JP4262115B2 - 新聞用紙の製造方法 - Google Patents

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本発明は古紙パルプ(DIP)が配合された新聞用紙の製造方法に関し、詳しくはドライヤー条件とソフトカレンダー処理条件とを最適化することにより、表裏差が無く、印刷作業性に優れたオフセット印刷用新聞用紙を得るための製造方法に関する。
従来より新聞用紙には、メカニカルパルプや古紙パルプを主体とする原料パルプが使用されるが、近年では特にゴミ増量等の環境問題や省資源の観点から、古紙パルプ(DIP)の高配合率化や低米坪化が要請されるようになってきた。一方で、新聞用紙はオフセット印刷化等が急速に進行し、それに付随して、従来に増して優れたカラー印刷適性および印刷作業性の向上が求められている。
オフセット印刷は、刷版に湿し水と印刷インキとを供給し、次いでブランケットと呼ばれるゴム版にインキを転移させた後、紙に転移させて印刷を行う方法であり、従来の凸版印刷方式に比べて、比較的粘度の高いインキを使用するため、インキの紙層内部への浸透が少なく、インキの着肉性が良好となるとともに、印刷後のインキ裏抜けの少ない(不透明度の大きい)利点を有している。
さらに近年では、新聞用紙のカラー化や軽量化に伴い、良好なインキの着肉性や印刷後の高い不透明性が一層求められている。このうち、インキ着肉性を高める手段としては、カレンダー処理により新聞用紙を平滑化することが広く行われている。しかし、カレンダー処理のニップ圧力を高くしたり、ニップ数を増やすことで平滑化すれば、インキ着肉性は高まるが、紙の嵩高さが損なわれるために、印刷後の不透明度が低下する問題があった。また、剛度が低くなるため、印刷時の皺発生など走行性不良トラブルの原因となっていた。
一方で、カレンダー処理を軽減すれば嵩高な紙は得ることはできるが、紙面の着肉性の表裏差が増大し、特に平滑度が低い側の紙面で着肉性が悪くなるため、表と裏とで画像の濃度が著しく異なるという問題が発生する。これは、抄紙工程中、ワイヤーパート、プレスパートでの脱水条件が表面と裏面とで微妙に異なるため、用紙の平滑性に表裏差ができたり、厚さ方向での填料、微細繊維の分布状態が異なるために、インキの転移性に表裏差がでるためと考えられている。
他方、印刷後の不透明度を高める方法としては、水和珪酸や酸化チタン、タルク等の無機顔料や尿素ホルムアルデヒド樹脂などの有機顔料を抄紙填料として添加することが広く行われている。しかし、これら填料の添加率を大きくするとインキ着肉性の表裏差を生じやすくなるとともに、オフセット印刷時に印刷過程で使用される湿し水によって容易に紙層内からインクが浸み出し、ブランケットに紙粉としてパイリング(堆積)するトラブルにもつながるため、添加率には限界がある。また、上述した環境面で重要視されているDIPの高配合率化は、DIPがメカニカルパルプに比較して高い不透明度を現出し難いため、不透明度の改良とDIPの高配合化を両立させるのが極めて困難な実状である。
これらの問題点を解決するため、下記特許文献1には、新聞用紙の平滑度の表裏差を少なくすることを目的として、紙料を抄紙、乾燥した後、ソフトカレンダーで通紙処理する際、その通紙処理が1ニップ処理であり、かつ、該ソフトカレンダーの金属ロール側に接する紙面が、抄紙工程プレスパートにおける最終プレスロールでフェルトに接する面であるとした新聞用紙の製造方法が記載されている。
特開2002−88690号公報
通常、新聞用紙の製造工程は、ワイヤーパート、プレスパートを通過した湿紙は、次工程のドライヤーパート、サイズ処理、乾燥を経て最終工程となるカレンダ処理に送られる。前記特許文献1記載の発明では、抄紙工程におけるプレスパート条件とソフトカレンダー処理条件とを最適化することにより表裏差のないオフセット印刷用新聞用紙を得るようにしているが、プレスパートとソフトカレンダーとの間には、表裏面の平滑度に大きな影響を与えるドライヤーパートが存在し、このドライヤーパートにおける処理条件次第では、紙の表裏差が保持又は拡大してしまうという問題があった。
本発明は上記事情によりなされたものであり、その課題は平滑度において表裏差のない優れた印刷品質が得られる、DIPを高率配合したオフセット印刷用新聞用紙の製造方法を提供することにある。
本発明者は種々検討した結果、抄紙工程におけるサイズ処理(表面処理剤塗布)前のドライヤーパート条件とソフトカレンダー処理条件を最適化することにより、平滑度において表裏差がなく、印刷作業性に優れたオフセット印刷用新聞用紙が得られることを見出した。本発明はこれに基づいてなされたものである。
本発明によれば、下記(1)〜(2)が提供される。
(1)古紙パルプ100%の原料を抄紙、乾燥したならば、前記原紙に表面処理剤を塗布し、再度の乾燥後、ソフトカレンダーに通紙処理する新聞用紙の製造方法において、
前記表面処理剤塗布前の乾燥をシングルデッキドライヤーからなる乾燥設備により行うとともに、該シングルデッキドライヤー設備は、上段側に金属ロールが配設されるとともに、下段側にバキュームロールが配設され、かつ前記金属ロールとバキュームロールとがそれぞれ25〜35本並列された設備とし、前記表面処理剤の塗布工程で澱粉、PVA、ポリアクリルアミドのいずれかを主成分とする表面処理剤を乾燥重量で片面あたり0.05〜2g/m となるように塗布し、前記表面処理剤の塗布工程後の乾燥をダブルデッキドライヤーからなる乾燥設備によって行い、
前記ソフトカレンダーにおける通紙処理において、前記シングルデッキドライヤーの金属ロールに接しなかった紙面を前記ソフトカレンダーの金属ロールに接触させるようにした1ニップ処理とし、坪量30〜45g/m、紙厚68〜74μmの新聞用紙を得ることを特徴とする新聞用紙の製造方法。
(2)前記金属ロールには蒸気が通気され、前記ソフトカレンダーのニップ圧は10〜50kn/mとされる請求項1記載の新聞用紙の製造方法。
上記請求項1記載の本発明においては、抄紙工程において、紙面平滑度に大きな影響を与える、表面処理剤塗布前の乾燥をシングルデッキドライヤーからなる乾燥設備により行うとともに、前記表面処理剤の塗布工程で澱粉、PVA、ポリアクリルアミドのいずれかを主成分とする表面処理剤を乾燥重量で片面あたり0.05〜2g/m となるように塗布し、前記表面処理剤の塗布工程後の乾燥をダブルデッキドライヤーからなる乾燥設備によって行い、カレンダ処理工程において、前記シングルデッキドライヤーの金属ロールに接しなかった紙面を前記ソフトカレンダーの金属ロールに当接させるようにした1ニップ処理としたため、平滑度において表裏差がなく、印刷作業性に優れたオフセット印刷用新聞用紙が得られるようになる。さらに、原料の古紙パルプ配合率を100%としたため、省資源化により環境問題に資することができる。
上記請求項2記載の本発明においては、シングルデッキドライヤーの構成およびソフトカレンダーのニップ圧を具体的に規定したため、さらに平滑度において表裏差がなく、印刷作業性に優れたオフセット印刷用新聞用紙を得ることができる。
以下、本発明をさらに詳述する。
本発明においては、まず古紙パルプ(DIP)を主成分とする原料が抄紙機により抄紙される。抄紙に際しては、硫酸バンド、紙力増強剤、歩留まり向上剤、強化ロジンサイズ剤、エマルジョンサイズ剤等のサイズ剤、耐水化剤、紫外線防止剤等の従来より公知の抄紙用薬が添加されるとともに、ホワイトカーボン等の非晶質シリカ系無機顔料、焼成カオリン、構造化カオリン、および二酸化チタン、さらには尿素ホルムアルデヒド樹脂等の製紙用填料を必要に応じて適宜添加することができる。
前記抄紙機は、従来公知の抄紙機であれば特に問わないが、ギャップフォーマーと通常言われるツインワイヤー抄紙機を使用して製造すると、地合の良好な紙を高速で得ることができるため、特に望ましい。前記ツインワイヤー抄紙機は、ワイヤーパートが、2枚のワイヤーで紙料を挟んで走行させ、両面からほぼ均等に脱水する構造となっているとともに、前記ワイヤーパートに続くプレスパートにおいても、同様に両面ともフェルトに挟まれて圧搾脱水が行われる構造となっており、これにより表裏差の比較的少ない地合を得ることができるようになっている。
一方、原料の成分は、古紙パルプの他に化学パルプ(漂白あるいは未漂白のNKPやLKP等)、機械パルプ(GP、CCP、RGP、PGW、TMP等)が混合されていてもよいが、省資源化を行うためにはDIPの配合率を100%とするのが望ましい。なお、原紙の秤量は特に限定されるものではないが、一般的には30〜45g/mの範囲である。
プレスパートの後、ドライヤーパートにおいて紙を乾燥させるが、このドライヤーパートにおける乾燥は、シングルデッキドライヤーからなる乾燥設備により行われる。後述のソフトカレンダ処理との関係で、紙の乾燥には紙の一方面のみを金属ロールに接触させるシングルデッキドライヤーとする。
前記シングルデッキドライヤーは、上段側に金属ロールが並列配設し蒸気を通気するとともに、下段側にバキュームロールが配列配設された乾燥設備で湿紙は前記金属ロールとバキュームロールを巡るように通紙され、乾燥過程で前記金属ロールと接触する紙面が平滑面を写し取るようになっている。前記本発明において前記シングルデッキドライヤーは、前記金属ロールとバキュームロールとがそれぞれ25〜35本並列された設備とするのが望ましい。この配列数とすることにより後述のソフトカレンダ処理とのバランスで表裏差のない平滑度とすることが可能となる。すなわち、シングルデッキドライヤーの各ロールの配置数が25本未満であると、ドライヤーパートにおいて金属ロールと接する面の平滑度が小さくなり、36本以上であると、ドライヤーパートにおいて金属ロールと接する面の平滑度が大きくなり、表裏差が生じてしまうことになる。なお、ここで述べる金属ロールの本数は、金属ロールに蒸気を通した本数であって、蒸気を通気止めした金属ロールの本数は数えない。
前記ドライヤーパートにおける湿紙の乾燥後に、紙表面の強度を高めるとともに、印刷時の紙粉の発生を防ぐため、澱粉やPVA、ポリアクリルアミド等を主成分とする表面処理剤が原紙の表面に塗布される。この表面処理剤を塗布する装置としては、例えばサイズプレス、ブレードメタリングサイズプレス、ブレードコータ、バーコータ、ロッドプレートコータ、エアーナイフコータ等、製紙分野で一般に使用されている従来より公知のものを任意に使用することができる。前記表面処理剤の塗布量は、乾燥重量で片面あたり0.05〜2g/mとなるように塗布され、塗布後、アフタードライヤーにて乾燥される。なお、前記アフタードライヤーも金属ロールとの接触により表裏面の平滑度に影響を与える因子となるが、前記ドライヤーパートに比べると設備長も短く、影響度が小さいため、アフタードライヤーの形式は問わない。しかし、平滑度の表裏差を無くす点からは表裏均等に金属ロールと接触させるダブルデッキドライヤーとするのが望ましい。
次いで、紙はカレンダー装置に通紙し、加圧、平滑化処理して製品に仕上げられる。前記カレンダー装置としては、金属ロール同士の組合せによるマシンカレンダーや、金属ロールと、ウールーンペーパーロールやポリアミド系樹脂等の耐久性の高い樹脂素材でカバーしたロールのように弾性を付与したロールとから構成されるいわゆるソフトカレンダーなどが知られているが、本発明においてはソフトカレンダーを使用する。マシンカレンダーを使用すると、表面処理剤塗布前の乾燥までの工程で生じた平滑性の表裏差を助長してしまう傾向がある一方、ソフトカレンダーを使用すると、紙層の地合ムラに起因するカレンダー処理後の密度ムラが軽減でき、その結果オフセット印刷時にカラー刷りした場合にインキ吸収ムラのない均一な濃度の印刷面を得ることができる。
前記ソフトカレンダーによる通紙処理においては、前記シングルデッキドライヤーの金属ロールに接しなかった紙面を前記ソフトカレンダーの金属ロールに当接させるようにした1ニップ処理とする。ソフトカレンダー自体は従来より広く使用されているが、前記ソフトカレンダーは、金属ロールと弾性ロールという材質の異なるロールにより処理することで紙面の表裏差をなくすようにしたものであり、本来は同一紙面がそれぞれ金属ロールと弾性ロールとの双方に接するように通紙が行われる。しかし、前記ドライヤーパートにおいて、既に金属ロールに接する面と接しない面とでは平滑度に差が生じてしまっているため、両面共に同じように通紙するのでは、この表裏差が保持されてしまう。そこで、本発明ではドライヤーパートで金属ロールに接しなかった面のみをソフトカレンダーの金属ロールに当接させて表裏面で異なる通紙を行うことにより、平滑度の表裏面差をなくすことができる。
前記ソフトカレンダーによる通紙処理は、そのニップ圧を10〜50kn/m、好ましくは12〜25kn/mの範囲内とする。このニップ圧が10kn/m未満であると前記ドライヤーパートにおいて金属ロールに接しなかった紙面の平滑性が十分に得られない一方、50kn/mを超えると逆に当該面の平滑性が高くなりすぎてしまう問題がある。
他方、ソフトカレンダーの弾性ロールの硬度は、JIS Z 2246によるショア硬さが87〜95°であることが望ましい。87°未満であると弾性ロールの耐久性が悪く、十分な平滑性が得られない一方、95°を超えると均一なプロファイルが得にくい問題がある。前記弾性ロールの粗さは、JIS B 6001による表面粗さの最大値が0.5μm未満であることが紙面のインキ着肉ムラを少なくするために特に望ましい。
また、前記ソフトカレンダーの金属ロールに接する面を平滑化するために、前記金属ロールの表面温度は、40〜150℃、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜100℃とする。表面温度をこの範囲内とすることにより、僅かな密度ムラが影響するような多色刷りにおいても、均一な濃度の印刷面を表裏差なく得ることができる。
このようにして得られた新聞用紙は、物性値として、紙厚が68〜74μm、好ましくは70〜72μmの範囲内にあるとともに、JIS P 8119のベック平滑度試験機法による表面側の平滑度をSa、表面側の平滑度をSbとし、JIS P 3001の吸油度試験による表面側の吸油度をOa、裏面側の吸油度をObとそれぞれした場合のSb/Sa+Ob/Oaの値Ep(印面評価係数)が1.7〜2.3の範囲内になるように調整される。前記印面評価係数は紙表面、裏面の印刷適性の差を評価するための係数であり、値が大きいほど紙裏面が高平滑となり紙裏面の印面が良く、表面の印面が悪くなる。前記印面評価係数が1.7未満の場合は紙表面の印面が良く、裏面の印面が悪くなり好ましくない。また、印面評価係数が2.3を超える場合には紙裏面の印面が良く表面の印面が悪く印刷後のセットオフが酷くなり好ましくない。
次に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、ここで部および%は特に断らない限り、それぞれ重量部および重量%を示す。
(実施例1)
古紙パルプ100%のスラリーを、リファイナーで叩解してフリーネス(CSF)が120mlのパルプスラリを調製した後、得られたパルプスラリに固形分対比で対パルプ−ロジンエマルジョンサイズ(品名:AL-120/星光PMC製)0.3%、硫酸バンド1%、および平均粒子径15μmのホワイトカーボン1%をそれぞれ添加、混合して紙料を調製した。次いでギャップフォーマー型抄紙機を使用して抄紙を行い、プレスパート、ドライヤーパートを経て、米坪40g/mの原紙を得た。この時、前記ドライヤーパートは、金属ロールとバキュームロールとから構成され、各ロールを30本ずつ用いたシングルデッキドライヤーからなる乾燥設備とした。
その後、表面処理剤として、熱水で加熱溶解した酸化澱粉(商品名:MS-3800/日本食品加工社製)を得られた原紙の両面に、ゲートロールコータを使用して、乾燥重量が片面あたり0.2g/mとなるように塗布、乾燥した後、ソフトカレンダーでニップ圧を20kn/mとして、前記シングルデッキドライヤーの金属ロールに接しなかった紙面を前記ソフトカレンダーの金属ロールに接触させるようにした1ニップ処理を行い、オフセット印刷用新聞用紙を得た。なお、前記ソフトカレンダにおいて、金属ロールの表面温度は80℃、弾性ロールのショア硬度は93°、弾性ロールの上面粗さ0.3μm(Rmax)とした。また、得られた新聞用紙の印面評価係数Epは2.06であった。
(実施例2)
実施例1において、シングルデッキドライヤーの各ロール本数を25本、ソフトカレンダーのニップ圧を14kn/mとした以外は、実施例1と同様にして新聞用紙を得た。得られた新聞用紙の印面評価係数Epは2.02であった。
(実施例3)
実施例1において、シングルデッキドライヤーの各ロール本数を35本、ソフトカレンダーのニップ圧を30kn/mとした以外は、実施例1と同様にして新聞用紙を得た。得られた新聞用紙の印面評価係数Epは2.05であった。
(比較例1)
実施例1において、ソフトカレンダ処理において、前記シングルデッキドライヤーの金属ロールに接した紙面を前記ソフトカレンダーの金属ロールに接触させるようにした1ニップ処理を行った以外は、実施例1と同様にして新聞用紙を得た。得られた新聞用紙の印面評価係数Epは4.38であった。
(比較例2)
実施例1において、ソフトカレンダー1ニップ処理の代わりに、表裏それぞれの面を金属ロールと接触させる2ニップ処理を行った以外は、実施例1と同様にして新聞用紙を得た。得られた新聞用紙の印面評価係数Epは2.60であった。
(比較例3)
実施例1において、ドライヤーパートを表裏均等に乾燥を行うダブルデッキドライヤーとし、ソフトカレンダ処理において、金属ロールとの接触面をプレスパートにおけるフェルト接触面とした以外は、実施例1と同様にして新聞用紙を得た。得られた新聞用紙の印面評価係数Epは1.68であった。
このようにして得られた実施例および比較例での新聞用紙の表面、裏面それぞれについて、下記に示す品質評価を行い、得られた結果を表1に示す。
Figure 0004262115
(平滑度)
JIS P 8119のベック平滑度試験機法に基づいて表面側、裏面側それぞれの平滑度を測定した。表裏差=(表面の平滑度)−(裏面の平滑度)により求めた。
(吸油度)
JIS P 3001の吸油度試験に基づいて表面側、裏面側それぞれの吸油度を測定した。
(印面評価係数)
平滑度試験における表面側の平滑度をSa、裏面側の平滑度をSbとし、吸油度試験における表面側の吸油度をOa、裏面側の吸油度をObとそれぞれした場合のSb/Sa+Ob/Oaにより求めた値を印面評価係数Epとして評価した。
(インキ着肉性)
オフセット印刷機(ローランドRVK-3B/ローランド社製)を使用し、連続10000部のカラー4色刷りになる印刷を行った後、淡色部のインキ着肉性を目視判定した。表1中、○、△、×印は下記性状を示す。
○:画像が鮮明でインキ着肉性が良好であり、濃淡ムラがほとんどない。
△:インキ着肉性がやや劣りやや鮮明性に欠け、濃淡ムラが少ない。
×:画像が薄くインキ着肉性が劣り、濃淡ムラが大きい。
(印刷後不透明度(%))
マクベス分光光度計(CE-3100/サカタインクス)を使用して反射率を測定し、下記式で得られる値で、この値が低い程(特に85%以下)、裏抜け、透き通しが劣る。
印刷後不透明度(%)=(印刷後の印刷裏面反射率)/(印刷前の印刷裏面反射率)×100
表1から明らかなように、本発明に係る新聞用紙は、平滑度において表裏差が無く、インキ着肉性、不透明性に優れた印刷品質をもった新聞用紙を得ることができる。

Claims (2)

  1. 古紙パルプ100%の原料を抄紙、乾燥したならば、前記原紙に表面処理剤を塗布し、再度の乾燥後、ソフトカレンダーに通紙処理する新聞用紙の製造方法において、
    前記表面処理剤塗布前の乾燥をシングルデッキドライヤーからなる乾燥設備により行うとともに、該シングルデッキドライヤー設備は、上段側に金属ロールが配設されるとともに、下段側にバキュームロールが配設され、かつ前記金属ロールとバキュームロールとがそれぞれ25〜35本並列された設備とし、前記表面処理剤の塗布工程で澱粉、PVA、ポリアクリルアミドのいずれかを主成分とする表面処理剤を乾燥重量で片面あたり0.05〜2g/m となるように塗布し、前記表面処理剤の塗布工程後の乾燥をダブルデッキドライヤーからなる乾燥設備によって行い、
    前記ソフトカレンダーにおける通紙処理において、前記シングルデッキドライヤーの金属ロールに接しなかった紙面を前記ソフトカレンダーの金属ロールに接触させるようにした1ニップ処理とし、坪量30〜45g/m、紙厚68〜74μmの新聞用紙を得ることを特徴とする新聞用紙の製造方法。
  2. 前記金属ロールには蒸気が通気され、前記ソフトカレンダーのニップ圧は10〜50kn/mとされる請求項1記載の新聞用紙の製造方法。
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