JP4265960B2 - リアルタイム加工位置補正方法とその装置 - Google Patents

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本発明は半導体ウエハ等の断面観察面を集束イオンビーム装置を用いて加工する際の加工面位置の補正方法とそれを実行する装置に関する。
集束イオンビーム(FIB)装置は素材の加工と顕微鏡観察ができることから、半導体ウエハ試料の断面加工や観察にこれが広く用いられている。断面サイズは大体数μm〜数十μm程度である。基本形な手順としては図6Aに示すようにまず試料中の断面観察を実行したい個所を特定(破線で囲まれた部分)することになるが、断面を観察するためには露出した断面部の前方を広く空けておく必要がある。それは断面の顕微鏡像を得るには断面に対して深い角度からのビーム走査が必要となるためである。加工領域が特定されると図6Bに示すように試料面に垂直方向からのイオンビームにより粗加工を施す。この加工は観察断面を露出させるというよりは観察に必要な穴あけ加工であるから、大電流ビームを用いた荒いエッチングとなりBに図示されているように観察断面はダメージを受けている。穴あけ加工が終了した段階でビーム電流を低く押さえたエッチングにより観察断面の研磨加工を実行し、図6Cに示すようなきれいな断面を露出させる。試料台をチルトさせ、断面に対し深い角度からイオンビームが照射されるようにしてビーム走査を実行し、観察所望断面の走査イオン顕微鏡(SIM)像を得る。加工ビームと観察ビームは異なる角度から照射される。
ところで、断面観察に集束イオンビームを用いると試料表面をエッチングしてダメージを与えてしまったり、イオン源として用いるガリウムなどの原子が試料内に残留したりして試料を汚染してしまうなどの問題があり、最近はイオン鏡筒と共に電子鏡筒を備えるようにして観察にはこの電子顕微鏡像(SEM)を用いるようにした装置が開発されている(特許文献1参照)。このデュアル鏡筒タイプの装置では試料面の情報から加工用のイオンビームを照射し、斜め情報から断面部分を観察用の電子ビームを照射するのであるが、二つの鏡筒方向を予めセットしておきイオンビームによる加工途上にリアルタイムでSEM像による観察をおこなうことができる。
FIB装置で加工枠を設定するときには試料ステージのローテーション機能及びイオンビームを偏向走査するスキャンローテーションの機能を使用し、試料面上の走査方向すなわち横の回転方向は従来は目分量で確認しながら設定していた。しかし、この方法では熟練者であっても正確な垂直断面が得られず、半導体デバイスのサブミクロン以下の微細なパターン、特にタングステンビアのような規則的に並んだ円柱形状のパターンを加工する場合には、微小な加工枠の回転ずれで両端の断面パターン幅がずれてしまう(上下層の導通をとるために、露光してできた穴にタングステンを薬品処理で埋め込む。このタングステンで埋め込んだものをタングステンビアという)。まして、経験の浅いオペレータには微細なパターンの断面を綺麗に加工することは至難の業であった。また、この断面加工は試料面に対して垂直方向の照射角すなわち縦方向に関しても同様の問題があり、この方向設定が正確でないときはタングステンビアの断面の幅が上下で微妙に違ったり、上下で同じ位置にあるビアが真直ぐ加工しても上下層でその幅が異なるなどの現象を生じる。
特開平11−45679号公報 平成11年2月16日公開「断面観察装置」要約書
本発明が解決しようとする問題点は、集束イオンビームを用いて半導体ウエハの断面を加工する際に、素子内に規則的に配列されたパターンの幅が均一に揃って露出するように加工断面が横方向にも縦方向にも回転ズレのない断面加工を実現させることにある。
本発明の加工面位置ズレ補正方法は、規則的にパターンが配列された半導体素子の断面観察のための集束イオンビームを用いた加工において、断面観察画像中の左右又は上下両端近傍にある対応パターンの寸法を比較測定し、両方の測定値から集束イオンビーム加工面の横方向又は縦方向の回転ズレを計算し、試料に対する集束イオンビームの走査方向若しくは照射角度を変え当該ズレを補正する。
本発明の加工面のズレを補正する機能を備えた集束イオンビーム装置と走査型電子顕微鏡の複合装置は前記走査型電子顕微鏡で断面観察像を得て、規則的にパターンが配列された画像両端近傍にある対応パターンの幅を測定する手段と、両方の測定値から集束イオンビーム加工面の回転方向のズレを計算する手段と、該計算手段の結果に基づいて試料に対する集束イオンビームの走査方向若しくはビーム照射角度を変える手段とを備えるものとした。
また、対応パターンの幅を測定する手段は、両端の画像を部分取得し、該両方の部分画像を重ね合わせ、寸法差を自動認識する手法を採用した。
更に、試料に対する集束イオンビームの走査方向若しくはビーム照射角度を変える手段は、計算されたズレ量をキャンセルする分の信号をビーム偏向手段に印加する手法を採用した。
試料に対する集束イオンビームのビーム照射角度を縦回転方向に変える手段は、計算されたズレ量をキャンセルする分の信号を試料ステージのチルト機構に印加する手法を採用した。
本発明の加工面位置ズレ補正方法は、規則的にパターンが配列された半導体素子の断面観察のための集束イオンビームを用いた加工において、断面観察画像中の左右又は上下両端近傍にある対応パターンの寸法を比較測定し、両方の測定値から集束イオンビーム加工面の横方向又は縦方向の回転ズレを計算し、試料に対する集束イオンビームの走査方向若しくはビーム照射角度を変え当該ズレを補正するものであるから、断面における横方向と縦方向の傾きが正確に把握され、その分が照射イオンビームの方向で修正されるので規則的に配列されたパターンの幅が綺麗に揃って露出され、正確な断面観察を可能にする。
本発明の加工面のズレを補正する機能を備えた集束イオンビーム装置と走査型電子顕微鏡の複合装置は、前記走査型電子顕微鏡で断面観察像を得て、規則的にパターンが配列された画像両端近傍にある対応パターンの幅を測定する手段と、両方の測定値から集束イオンビーム加工面の回転方向のズレを計算する手段と、該計算手段の結果に基づいて試料に対する集束イオンビームの走査方向及びビーム照射角度を変える手段とを備えるものであるから、求められる断面加工を正確に実現できる。
また、対応パターンの幅を測定する手段として、両端の画像を部分取得し、該両方の部分画像を重ね合わせ、寸法差を自動認識する手法を採用したことにより、熟練技術を持たない者にも正確な断面加工が実行できる。
更に、試料に対する集束イオンビームの走査方向若しくはビーム照射角度を変える手段として、計算されたズレ量をキャンセルする分の信号をビーム偏向手段に印加する手法を採用したことにより、微細な角度調整が可能となった。
試料に対する集束イオンビームのビーム照射角度を縦回転方向に変える手段として、計算されたズレ量をキャンセルする分の信号を試料ステージのチルト機構に印加する手法を採用したので、ビームの性格上必然的に生じる縦方向のテーパ分を含めて容易に調整することができる。
本発明者らは半導体素子の断面観察のための集束イオンビームを用いた加工において、規則的にパターンが配列された加工断面を観察すると、断面に現れる同一のパターンの形状が微妙に異なっており、不揃いとなっていることが気になった。規則的に配列されたパターン部分が配列方向に沿って正確に断面加工されていれば断面に現れる同一のパターンの形状も同一となるはずである。形状の差異は断面加工がパターンの配列方向になっていないことの証であり、そのパターン形状の差は一般には画像中の左右又は上下両端近傍にある対応パターン間で大きく現れる。そこで本発明ではその寸法を比較測定し、両方の測定値から幾何学的関係を基に集束イオンビーム加工面の横方向又は縦方向の回転ズレを計算し、加工面に対する集束イオンビームの走査方向若しくはビーム照射角度を変え当該ズレを補正することに想到したものである。
ここで、規則的なパターンが半導体素子中に配置されているタングステンビアであるとして考察してみる。図1にこのタングステンビア列を円柱形状体が一列に配列されたものとモデル化し、図中A,C,Dは素子面の上方から見た図、B,E,Fは断面観察図に相当する図として示してある。この素子1に対してFIBによって加工する枠2を網掛け矩形で示す。図のAでは4つのタングステンビア3が横方向に規則的に配列されており、FIB加工枠2が4つのタングステンビア3の側面に接するように設定されている。しかし実際の加工ではその横方向のビーム走査が実線で描かれたように回転ズレし、すなわち配列方向に対して傾斜して行われ断面加工がなされたとする。すると、その断面の観察画像は図のBに示すように、左側のタングステンビア3の断面パターンは細く、右側にあるタングステンビア3の断面パターンは次第に太く現れる。この場合両サイドに近接したパターンを比較したときその形状差が顕著に現れる。図のCに示した図は横方向のビーム走査が設定された方向で正しく走査され、求める加工が行われたときのものである。このように理想状態の加工がなされたときは図のEに示されたようにタングステンビア3の断面パターンはすべて同じ横幅の同じ高さの矩形形状で現れる。
ところが、実際には事情はもっと厄介で図のAに実線で示した方向に傾斜した加工がなされたとき、常に図のBに示したようにタングステンビア3の断面パターンが次第に太く現れる単純傾向を示すとは限らない。図のDに示すようにビーム走査が大きく傾斜したようなとき、その断面に現れるパターンは図のFに示されるように左側では細くその隣では太く、更にその隣では同様に太く、右端では細いパターンとして現れる。これはタングステンビア3が円柱形であるため手前の断面は細く、中程で太く、更に奥では断面が細くなるためである。すなわち、断面に現れるパターンの形状はそのパターンの平面形状に依存するものであるから、断面に現れるパターンの形状差から左右の奥行き位置の差を割り出すにはそのパターンに着目しその形状に対応した複数の位置がないような領域でビーム走査方向を確認し調整することが必要である。具体的にはこのモデルの場合当初の加工はタングステンビア3が配置されている手前の位置から加工のための走査を開始し、徐々にタングステンビア3が配置されている方向に進ませていくと、まず左右いずれかの位置のタングステンビア3が露出し、更に加工を進めていって反対側の位置のタングステンビア3が露出したとき、はじめのタングステンビア3が中央部を越えて加工されている場合は本発明の手法の適用に不都合であるから、走査方向の調整を行いやり直す。反対側の位置のタングステンビア3が露出したとき、はじめのタングステンビア3の加工位置が中央部を越えていない場合は本発明の手法が適用できる。
以上の説明は断面の横方向のズレの補正方法についておこなったが、縦方向のズレの補正方法についてもほぼ同様である。タングステンビア3は円柱形状をしているため縦方向のズレがあるときは断面に現れる形状が矩形ではなく台形形状となる。半導体に規則的に配置されるこのタングステンビア3は断面画像において上下にわたって連続構造であることはまずない。二次元配列されたものが機能領域を挟んで多層的に組み込まれているのが一般的である。そのため一つのタングステンビア3の断面形状で上下幅からそのズレを判断するのでは上下方向の距離が短すぎ測定精度が悪くなる。もし、素子の構造として同じ二次元位置のものが多層構造となっている場合には断面画像において最上層タングステンビア3の断面形状幅と最下層タングステンビア3の断面形状幅とを比較することによって精度の良い測定を可能とする。また、上下の層で同じ配置をとっていない素子であってもその位置関係が分かればその寸法から縦方向のズレを割り出すことが可能である。
また、縦方向の断面加工にはFIBがビーム径領域において理想的な均一強度のビームではなく、一般に正規分布強度持ったものであることから、垂直方向からのビームであっても垂直面を加工することができず必然的にテーパ面となる事情がある。このテーパ分を補正するため、その角度に相当する角度だけ試料を傾斜させる方法が採られる。これには一般に試料ステージのチルト機構が用いられる。
次に本発明の実施例について説明する。まず、横方向の回転角を補正する場合。
1)断面を加工する前にウエハ等試料表面をFIBで加工し図2の左側に示されるようにタングステンビアが二次元的に配列されている層を露出させ、その表面加工穴及びビアを拡大した顕微鏡(SEM)像を取得する。顕微鏡測長機能を用いてタングステンビア部の最大幅を測定しておく。この顕微鏡像から観察領域を特定し断面加工枠を設定する。
2)FIBで断面加工を実施し、円柱形状のタングステンビアの側面端部まで加工する。この際、当初のFIB像では図1の破線で示したようなビアは見えないが図2左部の表面加工穴のビアを参照して位置決めし穴掘加工し断面を形成していく。加工穴が広く開いたならばSEM像観察が可能となるので、SEM像観察をしながらFIBによる断面加工を断面方向に進めてゆく。するとある時点で左右いずれかに配置されているのタングステンビアの側面端部が露出する。もし、図1のAに示されたような理想状態の加工枠ができれば配列されたすべてのタングステンビアの側面端部が露出することになるが、そのようなことはまずない。それができればそもそも本発明の必要がないことになる。
3)タングステンビアの中心位置を過ぎないようにSEM像で観察しながら加工を進め、できれば他端側のタングステンビアの側面端部が露出するまで加工を進める。そのとき最初に露出したタングステンビアの中心部を過ぎて加工していないことを確認する。万一中心部を過ぎて加工していたときは前述した厄介な問題を伴うのでこの加工を中止し、ビーム走査方向を是正してこれまでの作業をやり直す。
4)すべてのタングステンビアが露出し、最初のタングステンビアの加工位置が中心位置に近づいたら加工を中止し、SEM像で左右両端のタングステンビア断面像を観察する。
5)左右両端のタングステンビア断面の幅が異なっていたら、比較用の画面枠を設定し図3に示したように両端の画像認識する範囲を指定する。
6)両パターン幅を画像認識して、顕微鏡測長機能を用いて左右両端のタングステンビアの幅寸法を測定する。この際縦方向のズレを含んでいると厳密には上下の幅は同じではないので幅を測定する上下方向の位置は合わせるのが望ましい。両測定値の差を出したら最初に測定したビアの最大幅からSEM断面像から見た両端の奥行きのずれを計算し加工枠のずれを算出する。
この計算原理を図4を参照しながら説明する。左右の円は上方(イオンビーム源方向)から見た着目する左右両端のタングステンビアの位置であり、O,O'はその中心点、P,R,P',R'は左右両端のタングステンビア加工断面の両端位置、Q,Q'はその中心位置、SはOQ延長上の点であり、Q'に示される奥行き位置に対応する点を表している。
OR=O'R'はタングステンビアの半径でパターンの最大幅の1/2
PR,P'R'は左右両端のタングステンビアの加工断面幅
QSはSEM電子ビーム源方向から見たから観た奥行きの差
SQ'は左右両端のタングステンビアの断面パターン間の距離を示すことになる。
ORは1)において顕微鏡測長機能で測定した最大幅値の半分であり、PRとP'R'とSQ'は6)においてSEM画像から顕微鏡測長機能で自動測定、又は手動測定する。
いま、αを補正角度とすると
OQ=√(OR−QR)、O'Q'=√(O'R'−Q'R')
QS=O'Q'−OQとなるので
α=Tan−1(QS/SQ')で算出される。
7)加工枠のずれ角度を表示させ数値を確認する。これは大きくずれていないかオペレータが確認するためである。
8)算出されたズレ角が妥当であることを確認し実行するとその補正分がビーム偏向信号に重畳されイオンビームスキャンローテーションで加工枠を修正する。
続いて縦方向の回転角を補正する場合を説明する。説明を簡単にするため上下の層に同じパターンのタングステンビアが配置されているものとして話を進める。勿論これは必須の条件ではなく素子におけるパターン形状と配置が既知であればその情報に基づいて本発明の実施はできる。
1)断面を加工する前に表面をFIBで加工しタングステンビアの最大幅を測定しておくことが必要であるが、既に横方向補正で値が得られていればそれを用いることができる。
2)FIBで断面加工を実施し、上層又は下層側のタングステンビアの側面端部が露出するまで加工する。この作業が横方向補正を終えた後に行なわれるときは既に加工されている断面の画像中で上下層のタングステンビアがいずれも中心部を過ぎて加工されていないときには、その画面から5)以下の作業に入ることができる。しかしいずれかが中心部を過ぎて加工されていたときは次段のタングステンビア配列位置まで穴加工を堀り進めてこの作業を実行する。
3)そのタングステンビアの中心位置を過ぎないようにSEM像で観察しながら加工を進め、できれば他端側のタングステンビアの側面端部が露出するまで加工を進める。そのとき最初に露出したタングステンビアの加工が中心部を過ぎていないことを確認する。
4)他端層側のタングステンビアが露出し、最初のタングステンビアの加工が中心位置に近づいたら加工を中止し、SEM像で上下両層のタングステンビアを観察する。
5)上下両層のタングステンビアの露出幅が異なっていたら、比較用の画面枠を設定し両端の画像認識をする範囲を指定する。
6)両パターン幅を画像認識して、顕微鏡測長機能を用いて上下両層のタングステンビアの幅寸法を測定する。両測定値の差を出したら最初に測定したビア部の最大幅からSEM断面像から見た両端の奥行きのずれを計算し加工枠のずれを算出する。計算は横補正のときとほぼ同様となるが上下両端のタングステンビアの断面パターン間の距離はSQ'ではなく、上下層間の距離となる。これはSEM像上で顕微鏡測長機能を用いて測定できる。
7)縦回転方向のずれ角度を表示させ数値を確認し、大きくずれていないか確認する。
8)算出されたズレ角が妥当であることを確認し実行すると変更手段によるイオンビームスキャンローテーション若しくは試料ステージのチルト機構を作動することにより試料に対するFIBの加工方向を修正する。
以上のように縦方向のズレ補正も原理的には横方向補正と同じであり、手順もほぼ同様となる。ここで補正された加工面はイオンビームの方向ズレに前述したイオンビーム加工に伴うテーパ分も重畳された補正がなされることになる。
以上説明してきた本発明の加工面のズレを補正する方法を実行する集束イオンビーム装置と走査型電子顕微鏡の複合装置は、図5にその基本構成を示すように集束イオンビーム装置と走査型電子顕微鏡が複合し集束イオンビームで加工しながら走査型電子顕微鏡でリアルタイムに断面観察ができる機能を備えた装置が用いられる。まず、断面を加工する前に表面をFIBで加工しタングステンビアの層を露出させ、その円柱構造の最大幅を測定するが、これは顕微鏡の測長手段で行う。続いてFIBで断面加工を実施し、左右両端いずれかのタングステンビアの側面端部が露出するまで加工し、引き続きそのタングステンビアの中心位置を過ぎないようにSEM像で観察しながら加工を進め、できれば他端側のタングステンビアの側面端部が露出するまで加工を進める。この進行状況は顕微鏡画像化処理手段を介しディスプレイに表示されるSEM像で観察される。この観察によって他端側のタングステンビアが露出し、最初のタングステンビアの加工位置が中心位置に近づいたら加工を中止し、SEM像で左右両端のタングステンビアを観察する。ここまでの作業は従来の集束イオンビーム装置と走査型電子顕微鏡の複合装置を用いて実行することが可能である。本発明の装置は、次に行う両端部のパターン比較のために当該パターンを特定し対応パターンの測長を実行する手段、そしてそのデータを用いて断面の回転ズレを算出する手段、更には計算手段の結果に基づいて試料に対する集束イオンビームの走査方向若しくはビーム照射角度を変える手段を備えることによって実現できる。上下方向のズレについても同じ手段を用いたほぼ同様の動作となる。なお、本発明の特有の構成要素である「規則的にパターンが配列された画像両端近傍にある対応パターンの幅を測定する手段」と、「両方の測定値から集束イオンビーム加工面の回転方向のズレを計算する手段」と、「該計算手段の結果に基づいて試料に対する集束イオンビームの走査方向及びビーム照射角度を変える手段」はハードとしてのコンピューター本体とそれを機能させるソフトによって実現される。
本発明の補正方法をシステム上でさらに容易に実行させるために、比較する両端部の対応パターンをディスプレイ11のSEM画像上で領域指定する手段と、その領域指定された複数の画像を位置調整可能な形態で重ねて表示できる手段と、対応パターンの幅を測定する手段は、前記位置調整手段で対応パターンの一端部を一致するように重ねた後異なる位置にくる双方パターンの他端部分をそれぞれクリックするなどの手段によって特定するとその間の距離を自動計測して出力する機能を備えた手段を採用するようにした。これらの操作はディスプレイ11の表示を見ながらマウス等の入力手段10を用いてオペレータが実行する。これによって、熟練していないオペレータであっても求められる正確な切り口の断面を比較的容易に加工することができる。
モデル化した試料を基に本発明の加工原理を説明する図である。 半導体ウエハを表面加工してパターン配列を露出させた顕微鏡像と断面加工した部分を上方から撮像した顕微鏡像である。 断面加工を施して露出した断面のSEM観察像である。 本発明のズレ量算出の原理を説明する図である。 本発明の手法を実行する装置の基本構成を示す図である。 半導体素子の観察用断面をFIB装置で加工する工程を説明する図である。
符号の説明
1 試料(半導体素子) 7 ガス銃
2 加工枠 8 二次電子検出器
3 タングステンビア 9 コンピューター本体
4 FIB鏡筒 10 入力手段
5 SEM鏡筒 11 ディスプレイ
6 二次イオン検出器

Claims (5)

  1. 規則的にパターンが配列された半導体素子の断面観察のための集束イオンビームを用いた加工において、集束イオンビームによる加工で露出した断面の断面観察画像中の左右又は上下両端近傍にある対応パターンの寸法を比較測定し、両方の測定値から集束イオンビーム加工面の横方向又は縦方向の回転ズレを計算し、試料に対する集束イオンビームの走査方向若しくは照射角度を変え当該ズレを補正する加工面位置ズレ補正方法。
  2. 集束イオンビーム装置と走査型電子顕微鏡が複合し集束イオンビームで加工しながら走査型電子顕微鏡でリアルタイムに断面観察ができる機能を備えた装置において、前記走査型電子顕微鏡で集束イオンビームによる加工で露出した断面の断面観察像を得て、規則的にパターンが配列された画像両端近傍にある対応パターンの幅を測定する手段と、両方の測定値から集束イオンビーム加工面の回転方向のズレを計算する手段と、該計算手段の結果に基づいて試料に対する集束イオンビームの走査方向及びビーム照射角度を変える手段とを備えたことにより、加工面のズレを補正する機能を備えたことを特徴とする集束イオンビーム装置と走査型電子顕微鏡の複合装置。
  3. 対応パターンの幅を測定する手段は、両端の画像を部分取得し、該両方の部分画像を重ね合わせ、寸法差を自動認識する手法を採用したものである請求項2に記載の集束イオンビーム装置と走査型電子顕微鏡の複合装置。
  4. 試料に対する集束イオンビームの走査方向若しくはビーム照射角度を変える手段は、計算されたズレ量をキャンセルする分の信号をビーム偏向手段に印加する手法を採用したものである請求項2又は3に記載の集束イオンビーム装置と走査型電子顕微鏡の複合装置。
  5. 試料に対する集束イオンビームのビーム照射角度を縦回転方向に変える手段は、計算されたズレ量をキャンセルする分の信号を試料ステージのチルト機構に印加する手法を採用したものである請求項2から4のいずれかに記載の集束イオンビーム装置と走査型電子顕微鏡の複合装置。
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