JP4263239B2 - 駆動装置のパーキング構造 - Google Patents

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Description

本発明は、パーキングポールを係合解除方向に付勢するトーションスプリングを備えた、駆動装置のパーキング構造に関する。
自動車等の車輌に搭載される駆動装置(例えば、自動変速機)には、パーキング構造が組み込まれている(例えば、特許文献1参照)。
このパーキング構造は、車輌が停止した際に、運転者が駆動装置のシフトレバーをパーキングレンジ(Pレンジ)に入れることにより作動して、駆動装置の出力軸を回転不能に固定するものである。
すなわち、ケース部材には、ポールシャフトを中心に揺動するパーキングポールが収納されていて、このパーキングポールの端部には爪部が形成されている。運転者がシフトレバーをPレンジに入れると、このパーキングポールがポールシャフトを中心に揺動して、その爪部が、駆動装置の出力軸に固定されているパーキングギヤに嵌まり込む。これにより、出力軸が固定され、この出力軸とディファレンシャル装置等を介して連結されている駆動輪が固定されるようになっている。
上述のパーキングポールは、ポールシャフトに装着されたトーションスプリングによって、パーキングギヤに対する係合を解除する方向(係合解除方向)に付勢されている。そして、パーキングポールは、Pレンジ以外のレンジ、例えば走行レンジ(Dレンジ),リバースレンジ(Rレンジ),ニュートラルレンジ(Nレンジ)が運転者によって選択されたときには、パーキングギヤに対する係合が解除され、Pレンジが選択されたときのみパーキングギヤに係合するようになっている。
上述のようなパーキング構造には、トーションスプリング及びポールシャフトの抜け止めが設けられている。
抜け止めの具体例を図8〜図9に示す。
図8に示すものは、ケース部材100の接合面H近傍に、ポールシャフト101の基端部102が挿着される挿着部103とポールシャフト101の中間部104を支持する支持部105との間に取付け溝106を形成し、この取付け溝106に配置したパーキングポール107をポールシャフト101によって揺動自在に支持している。パーキングポール107の先端には爪部(不図示)が形成されていて、この爪部を駆動装置の出力軸と一体のパーキングギヤ(不図示)に係脱させるようになっている。上述のポールシャフト101の先端部108には、トーションスプリング110のコイル部111が装着されている。そして、トーションスプリング110の一方の端部112は屈曲されてパーキングポール107の側面に係合されている。一方、トーションスプリング110の他方の端部113は、ケース部材100の内側に突設されたボス部114に係合されている。すなわち、トーションスプリング110の他方の端部113は、このボス部114の外周面に形成された環状の取付け溝115に係合されている。これにより、トーションスプリング110は、ポールシャフト101から抜けることが防止されている。また、ポールシャフト101の外周のうちの、支持部105の上面に位置する部分には、外周面から突出するようにEリング116が装着されている。ポールシャフト101は、このEリング116によりトーションスプリング110によって抜け止めされている。
図9に示すものは、上述の図8のボス部114及び環状の取付け溝115に代えて、2個の突起部117,117の間に線状の取付け溝118溝を形成し、この取付け溝118にトーションスプリング110の他方の端部113を係合させることで、トーションスプリング110の抜け止めを行っている。なお、他の構成については、図8のものと同様である。
特開2000−159072号公報
しかしながら、上述の図8,図9に示すものは、トーションスプリング110の他方の端部113が係合される取付け溝115,118は、ケース部材100を鋳物で形成する際に、鋳抜きによって同時に形成しているため、ケース部材の鋳抜き方向が異なる場合には形成することができない、という問題があった。
本発明は、トーションスプリングの他方の端部が係合される取付け溝を、鋳抜きによって形成することができない場合であっても、ポールシャフト及びトーションスプリングの抜け止めを、簡単な構成で、しかも確実に行うことができる駆動装置のパーキング構造を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明(例えば、図1,図2参照)は、駆動装置の出力軸に固定されたパーキングギヤ(13)に対して係脱されるパーキングポール(20)を揺動自在に支持するポールシャフト(22)に装着されて、前記パーキングポール(20)を係合解除方向に付勢するトーションスプリング(30)を備えた、駆動装置のパーキング構造において、
第1のケース部材(11)に前記ポールシャフト(22)を挿着する挿着部(14)を設け、
前記第1のケース部材(11)に、前記挿着部(14)との間に前記パーキングポール(20)を取付ける取付け溝(21)を形成すると共に前記ポールシャフト(22)を支持する支持部(15)を設け、
前記パーキングポール(20)を前記ポールシャフト(22)によって前記取付け溝(21)に揺動自在に支持し、
前記ポールシャフト(22)の前記支持部(15)より突出した部分に前記トーションスプリング(30)のコイル部(33)を装着し、
前記トーションスプリング(30)は、前記コイル部(33)と、該コイル部(33)から連続する第1の端部(34)と、該コイル部(33)から連続する第2の端部(35)と、を有し、
前記第1の端部(34)は、前記コイル部(33)から延びる第1の延長部(36)と、該第1の延長部(36)の端部から屈曲されて前記パーキングポール(20)に係止される第1の係止部(37)と、を備え、
前記第2の端部(35)は、前記コイル部(33)から延びる第2の延長部(38)と、該第2の延長部(38)の端部から屈曲されて前記第1のケース部材(11)に係止される第2の係止部(39)と、さらに該第2の係止部(39)の端部から屈曲されたトーションスプリング用の抜け止め部(40)と、を備え、
前記トーションスプリング用の抜け止め部(40)を前記第1のケース部材(11)の前記取付け溝(21)に係合して構成する、
ことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の駆動装置のパーキング構造において、前記第1のケース部材(11)に接合される第2のケース部材(12)に、前記ポールシャフト(22)用の抜け止め部(43)を設け、前記第1のケース部材(11)に前記第2のケース部材(12)を接合させた際に、前記ポールシャフト(22)用の抜け止め部(43)が前記ポールシャフト(22)の先端部(27)の端面(27a)に対向して前記ポールシャフト(22)の軸方向の抜け止めを構成する、
ことを特徴とする。
請求項に係る発明(例えば、図6,図7参照)は、駆動装置の出力軸に固定されたパーキングギヤ(13)に対して係脱されるパーキングポール(20)を揺動自在に支持するポールシャフト(22)に装着されて、前記パーキングポール(20)を係合解除方向に付勢するトーションスプリング(30A)と、前記パーキングギヤ(13)、前記パーキングポール(20)、前記ポールシャフト(22)、及び前記トーションスプリング(30A)を収納すべく相互に接合される第1のケース部材(11),第2のケース部材(12)と、を備えた、駆動装置のパーキング構造において、
前記第1のケース部材(11)に前記ポールシャフト(22)を支持する支持部(15)を設け、
前記ポールシャフト(22)の前記支持部(15)より突出した部分に前記トーションスプリング(30A)のコイル部(33)を装着し、
前記トーションスプリング(30A)は、前記コイル部(33)と、該コイル部(33)から連続すると共に前記パーキングポール(20)に係止される第1の端部(34)と、該コイル部(33)から連続すると共に前記第1のケース部材(11)に係止される第2の端部(35)と、を有し、
前記第2の端部(35)は、前記コイル部(33)から延びる第2の延長部(38)と、該第2の延長部(38)の端部から屈曲されて前記第1のケース部材(11)に係止される第2の係止部(39)と、を備え、
前記第2のケース部材(12)に前記ポールシャフト(22)用の抜け止め部(61)と前記トーションスプリング(30A)用の抜け止め部(62)とを設け、前記第1のケース部材(11)に前記第2のケース部材(12)を接合させた際に、前記ポールシャフト(22)用の抜け止め部(61)が前記ポールシャフト(22)の先端部(27)の端面(27a)に対向して前記ポールシャフト(22)の抜け止めを構成するとともに、前記トーションスプリング(30A)用の抜け止め部(62)が前記第2の延長部(38)と前記第2の係止部(39)とが交差する部分に対向して前記トーションスプリング(30A)の抜け止めを構成する、
ことを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項に記載の駆動装置のパーキング構造において、前記トーションスプリング(30A)用の抜け止め部(62)は、前記第2のケース部材(12)に対する肉盛りによって形成される、
ことを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1ないしのいずれか1項に記載の駆動装置のパーキング構造において、前記ポールシャフト(22)が外周面に凹凸の無い円柱状に形成されている、
ことを特徴とする。
なお、上記のカッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより請求項の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1の発明によると、トーションスプリングの他方の端部を屈曲させて取付け溝に折り込んで取付け溝に係合させることによって、トーションスプリング用の抜け止め部を構成しているので、他方の端部を係合させるための箇所を第1のケース部材に設ける必要がなく、その分、第1のケースの構成を簡素化することができる。またトーションスプリング用の抜け止め部(例えば、フランジ部)をポールシャフトに設ける必要がないので、他部材とのクリアランスが小さい箇所への適用が可能となる。
このように、請求項1の発明によると、トーションスプリングの他方の端部が係合される取付け溝を、鋳抜きによって形成することができない場合であっても、ポールシャフト及びトーションスプリングの抜け止めを、簡単な構成で、しかも確実に行うことができる。
請求項2の発明によると、ポールシャフトに対しては、第2のケース部材側に設けたポールシャフト用の抜け止め部によって抜け止めを行うので、ポールシャフトにその抜け止め用のフランジ部等を設ける必要がなく、ポールシャフトの形状をシンプル(例えば、凹凸のない円柱状)に形成することが可能である。
請求項の発明によると、ポールシャフト及びトーションスプリングは、第2のケース部材にそれぞれ設けた抜け止め部、すなわちケース部材の接合時にポールシャフトの端面に対向する抜け止め部、及びトーションスプリングのコイル部から延びる端部に対向する抜け止め部によって抜け止めを行うので、ポールシャフト自体及びトーションスプリング自体には抜け止めを行うための特別な構成を設ける必要がなく、その分、構成を簡素化することができる。また、ポールシャフト及びトーションスプリングの構成が簡素化されるので、これらの組み付け作業が容易となる。
請求項の発明によると、トーションスプリング用の抜け止めは、第2のケース部材に対する肉盛りといった、簡単な構成で実現することができる。
請求項の発明によると、ポールシャフトの形状をシンプルなものとすることができる。
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図面において同一の符号を付したものは、同一の構成又は作用をなすものであり、これらについての重複説明は適宜省略した。
<実施の形態1>
図1,図2に、本実施の形態に係る駆動装置のパーキング構造の一例として、実施の形態1に係る駆動装置のパーキング構造を示す。このうち図1は、第1のケース部材としてのエクステンションハウジング(以下単に「ハウジング」という。)11の一部を、第2のケース部材としてのミッションケース(以下単に「ケース」という。)12との接合面H側から見た図である。また図2は図1のA−A線矢視図である。なお、図1中における左上の軸心Cは、エンジン及び/又はモータの駆動源の出力軸の回転中心、あるいは自動変速機,プラネタリギヤ等の駆動装置の出力軸の回転中心であり、この出力軸には、同軸上にパーキングギヤ13が固定されている。また、この出力軸には車輪(駆動輪)が連結されている。
これらの図に示すように、ハウジング11における接合面H近傍には、シャフト挿着部(挿着部)14とシャフト支持部(支持部)15が形成されている。挿着部14及び支持部15は、ハウジング11の内周面から内側に突出するように形成されていて、図1中の奥側に挿着部14が、また手前側に支持部15が配置されている。挿着部14の上面16と、支持部15の上面17及び下面18は、それぞれ軸心Cに対して直角な平面状に形成されている。そして、挿着部14の上面16と支持部15の下面18との間には、後述のパーキングポール20を取り付けるための取付け溝21が形成されている。また、挿着部14の上面16には、後述のポールシャフト22の基端部23が挿入されるシャフト穴24が形成されており、支持部15にはポールシャフト22の中間部25が貫通されるシャフト孔26が穿設されている。
上述の挿着部14及び支持部15には、ポールシャフト22が挿着されている。ポールシャフト22は、その外周面に凹凸の無い円柱状に形成されている。すなわちポールシャフト22には、従来例とは異なり、Eリングを挿着するための溝やフランジ部が形成されることなく、全体としてストレートに形成されている。このポールシャフト22は、その基端部23が上述の挿着部14のシャフト穴24に挿着され、その中間部25が上述の支持部15のシャフト孔26によって支持されている。そして、ポールシャフト22は、その先端部27が支持部15の上面17から突出されている。この先端部27には後述のトーションスプリング30が装着される。ポールシャフト22は、このようにトーションスプリング30が装着されるほかに、次に説明するパーキングポール20を揺動自在に支持している。
パーキングポール20は、アーム状に形成されている。パーキングポール20は、その中間部31が上述の取付け溝21に配置されていて、この中間部31を上述のポールシャフト22が貫通している。パーキングポール20は、このポールシャフト22によって揺動自在に支持されている。パーキングポール20の先端(図1中の左方に位置する部分:不図示)における内側の側面32には、爪部(不図示)が突設されている。この爪部は、上述のパーキングギヤ13の、相互に隣接する歯部と歯部との間に係合可能に形成されている。このパーキングポール20は、次に説明するトーションスプリング30によって、ポールシャフト22を中心として爪部が係合解除方向に移動するように付勢されている。
トーションスプリング30は、コイル部33と、このコイル部33の基端側(支持部15に近い側)に連続する第1の端部(一方の端部)34と、このコイル部33の他方の端部(支持部15から遠い側)に連続する第2の端部(他方の端部)35とを有している。このうちコイル部33は、全体として螺旋状に形成されていて、その内径は、ポールシャフトに装着されない自然状態において、ポールシャフト22の外径よりもわずかに大きくなるように設定されている。第1の端部34は、コイル部33の基端部からその接線方向にパーキングギヤ13に向かって延びる第1の延長部36と、この第1の延長部36の端部からポールシャフト22の長手方向に沿った方向で接合面Hから離れる向きにほぼ90度屈曲された第1の係止部37とを有している。この第1の係止部37は、上述のパーキングポール20の内側の側面(パーキングギヤに対面する側の側面)32に係合されている。これに対して、第2の端部35は、コイル部33の先端部からその接線方向に図1中の斜め右上に向かって延びる第2の延長部38と、この第2の延長部38の端部から上述の第1の係止部37と同方向に屈曲された第2の係止部39と、さらに第2の係止部39の端部からほぼ90度屈曲されたトーションスプリング用の抜け止め部40とを有している。第2の係止部39は、支持部15の側面41又はハウジング11の内周面42に係合されており、また抜け止め部40は、支持部15の下面18に係合されている。このように、トーションスプリング30は、第2の係止部39が支持部15の側面41又はハウジング11の内周面42に係合され、かつコイル部33を基準に、この第2の係止部39に対して、第1の係止部37が図1中の時計周りに圧縮された状態で、この第1の係止部39がパーキングポール20の内側の側面32に係合されている。したがって、ポールシャフト22によって揺動自在に支持されているパーキングポール20は、この第1の係止部37によって爪部を有する先端側が反時計周りに付勢されている。つまり爪部が係合解除される方向に付勢されている。さらにこの付勢状態において、抜け止め部40が支持部15の下面18に係合されているので、トーションスプリング30が不要にポールシャフト22の軸方向に移動することはない。したがって、トーションスプリング30が軸方向に不要に移動したり、ポールシャフト22から抜け落ちたりすることを有効に防止することができる。なお、抜け止め部40は、上述の支持部15の下面18における、パーキングポール20と干渉しない位置に係合させるものとする。また抜け止め部40自体の長さは、長期使用によっても有効に抜け止め作用を発揮できる適宜な長さに設定するものとする。
ところで、上述のように、ポールシャフト22は、その外周面に凹凸がない円柱状に形成されているので、上述の構成により、トーションスプリング30の抜け止めは確実に行われるものの、ポールシャフト22に対する抜け止めはなされていない。
そこで、本実施の形態では、ケース(第2のケース部材)12側にポールシャフト用の抜け止め部43を設け、上述のハウジング11に対して接合面Hを介してケース12を接合させたときに、この抜け止め部43が、図2に示すようにポールシャフト22の先端部27の端面27aに微小間隙を介して対面するように構成した。これにより、ハウジング11とケース12との接合後は、ポールシャフト22の抜けも有効に防止することができる。
本実施の形態によると、従来技術と異なり、ポールシャフト22にEリングを装着するための溝を設けたり、大径のフランジ部を設けたり、またフランジ部を設けるために一部を小径化したりする必要がないので、ポールシャフト22の構成を簡略化するとともに、ポールシャフト22の直径を大きく取って十分な強度を確保することが可能となる。
また、ポールシャフト22にフランジ部等を設ける必要がないので、他の部材(例えば図2中の摩擦部材44)とのクリアランスが小さい場合でも、本実施の形態を適用することができる。
参考例2>
図3,図4,図5に、参考例2に係る駆動装置のパーキング構造を示す。このうち図3は、ハウジング11の一部を、ケース12との接合面H側から見た図である。また図4は図3のA−A線矢視図である。さらに図5は図3のB−B線矢視図である。なお、上述の実施の形態1と同様の構成のものについては、同じ符合を付して説明を適宜省略する。
本参考例2の特徴は、上述の実施の形態1とは異なり、トーションスプリング30A自体には、抜け止め構造をもたせずに、トーションスプリング30A及びポールシャフト22の抜け止め構造を、いずれもケース12側に設けた点にある。
上述の実施の形態1によると、トーションスプリング30に抜け止め部40を設けたために、駆動装置の組み立て時のトーションスプリングの組み付け作業が煩雑になる。すなわち、組み付け時に、トーションスプリング30を、その抜け止め部40の長さに相当する分だけ余分に縮める必要があるため、その分、組み付け作業が困難となる。
これに対して、本参考例2においては、図4に示すように、トーションスプリング30Aには抜け止め部を設けていない。したがって、上述の実施の形態1と比較して、トーションスプリング30Aの組み付けが容易となる。
本参考例2では、図5に示すように、ポールシャフト22及びトーションスプリング30Aの抜け止めとして、ケース12側における接合面H近傍に段付き部50を設けて、ポールシャフト用の抜け止め部51とトーションスプリング用の抜け止め部52とを構成した。
ポールシャフト用の抜け止め部51は、ポールシャフト22の先端部27の端面27aに対して微小間隙を介して対向するように形成されている。これに対してトーションスプリング用の抜け止め部52は、トーションスプリング30Aのコイル部33に対応するように形成されている。図5中における寸法aは、ポールシャフト22の外径よりも少し大きく、かつトーションスプリング30Aの外径よりも少し小さく設定されている。また寸法bは、トーションスプリング30Aの外径よりも少し小さく設定されている。さらに、ポールシャフト用の抜け止め部51とトーションスプリング用の抜け止め部52との段差の高さとなる寸法cについては、ポールシャフト用の抜け止め部51が、ポールシャフト22の先端部27の面取り27bよりもトーションスプリング30A側に位置するように設定されている。これによりトーションスプリング30Aがポールシャフト22の面取り27bに嵌まり込むことに起因して円滑な動作が阻害されることを防止している。
本参考例2によると、上述の実施の形態1と比較して、ケース12側に段付き部50の加工が必要となって加工時間が増加するものの、トーションスプリング30Aの取り付けが容易になるという利点がある。
<実施の形態3>
図6,図7に、実施の形態3に係る駆動装置のパーキング構造を示す。このうち図6は、ハウジング11の一部を、ケース12との接合面H側から見た図である。また図7は図6のA−A線矢視図である。本実施の形態におけるトーションスプリング30A自体は、上述の参考例2のものと同じである。なお、上述の実施の形態1、参考例2と同様の構成のものについては、同じ符合を付して説明を適宜省略する。
本実施の形態における抜け止め構造のうち、ポールシャフト用の抜け止め部61は、上述の実施の形態1の抜け止め部43と同じである。これに対して、トーションスプリング用の抜け止め部62は、ケースの内周面の一部に、内側に突出するように肉盛り部を設けることにより形成した。このトーションスプリング用の抜け止め部62は、上述の参考例2とは異なり、トーションスプリング30Aのコイル部33に対応するのではなく、トーションスプリング30Aのコイル部33に延設された第2の端部35に対応する位置に設けた。すなわち、第2の延長部38と第2の係止部39とが交差する部分(角部)において、第2の延長部38に微小間隙を介して対向するように設けた。このトーションスプリング用の抜け止め部62は、その端面62aが、ポールシャフト22の面取り27aよりもトーションスプリング30A側に位置するように形成されている。これによりトーションスプリング30Aがポールシャフト22の面取り27bに嵌まり込むことに起因して円滑な動作が阻害されることを防止している。
本実施の形態によると、上述の実施の形態1と比較して、粗材で形成した場合、ケース12側に肉盛り加工が必要となって加工時間が増加するものの、トーションスプリング30Aの取り付けが容易になるという利点がある。
上述の実施の形態1,3及び参考例2においては、ポールシャフト22は、その外周面に凹凸の無い円柱状に形成されている場合を例に説明したが、この場合の「凹凸の無い円柱状」というのは、ポールシャフト22やトーションスプリング30,30Aの抜け止めを目的とした凹凸は形成しない、という趣旨である。したがって、本発明は、ポールシャフト22に他の目的で凹凸を形成する場合を排除するものではない。例えば、ポールシャフト22が挿着部14に入りすぎることを防止することを目的として、ポールシャフト22にEリング装着用の溝を設け、この溝にEリングを装着するようにしてもよい。この場合のEリングは、抜け止め用のEリングとは異なり、例えば図2を参照すると、ポールシャフト22の外周面における、支持部15の上面17近傍に位置する、すなわち上面17とトーションスプリング33との間に位置することになる。したがって、このEリングが、他の部材と干渉したりするおそれはない。
実施の形態1におけるハウジングを、ケースとの接合面側から見た図である。 図1のA−A線矢視図である。 参考例2におけるハウジングを、ケースとの接合面側から見た図である。 図3のA−A線矢視図である。 図3のB−B線矢視図である。 実施の形態3におけるハウジングを、ケースとの接合面側から見た図である。 図6のA−A線矢視図である。 従来の技術を説明する図。 他の従来の技術を説明する図。
符号の説明
11 第1のケース部材(エクステンションハウジング:ハウジング)
12 第2のケース部材(ミッションケース:ケース)
13 パーキングギヤ
14 挿着部
15 支持部
20 パーキングポール
21 取付け溝
22 ポールシャフト
27a ポールシャフトの先端部の端面
30,30A
トーションスプリング
33 トーションスプリングのコイル部
34 トーションスプリングの一方の端部(第1の端部)
35 トーションスプリングの他方の端部(第2の端部)
40 トーションスプリング用の抜け止め部
41 支持部の側面
43 ポールシャフト用の抜け止め部
51 ポールシャフト用の抜け止め部
52 トーションスプリング用の抜け止め部
61 ポールシャフト用の抜け止め部
62 トーションスプリング用の抜け止め部
H 接合面

Claims (5)

  1. 駆動装置の出力軸に固定されたパーキングギヤに対して係脱されるパーキングポールを揺動自在に支持するポールシャフトに装着されて、前記パーキングポールを係合解除方向に付勢するトーションスプリングを備えた、駆動装置のパーキング構造において、
    第1のケース部材に前記ポールシャフトを挿着する挿着部を設け、
    前記第1のケース部材に、前記挿着部との間に前記パーキングポールを取付ける取付け溝を形成すると共に前記ポールシャフトを支持する支持部を設け、
    前記パーキングポールを前記ポールシャフトによって前記取付け溝に揺動自在に支持し、
    前記ポールシャフトの前記支持部より突出した部分に前記トーションスプリングのコイル部を装着し、
    前記トーションスプリングは、前記コイル部と、該コイル部から連続する第1の端部と、該コイル部から連続する第2の端部と、を有し、
    前記第1の端部は、前記コイル部から延びる第1の延長部と、該第1の延長部の端部から屈曲されて前記パーキングポールに係止される第1の係止部と、を備え、
    前記第2の端部は、前記コイル部から延びる第2の延長部と、該第2の延長部の端部から屈曲されて前記第1のケース部材に係止される第2の係止部と、さらに該第2の係止部の端部から屈曲されたトーションスプリング用の抜け止め部と、を備え、
    前記トーションスプリング用の抜け止め部を前記第1のケース部材の前記取付け溝に係合して構成する、
    ことを特徴とする駆動装置のパーキング構造。
  2. 前記第1のケース部材に接合される第2のケース部材に、前記ポールシャフト用の抜け止め部を設け、前記第1のケース部材に前記第2のケース部材を接合させた際に、前記ポールシャフト用の抜け止め部が前記ポールシャフトの先端部の端面に対向して前記ポールシャフトの軸方向の抜け止めを構成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置のパーキング構造。
  3. 駆動装置の出力軸に固定されたパーキングギヤに対して係脱されるパーキングポールを揺動自在に支持するポールシャフトに装着されて、前記パーキングポールを係合解除方向に付勢するトーションスプリングと、前記パーキングギヤ、前記パーキングポール、前記ポールシャフト、及び前記トーションスプリングを収納すべく相互に接合される第1のケース部材,第2のケース部材と、を備えた、駆動装置のパーキング構造において、
    前記第1のケース部材に前記ポールシャフトを支持する支持部を設け、
    前記ポールシャフトの前記支持部より突出した部分に前記トーションスプリングのコイル部を装着し、
    前記トーションスプリングは、前記コイル部と、該コイル部から連続すると共に前記パーキングポールに係止される第1の端部と、該コイル部から連続すると共に前記第1のケース部材に係止される第2の端部と、を有し、
    前記第2の端部は、前記コイル部から延びる第2の延長部と、該第2の延長部の端部から屈曲されて前記第1のケース部材に係止される第2の係止部と、を備え、
    前記第2のケース部材に前記ポールシャフト用の抜け止め部と前記トーションスプリング用の抜け止め部とを設け、前記第1のケース部材に前記第2のケース部材を接合させた際に、前記ポールシャフト用の抜け止め部が前記ポールシャフトの先端部の端面に対向して前記ポールシャフトの抜け止めを構成するとともに、前記トーションスプリング用の抜け止め部が前記第2の延長部と前記第2の係止部とが交差する部分に対向して前記トーションスプリングの抜け止めを構成する、
    ことを特徴とする駆動装置のパーキング構造。
  4. 前記トーションスプリング用の抜け止め部は、前記第2のケース部材に対する肉盛りによって形成される、
    ことを特徴とする請求項に記載の駆動装置のパーキング構造。
  5. 前記ポールシャフトが外周面に凹凸の無い円柱状に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の駆動装置のパーキング構造。
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