JP4259664B2 - 塗装用マスキング材 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
この発明は、塗装の際に塗料を付着させたくない部分を被覆するために用いるマスキング材に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車の塗装工程においては、まずボデーに下塗り、中塗りを行ない、次にドアフレームなどを適宜の色に塗装し、この部分をマスキング材で被覆した後、ボデーに上塗り塗装を施し、焼付けを行なっている。
【0003】
このようなマスキング材として従来アルミニウム箔単体が用いられてきたが、折り曲げてドアフレームなどに装着する際鋭利な皺などが生じ、被覆した部分に損傷を与える問題がある。
【0004】
また、実願昭60−94307号(実開昭62−5851号)の明細書には、アルミニウム箔に予め凹凸を設け、マスキングした部分との接触面積を減少させて、マスキング部分への悪影響を防止するようにしたマスキング紙が開示されている。しかしながら、この凹凸は3mm以上の高さを有するため、マスキング部分への密着性が悪い問題がある。
【0005】
【発明の課題】
アルミニウム箔の鋭利な皺でマスキング部分に損傷を与えることなく、密着性を向上させるため、特開平3−131368号公報には、厚さ40〜50μmのアルミニウム箔の片面に、このアルミニウム箔よりも薄く単位量が約40g/m2 の和紙を貼着したマスキング材が開示されている。しかしながら、このマスキング材では、紙の腰の強さに対抗できる保形性を出すために厚いアルミニウム箔を用いる必要があり、必然的にコストが高くなる。実公平7−25245号公報に開示されている薄葉紙とアルミニウム箔から成るマスキング材も同様である。
【0006】
さらに、実公平5−25720号公報には、金属箔に樹脂フィルムを積層したマスキング材が開示されている。しかし、このマスキング材では、塗料焼付時に樹脂フィルムがマスキング部分に融着してはがれにくくなったり、艶むらなどの外観不良が発生する問題がある。
【0007】
そこで、この発明の課題は、マスキング部分を損傷したり外観不良を生じさせることなく装着が容易でコストの低いマスキング材を提供することである。
【0008】
【課題の解決手段】
上記の課題を解決するために、この発明においては、厚さ7〜30μmの軟質アルミニウム箔から成る表面層と、厚さ10〜30μmのポリエチレンからなる中間層と、厚さ5〜20μmの軟質アルミニウム箔からなる内面層の積層体によって焼付け塗装の際に塗料を付着させたくない部分を被覆するために用いるマスキング材を構成し、前記内面層の外面をRaが0.2〜0.6μmのマット面とし、このマット面を塗装面側にすることを特徴とする。前記表面層、中間層、内面層の厚さは、それぞれ10〜15μm、10〜15μm、6〜10μmが好ましい。
【0009】
【実施の形態】
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1に示すように、この発明のマスキング材1は、厚さ7〜30μm、好ましくは10〜15μmの軟質アルミニウム箔からなる表面層2と、厚さ10〜30μm、好ましくは10〜15μmのポリエチレンからなる中間層3と、厚さ5〜20μm、好ましくは6〜10μmの軟質アルミニウム箔からなる内面層4を積層したものであって、内面層4の外面はマット面5となっている。このマット面5の粗度はRaで0.2〜0.6μm、好ましくは0.3〜0.4μmである。
【0010】
上記のように、アルミニウム箔を2層にすることによって、ポリエチレン中間層3が塗装面に融着するのを防止することができ、かつ形状保持性を維持するために厚いアルミニウム箔を用いなくても済む。アルミニウム箔が1層だけであると、形状を保持するためにある程度以上の厚みのアルミニウム箔が必要となる。
【0011】
上記外面層2となるアルミニウム箔の厚さが7μm未満であると保形性が悪くなり、30μmを超えると適度の風合い(腰の強さ)が出ず、固過ぎて皺による傷が出やすくなる。上記ポリエチレン中間層3の厚みが10μm未満であると、2層のアルミニウム箔のラミネート強度が不足し、デラミネーションが生じる恐れがあり、30μmを超えると裁断時にポリエチレンがはみ出したり、保形性が悪くなる上に、適度な風合い(腰の強さ)が出ず固くなり過ぎて皺による傷が出やすくなる。上記内面層4のアルミニウム箔の厚みが5μm未満であると、裁断し難くなり合紙が必要になる等の問題がおき、20μmを超えると適度の風合い(腰の強さ)が出ず、皺による傷が発生しやすくなる。さらに、マット面5の表面粗さが0.2μm未満であると、艶面に近くなり装着面に密着しやすくなって剥離し難くなり、0.6μmを超えるとアルミニウム箔にピンホールが多発するようになる。
【0012】
上記外面層2と中間層3及び内面層4の積層方法は、接着剤を用いたドライラミネーション、ウエットラミネーションでもよいが、図2に示すように、ポリエチレンの押出しラミネーションによる方法が好ましい。この前処理として、アンカーコートを塗布したりコロナ処理を行なうことができるのは言うまでもない。なお、中間層3のポリエチレンは、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等の一般的なポリエチレンであれば何れでもよい。また、マット面(艶消し面)5を形成する方法は、重ね圧延によるほか、型付け、ショットピーニング、
エッチングなど任意である。
【0013】
【発明の効果】
この発明によれば、以上のように、比較的薄い軟質アルミニウム箔を2枚適度の厚みのポリエチレンで積層したので、皺が生じても鋭利にならず装着部に損傷を与えることがなく、適度の風合い(腰の強さ)と良好な形状保形性があり、中間にポリエチレンが介在しているため、アルミニウム箔にピンホールが生じてもこれを塞いで塗料のにじみ出しを防止する。
【0014】
さらに、内面即ち塗装面と対向する面が適度のマット面となっているため、塗装面に対して適度の密着性を有し、裁断する際にも合紙の必要がない。
【0015】
しかも比較的薄いアルミニウム箔を用いているので、コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のマスキング材の一例を示す断面図
【図2】同上のマスキング材を製作する工程を示す線図
【符号の説明】
1 マスキング材
2 外面層
3 中間層
4 内面層
5 マット面
Claims (2)
- 焼付け塗装の際に塗料を付着させたくない部分を被覆するために用いるマスキング材であって、厚さ7〜30μmの軟質アルミニウム箔からなる表面層と、厚さ10〜30μmのポリエチレンからなる中間層と、厚さ5〜20μmの軟質アルミニウム箔からなる内面層の積層体によって形成され、この内面層の外面をRaが0.2〜0.6μmのマット面とし、このマット面を塗装面側とする塗装用マスキング材。
- 前記表面層、中間層、内面層の厚さが、それぞれ10〜15μm、10〜15μm、6〜10μmである請求項1に記載の塗装用マスキング材。
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JP06533299A JP4259664B2 (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 塗装用マスキング材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP06533299A JP4259664B2 (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 塗装用マスキング材 |
Publications (2)
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JP2000254562A JP2000254562A (ja) | 2000-09-19 |
JP4259664B2 true JP4259664B2 (ja) | 2009-04-30 |
Family
ID=13283870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06533299A Expired - Fee Related JP4259664B2 (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 塗装用マスキング材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4259664B2 (ja) |
-
1999
- 1999-03-11 JP JP06533299A patent/JP4259664B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP2000254562A (ja) | 2000-09-19 |
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