JP4263108B2 - ヒーターパネル - Google Patents

ヒーターパネル Download PDF

Info

Publication number
JP4263108B2
JP4263108B2 JP2004011885A JP2004011885A JP4263108B2 JP 4263108 B2 JP4263108 B2 JP 4263108B2 JP 2004011885 A JP2004011885 A JP 2004011885A JP 2004011885 A JP2004011885 A JP 2004011885A JP 4263108 B2 JP4263108 B2 JP 4263108B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heater
connector
heater panel
density
nonwoven fabric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004011885A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005120810A (ja
Inventor
浩敬 小池
和信 原田
貴雄 井上
和弘 三輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eidai Co Ltd
Original Assignee
Eidai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eidai Co Ltd filed Critical Eidai Co Ltd
Priority to JP2004011885A priority Critical patent/JP4263108B2/ja
Publication of JP2005120810A publication Critical patent/JP2005120810A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4263108B2 publication Critical patent/JP4263108B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Floor Finish (AREA)
  • Surface Heating Bodies (AREA)
  • Central Heating Systems (AREA)

Description

本発明は発熱体として線ヒーターあるいはPTCヒーターのような面ヒーターを備えたヒーターパネル、特に、コンクリートスラブに直貼りするのに好適なヒーターパネルに関する。
木質基材の裏面側に線ヒーターや面ヒーターを組み込んだヒーターパネルを用いて、電気式の床暖房構造を施工することは知られている。特許文献1(特開2000−179876号公報)、特許文献2(特開2000−320845号公報)などには線ヒーターを用いたヒーターパネルが記載されている。図6にバッカー材などを取り除いた状態の背面図を、図7に断面図を示すように、ヒーターパネルAは、合板などである木質基材1の裏面に一定パターンに凹溝2が形成され、そこに線ヒーター3が埋め込まれると共に、線ヒーター3に電気的に接続する雄コネクター4、雌コネクター5がやはり木質基板1の裏面に形成した切り込み部6内に配置されている。また、サーモスタット7が配置され、安全性を確保している。木質基材1の裏面にはアルミ箔などからなる均熱層8が形成され、かつ、バッカー材9が積層される。バッカー材9には、床暖房を施工する場所の床下地の状態に応じて、合板や木質繊維板などの木質材、不織布、発泡樹脂材料などが用いられている。なお、図6では複数の木質基板1が階段状に組み付けられて一枚のヒーターパネルAを構成しているが、矩形状に組み付けられる場合もある。さらに、図8に示すように、木質基板1の裏面に凹溝2に沿うようにして細溝2aを形成し、木質基材1に可撓性を与えて遮音性能を高めることも行われている(特許文献3:特開平8−165790号公報など参照)。
施工に際しては、図9に一例を示すように、例えば、大引き10や根太11を持つ床下地構造の場合には、根太11、11間に発泡樹脂のような断熱材12を入れ、その上に下地合板13を不陸のないように貼り付ける。その際に、建物壁面20に取り付けたリレーボックス21とヒーターパネルAとを電気的に接続する電源ケーブル22(あるいは、電源ケーブル用CD管)を下地合板13の下に埋め込むことも行われる。この床下地構造の場合には、根太11間に埋め込んだ断熱材12が断熱層として効果的に機能するので、ヒーターパネルAの裏面に積層するバッカー材9は合板や木質繊維板などの木質材でよく、必要な場合には厚さ10mm程度の不織布をさらに積層して遮音性能を確保する。均熱層8にバッカー材9としての不織布を直接積層する場合もある。
集合住宅のように床下地がコンクリートスラブの場合には、ヒーターパネルはコンクリートスラブ面に直貼り施工される。この場合には、コンクリートスラブ面の不陸を吸収できかつ階下への遮音性を向上させるために、前記特許文献に記載されるように、クッション性(緩衝性)の高い材料、例えば、より厚手の不織布や、比較的発泡倍率の高い発泡樹脂材料がバッカー材として用いられる。
床パネル同士を電気的に接続するコネクターはある程度(10mm程度)の厚みを有する。そのために、下地合板13の上にヒーターパネルAを配置する場合も、コンクリートスラブに直貼りする場合も、前記したように、バッカー材9および木質基材1の裏面にそのための切り欠き部6が形成され、その中にコネクター4、5を収容して全体の均平度を確保している。
特開2000−179876号公報 特開2000−320845号公報 特開平8−165790号公報
しかし、従来の直貼り用ヒーターパネルは木質基材裏面の断熱性能が必ずしも十分なものではなかった。そのために、コンクリートスラブ側に熱が奪われやすく、熱効率の低下を招くことがあった。バッカー材の厚さを厚くすることにより断熱性を確保することが考えられるが、本来クッション材(緩衝材)としての機能を期待するバッカー材を厚くすると、歩行者の荷重による沈み込み量が大きくなりすぎ歩行感の悪化を招くので、有効な解決策とはならない。
また、沈み込み量の大きな不織布や樹脂発泡体をバッカー材として用いる場合に、設計値以上の上載荷重がヒーターパネル上面にかかったときに、切り欠き部に収容されているコネクターが木質基材の裏面と衝接してしまい、コネクターが損傷を受けることがある。また、歩行者が上を歩く場合にコネクターと木質基材の裏面とが衝接することが起こると、いわゆる底付きにより歩行感が低下するとともに、衝接音が騒音として発生する。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、木質基材の裏面側に線ヒーターあるいは面ヒーターが組み込まれている電気式床暖房用のヒーターパネルにおいて、歩行感の悪化を招くことなく高い断熱性能と遮音性能とを共に確保できると共に、コネクターが木質基材の裏面と衝接してコネクターが損傷することや騒音の発生も効果的に抑制できるように改良されたヒーターパネルを提供することを目的とする。
上記の課題は、本発明によれば、電気式床暖房用のヒーターパネルにおいて、遮音性能を向上させる機能と断熱性を確保する機能とを同一のバッカー材でなく異なったバッカー材により分担して持たせること、および、バッカー材に切り欠き部を形成しそのなかにコネクターを木質基材の裏面に接しないようにして収容すること、により解決される。
すなわち、第1の発明にかかるヒーターパネルは、木質基材の裏面側に発熱体として線ヒーターあるいは面ヒーターと該熱源体に電気的に接続するコネクターとが取り付けられている電気式床暖房用のヒーターパネルであって、木質基材の裏面には、少なくとも不織布からなる層と樹脂発泡体からなる層の2層からなるバッカー材が積層されており、かつ、少なくともバッカー材にはコネクター収容空間としての切り欠き部が形成されていて、コネクターは木質基材の裏面に接しない状態で該切り欠き部に収容されていることを特徴とする。このヒーターパネルにおいて、バッカー材の不織布からなる層は主に遮音性能を向上させる機能を果たし、樹脂発泡体からなる層は主に断熱性を確保する機能果たす。
バッカー材をこのような複数の層構成とすることにより、遮音性能と断熱性能の双方を同時に満足できるヒーターパネルを得ることができるので、この構成のヒーターパネルをコンクリートスラブ面に直貼り施工した場合に、高い遮音性能を維持しながら、コンクリートスラブ側からの放熱を最小限に抑えることが可能となり、ヒーター通電時の昇温特性および温度特性を向上させることができる。結果として、直貼り電気式床暖房において、高い熱効率を得ることができる。さらに、コネクターはバッカー材に形成された切り欠き部内に木質基材の裏面に接しない状態で収容されており、バッカー材の沈み込み量を適宜調整することにより、底付きによるコネクターの破損や歩行感の低下を抑制することができる。バッカー材の高さだけでは十分な高さのコネクター収容用空間が得られない場合には、バッカー材に形成したコネクター収容空間に対向するようにして木質基材の裏面にもコネクター収容用の切り欠き部を形成する。
上記のヒーターパネルにおいて、好ましくは、上からの同一荷重に対する沈み込み量が不織布層よりも樹脂発泡体層が小さくなるように樹脂発泡体は調整される。より好ましくは、通常の状態で床面を歩行する者により生じる上からの荷重(一例として、70kgの人間が歩行するときに作用する荷重)では、沈み込み量がほぼ0であるように密度あるいは発泡倍率が調整された樹脂発泡体を樹脂発泡体層として用いる。これにより、柔軟性のある不織布層によって十分な遮音性能を確保しながら、沈み込み量が大きすぎて歩行感が悪化する現象を完全に回避することができる。また、通常の使用状態において、コネクターが木質基材の裏面に衝接するのを回避することができるので、コネクターの破損や、底付きによる歩行感の悪化も確実に阻止することができる。
好ましくは、不織布層にはポリエステル繊維製の不織布を用いる。樹脂発泡体層の樹脂種に特に限定はないがコストの面や環境面からPET,PSなどが好ましい。厚みは、用いるコネクターの厚みにもよるが、通常の場合、上からの荷重のない状態で、不織布層は2〜5mm程度、樹脂発泡体層は2〜5mm程度、バッカー材全体では5〜10mm程度である。バッカー材の層構造は、木質基材側が不織布層、床下地側が樹脂発泡体層の2層構造でもよく、不織布層の両面を樹脂発泡体層で挟持した3層構造であってもよい。各層間の接合は、ウレタン系樹脂のような接着剤で行うことができる。
第2の発明にかかるヒーターパネルは、木質基材の裏面側に発熱体としての線ヒーターあるいは面ヒーターと該発熱体に電気的に接続したコネクターとが取り付けられている電気式床暖房用のヒーターパネルであって、木質基材の裏面には、少なくとも密度の異なる2層の不織布層からなるバッカー材が積層されており、かつ、少なくともバッカー材にはコネクター収容空間としての切り欠き部が形成されていて、コネクターは木質基材の裏面に接しない状態で該切り欠き部に収容されていることを特徴とする。
不織布の場合、遮音性能と緩衝性能はその密度が小さくなるにつれて良好となり、一方、断熱性能は密度が大きくなるにつれて向上する。従って、密度の低い不織布層とそれと比較して密度の高い不織布層とを重ね合わせた層構成のバッカー材を用いることにより、前記第1の発明にかかるヒーターパネルと同様に、遮音性能と断熱性能の双方を同時に満足できるヒーターパネルを得ることができる。そのヒーターパネルとしての作用効果も、第1の発明にかかるヒーターパネルと同様である。
バッカー材を2層構造とし、低密度側の不織布層を木質基材側として木質基材の裏面に積層することにより、遮音性の高いヒーターパネルを得ることができる。さらに、同一荷重に対する沈み込み量は、高密度の不織布が低密度の不織布よりも小さいので、双方の、特に高密度側の不織布の密度を調整して、上からの荷重によって主に低密度側の不織布が沈み込み、結果として、木質基材が沈下したときにも、木質基材の裏面とコネクターとが衝接することがないように、高密度側の不織布の密度(沈み込み量)を調整したバッカー材を用いることは好ましい。それにより、第1のヒーターパネルと同様に、底付きによるコネクターの破損や歩行感の低下を抑制することができる。この場合にも、例えば、通常の状態で床面を歩行する者により生じる上からの荷重(一例として、70kgの人間が歩行するときに作用する荷重)では、沈み込み量がほぼ0であるように高密度側の不織布の密度を設定すればよい。
好ましくは、低密度側および高密度側の不織布層の双方に、ポリエステル繊維製の不織布を用いる。そして、低密度側の不織布の密度を120g/m 〜200g/m 程度の範囲とし、高密度側の不織布の密度は300g/m 以上とすることにより、通常のヒーターパネル直貼り床暖房環境において、所望の効果を得ることができる。厚みは、用いるコネクターの厚みにもよるが、通常の場合、上からの荷重のない状態で、低密度側の不織布層は2〜4mm程度、高密度側の不織布層は3〜5mm程度、バッカー材全体では5〜10mm程度である。
前記のように、木質基材の裏面側に多数の細溝を形成し、それにより木質基材に可撓性を付与することは既に知られているが、本発明のヒーターパネルにおいても、その技術を採用することにより、遮音性能をさらに向上させることができる。
本発明による電気式床暖房用のヒーターパネルを用いることにより、ヒーターパネルをコンクリートスラブ面に直貼り施工する場合であっても、歩行感の悪化を招くことなく高い断熱性能と遮音性能とを共に確保でき、さらに、コネクターが木質基材の裏面と衝接してコネクターが損傷するや騒音の発生するのも効果的に抑制した床暖房構造を構築することができる。
以下、本発明にかかる電気式床暖房用のヒーターパネルの好ましい実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1は第1の発明にかかるヒーターパネルの一実施の形態における図2のI−I線での断面図であり、図2は平面図である。図3はヒーターパネルのコネクター部分を示す側面図であり、図3aは上載荷重のない状態を、図3bは上載荷重がかかった状態を示している。図4a、図4bは他の実施の形態を示す要部の断面図であり共に、図2のI−I線での断面方向で示している。図5は第2の発明にかかるヒーターパネルの一実施の形態における図1に相当する断面図である。
図1、図2に示すヒーターパネルAは、周囲に雄実加工51と雌実加工52が施された長尺状の木質基材50が長手方向に位置をずらしながら階段状に組み付けられて、1つのピースとされており、300mm×900mm程度の大きさのものである。各木質基材50は合板が用いられ、厚みは15〜20mm程度である。各木質基材50の裏面には、図6に示したものと同様、凹溝53が連続するように形成されていて、その中に線ヒーター54が埋め込まれている。線ヒーター54は、コネクターに55、56に電気的に接続しており、該コネクター55、56は厚さが10mm程度のものであり、ヒーターパネルAの長手方向の両側面近傍に進退できるようにして取り付けられる。このコネクターにより隣接するヒーターパネルAとの電気的接続が可能となる。図示しないが、木質基材50の裏面にはアルミ箔のような均熱材が取り付けられることもある。なお、上記の構造は、図6に示すような従来の電気式床暖房用のヒーターパネルと同様であってよい。
上記のヒーターパネルAは、バッカー材60は、不織布層61と樹脂発泡体層62との2層構成とされており、不織布層61が木質基材50の裏面側に面して積層されている点で従来のヒーターパネルと構成を異にしている。図1に示す例で、バッカー材60の総厚みは7.0mm、不織布層61の厚みは3.5mm、樹脂発泡体層62の厚みは3.5mmである。不織布層61はポリエチレン繊維製の不織布で形成され、樹脂発泡体層62はPETの発泡体である。
図3aにヒーターパネルAのコネクター56部分の側面図を示すように、バッカー材60のコネクター56が位置することとなる部分には、コネクター収容空間Pの一部としての切り欠き部64が形成されており、木質基材50裏面の該切り欠き部64に対向する位置にもやはりコネクター収容空間Pの一部としての切り欠き部58が形成されている。図2に示すように、もう一つのコネクター55が位置することとなるバッカー材部分にも、コネクター収容空間Pの一部を構成する切り欠き部63が形成され、木質基材50裏面の該切り欠き部63に対向する位置にもコネクター収容空間Pの一部を構成する切り欠き部57が形成されている。
木質基材50の裏面に形成される切り欠き部58、57の深さは5〜8mm程度であってよい。また、前記のように、上からの荷重のない状態(図3aの状態)で、バッカー材60の総厚みは7.0mmであり、従って、バッカー材60に形成した切り欠き部64、63の深さは7.0mmである。従って、コネクター収容空間Pの深さは、この例では12〜15mmである。一方、コネクター56、55の厚みは8mmであり、図3aに示すように、ヒーターパネルAをコンクリートスラブCような平坦面に置いた状態で、コネクターの上面と木質基材50の裏面に形成した切り欠き部の天面とは2〜5mm程度の隙間Sが形成される。
上記2層構成のバッカー材60では、不織布層61は樹脂発泡体層62と比較して柔らかく、上からの同一荷重に対する沈み込み量は、不織布層61よりも樹脂発泡体層62が小さい。そのために、緩衝性能および遮音性能は主に柔らかい不織布層61により担保され、樹脂発泡体層62はもっぱら断熱材としての機能を果たす。樹脂発泡体層62の発泡倍率を適宜選択することにより、例えば体重70kgの人間が暖房床上を歩行するときの沈み込み量を樹脂発泡体層62ではほぼ0とすることもできる。一方、不織布層61は緩衝性能および遮音性能を満足する厚さであればよく、歩行感が低下するような厚さの厚いものとする必要はない。
図3bは、歩行者がヒーターパネルAを歩くときのように、適宜の上載荷重がヒーターパネルAの上にかかった状態を模式的に示している。前記のように樹脂発泡体層62の沈み込み量はほぼ0であり、緩衝性を担保するためにより柔らかい不織布層61が所定量だけ沈み込み、例えば、厚さが3.5mmから2.0mmに変化する。その場合、バッカー材60の総厚みは5.5mmに減少して、コネクター収容空間Pの深さも10.5〜13.5mmとなるが、この例において、コネクター55、56の厚みは10mmであり、依然として、コネクターの上面と木質基材50の裏面に形成した切り欠き部の天面とは0.5〜3.5mm程度の隙間S1が残っている。そのために、コネクターが木質基材の裏面に衝接するのは効果的に回避され、上からの圧力によりコネクターが破損することや、底付きにより歩行感が悪化するようなことは、確実に回避できる。
上記のような層構成を持つバッカー材60を備えたヒーターパネルAは、それ自体で高い断熱性能を備えており、コンクリートスラブ面に直貼り施工した場合にも、コンクリートスラブ側からの放熱を最小限に抑えることが可能となり、同時に、高い遮音性能も確保することができる。そのために、従来困難とされていたコンクリートスラブへの直貼り施工による電気式暖房構造の構築がきわめて容易となる。さらに、上記した構成のコネクター収容空間Pを持つことにより、上からの圧力によりコネクターが破損することや、コネクターが木質基材の裏面に衝接して騒音を発生したり、底付きにより歩行感が悪化することも効果的に回避できる。
不織布層61と樹脂発泡体層62のそれぞれの物性値(例えば、厚さ、柔らかさ、沈み込み量など)をどのような値のものとするかは、直貼り床暖房施工現場に求められる断熱性や遮音性、さらにはコネクターの厚さなどを考慮して、経験的にあるいは計算により最適値を求めるようにする。バッカー材60の厚さのみで、上載荷重がかかって沈み込んだときにコネクターと木質基材の裏面との衝接を回避できるだけの高さが確保できる場合には、木質基材50の裏面に切り欠き部57、58を形成するのを省略することもできる。
図4aは他の形態のヒーターパネルAを示している。ここでは、木質基材50の裏面に、凹溝53に沿うようにして多数の切り込み細溝59を形成している。このような細溝59を形成して木質基材50に可撓性を与えることにより、直貼り電気式有暖房フロアの遮音性能をさらに高めることができる。また、図4aの形態では、不織布層61の厚みが樹脂発泡体層62の厚みよりも大きくなっているが、この厚みの違いも、施工現場で求められる遮音性能と断熱性能、および必要とされるコネクター収容空間の深さなどを勘案して適宜設定されるものである。
図4bに示す形態では、樹脂発泡体層62aと不織布層61と樹脂発泡体層62の3層構造とになっている点で、図1に示したものと相違している。断熱層としての樹脂発泡体層62aを木質基材50の直裏面に積層することにより、コンクリート床面からの放熱をさらに効果的に抑制することができ、ヒーター通電時の昇温特性および温度特性はさらに向上する。
なお、図4a,図4bに示す形態のヒーターパネルAでも、図3に示したようにコネクター収容空間が同様にして形成される。また、図示の例ではすべて線ヒーターを用いるヒーターパネルを例として示したが、線ヒーターに代えてPTCヒーターのような面ヒーターを持つヒーターパネルであっても、本発明によるバッカー材構造を等しく適用できることは説明を要しない。
図5aに示すヒーターパネルA1は、バッカー材60Aが、低密度の上不織布層61と、比較して高密度の下不織布層61Aとの2層構成とされている点で、上記したヒーターパネルAと相違している。他の構成はヒーターパネルAと同様であり、同じ部材には同じ符号を付すことにより、説明は省略する。このヒーターパネルA1では、制限されるものではないが、バッカー材60Aの総厚みは7.0mm、上不織布層61の厚みは3.0mm、下不織布層61Aの厚みは4.0mmである。上不織布層61と下不織布層61Aは共にポリエステル樹脂繊維の不織布であり、この例において、上不織布層61の不織布の密度は約180g/m、下不織布層61Aの不織布の密度は約350g/mである。
このヒーターパネルA1でも、バッカー材60Aにおいて、上不織布層61は下不織布層61Aと比較して柔らかく、上からの同一荷重に対する沈み込み量は、上不織布層61よりも下不織布層61Aが小さい。そのために、上記したヒーターパネルAと同様、緩衝性能および遮音性能は主に柔らかい不織布層61より担保される。下不織布層61Aは密度が高いことから断熱性に優れており、断熱材としての機能を果たすことができる。さらに、前記したように、下不織布層61Aの密度を適宜選択することにより、例えば体重70kgの人間が暖房床上を歩行するときの沈み込み量を下不織布層61Aではほぼ0とすることもできる。
図5bは、歩行者がヒーターパネルA1を歩くときのように、適宜の上載荷重がヒーターパネルA1の上にかかった状態を模式的に示している。この場合も、上記したヒーターパネルAと同様、下不織布層61Aの沈み込み量はほぼ0であり、緩衝性を担保するためにより柔らかい上不織布層61が所定量だけ沈み込み、例えば、厚さが3.0mmから1.5mmに変化するが、下不織布層61Aには実質的に沈み込みが生じないために、コネクターが木質基材の裏面に衝接するのは効果的に回避される。それにより、上からの圧力によりコネクターが破損することや、底付きにより歩行感が悪化するようなことは回避される。
上不織布層61と下不織布層61Aのそれぞれの物性値(例えば、厚さ、密度(柔らかさ)、沈み込み量など)をどのような値のものとするかは、ヒーターパネルAの場合と同様、直貼り床暖房施工現場に求められる断熱性や遮音性、さらにはコネクターの厚さなどを考慮して、経験的にあるいは計算により最適値を求めるようにすればよい。さらに、バッカー材60の厚さのみで、上載荷重がかかって沈み込んだときにコネクターと木質基材の裏面との衝接を回避できるだけの高さが確保できる場合には、木質基材50の裏面に切り欠き部57、58を形成するのを省略することもできることも同様である。
本発明によるヒーターパネルの一実施の形態を示す図2でのI−I線に沿う断面図。 本発明によるヒーターパネルの一実施の形態を示す平面図。 本発明によるヒーターパネルのコネクター部分を示す側面図であり、図3aは上載荷重のない状態を、図3bは上載荷重がかかった状態を示す。 本発明によるヒーターパネルの他の実施の形態を示す要部の断面図。 本発明によるヒーターパネルのさらに他の実施の形態を示す要部の断面図。 線ヒーターを用いたヒーターパネルの一例を示す背面図。 従来のヒーターパネルを下地合板の上に貼り付けた状態を断面で示す図。 従来のヒーターパネルの他の例を示す要部の断面図。 下地合板の上にヒーターパネルを貼り付けて電気式床暖房とする一例を示す図。
符号の説明
A、A1…ヒーターパネル、C…コンクリートスラブ、P…コネクター収容空間、S,S1…コネクターと木質基材裏面との間の隙間、50…木質基材、53…凹溝、54…線ヒーター、55、56…コネクター、57、58…木質材裏面に形成した切り欠き部(コネクター収容空間Pの一部を構成する)、60…バッカー材、61…不織布層(上不織布層)、61A…下不織布層、62、62a…樹脂発泡体層、63、64…バッカー材に形成した切り欠き部(コネクター収容空間Pの一部を構成する)

Claims (6)

  1. 木質基材の裏面側に発熱体としての線ヒーターあるいは面ヒーターと該発熱体に電気的に接続したコネクターとが取り付けられている電気式床暖房用のヒーターパネルであって、木質基材の裏面には、不織布からなる層と樹脂発泡体からなる層の2層からなるバッカー材が積層されており、かつ、少なくともバッカー材にはコネクター収容空間としての切り欠き部が形成されていて、コネクターは木質基材の裏面に接しない状態で該切り欠き部に収容されており、さらに、前記バッカー材において、上からの同一荷重に対する沈み込み量が、不織布層よりも樹脂発泡体層が小さくなるように樹脂発泡体が調整されており、かつ、上からの荷重により木質基材が沈下したときに木質基材の裏面とコネクターとが衝接することがないように沈み込み量が調整された樹脂発泡体を樹脂発泡体層として用いることを特徴とするヒーターパネル。
  2. 上からの荷重が70kgの人間が歩行するときに作用する荷重であるときに、沈み込み量が0であるように密度あるいは発泡倍率が調整された樹脂発泡体を樹脂発泡体層として用いることを特徴とする請求項1に記載のヒーターパネル。
  3. 木質基材の裏面側に発熱体としての線ヒーターあるいは面ヒーターと該発熱体に電気的に接続したコネクターとが取り付けられている電気式床暖房用のヒーターパネルであって、木質基材の裏面には、密度の異なる2層の不織布層からなるバッカー材が積層されており、かつ、少なくともバッカー材にはコネクター収容空間としての切り欠き部が形成されていて、コネクターは木質基材の裏面に接しない状態で該切り欠き部に収容されており、さらに、前記バッカー材は、低密度側の不織布層を木質基材側として木質基材の裏面に積層されており、かつ、高密度側の不織布の密度を調整して、上からの荷重により木質基材が沈下したときに木質基材の裏面とコネクターとが衝接することがないように、高密度側の不織布の沈み込み量が調整されていることを特徴とするヒーターパネル。
  4. 上からの荷重が70kgの人間が歩行するときに作用する荷重であるときに、沈み込み量が0であるように密度が調整された不織布を高密度側の不織布として用いることを特徴とする請求項3に記載のヒーターパネル
  5. 低密度側の不織布の密度は120g/m 〜200g/m であり、高密度側の不織布の密度は300g/m 以上であることを特徴とする請求項3または4に記載のヒーターパネル。
  6. 木質基材は裏面側に多数の細溝が形成されていて、それにより木質基材に可撓性が付与されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のヒーターパネル。
JP2004011885A 2003-09-26 2004-01-20 ヒーターパネル Expired - Fee Related JP4263108B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004011885A JP4263108B2 (ja) 2003-09-26 2004-01-20 ヒーターパネル

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003336431 2003-09-26
JP2004011885A JP4263108B2 (ja) 2003-09-26 2004-01-20 ヒーターパネル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005120810A JP2005120810A (ja) 2005-05-12
JP4263108B2 true JP4263108B2 (ja) 2009-05-13

Family

ID=34622124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004011885A Expired - Fee Related JP4263108B2 (ja) 2003-09-26 2004-01-20 ヒーターパネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4263108B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104764078A (zh) * 2014-12-29 2015-07-08 上海格加电热材料有限公司 一种集成金属电热膜地暖模块

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4931437B2 (ja) * 2006-02-22 2012-05-16 永大産業株式会社 電気式床暖房パネル

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104764078A (zh) * 2014-12-29 2015-07-08 上海格加电热材料有限公司 一种集成金属电热膜地暖模块

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005120810A (ja) 2005-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI314631B (en) Sound insulation floor system
JP4263108B2 (ja) ヒーターパネル
JP4157450B2 (ja) 床暖房用電源線ユニットおよびそれを用いた床暖房直貼り施工方法
JP2005105538A (ja) ヒーターパネル
JP4102732B2 (ja) 床暖房用周辺パネルとそれを用いた床暖房直貼り施工方法
JP4931437B2 (ja) 電気式床暖房パネル
JPH0960261A (ja) 床暖房用敷設体
KR20080068205A (ko) 바닥재 보드
JP2008057280A (ja) 電気式床暖房パネルおよび床暖房構造
JP2007093027A (ja) 床暖房パネル
KR20090129769A (ko) 온돌마루패널
JPH0616463Y2 (ja) 発熱床構造
JP2004011987A (ja) 床暖房用発熱パネルおよび床暖房構造
JPH062233Y2 (ja) 発熱床材
KR100954778B1 (ko) 보일러 배관용 조립식 단열 패널
JP3316792B2 (ja) 床暖房用床材
JP3634309B2 (ja) 暖房機能付き防音床材
JP2001090970A (ja) 床暖房パネル
JP2001173968A (ja) 床暖房パネル及びその製造方法
JP2001201070A (ja) 床暖房パネル
JP2003253875A (ja) 暖房機能付き防音床材
JP2001201071A (ja) 床暖房パネル
JPH10106730A (ja) 二重床反射式床暖房装置及びそれに使用される部材
JP2000249353A (ja) 暖房マット
JP2002106870A (ja) 床暖房パネル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080916

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090203

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090210

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4263108

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees