JP4260510B2 - キャップ及びネジ式密封ボトル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属製のキャップ材の筒部に雌ネジが形成されてなるキャップと、ボトル缶にキャップが冠着されてなるネジ式密封ボトルに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、飲料用の缶として広く使われているボトル缶は、アルミニウムやアルミニウム合金製の金属板を絞り加工(Drawing)と、次いで行われるしごき加工(Ironing)とによって形成される、一般にDI缶と呼ばれている缶の上部に、口金部が形成されて製造されている。このボトル缶に内容物を充填した後、ボトル缶の口金部にキャップが冠着され、ネジ式密封ボトル(キャップ付きボトル缶)とされる。
【0003】
図6(a)に示すように、ボトル缶の口金部には雄ねじ部1、カール部2、及び膨出部17が形成されている。図6(b)に示すように、キャップ3が取り付けられ、キャップ3の天面部3aの内面に設けられたライナー(図示せず)とカール部2とが密接することでボトル缶の開口部が密封される。図6(c)に示すように、キャップ3は、ボトル缶の雄ねじ部1に倣って雌ねじ部5が形成される筒部を有したキャップ本体7と、このキャップ本体7の下端に、破断部9を介して連設されたピルファープルーフ部11とからなる。ピルファープルーフ部11は、膨出部17の下方を巻き込むように折り曲げられて形成されている。
【0004】
キャップ3の破断部9は、キャップ本体7とピルファープルーフ部11とを連結するブリッジ15と、周方向に連続して設けられた複数の切り込みであるスコア13とを有して構成されている。このキャップ3は、ネジ式密封ボトルの開栓時にボトル缶に対して回転されると、ボトル缶の口金部に形成された雄ねじ部1のリードに従いキャップ本体7が上方に移動されながら回転する一方で、ピルファープルーフ部11がボトル缶の口金部の膨出部17に係止されているので、ブリッジ15が破断されるようになっている。このようにして、キャップ3が、ボトル缶から離脱されるキャップ本体7と、口金部に残されるピルファープルーフ部11とに分離されることで、ネジ式密封ボトルは開栓される。(例えば、特許文献1参照。)
【0005】
【特許文献1】
特開2002−302194号公報(第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、炭酸飲料等の内容物を密封した場合にネジ式密封ボトル缶の内部は陽圧となっており、この圧力によるキャップの天面部を押し上げる力がキャップの雌ねじ部を引っ張るとともに径方向へ拡がるように作用して、キャップが拡径方向に変形してしまう虞があった。このようなキャップの変形によって、雄ねじ部と雌ねじ部との嵌合強度が低下してしまい、キャップが上方に押し上げられるようにズレてしまってライナーとカール部との密着性が低下することにより、ネジ式密封ボトル缶の密封性が低下してしまうという問題があった。このため、ネジ式密封ボトルでは、キャップと口金部との冠着強度、即ち、雄ねじ部と雌ねじ部との嵌合強度を十分に確保する必要性がある。この場合、キャップの雌ねじ部と、口金部の雄ねじ部との嵌合強度を高めるには、例えばネジ長を長くしたり、ネジを深くしたり、キャップを拡径方向に変形し難くしたりする対策が考えられる。
【0007】
しかしながら、ネジ長を長くした場合には、開栓時のキャップ回転回数が増えるため、開栓性の低下する不利がある。また、ネジ深さを深く形成するにはネジ成形上、キャップ素材の強度を低くしなければならず、同時に内圧上昇時のキャップ膨出変形が生じ易くなり、シール面が減少してシール性を低下させる虞がある。また、キャップの拡径方向の変形を防止するには、キャップの板厚を増したり、素材強度を高めたりする対策が考えられるが、キャップの素材強度が高強度になり過ぎると、キャップをボトル缶の口金部に巻き締めるキャッピング時の荷重によって口金部の雄ねじ部が変形してしまい、開栓性が低下する虞がある。
【0008】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、開栓性を低下させることなくネジの嵌合強度を高めることのできるキャップ及びネジ式密封ボトルを提供し、もって、ネジ式密封ボトルの密封性向上を図ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載のキャップは、口金部にカール部と雄ねじ部とが形成されたDI缶であるボトル缶の開口部を密封するピルファープルーフ用の金属製のキャップであって、ボトル缶のカール部に密接されるライナーが設けられた天面部と、ボトル缶の雄ねじ部に嵌合する雌ねじ部が形成される筒部とを有する構成とされ、5151合金、圧延圧下率60〜65%、最終焼鈍温度160℃〜220℃とされたアルミ合金素材からなり、このアルミ合金素材の引張強度SCが、220≦SC≦300N/mm2の範囲にあることを特徴とする。
請求項2記載のキャップは、口金部にカール部と雄ねじ部とが形成されたDI缶であるボトル缶の開口部を密封するピルファープルーフ用の金属製のキャップであって、ボトル缶のカール部に密接されるライナーが設けられた天面部と、ボトル缶の雄ねじ部に嵌合する雌ねじ部が形成される筒部とを有する構成とされ、5052合金、圧延圧下率30〜60%、最終焼鈍温度160℃〜220℃とされたアルミ合金素材からなり、このアルミ合金素材の引張強度SCが、220≦SC≦300N/mm2の範囲にあることを特徴とする。
請求項3記載のキャップは、口金部にカール部と雄ねじ部とが形成されたDI缶であるボトル缶の開口部を密封するピルファープルーフ用の金属製のキャップであって、ボトル缶のカール部に密接されるライナーが設けられた天面部と、ボトル缶の雄ねじ部に嵌合する雌ねじ部が形成される筒部とを有する構成とされ、3004合金、圧延圧下率40〜50%、最終焼鈍温度160℃〜220℃とされたアルミ合金素材からなり、このアルミ合金素材の引張強度SCが、220≦SC≦300N/mm2の範囲にあることを特徴とする。
【0010】
これらのキャップでは、キャップを形成する金属の引張強度SCが従来より高い220≦SC≦300N/mm2の範囲に設定されることで、キャップの拡径方向の拡がり変形が防止され、雄ねじ部と雌ねじ部の嵌合強度が高められる。これにより、内圧によってキャップがズレることを防止することができ、ライナーとカール部との密着性が低下することもなく、良好な密封性を得ることができる。また、引張強度SCが300N/mm2以下に設定されることで、巻き締め時に雄ネジ部が変形する程の荷重を加えることなく雌ねじ部を成形することができ、良好な開栓性が確保される。
【0013】
請求項4記載のネジ式密封ボトルは、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のキャップを備えたネジ式密封ボトルであって、ボトル缶の雄ねじ部にキャップ材の筒部が巻き締められることで、ボトル缶に冠着するようにキャップが形成され、ボトル缶のカール部にライナーが密接されることで、ボトル缶の開口部を密封するようにキャップが冠着されてなることを特徴とする。
【0014】
このネジ式密封ボトルでは、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のキャップをボトル缶に巻き締めることで、キャップの拡径方向の拡がり変形が防止されて、キャップのズレが防止されると共に、キャッピング時における雄ねじ部の変形も防止される。つまり、高強度のキャップを、雄ねじ部の変形なしにキャッピングすることができる。これにより、キャップと口金部とのネジ嵌合強度が高まり、開栓性が損なわれることなくネジ式密封ボトルの密封性が向上することになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るキャップ及びボトル缶並びにネジ式密封ボトルの好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るネジ式密封ボトルの一部分を切り欠いた側面図、図2は図1に示したキャップと口金部の要部拡大断面図、図3は図1に示したボトル缶の製造工程説明図、図4は図1に示したキャップの巻締工程説明図、図5は図1に示したネジ式密封ボトルにおけるネジ部の作用説明図である。なお、図6に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
【0016】
図1に示すように、例えば、アルミ合金素材からなる飲料用のボトル缶21は、口金部23の周壁に雄ねじ部25を有する。ボトル缶21は、内容物の充填後に、この雄ねじ部25にキャップ27を装着して内容物を密封する。キャップ27は、金属(例えばアルミ合金素材)からなるキャップ材43を口金部23に被せ、このキャップ材43を口金部23の雄ねじ部25に倣って押圧成形することで、雌ねじ部47がボトル缶21に巻き締められ、雌ねじ部47の成形と装着とを同時に完了する。このようにしてキャップ27を冠着したボトル缶21は、ネジ式密封ボトル28を構成する。
【0017】
図2に示すように、キャップ27の天面部49の内面には、シール材であるライナー29を貼設している。キャップ27は、ボトル缶21の口金部23に装着されると、このライナー29を口金部23に密接して、口金部23との間のシール性を高める。ライナー29が密接するボトル缶21の口金部23には、口金部23の周縁を外側に折り返して形成したカール部31を設けている。つまり、ライナー29は、このカール部31の外面に密接することになる。
【0018】
カール部31には、ボトル缶21の軸線と平行となるように外面側輪郭部に、ライナー29と密接する直線部33を形成している。このような直線部33を設けることで、ボトル缶21の口金部23は、ライナー29との良好なシール性が確保でき、ネジ式密封ボトル28の内部における内容物の密封性を高めている。
【0019】
ところで、キャップ27は、その素材となる金属の引張強度SCを、従来の値(200±15N/mm2)より、所定の範囲となるように高く設定している。即ち、その引張強度SCの範囲は、220≦SC≦300N/mm2となるように設定している。なお、本実施の形態では、キャップ27の素材が3000系若しくは5000系のアルミ材である場合を例に説明するが、引張強度SCが上記の範囲に設定されるものであれば、その素材は特にアルミ材に限定されるものではなく、その他の金属、例えば鉄等であってもよい。
【0020】
また、上記の引張強度の範囲とした場合のキャップ27の主要部の寸法は、板厚を0.22〜0.30mm、外径を28〜38mmとしている。
【0021】
更に、ボトル缶21は、雄ねじ部25の軸線方向の耐圧縮荷重を、従来の値より、所定の範囲となるように高く設定している。即ち、そのネジ部座屈強度SBは、2000≦SB≦4000Nの範囲の圧縮荷重に耐えられるように設定している。なお、本実施の形態では、ボトル缶21の素材がアルミ材である場合を例に説明するが、ネジ部座屈強度SBが上記の範囲に設定されるものであれば、その素材は特にアルミ材に限定されるものではなく、その他の金属、例えば鉄等であってもよい。
【0022】
ここで、上記したキャップ27の巻締手順を、このキャップ27を冠着するボトル缶21の製造手順と共に説明する。
先ず、ボトル缶21を製造するには、アルミ合金素材からなる素板を円形状に打ち抜き、それを絞りしごき加工して図3(a)に示す有底筒状体41を得る。更にそれを再絞りしごき加工して所定肉厚の平底缶を得た後、縮径機によるネックイン加工によって、缶先端開口を、缶外径より小さい内径の円筒状絞り型内へ押込む。これにより、先端開口から所定長を縮径した図3(b)に示すボトル形状体を成形する。
【0023】
次いで、図3(c)に示すように、ネックイン加工の完了した後、一旦縮径されたボトル形状体の口金部23を拡径機によって再び拡径する。
拡径加工の施されたボトル形状体は、次いでネジ形成機によって開口端から一定の距離で拡径部に雄ねじ部25が成形される。
【0024】
雄ねじ部25の成形されたボトル形状体は、カール加工機によって開口端を外方向に折り返し、次いでスロット加工機によって、この折り返し部(カール部31)を外面側より潰して直線部33を形成する。
【0025】
そして、図4に示すように、ボトル缶21には、ボトル缶21の内部への内容物の充填後に、キャップ27となるキャップ材43が雄ねじ部25に被せられ巻き締めされる。つまり、このキャップ材43の筒部43aを、缶軸と同方向の回転軸回りに回転する円盤状の成形ロール45で半径方向外側から雄ねじ部25に沿って押圧変形させ、雄ねじ部25に倣った雌ねじ部47を筒部43aに形成する。このようなキャッピング時において、ライナー29とカール部31とを密着させるために、図7に示すような平板19からの軸線方向の荷重(所謂平板コラム荷重)によって、キャップの天面を押圧しつつ雌ねじ部47が成形される。
【0026】
なお、キャップ27の天面部49の近傍に形成される小径絞り部48(図2参照)は、キャップ材43の成形と同時に成形される。また、ライナー29も、キャップ材43を口金部23に被せる前工程において、天面部49に貼設されている。
【0027】
このようにして、キャップ27は、雌ねじ部47の成形と、口金部23への装着とを同時に完了する。従って、キャップ27の天面部49には、シール材であるライナー29を貼設しているので、キャップ27は、ボトル缶21の口金部23に装着されることで、このライナー29をカール部31に密接してネジ式密封ボトル28内の内容物を密封する。
【0028】
上記のキャップ27では、素材である金属の引張強度SCが従来より高い220≦SC≦300N/mm2の範囲に設定されることで、図5に破線で示すようにキャップ27の拡径方向(同図中の矢印方向)の拡がり変形が防止され、ネジ同士の嵌合強度が高められる。これにより、雄ねじ部25に対する雌ねじ部47の乗り越えが阻止され、キャップのズレが確実に防止できるようになる。また、引張強度SCが300N/mm2以下に設定されることで、雌ねじ部47の成形性が確保されると共に、開栓時のブリッジの破断も容易にして良好な開栓性が確保される。
【0029】
また、上記ボトル缶21では、雄ねじ部25のネジ部座屈強度SBが従来より高い2000≦SB≦4000Nの範囲の軸線方向の耐圧縮荷重に設定されることで、従来より硬い金属を用いて形成される。これにより、雄ねじ部25に外挿したキャップ材43を外側から押圧成形してキャップ27の雌ねじ部47を形成する際(所謂キャッピング時)、キャップ27の引張強度を高めた分、外側からの押圧成形荷重(所謂RO荷重)が増大しても、ボトル缶21の雄ねじ部25がRO荷重によって変形しなくなるとともに、平板コラム荷重による座屈(軸線方向の潰れ)も防止される。したがって、雄ねじ部25が変形することによって生じる、開栓トルクの上昇が防止される。また、上述したようにネジ部座屈強度SBが設定されることで、キャッピング時におけるキャップ27の絞り加工の良好な加工性も確保される。
【0030】
そして、上記のキャップ27及びボトル缶21からなるネジ式密封ボトル28によれば、キャップ27の拡径方向の拡がり変形が防止され、キャップのズレが防止されると共に、キャッピング時における雄ねじ部25の変形も防止される。つまり、高強度のキャップ27を、雄ねじ部25の変形なしにキャッピングすることができる。これにより、キャップ27と口金部23とのネジ嵌合強度が高まり、ネジ式密封ボトル28の密封性を向上させることができる。
【0031】
上記した実施の形態と同一の構成を有するキャップ及びボトル缶を異なる種々の引張強度SCと、異なるネジ部座屈強度SBとで実際に製作し、ボトル缶内圧を0.12MPaとした場合の評価結果を下表1に示す。
評価は、キャッピング時の雄ねじ部25の変形および上記内圧時のキャップ27の拡径方向の拡がり変形がまったく見られず非常に良好であったものを◎、上記変形が若干は見られたものの使用の問題とならない程度に良好であったものとを○、上記変形があり改善の余地のあるものを△、内圧が異常に上昇するようなキャップ付きボトル缶に使用不可なものを×、ボトル缶を良好に加工できずに測定不可であったものを―――とした。
【0032】
【表1】
【0033】
上表1から分るように、ネジ部座屈強度SBを1900Nとしたボトル缶では、口金部23の変形がみられたが、ネジ部座屈強度SBを1900N以上とすることで口金部23の変形が生じなかった。また、ネジ部座屈強度SBを4000N以上としたボトル缶21では、ボトル缶21の製造が困難となった。たとえば、強度を確保するために板厚を増加させた場合では、良好に加工することのできる板厚より厚くなり過ぎてしまうが、ネジ部座屈強度SBが4000N以下となる板厚で良好に加工することができた。一方、引張強度SCを210N/mm2以下としたキャップでは、キャップに拡径方向の変形が生じ、キャップがズレ易い状態となったが、引張強度SCを210N/mm2以上とすることでこのような変形が生じなかった。また、引張強度SCを305N/mm2以上としたキャップでは、雌ネジの成形性が著しく低下し、かつ開栓時にブリッジが破断し難くなって(開栓トルクが高まって)開栓性が低下した。または、雌ネジを形成することのできる荷重を加えて加工した場合に、この荷重にボトル口金部が耐えることができずに変形してしまい、変形したボトル口金部とキャップとが開栓時に擦り合うことによって、開栓トルクが増加してしまうが、引張強度SCを305N/mm2以下とすることで口金部を変形させるほどの荷重を加えなくてもキャップを良好に成形することができた。これにより、ボトル缶21のネジ部座屈強度SBを2000≦SB≦4000Nの範囲とし、キャップ27の引張強度SCを220≦SC≦300N/mm2の範囲とすることで、キャップの良好な巻締め性にピーク的効果の発揮されることが知見できた。
【0034】
また、表2に、このようにキャップ27がボトル缶21に巻き締められたネジ式密封ボトル28のキャップ27の引張強度SCに対する密封性の評価結果を示す。評価は、ブリッジの形成されていないキャップを410mlのボトル缶に所定の巻き締め条件で巻き締めた後、内部に流体を流し込んでボトル缶内圧を550kPaとした状態で、開栓する方向に回転角度45°間隔でキャップを回転させる開栓角度が、0〜180°の範囲における各開栓角度でのリークの有無を調べ、リークが無かったものを○、リークが有ったものを×とした。
【0035】
【表2】
【0036】
表2より、開栓角度が0°および45°の場合において、いずれの引張強度SCのキャップもリークは無かったが、開栓角度が90°となった場合において、引張強度SCが210および310N/mm2のキャップでリークが有り、220,250,および300N/mm2のキャップでリークが無かった。また、250および300N/mm2のキャップでは、開栓角度を135°としてもリークは無かった。このような評価の総合評価より、引張強度SCを220≦SC≦300N/mm2の範囲とすることで、良好な密封性が確保されることが分かる。
【0037】
また、以下にキャップを形成するアルミ合金素材の引張強度SCが上記範囲を確保することのできる実施例を示す。引張強度SCを決定する要因として、アルミ合金素材の化学成分、圧下率、および最終焼鈍温度が挙げられる。アルミ合金素材の化学成分とは、アルミニウム(Al)に含まれる不純物(Si,Fe,Cuなど)の含有量のことで、その割合によって各種特性が決定する。圧下率とは、アルミ合金素材の製造工程において、アルミ合金スラブを熱間粗圧延および冷間粗圧延した後に中間焼鈍を行って得られるアルミ板材に対して施される圧延工程での圧延圧下率で、圧下率を高くすることで圧延に伴う加工硬化によって強度が増加する。圧下率は、圧延工程前の板厚をt1、圧延工程後の板厚をt2とした場合に、(t1―t2)/t1×100の式で求められる。最終焼鈍温度とは、上記製造工程の圧延工程を施されたアルミ板材を低温加熱によって安定化処理を施す焼鈍での温度で、最終焼鈍温度を高くすることで強度が低下するとともに伸びが増加する。また、最終焼鈍温度は、製造工程後においてキャップを加熱する工程のオーブンの温度である200℃前後が好ましく、これによりオーブンによる加熱によってキャップの強度が変化することが防止される。
【0038】
表3に、化学成分の異なるアルミ合金素材より製造された一定の板厚を有する板材について、製造工程の圧下率と最終焼鈍温度との条件を変えた場合における、引張強度、耐力、伸び、および耳率の値を示す。アルミ合金素材として、5051合金,5151合金,5052合金,3004合金,1200合金,3003合金、5005合金が用いられ、圧延圧下率として30〜70%の範囲が選択的に用いられ、最終焼鈍温度として160℃または200℃が用いられた。また、耳率とは、円筒状に絞ったカップの周縁部に山部および谷部(これらの凹凸を耳と呼ぶ)が生じた場合のカップ高さに対する耳高さの割合のことで、カップの耳率は、山部の平均高さをh1、谷部の平均高さをh2、カップの平均高さをh3とした場合、(h1−h2)/h3×100の式で求められる。
【0039】
【表3】
【0040】
表3において、引張強度SCが220≦SC≦300N/mm2の範囲内となるアルミ合金素材を強度確保例(5051合金,5151合金,5052合金,3004合金)とし、引張強度が220N/mm2未満のアルミ合金素材を強度不足例(1200合金,3003合金、5005合金)とした。強度不足例とされたアルミ合金素材であっても、圧下率をさらに上げることによって強度を向上させることができると考えられるが、強度を向上させると耳率が上がって成形特性が悪くなることが知られており、キャップの形成に適していない。
また、表4にこれらのアルミ合金素材の化学成分を示す。
【0041】
【表4】
【0042】
また、表5に上記アルミ合金素材において、圧下率と最終焼鈍温度との組み合わせにおける引張強度および成形特性の判定を行った結果を示す。引張強度SCが220≦SC≦300N/mm2の範囲内のものを○、範囲外のものを×とし、成形特性が成形良好のものを◎、成形可能のものを○、成形不良のものを×とした。形成特性は、耳率および加工性から判断された。
【0043】
【表5】
【0044】
表5において、二重枠線で囲われた範囲は、引張強度SCが220≦SC≦300N/mm2の範囲内となる圧下率と最終焼鈍温度との組み合わせの範囲で、強度確保例である各アルミ合金素材で最終焼鈍温度が160〜220℃の範囲において強度が確保され、この温度範囲内で5051合金において圧下率が50〜70%、5151合金において圧下率が60〜70%、5052合金において圧下率が30〜70%、3004合金において圧下率が40〜70%の範囲において強度が確保された。
【0045】
このように、アルミ合金素材を使用してキャップ27を形成した実施例において、上記強度確保例とされた各アルミ合金素材を上記条件で製造することにより、引張強度SCを220≦SC≦300N/mm2の範囲で確保することができ、ネジの嵌合強度を高めることができるとともに、良好な雌ねじ部47の成形特性を確保することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係るキャップによれば、基材となるキャップ材を金属で形成し、かつこの金属の引張強度SCを、従来より高い220≦SC≦300N/mm2の範囲に設定したので、キャップの拡径方向の拡がり変形を防止して、ネジの嵌合強度を高めることができる。この結果、雄ねじ部に対する雌ねじ部の乗り越えを阻止し、キャップのズレを確実に防止することができる。また、引張強度SCを、300N/mm2以下に設定することで、雌ねじ部の成形性を確保できると共に、開栓時のブリッジの破断も容易にして良好な開栓性も確保することができる。
【0048】
本発明に係るネジ式密封ボトルによれば、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のキャップがボトル缶に巻き締めることで構成されているので、キャップの拡径方向の拡がり変形を防止して、キャップのズレを防止することができると共に、キャッピング時における雄ねじ部の変形を防止することができる。この結果、開栓性を低下させることなくキャップと口金部とのネジ嵌合強度を高めて、密封性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るネジ式密封ボトルの一部分を切り欠いた側面図である。
【図2】 図1に示したキャップと口金部の要部拡大断面図である。
【図3】 図1に示したボトル缶の製造工程説明図である。
【図4】 図1に示したキャップの製造工程説明図である。
【図5】 図1に示したネジ式密封ボトルにおけるネジ部の作用説明図である。
【図6】 従来のボトル缶とこのボトル缶の雄ねじ部に倣って雌ねじ部が形成される従来のキャップの説明図である。
【図7】 ボトル缶に作用する平板荷重の説明図である。
【符号の説明】
21…ボトル缶
23…口金部
25…雄ねじ部
27…キャップ
28…ネジ式密封ボトル
31…カール部
43…キャップ材
43a…筒部
47…雌ねじ部
SC…引張強度
SB…ネジ部座屈強度(軸線方向の耐圧縮荷重)
Claims (4)
- 口金部にカール部と雄ねじ部とが形成されたDI缶であるボトル缶の開口部を密封するピルファープルーフ用の金属製のキャップであって、ボトル缶のカール部に密接されるライナーが設けられた天面部と、ボトル缶の雄ねじ部に嵌合する雌ねじ部が形成される筒部とを有する構成とされ、5151合金、圧延圧下率60〜65%、最終焼鈍温度160℃〜220℃とされたアルミ合金素材からなり、このアルミ合金素材の引張強度SCが、220≦SC≦300N/mm2の範囲にあることを特徴とするキャップ。
- 口金部にカール部と雄ねじ部とが形成されたDI缶であるボトル缶の開口部を密封するピルファープルーフ用の金属製のキャップであって、ボトル缶のカール部に密接されるライナーが設けられた天面部と、ボトル缶の雄ねじ部に嵌合する雌ねじ部が形成される筒部とを有する構成とされ、5052合金、圧延圧下率30〜60%、最終焼鈍温度160℃〜220℃とされたアルミ合金素材からなり、このアルミ合金素材の引張強度SCが、220≦SC≦300N/mm2の範囲にあることを特徴とするキャップ。
- 口金部にカール部と雄ねじ部とが形成されたDI缶であるボトル缶の開口部を密封するピルファープルーフ用の金属製のキャップであって、ボトル缶のカール部に密接されるライナーが設けられた天面部と、ボトル缶の雄ねじ部に嵌合する雌ねじ部が形成される筒部とを有する構成とされ、3004合金、圧延圧下率40〜50%、最終焼鈍温度160℃〜220℃とされたアルミ合金素材からなり、このアルミ合金素材の引張強度SCが、220≦SC≦300N/mm2の範囲にあることを特徴とするキャップ。
- 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のキャップを備えたネジ式密封ボトルであって、ボトル缶の雄ねじ部にキャップ材の筒部が巻き締められることで、ボトル缶に冠着するようにキャップが形成され、ボトル缶のカール部にライナーが密接されることで、ボトル缶の開口部を密封するようにキャップが冠着されてなることを特徴とするネジ式密封ボトル。
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JP2003059722A JP4260510B2 (ja) | 2002-03-07 | 2003-03-06 | キャップ及びネジ式密封ボトル |
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