前記芯に対して直径0.3〜0.5mmの素線を螺旋状に巻き付けることにより形成されている。
請求項1に係るこの発明では、挿入・抜脱方向のいずれかの方向に向かって動くワイヤブラシに20〜40Nの駆動力が作用すると、ローラがワイヤに対して空回りするので、ワイヤブラシを無理に動かすことがなく、ワイヤブラシを無理に動かすことによって管路内面に傷をつけるというトラブルを解消することができる。
請求項2に係る実施態様によれば、ローラをワイヤに対して空回りさせるのに好適な条件が得られる。ワイヤは、3.5〜5Nの曲げ剛さを有しており、20〜40Nの駆動力が作用しても折れ曲がってローラに絡みつくということがない。
請求項3に係る実施態様によれば、ワイヤは撚り線に特有な可撓性を有し、ワイヤの周面は比較的平滑になってローラを空回りさせるのに好適な状態になる。
添付の図面を参照して、この発明に係る内視鏡洗滌装置のワイヤブラシ駆動機構の詳細を説明すると、以下のとおりである。
図1は、ワイヤブラシ駆動機構を備えた内視鏡洗滌装置である第1洗滌装置51と第2洗滌装置52とが使用されている洗滌槽3の部分破断頂面図であって、洗滌槽3は蓋4が開いた状態にある。洗滌槽3の中には、使用後の内視鏡2が洗滌のために納められ、給水口13,14からは洗滌水を供給可能であり、その洗滌水は、排水口15から洗滌槽3の外へ出る。内視鏡2は慣用のもので、操作部19からはユニバーサルコード部18と挿入部21とが延びている。ユニバーサルコード部18の先端部分にはコネクター部17が形成されており、挿入部21の基端部分には鉗子挿入口22が形成されている。操作部19における操作盤面5には、吸引ボタン挿入口23と送気送水ボタン挿入口24とが設けられている。
洗滌槽3の側壁3aからは、フレキシブルな第1、第2連結管26,226が延び、第1、第2連結管26,226からは第1、第2ワイヤブラシ31,231が延びている。第1、第2ワイヤブラシ31,231は、第1、第2ワイヤ部33,233と、第1、第2ワイヤ部33,233それぞれの先端に形成された第1、第2ブラシ部36,236とを有し、第1、第2ブラシ部36,236のそれぞれは第1、第2連結管26,226の先端からの進出と後退とが可能である。第1、第2連結管26,226のそれぞれは、内視鏡2の鉗子挿入口22と吸引ボタン挿入口23とのそれぞれに着脱可能である。第1ワイヤブラシ31は、第1ワイヤ部33が第1ブラシ部36とともに鉗子挿入口22から鉗子側管路へ進入し、第2ワイヤブラシ231は、第2ワイヤ部233が第2ブラシ部236とともに吸引ボタン挿入口23からユニバーサルコード部側管路へ進入する。第1、第2ワイヤブラシ31,231は、それぞれの管路の奥部に向かう往路と、その奥部から鉗子挿入口22または吸引ボタン挿入口23へ向かう復路とにおいて、それぞれの管路を自動的にブラッシング洗滌することができる。第1、第2ワイヤブラシ31,231のそれぞれを含む第1、第2洗滌装置51,52それぞれの詳細は、図2〜5を参照して説明される。
図2は、洗滌槽3の要部斜視図である。洗滌槽3には、内視鏡洗滌装置である第1洗滌装置51と第2洗滌装置52とが取り付けられている。第1洗滌装置51と第2洗滌装置52とは、実質的に同じ構造を有するものであるから、以下では第1洗滌装置51について説明する。
第1洗滌装置51は、第1ワイヤブラシ31とこれと組み合わせて使用される第1駆動部57とからなる第1ワイヤブラシ駆動機構を備えているもので、洗滌槽3を外側から囲むように延びる第1パイプ部56の前方部分56aに取り付けられたその第1駆動部57が洗滌槽3の側壁3aの外側に固定されている。第1駆動部57からは、洗滌槽3の内側へ第1洗滌装置51の前端部を形成する第1連結管26が延びている。第1連結管26の先端部分には、内視鏡2の鉗子挿入口22(図1参照)に対する第1アタッチメント59が取り付けられている。第1パイプ部56の後方部分56bは、第1洗滌装置51の後端部を形成しており、洗滌槽3の内側にまで延びた端部には開閉可能な密栓61(図3(a)参照)が取り付けられている。この後方部分56bは、洗滌槽3の側壁3bに水密状態で固定されている。後方部分56bの近傍には、第1給水管63と第1電磁弁64とがつなげられている。洗滌槽3の内側では、第1アタッチメント59から第1ワイヤブラシ31の先端部分がのぞいている。
図3の(a),(b)は、第1洗滌装置51と第2洗滌装置52との断面図である。第1洗滌装置51では、第1ワイヤブラシ31の第1ワイヤ部33が第1パイプ部56の内側で第1パイプ部56の長さ方向に延び、第1ワイヤブラシ31のほぼ全長が第1洗滌装置51の第1連結管26から密栓61に至るまでの間に収納されている。第1ワイヤ部33は、その前端に第1ブラシ部36を有し、後端に第1遮光プレート66を有する。第1パイプ部56は、その前方部分56aであって、第1駆動部57の近傍に第1前部センサ67を有し、後方部分56bであって、密栓61の近傍に第1後部センサ68を有する。これら第1前部センサ67と第1後部センサ68とは同じ構造のもので、光透過性の第1パイプ部56の径方向外側で互いに向かい合う第1投光器91と第1受光器92とからなる。図示の第1ワイヤブラシ31は洗滌槽3に対して、換言すると内視鏡2に対して後退した状態にあり、第1遮光プレート66が第1後部センサ68と向かい合う位置にあって、第1投光器91からの光を遮ることによって第1ワイヤブラシ31が後退位置にあることを感知させ、そのときに第1後部センサ68は信号を適宜の制御回路を通して第1駆動部57に伝える。次に、第1ワイヤブラシ31が前進して第1遮光プレート66が第1前部センサ67と向かい合う位置に来ると、第1投光器91からの光を遮って第1ワイヤブラシ31が前進位置にあることを感知させ、そのときに第1前部センサ67は信号を第1駆動部57に伝える。第1駆動部57は、第1ハウジング71と、第1ハウジング71に納まる第1ローラ対72(図5参照)とを有し、第1ハウジング71は、第1パイプ部56と第1連結管26との接続部分を除いて水密状態にある。第1パイプ部56の後方部分56b近傍につながる第1給水管63では、第1電磁弁64が開閉することによって、第1パイプ部56の中へアルカリ水、酸性水、および水道水いずれかの洗滌水を供給することができる。なお、図3(b)の第2洗滌装置52は、第2パイプ部256の後方部分256bにおける後部センサの配置を除くと、図3(a)の第1洗滌装置51と同じであるので、第1洗滌装置51の参照番号に対応する部位にはその参照番号に200を加えて表記してある。ただし、第2洗滌装置52の後部センサの作用の詳細は、後記のとおりである。
図4,5は、第1駆動部57の頂面図と、同図のV−V線部分断面図である。ただし、図4では、第1駆動部57における第1ハウジング71の蓋73(図3(a)参照)が取り外され、第1ハウジング71の内部が見える状態にある。また、図5では、図3(a)において図示が省略されていたシャフト75とモータ76とが図示されている。図5に示されているように、第1駆動部57の第1ローラ対72は並列したゴムローラ72a,72bからなり、ゴムローラ72a,72bは第1ワイヤブラシ31の第1ワイヤ部33を挟持しながら回転して第1ワイヤブラシ31を内視鏡2に向かって前進させたり後退させたりすることができるとともに、第1ワイヤブラシ31を第1パイプ部56に対して挿抜するときには、第1ブラシ部36を通過させることができる。第1ローラ対72は、第1ギアセット74とシャフト75とを介して第1モータ76によって回転するもので、第1モータ76は、第1前部センサ67および第1後部センサ68からの信号で動作するプログラム基づいて時計方向または反時計方向へ回転したり、停止したりする。第1ギアセット74には、ローラ72a,72b、シャフト75のそれぞれに設けられたギアが含まれる。
このように形成された第1洗滌装置51では、洗滌槽3内部において、第1連結管26の第1アタッチメント59を図1における内視鏡2の鉗子挿入口22に固定する。固定するときに、第1連結管26から突出しているワイヤブラシは、鉗子挿入口22に予め挿し込んでおく。続いて、第2洗滌装置52の第2連結管226の第2アタッチメント259を適宜の治具を介して内視鏡2の吸引ボタン挿入口23に固定し、第2ワイヤブラシ231を吸引ボタン挿入口23へ挿入する。洗滌槽3の操作パネル(図示せず)を使って運転を開始すると、密栓61によって後方部分56bが閉じている第1パイプ部56では、第1給水管63の第1電磁弁64が開いて第1パイプ部56の内部にアルカリ水、酸性水、水道水のいずれかが操作パネルの設定条件に従って供給される。運転開始時の第1ワイヤブラシ31は、第1遮光プレート66が第1後部センサ68と向かい合う後退した位置にある。運転を開始した第1駆動手段57では、ゴムローラ72a,72bが第1ワイヤブラシ31に前進運動と後退運動とを反復させつつ第1ワイヤブラシ31を繰り出して、内視鏡2の鉗子側管路(図示せず)内を徐々に前進させる。第1ワイヤブラシ31の第1遮光プレート66が第1前部センサ67と向かい合う位置に到達すると、投光を遮られた第1前部センサ67からの信号で第1ワイヤブラシ31を停止させる。その後ゴムローラ72a,72bは、第1ワイヤブラシ31に前進運動と後退運動とを反復させながら、または単に後退運動させるだけで、第1ワイヤブラシ31を第1遮光プレート66が第1後部センサ68と向かい合う位置に到達するところまで戻す。通常は、このような洗滌をアルカリ水、酸性水、水道水のそれぞれについて行うことで、内視鏡の鉗子側管路(チャネル)に対する洗滌が終了する。但し、第1洗滌装置51に対して設定する運転条件の如何によって、各洗滌水ごとの洗滌時間、洗滌の繰り返し回数を変えることができる。
第1駆動部57において、第1ローラ対72を形成しているローラ72a,72bは、45〜95°のゴム硬度を有する厚さ1.5〜5mmの合成ゴム、天然ゴム、熱可塑性プラスチック等の弾性体で形成されていて周面が平滑であり、第1ワイヤ部33を介在させない状態で向かい合うときの周面どうしの好ましい離間寸法は0.3〜0.8mmである。ローラ72a,72bの周速は、ローラ72a,72b間に介在させた第1ワイヤブラシ31を挿入方向と抜脱方向とのそれぞれに100〜300mm/secの速度で、より好ましくは150〜250mm/secの速度で走行させることができるように第1ギアセット74の回転が調整されている。また、ローラ72a,72bによって第1ワイヤブラシ31を挿入方向と抜脱方向とのそれぞれに走行させるときの第1ワイヤブラシ31にかかる駆動力は後記の図7に示された方法によって測定され、直径1.6mmのワイヤブラシを使用してワイヤブラシ駆動機構を乾燥状態で運転したときに、駆動力が40N以上となるようにモータ76が選定されている。一方、第1ワイヤブラシ31には、5.3〜6.7mmの直径、より好ましくは5.5〜6.5mmの直径を有する第1ブラシ部36と、1.5〜2.0mmの直径、より好ましくは1.6〜1.8mmの直径を有し、周面が比較的平滑な第1ワイヤ部33とが使用されている。第1ブラシ部36は、例えば多数条のポリプロピレン繊維等の繊維を第1ワイヤ部33の径方向において放射状に延ばすことによって形成される。第1ワイヤ部33には、後記の図6に示された測定方法によって3.5〜5N、より好ましくは3.8〜4.5Nの曲げ剛さを示すものが使用される。そのような第1ワイヤ部33は、例えば直径0.25mmのSUS304からなる素線を5〜7本使用した撚り線を芯として、その芯の外側に直径0.4mmのSUS304からなる素線を約2.5列/mmの割合で螺旋状に密に巻き付けてなる直径が約1.6mmで、周面が平滑に近いワイヤによって作ることができる。なお、この発明におけるゴム硬度は、(株)テクロック製テクロック・デュロメータ GS706G型によって測定される値である。
図6は、第1ワイヤ部33の曲げ剛さの測定方法を示す図である。図において、第1ワイヤブラシ31の第1ブラシ部36が切り取られた第1ワイヤ部33が、その切断端部33aを支持台101のエッジ102から寸法Aだけ延出させた状態で支持台101の水平面103に固定される。切断端部33aには、エッジ102から寸法Bだけ離れた点に押圧子104を上方から接触させる。押圧子104は、ロードセル(図示せず)を内蔵しており、5mm/10secの速度で下降して、寸法Cだけ下降したときの押圧力(N)が曲げ剛さとしてゲージ106に示される。この発明では、A,B,Cそれぞれの値として、20,5,7mmが採用されている。
図7は、第1ワイヤブラシ31を鉗子挿入部側管路に挿入するときの駆動力測定方法を示す図4と同様な図である。第1洗滌装置51において第1ローラ対72を形成しているゴムローラ72aと72bとの間を通過した第1ワイヤブラシ31の第1ワイヤ部33は、屈曲することがないように、テフロン(登録商標)チューブ111がかぶせられている。第1ワイヤ部33の先端112は、テフロン(登録商標)チューブ111の先端113を介して測定器114の接触子116に当てられる。測定器114はロードセルを内蔵しており、接触子116に作用する力を指針117によって示すことができる。第1モータ76(図5参照)を作動させて第1ローラ対72によって第1ワイヤブラシ31がおよそ210mm/secの速度で挿入方向へ向かって進むように駆動して、そのときの駆動力(単位:N)を測定器114によって検出する。洗滌に必要な駆動力は、洗滌すべき管路の内径やその管路に適用する第1ワイヤブラシ31の性状によって変化する値であるが、この発明の好ましい実施態様において、鉗子挿入部側管路の全長に異常がなければ、第1ワイヤブラシ31に対する駆動力は、通常3〜8Nである。しかし、鉗子挿入部側管路が異物で塞がっているというような異常があるときには、さらに高い駆動力が必要になる。駆動力は、ワイヤブラシ駆動機構と管路とに洗滌液を供給して湿潤状態下で測定する場合と、洗滌水を供給しない乾燥状態下で測定する場合とがあって、洗滌に際して実際に必要となる駆動力は湿潤状態下で測定する。なお、第1ワイヤブラシ31を鉗子挿入部側管路から抜脱するときの駆動力を測定するには、図示されてはいないが、第1ワイヤ部33の後端部分を切断してそこにテフロン(登録商標)チューブをかぶせ、図7において第1ローラ対72に関して測定器114とは反対に置かれるもう1台の測定器の接触子に当てればよい。
このように形成された第1洗滌装置51では、図3(a)の状態の第1ワイヤブラシ31に対して洗滌液が供給されてモータ76が作動すると、鉗子挿入部側管路を洗滌する往路の第1ワイヤブラシ31は、前進するか、または前進・後退を反復しながら鉗子挿入口22から管路の先端に向かう。また、洗滌の復路では、後退するか、または後退と前進とを繰り返しながら図3(a)の状態に戻る。これら往路と復路とにおける第1ワイヤブラシ31は、従来技術のワイヤブラシと比べて比較的高い曲げ剛さを有しているが、それが撚り線であることによって湾曲した鉗子挿入部21に追随し得る程度の可撓性を有しており、しかも第1ワイヤブラシ31に対して作用する通常の駆動力は3〜8Nであるから、この駆動力に対して十分に大きな駆動力を有するモータ76の作用下に、鉗子挿入部側の管路内をスムーズに前進したり後退したりすることができる。ただし、第1駆動部57では、鉗子挿入部側管路が異物で塞がっていて第1ワイヤブラシ31がその前進または後退を阻まれてローラ72a,72bが第1ワイヤブラシ31に20〜40Nの駆動力を作用させるようになると、周面が平滑で45〜95°のゴム硬度を有するローラ72a,72bは、周面が平滑に近くて3.5〜5Nという比較的高い曲げ剛さを有する第1ワイヤ部33に対してスリップし始めて空回りし、20〜40Nを超える高い駆動力を作用させることができない。そのような第1ワイヤブラシ31は、無理に前進しようとしたり後退しようとしたりすることがないから、第1ワイヤブラシ31の先端がたとえ管路内面を押圧しているようなことがあっても、その内面に傷をつけることがない。また、3.5〜5Nの曲げ剛さを有する第1ワイヤ部33は、20〜40Nを上限とする駆動力の作用下であるならば、例え第1ワイヤブラシ31の前進が管路内の異物によって阻止されても第1ローラ対72と鉗子挿入口22との間で折れ曲がったり、その結果としてローラ72aやローラ72bに絡みついたりするということもない。さらにはまた、その程度の駆動力しか受けない第1ワイヤブラシ31は、それが前進または後退の動作中にあるときに手が触れても、その手を傷つけることがないばかりか、第1ワイヤ部33を手でつかめばその第1ワイヤブラシ31を停止させることも可能である。
ここで図3(b)に戻り、第2洗滌装置52について説明すると次のとおりである。第2洗滌装置52は、第2ワイヤブラシ231と第2駆動部257(図2参照)とからなるワイヤブラシ駆動機構を備えており、その作動機構は第1洗滌装置51のそれと同じである。すなわち、第2ワイヤブラシ231は第1ワイヤブラシ31と同じものであり、第2駆動部257はそれを作動させるプログラムを除けば、第1駆動部57と同じものである。かような第2洗滌装置52は、第2パイプ部256の後方部分256b寄りに第2後部センサ群268を有する。第2後部センサ群268は、第2パイプ部256の長さ方向へ並ぶAセンサ268aと、Bセンサ268bと、Cセンサ268cとからなる。これらA〜Cセンサ268a〜268cの構造は第2前部センサ267のそれと同じように作られている。この第2洗滌装置52は、内視鏡2のユニバーサルコード部側管路および操作部19の内部でこの管路につながっている吸引管路(いずれも図示せず)を洗滌することができるもので、第2連結管226の第2アタッチメント259は、適宜の治具を介して内視鏡2の吸引ボタン挿入口23に固定される。洗滌槽3の操作パネルを使って第2洗滌装置52を始動すると、第2ワイヤブラシ231は、第2遮光プレート266がBセンサ268bと向かい合う位置から前進し、Cセンサ268cと向かい合う位置に到達する。この間に第2ブラシ部236は内視鏡2の吸引管路を前進・後退しながら洗滌する。次に第2ワイヤブラシ231は、第2遮光プレート266がCセンサ268cと向かい合う位置からAセンサ268aと向かい合う位置まで後退し、その間に第2ブラシ部236が吸引管路から抜けて出る。さらに、第2ワイヤブラシ231は、第2遮光プレート266が第2前部センサ267と向かい合う位置に到達するまで僅かずつの前進・後退を繰り返しながら進み、その間に第2ブラシ部236がユニバーサルコード部側管路を洗滌する。この管路の全長の洗滌が終了すると、第2ワイヤブラシ231は、第2遮光プレート266がBセンサ268bと向かい合う位置まで戻る。第2ワイヤブラシ231がこのように動く間に、第2パイプ部256には、アルカリ水、酸性水、水道水いずれかの洗滌水が第2給水管263から供給される。第2ワイヤブラシ231を動かすためには、第1ワイヤブラシ31と同程度の駆動力を作用させれば十分である。
第2ワイヤブラシ231を動かすときのA〜Cセンサ268a〜268cの選択順序は、適宜変更することができる。たとえば、第2遮光プレート266は、図示例に代えてAセンサ268aまたはCセンサ268cと向かい合う位置からスタートさせることもできる。さらにはまた、内視鏡2の洗滌を終えた第2ワイヤブラシ231は、第2遮光プレート266がAセンサ268aと向かい合う位置にまで戻すことができる。第2ワイヤブラシ231がこの位置まで戻っているときに第2ブラシ部236が第2連結管226に位置していれば、その第2ブラシ部236に対してアルカリ水,酸性水、水道水を給水管263から順に供給することによって、第2ブラシ部236を十分に洗滌することができる。このようにして第2ブラシ部236の洗滌を終えた第2ワイヤブラシ231は、第2遮光プレート266をBセンサ268bと向かい合う位置にまで進めて次の内視鏡2の洗滌にそなえる。
図示例で同じ長さを有する第1洗滌装置51の第1パイプ部56と第2洗滌装置52の第2パイプ部256とは、長さの異なるものに代えることができる。また、洗滌槽3は、第1洗滌装置51または第2洗滌装置52の一方のみを取り付けて使用することもできる。
なお、この発明に係る駆動機構を使用して洗滌される市販の内視鏡2には、鉗子挿入部側管路の内径とユニバーサルコード部側管路の内径とが同じで2.8mmのものや、前者の管路の内径が2.0mmで後者の内径が2.8mmのものなどがある。これらの内視鏡に対して、この発明において例示された直径が1.6mmまたはそれ以下の第1ワイヤ部33を有する第1ワイヤブラシ31は、直径2.8mmの管路を洗滌するために作られる比較的径の大きい第1ブラシ部36を採用しても直径2.0mmの管路を洗滌することが可能であるということを本件発明者は確認済みである。第1ワイヤブラシ31と第2ワイヤブラシ231との長さが同じであるときに、このような第1ワイヤブラシ31を使用すれば、鉗子挿入部側管路とユニバーサルコード部側管路との内径が異なる内視鏡の洗滌に際して、第1ワイヤブラシ31の他に、第1ワイヤブラシ31の第1ワイヤ部33とは異なる直径の第2ワイヤ部233を有する第2ワイヤブラシ231を用意する必要がなく、第1ワイヤブラシ31を2本用意すればよいという洗滌作業上の利点が得られる。このような例から明らかなように、この発明によれば、従来例のワイヤブラシと比較して、径の小さいワイヤ部と径の大きいブラシ部とを有する1種類のワイヤブラシを管路内径の異なるさまざまな内視鏡に対して使用することができる。
この発明によれば、ワイヤブラシによって内視鏡の管路内面を傷つけたり、ワイヤブラシがそれを駆動するローラに絡みつくことのないワイヤブラシ駆動機構を有する内視鏡洗滌装置の製造が可能になる。
内視鏡洗滌装置が使用される洗滌槽の部分頂面図。 図1の洗滌槽の斜視図。 (a)と(b)とによって異なる実施態様を示す内視鏡洗滌装置の断面図。 駆動手段の頂面図。 図4のV−V線断面図。 ワイヤ部の曲げ剛さの測定方法を示す図。 ワイヤ部に対する駆動力の測定方法を示す図。
符号の説明
2 内視鏡
31 ワイヤブラシ
33 ワイヤ
36 ブラシ
51 内視鏡洗滌装置
52 内視鏡洗滌装置
57 駆動手段
72 駆動ローラ
72a ローラ
72b ローラ
76 モータ
231 ワイヤブラシ
233 ワイヤ
236 ブラシ
F 挿入方向
R 抜脱方向

Claims (3)

  1. 内視鏡の管路を洗滌するための可撓性ワイヤブラシと前記ワイヤブラシを前記内視鏡のユニバーサル側の管路および鉗子側の管路のいずれかに対して挿入・抜脱するための駆動部とを有し、前記駆動部が前記ワイヤブラシのワイヤを挟んで回転して前記ワイヤブラシを挿入・抜脱する方向へ駆動することができるように並列配置された一対のローラと前記ローラを回転させるモータとを有する内視鏡洗滌装置のワイヤブラシ駆動機構において、
    前記挿入・抜脱する方向のいずれかに向かって動く前記ワイヤブラシに20〜40Nの駆動力が作用すると、前記ローラが前記ワイヤに対して空回りして前記ワイヤブラシの動きを止めることが可能であることを特徴とする前記駆動機構。
  2. 前記ワイヤは、複数条の素線からなる撚り線であって直径が1.5〜2.0mmで曲げ剛さが3.5〜5Nの範囲にあり、一対の前記ローラは、ゴム硬度が45〜95°の範囲にある弾性体であって互いの周面の離間寸法が0.3〜0.8mmとなるように並列配置されている請求項1記載の駆動機構。
  3. 前記ワイヤは、直径0.2〜0.3mmの素線5〜7本からなる撚り線を芯とし、前記芯に対して直径0.3〜0.5mmの素線を螺旋状に巻き付けることにより形成されている請求項1または2記載の駆動機構。
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