JP4270364B2 - コンデンサ内蔵基板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線基板内にコンデンサを内蔵したコンデンサ内蔵基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の基板内部のコンデンサ形成方法は、表面に電極を形成した転写基板を2枚作成し、それら転写基板間に高誘電率のプリプレグを挟んでプレスし、図2のようにプリプレグ1の両側に電極2を配置してコンデンサとするのが一般的であった。プリプレグ1の厚みは約60μm程度であり、電極2間に介在するプリプレグ厚みは20μm程度となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記図2の構成のコンデンサの場合、以下の問題があった。
【0004】
▲1▼ 電極間に介在するプリプレグはピンホール等の欠陥があり、薄型化が不可能である。
【0005】
▲2▼ 電極はめっき法で形成するが、塩素等のめっき成分が不純物として混在しており、これが信頼性の低下を招く場合がある。
【0006】
▲3▼ プリプレグに使用する樹脂そのものに塩素等の不純物が混在している場合がある。
【0007】
▲4▼ 電極パターンのある基板の樹脂層の表面及び内部にめっき液又はエッチング液等の電解質溶液が残留している場合があり、信頼性に悪影響を及ぼしている。
【0008】
▲5▼ プレス中に樹脂が軟化して流動するので、膜厚がパターン形状及び基板内部の位置によって変化し、コンデンサ容量の精度が悪い。
【0009】
なお、コンデンサを内蔵した基板では、コンデンサの電極をエッチングで所要パターンとする場合、ハロゲンを含むエッチング処理があり、信頼性等に悪影響を及ぼすきらいがある。また、内蔵されたコンデンサの電極層と配線層とは別々の層であり、配線層形成のために別工程が必要であり、工数が多い(例えば、下記特許文献1を参照)。また、プロセス用基板上にコンデンサを形成して実装基板に転写するものである場合、プロセス用基板はガラス基板のような絶縁性のものであり、コンデンサの電極を蒸着等の薄膜技術で形成することを前提としており、量産性の点で不利であり、また配線層はコンデンサとは別に形成する必要がある(例えば、下記特許文献2を参照)。
【特許文献1】
特開平11−26943号公報
【特許文献2】
特開2000−323845号公報
【0010】
本発明は、上記の点に鑑み、高精度かつ高信頼性の高周波特性に優れる大容量コンデンサを基板内部に作製可能で、量産性に優れたコンデンサ内蔵基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願請求項1の発明に係るコンデンサ内蔵基板の製造方法は、
導電性転写基板上に配線導体及びコンデンサの一方の電極導体となる第1の電極層をパターンめっき法で同時形成する第1の電極層形成工程と、
少なくとも前記第1の電極層の全面を覆うように第1のバリア層を形成する第1のバリア層形成工程と、
前記第1のバリア層を介在させて、少なくとも前記第1の電極層の全面を覆うように誘電体層を形成する誘電体層形成工程と、
前記誘電体層のうち少なくとも前記第1の電極層の上にある部分を覆うように第2のバリア層を形成する第2のバリア層形成工程と、
前記第2のバリア層を介在させて、前記誘電体層上にコンデンサの他方の電極導体となる第2の電極層を所定位置にパターンめっき法で形成する第2の電極層形成工程と、
前記第2の電極層をマスクにして前記第1及び第2のバリア層並びに前記誘電体層を一括でドライエッチングするドライエッチング工程と、
前記第1の電極層、前記第1のバリア層、前記誘電体層、前記第2のバリア層及び前記第2の電極層を、前記第1の電極層を外側にして絶縁シートに転写し埋設状態で一体化する転写工程とを備えたことを特徴とする。
【0016】
本願請求項2の発明に係るコンデンサ内蔵基板の製造方法は、請求項1において、前記第1及び第2の電極層をピロリン酸銅めっきで形成することを特徴としている。
本願請求項3の発明に係るコンデンサ内蔵基板の製造方法は、請求項1又は2において、前記誘電体層が有機系材料であることを特徴としている。
【0017】
本願請求項4の発明に係るコンデンサ内蔵基板の製造方法は、請求項1,2又は3において、前記誘電体層を蒸着重合法で形成することを特徴としている。
【0018】
本願請求項5の発明に係るコンデンサ内蔵基板の製造方法は、請求項1,2,3又は4において、前記誘電体層がポリ尿素、ポリイミド又はポリパラキシリレンであることを特徴としている。
【0019】
本願請求項6の発明に係るコンデンサ内蔵基板の製造方法は、請求項1,2,3,4又は5において、前記導電性転写基板が表面を不動態処理したステンレスであることを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコンデンサ内蔵基板の製造方法の実施の形態を図面に従って説明する。
【0021】
図1は本発明に係るコンデンサ内蔵基板の製造方法の実施の形態を示す。まず、図1(A)のように、表面を不動態処理したステンレス等の導電性転写基板10上に、所定パターンの配線導体12及びコンデンサの一方の電極導体13を含む第1の電極層11を数μm〜数10μm(例えば10μm)の膜厚でパターンめっき法で形成することにより第1の電極層形成工程を行う。ここで、第1の電極層11を形成するための電気めっきは、めっき処理にハロゲンを含まないハロゲンフリーめっき、例えばピロリン酸銅めっきとする。めっきされる金属の種類は銅に限定されることなく、Au,Ag,Ni,Sn等めっき可能な金属を用いることができる。
【0022】
前記パターンめっき法は、パターニングにエッチングを用いないフルアディティブ法、セミアディティブ法の両者を含むものとする。パターンめっき法を用いる理由は、▲1▼エッチング法により電極層パターンを形成するのに比べてパターン精度を向上させることができ、ファインパターンに対応でき、▲2▼エッチング法ではエッチング液が残留してコンデンサの信頼性に悪影響を与えるからである。
【0023】
ステンレス等の導電性転写基板10の表面を不動態処理するのは、導体パターンの剥離性を向上させるためであり、また基板表面に適度の凹凸を設けることで、アンカー効果により転写前に電極層が導電性転写基板10から剥離することを防止する。ステンレスの材質は例えばSUS304TA材を挙げることができる。またパターンの密着性を確保するための凹凸の程度は、例えばRmaxで0.1μm〜10μm、好ましくは0.2μm〜2μmの範囲である。
【0024】
次に、図1(B)のように、コンデンサの一方の電極導体13上に、その全面を覆う高純度バリア層20をスパッター、蒸着等の乾式薄膜工法により形成することでバリア層形成工程を行う。この高純度バリア層20を設ける理由は、後工程で重ねて形成される誘電体層30中に第1の電極層11を形成している金属又は不純物が拡散して絶縁不良となるのを防止するためである。バリア層20の材質は例えば、Ti,TiN,Ta,TaN,Cr,Ni等であり、その膜厚はバリア効果が確保できる範囲内でできるだけ薄くすることが好ましい。例をあげると0.01μm〜1μm、好ましくは0.02μm〜0.2μmである。
【0025】
次に、図1(C)のように、バリア層20を介在させて前記第1の電極層11のうち電極導体13全面を覆うように高Q誘電体層30をバリア層20上に熱分解法(CVD)、蒸着、スパッター、蒸着重合法等の乾式薄膜工法で形成して誘電体層形成工程を行う。誘電体層30は、できるだけ薄く、ピンホールの無い高純度(イオン性の不純物のない)の高Q材料であることが好ましい。また、誘電体層を有機材料にすると無機材料に比べ、フレキシビリティが向上し、基板の曲げ時等に発生するクラックを防止でき、好ましい。例えばポリ尿素、ポリイミド又はポリパラキシリレン(商品名:パリレンN)が好ましい。とくに、ポリパラキシリレンの誘電体層30は蒸着重合法で、高Q、高純度の0.1〜25μmのピンホールの無いフィルムとして容易に形成でき、かつ膜厚の制御性も良好であり、耐熱性、耐薬品性及び電気絶縁性共に優れている。その電気絶縁性は280kV/mm、比誘電率ε=2.6(於1kHz)、Q=5000(於1kHz)である。その上、蒸着重合法はステップカバレッジにも優れており、仮に下地電極に凹凸があっても均一な膜付けが可能である。誘電体層30の膜厚は0.1μmより薄くすることはピンホールの可能性や絶縁耐圧の点から困難であるが、静電容量を十分確保する上では10μmより薄く形成することが望ましい。なお、電着による誘電体層形成では膜厚を薄くすることは困難で、膜厚約10μm以上となり、またイオン性の不純物が残留する場合があり、好ましくない。誘電体層は基板の全面に形成しても良いし、またメタルマスク等でマスキングを施してコンデンサの電極部のみに形成しても良い。
【0026】
その後、図1(D)のように、誘電体層30を覆う高純度バリア層40をスパッター、蒸着等の乾式薄膜工法により形成することでバリア層形成工程を行う。バリア層40の形成の範囲はコンデンサ電極上の誘電体層を全て覆う必要があり、その他の高純度バリア層40を設ける理由は前述したバリア層20を設ける理由と同じであり、材質もバリア層20と同じでよい。セミアディティブ法でパターン形成を行う場合は、バリア層の電気抵抗が充分低いときは、バリア層を下地導体層に用いることができる。そうでない場合は、バリア層の上にCu等の電気抵抗の低い金属の薄膜を基板全体に形成する。抵抗の目安は、例えばシート抵抗で5Ω以下である。Cuの場合の膜厚の例では0.05μm〜0.3μm、好ましくは0.07μm〜0.15μmである。
【0027】
次に、図1(E)のように、コンデンサの他方の電極導体となる所定パターンの第2の電極層51を数μm〜数10μm(例えば10μm)の膜厚でパターンめっき法で形成することにより第2の電極層形成工程を行う。ここで、第2の電極層51を形成するための電気めっきは、めっき処理にハロゲンを含まないハロゲンフリーめっき、例えばピロリン酸銅めっきが好ましい(第1の電極層形成工程と同様である)。
【0028】
そして、図1(F)のように、第2の電極層51をマスクとし、CF4とO2の混合ガスを用いてバリア層20,40及び誘電体層30を一括で(同時に)ドライエッチングして不要部分を除去することでドライエッチング工程を行う。これにより、導電性転写基板10上に、第1及び第2の電極層11,51、バリア層20,40及び誘電体層30からなるコンデンサ及び配線導体12が形成されることになる。ドライエッチング装置は、プラズマエッチング、マイクロ波励起ケミカルドライエッチング、マイクロ波プラズマエッチング、リアクティブイオンエッチング、イオンミリング等が利用できる。また、処理条件はバリア層と誘電体層で異ならせることができる。例えば、CF4とO2の混合ガスを用いる場合、前者(バリア層)の処理ではCF4を多く、逆に後者(誘電体層)ではO2を多くすることが好ましい。
【0029】
第1及び第2の電極層11,51、バリア層20,40及び誘電体層30が形成され、かつ前記ドライエッチング工程終了後の導電性転写基板10を、図1(G)の転写工程では、数100μm程度の厚さのビニルベンジル等の樹脂シート(転写実行時には半硬化状態となっているプリプレグ)60の一方の面に対して反転して重ね合わせて加圧し、その後、導電性転写基板10を剥離することで、第1の電極層11が外側(上側)となるように樹脂シート60に対して第1及び第2の電極層11,51、バリア層20,40及び誘電体層30(つまり、コンデンサ及び配線導体12)を転写し、埋設状態で一体化する。このとき、樹脂シート60の他方の面にも配線導体層70を転写する場合には、別途、表面を不動態処理したステンレス等の導電性転写基板80上に配線導体層70をパターンめっき法で形成したものを予め用意し、図1(G)の転写工程の際に樹脂シート60の上下を、所要の層が形成済みの導電性転写基板10,80で挟む配置として加圧後、導電性転写基板10,80を剥離すればよい。
【0030】
図1(H)のドライエッチング工程では、コンデンサ及び配線導体をなす第1及び第2の電極層11,51、バリア層20,40及び誘電体層30を転写、一体化後に樹脂シート60表面に残存しているバリア層20をCF4とO2の混合ガスを用いて除去し、これにより完成状態のコンデンサ内蔵基板が得られる。なお、バリア層20が絶縁層である場合、またバリア層をコンデンサ電極上にのみ形成した場合は除去を省略できる場合がある。
【0031】
この実施の形態によれば、次の通りの効果を得ることができる。
【0032】
(1) 誘電体層30の両側の第1及び第2の電極層11,51は、ハロゲンを用いないめっき(例えば、ピロリン酸銅めっき)処理で形成するため、電極中に不純物として塩素等のハロゲンを含有せず信頼性が高い。
【0033】
(2) Ti,TiN,Ta,TaN,Cr,Ni等の高純度バリア層20,40を誘電体層30と第1及び第2の電極層11,51間に介在させており、電極層11,51の金属(Cu等)や不純物が誘電体層中に拡散するのを防止でき、この点でも信頼性を高めることができ、誘電体層30を薄くしても絶縁不良が発生しないので大容量のコンデンサを基板内に構成できる。
【0034】
(3) コンデンサを構成する主要部はドライエッチングしているので、ウエットエッチングの場合のエッチング液中の電解質が誘電体層中に入り込んで信頼性を低下させることを回避できる。
【0035】
(4) 誘電体層30を熱分解法(CVD)、蒸着、スパッター、蒸着重合法等の乾式薄膜工法で高純度に精度良く形成でき、信頼性が良好である。とくに、ポリパラキシリレンの誘電体層30は蒸着重合法で、高Q、高純度の0.1〜25μmのピンホールの無いフィルムとして容易に形成可能であり、耐熱性、耐薬品性及び電気絶縁性共に良好であるので好ましく、高精度かつ高信頼性で大きな静電容量の内蔵コンデンサが得られる。
【0036】
(5) 第1及び第2の電極層11,51の誘電体層側の表面は、ピロリン酸銅めっき等の光沢電気めっきで電極層を形成することにより、導電性基板に多少の凹凸がある場合でも平滑に形成でき、誘電体層の膜厚の均一化、ピンホールレス化を実現でき、また電極凹凸に起因する電界集中は発生せず、この点でもコンデンサを薄型化できる。
【0037】
(6) 誘電体層30を薄膜技術で成膜するときに、導電性転写基板10及びその上の形成層に有機材料を含まないので、耐熱性が良好であり、また脱ガスも少なく、良質な誘電体薄膜を高速で成膜できる。すなわち、高純度の誘電体層を薄く形成するために、熱分解法(CVD)、蒸着、スパッター、蒸着重合法等の乾式薄膜工法が好ましく用いられるが、その際に導電性転写基板10側の温度が上昇し、膜形成の際に導電性転写基板10側に有機の構造体が含まれていると、脱ガス等により、誘電体層の密着不良、純度低下等の信頼性上重大な支障を引き起こす。本実施の形態では、誘電体層の成膜の際に導電性転写基板10側(基板10、電極層11、バリア層20)は全て無機材料なので上記問題は回避できる。
【0038】
(7) 誘電体層30は有機材料である樹脂シート60に転写されるため、誘電体層30が無機材料であると、樹脂シート30の撓みにより割れ、クラックが生じる場合があるが、本実施の形態では誘電体層30がポリ尿素、ポリイミド又はポリパラキシリレン等の有機材料であるため、そのような問題は発生しない。
【0039】
【実施例】
以下、本発明に係るコンデンサ内蔵基板の製造方法を実施例で詳述する。
【0040】
まず、図1(A)の導電性転写基板10として、0.1mm厚のステンレス(SUS304)板の表面を不動態処理したものを用意した。
【0041】
次に、不動態処理した導電性転写基板10上にスピンコーターで乾燥後の膜厚が20μmになるように液状レジストを塗布した。次に、フォトリソグラフィー法で露光、現像することにより、1mm角のコンデンサ上部電極形成のためのパターン及び配線パターン(第1の電極層11を形成するためのパターンであって導電性転写基板10が露出している部分)を直径約80mmのエリアに形成し、前記導電性転写基板10が露出したパターンに対して高純度ピロリン酸銅めっきにて高さ15μmの銅パターンを第1の電極層11として形成し、その後、レジストを有機系の剥離液を用いて剥離し、図1(A)のように導電性転写基板10上に第1の電極層11を残こすことで、パターンめっき法による第1の電極層形成工程を実行した。
【0042】
次に、図1(B)のように、第1の電極層11に含まれるコンデンサの一方の電極導体13上に、その全面を覆う高純度バリア層20として0.1μm厚のチタン膜をスパッターで形成することでバリア層形成工程を実行した。
【0043】
それから、図1(C)のように、少なくともバリア層20を介在させて前記第1の電極層11のうち電極導体13全面を覆うように誘電体層30としての5μm厚のポリパラキシリレン膜を蒸着重合法で形成して誘電体層形成工程を実行した。
【0044】
その後、図1(D)のように、誘電体層30の全面を覆う高純度バリア層40として0.1μm厚のチタン膜をスパッターで形成することでバリア層形成工程を実行した。
【0045】
次に、図1(E)のように、コンデンサの他方の電極導体となる所定パターンの第2の電極層51を第1の電極層と同様にパターンめっき法による第2の電極層形成工程で作製した。
【0046】
そして、図1(F)のように、AG製多用途プラズマ装置SYSTEM400を用い、第2の電極層51をマスクとし、CF4とO2の混合ガスでバリア層20,40及び誘電体層30を一括で(同時に)ドライエッチングして不要部分を除去することによってドライエッチング工程を実行した。
【0047】
図1(G)の樹脂シート60としての厚さ100μmのビニルベンジルのプリプレグに対して、第1及び第2の電極層11,51、バリア層20,40及び誘電体層30が形成され、かつ前記ドライエッチング工程終了後の導電性転写基板10を反転して重ね合わせて加圧し、その後導電性転写基板10を剥離することで、第1の電極層11が外側(上側)となるように樹脂シート60に対して第1及び第2の電極層11,51、バリア層20,40及び誘電体層30を転写し、一体化することで、樹脂シート60にコンデンサを埋設した基板を作製した。
【0048】
これにより、高信頼性の高周波特性に優れる高精度な大容量コンデンサを基板内部に備え、量産性に優れたコンデンサ内蔵基板を実現できた。
【0049】
以上本発明の実施の形態及び実施例について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るコンデンサ内蔵基板の製造方法は、高精度かつ高信頼性で高周波特性に優れた大容量コンデンサを基板内部に作製可能であり、しかも量産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンデンサ内蔵基板の製造方法の実施の形態を示す説明図である。
【図2】従来のコンデンサ内蔵基板の製造方法の説明図である。
【符号の説明】
10,80 導電性転写基板
11 第1の電極層
12 配線導体
13 電極導体
20,40 バリア層
30 誘電体層
51 第2の電極層
60 樹脂シート
70 配線導体層
Claims (6)
- 導電性転写基板上に配線導体及びコンデンサの一方の電極導体となる第1の電極層をパターンめっき法で同時形成する第1の電極層形成工程と、
少なくとも前記第1の電極層の全面を覆うように第1のバリア層を形成する第1のバリア層形成工程と、
前記第1のバリア層を介在させて、少なくとも前記第1の電極層の全面を覆うように誘電体層を形成する誘電体層形成工程と、
前記誘電体層のうち少なくとも前記第1の電極層の上にある部分を覆うように第2のバリア層を形成する第2のバリア層形成工程と、
前記第2のバリア層を介在させて、前記誘電体層上にコンデンサの他方の電極導体となる第2の電極層を所定位置にパターンめっき法で形成する第2の電極層形成工程と、
前記第2の電極層をマスクにして前記第1及び第2のバリア層並びに前記誘電体層を一括でドライエッチングするドライエッチング工程と、
前記第1の電極層、前記第1のバリア層、前記誘電体層、前記第2のバリア層及び前記第2の電極層を、前記第1の電極層を外側にして絶縁シートに転写し埋設状態で一体化する転写工程とを備えたことを特徴とするコンデンサ内蔵基板の製造方法。 - 前記第1及び第2の電極層をピロリン酸銅めっきで形成する請求項1記載のコンデンサ内蔵基板の製造方法。
- 前記誘電体層が有機系材料である請求項1又は2記載のコンデンサ内蔵基板の製造方法。
- 前記誘電体層を蒸着重合法で形成する請求項1,2又は3記載のコンデンサ内蔵基板の製造方法。
- 前記誘電体層がポリ尿素、ポリイミド又はポリパラキシリレンである請求項1,2,3又は4記載のコンデンサ内蔵基板の製造方法。
- 前記導電性転写基板が表面を不動態処理したステンレスである請求項1,2,3,4又は5記載のコンデンサ内蔵基板の製造方法。
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