JP4259176B2 - 芯押しセンタ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、旋盤や円筒研削盤でワークを保持するのに使用する芯押しセンタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
旋盤等によりシャフト等のワークの外周を切削する場合、ワークの一端側が主軸によって保持され、他端側が芯押しセンタ装置によって保持することが一般に行われている。従来の芯押しセンタ装置は、図3に示すように回転可能もしくは固定されたセンタ2でワーク10の回転中心を押して保持するものであった。なお、符号20は、ワーク10の外周を切削するバイト20を示している。
【0003】
しかしながら、太くて短く、剛性の高いワーク10をこの従来の芯押しセンタ装置のセンタ2で保持して加工を行う場合には、ワーク10を高精度に加工できるか、細くて長く、剛性の低いワーク10を保持して加工を行う場合には、ワーク10が撓んで加工されるため、加工後のワークは振れが大きくなるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、細くて長く、剛性の低いワークであっても、剛性を高く保持し、高精度で振れの小さなワークの加工が可能な芯押しセンタ装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載の芯押しセンタ装置を提供する。
請求項1に記載の芯押しセンタ装置は、細径部分と拡径部分とを有するワークの芯を押す円錐状頭部を有するセンタに、センタに支持されると共に、センタの頭部を包囲している支持部と、支持部内に移動可能に保持され、ワークの細径部分を挿通する孔が形成された円筒状可動部と、可動部を押圧する弾性体とが設けられていて、センタがワークの芯を押圧保持する際に、可動部の端面も、ワークの拡径部分の端面を押圧して保持するようにしたものである。これにより、可動部でワークの端面を押圧することができ、剛性の低い、細くて長いワークの細径部分にかかる荷重を低減し、ワークの撓みや曲がりを防止することができる。
【0006】
請求項2の芯押しセンタ装置は、センタに設けた可動部のワーク側の端面が傾斜面となっているものであり、これにより、バイト(工具)をワークに当接させて切削を行うときに生じる図2に示される比切削抵抗(後述する)を、可動部がワークを押圧する荷重で支えることができるようになり、剛性の低い、細くて長いワークにかかる荷重を大幅に低減し、ワークの撓みや曲がりを防止できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態の芯押しセンタ装置について説明する。図1は、本発明の実施の形態の芯押しセンタ装置の断面図である。芯押しセンタ装置1は、切削の対象物であるワーク10の芯を押すセンタ2を有している。このセンタ2は、その頭部21が円錐状に形成されていて、頭部21の先端がワーク10の端面に形成された凹部10aに突入することで、ワーク10がセンタ2により保持されるようになっている。このワーク10は細径部分10bと拡径部分10cとを有している。なお、このセンタ2は、図示されない送り機構により図中の左右方向に直線的に往復動可能であると共に、必要に応じて回転も可能に構成されている。
【0008】
センタ2には、その頭部21を包囲するように支持部3が螺合されている。支持部3には、センタ2の中心軸線Lに沿って貫通孔31が穿設されており、この貫通孔31内に移動可能に円筒状の可動部4が収容保持されている。可動部4には、貫通する形で小径孔41と大径孔42とが連通して形成されていて、小径孔41から大径孔42に、移行する部分に段差部43が設けられている。小径孔41は、ワーク10端部の細径部分10bが挿通する程度の大きさである。さらに、可動部4内には、センタ2の頭部21の円錐面に当接する当接部6が設けられており、この当接部6と可動部4の内周面に形成された段差部43との間にはコイルスプリング等の弾性体5が介在している。したがって、可動部4は弾性体5によって付勢されている。
【0009】
また、可動部4のワーク10側の端面44は、外周面から内周面にかけて円錐状(擂り鉢状)に削られて傾斜面を形成している。この可動部4の傾斜した端面44が、ワーク10の拡径部分10cの端面に当接することで、ワーク10をより一層しっかりと保持することができる。この場合、ワーク10の拡径部分10cの端面も、可動部4の端面44と同様の傾斜角度で円錐台状に突出する傾斜面とすることが好ましい。
なお、支持部3にセンタ2の中心軸線Lに直交してねじ穴32を形成し、このねじ穴32から止めねじ(図示せず)を螺入して可動部4を適宜の位置で止めることもできる。
【0010】
次に上記のように構成された本発明の芯押しセンタ装置1の作動について説明する。
まず、図示されない送り機構によりセンタ2を移動して、被加工物であるワーク10の芯である凹部10aにセンタ2の頭部21の先端を突入して押圧することで、ワーク10を保持する。なお、この場合、ワーク10の他端側は、旋盤等の主軸に保持される。
【0011】
このとき、支持部3内の当接部6がセンタ2の頭部21の円錐面に当接すると共に、可動部4の端面44が弾性体5によって付勢され、ワーク10の拡径部分10cの端面を押圧する。また、弾性体5は、センタ2の押圧力が約10kgf になるようにその押圧力が調整されていることが好ましい。
【0012】
この状態でバイト20をワーク10に当てて切削すると、切削抵抗がワーク10に作用するが、その荷重はワーク10から可動部4に、可動部4から支持部3に伝わることにより、ワーク10の細径部分10bである剛性の低い部分に過大な荷重がかかり撓みを発生することを防止できるようになる。
【0013】
図2は、比切削抵抗に係わる切削力の方向を説明する図である。バイト20をワーク10に当接して切削する場合、バイト20の切削力をワーク10に対して斜め方向に掛けるため、その比切削抵抗の合力Fが一般に斜め方向に生じる。この比切削抵抗の合力Fを図2に示すように3分力に分解すると、主分力Fv、送り分力Ff及び背分力Fpに分けられる。主分力Fvは、図中において下方に働く力であり、旋盤等の主軸駆動のための力や動力及び刃先での発熱量を決定する因子である。送り分力Ffは、図中において右方向に作用する力であり、バイト(工具)の送り機構に加わる力や送り動力を決める主因子である。背分力Fpは、図中において紙面の背面から表面に向って作用する力であり、ワーク(被加工物)やバイト(工具)の撓みの原因となる力であり、直接に寸法誤差を招くものである。
【0014】
本発明の芯押しセンタ装置では、センタ2に設けた支持部3の可動部4の端面44がワーク10の端面を押圧する構造になっており、特に可動部端面44を傾斜させることで、この背分力Fpを可動部4で受けて、支持部3に伝えることで、ワーク10に対して働く背分力Fpを低減させることができ、ワーク10の剛性の低い部分である細径部分12に生じる撓みの発生を防止することができる。したがって、高精度で振れの小さなワーク10の加工が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の芯押しセンタ装置の断面図である。
【図2】比切削抵抗にかかわる切削力の方向を説明する図である。
【図3】従来の芯押しセンタ装置を説明する図である。
【符号の説明】
1…芯押しセンタ装置
2…センタ
21…頭部
3…支持部
31…貫通孔
4…可動部
41…小径孔
42…大径孔
43…段差部
44…(可動部)端面
5…弾性体
6…当接部
10…ワーク
10a…凹部
10b…細径部分
10c…拡径部分
20…バイト
L…中心軸線
Claims (2)
- 細径部分と拡径部分とを有するワークを芯押しセンタで保持する芯押しセンタ装置において、
前記ワークの芯を押す円錐状頭部を有するセンタに、
前記センタに支持されると共に、前記頭部を包囲している支持部と、
前記支持部内に移動可能に保持され、前記ワークの細径部分を挿通する孔が形成された円筒状の可動部と、
前記可動部を押圧する弾性体と、
が設けられていて、
前記センタが前記ワークの芯を押圧保持する際に、前記可動部の端面も、前記ワークの拡径部分の端面を押圧して保持することを特徴とする芯押しセンタ装置。 - 前記可動部の前記ワーク側の前記端面が傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の芯押しセンタ装置。
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