JP4264191B2 - タイボルト構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被締付部材を一体に固定するタイボルトと、タイボルトの振動を抑制する振動抑制部とを備えるタイボルト構造に関し、特に、大型ディーゼル機関のジャケット、架構及び台板を固定するためのタイボルト構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ディーゼル機関のジャケット、架構及び台板を一体に固定するタイボルト構造が知られている。このタイボルト構造においては、タイボルトがディーゼル機関のクランクの回転等に伴ってタイボルト孔内で振動し、タイボルトが破損してしまうことがある。このため、従来からタイボルトの振動を抑制するための振動抑制部を有するタイボルト構造が知られている。このような振動抑制部を有するタイボルト構造の一例を図8に示す。同図に示すように、従来のタイボルト構造100は、タイボルト102の一部に形成された環状のリセス部104と、このリセス部104に当接すると共にタイボルト102を取り囲むブッシュ106とから構成されていた。これにより、タイボルト102が振動するとブッシュ106がタイボルト孔の内周19と当たり、タイボルト102の振動は抑制されることとなっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8に示すタイボルト構造100には以下のような問題点があった。すなわち、タイボルト102の振動に伴ってブッシュ106とリセス部104との間に生じる衝撃により、タイボルト102のリセス部104のブッシュ106との当たり部が損傷する場合がある。一方、被締付部材を一体に固定するため、タイボルト102には引張応力が作用している。特に、タイボルト102が大型ディーゼル機関のジャケット、架構及び台板を固定するために用いられる場合には、タイボルト102はシリンダ内の爆発力に抗して各被締付部材を固定することとなるので、タイボルト102に作用する引張応力は非常に大きいものとなる。従って、前述のようにタイボルト102のリセス部104のブッシュ106との当たり部が損傷すると、引張応力はその損傷部分に集中して損傷部分が拡大し、ついにはタイボルト102が破損するという問題が生じていた。
【0004】
そこで、本発明は上記課題を解決し、振動に対する信頼性を高めたタイボルト構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るタイボルト構造は、複数の被締付部材に穿設されたタイボルト孔に挿通されて各被締付部材を一体に固定するタイボルトと、タイボルトがタイボルト孔内で振動することを抑制する振動抑制部とを備えるタイボルト構造において、振動抑制部は、タイボルトの軸方向に作用する引張応力によって生じる応力線が通らないように形成された当たり部を有することを特徴とする。
【0006】
このタイボルト構造によれば、タイボルトの振動を抑制するための当たり部は、タイボルトの軸方向に作用する引張応力によって生じる応力線が通らないように形成されている。このため、当たり部が損傷した場合であっても、タイボルトに作用する引張応力に起因して損傷部分が拡大することがなく、タイボルトの破損を防止することができる。これにより、振動に対するタイボルト構造の信頼性を高めることができる。なお、「応力線が通らない」とは、タイボルトに引張応力が作用した際に、当該部分においてひずみが生じないか、あるいは、当該部分において生じるひずみがタイボルト全体に生じるひずみより小さいことをいう。
【0007】
また、本発明に係るタイボルト構造は、複数の被締付部材に穿設されたタイボルト孔に挿通されて各被締付部材を一体に固定するタイボルトと、タイボルトがタイボルト孔内で振動することを抑制する振動抑制部とを備えるタイボルト構造において、振動抑制部は、タイボルトの軸方向に所定の間隔を隔てるように、タイボルトの外周に形成された2個のリセス部と、各リセス部の間に形成された当たり部と、タイボルトとタイボルト孔の内周との間に介設され、当たり部に当接する当接部を有するブッシュと、を備えることを特徴とする。
【0008】
このタイボルト構造によれば、タイボルトの軸方向(以下、単に「軸方向」という)に所定の間隔を隔てるように、タイボルトの外周に2個のリセス部が形成されている。ここで、「リセス部」とは、タイボルトの外周を取り囲むように環状に形成された凹部であり、リセス部においてタイボルトはくびれている。従って、各リセス部の間に形成される当たり部の径は、リセス部におけるタイボルトの径より大きいものとなり、当たり部には軸方向の引張応力によって生じる応力線が通らない。この当たり部に当接する当接部を有するブッシュを、タイボルトとタイボルト孔の内周との間に介設することによって、タイボルトがタイボルト孔内で振動することを抑制する。また、タイボルトが振動すると、ブッシュとタイボルトとの間に生じる衝撃により、当たり部が損傷する場合がある。本タイボルト構造では、当たり部には引張応力が作用しないか、あるいは当たり部に作用する引張応力は小さいので、引張応力に起因して損傷部分が拡大することがなく、タイボルトの破損を防止することができる。これにより、振動に対するタイボルト構造の信頼性を高めることができる。
【0009】
上記タイボルト構造は、2個のリセス部を挟むようにタイボルトの外周に形成された2本の溝部と、各リセス部と各溝部との間にそれぞれ形成された2個の第2の当たり部をさらに備え、ブッシュは、さらに各第2の当たり部に当接する第2の当接部を有することを特徴しても良い。
【0010】
このタイボルト構造においては、当たり部を挟むようにさらに2個の第2の当たり部が形成され、各第2の当たり部にブッシュを当接させている。これにより、ブッシュは複数の当たり部においてタイボルトと当接することとなるので、ブッシュをより安定させることができる。
【0011】
上記タイボルト構造において、ブッシュの外周は、タイボルトの挿通方向に径が小さくなる円錐形状とされており、ブッシュと当接するタイボルト孔の内周は、ブッシュが嵌合可能に形成されていることを特徴としても良い。
【0012】
このような構成を採用すれば、タイボルトがタイボルト孔に挿通される際に、タイボルトに取り付けられた円錐形状のブッシュは、タイボルト孔の内周を摺動して自動的に調芯されることとなる。
【0013】
また、本発明に係るタイボルト構造は、複数の被締付部材に穿設されたタイボルト孔に挿通されて各被締付部材を一体に固定するタイボルトと、タイボルトがタイボルト孔内で振動することを抑制する振動抑制部とを備えるタイボルト構造において、振動抑制部は、タイボルトの径方向に突出するように形成されると共に、タイボルトの挿通方向に径が小さくなる円錐形状の当たり部を有し、当たり部と当接するタイボルト孔の内周は、当たり部が嵌合可能に形成されていることを特徴とする。
【0014】
このような構成を採用すれば、タイボルトがタイボルト孔に挿通される際に、円錐形状に形成された当たり部がタイボルト孔の内周を摺動して、自動的に調芯されることとなる。また、ブッシュを使用する必要がなくなることにより、材料費の低減を図ることができる。
【0015】
上記タイボルト構造は、被締付部材に螺入され、当たり部を押さえる振動抑制用ボルトをさらに備えることを特徴としても良い。
【0016】
このように振動抑制ボルトを設けることとすれば、タイボルトの振動を確実に抑制することができる。ここで、「当たり部を押さえる」とは、振動抑制ボルトが当たり部に当接して直接に当たり部を押さえる場合と、振動抑制ボルトがブッシュを介して当たり部を間接的に当たり部を押さえる場合の両方が含まれる。
【0017】
また、上記タイボルト構造において、タイボルトは、振動抑制部の下側に第2の振動抑制部をさらに備え、第2の振動抑制部は、タイボルトの径方向に突出するように設けられた環状突出部を備え、環状突出部とタイボルト孔の内周との隙間に潤滑油が満たされていることを特徴としても良い。
【0018】
このように第2の振動抑制部をさらに備えることにより、タイボルトが長い場合であっても確実にタイボルトの振動を抑制することができる。また、第2の振動抑制部は、環状突出部とタイボルト孔の内周との間に隙間を有し、その隙間に満たされた潤滑油の圧力変化によってタイボルトの振動を防止する。これにより、環状突出部は、タイボルト孔の内周の径に厳密に一致するよう加工する必要がなくなるので、環状突出部の寸法精度を緩和して容易にタイボルト構造を実現することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明に係るタイボルト構造の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0020】
図1は、本実施形態に係るタイボルト構造が適用されるディーゼル機関10を示す図である。ディーゼル機関10は、ジャケット12、架構14及び台板16を備えており、これらの各部材は複数のタイボルト18によって一体に固定されている。ジャケット12には、ピストン24が摺動するシリンダライナ22が固設されており、シリンダライナ22の頂部にはシリンダカバー20が設けられている。ピストン24は、ピストン棒26を介してクロスヘッド28と連結されている。クロスヘッド28とクランク軸32とは、回動自在に取り付けられた連接棒30によって連結されている。シリンダライナ22、シリンダカバー20及びピストン24によって画成される燃焼室R内の爆発圧力によって、ピストン24がシリンダライナ22上を往復運動すると、摺動板34上を摺動するクロスヘッド28に往復運動は伝達される。続いて、クロスヘッド28に回動自在に取り付けられた連接棒30が、クロスヘッド28の往復運動に従って揺動し、連接棒30の他端に取り付けられたクランク軸32に回転運動として伝達される。
【0021】
図2は、本発明の第1実施形態に係るタイボルト構造を示す断面図である。図2に示すように、タイボルト構造は、ジャケット12、架構14及び台板16に穿設されたタイボルト孔に挿通されたタイボルト18と、タイボルト18の上下に設けられた振動抑制部42,50とを備えている。ナット40によってタイボルト18が締め付けられることにより、ジャケット12、架構14及び台板16が一体に固定されている。
【0022】
図2において上側に位置する第1の振動抑制部50は、図3に示すように、タイボルト18の外周に形成された2個のリセス部52と、各リセス部52の間に形成された環状の当たり部54と、タイボルト18とタイボルト孔の内周19との間に介在されるブッシュ56とを備えている。2個のリセス部52は、タイボルト18の軸方向に所定の間隔を隔てて、軸方向にそれぞれ形成されている。そして、当たり部54の直径は、リセス部52の直径より大きい。これにより、当たり部54には引張応力によって生じる応力線が通らないこととなる。また、ブッシュ56は、当たり部54に当接する当接部58を有している。ブッシュ56の当接部58の上下は、タイボルト18のリセス部52に向かって膨らんでおり(内周の径が小さくなっており)、ブッシュ56がタイボルト18に対して軸方向に移動しない構成となっている。これにより、タイボルト18をタイボルト孔に挿通させる際に、タイボルト18を垂直にしてもブッシュ56がタイボルト18の当たり部54から滑り落ちない。なお、このブッシュ56は2つ割りであり、図示しない止めボルト等の結合手段によって一体に固定されている。また、タイボルト構造は、当たり部54の位置において、軸方向に垂直にジャケット12に螺入される振動抑制ボルト59を有している。この振動抑制ボルト59が当たり部54を押さえることにより、確実にタイボルト18の振動を抑制する。
【0023】
再び、図2を参照して下側に位置する第2の振動抑制部42について説明する。第2の振動抑制部42は、タイボルト18とタイボルト孔の内周19との間に介設されるブッシュ44を有し、ブッシュ44とタイボルト孔の内周19との隙間に潤滑油46が満たされている。潤滑油46は、ブッシュ44より上側に位置する図示しない潤滑油供給口から供給されるか、機関用の潤滑油が自然にたまったもので、タイボルト孔の適切な位置まで満たされている。ブッシュ44とタイボルト孔の内周19との間隔は他より狭くなっており、タイボルト18が振動してブッシュ44とタイボルト孔の内周19とが近接すると、潤滑油46によってブッシュ44とタイボルト孔の内周19とを離隔させる方向に反発圧力が生じ、これによりタイボルト18の振動を抑制することができる。なお、第2の振動抑制部42にはブッシュ44を用いることとしたが、径方向に突出した環状突出部をタイボルト18に形成することとしても同様の振動抑制部を構成することができる。
【0024】
本実施形態に係るタイボルト構造は、2個の振動抑制部42,50を有しているので、タイボルト18の振動を効果的に防止することができる。特に、本実施形態のように大型のディーゼル機関10に用いられる長いタイボルト18の場合には有効である。
【0025】
また、第2の振動抑制部42は、ブッシュ44とタイボルト孔の内周19との間に潤滑油46を満たした構成となっており、ブッシュ44とタイボルト孔の内周19との間に隙間が生じている。これにより、第2の振動抑制部42のブッシュ44はタイボルト孔の内周19に嵌合するように厳密に加工しなくても良く、容易にタイボルト構造を実現することができる。
【0026】
また、第1の振動抑制部50は、軸方向の引張応力によって生じる応力線が通らない当たり部54に対してブッシュ56を当接させている。これにより、タイボルト18の振動に伴ってブッシュ56と当たり部54との間に生じる衝撃により当たり部54が損傷した場合であっても、当たり部54には引張応力が生じていないか、あるいは当たり部54に生じる引張応力は小さいので、損傷部分が拡大してタイボルト18が破損する不都合が発生せず、振動に対する信頼性の高いタイボルト構造を実現することができる。
【0027】
また、第1の振動抑制部50は、軸と垂直な方向にジャケット12に螺入される振動抑制ボルト59を有し、ブッシュ56を介して当たり部54を押さえている。これにより、タイボルト18が振動する際に、ブッシュ56が当たり部54から受ける力と、ブッシュ56がタイボルト孔の内周19から受ける力が直線上に並ぶため、ブッシュ56が撓むことがなく確実にタイボルト18の振動を抑制することができる。
【0028】
次に、本発明の第2実施形態に係るタイボルト構造について説明する。第2実施形態のタイボルト構造は、第1実施形態のタイボルト構造と基本的な構成は同一であるが、第1実施形態の第1の振動抑制部50とは異なる第1の振動抑制部60を有している。第1の振動抑制部60の構成を、図4を参照しながら説明する。
【0029】
第2実施形態における第1の振動抑制部60は、第1実施形態における第1の振動抑制部50と同様に2個のリセス部52を有するが、さらに両方のリセス部52を挟むように2個の環状の溝部62が形成されている。以下の説明においては、各リセス部52の間に形成された当たり部を「第1の当たり部54」という。リセス部52と溝部62との間には、それぞれ第2の当たり部64が形成されている。そして、ブッシュ56は第1の当たり部54に当接する当接部58と、各第2の当たり部64に当接する当接部68を有する。
【0030】
第2実施形態に係るタイボルト構造において、第1の振動抑制部は第1の当たり部54と2個の第2の当たり部64を有し、これらの当たり部54,64にブッシュ56を当接させている。これにより、第1実施形態のタイボルト構造と同様に、振動によるタイボルト18の破損を防止し、信頼性の高いタイボルト構造を実現できる効果に加えて、第1の振動抑制部60のブッシュ56を安定してタイボルト18に当接させることができる効果が得られる。
【0031】
次に、本発明の第3実施形態に係るタイボルト構造について説明する。第3実施形態のタイボルト構造は、第1実施形態のタイボルト構造と基本的な構成は同一であるが、第1実施形態の第1の振動抑制部50とは異なる第1の振動抑制部70を有している。第1の振動抑制部70の構成を、図5を参照しながら説明する。
【0032】
第3実施形態における第1の振動抑制部70は、ブッシュ56の外周がタイボルト18の挿通方向に向かって径が小さくなる円錐形状となっており、ブッシュ56と当接するタイボルト孔の内周19aはブッシュ56と嵌合可能なテーパ状となっている。
【0033】
第3実施形態のタイボルト構造は、第1実施形態のタイボルト構造と同様に、振動によるタイボルト18の破損を防止し、信頼性の高いタイボルト構造を実現できる効果に加えて、タイボルト18をタイボルト孔に容易に挿通できるという効果が得られる。すなわち、第2の振動抑制部42において、ブッシュ44とタイボルト孔の内周19とは隙間を有しており、タイボルト18の挿入は容易である。そして、第1の振動抑制部70はブッシュ56の外周が円錐形状であり、ブッシュ56と当接するタイボルト孔の内周19aはテーパ状となっているため、タイボルト18が厳密にタイボルト孔の中心に位置しない場合であっても、テーパ状の内周19aを円錐形状のブッシュ56が摺動して自動的に調芯されて、ブッシュ56とテーパ状のタイボルト孔の内周19aとは嵌合することとなる。なお、第1の振動抑制部70の位置において、タイボルト18がタイボルト孔の内周19aから軸と垂直方向の静的応力を受けて曲がっても、各被締付部材を固定する機能に関して問題はない。
【0034】
また、タイボルト孔の内周19aは下側に向かって径が小さくなるテーパ状であるので、第1の振動抑制部70においてタイボルト18の自重がタイボルト孔の内周19aに作用し、ブッシュ56とタイボルト孔との嵌合はより強固なものとなり、効果的に振動を抑制することができる。
【0035】
次に、本発明の第4実施形態に係るタイボルト構造について、図6を参照しながら説明する。第4実施形態のタイボルト構造は、2箇所に振動抑制部を有する点で第1実施形態のタイボルト構造と同様である。第4実施形態のタイボルト構造は、上側に第1実施形態に係るタイボルト構造に含まれる第1の振動抑制部50(図3参照)が設けられ、下側に第3実施形態に係るタイボルト構造の第2の振動抑制部70(図5参照)が設けられている。
【0036】
これにより、タイボルト18を容易にタイボルト孔に挿入することができると共に、タイボルト18の振動を効果的に抑制することができる。
【0037】
なお、本実施形態においては、第1の振動抑制部50のブッシュ56は、その外周がタイボルト孔の内周19と平行なものについて説明したが、第1の振動抑制部50についても第2の振動抑制部70と同様に、ブッシュ56の外周を円錐形状としても良い。
【0038】
次に、本発明の第5実施形態に係るタイボルト構造について説明する。第5実施形態のタイボルト構造は、第4実施形態のタイボルト構造と基本的な構成は同一であるが、第4実施形態の第2の振動抑制部70とは異なる第2の振動抑制部80を有している。第5実施形態における第2の振動抑制部80を、図7を参照しながら説明する。
【0039】
第5実施形態における第2の振動抑制部80は、軸方向に所定の間隔を隔てるように形成された2個のリセス部52と、各リセス部52の間に形成されると共にタイボルト18の挿通方向に向かって径が小さくなる円錐形状の当たり部54とを備え、当たり部54と当接するタイボルト孔の内周19aはテーパ状となっている。そして、被締付部材である台板16には当たり部54に対応する位置において、軸と垂直な方向から振動抑制ボルト59が螺入されている。
【0040】
このように第5実施形態における第2の振動抑制部80は、当たり部54が円錐形状でタイボルト孔の内周19aがテーパ状となっているため、容易にタイボルト18を挿入することが可能であり、さらにブッシュを使用していないことにより材料費の低減を図ることができる。
【0041】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0042】
上記実施形態では、いずれも2箇所に振動抑制部を有する構成のタイボルト構造について説明したが、振動抑制部を設ける箇所は2箇所に限定されるものではない。すなわち、タイボルト18の長さや、適用されるディーゼル機関10の振動に応じて適宜変更することができ、例えばタイボルト18が比較的短い場合には、振動抑制部は1箇所に設ければ良い。なお、振動抑制部を多く設ければ振動抑制効果は大きいものとなる。
【0043】
また、上記実施形態では、軸と垂直な方向に被締付部材に螺入される振動抑制ボルト59を有しているが、振動抑制ボルト59は必ずしも必要ではない。
【0044】
また、上記実施形態では、ブッシュ56とタイボルト孔の内周19とを当接させているが、タイボルト18の振動を抑制することができれば、ブッシュ56とタイボルト孔の内周19との間に隙間が生じていても良い。ブッシュ56とタイボルト孔の内周19との間に隙間を有する構成とすれは、タイボルト孔にタイボルト18を挿入することが容易になり、振動を抑制するタイボルト構造を容易に実現することができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、振動抑制部を構成する当たり部は、軸方向の引張応力によって生じる応力線が通らないように形成されている。これにより、タイボルトが振動して当たり部が損傷した場合であっても、当たり部には引張応力が作用しないか、あるいは当たり部に作用する引張応力は小さいので、引張応力に起因して損傷部分が拡大することがなくなり、タイボルトの破損を防止できる。
【0046】
また、本発明によれば、タイボルトの2箇所に振動抑制部の少なくとも一の振動抑制部は、(1)環状突出部とタイボルト孔の内周との隙間に潤滑油を満たす、あるいは(2)当たり部を円錐形状、かつタイボルト孔の内周を当たり部と嵌合可能に形成する。これにより、少なくとも一の振動制御部については、タイボルト孔の内周の径と厳密に合致するように加工する必要がなく、タイボルトをタイボルト孔に容易に挿通させることができ、タイボルト構造を容易に実現することができる。
【0047】
また、本発明によれば、振動抑制ボルトは当たり部を押さえるようにして被締付部材に螺入されているので、確実にタイボルトの振動を防止できる。さらに、振動抑制ボルトと当たり部との間にブッシュが介設されている場合に、ブッシュが撓んで振動抑制の効果が減少する不都合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タイボルト構造が適用されるディーゼル機関を示す図である。
【図2】第1実施形態に係るタイボルト構造を示す図である。
【図3】第1実施形態のタイボルト構造に含まれる振動抑制部を示す図である。
【図4】第2実施形態のタイボルト構造に含まれる振動抑制部を示す図である。
【図5】第3実施形態のタイボルト構造に含まれる振動抑制部を示す図である。
【図6】第4実施形態に係るタイボルト構造を示す図である。
【図7】第5実施形態のタイボルト構造に含まれる振動抑制部を示す図である。
【図8】従来のタイボルト構造を示す図である。
【符号の説明】
10・・・ディーゼル機関、12・・・ジャケット、14・・・架構、16・・・台板、18・・・タイボルト、20・・・シリンダカバー、22・・・シリンダライナ、24・・・ピストン、26・・・ピストン棒、28・・・シリンダヘッド、30・・・連接棒、32・・・クランク軸、34・・・摺動板、40・・・ナット、42・・・振動抑制部、44・・・ブッシュ、46・・・潤滑油、50・・・振動抑制部、52・・・リセス部、54・・・当たり部、56・・・ブッシュ、58・・・当接部、59・・・振動抑制ボルト、60・・・振動抑制部、62・・・溝部、64・・・第2の当たり部、68・・・第2の当接部、70、80・・・振動抑制部、R・・・燃焼室。
Claims (4)
- 複数の被締付部材に穿設されたタイボルト孔に挿通されて前記各被締付部材を一体に固定するタイボルトと、前記タイボルトが前記タイボルト孔内で振動することを抑制する振動抑制部とを備えるタイボルト構造において、
前記振動抑制部は、
前記タイボルトの軸方向に所定の間隔を隔てるように、前記タイボルトの外周に形成された2個のリセス部と、
前記各リセス部の間に、前記タイボルトの軸方向に作用する引張応力によって生じる応力線が通らないように形成された当たり部と、
前記タイボルトと前記タイボルト孔の内周との間に介設され、前記当たり部に当接する当接部を有するブッシュと、
2個の前記リセス部を挟むように前記タイボルトの外周に形成された2本の溝部と、前記各リセス部と前記各溝部との間に、前記タイボルトの軸方向に作用する引張応力によって生じる応力線が通らないようにそれぞれ形成された2個の第2の当たり部と、を備え、
前記ブッシュは、さらに前記各第2の当たり部に当接する第2の当接部を有することを特徴とするタイボルト構造。 - 複数の被締付部材に穿設されたタイボルト孔に挿通されて前記各被締付部材を一体に固定するタイボルトと、前記タイボルトが前記タイボルト孔内で振動することを抑制する振動抑制部とを備えるタイボルト構造において、
前記振動抑制部は、
前記タイボルトの軸方向に所定の間隔を隔てるように、前記タイボルトの外周に形成された2個のリセス部と、
前記各リセス部の間に、前記タイボルトの軸方向に作用する引張応力によって生じる応力線が通らないように形成された当たり部と、
前記タイボルトと前記タイボルト孔の内周との間に介設され、前記当たり部に当接する当接部を有するブッシュと、を備え、
前記ブッシュの外周は、前記タイボルトの挿通方向に径が小さくなる円錐形状とされており、前記ブッシュと当接する前記タイボルト孔の内周は、前記ブッシュが嵌合可能に形成されていることを特徴とするタイボルト構造。 - 前記被締付部材に螺入され、前記当たり部を押さえる振動抑制用ボルトをさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイボルト構造。
- 前記タイボルトは、前記振動抑制部の下方に第2の振動抑制部をさらに備え、
前記第2の振動抑制部は、
前記タイボルトの径方向に突出するように設けられた環状突出部を備え、
前記環状突出部と前記タイボルト孔の内周との隙間に潤滑油が満たされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイボルト構造。
Priority Applications (1)
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