JP4262458B2 - 冷却貯蔵庫 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、結露防止用の加熱手段を備えた冷却貯蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば4ドアタイプの冷蔵庫は、断熱箱製の冷蔵庫本体の前面開口に、十字形をなす断熱性の仕切枠が装着されることで4個の出入口が形成され、各出入口にそれぞれ断熱扉が開閉可能に装着された構造である。一方、各出入口の口縁は庫内冷気で冷却されやすく、特に外部に面した表面で結露が生じるおそれがあるために、裏面にヒータを配して口縁の表面側を加熱し、もって結露を防止するようにしている。
【0003】
ここで結露の可能性は、外気の温度や湿度等の条件で変わるのであるが、ヒータを常に一定の発熱状態にしていたのでは、電力を無駄に消費する場合も出る。そこで本願出願人は、特開2000−329445に開示された解決策を提案しており、具体的には、外気温度と外気湿度とを検知するセンサを備え、検知温度と検知湿度とから露点温度を演算して、口縁の表面温度が露点温度よりも若干高くなるようにヒータの発熱を制御するようになっている。これにより、電力の浪費を抑えた上で、確実な結露防止を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に外気温度が高くなるほど露点温度も高くなる傾向にあり、上記の制御方法では、露点温度を上回るように出入口の口縁の表面温度を制御するのであるから、例えば製品が高温雰囲気で使用されるほど、出入口の口縁の表面温度を高めるべくヒータの発熱量が追随して相当に大きくなる結果となる。
一方、出入口の口縁を構成する仕切枠は、外殻体内に断熱材としての発泡ウレタン樹脂が充填された構造であり、上記のようにヒータの発熱量が増加して周囲がある程度の高温に達すると、二次発泡するおそれがある。二次発泡とは、例えば外殻体内にウレタン樹脂の発泡液を注入して発泡させることで仕切枠を形成したのちしばらくの間は、発泡途中の発泡液が未だ残っている場合があり、特に所定温度以上に加熱されると、残った発泡液が発泡して膨張することを言う。この二次発泡のときには、初めの成形時とは違って外殻体を押さえておく治具がある訳ではないので、仕切枠が膨らむように変形し、ひいては製品全体の変形を招くおそれもあった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、結露防止を図りつつも断熱材が二次発泡することを防ぐところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、断熱箱体からなる貯蔵庫本体には、扉により開閉される開口部が形成され、この開口部の口縁の内部にはその表面を加熱すべく結露防止用の加熱手段が配設された冷却貯蔵庫において、外気温度を検知する温度センサと、当該冷却貯蔵庫の使用環境や同冷却貯蔵庫の材質、形状等の条件によって定められる結露の難易度を湿度値に換算してなる湿度設定値を設定可能な設定手段と、外気温度と、湿度と、前記開口部の口縁の表面における露点温度との関係を示すデータが各外気温度ごとに分けて記憶された記憶手段と、前記加熱手段の加熱量を制御する加熱制御手段とが設けられ、この加熱手段は、前記温度センサの検知温度が予め設定された上限温度に達するまでは、その検知温度と、前記設定手段に設定された設定湿度値に基づき前記記憶手段のデータから露点温度を演算し、前記開口部の口縁の表面温度が演算された露点温度を所定温度上回る温度となるように前記加熱手段の加熱量を制御し、かつ、前記温度センサの検知温度が前記上限温度を超えた場合には、前記開口部の口縁の表面温度を所定値以下に抑えるように前記加熱手段の加熱量を制御するようになっているところに特徴を有する。
【0006】
【発明の作用および効果】
温度センサによる検知温度が設定された上限温度に達するまでは、加熱制御手段は、温度センサからの検知温度と、設定手段に設定された設定湿度値に基づき、記憶手段のデータから露点温度を演算し、開口部の口縁の表面温度が演算された露点温度を所定温度上回る温度となるように加熱手段の加熱量を制御して、開口部の口縁の表面温度を結露しない温度に維持する。一方、検知温度が上限温度を超えると、開口部の口縁の表面温度を所定値以下に抑えるように加熱手段の加熱量が制御され、これにより加熱手段の周囲温度が、断熱材が二次発泡する温度以下に留め置かれる。
以上により、電力の浪費を抑えた上での結露防止を図りつつ、断熱材が二次発泡することを未然に防止できる。また、開口部の口縁が手が触れられないほどに高温となることも防止される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を4ドアタイプの冷蔵庫に適用した一実施形態を図1ないし図6に基づいて説明する。
図1及び図2において、符号10は、前面を開口した断熱箱体からなる冷蔵庫本体であって、断熱箱体は、間隔を開けて組み付けた外箱と内箱との間に発泡ウレタン樹脂からなる断熱材を充填して形成されている。この冷蔵庫本体10の開口11には、横枠12Aと縦枠12Bとを十字に組んだ仕切枠12が嵌められて4個の出入口13が形成され、各出入口13にはそれぞれ断熱扉14が揺動開閉可能に装着されている。
【0008】
仕切枠12は、例えば横枠12Aを例に取ると、図3に示すように、チャンネル形をなすステンレス鋼板等の磁性金属板製の外装板20の庫内側に、一回り大きいチャンネル形をなす合成樹脂製の内装板21が嵌められて角筒状に形成され、内部に同様に、発泡ウレタン樹脂からなる断熱材22を充填して形成されている。
上記した各出入口13は、その4辺の口縁のうちの2辺が仕切枠12により、残りの2辺が冷蔵庫本体10の開口11により形成されており、断熱扉14が閉じられた場合には、断熱扉14の裏側の周縁に装着されたマグネットパッキン15が、対応する出入口13の口縁の全周にわたって密着されるようになっている。
【0009】
仕切枠12における外装板20の前面部24の裏面には、この前面部24の表面に結露することを防止するためのヒータ25が配設されている。
なお、冷蔵庫本体10の開口11の裏側にも、同様に結露防止用のヒータが配設されていてもよいが、以下には、仕切枠12側に配されたヒータ25について説明する。
ヒータ25は基本的には、電力の浪費を抑えた上で有効に結露防止を図るべく、発熱量が制御されるようになっている。
【0010】
そのため、図4に示すように、マイクロコンピュータ等を搭載した制御手段30を備えている。この制御手段30の入力側には、外気温度を検知する温度センサ31が接続されている。また、同入力側には設定手段32が接続されている。この設定手段32は、個々の冷蔵庫について、その使用環境や製品の材質、形状等の条件によって結露の難易度が定められ、これを湿度値に換算してなる湿度設定値が予め設定されるようになっている。結露しやすい冷蔵庫ほど、湿度設定値は大きくなる。
【0011】
制御手段30に設けられた記憶手段34には、図5のグラフに示すように、一の外気温度(この例では35℃)について、湿度と、仕切枠12の外装板20における前面部24の表面で結露する露点温度との関係を示すデータが、各温度ごとに整理されて格納されている。
そして制御手段30では、温度センサ31からの検知温度と、設定手段32に設定された設定湿度値(例えば80%)に基づき、記憶手段34のデータから露点温度を演算し、前面部24の表面温度が演算された露点温度を所定温度上回る温度となるように、電力調整部35を介して供給電力を調整し、ヒータ25の発熱量を制御可能となっている(第1の制御)。
【0012】
一方本実施形態では、仕切枠12内に充填された断熱材22が既述した二次発泡することを防ぐ手当が施されている。
上記の制御方法では、外気温度が高くなるほど、前面部24の表面温度を上げるべくヒータ25の発熱量が大きくなり、それに伴いヒータ25の周囲温度、言い換えると断熱材22に作用する温度も高くなり、その温度がある程度に達すると、断熱材22の二次発泡を招くおそれがある。このように、断熱材22の二次発泡を招くまでヒータ25の発熱量が大きく制御されるのは、外気温度が45℃を超えたときであることが実験的に確認されている。
【0013】
そこで、本実施形態の制御手段30では、上記の45℃が上限温度と定められ、温度センサ31による検知温度が上限温度(45℃)を超えたことが上限温度検知部37で検知されたら、第2の制御が行われるようになっている。
この第2の制御では、ヒータ25の発熱量が一定値となるべく電力調整部35から所定の電力が供給されるようになっており、具体的には、温度センサ31の検知温度が45℃であった場合において、結露防止用に必要な前面部24の表面温度を維持する発熱量が得られるだけの所定の電力が供給されるようになっている。
【0014】
すなわち本実施形態では、図6に示すように、温度センサ31による検知温度が、設定された上限温度(45℃)に達するまでは、外気温度に追随するようにしてヒータ25の発熱量が制御され、仕切枠12の外装板20における前面部24の表面が結露しない温度に維持される。一方、検知温度が上限温度(45℃)を超えると、ヒータ25の発熱量が、検知温度が45℃であった場合の発熱量に維持される。これによりヒータ25の周囲温度が、断熱材22が二次発泡する温度よりも低く留め置かれる。
以上により、電力の浪費を抑えた上での有効な結露防止を図りつつ、断熱材22が二次発泡することも未然に防止できる。また、外装板20の前面部24の表面が、手が触れられないほどに高温となることも防止される。
【0015】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)ヒータの発熱量を制御する手段としては、上記実施形態に例示した供給電力を変えること以外に、ヒータに通電する頻度(通電率)を変える等の他の手段を用いてもよい。
(2)本発明は、出入口等の開口部に結露防止用の加熱手段を配してなる冷却貯蔵庫全般に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る冷蔵庫の外観斜視図
【図2】 断熱箱体の斜視図
【図3】 図2のX−X線拡大断面図
【図4】 ヒータの制御系統を示すブロック図
【図5】 露点温度演算用のデータを示すグラフ
【図6】 外気温度と仕切枠の表面温度との関係を示すグラフ
【符号の説明】
10…冷蔵庫本体 11…開口 12…仕切枠 13…出入口 14…断熱扉20…外装板 22…断熱材 24…前面部 25…ヒータ 30…制御手段31…温度センサ 32…設定手段 34…記憶手段 35…電力調整部 37…上限温度検知部
Claims (1)
- 断熱箱体からなる貯蔵庫本体には、扉により開閉される開口部が形成され、この開口部の口縁の内部にはその表面を加熱すべく結露防止用の加熱手段が配設された冷却貯蔵庫において、
外気温度を検知する温度センサと、
当該冷却貯蔵庫の使用環境や同冷却貯蔵庫の材質、形状等の条件によって定められる結露の難易度を湿度値に換算してなる湿度設定値を設定可能な設定手段と、
外気温度と、湿度と、前記開口部の口縁の表面における露点温度との関係を示すデータが各外気温度ごとに分けて記憶された記憶手段と、
前記加熱手段の加熱量を制御する加熱制御手段とが設けられ、
この加熱手段は、前記温度センサの検知温度が予め設定された上限温度に達するまでは、その検知温度と、前記設定手段に設定された設定湿度値に基づき前記記憶手段のデータから露点温度を演算し、前記開口部の口縁の表面温度が演算された露点温度を所定温度上回る温度となるように前記加熱手段の加熱量を制御し、
かつ、前記温度センサの検知温度が前記上限温度を超えた場合には、前記開口部の口縁の表面温度を所定値以下に抑えるように前記加熱手段の加熱量を制御するようになっていることを特徴とする冷却貯蔵庫。
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