JP4263943B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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    • G01S7/52036Details of receivers using analysis of echo signal for target characterisation

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、血管内の状態を解析するための超音波診断装置に関し、特に、血管内エコー法によって、血管内のプラーク(硬化巣)と呼ばれる硬化巣の性質や状態を診断する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
不安定狭心症および急性心筋梗塞などのように、急性の虚血所見を示す一連の症候群は、急性冠症候群と呼ばれている。従来では、このような急性冠症候群は、血管内腔にプラーク(硬化巣)が長年にわたり徐々に堆積して、血管に狭窄や閉塞が引き起こされることが原因であると考えられていた。
【0003】
しかしながら、近年では、形成されたプラークの種類が急性冠症候群の発症に影響を与えていると考えられている。一般に、プラークは、粥状の軟らかい脂質成分と、比較的硬い線維性被膜(線維成分)とから構成されている。そして、脂質成分が含まれる割合が高いプラークは、わずかな刺激によっても破壊されやすい脆弱なプラークであり、脂質成分が含まれる割合が低いプラークは、破壊されにくいプラークである。ここで、脂質成分が含まれる割合の高い脆弱なプラークは、脂質成分が含まれる割合の低いプラークに比べて軟らかく、変形しやすい。したがって、前者はソフトプラークと呼ばれ、後者はハードプラークと呼ばれる。そして、脆弱なソフトプラークが破壊されることによって血栓が生じ、この結果、血管の狭窄や閉塞が引き起こされて、上記の急性冠症候群が生じると考えられている。
【0004】
したがって、急性冠症候群の予防や適切な治療のためには、プラークの性質や状態を評価する技術が必要である。特に、血管内に形成されているプラークが脆弱なソフトプラークであるか、あるいはハードプラークであるかを的確に判断する必要がある。
【0005】
このようなプラークの性質や状態を判断するためには、X線による血管造影よりも、血管内エコー法が優れている。血管内エコー法では、先端に超音波プローブを有するカテーテルが血管内に挿入される。超音波プローブは、評価対象箇所で円周方向に走査(ラジアル走査)しながら超音波を送波し、その反射波を受波して受信信号を得る。そして、この受信信号の振幅を輝度変調して血管の断層画像が得られる。
【0006】
実際の臨床現場では、このようにして得られた断層画像に基づいて、輝度が高い部分が線維成分に対応し、輝度が低い部分が脂質成分に対応するとみなして、プラークの性質や状態を解析しているのが実情である。たとえば、輝度が高い部分を80%以上含むプラークをハードプラークとみなし、輝度が低い部分を80%以上含むプラークをソフトプラークとみなして、プラークの擬似的な性質や状態が診断される。
【0007】
しかしながら、輝度とプラークの状態との間では、直接的な関連性が希薄である。したがって、輝度のみに基づく処理では、プラークの性質や状態を、より詳細かつ正確に解析することが難しい。このような問題点を解決するために、プラークの力学的な特性を求めて、プラークの性質および状態を直接的に解析する技術が要望されている。たとえば、超音波を用いて、評価対象箇所の歪値や弾性率などの力学的な特性を求めるための種々の技術が提案されている、(例えば、特許文献1〜特許文献4を参照)。
【0008】
特許文献1では、超音波を用いて、血管内の評価対象箇所の位置を追跡(トラッキング)し、血管壁の弾性率の算出を行い、血管内のプラークの性質および状態について評価するる技術が開示されている。
【0009】
特許文献2では、2つの各時刻に得られた2つの画像の各部分領域を切り出して、複素共役積を求め、複素共役積の位相の傾きから変位を求め、非検体内の組織の固さなどを評価する技術が開示されている。
【0010】
特許文献3では、特定の2点間の距離の変化と血管内の血圧値とに基づいて、血管内の評価対象箇所での絶対的な弾性率(絶対的弾性率)を算出する技術が示されている。また、血管内の各評価対象箇所において求めた弾性率の違いに応じて、血管断層画像に色相を付加して表示する技術が開示されている。
【0011】
特許文献4では、絶対的弾性率を演算する代わりに、観測点と参照点の弾性レベルを表す弾性率どうしの比率(間接的弾性率)を求めて表示する技術が開示されている。
【0012】
以上のような従来の技術は、歪値や弾性率を算出し、血管内の評価対象箇所の硬さを評価するものである。しかしながら、実際は、心拍による血圧変動にともなって内腔面積が周期的に変化するので、血管壁およびプラークの歪値も周期的に変化する。すなわち、血管が収縮及び膨張している時点では、歪値は大きく変化し、収縮から膨張に切り換わる時点および膨張から収縮に切り替わる時点では、歪値はあまり変化しない。
【0013】
また、血管壁およびプラークは、本質的には、力学的に非線形な弾性体であり、壁内部応力と歪値とは、非線形な関係を持っている。そして、この非線形性によって、血管壁およびプラークの弾性率も、血管の収縮及び膨張の段階に応じて、時間的に変化する。さらに、血管壁およびプラークは、粘性をもっているので、血管壁およびプラークを粘弾性体として扱う必要がある。
【0014】
しかしながら、上述の技術では、時系列的な歪値や弾性率の時系列的な変化に基づいて評価対象箇所の状態を解析するものではないため、血管壁やプラークの力学的非線形性および粘弾性を考慮して、評価対象箇所の状態、すなわちプラークの性質や状態を解析することができなかった。
【0015】
【特許文献1】
特開2000−229078号公報
【特許文献2】
特開平8−10260号公報
【特許文献3】
特開平5−317313号公報
【特許文献4】
特許第3182479号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、複数の時点での瞬時的な歪値からなる時系列データに基づいて、評価対象箇所のもつ非線形性や粘弾性を考慮して、評価対象箇所の状態を解析することができる超音波診断装置を提供することである。
【0017】
本発明の他の目的は、複数の時点での瞬時的な弾性率からなる時系列データに基づいて、評価対象箇所のもつ非線形性や粘弾性を考慮して、評価対象箇所の状態を解析することができる超音波診断装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題を解決するための手段は、以下の構成によって達成される。
【0019】
(1)本発明の超音波診断装置は、血管内に挿入される挿入部と、前記挿入部に設けられており血管内で超音波を送波し、前記血管内での前記超音波の反射波を受波して受信信号を得る超音波送受信部と、前記受信信号に基づいて、血管内の評価対象箇所での瞬時的な歪値を算出する歪値算出手段と、前記歪値算出手段によって時系列に沿って算出された複数の時点での瞬時的な歪値からなる時系列データを用いて、前記評価対象箇所の状態を解析する解析手段と、前記解析手段による解析結果を表示する表示手段と、を有することを特徴とする。
【0020】
(2)上記の解析手段は、前記時系列データを複数の周波数成分に分解し、特定の周波数成分における強度に基づいて前記評価対象箇所の状態を解析する。
【0021】
(3)上記の解析手段は、前記強度が高いほど、前記血管内に形成されたプラークの脂質の割合が高いと判断する。
【0022】
(4)上記の解析手段は、前記時系列データの位相遅れに基づいて、前記評価対象箇所の状態を解析する。
【0023】
(5)上記の解析手段は、前記位相遅れが大きいほど、前記血管内に形成されたプラークの脂質の割合が高いと判断する。
【0024】
(6)上記の歪値算出手段は、自己相関法または複合自己相関法を用いて、血管内の評価対象箇所の位置を追跡する追跡手段を有する。
【0025】
(7)上記の超音波送受信部は、血管の周方向に走査して超音波を送波するとともに、血管の長軸方向に走査して超音波を送波し、前記追跡手段は、血管の長軸方向に沿って移動する検出対象箇所の位置を追跡可能である。
【0026】
(8)上記の表示手段は、前記受信信号に基づいて血管の断層画像を表示するとともに、前記解析手段によって解析された結果を前記断層画像上に重ねて表示する。
【0027】
(9)上記の歪値算出手段は、自己相関法または複合自己相関法に基づいて、血管内の検出対象箇所の位置を追跡する追跡手段を有し、前記表示手段は、前記自己相関法または前記複合自己相関法によって得られた相関係数に基づいて前記断層画像の特定領域の輝度を変化させて当該断層画像を表示する。
【0028】
(10)上記の歪値算出手段が、前記時系列データに含まれるノイズを低減する機能をさらに有する。
【0029】
(11)本発明の超音波診断装置は、血管内に挿入される挿入部と、前記挿入部に設けられており血管内で超音波を送波し、前記血管内での前記超音波の反射波を受波して受信信号を得る超音波送受信部と、前記受信信号に基づいて、血管内の評価対象箇所での瞬時的な弾性率の値を算出する弾性率算出手段と、前記弾性率算出手段によって時系列に沿って算出された複数の時点の瞬時的な弾性率の値からなる時系列データを用いて、前記評価対象箇所の状態を解析する解析手段と、前記解析手段による解析結果を表示する表示手段と、を有することを特徴とする。
【0030】
(12)上記の弾性率算出手段は、血圧値に基づいて絶対的弾性率を算出する。
【0031】
(13)上記の弾性率算出手段は、前記血管内の所定の参照点を基準とする相対的弾性率を算出する。
【0032】
(14)上記の解析手段は、前記時系列データを複数の周波数成分に分解し、特定の周波数成分における強度に基づいて、前記評価対象箇所の状態を解析する。
【0033】
(15)上記の解析手段は、前記時系列データの位相遅れに基づいて、前記評価対象箇所の状態を解析する。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は、本実施の形態の超音波診断システムの概略構成を説明するための図である。
【0035】
本実施の形態の超音波診断システムは、大別して、超音波カテーテル100と、制御部200と、表示部300とから構成される。
【0036】
超音波カテーテル100は、血管に挿入可能なカテーテル本体(挿入部)110と、カテーテル本体110に設けられた超音波プローブ120とから構成される。超音波プローブ120は、カテーテル本体100の管腔内に設けられ、血管内で超音波を送受信する超音波送受信部として作用する。具体的には、超音波プローブ120は、音響変換器であり、超音波の送信と受信をパルス状に交互に繰り返すことによって、単一の素子による送受信が可能となる。なお、超音波プローブ120としては、超音波送信手段と超音波受信手段を別個の素子により構成したものとすることもできる。
【0037】
超音波カテーテル100が血管内腔の所定の評価対象箇所に挿入された状態で、超音波プローブ120は、電子的または機械的にラジアル走査しながら(すなわち、周方向に沿って回転しながら)超音波を送波し、血管壁内からの超音波の反射波を電気信号、すなわち受信信号(エコー信号)に変換する。ラジアル走査しながら超音波の反射波を受波することで、血管の長軸方向に垂直に切断した血管の断層画像(2次元データ)が得られる。また、本実施の形態の超音波診断システムは、ラジアル走査のみならず、血管の長軸方向に沿った走査を実行してもよい。この場合は、血管内の立体形状を示す3次元ボリュームデータを得ることができる。なお、超音波カテーテル100自体の構成は、従来の超音波カテーテル100の構成と同様であるので、詳しい説明を省略する。具体的には、血管壁やプラークに向かって超音波を照射すると、この超音波は、血管壁内部やプラーク内部で反射されて、超音波プローブ120により受波される。ここで、血管壁やプラークは、心拍に対応して局所的に変形して歪むので、血管壁やプラークなどの評価対象物内の2点間の距離は、心拍に対応する変形前後で変化する。したがって、心拍に応じた評価対象物内の2点間の距離の変化により、受波される超音波波形は、局所的に移動することになる。
【0038】
次に、制御部200の構成について説明する。制御部200は、たとえば、パーソナルコンピュータおよびワークステーションなどのコンピュータを用いて構成しても良い。制御部200は、インターフェース部210と、瞬時歪値算出部220と、時系列歪値データ解析部230と、画像データ作成部240と、を有する。
【0039】
インターフェース部210は、超音波カテーテル100によって得られた受信信号を取得するインターフェースである。ここで、本実施形態のインターフェース部210は、超音波をラジアル走査して得られた受信信号を、少なくとも複数の心拍を含む時間にわたって取り込む。
【0040】
瞬時歪値算出部220は、血管内の評価対象箇所での瞬時的な歪値を算出するものである。すなわち、瞬時歪値算出部220は、心拍に伴う血管の収縮及び膨張の各時点での瞬時的な歪値を算出する。なお、瞬時的な歪値の算出は、心拍の周期に比べて短い所定のサンプリング周期毎に行われ、複数の心拍にわたって実行される。このように、瞬時歪値算出部220によって、時系列に沿って算出された複数の時点での瞬時的な歪値からなる時系列データ(以下、「時系列歪値データ」という)が得られる。また、瞬時歪値算出部220には、血管内の評価対象箇所の位置を追跡する追跡部221を有する。追跡部221は、自己相関法または複合自己相関法を用いて、血管内の評価対象箇所の位置を追跡する。追跡部221の詳しい内容は後述する。
【0041】
時系列歪値データ解析部230は、瞬時歪値算出部220によって得られた上記の時系列歪値データに基づいて、評価対象箇所の状態を解析するものである。時系列歪値データ解析部230は、力学的性質に基づいて、評価対象箇所のプラークがソフトプラークであるかハードプラークであるかを判断する。換言すれば、力学的性質に基づいて、プラークに脂質成分が含まれる割合を評価することができる。
【0042】
このように、血管壁やプラークなどの評価対象箇所のもつ力学的非線形性および粘弾性の情報を含む時系列歪みデータに基づいて、評価対象箇所の状態を解析する点は、本実施の形態の超音波診断システムの特徴の一つである。具体的には、時系列歪値データ解析部230は、時系列歪値データを複数の周波数成分に分解し、特定の周波数成分における強度に基づいて、評価対象箇所の状態を解析する第1の機能と、時系列歪値データの位相遅れ(位相進みの場合も含まれる。以下、同じ)に基づいて、評価対象箇所の状態を解析する第2の機能とを有していることが望ましい。しかしながら、本実施の形態と異なり、第1の機能と第2の機能のどちらか一方の機能を有していてもよい。また、時系列歪値データ解析部230は、時間的な歪値の変化率を算出して、評価対象箇所の状態を解析することもできる。なお、各機能の詳細は後述する。
【0043】
画像データ作成部240は、インターフェース部210から得られた受信信号に基づいて、血管の断層画像を作成する。なお、上述するように、ラジアル走査のみならず、血管の長軸方向への走査が行われる場合には、血管内の3次元ボリュームデータを作成することができる。さらに、画像データ作成部240は、時系列歪値データ解析部230による解析結果を示す画像データについても作成する。
【0044】
なお、瞬時歪値算出部220、時系列歪値データ解析部230、および画像データ作成部240は、コンピュータプログラムを実行するCPUとして実現されるが、専用の集積回路を用いて実現してもよい。
【0045】
次に、表示部300について説明する。表示部300は、液晶ディスプレイやCRTなどの表示機器である。表示部300は、受信信号に基づいて作成された血管の断層画像を表示するとともに、時系列歪値データ解析部230によって解析された結果を表示する。具体的には、解析された結果を断層画像上に重ねて表示することが望ましい。たとえば、断層画像上に、評価対象箇所の血管壁やプラークについての解析結果に応じて異なる色相を付加して表示することができる。
【0046】
次に、以上のように構成される本実施の形態の超音波診断システムによる処理手順について説明する。
【0047】
図2は、本実施の形態の超音波診断システムの処理手順の概要を示す概念図である。図2に示されるとおり、本実施の形態の超音波診断システムでは、データ取得(ステップS11)、瞬時的な歪値の算出(ステップS12)、時系列歪値データを用いた解析(ステップS13)の順番で処理がなされる。
【0048】
まず、ステップS11では、複数心拍にわたって時系列に沿った複数の時点(図中では、第1時点から第N+1時点)での受信信号(エコー信号)のデータを得る。
【0049】
次に、ステップS12では、瞬時歪値算出部220が、ステップS11でのデータを取得し、時間的に隣接する2つの時点であるk番目とk+1番目の時点(ただし、kは、1〜Nの整数)でのデータを比較して、時系列に沿った複数の時点での瞬時的な歪値を算出する。図2に示される場合では、合計N個の瞬時的な歪値が算出される。
【0050】
次に、ステップS13では、時系列歪値データ解析部230は、ステップS12において時系列に沿って算出された複数の時点での瞬時的な歪値からなる時系列歪値データを用いて、評価対象箇所の状態を解析する。この結果、プラーク等の病変の有無に加え、プラークの力学的特性に基づくプラークの性質および状態が判断される。具体的には、プラークがハードプラークであるかソフトプラークであるかが判断される。
【0051】
図3は、本実施の形態の超音波診断システムによる処理手順を示すフローチャートである。フローチャートに示される処理手順には、データ作成処理、移動点追跡処理、瞬時的な歪値の算出処理、時系列歪値データの特定の周波数成分の強度に基づく解析処理、時系列歪値データの位相遅れに基づく解析処理、および解析結果を表示する処理が含まれる。以下、各処理の詳細が示される。
【0052】
(データ形成処理)
まず、データ形成処理が実行される(ステップS101)。複数心拍にわたって時系列に沿った複数の時点での受信信号(エコー信号)のデータを得る。具体的には、超音波をラジアル走査して、反射波を受波することによって、各時点での血管の断層画像(2次元データ)が作成される。また、ラジアル走査に加えて長軸方向への走査を実行することによって、3次元に拡張された処理を実行することもできる。3次元の処理に拡張した場合には、3次元ボリュームデータが作成される。
【0053】
(移動点追跡)
次に、血管内腔における評価対象箇所の点の移動を追跡する(ステップS102)。すなわち、心拍に対応して血管壁が歪むために、評価対象箇所の点も移動する。本ステップでは、この点の移動を追跡する。具体的には、追跡部221は、図2に示されるように、時間的に隣接する2つの時点であるk番目とk+1番目の時点でのデータを比較して、移動点追跡を行う。たとえば、図2の第1番目の時点でのデータと第2番目の時点でのデータとに基づいて、移動点追跡が行われる。
【0054】
移動点の追跡には、たとえば、自己相関法または複合自己相関法が用いられ、より好ましくは、複合自己相関法が用いられる。ここで、複合自己相関法の詳細については、詳しい説明を省略する。簡単に説明すれば、複合自己相関法では、第1段階として、心拍に応じて連続して取得された信号が直交検波される。そして直交検波された後の複素包絡線信号を用いて、変形前後の包絡線分布の相関係数が最も高い位置が局所的に大まかに推定される。そして、第2段階として、推定された包絡線分布の相関が最も高い位置での位相差から点の位置が精査される。
【0055】
一般的に、超音波カテーテル100の位置がずれることにより、変形前後で照射される超音波の走査線が交差してしまうため、位相差の検出に誤差が含まれるおそれがある。この点、複合自己相関法では、位相差の検出に先がけて、超音波カテーテル100の位置ずれの影響を受けにくい包絡線分布の相関係数を用いて移動点の位置が大まかに推定することにより、位相差検出の誤差による影響を最小限に抑制することができる。ここで、包絡線分布の相関係数とは、変形前後の局所的な波形の一致度を表す量に対応する。
【0056】
また、冠動脈に超音波カテーテル100を挿入する場合には、心臓の動きの影響を直接的に受けるために、長時間の計測においては、長軸方向に沿って、超音波カテーテル100と血管との相対的な位置がずれる場合がある。しかしながら、複合自己相関法では、半径方向および周方向に加えて長軸方向を含む3次元の処理に拡張することができる。したがって、上述したように、超音波診断システムが、ラジアル走査のみならず、血管の長軸方向に沿った走査を実行することによって、半径方向および周方向への移動点の追跡のみならず長軸方向への移動点の追跡も実行することもできる。
【0057】
以上のような移動点追跡によって、たとえば、k番目とk+1番目の時点間における変位の半径方向r成分ur (k)=ur (k)(r,θ,l;kΔt)、円周方向θ成分uθ(k)=uθ(k)(r,θ,l;kΔt)、及び長軸方向l成分ul (k)=ul (k)(r,θ,l;kΔt)が、求められる。ここで、Δtは、サンプリング周期を意味し、r,θ,lは、k番目の時点での3次元ボリュームデータにおける座標値を表す。
【0058】
また、処理開始時点で注目する評価対象箇所の空間点をp0(pr (0)=r0,pθ(0)=θ0,pl (0)=l0)とすると、この点がkΔt時間後(すなわちk番目の時点)に移動する位置は、以下の(1a)〜(1c)式で表される。
【0059】
【数1】
Figure 0004263943
【0060】
以上のように、移動点の追跡がなされると、以下の処理に進む。
【0061】
(瞬時的な歪値の算出)
次に、時系列に沿った複数時点での瞬時的な歪値が算出される(ステップS103)。この結果、時系列に沿った複数時点での瞬時的な歪値からなる時系列歪値データが得られる。
【0062】
具体的には、瞬時歪値算出部220は、時間的に隣接する2つの時点であるk番目とk+1番目の時点でのデータ間での移動点追跡によって求められた変位、すなわち(ur (k)、uθ(k)、ul (k))から歪値εを算出する。具体的には、歪値は、以下の(2a)〜(2c)式に示されるとおり、変位の各成分を、それぞれr、θ、lで微分演算することによって得られる。
【0063】
【数2】
Figure 0004263943
【0064】
したがって、初期時点において注目する評価対象箇所の空間点(r0,θ0,l0)のt=kΔt後の歪値は、(1a)〜(1c)式、および(2a)〜(2c)式を用いることによって、次の(3)式のように算出される。なお、ここでは、歪値の半径方向成分のみを示したが、円周方向及び長軸方向の各成分についても同様に算出することができる。
【0065】
【数3】
Figure 0004263943
【0066】
(3)式によれば、複数の時刻t(kΔt)での瞬時的な歪値が算出される。この結果、複数の時点での瞬時的な歪値からなる時系列歪値データが得られる。
【0067】
ここで、(3)式に示される時系列歪値データにはノイズが含まれている。したがって、瞬時歪値算出部220は、時系列歪値データに含まれるノイズを軽減するための機能をさらに有していてもよい。たとえば、瞬時歪値算出部220は、以下に示される空間的局所平滑化処理、バンドパスフィルタリング処理、同期加算による安定化を用いて、時系列歪値データに含まれるノイズを低減することができる。
【0068】
空間的局所平滑化では、以下の(4)式で示されるとおり、局所的な空間領域であるROI(regions of interest)が設定され、平滑化処理が実行される。なお、ここでは、3次元空間的なROIが記号Vで示されている。
【0069】
【数4】
Figure 0004263943
【0070】
また、フィルタリング処理では、(4)式で示される空間的局所平滑化処理後の時系列歪値データに対して、以下の(5)式で示されるとおり、特定の周波数のみを通過させるバンドパスフィルタリング処理が適用される。具体的には、時系列歪値データは、心拍に対応して周期的に変化するので、心拍に対応する周波数成分以外は、ノイズである可能性が高い。したがって、心拍に対応する周波数(1Hz)前後に設定したバンドフィルタを時系列歪値データに適用することによって、ノイズを除去し、安定的な時系列歪値データを抽出することができる。
【0071】
【数5】
Figure 0004263943
【0072】
フィルタリング処理に代えて、同期加算による安定化処理を実行してもよい。同期加算による安定化処理では、時系列歪値データが、心拍に対応して周期的に変化することを利用して、複数周期にわたって、対応する時間領域の値が加算されて平均化される。図4に同期加算による安定化処理の原理を示す。
【0073】
図4に示されるように、時系列歪値データの周期をTとすると、時刻tを中心にして、幅twを持つ領域と、時刻t+T、時刻t+2T、時刻t+3T・・・t+(N−1)Tを中心にして幅twを持つ各領域とは、相互に対応する。同期加算による安定化処理は、これらの対応する複数の領域の値を平均化する処理である。同期加算による安定化処理は、換言すれば、以下の(6)式により、時間的局所平均化を行う処理といえる。
【0074】
【数6】
Figure 0004263943
【0075】
以上のように、図3のステップS103では局所的な2点間の距離の変化に基づいて、複数の時点での歪値からなる時系列歪値データが算出される。また、本実施の形態では、空間的局所平滑化の処理のみならず、人の心拍の周波数に対応したバンドパスフィルタを用いたフィルタリング処理、および同期加算による安定化処理を行って、ノイズが低減された時系列歪値データが得られる。
【0076】
時系列歪値データの一例を図5に示す。図5には、評価対処箇所が、脂質成分の割合が高いソフトプラークである場合と、評価対象箇所が、線維成分や石灰質成分の割合が高く脂質成分の割合が低いハードプラークである場合とが共に示されている。
【0077】
次に、上記の瞬時歪値算出部220によって時系列に沿って算出された複数の時点での瞬時的な歪値からなる時系列歪値データに基づいて、評価対象箇所の状態、好ましくはプラークの状態が解析される。解析には、時系列歪値データの特定の周波数強度に基づく解析と、時系列歪値データの位相遅れに基づく解析とが含まれる。
【0078】
(周波数の強度による解析)
図3のステップS104では、時系列歪値データの特定の周波数強度に基づく解析が実行される。すなわち、時系列歪値データ解析部230は、時系列歪値データを複数の周波数成分に分解し、特定の周波数成分における強度に基づいて、評価対象箇所の状態を解析する。
【0079】
具体的には、まず、評価対象箇所の各空間点(r,θ,l)で求めた時系列歪値データに対して、次の(7)式で示されるフーリエ変換が適用され、時系列歪値データが複数の周波数成分に分解される。実際には、評価対象箇所の全ての空間点で求めた時系列歪値データに対して、同様の処理が行われる。
【0080】
【数7】
Figure 0004263943
【0081】
図6に、周波数成分に分解した結果を示す。図6において、横軸は、周波数ωを示し、縦軸は強度Pを示す。なお周波数ωcは、心拍の周波数であり、約1Hz前後である。図6には、評価対象箇所がハードプラークである場合と、評価対象箇所がソフトプラークである場合とについて共に示している。
【0082】
図6に示されるように、ハードプラークの場合も、ソフトプラークの場合も、心拍の周波数がωcの付近において、周波数強度が最大となる。しかしながら、ソフトプラークの場合の方がハードプラークの場合の方に比べて、周波数強度が高くなり、周波数がωcの付近において、その差が顕著となる。
【0083】
次に、時系列歪値データ解析部230は、心拍の周波数ωc付近での周波数成分の強度を空間点ごとに算出する。この結果、心拍に起因する血管の収縮および膨張の段階によらずに、プラークの性質や状態を評価することが可能となる。具体的には、以下の(8)式に示されるとおり、心拍の周波数ωcを中心にして幅ωwの範囲を設定し、この範囲において、上記の(7)式で求めた周波数特性を積分して、心拍の周波数ωc付近の強度を算出する。具体的には、複数の空間点において、心拍の周波数ωc付近の強度を算出する。
【0084】
【数8】
Figure 0004263943
【0085】
また、特定の位置(たとえば、血管の外膜付近の位置)を参照点とし、この参照点を基準として各位置における強度を正規化することが望ましい。この正規化した値を用いて、プラークの硬さを安定的に半定量的に評価することが可能となる。
【0086】
また、心拍の周期の2倍以上の区間にわたって算出された時系列歪値データに対して、フーリエ変換を用いて複数の周波数成分に分解して、ωc付近の周波数強度によりプラークの硬さを評価することで、時系列的な周波数強度の変化を考慮した評価も可能となる。
【0087】
なお、上記の説明では、半径方向rの成分について説明したが、円周方向θおよび長軸方向lの成分についても、時系列歪値データを複数の周波数成分に分解して、ωc付近の周波数強度を用いて評価することもできる。
【0088】
次に、時系列歪値データの位相遅れに基づいて、評価対象箇所の状態、すなわちプラークの状態を解析する処理について説明する。
【0089】
(時系列歪値データの位相遅れによる解析)
本実施の形態では、上述した時系列歪値データの特定の周波数強度に基づく解析の処理(図3のステップS104)に引き続いて、時系列歪値データの位相遅れによる解析の処理が実行される(ステップS105)。すなわち、時系列歪値データ解析部230は、各空間点で得られた時系列歪値データと、参照点(たとえば、血管の外膜付近の位置)で得られた時系列歪値データとを比較して、両者間での位相遅れを算出し、位相遅れの大きさに基づいて評価対象箇所の状態を解析する。
【0090】
具体的には、まず、評価対象箇所の各空間点(r,θ,l)で求めた時系列歪値データが、キャリア角周波数(心拍角周波数)としてωcを持つことを利用し、時系列歪値データに対して、ωcを基準周波数として直交検波がなされる。この結果、次の(9)式に示されるとおり、包絡線部分νrと、位相φに関する部分とによって表される複素時系列歪値データが算出される。
【0091】
【数9】
Figure 0004263943
【0092】
ここで、νr(r,θ,l:t)は、包絡線部分を示し、φr(r,θ,l;t)は、位相を示す。なお、上記の(9)式を用いて、任意の空間点での複素時系列歪値データと、参照点での複素時系列歪値データが算出される。
【0093】
次に、任意の空間点での複素時系列歪値データと、参照点での複素時系列歪値データとに基づいて、参照点に対する任意の空間点での位相遅れが、求められる。
【0094】
図7は、位相遅れの概要を示している。具体的には、図7には、参照点での時系列歪値データと、評価対象箇所での時系列歪値データとが示されている。図7に示される場合では、評価対象箇所で、参照点に比べて位相が遅れている。位相遅れは、評価対象箇所での粘弾性を反映している。具体的には、評価対象箇所のプラークがソフトプラークである場合は、位相遅れが大きくなり、ハードプラークである場合には、位相遅れが小さくなる。この理由は、比較的硬い線維成分を多量に含むハードプラーク(安定プラーク)では、心拍に応じた血管壁の動きとほぼ同期した運動が生じる一方、脂質成分多量に含み線維成分が極微小なソフトプラーク(不安定プラーク)では、血管壁との界面から離れるのにしたがって血管壁の動きに対して応答遅れが生じるからである。したがって、位相遅れを解析することによって、プラークの性質や状態を解析することができる。具体的には、参照点に対する任意の空間点での位相遅れは、次の(10)式を用いて、求められる。
【0095】
【数10】
Figure 0004263943
【0096】
すなわち、参照点での複素時系列歪値データの複素共役と、評価対象箇所の各空間点での複素時系列歪値データとの積を求めて、時間積分を実行し、その結果の偏角(argument)をとることによって、参照点に対する各空間点での位相遅れが得られる。なお、(10)式で、時間tを積分変数として時間積分しているのは、安定化を考慮するととともに、心拍に起因する血管の収縮および膨張の段階に依存することなく、プラークの性質や状態を評価するためである。
【0097】
なお、上記の説明では、半径方向rの成分について説明したが、円周方向θおよび長軸方向lの成分についても、時系列歪値データの位相遅れを求めて、同様に評価することができる。
【0098】
以上のように、時系列歪値データの特定の周波数成分の強度(ステップS104)、および/または時系列歪値データの位相遅れ(ステップS105)によって、評価対象箇所の性質や状態を解析することができる。
【0099】
(解析結果の表示)
次に、表示部300に解析結果が表示される(図3のステップS106)。たとえば、血管を長軸に垂直な面で切った断層画像が表示されるとともに、ステップS104および/またはステップS105の解析結果を断層画像上に表示することができる。
【0100】
具体的には、各空間点における時系列歪値データの特定の周波数成分の強度(テップS104)、および/または時系列歪値データの位相遅れの値(ステップS105)に応じて、断層画像上の各位置に色相が付加される。たとえば、複数段階の閾値を設定しておき、ステップS104で求められる強度の規格値を各閾値と比較して、各閾値との比較結果に応じて、付加される色相を変化させることができる。より具体的には、ステップS104で求められる強度の規格値が第1閾値未満の箇所では、第1色相を付し、強度の規格値が第1閾値以上で第2閾値未満の箇所では、第2色相を付し、強度の規格値が第2閾値以上の箇所では、第3色相を付すことができる。同様に、ステップS105で求められた時系列歪値データの位相遅れの値を複数段階に設定された閾値と比較して、比較結果に応じて、付加される色相を変化させることができる。
【0101】
また、図3のステップS102に示される移動点追跡の際に用いられる複合自己相関法によれば、位相と同時に相関係数が算出される。そして、歪値が小さい場合および同一平面内で平行移動するような場合に、相関係数の値が高い値を示す。
【0102】
ここで、硬い箇所(たとえば、ハードプラーク)は、変形の際に平行移動に近い動きをする傾向にあるため、軟らかい箇所に比べて、相関係数の値が高くなる。したがって、相関係数の値自体も、評価対象箇所の性質および状態を判断するために役立つ。さらに、相関係数の分布は、安定的に算出しやすいというメリットもある。したがって、表示部300が、上記の解析結果とともに、相関係数の値についても表示することによって、術者が評価対象箇所の状態を判断する上での重要な情報を提供することができる。
【0103】
また、速く動く箇所では、相関係数の値は、低くなる。たとえば、血管内腔の血流部分は、血管壁内よりも速く動いている。この結果、血管内腔の血流部分の方が、血管壁部分に比べて相関係数が低くなる。
【0104】
したがって、相関係数の違いにより、血流部分であるか血管壁の部分であるか否かを判断することができる。具体的には、求められた相関係数を閾値と比べて、閾値よりも相関係数が低い領域において、上記の断層画像の輝度を下げて、表示部300に表示する。この結果、血流部分の輝度が血管壁部分の輝度よりも全体として下がり、血流部分と血管壁部分との境界が明確になるように表示することができる。逆に、相関係数が高い領域の輝度を高くしてもよい。このように、相関係数に基づいて断層画像の特定領域の輝度を変化させて当該断層画像を表示することにより、血流部分と血管壁の部分との境界が明確化される。
【0105】
以上のように、第1の実施の形態の超音波診断システムの内容を説明したが、種々の変形が可能である。たとえば、上記の説明では、時系列歪値データの特定周波数成分の強度による解析(ステップS104)に続いて、時系列歪値データの位相遅れによる解析(ステップS105)を行う場合が示されたが、これらの処理順序は、変更することができる。また、周波数成分の強度による解析(ステップS104)と、時系列歪値データの位相遅れによる解析(ステップS105)のどちらか一方のみを実行することによって、評価対象箇所の状態を解析することもできる。
【0106】
以上のように、本実施の形態の超音波診断システムでは、少なくとも複数心拍を含む時間にわたって複数の時刻で得られた瞬時的な歪値からなる時系列歪値データに基づいて、評価対象の状態が解析される。ここで、時系列歪値データには、評価対象箇所である血管壁やプラークの非線形性および粘弾性が反映されている。したがって、本実施の形態の超音波診断システムによれば、血管壁やプラークの非線形性および粘弾性を考慮して、評価対象箇所の状態を解析することができる。
【0107】
特に、ステップS104に示される周波数成分の強度による解析によれば、心拍による血管の収縮及び膨張の段階によらない指標により、プラークの硬さを安定かつ半定量的に評価することができる。
【0108】
また、ステップS105に示される時系列歪値データの位相遅れによる解析によれば、評価対象箇所の粘弾性を強く反映した指標である位相遅れに基づいて、プラークの性質や状態を解釈することができる。
【0109】
さらに、各時点での瞬時的な歪値を算出する際には、ノイズ成分が含まれやすいので、空間的局所平滑化のみならず、心拍に対応する周波数前後に設定されたバンドパスフィルタ処理、および/または同期加算による安定化処理を適用することができる。したがって、ノイズ成分を低減しつつ、空間分解能の低下を防ぐとともに、データの時間的な連続性を担保することができる。
【0110】
(第2の実施の形態)
上述した第1の実施の形態では、瞬時的な歪値を算出し、複数の時点での瞬時的な歪値からなる時系列歪値データに基づいて、評価対象箇所の状態が解析される場合が示された。しかしながら、歪値は、評価対象箇所の硬さを相対的に示す指標であり、評価対象箇所の硬さを直接的に示すものではない。評価対象箇所の硬さを表す指標としては、弾性率(ヤング率)Eが用いられる。
【0111】
本実施の形態では、血管内の評価対象箇所での瞬時的な弾性率が算出され、時系列に沿って算出された複数の時点での瞬時的な弾性率の値からなる時系列弾性率データに基づいて、評価対象箇所の状態が解析される。なお、第1の実施の形態と同様の部材には、同じ部材番号が用いられる。
【0112】
図8は、本実施の形態の超音波診断システムの概略構成を説明するための図である。本実施の形態の構成のうち、表示部300は、図1に示される第1の実施の形態の場合と同様である。したがって、詳しい説明を省略する。
【0113】
本実施の形態の超音波カテーテル500は、カテーテル本体510の表面に圧力センサ530を備える。圧力センサ530は、超音波プローブ520によって送受信される超音波信号の妨げとならないよう、超音波プローブ520の存在範囲の基端側であって、最も超音波プローブ520に近い位置に設けられ、血管内の血液の圧力(血圧)を測定する。
【0114】
本実施の形態の制御部400は、インターフェース部410と、瞬時弾性率算出部420と、時系列弾性率データ解析部430と、画像データ作成部440と、を有する。このうち、画像データ作成部440は、第1の実施の形態の画像データ作成部240と同様の機能を有する。
【0115】
インターフェース部410は、超音波カテーテル500における超音波プローブ520によって得られた超音波の受信信号を第1の実施形態のインターフェース部210と同様に取り込むのに加え、圧力センサ530によって得られた血圧を示す信号を取り込む。
【0116】
瞬時弾性率算出部420は、血管内の評価対象箇所での瞬時的な弾性率を算出するものである。すなわち、瞬時弾性率算出部420は、心拍に伴う血管の収縮及び膨張の各時点での瞬時的な弾性率を算出する。なお、瞬時的な弾性率の算出は、心拍の周期に比べて短い所定のサンプリング周期毎に行われ、複数の心拍にわたって実行される。このように、瞬時弾性率算出部420によって、時系列に沿って算出された複数の時点での瞬時的な弾性率からなる時系列データ(以下、「時系列弾性率データ」という)が得られる。また、瞬時弾性率算出部420には、血管内の評価対象箇所の位置を追跡する追跡部421を有する。追跡部421は、第1の実施の形態における追跡部221と同様に、自己相関法または複合自己相関法を用いて、血管内の評価対象箇所の位置を追跡する。
【0117】
一般に、弾性率E、歪値ε、および応力σの関係は、以下の(11)式で与えられる。ここでは、スカラー表示しているが、ベクトルの場合にも拡張することができる。
【0118】
【数11】
Figure 0004263943
【0119】
したがって、瞬時的な歪値と、応力とを算出することによって、瞬時的な弾性率を求めることができる。瞬時弾性率算出部420は、第1の実施の形態の瞬時歪値算出部220と同様な手順によって瞬時的な歪値を算出する機能とともに、応力を算出する機能を有し、この瞬時的な歪値と応力とから瞬時的な弾性率を算出する。
【0120】
時系列弾性率データ解析部430は、瞬時弾性率算出部420によって得られた上記の時系列弾性率データに基づいて、評価対象箇所の状態を解析するものである。時系列弾性率データ解析部430は、力学的性質に基づいて、評価対象箇所のプラークがソフトプラークであるかハードプラークであるかを判断する。換言すれば、力学的性質に基づいて、プラークに脂質成分が含まれる割合を評価することができる。
【0121】
このように、血管壁やプラークなどの評価対象箇所のもつ力学的非線形性および粘弾性の情報を含む時系列弾性率データに基づいて、評価対象箇所の状態を解析する点は、本実施の形態の超音波診断システムの特徴の一つである。具体的には、時系列弾性率データ解析部430は、時系列弾性率データを複数の周波数成分に分解し、特定の周波数成分における強度に基づいて、評価対象箇所の状態を解析する第1の機能と、時系列弾性率データの位相遅れ(位相進みの場合も含まれる。以下、同じ)に基づいて、評価対象箇所の状態を解析する第2の機能とを有していることが望ましい。しかしながら、本実施の形態と異なり、第1の機能と第2の機能のどちらか一方の機能を有していてもよい。また、時系列弾性率データ解析部430は、時間的な弾性率の変化率を算出して、評価対象箇所の状態を解析することもできる。
【0122】
以上のように構成される本実施の形態の超音波診断システムの処理手順について説明する。
【0123】
図9は、本実施の形態の超音波診断システムの処理手順の概要を示す概念図である。図9に示されるとおり、本実施の形態の超音波診断システムでは、データ取得(ステップS21)、瞬時的な歪値の算出(ステップS22)、瞬時的な弾性率の算出(ステップ23)、時系列弾性率データを用いた解析(ステップS24)の順番で処理がなされる。ここで、データ取得(ステップS21)、および瞬時的な歪値の算出(ステップS22)の処理は、第1の実施の形態の図2に示されるステップS11およびステップS12の処理と同様である。
【0124】
ステップS23では、血管内の応力が算出され、この応力と、ステップS12で求められた瞬時的な歪値とから瞬時的な弾性率が算出される。
【0125】
ステップS24では、時系列弾性率データを用いた解析がされる。この解析処理は、解析に用いられる時系列データが時系列歪値データではなく時系列弾性率データである点を除いて、ステップS13の処理と同様である。
【0126】
図10は、本実施の形態の超音波診断システムによる処理手順を示すフローチャートである。フローチャートに示される処理手順には、データ作成処理、移動点追跡処理、瞬時的な弾性率の算出処理、時系列弾性率データの特定の周波数強度に基づく解析処理、時系列強度データの位相遅れに基づく解析処理、および解析結果を表示する処理が含まれる。ここで、データ作成処理(ステップS201)および移動点追跡処理(ステップS202)は、第1の実施の形態の場合と同様である。したがって詳しい説明は、省略する。
【0127】
(瞬時的な弾性率の算出)
時系列に沿った複数時点での瞬時的な弾性率が算出される(ステップS203)。この結果、時系列に沿った複数時点での瞬時的な弾性率からなる時系列弾性率データが得られる。
【0128】
具体的には、瞬時弾性率算出部420は、まず、複数時点での瞬時的な歪値を求める。複数時点での瞬時的な歪値は、第1の実施の形態と同様の処理によって算出することができるので、詳しい処理内容は、省略する。さらに、本実施の形態の瞬時弾性率算出部420は、各時点での血管内の評価対象箇所における応力を推定する。そして、この評価対象箇所における瞬時的な歪値と、推定された各時点での応力とに基づいて、複数時点での瞬時的な弾性率が算出される。
【0129】
血管壁内の評価対象箇所における応力は、たとえば、以下のような有限要素法を用いて算出される。
【0130】
まず、超音波カテーテル500を用いて、超音波診断と同時に、圧力センサ530によって、血管内腔での血圧変化が測定される。
【0131】
一方、ステップS201で得られたデータに基づいて、血管壁の領域が抽出される。そして、抽出された領域がメッシュに分割され、モデリングされる。そして、血管内腔での血圧変化を負荷項として、有限要素解析を実行し、各々のメッシュでの応力が算出される。この算出された応力が壁内部の局所的な応力とされる。最終的に、このように算出された応力を用いて、上述した(11)式に基づいて、瞬時的な弾性率が求められる。
【0132】
以上のように、図10のステップS203では局所的な2点間の距離の変化に基づいて、複数の時点での弾性率からなる時系列弾性率データが算出される。
【0133】
次に、上記の瞬時弾性率算出部420によって時系列に沿って算出された複数の時点での瞬時的な弾性率からなる時系列弾性率データに基づいて、評価対象箇所の状態、好ましくはプラークの状態が解析される。解析には、時系列弾性率データの特定の周波数強度に基づく解析と、時系列弾性率データの位相遅れに基づく解析とが含まれる。
【0134】
ステップS203の処理の後に、上記の瞬時弾性率算出部420によって時系列に沿って算出された複数の時点での瞬時的な弾性率からなる時系列弾性率データに基づいて、評価対象箇所の状態、好ましくはプラークの状態が解析される。解析には、時系列弾性率データの特定の周波数強度に基づく解析と、時系列弾性率データの位相遅れに基づく解析とが含まれる。
【0135】
(周波数の強度による解析)
まず、時系列弾性率データの特定の周波数強度に基づく解析が実行される(ステップS204)。すなわち、時系列弾性率データ解析部30は、時系列弾性率データを複数の周波数成分に分解し、特定の周波数成分における強度に基づいて、評価対象箇所の状態を解析する。たとえば、心拍の周波数ωc付近の周波数強度が算出される。周波数強度が大きく、弾性率が大きいほど、評価対象箇所が硬いことを意味する。すなわち、ソフトプラークの場合の方がハードプラークの場合に比べて、弾性率が小さくなる。なお、ステップS204の処理は、処理対象となる時系列データが時系列弾性率データであることに基づく違いを除いて、図3のステップS104の処理と同様である。したがって、詳しい説明を省略する。
【0136】
(時系列歪値データの位相遅れによる解析)
次に、時系列弾性列データの位相遅れによる解析の処理を説明する。
【0137】
本実施の形態では、上述した時系列弾性率データの特定の周波数強度に基づく解析の処理(ステップS204)に引き続いて、時系列弾性率データの位相遅れによる解析の処理が実行される(ステップS205)。すなわち、時系列弾性率データ解析部430は、各空間点で得られた時系列弾性率データと、参照点(たとえば、血管の外膜付近の位置)で得られた時系列弾性率データとを比較して、両者間での位相遅れを算出し、位相遅れの大きさに基づいて評価対象箇所の状態を解析する。この場合も、評価対象箇所のプラークがソフトプラークの場合には、位相遅れが大きくなり、ハードプラークの場合には、位相遅れが小さくなる。したがって、この位相遅れを解析することによって、プラークの性質や状態を解析することができる。なお、ステップS205の処理は、処理対象となる時系列データが時系列弾性率データであることに基づく違いを除いて、図3のステップS105の処理と同様である。したがって、詳しい説明を省略する。
【0138】
(解析結果の表示)
次に、表示部300に解析結果が表示される(ステップS206)。ステップS206の処理は、時系列歪値データ解析部230による解析結果(ステップS104および/またはステップS105)に代えて、時系列弾性率データ解析部430による解析結果(ステップS204および/またはステップS205)を断層画像上に表示する点を除いて、ステップS106の処理と同様であるので、詳しい説明を省略する。
【0139】
以上の説明では、瞬時弾性率算出部420が、血管の内腔の血圧値に基づいて絶対的な弾性率(絶対的弾性率)の値を算出する場合を説明した。しかしながら、本実施の形態は、この場合に限られず、瞬時弾性率算出部420が、血管内の所定の参照位置を基準とする相対的弾性率(すなわち、ある領域での歪値で壁内全体の歪値を正規化したときの弾性率)を算出してもよい。
【0140】
また、以上の説明では血管の内腔の血圧値を得るのに超音波カテーテル500に備え付けられた圧力センサ530を用いたが、腕帯を有する通常の電子血圧計をインターフェース部410に接続することによって絶対的な弾性率の値を算出することもできる。しかしながら、超音波診断部位と同じ場所における血圧値が得られる点で、超音波カテーテル500に備え付けられた圧力センサ530を用いるほうが望ましい。
【0141】
また、内腔表面などに石灰化した部分が存在するような場合では、その背後のエコー強度不足により、血管壁の領域を抽出できない場合がある。したがって、血管壁の領域を抽出できた部分では、絶対的弾性率を算出し、血管壁の領域を抽出できない部分では、相対的弾性率を算出するように、構成することもできる。この場合には、相対的ではあるものの、壁内全体の弾性を同条件で評価することが可能となる。
【0142】
以上の説明では、周波数成分の強度による解析(ステップS204)に続いて、時系列弾性率データの位相遅れによる解析(ステップS205)を行う場合が示されたが、これらの処理順序は、変更することができる。また、周波数成分の強度による解析(ステップS204)と、時系列弾性率データの位相遅れによる解析(ステップS205)のどちらか一方のみを実行することによって、評価対象箇所の状態を解析することもできる。
【0143】
以上説明したとおり、本実施の形態の超音波診断システムでは、少なくとも複数心拍を含む時間にわたって複数の時刻で得られた瞬時的な弾性率からなる時系列弾性率データに基づいて、評価対象の状態が解析される。ここで、時系列弾性率データには、評価対象箇所である血管壁やプラークの非線形性および粘弾性が反映されている。したがって、本実施の形態の超音波診断システムによれば、血管壁やプラークの非線形性および粘弾性を考慮して、評価対象箇所の状態を解析することができる。
【0144】
以上のとおり、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は、これらの実施の形態によって制限されるべきではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【0145】
たとえば、第1の実施の形態で説明した時系列歪値データに基づく解析と、第2の実施の形態で説明した時系列弾性率データに基づく解析を、同一の超音波診断システムにより実行することもできる。
【0146】
また、本発明は、時系列に沿って算出された複数の時点での瞬時的な歪値または瞬時的な弾性率からなる時系列データ(時系列歪値データまたは時系列弾性率データ)に基づいて、評価対象箇所の状態を解析するものであればよく、上述した実施の形態で示されたデータの処理方法に代えて、異なるデータ処理方法を採用することもできる。たとえば、周波数特性や位相特性による解析の変わりに、時間領域での時系列弾性率データにおける時間的な弾性率の上昇率または減少率、あるいは、時系列歪値データにおける時間的な歪みの上昇率または減少率を算出することによって、評価対象箇所の状態を解析してもよい。たとえば、図5に示される時系列データにおける上昇率または減少率から直接的に評価対象箇所の状態を解析してもよい。この場合も、血管壁やプラークなどの評価対象箇所のもつ力学的非線形性および粘弾性の情報を含む時系列データに基づいて解析がなされるので、力学的非線形性および粘弾性の影響を考慮して、高精度に評価対象箇所の状態を解析することができる。
【0147】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、時系列に沿って算出された複数の時点での瞬時的な歪値または瞬時的な弾性率からなる時系列データに基づいて、評価対象位箇所の状態を解析して解析結果を表示するので、評価対象箇所に存するプラークや血管壁の力学的非線形性および粘弾性の影響を考慮して、評価対象箇所の状態を判断することが可能となる。したがって、より直感的かつ正確なプラークや血管壁の性質や状態を解析することができ、術者間での違いが少なく、より客観的な診断が可能となる。この結果、術者は、統一的で、適切な治療法を選択することができる。
【0148】
特に、複数の時点での瞬時的な歪値または瞬時的な弾性率は、複数の心拍の期間にわたって算出されているので、血管の収縮段階および膨張段階を含むすべての状態を考慮して、評価対象箇所の状態を判断することが可能となる。また、複数の時点での瞬時的な歪値または瞬時的な弾性率を、複数の心拍の期間にわたって算出することによって、上述した同期加算による安定化処理を適用することもできる。したがって、ノイズ成分を軽減しつつ、空間分解能の低下を防ぐとともにデータの時間的な連続性を担保することができる。
【0149】
特に、時系列データを複数の周波数成分に分解し、特定の周波数成分における強度に基づいて評価対象箇所の状態を解析するので、プラークや血管壁の性質や状態の違いが現れやすい特定の周波数を選択することによって、プラークや血管壁の力学的非線形性や粘弾性の影響を考慮しつつ、プラークの性質や状態の違いを高感度に判別することができる。
【0150】
また、時系列データの位相遅れに基づいて、評価対象箇所の状態を解析するので、プラークや血管壁の粘性の違いを考慮して、それらの性質や状態を解析することができる。
【0151】
また、自己相関法または複合自己相関法によって得られた相関係数が低い領域の輝度を変化させて断層画像を表示するので、血流部分と血管壁部分との境界を明確にした上で、評価対象箇所の状態の解析結果を表示することができる。
【0152】
また、超音波を血管の周方向に走査して送波するとともに、超音波を血管の長軸方向に走査して送波し、血管の長軸方向に沿って移動する検出対象箇所の位置を追跡可能であるので、送波手段と血管との相対的な位置が血管の長軸方向に沿ってずれる場合でも、本発明の処理を適用することができる。また、断層画像のみならず、3次元ボリュームデータを取得することができ、脈波解析などに処理を拡張することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施の形態の超音波診断システムの概略構成を示す図である。
【図2】 図1に示される超音波診断システムによる処理手順の概要を示す概念図である。
【図3】 図1に示される超音波診断システムによる処理手順を示すフローチャートである。
【図4】 図3のステップS103で適用可能な同期加算による安定化処理の原理を示す図である。
【図5】 図3のステップS103で算出される時系列歪みデータの一例を示す図である。
【図6】 図3のステップS104で解析される時系列歪値データを周波数成分に分解した結果を示す図である。
【図7】 図3のステップS105で解析される時系列歪値データの位相遅れを示す図である。
【図8】 本発明の第2の実施の形態の超音波診断システムの概略構成を示す図である。
【図9】 図8に示される超音波診断システムによる処理手順の概要を示す概念図である。
【図10】 図8に示される超音波診断システムによる処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100,500…超音波カテーテル、
110,510…カテーテル本体、
120,520…超音波プローブ(超音波送受信部)、
200,400…制御部、
210,410…インターフェース部、
220…瞬時歪値算出部、
221,421…追跡部、
230…時系列歪値データ解析部、
240,440…画像データ作成部、
300…表示部、
420…瞬時弾性率算出部、
430…時系列弾性率データ解析部。

Claims (15)

  1. 血管内に挿入される挿入部と、
    前記挿入部に設けられており血管内で超音波を送波し、前記血管内での前記超音波の反射波を受波して受信信号を得る超音波送受信部と、
    前記受信信号に基づいて、血管内の評価対象箇所での瞬時的な歪値を算出する歪値算出手段と、
    前記歪値算出手段によって時系列に沿って算出された複数の時点での瞬時的な歪値からなる時系列データを用いて、前記評価対象箇所の状態を解析する解析手段と、
    前記解析手段による解析結果を表示する表示手段と、を有することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記解析手段は、前記時系列データを複数の周波数成分に分解し、特定の周波数成分における強度に基づいて前記評価対象箇所の状態を解析することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記解析手段は、前記強度が高いほど、前記血管内に形成されたプラークの脂質の割合が高いと判断することを特徴とする請求項に記載の超音波診断装置。
  4. 前記解析手段は、前記時系列データの位相遅れに基づいて、前記評価対象箇所の状態を解析することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  5. 前記解析手段は、前記位相遅れが大きいほど、前記血管内に形成されたプラークの脂質の割合が高いと判断することを特徴とする請求項4に記載の超音波診断装置。
  6. 前記歪値算出手段は、自己相関法または複合自己相関法を用いて、血管内の評価対象箇所の位置を追跡する追跡手段を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  7. 前記超音波送受信部は、血管の周方向に走査して超音波を送波するとともに、血管の長軸方向に走査して超音波を送波し、
    前記追跡手段は、血管の長軸方向に沿って移動する検出対象箇所の位置を追跡可能であることを特徴とする請求項6に記載の超音波診断装置。
  8. 前記表示手段は、前記受信信号に基づいて血管の断層画像を表示するとともに、前記解析手段によって解析された結果を前記断層画像上に重ねて表示することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  9. 前記歪値算出手段は、自己相関法または複合自己相関法に基づいて、血管内の検出対象箇所の位置を追跡する追跡手段を有し、
    前記表示手段は、前記自己相関法または前記複合自己相関法によって得られた相関係数に基づいて前記断層画像の特定領域の輝度を変化させて当該断層画像を表示することを特徴とする請求項8に記載の超音波診断装置。
  10. 前記歪値算出手段が、前記時系列データに含まれるノイズを低減する機能をさらに有することを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の超音波診断装置。
  11. 血管内に挿入される挿入部と、
    前記挿入部に設けられており血管内で超音波を送波し、前記血管内での前記超音波の反射波を受波して受信信号を得る超音波送受信部と、
    前記受信信号に基づいて、血管内の評価対象箇所での瞬時的な弾性率の値を算出する弾性率算出手段と、
    前記弾性率算出手段によって時系列に沿って算出された複数の時点の瞬時的な弾性率の値からなる時系列データを用いて、前記評価対象箇所の状態を解析する解析手段と、
    前記解析手段による解析結果を表示する表示手段と、を有することを特徴とする超音波診断装置。
  12. 前記弾性率算出手段は、血圧値に基づいて絶対的弾性率を算出することを特徴とする請求項11に記載の超音波診断装置。
  13. 前記弾性率算出手段は、前記血管内の所定の参照点を基準とする相対的弾性率を算出することを特徴とする請求項11に記載の超音波診断装置。
  14. 前記解析手段は、前記時系列データを複数の周波数成分に分解し、特定の周波数成分における強度に基づいて、前記評価対象箇所の状態を解析することを特徴とする請求項11に記載の超音波診断装置。
  15. 前記解析手段は、前記時系列データの位相遅れに基づいて、前記評価対象箇所の状態を解析することを特徴とする請求項11に記載の超音波診断装置。
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