JP4269307B2 - X線診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線の曝射により被検体内部の透視及び撮影を行うX線診断装置に関するものであって、特に、重力を利用したX線造影検査の際などに用いられるX線診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、X線撮影を行う場合、適切な診断を行う必要から、診断の対象とされる関心部位の多方向からの撮影像が必要とされることが多い。従って、従来のX線診断装置の中には、被検体に対して様々な方向からX線撮影を行うために、被検体を載置する天板が、X線照射を行うX線系に対して起倒移動を行うように構成されたものが存在する。
【0003】
このようなX線診断装置を図18に示す。同図に示すように、当該X線診断装置は、主に、長手方向に被検体Pを載置する天板100と、この天板100を支持すると共に駆動させる寝台200と、天板100に載置される被検体Pに対してX線照射を行うX線管300及び被検体Pから透過してくるX線を検出するX線検出器400を保持する保持装置500とから構成されている。
【0004】
寝台200は天板100の駆動手段であり、前述の天板100の起倒移動に加え、天板100の垂直方向移動及び長手方向(同図に示す点線矢印a方向)移動が可能に構成されている。また、保持装置500は、X線管300からのX線ビームを常に天板100の天板面に対して垂直に照射するべく、天板100の起倒角度に応じた被検体Pの体軸方向に関する回転移動(同図に示す矢印b方向)が可能に構成されている。
【0005】
しかしながら、当該X線診断装置においては、天板100の起倒移動に伴い、被検体Pの関心部位QとX線管300のX線照射源Rの位置関係にズレが生じてしまう。
【0006】
具体的には、図19に示すように、当該X線診断装置において、天板100が起倒角度θの起倒移動を行った際には、関心部位QはQからQへと移動し、X線管300のX線照射源RはRからRへと移動する。この時、起倒後の関心部位Qは、起倒前の関心部位Qから水平方向に関し移動量Aだけ、垂直方向に関し移動量Bだけ位置ズレを生じる。
【0007】
即ち、天板100の起倒移動に伴い、X線照射源Rは同図に示すRからRへと関心部位Qを中心とする回転移動を行うため、起倒後のX線照射源Rと起倒後の関心部位Qは、X線ビーム中心軸に関する水平方向にA´´だけ位置ズレを生じ、X線ビーム中心軸に関する垂直方向にB´´だけ位置ズレを生じる。
【0008】
このようにして、天板100の起倒移動に伴い、関心部位QがX線照射源Rとの間にX線ビーム中心軸に関する水平方向に位置ズレを生じると、モニタ画面に写し出される関心部位Qの撮影像が画面中央より辺周方向へと移動してしまい、特に、この位置ズレが大きな場合には、関心部位Qがモニタ画面から逸脱してしまうという問題を生じる。また、関心部位QがX線照射源Rとの間にX線ビーム中心軸に関する垂直方向に位置ズレを生じると、モニタ画面に写し出される関心部位Qの撮影像の拡大倍率に誤差が生じることになる。特に、この位置ズレが大きな場合には、この拡大倍率の誤差も非常に大きなものとなり、術者が診断の際に煩わしさを感じることになる。
【0009】
そこで、従来のX線診断装置においては、天板100の起倒移動に伴う関心部位Qの位置ズレ(図19におけるA´´及びB´´)の補正を行うために、以下に説明する補正が行われている。
【0010】
まず、寝台200の天板100の垂直方向移動(移動量B´)によって、関心部位Qの位置ズレ補正を行う。図19に示すように、天板100の垂直方向移動により関心部位Qは同図に示すQからQへと移動し、これに伴い、X線ビーム中心軸に関する水平方向の位置ズレ(移動量A´´)は改善され、X線ビーム中心軸に関する垂直方向の位置ズレ(移動量B´´)は、補正される。
【0011】
尚、上記天板100の垂直方向に関する移動量B´は、関心部位Qの天板100上面からの高さH及び関心部位Qの天板100の起倒中心Oからの水平距離Lさえ認識されれば、天板100の起倒角度θに応じて一義的に算出される値であるため、従来のX線診断装置の中には、この天板100の垂直方向移動による関心部位Qの位置ズレ補正を天板100の起倒移動に同期して自動的に行うものが存在している。
【0012】
このようにして、天板100の垂直方向移動による位置ズレ補正により、関心部位QのX線ビーム中心軸に関する水平方向の位置ズレ(移動量A´´)は改善されるのであるが、上記補正によっても、同図に示す移動量A´が、モニタ画面に写し出される関心部位Qの撮影像の位置ズレとなって現れてしまう。
【0013】
よって、この移動量A´が大きな場合(モニタ画面に写し出される関心部位Qの撮影像の位置ズレが気になる場合)には、さらに、寝台200の天板100の長手方向移動による関心部位Qの位置ズレ補正が行われる。
【0014】
ところで、この天板100の長手方向移動による位置ズレ補正は、従来においては、術者のマニュアル操作により行われていた。具体的には、術者は、モニタ画面に写し出される関心部位Qの撮影像の位置を確認しながら、関心部位Qの撮影像がモニタ画面中央に位置するように、天板100の長手方向の位置調整を行う。この位置調整により、関心部位Qは、同図におけるQからQへと移動し、これをもって関心部位QのX線ビーム中心軸に関する水平方向の位置ズレ補正が完了する。
【0015】
しかしながら、この寝台2による天板1の長手方向移動による関心部位Qの位置ズレ補正は、術者によるマニュアル操作によって行われていたため、術者は煩わしさを感じ診断の際の負担にもなっていた。
【0016】
そこで、従来のX線診断装置の中には、術者の煩わしさを解消するべく、天板の起倒移動動作の際に、X線照射源と被検体の関心部位の位置関係にズレが生じることのないよう、天板の起倒角度に応じて、天板及び/又はX線系の位置調整を自動的に行うように構成したX線診断装置も提案されている(例えば、特願2001−212407号参照。)。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記X線診断装置においては、位置調整を行う起点となる動作を天板の起倒移動動作に限定して、天板及び/又はX線系の位置調整を自動的に行うのみであり、被検体に対するアプローチも、重力を利用したX線造影検査の際などに、X線系に対する被検体の関心部位の位置を維持しつつ重力方向の移動のみを行うといったことに限定されていた。
【0018】
ところが、実際の検査等においては、術者から要望される被検体に対するアプローチの手法は多種多様であり、例えば、X線系に対する被検体の関心部位の位置は維持しつつ撮影角度だけ変化させたい場合や、手技を行い易くするために、拡大率が変化することを容認しつつ被検体の関心部位の位置を所望の位置に移動させたい場合や、他の付属装置との干渉を避けるために、X線系に対する被検体の関心部位の位置は維持しつつ、被検体の関心部位の位置を所望の位置に移動させたい場合等が生じる。
【0019】
従って、実際の検査等においては、天板の起倒移動動作に限らず、天板の垂直方向移動動作や長手方向移動動作、さらには、X線系(X線管及び検出器)を保持する保持装置の被検体の体軸方向に関する水平方向移動及び被検体の体幅方向に関する水平方向移動、被検体の体軸方向に関する回転移動等に応じて、例えば、被検体の関心部位の位置を維持しつつ重力方向の移動のみを行うといったことに限らず、X線管及び検出器間における被検体の関心部位の位置に位置ズレが生じることのないように、又は、被検体の関心部位の被検体体軸方向に関する位置に位置ズレが生じることのないように、天板及び/又はX線系の位置調整を自動的に行うこと等が要求される場合がある。
【0020】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、実際の検査等において要求される、被検体に対する多種多様のアプローチの手法に対応するべく、被検体を載置する天板、或いはX線系を保持する保持装置を移動する際に、被検体の関心部位に対するX線系のX線照射方向及び被検体の関心部位とX線系との相対位置を維持するように、又は、X線系と被検体の関心部位との相対位置を維持するように、又は、被検体の関心部位の被検体体軸方向に関する位置を維持するように、天板、或いはX線系の移動に応じて、天板及び/又はX線系の位置調整を自動的に行うX線診断装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、長手方向に沿って被検体を載置する天板を支持し、前記天板の起倒移動、垂直方向移動及び長手方向移動を行う寝台と、前記被検体に対してX線を照射するX線管と、前記X線管と対向する位置に配置され前記被検体を透過したX線を検出する検出器とを保持し、前記X線管及び前記検出器の前記天板に載置される被検体の体軸方向に関する回転移動を行う保持装置とを含むX線診断装置であって、前記保持装置の回転移動動作時に、前記被検体の関心部位に対する前記X線管からのX線照射方向、及び前記被検体の関心部位と前記X線管との相対位置を維持するように、前記保持装置の回転角度に応じて、前記寝台に前記天板の起倒移動、垂直方向移動及び長手方向移動を行わせる制御手段を備えたことを特徴とする。
【0023】
上記課題を解決するために、請求項記載の発明は、長手方向に沿って被検体を載置する天板を支持し、前記天板の起倒移動、垂直方向移動及び長手方向移動を行う寝台と、前記被検体に対してX線を照射するX線管と、前記X線管と対向する位置に配置され前記被検体を透過したX線を検出する検出器とを保持し、前記X線管及び前記検出器の前記被検体の体軸方向に関する回転移動を行う保持装置とを含むX線診断装置であって、前記寝台による前記天板の垂直移動動作時に、前記被検体の関心部位に対する前記X線管からのX線照射方向、及び前記被検体の関心部位の前記被検体の体軸方向に関する位置を維持するように、前記天板の起倒角度に応じて、前記寝台に前記天板の垂直方向移動及び長手方向移動を行わせる制御手段を備えたことを特徴とする。
【0024】
上記課題を解決するために、請求項記載の発明は、長手方向に沿って被検体を載置する天板を支持し、前記天板の起倒移動、垂直方向移動及び長手方向移動を行う寝台と、前記被検体に対してX線を照射するX線管と、前記X線管と対向する位置に配置され前記被検体を透過したX線を検出する検出器とを保持し、前記X線管及び前記検出器の前記被検体の体軸方向に関する水平方向移動を行う保持装置とを含むX線診断装置であって、前記保持装置の前記水平方向移動動作時に、前記被検体の関心部位に対する前記X線管からのX線照射方向、及び前記被検体の関心部位と前記X線管との相対位置を維持するように、前記天板の起倒角度及び前記保持装置の前記水平方向の移動量に応じて、前記寝台に前記天板の垂直方向移動及び長手方向移動を行わせる制御手段を備えたことを特徴とする。
【0025】
上記課題を解決するために、請求項記載の発明は、長手方向に沿って被検体を載置する天板を支持し、前記天板の起倒移動、垂直方向移動及び長手方向移動を行う寝台と、前記被検体に対してX線を照射するX線管と、前記X線管と対向する位置に配置され前記被検体を透過したX線を検出する検出器とを保持し、前記X線管及び前記検出器の前記被検体の体軸方向に関する水平方向移動を行う保持装置とを含むX線診断装置であって、前記寝台による前記天板の長手方向移動動作時に、前記被検体の関心部位に対する前記X線管からのX線照射方向、及び前記被検体の関心部位と前記X線管との相対位置を維持するように、前記天板の起倒角度及び前記天板の長手方向の移動量に応じて、前記寝台に前記天板の垂直方向移動を行わせると共に、前記保持装置に前記X線管及び前記検出器の前記被検体の体軸方向に関する水平方向移動を行わせる制御手段を備えたことを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るX線診断装置の様々な実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0029】
[第一の実施形態]
まず、第一の実施形態として、本発明の請求項1に係るX線診断装置、即ち、操作者の操作によりX線系を保持する保持装置を被検体の体軸方向に関して回転移動(臨床上のCAR/CAU動作)させる場合に、臨床上の関心領域(以下、関心部位と称する)の位置を維持するように、保持装置と寝台の相対角度を保持しつつハーモニックチルトを行うX線診断装置について説明する。以下、このような機能をCAS連動動作と称する。
【0030】
(X線診断装置の構成)
図1に、本実施形態におけるX線診断装置の全体構成図を示す。同図に示すように、当該X線診断装置は、主に、被検体Pを載置する天板1と、この天板1を支持すると共に駆動させる寝台2と、天板1に載置される被検体Pに対してX線照射を行うX線管3及び被検体Pから透過してくるX線を検出するX線検出器4を保持し、これらを駆動する保持装置5と、寝台2及び保持装置5の駆動操作を行う操作パネル6と、この操作パネル6による操作に基づき寝台2及び保持装置5の駆動制御を行う制御部7とから構成されている。
【0031】
寝台2は、天板1の駆動手段であり、天板1の起倒移動に加え、垂直方向移動、長手方向(同図に示す点線矢印a方向)移動、短手方向(同図に示す奥行き方向)移動が可能に構成されている。また、保持装置5は、X線管3からのX線ビームを常に天板1の天板面に関して垂直に照射するべく、天板1の起倒角度に応じた関心部位Qを中心とする回転移動、即ち、天板1の長手方向に関する回転(同図における矢印b方向)移動が可能に構成されている。また、保持装置5は、被検体Pの天板1への載置の際に、その妨げとならないように水平方向(同図における矢印c方向)に関して移動可能に構成される場合もある。
【0032】
尚、本実施形態におけるX線診断装置の天板1の起倒移動中心は、便宜上の都合により、天板1の上面(同図におけるOの位置)に設定されるものとする。但し、天板1の起倒移動中心は、天板1の上面から外れた位置に設定されても良く、この詳細については後述する。
【0033】
(X線診断装置の動作)
以下、当該X線診断装置の動作について、図1乃至図3を参照しつつ、撮影手順に従って説明する。
【0034】
図1に示すように、まず、X線撮影に先立ち、被検体Pの関心部位QがX線管3のX線ビーム照射中心軸にあるX線照射源Rの直下に配置される。この時、被検体Pの体幅方向(同図における奥行き方向)に関する位置調整は、天板1の短手方向移動により行われ、被検体Pの体軸方向(同図における左右方向)に関する位置調整は、保持装置5の水平方向移動又は天板1の長手方向移動により行われる。この位置調整により、被検体Pの関心部位QとX線照射源Rの水平方向(図における左右方向)に関する位置は一致し、この時、X線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lが、保持装置5及び寝台2内に設けられた図示省略のセンサからの検出結果に基づき、制御部7において算出される。
【0035】
次に、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが、制御部7により下記の方法によって算出される。まず被検体Pの関心部位Qが、保持装置5の回転中心とその高さを一致するように位置調整される(このように、被検体Pの関心部位Qを保持装置5の回転中心に一致させることで、保持装置5の回転移動の際にも、両者の位置関係を常に一定に保つことができる)。尚、この位置調整は、X線透視下における術者の寝台2の操作、具体的には、天板1の垂直方向移動によって行われる。この時、寝台2内に設けられた図示省略のセンサによって、天板1の位置(高さ)が検出され、この高さを基に被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが算出される(保持装置5の回転中心は固定位置にあるため、天板1の高さを検出することにより、両者間の距離、即ち被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHを一義的に算出することができる)。
【0036】
このような事前準備が成された上で、術者の操作により保持装置5の被検体Pの体軸方向に関する回転移動が行われる。この保持装置5の回転移動が開始されると、直ちに、保持装置5の回転角度、即ち、これに支持されるX線管3及びX線検出器4の回転角度が保持装置5内に設けられた図示省略のセンサにより検出され、制御部7においてX線管3及びX線検出器4の回転角度の回転角度に基づく補正量が算出される。
【0037】
例えば、図2に示すように、保持装置5の回転移動(回転角度φ)に伴い、X線管3から照射されるX線ビームの中心軸がRからRへ移動したとする。この時、X線ビームの中心軸と関心部位Qとの間には、X線ビームの照射角度に関して角度φだけズレが生じる。このX線ビームの照射角度に関する角度φが基本となって、同図に示す、天板1の起倒角度θ、長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´が算出される。
【0038】
具体的には、図2に示すように、保持装置5の回転角度がφのとき、X線ビーム中心軸がRからRへ移動したとする。この時、保持装置5の回転角度φに応じて、X線ビームの照射角度を補正するべく天板1の起倒角度θも、θ=φと決定される。次に、この天板1の起倒移動に伴い、関心部位QがQからQへ移動したと仮想する。すると、天板1の長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´は、同図に示すように表すことができる。即ち、関心部位Qを垂直方向に関して移動量B´だけ移動させることで、関心部位QはQからQへ移動し、さらに、関心部位Qを天板1の長手方向に関して移動量A´だけ移動させることで、関心部位QはQからQへ移動し、これをもって関心部位Qに関する重力方向は変化するも、X線ビームの中心軸と関心部位QとのX線ビームの照射角度のズレ(角度φ)は補正される。尚、補正を行う際の天板1の各移動方向は、当然のことながら位置ズレを無くす方向に決定される。
【0039】
尚、以上に述べた天板1の起倒角度θ、長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´は、X線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lと、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが既知であれば一義的に算出することができる。従って、図3に示すように、制御部7はX線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lと、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHを算出しつつ、これらと保持装置5の回転角度φに関する情報とから上記天板1の起倒角度θ、長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´の値を算出して、起倒角度θに基づき寝台2による天板1の起倒動作に関する駆動制御を、また、移動量A´に基づき寝台2による天板1の長手方向動作に関する駆動制御を、さらには、移動量B´に基づき寝台2による天板1の垂直方向動作に関する駆動制御を行う。
【0040】
因みに、以上に述べた制御部7による天板1の起倒動作、長手方向動作及び垂直方向動作に関する駆動制御は、何れも保持装置5の回転動作に同期して、同時に行われるものである。従って、X線照射源Rと関心部位Qとの位置関係(X線照射方向も含む)は、常に同じ条件に保たれることとなる。
【0041】
このような保持装置5及び天板1の動作と同時に、X線管3よりX線照射が行われ、X線検出器4により被検体Pを透過したX線の検出が行われることにより、重力方向が変化しつつある被検体Pの関心部位Qの撮影像がモニタへ表示される。
【0042】
以上に述べたように、本実施形態に係るX線診断装置は、X線撮影より得られる被検体の関心部位の撮影像を、重力方向のみを変化させつつ、常にモニタの中央付近に保持することができ、関心部位の撮影像がモニタの表示範囲外へと外れてしまうというような問題を避けることができると共に、関心部位の撮影像がモニタ表示される際の拡大率を、常に一定値に維持することができる。さらに、天板の位置調整は、保持装置の回転角度に応じて自動的に行われるものであるため、術者による操作も必要とせず、術者は、煩わしさを感じることなく診断を行うことができる。
【0043】
[第二の実施形態]
次に、第二の実施形態として、本発明の請求項2に係るX線診断装置、即ち、操作者の操作により天板を起倒移動させる場合に、関心部位の位置が天板長手方向に関しては維持されるように、また、関心部位の拡大率が維持されるように天板の垂直方向動作及び長手方向動作を行うX線診断装置について説明する。
【0044】
即ち、本動作は、CAS連動動作と同じ動きを行うことと同じであり、寝台単独で起倒動作を行うためCAR/CAUとの相対角度は変化する。また、CAS連動動作との違いは、保持装置のCAR/CAUと寝台の起倒角度とのハーモニックチルト開始時点で相対角度を維持する起倒回転追従動作を行うか、寝台単体で起倒動作を行うかの違いであり、追従位置算出方法は同じである。
【0045】
(X線診断装置の構成)
図1を準用して、本実施形態におけるX線診断装置の全体構成図を示す。尚、当該装置の詳細については、前述の第一の実施形態におけるX線診断装置と同様であるため、ここでの記載は省略する。
【0046】
(X線診断装置の動作)
以下、当該X線診断装置の動作について、図1、図4及び図5を参照しつつ、撮影手順に従って説明する。
【0047】
図1に示すように、まず、X線撮影に先立ち、被検体Pの関心部位QがX線管3のX線ビーム照射中心軸にあるX線照射源Rの直下に配置される。この時、被検体Pの体幅方向(同図における奥行き方向)に関する位置調整は、天板1の短手方向移動により行われ、被検体Pの体軸方向(同図における左右方向)に関する位置調整は、保持装置5の水平方向移動又は天板1の長手方向移動により行われる。この位置調整により、被検体Pの関心部位QとX線照射源Rの水平方向(図における左右方向)に関する位置は一致し、この時、X線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lが、保持装置5及び寝台2内に設けられた図示省略のセンサからの検出結果に基づき、制御部7において算出される。
【0048】
次に、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが、制御部7により下記の方法によって算出される。まず被検体Pの関心部位Qが、保持装置5の回転中心とその高さを一致するように位置調整される(このように、被検体Pの関心部位Qを保持装置5の回転中心に一致させることで、保持装置5の回転移動の際にも、両者の位置関係を常に一定に保つことができる)。尚、この位置調整は、X線透視下における術者の寝台2の操作、具体的には、天板1の垂直方向移動によって行われる。この時、寝台2内に設けられた図示省略のセンサによって、天板1の位置(高さ)が検出され、この高さを基に被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが算出される(保持装置5の回転中心は固定位置にあるため、天板1の高さを検出することにより、両者間の距離、即ち被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHを一義的に算出することができる)。
【0049】
このような事前準備が成された上で、術者の操作により天板1の起倒移動が行われる。この天板1の起倒移動が開始されると、直ちに、天板1の起倒角度が寝台2内に設けられた図示省略のセンサにより検出され、制御部7において天板1の起倒角度に基づく補正量が算出される。
【0050】
例えば、図4に示すように、天板1の起倒移動(回転角度θ)に伴い、関心領域QがQからQへ移動したとする。この時、X線ビームの中心軸と関心部位Qとの間には、天板1の長手方向に関する位置及び垂直方向に関する位置にズレが生じる。この天板1の起倒移動に関する回転角度θが基本となって、同図に示す、天板1の長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´が算出される。
【0051】
具体的には、図4に示すように、天板1の起倒角度がθのとき、関心部位QがQからQへ移動したとする。すると、天板1の長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´は、同図に示すように表すことができる。即ち、関心部位Qを天板1の長手方向に関して移動量A´だけ移動させることで、関心部位QはQからQへ移動し、さらに、関心部位Qを垂直方向に関して移動量B´だけ移動させることで、関心部位QはQからQへ移動し、これをもって関心部位Qに関するX線ビームの照射方向は変化するも、X線ビームの中心軸と関心部位Qとの水平方向の位置ズレ及びX線照射源Rと関心部位Qとの距離、即ち拡大率は補正される。尚、補正を行う際の天板1の各移動方向は、当然のことながら位置ズレを無くす方向に決定される。
【0052】
尚、以上に述べた天板1の長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´は、X線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lと、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが既知であれば一義的に算出することができる。従って、図5に示すように、制御部7はX線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lと、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHを算出しつつ、これらと天板1の起倒角度θに関する情報とから上記天板1の長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´の値を算出して、移動量A´に基づき寝台2による天板1の長手方向動作に関する駆動制御を、また、移動量B´に基づき寝台2による天板1の垂直方向動作に関する駆動制御を行う。
【0053】
因みに、以上に述べた制御部7による天板1の長手方向動作及び垂直方向動作に関する駆動制御は、何れも天板1の起倒動作に同期して、同時に行われるものである。従って、X線照射源Rと関心部位Qとの位置関係(X線照射方向は除く)は、常に同じ条件に保たれることとなる。
【0054】
このような天板1の動作と同時に、X線管3よりX線照射が行われ、X線検出器4により被検体Pを透過したX線の検出が行われることにより、撮影方向が変化しつつある被検体Pの関心部位Qの撮影像がモニタへ表示される。
【0055】
以上に述べたように、本実施形態に係るX線診断装置は、X線撮影より得られる被検体の関心部位の撮影像を、撮影方向は変化させつつ、常にモニタの中央付近に保持することができ、関心部位の撮影像がモニタの表示範囲外へと外れてしまうというような問題を避けることができると共に、関心部位の撮影像がモニタ表示される際の拡大率を、常に一定値に維持することができる。さらに、天板の位置調整は、天板の起倒角度に応じて自動的に行われるものであるため、術者による操作も必要とせず、術者は、煩わしさを感じることなく診断を行うことができる。
【0056】
[第三の実施形態]
次に、第三の実施形態として、本発明の請求項3に係るX線診断装置、即ち、操作者の操作により天板を垂直方向に移動させて、関心部位の拡大率を変化させる場合に、関心部位の位置が天板長手方向に関しては維持されるように、天板の長手方向動作を行うX線診断装置について説明する。
【0057】
(X線診断装置の構成)
図1を準用して、本実施形態におけるX線診断装置の全体構成図を示す。尚、当該装置の詳細については、前述の第一の実施形態におけるX線診断装置と同様であるため、ここでの記載は省略する。
【0058】
(X線診断装置の動作)
以下、当該X線診断装置の動作について、図1、図6及び図7を参照しつつ、撮影手順に従って説明する。
【0059】
図1に示すように、まず、X線撮影に先立ち、被検体Pの関心部位QがX線管3のX線ビーム照射中心軸にあるX線照射源Rの直下に配置される。この時、被検体Pの体幅方向(同図における奥行き方向)に関する位置調整は、天板1の短手方向移動により行われ、被検体Pの体軸方向(同図における左右方向)に関する位置調整は、保持装置5の水平方向移動又は天板1の長手方向移動により行われる。この位置調整により、被検体Pの関心部位QとX線照射源Rの水平方向(図における左右方向)に関する位置は一致し、この時、X線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lが、保持装置5及び寝台2内に設けられた図示省略のセンサからの検出結果に基づき、制御部7において算出される。
【0060】
次に、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが、制御部7により下記の方法によって算出される。まず被検体Pの関心部位Qが、保持装置5の回転中心とその高さを一致するように位置調整される(このように、被検体Pの関心部位Qを保持装置5の回転中心に一致させることで、保持装置5の回転移動の際にも、両者の位置関係を常に一定に保つことができる)。尚、この位置調整は、X線透視下における術者の寝台2の操作、具体的には、天板1の垂直方向移動によって行われる。この時、寝台2内に設けられた図示省略のセンサによって、天板1の位置(高さ)が検出され、この高さを基に被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが算出される(保持装置5の回転中心は固定位置にあるため、天板1の高さを検出することにより、両者間の距離、即ち被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHを一義的に算出することができる)。
【0061】
このような事前準備が成された上で、術者の操作により天板1の垂直方向の移動が行われる。この天板1の垂直方向の移動が開始されると、直ちに、天板1の垂直方向に関する移動量が寝台2内に設けられた図示省略のセンサにより検出され、制御部7において天板1の垂直方向に関する移動量に基づく補正量が算出される。
【0062】
例えば、図6に示すように、X線ビームの中心軸に角度φだけの傾きがあって、且つ、天板1の起倒角度にθだけの傾きがある場合に、天板1の垂直方向移動(移動量B)に伴い、関心部位QがQからQへ移動したとする。この時、X線ビームの中心軸と関心部位Qとの間には、X線ビームの照射角度と、天板1の長手方向に関する位置にズレが生じる。この際、X線ビームの照射角度に関する角度φ、天板1の起倒角度θ、天板1の垂直方向に関する移動量Bが基本となって、同図に示す、天板1の長手方向に関する移動量A´が算出される。
【0063】
具体的には、図6に示すように、X線ビームの中心軸に角度φだけの傾きがあって、且つ、天板1の起倒角度にθだけの傾きがある場合に、天板1の垂直方向移動(移動量B)に伴い、関心部位QがQからQへ移動したとする。すると、天板1の長手方向に関する移動量A´は、同図に示すように表すことができる。即ち、関心部位Qを天板1の長手方向に関して移動量A´だけ移動させることで、関心部位QはQからQへ移動し、これをもって関心部位Qに関する拡大率は変化するも、X線ビームの中心軸と関心部位Qとの水平方向の位置ズレ及びX線ビームの照射方向は補正される。尚、補正を行う際の天板1の各移動方向は、当然のことながら位置ズレを無くす方向に決定される。
【0064】
尚、以上に述べた天板1の長手方向に関する移動量A´は、X線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lと、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが既知であれば一義的に算出することができる。従って、図7に示すように、制御部7はX線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lと、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHを算出しつつ、これらと天板1の水直方向の移動量Bに関する情報とから上記天板1の長手方向に関する移動量A´の値を算出して、移動量A´に基づき寝台2による天板1の長手方向動作に関する駆動制御を行う。
【0065】
因みに、以上に述べた制御部7による天板1の長手方向動作に関する駆動制御は、天板1の垂直方向動作に同期して、同時に行われるものである。従って、X線照射源Rと関心部位Qとの位置関係(X線照射方向を含む)は、常に同じ条件に保たれることとなる。
【0066】
このような天板1の動作と同時に、X線管3よりX線照射が行われ、X線検出器4により被検体Pを透過したX線の検出が行われることにより、拡大率が変化しつつある被検体Pの関心部位Qの撮影像がモニタへ表示される。
【0067】
以上に述べたように、本実施形態に係るX線診断装置は、X線撮影より得られる被検体の関心部位の撮影像を、拡大率は変化させつつ、常にモニタの中央付近に保持することができ、関心部位の撮影像がモニタの表示範囲外へと外れてしまうというような問題を避けることができる。さらに、天板の位置調整は、天板の垂直方向に関する移動量に応じて自動的に行われるものであるため、術者による操作も必要とせず、術者は、煩わしさを感じることなく診断を行うことができる。
【0068】
[第四の実施形態]
次に、第四の実施形態として、本発明の請求項4に係るX線診断装置、即ち、参照モニタやインジェクタ、心電計等の付随装置が手技を行う際等に邪魔となり、手技を行う場所を移動させるべく、操作者の操作によりX線管及びX線検出器を保持する保持装置を被検体の体軸方向に水平移動させる場合に、関心部位の位置が維持されるように、天板の長手方向動作及び垂直方向動作を行うX線診断装置について説明する。
【0069】
(X線診断装置の構成)
図1を準用して、本実施形態におけるX線診断装置の全体構成図を示す。尚、当該装置の詳細については、前述の第一の実施形態におけるX線診断装置と同様であるため、ここでの記載は省略する。
【0070】
(X線診断装置の動作)
以下、当該X線診断装置の動作について、図1、図8及び図9を参照しつつ、撮影手順に従って説明する。
【0071】
図1に示すように、まず、X線撮影に先立ち、被検体Pの関心部位QがX線管3のX線ビーム照射中心軸にあるX線照射源Rの直下に配置される。この時、被検体Pの体幅方向(同図における奥行き方向)に関する位置調整は、天板1の短手方向移動により行われ、被検体Pの体軸方向(同図における左右方向)に関する位置調整は、保持装置5の水平方向移動又は天板1の長手方向移動により行われる。この位置調整により、被検体Pの関心部位QとX線照射源Rの水平方向(図における左右方向)に関する位置は一致し、この時、X線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lが、保持装置5及び寝台2内に設けられた図示省略のセンサからの検出結果に基づき、制御部7において算出される。
【0072】
次に、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが、制御部7により下記の方法によって算出される。まず被検体Pの関心部位Qが、保持装置5の回転中心とその高さを一致するように位置調整される(このように、被検体Pの関心部位Qを保持装置5の回転中心に一致させることで、保持装置5の回転移動の際にも、両者の位置関係を常に一定に保つことができる)。尚、この位置調整は、X線透視下における術者の寝台2の操作、具体的には、天板1の垂直方向移動によって行われる。この時、寝台2内に設けられた図示省略のセンサによって、天板1の位置(高さ)が検出され、この高さを基に被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが算出される(保持装置5の回転中心は固定位置にあるため、天板1の高さを検出することにより、両者間の距離、即ち被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHを一義的に算出することができる)。
【0073】
このような事前準備が成された上で、術者の操作により保持装置5の被検体Pの体軸方向に水平移動が行われる。この保持装置5の水平移動が開始されると、直ちに、保持装置5(これに支持されるX線管3及びX線検出器4)の水平方向に関する移動量が保持装置5内に設けられた図示省略のセンサにより検出され、制御部7において保持装置5の水平方向に関する移動量に基づく補正量が算出される。
【0074】
例えば、図8に示すように、X線ビームの中心軸に角度φだけの傾きがあって、且つ、天板1の起倒角度にθだけの傾きがある場合に、保持装置5の水平方向移動(移動量A)に伴い、X線ビームの中心軸がRからRへ移動したとする。この時、X線ビームの中心軸と関心部位Qとの間には、X線ビームの照射角度と、天板1の長手方向に関する水平位置にズレが生じる。この際、X線ビームの照射角度に関する角度φ、天板1の起倒角度θ、保持装置5の水平方向に関する移動量Aが基本となって、同図に示す、天板1の長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´が算出される。
【0075】
具体的には、図8に示すように、X線ビームの中心軸に角度φだけの傾きがあって、且つ、天板1の起倒角度にθだけの傾きがある場合に、保持装置5の水平方向移動(移動量C)に伴い、X線ビームの中心軸がRからRへ移動したとする。すると、天板1の長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´は、同図に示すように表すことができる。即ち、関心部位Qを垂直方向に関して移動量B´だけ移動させることで、関心部位QはQからQへ移動し、さらに、天板1の長手方向に関して移動量A´だけ移動させることで、関心部位QはQからQへ移動し、これをもってX線ビームの中心軸と関心部位Qとの天板1の長手方向の位置ズレ及びX線ビームの照射方向、X線照射源Rと関心部位Qとの距離は補正される。尚、補正を行う際の天板1の各移動方向は、当然のことながら位置ズレを無くす方向に決定される。
【0076】
尚、以上に述べた天板1の長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´は、X線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lと、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが既知であれば一義的に算出することができる。従って、図9に示すように、制御部7はX線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lと、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHを算出しつつ、これらと保持装置5の水平方向の移動量Cに関する情報とから上記天板1の長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´の値を算出して、移動量A´に基づき寝台2による天板1の長手方向動作に関する駆動制御を、また、移動量B´に基づき寝台2による天板1の垂直方向動作に関する駆動制御を行う。
【0077】
因みに、以上に述べた制御部7による天板1の長手方向動作に関する駆動制御は、保持装置5の水平方向動作に同期して、同時に行われるものである。従って、X線照射源Rと関心部位Qとの位置関係(X線照射方向を含む)は、常に同じ条件に保たれることとなる。
【0078】
このような保持装置5及び天板1の動作と同時に、X線管3よりX線照射が行われ、X線検出器4により被検体Pを透過したX線の検出が行われることにより、被検体Pの関心部位Qの撮影像がモニタへ表示される。
【0079】
以上に述べたように、本実施形態に係るX線診断装置は、X線撮影より得られる被検体の関心部位の撮影像を、常にモニタの中央付近に保持することができ、関心部位の撮影像がモニタの表示範囲外へと外れてしまうというような問題を避けることができる。また、該関心部位の撮影像がモニタ表示される際の拡大率を、常に一定値に維持することができる。さらに、天板の位置調整は、保持装置の水平方向に関する移動量に応じて自動的に行われるものであるため、術者による操作も必要とせず、術者は、煩わしさを感じることなく診断を行うことができる。
【0080】
[第五の実施形態]
次に、第五の実施形態として、本発明の請求項5に係るX線診断装置、即ち、参照モニタやインジェクタ、心電計等の付随装置が手技を行う際等に邪魔となり、手技を行う場所を移動させるべく、操作者の操作により天板を長手方向に移動させる場合に、関心部位の位置が維持されるように、保持装置の天板長手方向に関する水平移動及び天板の垂直方向動作を行うX線診断装置について説明する。
【0081】
(X線診断装置の構成)
図1を準用して、本実施形態におけるX線診断装置の全体構成図を示す。尚、当該装置の詳細については、前述の第一の実施形態におけるX線診断装置と同様であるため、ここでの記載は省略する。
【0082】
(X線診断装置の動作)
以下、当該X線診断装置の動作について、図1、図10及び図11を参照しつつ、撮影手順に従って説明する。
【0083】
図1に示すように、まず、X線撮影に先立ち、被検体Pの関心部位QがX線管3のX線ビーム照射中心軸にあるX線照射源Rの直下に配置される。この時、被検体Pの体幅方向(同図における奥行き方向)に関する位置調整は、天板1の短手方向移動により行われ、被検体Pの体軸方向(同図における左右方向)に関する位置調整は、保持装置5の水平方向移動又は天板1の長手方向移動により行われる。この位置調整により、被検体Pの関心部位QとX線照射源Rの水平方向(図における左右方向)に関する位置は一致し、この時、X線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lが、保持装置5及び寝台2内に設けられた図示省略のセンサからの検出結果に基づき、制御部7において算出される。
【0084】
次に、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが、制御部7により下記の方法によって算出される。まず被検体Pの関心部位Qが、保持装置5の回転中心とその高さを一致するように位置調整される(このように、被検体Pの関心部位Qを保持装置5の回転中心に一致させることで、保持装置5の回転移動の際にも、両者の位置関係を常に一定に保つことができる)。尚、この位置調整は、X線透視下における術者の寝台2の操作、具体的には、天板1の垂直方向移動によって行われる。この時、寝台2内に設けられた図示省略のセンサによって、天板1の位置(高さ)が検出され、この高さを基に被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが算出される(保持装置5の回転中心は固定位置にあるため、天板1の高さを検出することにより、両者間の距離、即ち被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHを一義的に算出することができる)。
【0085】
このような事前準備が成された上で、術者の操作により天板1の長手方向移動が行われる。この天板1の長手方向移動が開始されると、直ちに、天板1の長手方向に関する移動量が寝台2内に設けられた図示省略のセンサにより検出され、制御部7において天板1の長手方向に関する移動量に基づく補正量が算出される。
【0086】
例えば、図10に示すように、X線ビームの中心軸に角度φだけの傾きがあって、且つ、天板1の起倒角度にθだけの傾きがある場合に、天板1の長手方向移動(移動量A)に伴い、関心部位QがQからQへ移動したとする。この時、X線ビームの中心軸と関心部位Qとの間には、X線ビームの照射角度と、天板1の長手方向に関する水平位置にズレが生じる。この際、X線ビームの照射角度に関する角度φ、天板1の起倒角度θ、天板1の長手方向に関する移動量Aが基本となって、同図に示す、保持装置5の水平方向の移動量C´と、天板1の垂直方向に関する移動量B´が算出される。
【0087】
具体的には、図10に示すように、X線ビームの中心軸に角度φだけの傾きがあって、且つ、天板1の起倒角度にθだけの傾きがある場合に、天板1の長手方向移動(移動量A)に伴い、関心部位QがQからQへ移動したとする。すると、保持装置5の水平方向の移動量C´と、天板1の垂直方向に関する移動量B´は、同図に示すように表すことができる。即ち、保持装置5を水平方向に関して移動量C´だけ移動させた上で、関心部位Qを垂直方向に関して移動量B´だけ移動させることで、関心部位QはQからQへ移動し、これをもってX線ビームの中心軸と関心部位Qとの天板1の長手方向の位置ズレ及びX線ビームの照射方向、X線照射源Rと関心部位Qとの距離は補正される。尚、補正を行う際の保持装置5及び天板1の各移動方向は、当然のことながら位置ズレを無くす方向に決定される。
【0088】
尚、以上に述べた保持装置5の水平方向に関する移動量C´及び天板1の垂直方向に関する移動量B´は、X線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lと、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが既知であれば一義的に算出することができる。従って、図11に示すように、制御部7はX線照射源R(関心部位Q)と天板1の起倒中心Oとの水平距離Lと、被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHを算出しつつ、これらと天板1の長手方向の移動量Aに関する情報とから上記保持装置5の水平方向に関する移動量C´と天板1の垂直方向に関する移動量B´の値を算出して、移動量C´に基づき保持装置5の水平方向動作に関する駆動制御を、また、移動量B´に基づき寝台2による天板1の垂直方向動作に関する駆動制御を行う。
【0089】
因みに、以上に述べた制御部7による保持装置5の水平方向動作及び天板1の垂直方向動作に関する駆動制御は、天板1の長手方向動作に同期して、同時に行われるものである。従って、X線照射源Rと関心部位Qとの位置関係(X線照射方向を含む)は、常に同じ条件に保たれることとなる。
【0090】
このような保持装置5及び天板1の動作と同時に、X線管3よりX線照射が行われ、X線検出器4により被検体Pを透過したX線の検出が行われることにより、被検体Pの関心部位Qの撮影像がモニタへ表示される。
【0091】
以上に述べたように、本実施形態に係るX線診断装置は、X線撮影より得られる被検体の関心部位の撮影像を、常にモニタの中央付近に保持することができ、関心部位の撮影像がモニタの表示範囲外へと外れてしまうというような問題を避けることができる。また、該関心部位の撮影像がモニタ表示される際の拡大率を、常に一定値に維持することができる。さらに、保持装置及び天板の位置調整は、天板の長手方向に関する移動量に応じて自動的に行われるものであるため、術者による操作も必要とせず、術者は、煩わしさを感じることなく診断を行うことができる。
【0092】
[第六の実施形態]
次に、第六の実施形態として、本発明の請求項6に係るX線診断装置、即ち、参照モニタやインジェクタ、心電計等の付随装置が手技を行う際等に邪魔となり、手技を行う場所を移動させるべく、操作者の操作により保持装置を水平方向に回転移動させる場合に、関心部位の位置が維持されるように、保持装置の天板長手方向及び天板短手方向に関する水平移動動作を行うX線診断装置について説明する。
【0093】
(X線診断装置の構成)
図1及び図12に、本実施形態におけるX線診断装置の全体構成図を示す。尚、前述の第一の実施形態におけるX線診断装置と同様の構成部分については、ここでの記載は省略する。
【0094】
図1に示すように、当該X線診断装置は、前述の第一実施形態におけるX線診断装置と同様の構成を採ると共に、さらに図12に示すように、X線管3及びX線検出器4を保持する保持装置5が、回転中心Sを中心とする水平方向(同図における矢印d方向)に関する回転移動及び天板1の短手方向(同図における矢印e方向)への水平移動が可能に構成されている。また、被検体Pを載置する天板1が、その一端に設けられた回転中心Tを中心とする水平方向(同図における矢印f方向)に関する円弧移動が可能に構成されている。
【0095】
(X線診断装置の動作)
以下、当該X線診断装置の動作について、図1、図12乃至図14を参照しつつ、撮影手順に従って説明する。
【0096】
図1に示すように、まず、X線撮影に先立ち、被検体Pの関心部位QがX線管3のX線ビーム照射中心軸にあるX線照射源Rの直下に配置される。この時、被検体Pの体幅方向(同図における奥行き方向)に関する位置調整は、天板1の短手方向移動により行われ、被検体Pの体軸方向(同図における左右方向)に関する位置調整は、保持装置5の水平方向移動又は天板1の長手方向移動により行われる。この位置調整により、被検体Pの関心部位QとX線照射源Rの水平方向(図における左右方向)に関する位置は一致し、この時、図13に示すX線照射源R(関心部位Q)と天板1の回転中心Tとの水平距離Mが、保持装置5及び寝台2内に設けられた図示省略のセンサからの検出結果に基づき、制御部7において算出される。同時に、X線照射源R(関心部位Q)と保持装置5の回転中心Sとの水平距離Jが、保持装置5及び寝台2内に設けられた図示省略のセンサからの検出結果に基づき、制御部7において算出される。尚、この水平距離Jは固定値であるため、予め制御部7において所定の値が設定されることとしても良い。さらに、被検体Pの関心部位Qが、保持装置5の回転中心とその高さを一致するように位置調整される(このように、被検体Pの関心部位Qを保持装置5の回転中心に一致させることで、保持装置5の回転移動の際にも、両者の位置関係を常に一定に保つことができる)。尚、この位置調整は、X線透視下における術者の寝台2の操作、具体的には、天板1の垂直方向移動によって行われる。この時、寝台2内に設けられた図示省略のセンサによって天板1の位置(高さ)が検出され、この高さを基に、制御部7により被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが算出される(保持装置5の回転中心は固定位置にあるため、天板1の高さを検出することにより、両者間の距離、即ち被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHを一義的に算出することができる)。
【0097】
このような事前準備が成された上で、術者の操作により保持装置5の水平方向に関する回転移動が行われる。この保持装置5の水平方向に関する回転移動が開始されると、直ちに、保持装置5の水平方向に関する回転角度が保持装置5内に設けられた図示省略のセンサにより検出され、制御部7において保持装置5の水平方向に関する回転角度に基づく補正量が算出される。
【0098】
例えば、図13に示すように、保持装置5の水平方向に関する回転移動(回転角度ψ)に伴い、X線照射源RがRからRへ移動したとする。この時、X線照射源Rと関心部位Qとの間には、天板1の長手方向及び短手方向に関する水平位置にズレが生じる。この際、保持装置5の水平方向に関する回転角度ψ、X線照射源Rと回転中心Sとの間の距離M、関心部位Qと回転中心Tとの間の距離Jが基本となって、同図に示す、保持装置5の天板1短手方向に関する水平移動量E´及び天板1長手方向に関する水平移動量C´と、寝台2による天板1の水平方向に関する円弧移動の回転角度εが算出される。
【0099】
具体的には、図13に示すように、保持装置5の水平方向に関する回転移動(回転角度ψ)に伴い、X線照射源RがRからRへ移動したとする。すると、保持装置5の天板1短手方向に関する水平移動量E´及び天板1長手方向に関する水平移動量C´は、同図に示すように表すことができる。但し、寝台2による天板1の水平方向に関する円弧移動の回転角度εは、関心部位Qの撮影像の回転方向に関するズレを補正するべく、ε=ψとされる。従って、天板1を回転中心Tを中心に水平方向に関して回転角度εだけ円弧移動させて、関心部位QをQからQへ移動させた上で、保持装置5を天板1短手方向に関して水平移動量E´だけ移動させて、関心部位QをQからQへ移動し、さらに、保持装置5を天板1長手方向に関して水平移動量C´だけ移動させることで、X線照射源RはRからRへ移動し、これをもってX線照射源Rと関心部位Qとの天板1長手方向及び天板1短手方向の水平位置のズレ、保持装置5の天板1に対する水平方向に関する回転位置のズレは補正される。尚、補正を行う際の保持装置5及び天板1の各移動方向は、当然のことながら位置ズレを無くす方向に決定される。
【0100】
尚、以上に述べた保持装置5の天板1短手方向に関する水平移動量E´及び天板1長手方向に関する水平移動量C´と、寝台2による天板1の水平方向に関する円弧移動の回転角度εは、X線照射源R(関心部位Q)と天板1の回転中心Tとの水平距離M、X線照射源R(関心部位Q)と保持装置5の回転中心Sとの水平距離Jと、保持装置5の水平方向に関する回転角度ψが既知であれば一義的に算出することができる。従って、図14に示すように、制御部7はX線照射源R(関心部位Q)と天板1の回転中心Tとの水平距離Mと、X線照射源R(関心部位Q)と保持装置5の回転中心Sとの水平距離Jを算出しつつ、これらと保持装置5の水平方向に関する回転角度ψに関する情報とから上記保持装置5の天板1長手方向に関する水平移動量C´及び天板1短手方向に関する水平移動量E´と、寝台2による天板1の水平方向に関する円弧移動の回転角度εの値を算出して、回転角度ψに基づき寝台2による天板1の円弧動作に関する駆動制御を、また、移動量C´に基づき保持装置5の天板1長手方向への水平移動動作に関する駆動制御を、さらには、移動量E´に基づき保持装置5の天板1短手方向への水平移動動作に関する駆動制御を行う。
【0101】
因みに、以上に述べた制御部7による保持装置5の水平方向動作(天板1長手方向及び天板1短手方向)及び寝台2による天板1の水平方向に関する円弧動作に関する駆動制御は、保持装置5の水平方向に関する回転動作に同期して、同時に行われるものである。従って、X線照射源Rと関心部位Qとの位置関係(X線照射方向を含む)は、常に同じ条件に保たれることとなる。
【0102】
このような保持装置5及び天板1の動作と同時に、X線管3よりX線照射が行われ、X線検出器4により被検体Pを透過したX線の検出が行われることにより、被検体Pの関心部位Qの撮影像がモニタへ表示される。
【0103】
以上に述べたように、本実施形態に係るX線診断装置は、X線撮影より得られる被検体の関心部位の撮影像を、常にモニタの中央付近に保持することができ、関心部位の撮影像がモニタの表示範囲外へと外れてしまうというような問題を避けることができる。また、該関心部位の撮影像がモニタ表示される際の拡大率を、常に一定値に維持することができる。さらに、保持装置及び天板の位置調整は、保持装置の水平方向に関する回転角度に応じて自動的に行われるものであるため、術者による操作も必要とせず、術者は、煩わしさを感じることなく診断を行うことができる。
【0104】
[第七の実施形態]
次に、第七の実施形態として、本発明の請求項7に係るX線診断装置、即ち、参照モニタやインジェクタ、心電計等の付随装置が手技を行う際等に邪魔となり、手技を行う場所を移動させるべく、操作者の操作により天板を水平方向に円弧移動させる場合に、関心部位の位置が維持されるように、保持装置の天板長手方向及び天板短手方向に関する水平移動動作と、水平方向に関する回転動作を行うX線診断装置について説明する。
【0105】
(X線診断装置の構成)
図1及び図12に、本実施形態におけるX線診断装置の全体構成図を示す。尚、前述の第一の実施形態におけるX線診断装置と同様の構成部分については、ここでの記載は省略する。
【0106】
図1に示すように、当該X線診断装置は、前述の第一実施形態におけるX線診断装置と同様の構成を採ると共に、さらに図12に示すように、X線管3及びX線検出器4を保持する保持装置5が、回転中心Sを中心とする水平方向(同図における矢印d方向)に関する回転移動及び天板1の短手方向(同図における矢印e方向)への水平移動が可能に構成されている。また、被検体Pを載置する天板1が、その一端に設けられた回転中心Tを中心とする水平方向(同図における矢印f方向)に関する円弧移動が可能に構成されている。
【0107】
(X線診断装置の動作)
以下、当該X線診断装置の動作について、図1、図12、図13及び図15を参照しつつ、撮影手順に従って説明する。
【0108】
図1に示すように、まず、X線撮影に先立ち、被検体Pの関心部位QがX線管3のX線ビーム照射中心軸にあるX線照射源Rの直下に配置される。この時、被検体Pの体幅方向(同図における奥行き方向)に関する位置調整は、天板1の短手方向移動により行われ、被検体Pの体軸方向(同図における左右方向)に関する位置調整は、保持装置5の水平方向移動又は天板1の長手方向移動により行われる。この位置調整により、被検体Pの関心部位QとX線照射源Rの水平方向(図における左右方向)に関する位置は一致し、この時、図13に示すX線照射源R(関心部位Q)と天板1の回転中心Tとの水平距離Mが、保持装置5及び寝台2内に設けられた図示省略のセンサからの検出結果に基づき、制御部7において算出される。同時に、X線照射源R(関心部位Q)と保持装置5の回転中心Sとの水平距離Jが、保持装置5及び寝台2内に設けられた図示省略のセンサからの検出結果に基づき、制御部7において算出される。尚、この水平距離Jは固定値であるため、予め制御部7において所定の値が設定されることとしても良い。さらに、被検体Pの関心部位Qが、保持装置5の回転中心とその高さを一致するように位置調整される(このように、被検体Pの関心部位Qを保持装置5の回転中心に一致させることで、保持装置5の回転移動の際にも、両者の位置関係を常に一定に保つことができる)。尚、この位置調整は、X線透視下における術者の寝台2の操作、具体的には、天板1の垂直方向移動によって行われる。この時、寝台2内に設けられた図示省略のセンサによって天板1の位置(高さ)が検出され、この高さを基に、制御部7により被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHが算出される(保持装置5の回転中心は固定位置にあるため、天板1の高さを検出することにより、両者間の距離、即ち被検体Pの関心部位Qの天板1上面からの高さHを一義的に算出することができる)。
【0109】
このような事前準備が成された上で、術者の操作により天板1の水平方向に関する円弧移動が行われる。この天板1の水平方向に関する円弧移動が開始されると、直ちに、天板1の水平方向に関する回転角度が寝台2内に設けられた図示省略のセンサにより検出され、制御部7において天板1の水平方向に関する回転角度に基づく補正量が算出される。
【0110】
例えば、図13に示すように、天板1の水平方向に関する円弧移動(回転角度ψ)に伴い、関心部位QがQからQへ移動したとする。この時、X線照射源Rと関心部位Qとの間には、天板1の長手方向及び短手方向(但し、移動を行う前の天板1の位置を基準とする)に関する水平位置にズレが生じる。この際、天板1の水平方向に関する回転角度ε、X線照射源Rと回転中心Sとの間の距離M、関心部位Qと回転中心Tとの間の距離Jが基本となって、同図に示す、保持装置5の天板1短手方向に関する水平移動量E´及び天板1長手方向に関する水平移動量C´と、水平方向に関する回転角度ψが算出される。
【0111】
具体的には、図13に示すように、天板1の水平方向に関する円弧移動(回転角度ε)に伴い、関心部位QがQからQへ移動したとする。すると、保持装置5の天板1短手方向に関する水平移動量E´及び天板1長手方向に関する水平移動量C´は、同図に示すように表すことができる。但し、保持装置5の水平方向に関する回転移動の回転角度ψは、関心部位Qの撮影像の回転方向に関するズレを補正するべく、ψ=εとされる。従って、保持装置5を回転中心Sを中心に水平方向に関して回転角度ψだけ回転移動させて、X線照射源RをRからRへ移動させた上で、保持装置5を天板1短手方向に関して水平移動量E´だけ移動させて、X線照射源RをRからRへ移動し、さらに、保持装置5を天板1長手方向に関して水平移動量C´だけ移動させることで、X線照射源RはRからRへ移動し、これをもってX線照射源Rと関心部位Qとの天板1長手方向及び天板1短手方向の水平位置のズレ、保持装置5の天板1に対する水平方向に関する回転位置のズレは補正される。尚、補正を行う際の保持装置5及び天板1の各移動方向は、当然のことながら位置ズレを無くす方向に決定される。
【0112】
尚、以上に述べた保持装置5の天板1短手方向に関する水平移動量E´及び天板1長手方向に関する水平移動量C´、水平方向に関する回転移動の回転角度ψは、X線照射源R(関心部位Q)と天板1の回転中心Tとの水平距離M、X線照射源R(関心部位Q)と保持装置5の回転中心Sとの水平距離Jと、天板1の水平方向に関する円弧移動の回転角度εが既知であれば一義的に算出することができる。従って、図15に示すように、制御部7はX線照射源R(関心部位Q)と天板1の回転中心Tとの水平距離Mと、X線照射源R(関心部位Q)と保持装置5の回転中心Sとの水平距離Jを算出しつつ、これらと天板1の水平方向に関する円弧移動の回転角度εに関する情報とから上記保持装置5の天板1長手方向に関する水平移動量C´及び天板1短手方向に関する水平移動量E´、水平方向に関する回転移動の回転角度ψの値を算出して、回転角度εに基づき保持装置5の水平方向における回転動作に関する駆動制御を、また、移動量C´に基づき保持装置5の天板1長手方向への水平移動動作に関する駆動制御を、さらには、移動量E´に基づき保持装置5の天板1短手方向への水平移動動作に関する駆動制御を行う。
【0113】
因みに、以上に述べた制御部7による保持装置5の水平方向動作(天板1長手方向及び天板1短手方向)及び水平方向に関する回転動作に関する駆動制御は、天板1の水平方向に関する円弧動作に同期して、同時に行われるものである。従って、X線照射源Rと関心部位Qとの位置関係(X線照射方向を含む)は、常に同じ条件に保たれることとなる。
【0114】
このような保持装置5の動作と同時に、X線管3よりX線照射が行われ、X線検出器4により被検体Pを透過したX線の検出が行われることにより、被検体Pの関心部位Qの撮影像がモニタへ表示される。
【0115】
以上に述べたように、本実施形態に係るX線診断装置は、X線撮影より得られる被検体の関心部位の撮影像を、常にモニタの中央付近に保持することができ、関心部位の撮影像がモニタの表示範囲外へと外れてしまうというような問題を避けることができる。また、関心部位の撮影像がモニタ表示される際の拡大率を、常に一定値に維持することができる。さらに、保持装置の位置調整は、天板の水平方向に関する円弧移動の回転角度に応じて自動的に行われるものであるため、術者による操作も必要とせず、術者は、煩わしさを感じることなく診断を行うことができる。
【0116】
尚、上記第一乃至第七の実施形態におけるX線診断装置においては、便宜上の都合により、X線診断装置の天板1の起倒移動中心は、天板1の上面(図1におけるOの位置)に設定されるものとしたが、この天板1の起倒移動中心は、天板1の上面から外れた位置に設定されても良く、例えば、このような場合、天板1の移動のみに着目すると、天板1の移動量は以下のように決定することができる。
【0117】
まず、関心部位の位置は維持しつつ、天板の起倒角度を変化させるハーモニックチルトを行う場合について説明する。尚、本例においては、便宜上の都合により関心部位は天板の上面に位置するものとする。また、天板の起倒中心は、垂直方向にのみ移動可能に構成されているものとする。
【0118】
例えば、図16に示すように、天板1の起倒移動中心Oが天板1の上面からZだけ下方の位置に設定され、上記ハーモニックチルト、即ち関心部位Qの位置は維持しつつ、天板1の起倒角度θを変化させる場合、関心部位Qと天板起倒中心O間の水平距離をLとすると、天板1の垂直方向に関する移動量Bは、以下のように算出することができる。尚、前述のように、関心部位Qと天板起倒中心O間の水平距離Lは、保持装置5及び寝台2に設けられたセンサからの検出結果に基づき、制御部7において自動的に算出され、決定されるものとする。
【0119】
まず、図16に示すA(関心部位Qから回転後の天板1の上面に対して垂直線を引いた場合の交点Vと回転後の天板1の起倒移動中心Oから垂直線を引いた場合の天板1の上面との交点W間の距離)は、
=L/cosθ…式1
と表すことができる。
【0120】
また、図16に示すD(前記交点Wと前記O間の距離)は、
=Z/cosθ…式2
と表すことができる。
【0121】
さらに、図16に示すC(前記交点Wと回転前の天板1の上面間の距離)は、
=A・sinθ=L・tanθ…式3
と表すことができる。
【0122】
ここで、求めるべき天板1の垂直方向に関する移動量Bは、
=−(C−D+Z)…式4
と表すことができるので、この式4に上記式1〜式3を代入して、
=−(L・tanθ−Z/cosθ+Z)…式5
と表すことができる。
【0123】
ここで、L、θ、Zは、何れも既知の値であるため、天板1の垂直方向に関する移動量Bが決定される。
【0124】
次に、保持装置の回転動作に応じて、X線照射源と関心部位との相対位置を維持するように、天板の起倒動作及び長手方向動作を行うハーモニックチルトを行う場合について説明する。尚、本例においては、便宜上の都合により関心部位は天板の上面、且つ、保持装置の回転中心の垂直下に位置するものとする。また、天板の起倒中心は、垂直方向にのみ移動可能に構成されているものとする。さらに、以下においては説明を省略するが、X線照射源と関心部位との相対位置を維持するように、天板の垂直方向動作も同時に行われるものとする。
【0125】
例えば、図17に示すように、天板1の起倒移動中心Oが天板1の上面からZだけ下方の位置に設定され、上記ハーモニックチルト、即ち保持装置5の回転動作(回転角度φ)に応じて、X線照射源と関心部位Qとの相対位置を維持するように、天板1の起倒動作及び長手方向動作を行う場合、関心部位Qと保持装置5の回転動作中心Oとの垂直距離をH、関心部位Qと天板起倒中心O間の水平距離をLとすると、天板1の起倒角度θ及び長手方向に関する移動量Aは、以下のように算出することができる。尚、関心部位Qと保持装置5の回転動作中心Oとの垂直距離H、及び、関心部位Qと天板起倒中心O間の水平距離Lは、前述のように、保持装置5及び寝台2に設けられたセンサからの検出結果に基づき、制御部7において自動的に算出され、決定されるものとする。
【0126】
まず、保持装置5の回転角度φに応じて、X線照射源と関心部位Qとの相対位置を維持するように、天板1の起倒角度θは、θ=φと決定される。
【0127】
また、図17に示すQ(起倒後の関心部位)と図に示す点Kとの距離Dは、
=H・tanφ…式6
と表すことができる。
【0128】
また、図17に示す点Nと点Uとの距離Fは、
=Z・tanφ…式7
と表すことができる。
【0129】
よって、図17に示す点Kと点Uとの距離Cは、
=(L+F)・cosφ
=(L+Z・tanφ)・cosφ…式8
と表すことができる。
【0130】
従って、図17に示すQと点Uとの距離Eは、式6及び式8より
=D+C
=H・tanφ+(L+Z・tanφ)・cosφ…式9
と表すことができる。
【0131】
ここで、求めるべき天板1の長手方向に関する移動量Aは、
=(E−L)…式10
と表すことができるので、この式10に上記式9を代入して、
=H・tanφ+(L+Z・tanφ)・cosφ−L
と表すことができる。
【0132】
ここで、H、L、φ、Zは、何れも既知の値であるため、天板1の長手方向に関する移動量Aが決定される。
【0133】
以上、2つの例をもって説明したように、天板の起倒移動中心は、天板の上面から外れた位置に設定されても良く、このような場合であっても天板の各方向に関する移動量は一義的に決定することができる。
【0134】
従って、上記第一乃至第七の実施形態におけるX線診断装置においても、天板1の起倒移動中心は、天板1の上面から外れた位置に設定されても良く、このような場合であっても天板1の各方向に関する移動量は一義的に決定することができる。即ち、天板1の起倒移動中心は、天板1の上面(図1におけるOの位置)に設定されるに限らず、天板1の起倒移動中心は天板1の上面から外れた位置に設定されても良い。
【0135】
尚、この他にも上記第一乃至第七の実施形態におけるX線診断装置においては、天板1に対してX線ビーム中心軸が直交するようにX線管3からX線が照射される場合を例に説明したが、天板1に対するX線ビーム中心軸の角度は任意の角度であっても良い。また、関心部位Qと保持装置5の回転中心は一致するように天板1の位置が調整される場合を例に説明したが、関心部位Qと保持装置5の回転中心は一致されなくとも良い。
【0136】
以上に説明したように、上記第一乃至第七の実施形態におけるX線診断装置によれば、術者から要望される被検体に対する多種多様のアプローチ手法、例えば、X線系に対する被検体の関心部位の位置は維持しつつ撮影角度だけ変化させる手法や、手技を行い易くするために、拡大率が変化することを容認しつつ被検体の関心部位を所望の位置に移動させる手法や、他の付属装置との干渉を避けるために、X線系に対する被検体の関心部位の相対位置は維持しつつ、被検体の関心部位とX線系を所望の位置に移動させる手法等に対して適切に対応することができる。
【0137】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明である請求項1に係るX線診断装置によれば、X線撮影より得られる被検体の関心部位の撮影像を、重力方向のみを変化させつつ、常にモニタの中央付近に保持することができ、関心部位の撮影像がモニタの表示範囲外へと外れてしまうというような問題を避けることができると共に、関心部位の撮影像がモニタ表示される際の拡大率を、常に一定値に維持することができる。さらに、天板の位置調整は、保持装置の回転角度に応じて自動的に行われるものであるため、術者による操作も必要とせず、術者は、煩わしさを感じることなく診断を行うことができる。
【0139】
また、本発明である請求項に係るX線診断装置によれば、X線撮影より得られる被検体の関心部位の撮影像を、拡大率は変化させつつ、常にモニタの中央付近に保持することができ、関心部位の撮影像がモニタの表示範囲外へと外れてしまうというような問題を避けることができる。さらに、天板の位置調整は、天板の垂直方向に関する移動量に応じて自動的に行われるものであるため、術者による操作も必要とせず、術者は、煩わしさを感じることなく診断を行うことができる。
【0140】
また、本発明である請求項に係るX線診断装置によれば、X線撮影より得られる被検体の関心部位の撮影像を、常にモニタの中央付近に保持することができ、関心部位の撮影像がモニタの表示範囲外へと外れてしまうというような問題を避けることができる。また、該関心部位の撮影像がモニタ表示される際の拡大率を、常に一定値に維持することができる。さらに、天板の位置調整は、保持装置の水平方向に関する移動量に応じて自動的に行われるものであるため、術者による操作も必要とせず、術者は、煩わしさを感じることなく診断を行うことができる。
【0141】
また、本発明である請求項に係るX線診断装置によれば、X線撮影より得られる被検体の関心部位の撮影像を、常にモニタの中央付近に保持することができ、関心部位の撮影像がモニタの表示範囲外へと外れてしまうというような問題を避けることができる。また、該関心部位の撮影像がモニタ表示される際の拡大率を、常に一定値に維持することができる。さらに、保持装置及び天板の位置調整は、天板の長手方向に関する移動量に応じて自動的に行われるものであるため、術者による操作も必要とせず、術者は、煩わしさを感じることなく診断を行うことができる。
【0144】
以上に説明したように、本発明である請求項1乃至請求項に係るX線診断装置によれば、術者から要望される被検体に対する多種多様のアプローチ手法、例えば、X線系に対する被検体の関心部位の位置は維持しつつ撮影角度だけ変化させる手法や、手技を行い易くするために、拡大率が変化することを容認しつつ被検体の関心部位を所望の位置に移動させる手法や、他の付属装置との干渉を避けるために、X線系に対する被検体の関心部位の相対位置は維持しつつ、被検体の関心部位とX線系を所望の位置に移動させる手法等に対して適切に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1乃至請求項7に係るX線診断装置の一実施形態における全体構成を表す側面図である。
【図2】本発明の請求項1に係るX線診断装置において、天板の長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´が算出される過程を説明するための説明図である。
【図3】本発明の請求項1に係るX線診断装置の制御部において位置調整が成される過程を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の請求項2に係るX線診断装置において、天板の長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´が算出される過程を説明するための説明図である。
【図5】本発明の請求項2に係るX線診断装置の制御部において位置調整が成される過程を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の請求項3に係るX線診断装置において、天板の長手方向に関する移動量A´が算出される過程を説明するための説明図である。
【図7】本発明の請求項3に係るX線診断装置の制御部において位置調整が成される過程を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の請求項4に係るX線診断装置において、天板の長手方向に関する移動量A´及び垂直方向に関する移動量B´が算出される過程を説明するための説明図である。
【図9】本発明の請求項4に係るX線診断装置の制御部において位置調整が成される過程を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の請求項5に係るX線診断装置において、保持装置の水平方向に関する移動量C´と天板の垂直方向に関する移動量B´が算出される過程を説明するための説明図である。
【図11】本発明の請求項5に係るX線診断装置の制御部において位置調整が成される過程を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の請求項6及び請求項7に係るX線診断装置の一実施形態における全体構成を表す平面図である。
【図13】本発明の請求項5及び請求項6に係るX線診断装置において、保持装置の天板長手方向に関する移動量C´及び天板短手方向に関する移動量E´、水平方向に関する回転角度ψ、天板の水平方向に関する回転角度ε等が算出される過程を説明するための説明図である。
【図14】本発明の請求項6に係るX線診断装置の制御部において位置調整が成される過程を説明するためのフローチャートである。
【図15】本発明の請求項7に係るX線診断装置の制御部において位置調整が成される過程を説明するためのフローチャートである。
【図16】天板の起倒移動中心が天板の上面から外れた位置に設定された場合に、関心部位の位置を保持するように、天板の各方向の移動量が決定される過程を説明するための説明図である。
【図17】天板の起倒移動中心が天板の上面から外れた位置に設定された場合に、保持装置の回転移動に応じて、X線照射源と関心部位の位置関係を保持するように、天板の各方向の移動量が決定される過程を説明するための説明図である。
【図18】従来のX線診断装置における全体構成を表す側面図である。
【図19】従来のX線診断装置において行われる位置調整の過程を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1…天板
A´…天板の長手方向に関する移動量
B´…天板の垂直方向に関する移動量
H…関心部位の天板上面からの高さ
L…関心部位と天板起倒中心間の距離
O…天板起倒中心
…天板起倒前の関心部位の位置
…天板起倒後の関心部位の位置
…位置調整過程の関心部位の位置
…保持装置回転前のX線照射源の位置
…保持装置回転後のX線照射源の位置
θ…天板の起倒角度
φ…保持装置の回転角度

Claims (4)

  1. 長手方向に沿って被検体を載置する天板を支持し、前記天板の起倒移動、垂直方向移動及び長手方向移動を行う寝台と、
    前記被検体に対してX線を照射するX線管と、前記X線管と対向する位置に配置され前記被検体を透過したX線を検出する検出器とを保持し、前記X線管及び前記検出器の前記天板に載置される被検体の体軸方向に関する回転移動を行う保持装置とを含むX線診断装置であって、
    前記保持装置の回転移動動作時に、前記被検体の関心部位に対する前記X線管からのX線照射方向、及び前記被検体の関心部位と前記X線管との相対位置を維持するように、前記保持装置の回転角度に応じて、前記寝台に前記天板の起倒移動、垂直方向移動及び長手方向移動を行わせる制御手段を備えたことを特徴とするX線診断装置。
  2. 長手方向に沿って被検体を載置する天板を支持し、前記天板の起倒移動、垂直方向移動及び長手方向移動を行う寝台と、
    前記被検体に対してX線を照射するX線管と、前記X線管と対向する位置に配置され前記被検体を透過したX線を検出する検出器とを保持し、前記X線管及び前記検出器の前記被検体の体軸方向に関する回転移動を行う保持装置とを含むX線診断装置であって、
    前記寝台による前記天板の垂直移動動作時に、前記被検体の関心部位に対する前記X線管からのX線照射方向、及び前記被検体の関心部位の前記被検体の体軸方向に関する位置を維持するように、前記天板の起倒角度に応じて、前記寝台に前記天板の垂直方向移動及び長手方向移動を行わせる制御手段を備えたことを特徴とするX線診断装置。
  3. 長手方向に沿って被検体を載置する天板を支持し、前記天板の起倒移動、垂直方向移動及び長手方向移動を行う寝台と、
    前記被検体に対してX線を照射するX線管と、前記X線管と対向する位置に配置され前記被検体を透過したX線を検出する検出器とを保持し、前記X線管及び前記検出器の前記被検体の体軸方向に関する水平方向移動を行う保持装置とを含むX線診断装置であって、
    前記保持装置の前記水平方向移動動作時に、前記被検体の関心部位に対する前記X線管からのX線照射方向、及び前記被検体の関心部位と前記X線管との相対位置を維持するように、前記天板の起倒角度及び前記保持装置の前記水平方向の移動量に応じて、前記寝台に前記天板の垂直方向移動及び長手方向移動を行わせる制御手段を備えたことを特徴とするX線診断装置。
  4. 長手方向に沿って被検体を載置する天板を支持し、前記天板の起倒移動、垂直方向移動及び長手方向移動を行う寝台と、
    前記被検体に対してX線を照射するX線管と、前記X線管と対向する位置に配置され前記被検体を透過したX線を検出する検出器とを保持し、前記X線管及び前記検出器の前記被検体の体軸方向に関する水平方向移動を行う保持装置とを含むX線診断装置であって、
    前記寝台による前記天板の長手方向移動動作時に、前記被検体の関心部位に対する前記X線管からのX線照射方向、及び前記被検体の関心部位と前記X線管との相対位置を維持するように、前記天板の起倒角度及び前記天板の長手方向の移動量に応じて、前記寝台に前記天板の垂直方向移動を行わせると共に、前記保持装置に前記X線管及び前記検出器の前記被検体の体軸方向に関する水平方向移動を行わせる制御手段を備えたことを特徴とするX線診断装置。
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