JP4258050B2 - 高珪素鋼板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は磁束密度が高い高珪素鋼板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電磁誘導機器用の鉄心材料として用いられる珪素鋼板の軟磁気特性はSiの添加量の増加とともに向上し、特にSi:6.5wt%付近で最高の透磁率を示すことが知られている。また、高珪素鋼板と呼ばれるSi含有量が約4.0wt%以上の珪素鋼板は電気抵抗が高いため、特に高周波領域での磁気特性に優れている。一方、鋼板のSi含有量が3.5wt%を超えると加工性が急激に劣化するため、従来は圧延により工業的規模で高珪素鋼板を製造することは不可能とされていた。
【0003】
しかし近年において、圧延法(例えば、特公平3−65001号等に示される製造技術)や浸珪法(例えば、特公平5−49745号等に示される製造技術)による薄板製造技術が開発され、板厚が0.05〜0.5mm程度の高珪素鋼板の製造が可能となった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
高珪素鋼板は優れた軟磁気特性を有するが、飽和磁束密度が低く、これに伴って実用磁束密度の指標とされるB8が低くなるという問題がある。このような問題を解決するために、特公平5−72457号ではSi含有量が1.0〜4.0wt%の方向性珪素鋼板に浸珪処理(浸珪−拡散熱処理)を施してSi含有量が4.0〜7.0wt%の方向性高珪素鋼板を得る方法が示されている。また、特開平4−59928号では、Si含有量が4.5wt%以下の方向性珪素鋼板を冷間圧延して0.15mm以下の板厚にした後に1次再結晶焼鈍を施し、引き続き浸珪処理を施してSi含有量が6.5wt%の方向性高珪素鋼板を得る方法が示されている。
【0005】
しかし、これらの従来技術のように方向性珪素鋼板を浸珪処理の出発材料に用いた場合、方向性珪素鋼板の煩雑な製造プロセスやグラス被膜の除去が必要になり、製造コストが上昇してしまう。
また、方向性珪素鋼板の結晶粒は粗大であるため、これを圧延すると板破断や結晶粒毎の変形の不均一に基づく凹凸が発生しやすく、安定した製造が困難である。
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解消し、磁束密度が高い高珪素鋼板を安価に且つ安定して製造することができる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記のような問題を解決するために、本発明者らは浸珪法で製造する高珪素鋼板の出発材料として、安価で加工性の良好な珪素鋼板を用いることを前提に検討を行った。その結果、出発材料である珪素鋼板の冷間圧延条件を適正化して集合組織を制御することにより、磁束密度の高い高珪素鋼板を安価に且つ安定して製造することができることを見い出した。
【0007】
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その特徴とする構成は以下の通りである。
[1]Si:2.5〜3.5wt%、Al≦0.01wt%を含有する珪素鋼を熱間圧延して熱延板とし、この熱延板を酸洗した後、1回以上の非酸化性雰囲気中での中間焼鈍を挾む冷間圧延を行って冷延板とし、次いで、この冷延板をSiClを含む非酸化性雰囲気中で浸珪処理し、引き続きSiClを含まない非酸化性雰囲気中でSiを板厚方向に拡散させる拡散熱処理を施すことにより、Si含有量が4.0〜7.0wt%の高珪素鋼板を製造する方法において、最終の中間焼鈍を900〜1100℃の焼鈍温度で行い、さらに最終の冷間圧延の圧延率を55〜85%とすることを特徴とする高珪素鋼板の製造方法。
【0008】
[2]Si:2.5〜3.5wt%、Al≦0.01wt%を含有する珪素鋼を熱間圧延して熱延板とし、この熱延板を酸洗した後、1回以上の非酸化性雰囲気中での中間焼鈍を挾む冷間圧延を行って冷延板とし、次いで、この冷延板をSiClを含む非酸化性雰囲気中で浸珪処理し、引き続きSiClを含まない非酸化性雰囲気中でSiを板厚方向に拡散させる拡散熱処理を施すことにより、Si含有量が4.0〜7.0wt%の高珪素鋼板を製造する方法において、最終の中間焼鈍をSiClを含む非酸化性雰囲気中において900〜1100℃の焼鈍温度で0.1〜5分間行い、さらに最終の冷間圧延の圧延率を55〜85%とすることを特徴とする高珪素鋼板の製造方法。
【0009】
[3]上記[1]または[2]の製造方法において、中間焼鈍を2回以上行い、総ての中間焼鈍を900〜1100℃の焼鈍温度で行うことを特徴とする高珪素鋼板の製造方法。
[4]上記[1]または[2]の製造方法において、中間焼鈍を2回以上行い、総ての中間焼鈍を900〜1100℃の焼鈍温度で行うとともに、総ての冷間圧延の圧延率を55〜85%とすることを特徴とする高珪素鋼板の製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細をその限定理由とともに説明する。
まず、鋼板の化学成分の限定理由を説明する。
本発明は珪素鋼板に浸珪−拡散熱処理を施すことにより高珪素鋼板を製造する方法であり、浸珪処理前の鋼板(出発材料)のSi含有量が3.5wt%を超えると冷間圧延性が著しく劣り、一方、2.5wt%未満では2回以上の冷圧の中間焼鈍時に変態を生じてしまう。このため浸珪処理前の鋼板のSi含有量は2.5〜3.5wt%とする。
【0011】
Siは軟磁性を発現させるための元素であり、添加量が6.5wt%で最も優れた軟磁性を示す。浸珪−拡散熱処理後のSiが4.0wt%未満では高珪素鋼板として所望の軟磁気特性が得られない。一方、Siが7.0wt%を超えると飽和磁束密度が著しく減少する。このため浸珪−拡散熱処理後のSi含有量は4.0〜7.0wt%とする。
【0012】
本発明ではSiを4.0〜7.0wt%含有する鋼板が得られるため、Alを添加して軟磁気特性の向上を図る必要はない。また、後述する中間焼鈍工程は冷延板を再結晶及び粒成長させた組織に調整することを目的としているが、鋼中に微量に存在するAlは中間焼鈍雰囲気に通常含まれる窒素と結合してAlNを形成し、再結晶及び粒成長を阻害する。さらに、鋼中に微量に存在するAlは、浸珪−拡散熱処理中に偏析して軟磁気特性を劣化させる。このためAl含有量は0〜0.01wt%(但し、無添加の場合を含む)とする。
【0013】
次に、製造プロセスの条件について説明する。
本発明では、上述した化学成分を有する鋼を精錬、鋳造、熱間圧延の各工程を経て熱延板を得るが、これらのプロセスに特別な制限はなく、製造コストを下げるために鋳造は連続鋳造で行ってもよい。熱延板は酸洗した後に1回以上の中間焼鈍を挾む冷間圧延を行って所望の板厚の冷延板とする。次いで、SiCl4を含む非酸化性雰囲気中で浸珪処理した後、SiCl4を含まない非酸化性雰囲気中でSiを板厚方向に拡散させる拡散熱処理を施し、Si:4.0〜7.0wt%の高珪素鋼板を製造する。
【0014】
上記中間焼鈍の目的は、再結晶及び粒成長によって適切な粒径を持つ組織に調整し、その後の冷間圧延時に結晶粒内部に歪みを蓄積させて、浸珪−拡散熱処理中に結晶粒内部から(110)方位に近い方位の再結晶粒を核発生させ、磁束密度特性を向上させることにある。
【0015】
ここで、最終の中間焼鈍(中間焼鈍が1回の場合には当該中間焼鈍)の焼鈍温度が900℃未満では十分な大きさの再結晶粒が得られない。この場合には中間焼鈍された鋼板中の粒界面積が大きく、浸珪−拡散熱処理中の再結晶時に粒界からの(111)粒の核発生が多くなるため、最終製品の磁束密度はあまり向上しない。一方、最終の中間焼鈍温度が1100℃を超えると、再結晶粒径が板厚よりも大きくなってしまう。この場合には、その後の冷間圧延時に変形に起因する表面の凹凸が発生し、最終製品の占積率を下げてしまう。このため最終の中間焼鈍の焼鈍温度は900〜1100℃とする。
【0016】
また、中間焼鈍はArガス、窒素ガス等の非酸化性雰囲気で行うことが必要である。中間焼鈍が酸化性雰囲気中で行われると、鋼板表層の再結晶領域が細粒となり、最終製品の磁束密度を低下させる。
【0017】
また、最終の中間焼鈍(中間焼鈍が1回の場合には当該中間焼鈍)をSiCl4を含む非酸化性雰囲気中において900〜1100℃の焼鈍温度で0.1〜5分間行うことにより、最終製品の磁束密度はさらに向上する。この場合には、中間焼鈍された鋼板の表層にSiが浸透するため鋼板の表層が硬くなる。この結果、次工程の冷間圧延時に、通常は主として表層に加わる剪断応力が柔らかい板中央部にまで加わるため、結晶粒内部から(110)方位に近い方位を持つ結晶粒の核発生が多くなり、最終製品の磁束密度がより向上する。
【0018】
この場合の焼鈍時間はSiを十分に浸透させるために0.1分以上を必要とする。一方、必要以上にSiを浸透させると、その後の冷間圧延性が劣化するため、焼鈍時間は5分以下とすることが必要である。また、焼鈍温度は900℃未満では再結晶粒径が小さく、さらにSiの浸透が効果的に起こらないため下限を900℃とする。また、焼鈍温度が1100℃を超えると中間焼鈍時の結晶粒径が大きくなり過ぎるため、焼鈍温度は1100℃を上限とする。
また、焼鈍雰囲気中のSiCl4濃度は、Siの浸透が効果的に起こる5mol%以上とすることが望ましい。一方、経済性の観点からSiCl4濃度は25mol%以下とすることが望ましい。
【0019】
最終の中間焼鈍後に行われる冷間圧延(最終の冷間圧延)の圧延率が低いと結晶粒内部への歪みの導入量が少ないため、最終製品の磁束密度が効果的に向上しない。一方、冷間圧延率が高すぎると結晶粒の回転が起こり、結晶粒内部からも(111)粒が核発生しやすくなる。このような観点から、最終の冷間圧延の圧延率は55〜85%とする。また、最終の中間焼鈍前の冷間圧延の圧延率に関しても、同様の観点から55〜85%とすることが好ましい。
【0020】
本発明の効果は1回の中間焼鈍でも十分に得られるが、2回以上の複数回の中間焼鈍を行うことによって、その効果はより顕著なものとなる。2回以上の中間焼鈍を行う場合には、最終の中間焼鈍を900〜1100℃の焼鈍温度で行い、さらに最終の冷間圧延率を55〜85%にすることによって本発明の効果が得られるが、他の中間焼鈍や冷間圧延条件を同様に制御すること、すなわち、総ての中間焼鈍を900〜1100℃の焼鈍温度で行うこと、さらに好ましくは総ての中間焼鈍を900〜1100℃の焼鈍温度で行うとともに、総ての冷間圧延の圧延率を55〜85%とすることにより、さらに顕著な効果が得られる。また、中間焼鈍をSiCl4を含む非酸化性雰囲気中で行う場合には、その後の冷間圧延性を考慮して、最終の中間焼鈍に限定して行うことが望ましい。
【0021】
上述のように1回以上の中間焼鈍を挟む冷間圧延が施された鋼板には、浸珪−拡散熱処理が施される。この浸珪−拡散熱処理では、鋼板はSiCl4が約5〜35mol%程度含まれる非酸化性雰囲気中で1023〜1200℃程度の処理温度で浸珪処理され、引き続き1200〜1230℃程度の処理温度で拡散熱処理される。
【0022】
【実施例】
[実施例1]
表1の鋼種Aの化学成分を有する珪素鋼を精錬、鋳造、熱間圧延して板厚2.5mmの熱延板を得た。この熱延板を酸洗し、板厚0.4mmまで1次冷間圧延した後、窒素雰囲気中で種々の焼鈍温度で2分間の中間焼鈍を行い、さらに板厚0.15mmまで2次冷間圧延した。次いで、この鋼板をSiCl4を含む窒素雰囲気中において1200℃で浸珪処理した後、引き続きSiCl4を含まない窒素雰囲気中でSiを板厚方向に拡散させる拡散熱処理を行い、Si:6.5wt%であって、Si濃度が板厚方向でほぼ均一な高珪素鋼板を得た。
【0023】
このようにして得られた高珪素鋼板の表面凹凸の目視検査結果とB8特性を図1に示す。なお、比較のために中間焼鈍を行わなかった鋼板のB8は1.275(T)であった。
図1によれば、本発明の製造方法により磁束密度が高く且つ表面に凹凸のない高珪素鋼板が製造できることが判る。
【0024】
[実施例2]
表1の鋼種Bの化学成分を有する珪素鋼を精錬、鋳造、熱間圧延して板厚3.5mm、2.5mm、1.5mmの各熱延板を得た。この熱延板を酸洗し、各種中間板厚まで1次冷間圧延した後、窒素雰囲気中において1000℃で2分間の中間焼鈍を行った。さらに、板厚0.15mmまで2次冷間圧延し、次いでSiCl4を含む窒素雰囲気中において1200℃で浸珪処理し、引き続きSiCl4を含まない窒素雰囲気中でSiを板厚方向に拡散させる拡散熱処理を行い、Si:6.5wt%であって、Si濃度が板厚方向でほぼ均一な高珪素鋼板を得た。
【0025】
このようにして得られた高珪素鋼板の1次、2次冷間圧延率とB8特性を図2に示す。図2によれば、2次冷間圧延率(最終の冷間圧延率)が55〜85%の場合に1.35(T)以上の高いB8が得られている。また、2次冷間圧延率が55〜85%で且つ1次冷間圧延率が55〜85%の場合にさらに高い1.40(T)以上のB8が得られている。
【0026】
[実施例3]
表1の鋼種Cの化学成分を有する珪素鋼を精錬、鋳造、熱間圧延して板厚3.5mmの熱延板を得た。この熱延板を酸洗した後、表2に示す条件で冷間圧延及び中間焼鈍を施し、板厚0.03mmの冷延板とした。この際、中間焼鈍は全て窒素雰囲気中で2分間行った。次いで、SiCl4を含む窒素雰囲気中において1200℃で浸珪処理した後、SiCl4を含まない窒素雰囲気中でSiを板厚方向に拡散させる拡散熱処理を行い、Si:6.5wt%であって、Si濃度が板厚方向でほぼ均一な高珪素鋼板を得た。
【0027】
このようにして得られた高珪素鋼板のB8特性を表2に示す。表2によれば、中間焼鈍回数が1回の場合でも本発明による製造方法(No.3)ではB8が向上するが、上記[実施例2]にあるような1.40(T)以上のB8は得られていない。これは1次冷間圧延率が85%を超えているためであると考えられる。
また、中間焼鈍を2回行った場合には、最終(第2回目)の中間焼鈍温度を900〜1100℃、最終の冷間圧延の圧延率を55〜85%の範囲とすることによりB8が向上している(No.5〜No.9)。
【0028】
また、最終の中間焼鈍の焼鈍温度を900〜1100℃、最終の冷間圧延の圧延率を55〜85%の範囲とし、且つ第1回中間焼鈍の焼鈍温度を900〜1100℃とすることにより、さらにB8特性が向上することが判る(No.6,No.7)。さらに、全ての中間焼鈍の焼鈍温度を900〜1100℃とし、且つ全ての冷間圧延の圧延率を55〜85%とすることにより、B8特性が最も顕著に向上することが判る(No.8)。
【0029】
[実施例4]
表1の鋼種Dの化学成分を有する珪素鋼を精錬、鋳造、熱間圧延して板厚2.5mmの熱延板を得た。この熱延板を酸洗した後、板厚0.4mmまで1次冷間圧延し、次いで、SiCl4を10mol%含む雰囲気中(残部は実質的に窒素ガス)とSiCl4を含まない窒素雰囲気中でそれぞれ時間を変えて1050℃の中間焼鈍を行った。さらに、板厚0.15mmまで冷間圧延した後、SiCl4を含む窒素雰囲気中において1200℃で浸珪処理し、引き続きSiCl4を含まない窒素雰囲気中でSiを板厚方向に拡散させる拡散熱処理を行い、Si:6.5wt%であって、Si濃度が板厚方向でほぼ均一な高珪素鋼板を得た。なお、SiCl4を含む雰囲気で8分間中間焼鈍した鋼板は、次工程の冷間圧延中にクラックが発生し、冷間圧延が不可能であった。
【0030】
このようにして得られた高珪素鋼板の中間焼鈍時間とB8特性との関係を図3に示す。これによれば、SiCl4を含まない雰囲気で中間焼鈍を行った場合でも1.40(T)以上の高いB8が得られるが、中間焼鈍をSiCl4を含む窒素雰囲気中で0.1〜5分間行うことにより、1.45(T)以上のさらに高いB8特性を有する高珪素鋼板が得られることが判る。
【0031】
【表1】
Figure 0004258050
【0032】
【表2】
Figure 0004258050
【0033】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば磁束密度が高い高珪素鋼板を安価でかつ安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】最終の中間焼鈍の焼鈍温度が最終製品のB8特性に及ぼす影響を示すグラフ
【図2】1次冷間圧延率および2次冷間圧延率が最終製品のB8特性に及ぼす影響を示すグラフ
【図3】最終の中間焼鈍の雰囲気が最終製品のB8特性に及ぼす影響を示すグラフ

Claims (4)

  1. Si:2.5〜3.5wt%、Al≦0.01wt%を含有する珪素鋼を熱間圧延して熱延板とし、この熱延板を酸洗した後、1回以上の非酸化性雰囲気中での中間焼鈍を挾む冷間圧延を行って冷延板とし、次いで、この冷延板をSiClを含む非酸化性雰囲気中で浸珪処理し、引き続きSiClを含まない非酸化性雰囲気中でSiを板厚方向に拡散させる拡散熱処理を施すことにより、Si含有量が4.0〜7.0wt%の高珪素鋼板を製造する方法において、
    最終の中間焼鈍を900〜1100℃の焼鈍温度で行い、さらに最終の冷間圧延の圧延率を55〜85%とすることを特徴とする高珪素鋼板の製造方法。
  2. Si:2.5〜3.5wt%、Al≦0.01wt%を含有する珪素鋼を熱間圧延して熱延板とし、この熱延板を酸洗した後、1回以上の非酸化性雰囲気中での中間焼鈍を挾む冷間圧延を行って冷延板とし、次いで、この冷延板をSiClを含む非酸化性雰囲気中で浸珪処理し、引き続きSiClを含まない非酸化性雰囲気中でSiを板厚方向に拡散させる拡散熱処理を施すことにより、Si含有量が4.0〜7.0wt%の高珪素鋼板を製造する方法において、
    最終の中間焼鈍をSiClを含む非酸化性雰囲気中において900〜1100℃の焼鈍温度で0.1〜5分間行い、さらに最終の冷間圧延の圧延率を55〜85%とすることを特徴とする高珪素鋼板の製造方法。
  3. 中間焼鈍を2回以上行い、総ての中間焼鈍を900〜1100℃の焼鈍温度で行うことを特徴とする請求項1または2に記載の高珪素鋼板の製造方法。
  4. 中間焼鈍を2回以上行い、総ての中間焼鈍を900〜1100℃の焼鈍温度で行うとともに、総ての冷間圧延の圧延率を55〜85%とすることを特徴とする請求項1または2に記載の高珪素鋼板の製造方法。
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