JP3182479B2 - 弾性計測装置 - Google Patents
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Description
どのエネルギーを用いて内部歪みを計測することによ
り、やわらかく非圧縮性に近い、例えば弾性ゴムや生体
等の弾性体の弾性のレベルを表わす値(以下、「弾性
値」あるいは「弾性定数」と称する場合がある)、例え
ば典型的には剪断弾性定数やヤング率等を計測する弾性
計測方法を実施した、例えば非破壊検査装置や、体の弾
性定数を計測し、それをもって組織性状とし、組織性状
診断を行う画像診断装置等に組み込まれる弾性計測装置
に関するものである。
定数は、板状に加工した試験用素材を引っ張り試験機に
かけ、応力と歪みの双方を計測し、それらから算出して
いた。生体の場合は例えば乳癌などにおいては医師が触
診してしこりの硬さを調べることで診断を下していた。
品は一旦タイヤ等の製品形態に加工されたあと、内部が
一様な弾性をもっているかどうかの診断は、理屈の上で
は工業製品に対して外部から力をくわえて歪みを起こし
たときの、工業製品の応力分布と、内部の歪み分布をす
べて計測することで弾性定数の分布を割り出し、その弾
性定数の分布を画像化して見ることなどにより可能では
あるが、工業製品の内部の応力分布のみならず、表面の
応力分布さえ計測することが極めて困難であるため、現
実的にはほとんど実現不可能である。
極めて医師の感覚にたよるものであり、定量性がなかっ
たことが大きな問題であり、また肝臓ガンのように臓器
奥深くに潜む病変組織を診断することはできなかった。
さらに弾性定数の分布を、生体表面の応力分布と、内部
の歪み分布から割り出したくとも、工業製品の場合以上
に生体表面の応力分布を計測することが困難である。例
えば心臓の拍動による肝臓の歪みから肝臓組織の弾性定
数を求めようとしても、応力分布を計測することは不可
能である。また、外からバイブレータ状のもので前もっ
て定めた力および速度で振動を与え低周波の動きを生じ
させる、または、広い面状のもので押すことにより静的
な変形を加えることも考えられるが、内部の応力分布を
計測することは不可能に近く、接触した皮膚表面の応力
分布を計測することさえ困難といえる。
み分布を計測するだけで、応力分布を計測することな
く、被検体内の弾性定数分布を求めることのできる弾性
計測装置を提供することを目的とする。
測装置は、 (1)被検体内に延びる所定の直線に沿う方向に超音波
を複数回送受信して超音波受信信号を得る超音波送受信
手段 (2)上記超音波信号に基づいて上記直線上の観測点X
と参照点Aにおけるその直線の延びる方向の被検体の歪
みεxx(X),εxx(A)を求める歪み演算手段 (3)これらの歪みεxx(X),εxx(A)どうしの比
を求めることにより、観測点Xと参照点Aの弾性のレベ
ルを表わす各弾性値どうしの比を求める比演算手段 (4)上記比を表示する表示手段を備えたことを特徴と
するものである。ここで、上記「弾性値」は、弾性のレ
ベルを指標する値であればよく、特定のものに限定され
ず、例えば剪断弾性定数G、ヤング率E、それらを含む
演算結果、例えば、G 2 ,E 2 ,lnG,lnE,aG
+b(a,bは各定数)等を全て含む概念である。ま
た、例えば後述する(23)式に示すように、歪みの比
が、即ち弾性値の比となる場合があり、このような場
合、本発明においては、上記「弾性値どうしの比」は歪
みの比をも包含する概念として捉えられる。以下に記述
される「弾性値」、「弾性値どうしの比」等の用語も同
様である。また、「弾性値」は、被検体内部の各点でそ
れぞれ異なる値をとり得る、むしろ変数であるが、ここ
では、より一般的な用語である「弾性定数」と称するこ
ともある。
定の時間間隔隔てた複数の各時刻における各断層画像を
表わす各断層画像信号に基づいて、上記2次元平面上の
観測点Xと参照点Aにおける、これら観測点Xと参照点
Aとを結ぶ直線の延びる方向の被検体の歪みε
xx(X),εxx(A)を求める歪み演算手段 (2)これらの歪みεxx(X),εxx(A)どうしの比
を求めることにより、観測点Xと参照点Aの弾性のレベ
ルを表わす各弾性値どうしの比を求める比演算手段 (3)上記比を表示する表示手段 を備えたことを特徴とするものである。
置において、上記観測点Xにおける歪みεxx(X)の絶
対値が所定のしきい値を越えるか否かを判定する判定手
段を備え、上記比演算手段を、上記絶対値が上記しきい
値以下の場合に、観測点Xと参照点Aにおける各歪みど
うしの比に代え、その比に代わる所定値を出力するよう
に構成することが好ましい。
を複数回送受信して超音波受信信号を得る超音波送受信
手段 (2)上記超音波信号に基づいて上記直線上の参照点A
からその直線上の所定の観測点Xに至るその直線上の各
点xの、その直線の延びる方向の被検体の歪みε
xx(x)を検出する歪み検出手段 (3)歪みεxx(x)を上記直線の延びる方向に微分す
ることにより上記各点xの歪みεxx(x)の、上記直線
の延びる方向の微係数εxx(x),xを求める微係数演算
手段 (4)歪みεxx(x)と微係数εxx(x),Xとの比の、
参照点Aから観測点Xに至る上記直線に沿う積分値を求
めることにより、観測点Xと参照点Aの弾性のレベルを
表わす各弾性値どうしの比を求める比演算手段 (5)上記比を表示する表示手段 を備えたことを特徴とするものである。
定の時間間隔隔てた複数の各時刻における各断層画像を
表わす各断層画像信号に基づいて、上記2次元平面上の
参照点Aからその2次元平面上の所定の観測点Xに至
る、これら参照点Aと観測点Xとを結ぶ直線上の各点x
の、その直線の延びる方向の被検体の歪みε XX(x)を
検出する歪み検出手段 (2)上記歪みεXX(x)を上記直線の延びる方向に微
分することにより上記各点xの歪みεxx(x)の、上記
直線の延びる方向の微係数εxx(x),xを求める微係数
演算手段 (3)歪みεxx(x)と微係数εxx(x),Xとの比の、
参照点Aから観測点Xに至る上記直線に沿う積分値を求
めることにより、観測点Xと参照点Aの弾性のレベルを
表わす各弾性値どうしの比を求める比演算手段 (4)上記比を表示する表示手段 を備えたことを特徴とするものである。
置において、上記直線上の各点xの歪みεxx(x)の絶
対値が所定のしきい値を越えるか否かを判定する判定手
段を備え、上記比演算手段を、上記各点xのうちのいず
れかの所定点x0 の歪みεxx(x 0 )の絶対値がそのし
きい値以下の場合に、所定点x0 の歪みεxx(x0 )と
微係数εxx(x0 ),xとの比を所定値に置換して上記積
分値を求めるように構成することが好ましい。
れぞれを、 (5)参照点Aの弾性値をプリセットするプリセット手
段 (6)上記比と参照点Aの弾性値とに基づいて、観測点
Xの弾性値を求める弾性演算手段を備えるとともに、 (7)上記表示手段に代えて、観測点Xの弾性値を表示
する表示手段を備えた構成としてもよい。尚、これまで
に述べた「所定値」は、特定の値に限定されるものでは
なく、例えば零等の定数であってもよく、あるいは、そ
の所定点x 0 の近傍の点の、歪みと微係数との比等の変
数であってもよい。以下に記述される「所定値」も同様
である。
直線に沿う各方向それぞれに超音波を複数回ずつ送受信
して超音波受信信号を得る超音波送受信手段 (2)上記超音波受信信号に基づいて、上記2次元平面
上の参照点(A,B)からその2次元平面上の所定の観
測点(X,Y)に至る、その2次元平面内の任意の経路
c上の各点(x,y)の、その2次元平面内の被検体の
歪みεxx(x,y), εxy(x,y), εyx(x,
y), εyy(x,y)を検出する歪み検出手段 (3)歪みεxx(x,y), εxy(x,y), ε
yx(x,y), εyy(x,y)を微分することにより、
上記経路c上の各点(x,y)の、その2次元平面内の
歪みの微係数εxx(x,y),x,εxx(x,y),y,ε
xy(x,y),y,εyx(x,y),x,εyy(x,
y),x,εxx(x,y),yを求める微係数演算手段 (4)参照点(A,B)から観測点(X,Y)までの上
記経路cについての線積分値
参照点(A,B)の弾性のレベルを表わす各弾性値どう
しの比を求める比演算手段 (5)上記比を表示する表示手段 を備えたことを特徴とするものである。さらに、本発明
の第6の弾性計測装置は、 (1)被検体内に広がる所定の2次元平面の、互いに所
定の時間間隔隔てた複数の各時刻における各断層画像を
表わす各断層画像信号に基づいて、上記2次元平面上の
参照点(A,B)からその2次元平面上の所定の観測点
(X,Y)に至る、その2次元平面内の任意の経路c上
の各点(x,y)の、その2次元平面内の被検体の歪み
εxx(x,y), εxy(x,y), εyx(x,y), ε
yy(x,y)を検出する歪み検出手段 (2)歪みεxx(x,y), εxy(x,y), ε
yx(x,y), εyy(x,y)を微分することにより、
上記経路c上の各点(x,y)の、その2次元平面内の
歪みの微係数εxx(x,y),x,εxx(x,y),y,ε
xy(x,y),y,εyx(x,y),x,εyy(x,
y),x,εxx(x,y),yを求める微係数演算手段 (3)参照点(A,B)から観測点(X,Y)までの上
記経路cについての線積分値
参照点(A,B)の弾性のレベルを表わす各弾性値どう
しの比を求める比演算手段 (4)上記比を表示する表示手段 を備えたことを特徴とするものである。ここで、上記第
5および第6の弾性計測装置において、上記経路c上の
各点(x,y)における、上記線積分の積分核の分母d
et={2εxx(x,y)+εyy(x,y)}・{εxx
(x,y)+2εyy(x,y)}−εxy(x,y)・ε
yx(x,y)の絶対値が所定のしきい値を越えるか否か
を判定する手段を備え、上記比演算手段を、上記各点
(x,y)のうちの何れかの所定点(xo ,y0)の上
記分母det={2εxx(xo ,y0 )+εyy(xo ,
y0 )}・{εxx(xo ,y0 )+2εyy(xo ,y
0 )}−εxy(xo ,y0 )・εyx(xo ,y0 )の絶
対値が上記しきい値以下の場合に、上記所定値(xo ,
y0 )における積分核を所定値に置換して上記積分値を
求めるように構成することが好ましい。
置のそれぞれを、 (6)参照点(A,B)の弾性値をプリセットするプリ
セット手段 (7)上記比と参照点(A,B)の弾性値とに基づい
て、観測点(X,Y)の弾性値を求める弾性演算手段 を備えるとともに、 (8)上記表示手段に代えて、観測点(X,Y)の弾性
値を表示する表示手段を備えた構成としてもよい。
しては不可能と考えられていた弾性定数の定量計測を、
歪みの計測値のみから行うことができる。以下、上述し
た本発明における弾性定数の測定原理について、生体組
織の弾性定数分布を測定する場合を例に挙げて説明す
る。
ソルを
j=1〜3)は計測した変位ベクトルの各要素u
i (i,j=1〜3)により次のように求めることがで
きるものである。 εij = ( ui,j + uj,i ) /2 ……(1) ただし「,j」、「,i」はそれぞれj方向の微分およびi
方向の微分を示している。
3)を体積歪εaa=ε11+ε22+ε 33と偏差歪eijとで εij = εaa/3 + eij ……(2) と記述し、また,応力テンソルσij(i,j=1〜3)
を平均垂直応力p=σaa/3=(σ11+σ22+σ33)/
3と偏差応力bijとで σij = pδij+bij ……(3)
弾性定数Kと剪断弾性定数Gとで関係付けることができ
る。すなわち体積弾性定数Kは平均垂直応力pと体積歪
εaaの比として、剪断弾性定数Gは偏差応力bijと偏差
歪eijの比の1/2として定義される。 p=Kεaa ……(5) bij=2Geij ……(6) ここで生体組織は非圧縮性と見なせるのでポアソン比ν
を0.5とおくと、 εaa=0 ……(7) であるからこれを(2)式に代入して εij = eij ……(8) が成り立ち、 K= 2G(1+ν)/3(1─2ν)=∞ ……(9) となり、結局平均垂直応力pは(5)式より不定とな
る。(3)、(6)、(8)式より σij =pδij+2Gεij ……(10) となる。
ようとする領域では力学的なソースが存在せず、低周波
の動きであるので慣性の影響がないとものと考えること
ができ、平衡方程式 σ11,1+σ12,2+σ13,3=0 σ21,1+σ22,2+σ23,3=0 σ31,1+σ32,2+σ33,3=0 が成り立つ。上記平衡方程式の総和規約による表現は次
式のとおりである。
例えば、超音波ドプラ装置等により、超音波ビーム上の
各点の超音波ビーム方向の変位のみ計測できる場合ここ
では軸方向のみを考えているので2軸、3軸方向には媒
質変化がないものと考えることができ、したがって G,2=G,3=0 とおくことができ、1軸方向の伸縮の結果2軸、3軸方
向に力が逃げると考えることにより、 σ12=σ13=σ23=σ22=σ33=0 ……(12) σ21,1=σ31,1=σij,2=σij,3=0 ……(13) となる。(10)式から応力σ11は σ11=p+2Gε11 ……(14) である。
件より、 p=σaa/3=(σ11+σ22+σ33)/3=σ11/3 ……(15) であるから、(14)式は σ11=σ11/3+2Gε11 ……(16) となり、 σ11=3Gε11 ……(17) を得る。
σ11,1=0を意味し、よって、 G,1ε11+Gε11,1=0 よって G,1/G=−ε11,1/ε11 ……(19) 座標軸の表記を1軸、2軸、3軸からx軸、y軸、z軸
に改めたうえで両辺を積分すると
(A)となりかつ右辺において歪みεxx(x)は変位ベ
クトルのx 成分ux (x)をxで微分したものであるか
ら、
ux (x),x],x/ux (x),xを零とおく、あるい
は、[ ux (x),x],x/ux (x),xを近傍の点x+
dxにおける値[ ux (x+dx),x],x/ux (x+
dx),xで置き換えるなどの方法をとれば実際上問題は
ない。また、上式は ln {G(x)/G(A)}=−ln {εxx(x)/εxx(A)} =ln {εxx(A)/εxx(x)} =ln {ux (A),x/ux (x),x} ……(22) であるから、 G(x)/G(A)=εxx(A)/εxx(x) =ux (A),x/ux (x),x ……(23) としても求まることがわかる。
あてがうことにより、絶対的な剪断弾性定数を求めるこ
とができる。すなわち該物質の剪断弾性定数をG0 とす
ると、
求めることができる。以上が、本発明の第1〜4の弾性
計測装置の測定原理の説明である。
の2方向成分が計測できる場合、例えば2次元小領域の
2次元相互相関などを用いて超音波ビーム方向の変位及
び超音波ビームと直交する方向の変位を求めることがで
きる場合剪断弾性定数Gは直交座標軸を1、2、3とと
った場合の(1、2)面内で分布しており3軸方向には
変化がない、すなわち G,3=0 とし、かつ外部からは(1、2)面内で伸縮を生じるの
みで力が3軸方向に逃げる、すなわち、 σ13=σ23=σ33=0 ……(26) σ31,1=σ32,2=σij,3=0 ……(27) とする。(10)式より応力σ11、σ22、σ12、σ21は σ11=p+2Gε11 ……(28) σ22=p+2Gε22 ……(29) σ12=2Gε12 ……(30) σ21=2Gε21 ……(31) 一方、平均垂直応力pは(26)式の条件より、 p=σaa/3=(σ11+σ22+σ33)/3=(σ11+σ22)/3 ……(32) であるから、(32)式に(28)、(29)式を代入
して p=(p+2Gε11+p+2Gε22)/3 3p=2p+2G(ε11+ε22) ∴p=2G(ε11+ε22) ……(33) 上式を(28)、(29)式に代入して σ11=2G(2ε11+ε22) ……(34) σ22=2G(ε11+2ε22) ……(35) (34),(29),(30),(35)式を1軸方向
或いは2軸方向に微分すると、 σ11,1=2(G,1(2ε11+ε22)+G(2ε11+ε22) ,1)……(36) σ12,2=2(G,2ε12 +Gε12,2 )……(37) σ21,1=2(G,1ε21 +Gε21,1 )……(38) σ22,2=2(G,2(ε11+2ε22)+G(ε11+2ε22) ,2)……(39) 平衡方程式(11)式と(27)式より σ11,1+σ12,2=0 σ21,1+σ22,2=0 の関係が成り立つので、
t)、すなわち det= (2ε11+ε22)(ε11+2ε22) −ε12ε21 = (2ε11+ε22)(ε11+2ε22) −ε12 2 が零でない領域で解くことができ、次のように剪断弾性
定数のグラジエント▽(lnG)が求まる。
軸、y軸、z軸に改め、任意の経路c上の線積分を行う
ことにより、参照点(A,B)に対する相対的な剪断弾
性定数が次のように得られる。
零とならないように選ぶことが望ましい。また、装置構
成上determinantが零である点を避けること
が困難である場合は、その点の▽(lnG(x,y))
を零とおく、または近傍の値で置き換えて計算を進めて
も実用上ほぼ問題ない。また、点(A,B)に剪断弾性
定数が既知である物質をあてがうことにより、絶対的な
剪断弾性定数を求め得ることも前記同様に容易である。
すなわち、(42)式の線積分値をSとおくと、(4
2)式は lnG(x,y)=S+lnG(A,B) と表わされ、G(A,B)を既知の剪断弾性定数G0 と
おくと、 lnG(x,y)=S+lnG0 ……(43) 以上が、本発明の第5,第6の弾性計測装置の測定原理
の説明である。
弾性定数Gを求めたが、ヤング率Eは剪断弾性定数Gと
ポアソン比νによって E=2(1+ν)G ……(44) と表され、ポアソン比νは0.5とみなせることから、 E=3G ……(45) となる。したがってヤング率Eとして情報提供すること
も容易である。また本発明は剪断弾性定数Gやヤング率
Eなどのように厳密に定義された弾性定数を計測するこ
とは必ずしも必要ではなく、例えば上述した、剪断弾性
定数の対数値lnG等を求めてもよい。
1は、本発明の弾性計測装置の実施例において実現され
る弾性計測方法を示したフローチャート、図2は、図1
に示すフローチャート中の各関数の一例を示した図であ
る。ここでは、図1に示すフローチャートを実行するに
先立って、例えば図2(A)に示すような、被検体内に
延びる所定の直線(x方向とする)上の各点の変位ux
(x)が求められる。この変位ux (x)の求め方は、
ここでは特に問わないが、例えば超音波を被検体内に送
信し反射してきた超音波を受信して被検体内の画像を得
る、いわゆる超音波診断装置を用いて、あるいは被検体
にX線を照射して被検体内部の断層像を得るX線CTを
用いて、あるいは核磁気共鳴を利用して被検体内の断層
像を得るMRIを用いて、変位ux (x)を計測するこ
とができる。
ux (x)をx方向に微分することによりその方向の歪
みεxx(x)を求める。その歪みεxx(x)は、例えば
図2(B)に示すようなものとなる。次にステップ(1
_2)において、求めた歪みεxx(x)の絶対値|εxx
(x)|がしきい値Δと比較される。|εxx(x)|>
Δの場合はステップ(1_3)に進み、前述した(2
3)式に従って、参照点、Aの剪断弾性定数G(A)に
対する観測点xの剪断弾性定数G(x)の比が求められ
る(図2(C)参照)。
ステップ(1_3)の演算を行なったのではG(x)/
G(A)が大きな値となり過ぎ、不正確となるため、ス
テップ(1_4)に進みG(x)/G(A)が零とされ
る。ステップ(1_5)では、A点の剪断弾性定数G
(A)が既知の値G0 とされ、x点の剪断弾性定数G
(x)が求められる(図2(D)参照)。
て診断に役立たせようとする場合、病変と思わしき箇所
がその周囲と比べどの程度硬化しているかといった相対
的な弾性定数がわかればよく、弾性定数そのものを求め
る必要がない場合も多い。このような場合、図1に示す
ステップ(1_5)は不要である。また、本実施例は、
一旦変位ux (x)を求めた後、この変位ux (x)を
x方向に微分して歪みεxx(x)を求める例であるが、
本発明は、変位ux (x)を経由して歪みεxx(x)を
求めることに限定されるものではない。例えばガラス、
セルロイド、フェノライト等の透明体を歪ませるとそこ
を通過する光の偏光状態が変化する現像を利用して、そ
の透明体の歪み分布を求める光弾性法が知られている
が、本発明は、例えばこのような手法により、変位ux
(x)を求めることなしに歪みεxx(x)を直接求める
ものであってもよい。また、後述する実施例に示すよう
に、超音波受信信号等、被検体の内部情報を担持する信
号に基づいて歪みを直接求める手法もある。
テップ(1_4)に代えて適用することのできるステッ
プを示した図である。ステップ(1_2)で|ε
xx(x)|<Δと判定されたとき、G(x)/G(A)
を零と置くのではなく、その点xの値G(x)/G
(A)をその点xの近傍の点x−dxの値G(x−d
x)/G(A)で置き換えてもよい。
プ(1_2)は必ずしも必要ではなく、ステップ(1_
2)を置かずに常にステップ(1_3)の演算を実行す
るように構成してもよい。例えば歪みεxx(x)が常に
しきい値Δ以上であることが予想される場合はもちろん
ステップ(1_2)は不要であるが、|εxx(x)|<
Δの可能性が予想されても求められた極端に大きな値の
G(x)を無視すればよい。ただしεxx(x)=0その
ものについては、ステップ(1_3)の割り算の実行が
不能となるため避けることが好ましい。
おいて実現される弾性計測方法のもう1つのフローチャ
ートを示した図である。ステップ(4_1)において、
被検体内に延びる所定の直線上の、その直線の延びるx
方向の被検体の変位ux (x)がx方向に微分されて歪
みεxx(x)が求められ、ステップ(4_2)において
歪みεxx(x)ががx方向にもう一度微分されその歪み
εxx(x)の微係数εxx(x),xが求められる。
(x)|>Δか否かが判定される。この判定については
図1の実施例の説明の際に説明されているため、ここで
の重複説明は省略する。|εxx(x)|>Δの場合は、
ステップ(4_4)に進んで、 R(x)=εxx(x),x/εxx(x) が求められ、|εxx(x)|<Δの場合は、ステップ
(4_5)に進んで R(x)=0 とされる。
と初期化され、ステップ(4_7)では、x方向の微小
増分をdxとしたとき、 S=S−R(x)・dx が演算され、ステップ(4_8)ではxが微小増分dx
だけ増分され、ステップ(4_9)ではxが最大値MA
Xまで達したか否かが判定され、x>MAXとなるまで
ステップ(4_7),(4_8),(4_9)が繰り返
される。
Aの剪断弾性定数G(A)に対する点xの剪断弾性定数
G(x)の比の対数、すなわち、 S=ln{G(x)/G(A)} を求めるものである。図5は、図4に示すフローチャー
トのステップ(4_5)に代えて用い得るステップであ
り、|εxx(x)|<ΔのときにR(x)がその近傍の
値R(x−dx)で置き換えられる。
もつ物質をあてがった場合の、図4に示すフローチャー
トのステップ(4_6)に代えて用い得るステップであ
り、Sの初期値をS=lnG0 と置くことにより、各点
xの剪断弾性定数G(x)の対数値S=lnG(x)が
順次求められる。図7は、本発明の弾性計測装置の実施
例において実現される弾性計測方法のさらに異なるフロ
ーチャートを示した図である。この実施例は、被検体内
に広がる所定の2次元平面内の変位分布ux (x,
y),uy (x,y)が求められた場合の例であり、前
述した(41)式に従って、点(A,B)の剪断弾性定
数G(A,B)に対する点(x,y)の剪断弾性定数G
(x,y)の比の対数ln{G(x,y)/G(A,
B)}が求められる。
演算式により上に2次元平面内の歪み分布が求められ
る。 εxx(x,y)=(∂/∂x)ux (x,y) εyy(x,y)=(∂/∂y)uy (x,y) εxy(x,y)=εyx(x,y)=1/2{(∂/∂
x)uy (x,y)+(∂/∂y)ux (x,y)} 次にステップ(7_2)において、ステップ(7_1)
で求められた歪みがさらに微分され、歪みの微係数が求
められる。
初期化されて参照点(A,B)が指定され、またSがS
=0に初期化される。
xx(x,y)+2εyy(x,y)}−εxy(x,y)・
εyx(x,y) が演算される。このdetは、(42)式の積分核の分
母に相当する。ステップ(7_5)では|det|≧Δ
か否かが判定される。これは、(42)式の積分核が極
端に大きな値となるのを避けるためのある。
れぞれ、
トル(dx dy)があらかじめ定めた経路cの接線方
向を向くように、微小増分dx,dyが定められる。
した模式図である。2次元平面P上を経路cに沿って進
む場合、区間(a)ではdx=0,dy=−1と定めら
れ、区間(b)ではdx=1,dy=0と定められ、区
間(c)ではdx=0,dy=1と定められる。尚、経
路cを前もって定めておけば、その経路cに沿う(dx
dy)も前もって計算できるで、この(dx dy)
をあらかじめ計算してROM等のメモリに格納しておい
てもよい。
(7_9)で微小増分(dx,dy)が定められると、
ステップ(7_10)でそれらの微小増分(dx,d
y)だけx,yが増分され、ステップ(7_10)では
経路cの最終まで進んだか否かが判定され、未だ経路c
の途中にあるときはステップ(7_4)に戻る。この演
算により、(42)式が実行され、経路cに沿う各点
(x,y)についての S=ln{G(x,y)/G(A,B)} が順次求められる。
et|<Δと判定されたときは、ステップ(7_8)に
おける新たなSが計算されずにステップ(7_9)に進
む。これは、|det|<Δの場合に点(x,y)のS
の値S(x,y)として直前の点(x−dx,y−d
y)のSの値S(x−dx,y−dy)をそのまま用い
ること、即ち、その点(x,y)について(42)式の
積分核を零に置き換えることを意味する。
る、一点鎖線で囲ったステップ(7_5)〜(7_8)
に代えて採用することのできるステップを示した図であ
る。図7との相違点は、図7におけるステップ(7_
8)の代わりに2つのステップ(7_8_1),(7_
8_2)が配置され、ステップ(7_5)で|det|
<Δと判定されたときに、次にステップ(7_8_2)
が実行される点である。
演算している点(x,y)の積分核として直前の点(x
−dx,y−dy)の積分核dsをそのまま用いてSを
求めている点である。このように、図9に示す実施例で
は|det|<Δのとき、近傍の点(x−dx,y−d
y)の積分核がそのまま用いられる。図10は参照点
(A,B)に、既知の剪断弾性定数G0 をもつ物質をあ
てがった場合の、図7に示すフローチャートのステップ
(7_3)に代えて用い得るステップである。Sの初期
値をS=lnG0 と置くことにより、各点(x,y)の
剪断弾性定数G(x,y)の対数値(S=lnG(x,
y))が順次求められる((43)式参照)。
る経路cの各種の例を示した図である。これらの図に示
すように、経路cは任意に定めることができる。図15
は、経路cのもう1つの例を示した図である。この図に
示す×印は、その点における(41)式の積分核の分母
detが零の点であり、この例では、det=0の点を
避けて適応的に経路cが定められる。このようにdet
=0の点を避けて経路cを定めた場合は、図7,図9に
示す実施例におけるステップ(7_5)は不要となる。
を定める手法の一例を示した図である。ここでは、図1
6(A)に示すようにx方向に進んできてdet=0の
点に遭遇した場合を例にとって説明する。図16(B)
に示すように、x方向に増分ベクトル(dx,dy)=
(1,0)が定められ(ステップ(16_1))、その
増分した点(x+dx,y+dy)について|det|
<Δか否かが判定される(ステップ(16_2))。|
det|≧Δの場合は、そのままx方向に進むことにな
るが、点P0 から点P1 に進んだ場合のように|det
|<Δの点に進んだ場合はステップ(16_3)に進
み、P0 を基準として増分ベクトル(dx,dy)=
(0,1)としてy方向に向けて点P2 に進む。この点
P2 について|det|<Δか否かが判定され、点P2
についても|det|<Δであった場合は、今度はP0
を基準として増分ベクトルを(dx,dy)=(0,−
1)として−y方向に向けて点P3 に進む。
det|<Δ)があるときに方向を修正しながら進むこ
とにより、|det|<Δの点を避けた経路cが形成さ
れる。図17は、本発明の弾性計測装置の第1実施例が
組み込まれた超音波診断装置の概略構成を示したブロッ
ク図である。
されると、パルサー11から、プローブ12に備えられ
た圧電超音波振動子(図示せず)に高電圧パルスが印加
され、その振動子から被検体内に向けて超音波パルスU
が発せられる。この超音波パルスUは、被検体内を所定
の方向(ここではこの方向をx方向とする)に進みなが
ら被検体内の各組織で反射し、その反射超音波が振動子
で受信されて電気信号に変換され、受信アンプ13を経
由して変位検出手段14と検波回路15に入力される。
向に複数回超音波パルスを送受信する間の被検体内のそ
の超音波パルスの進むx方向の各点の変位ux (x)が
求められる。この変位ux (x)の求め方としては、例
えばドプラ法、相互相関法、位相追跡法等種々の手法が
知られており、また変位検出の手法自体は本発明の本質
ではなく、したがってここでは変位検出の詳細説明は省
略する。
は検波回路15にも入力される。この検波回路15で
は、入力された受信信号が検波され、プローブ12から
被検体内の例えば図17の紙面上の種々の方向に超音波
が送受信され、被検体の断層像が生成される。この検波
回路15、超音波の送受信の機構、および超音波診断装
置全般の構成については広く知られた技術であり、しか
も本発明とは直接関係しないため、ここではこれらにつ
いてこれ以上の詳細説明は省略する。
像を表わす信号はディジタルスキャンコンバータ16に
入力されて表示用の信号に変換され、CRTディスプレ
イ装置17の表示画面上に被検体の断層像が表示され
る。一方、変位検出手段14で検出された被検体内のx
方向に延びる直線に沿う方向の変位ux (x)は、微分
器21に入力されて微分演算が行なわれ、x方向の歪み
εxx(x)が求められる。
は、例えば、アナログ微分フィルタ、ディジタル信号を
取り扱う場合は、例えば、ディジタルフィルタが採用さ
れる。微分器21で求められた歪みεxx(x)のうち参
照点Aの歪みεxx(A)はサンプルホールド回路22に
入力されてそこに格納される。このサンプルホールド回
路22としては、例えば、アナログ信号を取り扱う場合
はアナログ信号をサンプルホールドするサンプルホール
ド回路、ディジタル信号を取り扱う場合は、ディジタル
信号を格納するレジスタが採用される。
Aの歪みεxx(A)とその後に引き続く各点xの歪みε
xx(x)は割算器23に入力され、εxx(A)/ε
xx(x)が演算される。これは、(23)式に基づいて
演算された、参照点Aの剪断弾性定数G(A)に対す
る、点xの剪断弾性定数の比G(x)/G(A)であ
る。 G(x)/G(A)=εxx(A)/εxx(x) ここで、微分器21から出力された各点xの歪みε
xx(x)は、絶対値回路24に入力され、歪みε
xx(x)の絶対値|εxx(x)|が演算される。この絶
対値|εxx(x)|は、コンパレータ25に入力され、
しきい値Δと比較される。このコンパレータ25の出力
によりスイッチ回路26が制御され、|εxx(x)|≧
Δのときは割算器23の出力がディジタルスキャンコン
パレータ16に入力され、|εxx(x)|<Δのときは
スイッチ回路26が切り換えられて割算器23の出力に
代えて値‘0’がディジタルスキャンコンバータ16に
入力される。この絶対値回路24、コンパレータ25、
スイッチ回路26は、歪みεxx(x)の値が小さすぎて
割算器23で求められる値εxx(A)/εxx(x)がオ
ーバーフローしてしまうのを避けるためのものである。
G(A)は、ディジタルスキャンコンバータ16により
表示用の信号に変換され、例えば、被検体の断層像に重
畳されて、被検体内の硬い部分がその硬さに応じた輝度
でカラー表示される。図18は、図17に示す実施例に
おける変位検出手段14および微分器21に代えて用い
ることのできる歪み検出回路の一例を示したブロック図
である。
下の原理に基づくものである。被検体内の所定の方向
(x方向)についての受信信号S(x)の複素自己相関
演算を行ってインフェーズ(Inphase)成分I
(x)およびクワドラチャー(Quadrature)
成分Q(x)を求め、それらの比の逆正接(arcta
n)を求めると、その点xのx方向の変位ux (x)
が、 ux (x)=arctan{I(x)/Q(x)} として求められる。その点xのx方向の歪みεxx(x)
は、 εxx(x)=dux (x)/dx である。
を行うものであり、変位ux (x)を求めることなく歪
みεxx(x)が求められる。受信アンプ13(図17参
照)を経由した受信信号S(x)が図18に示す歪み検
出回路50の相関器51に入力される。この相関器51
は、入力された受信信号S(x)の複素自己相関演算を
行うものである。この相関器51自体については、広く
知られているため、ここではその内部構成についての図
示および説明は省略する。この相関器51からは、受信
信号S(x)のインフェーズ(Inphase)成分I
(x)とクワドラチャー(Quadrature)成分
Q(x)が生成され、それぞれ、微分器52,53を経
由して各乗算器54,55に入力され、かつ、それぞれ
直接に各乗算器55,54に入力される。さらにこれら
の各成分I(x),Q(x)は、それぞれ乗算器56,
57に入力され、{I(x)}2 ,{Q(x)} 2 が求
められる。
{dI(x)/dx}・Q(x)、I(x)・{dQ
(x)/dx}は、引算器58により引き算されて割算
器59に入力される。また各乗算器56,57から出力
された信号{I(x)}2 ,{Q(x)}2 は、加算器
60で互いに加算されて割算器59に入力される。これ
により割算器59からは、上記(46)式に基づいて求
められた歪みεxx(x)が出力される。
なく歪みを求めることもできる。図19は、本発明の弾
性計測装置の第2実施例が組み込まれた超音波診断装置
の概略構成を示したブロック図である。図17に示す超
音波診断装置を構成する各ブロックと同一のブロックに
は、図17に付した番号と同一の番号を付して示し、相
違点について説明する。図20以降の各図についても同
様とする。
たり、プローブ12と被検体との間に、既知の剪断弾性
定数G0 を有する物質30を挟み込んで超音波パルスU
を送信する。そしてこの物質30内部の点を上述の参照
点Aとして選択する。また、ディジタルスキャンコンバ
ータ16の前段側に、物質30の剪断弾性定数G0 を乗
算する乗算器31を配置する。こうすることにより、
(25)式に従い、各点xの剪断弾性定数G(x)が求
められ、CRTディスプレイ装置17の表示画面上に剪
断弾性定数G(x)を表示することが可能となる。具体
的には、例えば断層像内全域の硬さの分布をみるとき
は、上述のように断層像を重ねたカラー表示を行ない、
その断層像内の特定の点Xの剪断弾性定数G(X)を知
りたいときにその点にカーソルを移動させることによ
り、その点の剪断弾性定数G(X)が例えば数字で表示
されるように構成してもよい。
6の前段側に遅延回路27が備えられている。これはコ
ンパレータ25で|εxx(x)|<Δと判定されたとき
にその点xの近傍の点x−dxの剪断弾性定数G(x−
dx)をその点xの剪断弾性定数G(x)として用いる
ためのものである。図20は、本発明の弾性計測装置の
第3実施例が組み込まれた画像表示装置の概略構成を示
したブロック図である。
が備えられており、この断層画像メモリ40には、この
画像表示装置に送信されてきた、被検体の断層画像を表
わす画像信号が一時的に格納される。送信されてくる画
像信号の生成手段は特に限定されるものではなく、例え
ば図17、図19に示すような超音波診断装置の、検波
回路15から出力された信号であってもよく、その他X
線CT、MRI等の装置を用いて得られた信号であって
もよい。
つずれた複数の各時刻における断層画像を表わす画像信
号が格納される。変位検出手段34では、時間Δtずつ
隔てた複数の画像信号に基づいて、その時間Δtの間
に、断層画像の各点がどのように変位したかが求められ
る。この変位の求め方は、特に限定はされないが、例え
ば時間Δtだけ隔てた2つの断層画像間の相互相関演算
を行なうことにより求めることができる。
は、画像信号を生成する検波回路15とは別に変位検出
手段14を備え、画像信号を生成する前の信号から直接
に変位が検出されたが、この図20に示す実施例では、
その変位検出手段34において、断層画像メモリ40に
格納された、断層画像を表わす画像信号から所定の直線
(x方向とする)上の変位ux (x)が検出される。
施例が組み込まれた超音波診断装置の概略構成を示すブ
ロック図である。微分器21で求められた、被検体内の
超音波パルスが進む方向に延びる直線上の各点xの歪み
εxx(x)は、もう1つの微分器28に入力され、その
歪みεxx(x)の微係数εxx(x),xが求められる。こ
れら歪みεxx(x)と微係数εxx(x),xは割算器23
に入力され、εxx(x),x/εxx(x)が演算される。
この演算結果は、積分器29に入力され、上記直線に沿
って参照点Aから各点xまで積分される。これにより、
前述した(21)式に示すように、点Aの剪断弾性定数
の対数lnG(A)に対する、各点xの剪断弾性定数の
対数lnG(x)の比ln{G(x)/G(A)}が求
められる。
分器の一例を示した図である。アナログ信号を取り扱う
場合は、例えば図21(A)に示すような演算増幅器を
用いた積分回路291と、この積分回路291では符号
が反転するためそれを元に戻すための、符号反転器29
2により積分器を構成することができる。この積分の始
点を点Aとするため、積分回路291にスイッチ291
aを備えておき、図22(B)に示すように点Aに対応
する信号が入力される時刻迄はスイッチ291aを閉じ
ておき、点Aの信号が入力された時点でスイッチ291
aが開放される。被検体内に超音波パルスUを送信する
と被検体内の深いところで反射した超音波ほど受信の時
刻が後ろにずれ、したがって被検体内のx方向の距離は
信号の受信の時刻tと比例する。したがって点Aに対応
した時点でスイッチ291aを開放することにより、点
Aを始点とした積分が演算される。
の積分器の一例を示した図である。ディジタル信号が時
系列的に図23(A)に示す加算器293に入力され、
加算器293の出力がレジスタ294に格納される。加
算器293ではレジスタ294に格納された値に新たに
入力された値を加算してその加算結果をレジスタ294
に書き込む。これによりレジスタ294には、順次入力
されるディジタル信号の累積値、即ち積分値が格納され
ることになる。
えられており、そのクリア端子には、図23(B)に示
すように参照点Aに至るまではクリア信号が入力されて
おり、A点の信号が入力された時点でクリアが解除さ
れ、その時点以降の入力が積算される。これにより積分
の始点が定められる。図24は、ディジタル信号を取り
扱う積分器の積分の始点を任意に定める方式の一例を示
したブロック図である。
しなくても点Aを積分の開始点とした場合の積分値を求
めることができる。積分器295では原点x=0を始点
とした積分を実行して順次遅延回路296に格納する。
この遅延回路296は、積分の最大点x=MAXまで積
分が終了した後、この遅延回路296から原点x=0以
降の各点xまでの積分値が順次出力されるようにその遅
延時間が設定されている。また、積分器295で点Aま
で積分を実行した時点でその積分値がレジスタ297に
格納される。減算器298では遅延回路296から順次
出力された各点xの積分値から点Aの積分値が減算され
る。
す構成を備え、レジスタ297に積分値を格納するタイ
ミングを選択することにより、参照点Aを任意の点に選
ぶことができる。図25は、本発明の弾性計測装置の第
5実施例が組み込まれた超音波診断装置の概略構成を示
すブロック図である。
弾性定数G0 をもつ物質30があてがわれており、スイ
ッチ回路26とディジタルスキャンコンバータ16との
間に加算器32が配置されている。この構成により、前
述した(24)式に従い、各点xの剪断弾性定数G
(x)の対数値lnG(x)が求められる。図26は、
本発明の弾性計測装置の第6実施例が組み込まれた画像
表示装置の概略構成を示すブロック図である。
示す例との組合せであり、詳細説明は省略する。図27
は、本発明の弾性計測装置の第7実施例が組み込まれ
た、超音波診断装置の信号処理の前半部分の概略構成を
示す図である。プローブ12からは、被検体内に広がる
所定の2次元平面内の種々の方向に超音波パルスUが放
射され、これらの超音波パルスビームにより被検体内が
走査される。
向変位検出手段141に入力される。この2方向変位検
出手段141は、被検体の、上記2次元平面内の各点の
x方向、y方向の変位ux (x,y),uy (x,y)
が検出される。この変位ux(x,y),uy (x,
y)は、例えば2次元相互相関法等を適用することによ
り求められる。この変位ux (x,y),uy (x,
y)の検出方法は従来知られており、また変位の検出方
法自体は本発明の主題ではないため、ここでの詳細説明
は省略する。
検体内の2次元平面内の各点(x,y)の変位ux
(x,y),uy (x,y)は、各2つの微分器21
1,212;213,214に入力されそれぞれ各歪み εxx(x,y)=(∂/∂x)ux (x,y) εxy(x,y)=(∂/∂y)ux (x,y) εyx(x,y)=(∂/∂x)uy (x,y) εyy(x,y)=(∂/∂y)uy (x,y) が演算される。
xx(x,y)は、微分器281,282、および演算器
311,312に入力される。微分器281,282で
はそれぞれ、歪みεxx(x,y)の各微係数 εxx(x,y),x=(∂/∂x)εxx(x,y) εxx(x,y),y=(∂/∂y)εxx(x,y) が演算される。
た歪みεxy(x,y),εyx(x,y)は加算器301
により互いに加算され乗算器302で1/2が乗算さ
れ、これにより、{εxy(x,y)+εyx(x,y)}
/2が求められて2つの微分器283,284および演
算器311,312に入力される。微分器283,28
4では、歪み{εxy(x,y)+εyx(x,y)}/2
がx方向、y方向に微分されて各微係数 εxy(x,y),x=εyx(x,y),x =(∂/∂x){εxy(x,y)+εyx(x,y)}/2 εxy(x,y),y=εyx(x,y),y =(∂/∂y){εxy(x,y)+εyx(x,y)}/2 が演算される。
yy(x,y)は,微分器285,286と演算器31
1,312に入力される。微分器285,286では、
それぞれ、各微係数 εyy(x,y),x=(∂/∂x)εyy(x,y) εyy(x,y),y=(∂/∂y)εyy(x,y) が演算される。
4;285,286で得られた各微係数εxx(x,y)
,x,εxx(x,y),y,εxy(x,y),x,εxy(x,
y),y,εyy(x,y),x,εyy(x,y),yは、演算
器313に入力される。演算器311では、入力された
歪みεxx(x,y),εxy(x,y)=εyx(x,y)
={εxy(x,y)+εyx(x,y)}/2,ε
yy(x,y)に基づいて、 det={2εxx(x,y)+εyy(x,y)}・{ε
xx(x,y)+2εyy(x,y)}−εxy(x,y)・
εyx(x,y) が演算される。このdetは(41)式の積分核の分母
に相当する。
xx(x,y),εxy(x,y)=ε yx(x,y)={ε
xy(x,y)+εyx(x,y)}/2,εyy(x,y)
に基づいて、行列
に演算器313では、入力された歪みの微係数ε
xx(x,y),x,εxx(x,y),y,εxy(x,
y),x,εxy(x,y),y,εyy(x,y),x,ε
yy(x,y),yに基づいて、行列(ベクトル)
8は、本発明の弾性計測装置の第7実施例が組み込まれ
た超音波診断装置の信号処理の後半部分の概略構成を示
す図である。図27に示す演算器311で求められた分
母detは、逆数演算器321に入力され1/detに
変換されて乗算器323に入力される。乗算器323に
は、ROM322に格納された微小増分ベクトル(d
x,dy)も入力され、それらが互いに乗算され次の乗
算器324に送られる。乗算器324では、演算器31
2で求められた行列Aが乗算されてさらに次の乗算器3
25に送られる。乗算器325では、演算器313で求
められた行列(ベクトル)Bが乗算され、これに、点
(x,y)についての、前述した(41)式の積分核の
値が求められる。この積分核の値は、積分器29で積分
され、これにより、(42)式に示すように、参照点
(A,B)の剪断弾性定数G(A,B)に対する各点
(x,y)の剪断弾性定数G(x,y)の比の対数ln
{G(x,y)/G(A,B)}が求められる。
次元平面内の各点(x,y)の各剪断弾性定数の比の対
数ln{G(x,y)/G(A,B)}は、ディジタル
スキャンコンバータ16を経由してCRTディスプレイ
装置17に入力され、その表示画面上に被検体内の2次
元平面内の硬さの分布が表示される。尚、この場合に、
例えば図17と同様に検波回路15を備え、被検体の断
層像に重畳させて、その被検体内の硬さの分布を、例え
ばカラー表示してもよい。
施例が組み込まれた超音波診断装置の信号処理の後半部
分の概略構成図である。前半部分については、図27に
示す構成がそのまま用いられる。ただし、超音波の送受
信にあたっては、例えば図19に示すように、プローブ
12と被検体との間に既知の剪断弾性定数G0 をもつ物
質があてがわれる。
相違点は、積分器29にある。レジスタ299に、プロ
ーブ12と被検体との間にあてがわれた物質の剪断弾性
定数の対数値lnG0 を格納しておき、積分演算にあた
っては、その積lnG0 をセレクタ300を経由してレ
ジスタ294に転送し、その後、セレクタ300が加算
器293側に切り換えられ、加算器293ではレジスタ
294に格納された値lnG0 を初期値としてその初期
値にスイッチ回路26を経由して入力された値が順次加
算される。これにより前述した(43)式に示すよう
に、各点(x,y)の剪断弾性定数の対数値lnG
(x,y)が求められる。
明の弾性計測装置を超音波診断装置に組み込んだ例であ
るが、例えば図20を参照して説明したような画像表示
装置に図27〜図29に示す2次元的な信号処理を組み
合わせてもよいことはもちろんである。また上述した各
実施例は、いずれも剪断弾性定数Gないしその対数ln
G、ないし参照点のそれとの比を求めるものであるが、
剪断弾性定数ではなくヤング率Eを求めるように構成し
てもよいことももちろんである。さらに本発明において
は、剪断弾性定数、ヤング率、それらの対数等に限定さ
れず、被検体内の各点の弾性のレベルを指標するデータ
を求めることができればよい。
れば、被検体内の各点の応力分布を計測することなく、
被検体内の各点の歪みを計測するだけでそれらの各点の
弾性レベルを知ることができ、工業的な検査、生体の診
断等に大いに寄与することができる。
れる弾性計測方法を示したフローチャートである。
した図である。
4)に代えて適用することのできるステップを示した図
である。
れる弾性計測方法のもう1つのフローチャートを示した
図である。
5)に代えて用い得るステップを示した図である。
てがった場合の、図4に示すフローチャートのステップ
(4_6)に代えて用い得るステップを示した図であ
る。
れる弾性計測方法のさらに異なるフローチャートを示し
た図である。
ある。
で囲ったステップ(7_5)〜(7_8)に代えて採用
することのできるステップを示した図である。
もつ物質をあてがった場合の、図7に示すフローチャー
トのステップ(7_3)に代えて用い得るステップを示
した図である。
た図である。
た図である。
た図である。
た図である。
の一例を示した図である。
まれた超音波診断装置の概略構成を示したブロック図で
ある。
る。
まれた超音波診断装置の概略構成を示したブロック図で
ある。
まれた画像表示装置の概略構成を示したブロック図であ
る。
まれた超音波診断装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
を示した図である。
例を示した図である。
始点を任意に定める方式の一例を示したブロック図であ
る。
まれた超音波診断装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
まれた超音波診断装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
まれた超音波診断装置の信号処理の前半部分の概略構成
を示す図である。
まれた、超音波診断装置の信号処理の後半部分の概略構
成を示す図である。
まれた、超音波診断装置の信号処理の後半部分の概略構
成図である。
出手段 15 検波回路 16 ディジタルス
キャンコンバータ 17 CRTディスプレイ装置 21,28,52,53,211〜214,281〜2
86 微分器 22 サンプルホールド回路 23,59 割算器 24 絶対値回路 25 コンパレータ 26 スイッチ回路 27 遅延回路 29 積分器 30 既知の剪断弾性定数G0 をもつ物質 31,54〜57,323,324,325 乗算器 32,60 加算器 40 断層画像メモ
リ 50 歪み検出回路 51 相関器 58 引算器 141 2方向変位検出手段 311,312,313 演算器 321 逆数演算器 322 ROM
Claims (11)
- 【請求項1】 被検体内に延びる所定の直線に沿う方向
に超音波を複数回送受信して超音波受信信号を得る超音
波送受信手段と、 前記超音波信号に基づいて前記直線上の観測点Xと該直
線上の参照点Aにおける該直線の延びる方向の被検体の
歪みεxx(X),εxx(A)を求める歪み演算手段と、 前記歪みεxx(X),εxx(A)どうしの比を求めるこ
とにより、前記観測点Xと前記参照点Aの弾性レベルを
表わす各弾性値どうしの比を求める比演算手段と、 前記比を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする
弾性計測装置。 - 【請求項2】 被検体内に広がる所定の2次元平面の、
互いに所定の時間間隔隔てた複数の各時刻における各断
層画像を表わす各断層画像信号に基づいて、前記2次元
平面上の観測点Xと参照点Aにおける、これら観測点X
と参照点Aとを結ぶ直線の延びる方向の被検体の歪みε
xx(X),εxx(A)を求める歪み演算手段と、 前記各歪みεxx(X),εxx(A)どうしの比を求める
ことにより、前記観測点Xと前記参照点Aの弾性のレベ
ルを表わす各弾性値どうしの比を求める比演算手段と、 前記比を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする
弾性計測装置。 - 【請求項3】 前記観測点Xにおける歪みεxx(X)の
絶対値が所定のしきい値を越えるか否かを判定する判定
手段を備え、 前記比演算手段が、前記絶対値が前記しきい値以下の場
合に、前記観測点Xと前記参照点Aにおける各歪みどう
しの比に代え、該比に代わる所定値を出力するものであ
ることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性計測装
置。 - 【請求項4】 被検体内に延びる所定の直線に沿う方向
に超音波を複数回送受信して超音波受信信号を得る超音
波送受信手段と、 前記超音波信号に基づいて前記直線上の参照点Aから該
直線上の所定の観測点Xに至る該直線上の各点xの、該
直線の延びる方向の被検体の歪みεxx(x)を検出する
歪み検出手段と、 前記歪みεxx(x)を前記直線の延びる方向に微分する
ことにより前記各点xの歪みεxx(x)の、該直線の延
びる方向の微係数εxx(x),Xを求める微係数演算手段
と、 前記歪みεxx(x)と前記微係数εxx(x),Xとの比
の、前記参照点Aから前記観測点Xに至る前記直線に沿
う積分値を求めることにより、前記観測点Xと前記参照
点Aの弾性のレベルを表わす各弾性値どうしの比を求め
る比演算手段と、 前記比を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする
弾性計測装置。 - 【請求項5】 被検体内に広がる所定の2次元平面の、
互いに所定の時間間隔隔てた複数の各時刻における各断
層画像を表わす各断層画像信号に基づいて、前記2次元
平面上の参照点Aから該2次元平面上の所定の観測点X
に至る、これら参照点Aと観測点Xとを結ぶ直線上の各
点xの、該直線の延びる方向の被検体の歪みεxx(x)
を検出する歪み検出手段と、 前記歪みεxx(x)を前記直線の延びる方向に微分する
ことにより前記各点xの歪みεxx(x)の、該直線の延
びる方向の微係数εxx(x),xを求める微係数演算手段
と、 前記歪みεxx(x)と前記微係数εxx(x),Xとの比
の、前記参照点Aから前記観測点Xに至る前記直線に沿
う積分値を求めることにより、前記観測点Xと前記参照
点Aの弾性のレベルを表わす各弾性値どうしの比を求め
る比演算手段と、 前記比を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする
弾性計測装置。 - 【請求項6】 前記直線上の各点xの歪みεxx(x)の
絶対値が所定のしきい値を越えるか否かを判定する判定
手段を備え、 前記比演算手段が、前記各点xのうちのいずれかの所定
点x0 の歪みεxx(x0 )の絶対値が該しきい値以下の
場合に、該所定点x0 の歪みεxx(x0 )と微係数εxx
(x0 ),xとの比を所定値に置換して前記積分値を求め
るものであることを特徴とする請求項4又は5記載の弾
性計測装置。 - 【請求項7】 前記参照点Aの弾性値をプリセットする
プリセット手段と、 前記比と前記参照点Aの弾性値とに基づいて、前記観測
点Xの弾性値を求める弾性演算手段とを備えるととも
に、 前記表示手段に代えて、前記観測点Xの弾性値を表示す
る表示手段を備えたことを特徴とする請求項1,2,4
又は5記載の弾性計測装置。 - 【請求項8】 被検体内に広がる所定の2次元平面上の
複数の各直線に沿う各方向それぞれに超音波を複数回ず
つ送受信して超音波受信信号を得る超音波送受信手段
と、 前記超音波受信信号に基づいて、前記2次元平面上の参
照点(A,B)から該2次元平面上の所定の観測点
(X,Y)に至る、該2次元平面内の任意の経路cの上
の各点(x,y)の、該2次元平面内の被検体の歪みε
xx(x,y), εxy(x,y), εyx(x,y), εyy
(x,y)を検出する歪み検出手段と、 前記歪みεxx(x,y), εxy(x,y), εyx(x,
y), εyy(x,y)を微分することにより、前記経路
c上の各点(x,y)の、該2次元平面内の歪みの微係
数εxx(x,y),x,εxx(x,y),y,εxy(x,
y),y,εyx(x,y),x,εyy(x,y),x,ε
yy(x,y),yを求める微係数演算手段と、 前記参照点(A,B)から前記観測点(X,Y)までの
前記経路cについての線積分値 【数1】 を求めることにより、前記観測点(X,Y)と前記参照
点(A,B)の弾性のレベルを表わす各弾性値どうしの
比を求める比演算手段と、 前記比を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする
弾性計測装置。 - 【請求項9】 被検体内に広がる所定の2次元平面の、
互いに所定の時間間隔隔てた複数の各時刻における各断
層画像を表わす各断層画像信号に基づいて、前記2次元
平面上の参照点(A,B)から該2次元平面上の所定の
観測点(X,Y)に至る、該2次元平面内の任意の経路
c上の各点(x,y)の、該2次元平面内の被検体の歪
みεxx(x,y), εxy(x,y), εyx(x,y),
εyy(x,y)を検出する歪み検出手段と、 前記εxx(x,y), εxy(x,y), εyx(x,
y), εyy(x,y)を微分することにより、前記経路
c上の各点(x,y)の、該2次元平面内の歪みの微係
数εxx(x,y),x,εxx(x,y),y,εxy(x,
y),y,εyx(x,y),x,εyy(x,y),x,ε
yy(x,y),yを求める微係数演算手段と、 前記参照点(A,B)から前記観測点(X,Y)までの
前記経路cについての線積分値 【数2】 を求めることにより、前記観測点(X,Y)と前記参照
点(A,B)の弾性のレベルを表わす各弾性値どうしの
比を求める比演算手段と、 前記比を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする
弾性計測装置。 - 【請求項10】 前記経路c上の各点(x,y)におけ
る、前記線積分の積分核の分母det={2εxx(x,
y)+εyy(x,y)}・{εxx(x,y)+2ε
yy(x,y)}−εxy(x,y)・εyx(x,y)の絶
対値が所定のしきい値を越えるか否かを判定する判定手
段を備え、 前記比演算手段が、前記各点(x,y)のうちの何れか
の所定点(xo ,y0)の前記分母det={2ε
xx(xo ,y0 )+εyy(xo ,y0 )}・{εxx(x
o ,y0 )+2εyy(xo ,y0 )}−εxy(xo ,y
0 )・εyx(xo ,y0 )の絶対値が前記しきい値以下
の場合に、前記所定点(xo ,y0 )における前記積分
核を所定値に置換して前記積分値を求めるものであるこ
とを特徴とする請求項8又は9記載の弾性計測装置。 - 【請求項11】 前記参照点(A,B)の弾性値をプリ
セットするプリセット手段と、 前記比と前記参照点(A,B)の弾性値とに基づいて、
前記観測点(X,Y)の弾性値を求める弾性演算手段と
を備えるとともに、 前記表示手段に代えて、前記観測点(X,Y)の弾性値
を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項8
又は9記載の弾性計測装置。
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