JP4257521B2 - シートベルト装置 - Google Patents

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本発明は車両に装備されるシートベルト装置に係り、詳しくはベルトテンションの制御に関するものである。
車両に装備されているシートベルト装置は、衝突等により車両に大きな減速度が作用したときにシートベルトで乗員を拘束してシートからの飛び出しを防止する役割を果たしている。この種のシートベルト装置では、リトラクタに巻き取られたシートベルトを乗員が必要に応じて引き出して使用しており、シートベルトにはリトラクタにより常にベルトテンションが加えられて、これによりバックル解離時のシートベルトの巻き取りを可能とすると共に、使用時のシートベルトの弛みを防止している。リトラクタによる最適なベルトテンションはシートベルトの使用状況に応じて異なり、例えばバックル解離時には円滑な巻き取りのために比較的強いベルトテンションが要求される一方、シートベルトの使用時には乗員への圧迫感を軽減するために比較的弱いベルトテンションが要求される。そこで、このような使用状況に応じてリトラクタによるベルトテンションを調整するようにしたシートベルト装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたシートベルト装置では、付勢力が異なる2種の渦巻きばねをソレノイドの切換えに応じて選択的に作用させるベルトテンションを調整しており、リトラクタへのベルト格納状態及びベルト引き出し時にはベルトテンションを弱め、バックルに設けたスイッチによりバックル締結が検出されると、一旦ベルトテンションを強めてシートベルトの弛みを解消した後に、ベルトテンションを弱めている。又、シートベルトの引き出しが途中で所定時間(例えば0.5sec)中断されると、この状況をベルト巻取り用のリールの回転量に基づいては検知して、ベルトテンションを強めることで引き出されているシートベルトの巻き取りを図る一方、中断されたベルトの引き出しが再開されると、上記リール回転量に基づいてベルトテンションを再び弱めている。
特開2000−135969号公報
しかしながら、乗員がシートベルトの引き出しを開始してバックルに締結するまでの過程は、本人の癖や周囲の状況等に応じて様々に変化し、例えばベルト引き出し途中においてシート上で姿勢を正したり同乗者との会話に気を取られたりしたときには、自ずとベルト引き出し操作が円滑さを欠いて一時的に中断されてしまう。上記特許文献1に開示されたシートベルト装置では、ベルト引き出しが所定時間中断されることを条件としているため、このような場合にベルト着用の意志があるにも拘わらず不必要にベルトテンションが強められて乗員に違和感を与えてしまい、ひいてはシートベルト装置としての商品価値を低下させてしまうという問題があった。
本発明の目的は、乗員によるシートベルトの引き出し過程に関係なく引き出し中断を正確に判定してベルトを巻き取ることができ、もって、不必要なベルトテンションの増加による乗員の違和感を未然に防止して商品価値を向上させることができるシートベルト装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、シートベルトの一端が固定されてシートベルトを巻き取り可能に回転される回転体と、回転体をシートベルトの巻き取り方向に付勢する付勢部材と、モータの回転力により回転体を巻き取り方向に回転可能なモータベルト機構とを有するシートベルト装置において、シートベルトの引き出し状態を検出するベルト引出し検出手段と、シートベルトの着用状態を検出するベルト着用検出手段と、ベルト引出し検出手段とベルト着用検出手段との検出結果に応じて回転体に作用するモータベルト機構の回転力を制御するモータ回転制御手段とを有し、モータ回転制御手段が、ベルト引出し検出手段によりシートベルトの引き出しが検出されてからの経過時間を計測し、経過時間が予めベルト着用に要する時間に基づき設定された着用所要時間に達しないときに、モータベルト機構のモータを停止させて付勢部材の付勢力のみを回転体に作用させ、経過時間が着用所要時間に達してもベルト着用検出手段によりシートベルトの着用が検出されないときに、モータベルト機構のモータを作動させて回転体を巻き取り方向に回転させ、一方、シートベルト着用中において急ブレーキ判定手段により急ブレーキ判定が下されたときには、シートベルトの着用が検出されないときに比して高いトルクでモータベルト機構のモータを作動させて回転体を巻き取り方向に回転させるものである。
従って、シートベルトの引き出しが開始されると、当該ベルトの引き出しがベルト引出し検出手段により検出され、その後にベルトが着用されると、当該ベルトの着用がベルト着用検出手段により検出される。そして、シートベルトが引き出し途中で放置された場合には、ベルト引出し検出手段によりシートベルトの引き出しが検出されてからの経過時間が計測され、経過時間が着用所要時間に達しないときに、モータベルト機構のモータを停止させて付勢部材の付勢力のみを回転体に作用させ、一方、経過時間が着用所要時間に達してもベルト着用検出手段によりシートベルトの着用が検出されないときには、モータベルト機構のモータを作動させて回転体を巻き取り方向に回転させてシートベルトが確実に巻き取られる。
ここで、乗員の癖や周囲の状況等に起因して、ベルト着用の意志があるにも拘わらずベルト引き出し操作が中断される場合があるが、ベルト引き出し開始から着用完了までの時間に基づいて判定しているため、ベルト引き出し操作が多少中断されたとしても全体としてのベルト着用に要する時間はそれほど延長化されず、着用所要時間の経過前にベルト着用が完了する。よって、このように乗員にベルト着用の意志がある場合には、ベルトテンションが不必要に強められる事態が未然に防止される。
一方、急ブレーキ判定手段により急ブレーキ判定が下されたときには、シートベルトの着用が検出されないときに比して高いトルクでモータベルト機構のモータを作動させて回転体を巻き取り方向に回転させため、シートベルトによる乗員の拘束がより強固となり、その直後の万一の衝突時にも確実な乗員の保護が図られる。そして、ベルト巻き取り用のモータと急ブレーキ時のベルトテンション用モータとが共用されることにより、構成が簡略化されて製造コストが低減される。
請求項の発明は、請求項1において、モータ回転制御手段が、着用所要時間の経過に伴いモータが回転した後にベルト引出し検出手段によりベルトの巻き取り完了が検出されると、モータの作動を停止させるものである。
従って、着用所要時間の経過に伴ってモータが回転した後にベルト引出し検出手段によりベルトの巻き取り完了が検出されると、モータ回転制御手段によりモータの作動が停止されて、通常通りのシートベルトの巻き取りを完了した状態に戻る。
請求項の発明は、請求項1又は2において、ベルト引出し検出手段が、シートベルトが格納された状態からの引き出し量、回転体の回転位置、回転体によるシートベルトの巻き取り量、又はシートベルトに係る張力の何れかに応じてシートベルトの引き出し状態を検出するものである。
従って、シートベルトの引き出し状態に応じて、シートベルトの引き出し量、回転体の回転位置、回転体による巻き取り量、及びシートベルトに係る張力は共に変化することから、何れかに基づいてシートベルトの引き出し状態を検出可能となる。
以上説明したように請求項1乃至の発明のシートベルト装置によれば、乗員によるシートベルトの引き出し過程に関係なく引き出し中断を正確に判定してベルトを巻き取ることができ、もって、不必要なベルトテンションの増加による乗員の違和感を未然に防止して商品価値を向上させることができる。
以下、本発明を具体化したシートベルト装置の一実施形態を説明する。
図1は本実施形態のシートベルト装置を示す全体構成図、図2はリトラクタを車両前方より見た部分断面図である。尚、図1ではシート一つ分のシートベルト装置を示しているが、図中の制御回路には車両に備えられた他のシートに対応する同一構成のシートベルト装置も接続されている。
シートベルト装置のリトラクタ1は例えば車両のセンタピラー2の下部付近に固定され、センタピラー2に装着された図示しない内装材により車室内から隠蔽されている。リトラクタ1内には回転軸3aによりスプール3(回転体)が回転可能に設けられ、当該スプール3にはシートベルト4の一端が固定されている。スプール3には図示しない渦巻きばね(付勢部材)が装着され、当該渦巻きばねによりスプール3は常にシートベルト4の巻き取り方向(図2中の矢印方向)に付勢されている。図示はしないが、シートベルト4の他端はセンタピラー上部の引出口から車室内に引き出されて、タング5に挿通された上でセンタピラー2の下部にボルト6により固定されている。当該タング5は車両のシート側にボルト7で固定されたバックル8に対して締結・解離可能とされ、非着用時のシートベルト4は一端側をリトラクタ1のスプール3に巻き取られて格納され、着用時にはスプール3を回転させながら車室内に引き出されてタング5をバックル8に締結される。
リトラクタ1には車両衝突時等にシートベルト4の引き出しを拘束するロック装置が設けられている。当該ロック装置の構成は周知のため詳細は説明しないが、車両の減速度やシートベルト4の引き出し加速度等を検知してラチェット機構によりシートベルト4の引き出しを規制し、これにより乗員を拘束して前方への飛び出しを防止する。
上記リトラクタ1のスプール3の回転軸3aには被動ギア9が連結され、被動ギア9はスプール3の下方に配置された駆動ギア10と噛合している。駆動ギア10は図示しないワンウェイクラッチを介してモータ11に連結され、当該ワンウェイクラッチは上記シートベルト4の巻き取り方向へのみ回転力を伝達する。本実施形態ではこれらの被動ギア9、駆動ギア10、ワンウェイクラッチ及びモータ11によりモータベルト機構が構成されている。
従って、ベルト巻き取り方向にモータ11が回転すると、その回転力は駆動ギア10及び被動ギア9を介してスプール3に伝達されるため、上記渦巻きばねの付勢力にモータ11の回転力を加えた力によりシートベルト4がスプール3に巻き取られる。後述のようにモータトルクは通電電流の調整によりLO及びHIの2段階(後述するベルトテンションF2,F3に相当する)に切換可能となっている。一方、シートベルト4の引き出しに伴うスプール3の回転力のモータ側への伝達はワンウェイクラッチにより遮断されて、モータ11がベルト引き出しの抵抗となるのが防止されている。
スプール3には回転数を検出する回転数センサ12(ベルト引出し検出手段)が設けられている。例えば回転数センサ12は、スプール3の回転軸上に連結された検出用ギアにコイル等の検出素子を対向配置し、検出用ギアの回転に伴う磁界変化により検出パルスを出力するコイル式のセンサとして構成できる。
一方、車室内にはプリクラッシュ用ECU(電子制御ユニット)21(モータ回転制御手段)、車両の一般的な電気機器の制御を行う電制用ECU(例えば、メータ用ECU等)22、ブレーキ制御用ECU23がバス24を介して接続されており、これらのECU21〜23は、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAM,BURAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等から構成されている。プリクラッシュ用ECU21は通常時(ベルト格納状態やベルト着用状態等)のベルトテンションの制御に加えて急ブレーキ時のベルトテンションの制御を実行し、電制用ECU22は主に車両の一般的な電気機器制御を行うときにベルト着用非着用の認識をも実行し、ブレーキ制御用ECU23は車両の旋回制御(スタビリティコントロール)やトラクションコントロール、及び先行車に対する追突防止のためのブレーキ制御(ブレーキアシスト)等を実行する。
プリクラッシュ用ECU21には上記リトラクタ1の回転数センサ12が接続されると共に、上記モータ11が接続されている。又、電制用ECU22には上記バックル8に設けられたバックルスイッチ25(ベルト着用検出手段)が接続され、ブレーキ制御用ECU23には車両のブレーキ操作情報が入力されており、これらの情報もバス24を介してプリクラッシュ用ECU21に入力される。
プリクラッシュ用ECU21は回転数センサ12から入力される検出パルスを逐次カウントし、シートベルト4をスプール3に完全に巻き取った引き出し量L=0を基準としてシートベルトの引き出し量Lを算出している。又、プリクラッシュ用ECU21はブレーキ制御用ECU23を介して入力されるブレーキ操作情報に基づき、ブレーキ踏み込み速度が所定値以上か否かに応じて急ブレーキ判定を下す(急ブレーキ判定手段)
次に、以上のように構成されたシートベルト装置のプリクラッシュ用ECU21が実行するベルトテンションの制御について説明する。
表1はシートベルト4の使用状況に対するベルトテンションの設定状況を示す説明図であり、表中の最上段から5段目が通常時のベルトテンション制御に相当し、最下段が急ブレーキ時のベルトテンション制御に相当しており、最下段でのみ急ブレーキ判定が下されているものとする。同表に従ってベルトテンションの制御を説明するが、以下の説明では、渦巻きばねの付勢力によるベルトテンションをF1、モータ11によるLO側のベルトテンションをF2、モータ11によるHI側のベルトテンションをF3と定義付けする。
Figure 0004257521
まず、リトラクタ1へのシートベルト4の格納状態では、シートベルト4のタング5がバックル8から解離されているためバックルスイッチ25がオフされていると共に、シートベルト4がスプール3に完全に巻き取られることで引き出し量L=0が算出されている。このときプリクラッシュ用ECU21はモータ11を停止保持し、結果として渦巻きばねの付勢力に相当する比較的弱いベルトテンションF1がシートベルト4に作用している。
そして、上記格納状態から乗員が車両に乗り込んでベルト着用のためにシートベルト4を引き出すと、ベルト引き出しに伴って回転数センサ12の検出パルスがカウントされて引き出し量Lは次第に増加する。このときにもプリクラッシュ用ECU21はモータ11を停止保持し続けてベルトテンションはF1のままのため、乗員は容易にシートベルト4を引き出し可能となる。
このシートベルト4の引き出し中において、プリクラッシュ用ECU21は引き出し開始時点(引き出し量L>0となった時点)からの経過時間Tが予め設定された着用所要時間T0に達したか否かを判定しており、後述のように着用所要時間T0が経過してもバックルスイッチ25がオンされないときには、ベルト巻き取りの処理を行っている。当該着用所要時間T0は、乗員がベルト引き出しを開始してから着用を完了するまでに一般的な所要時間に対して十分な余裕を見込んで設定されており、通常では着用所要時間T0が経過する以前に、乗員によりシートベルト4のタング5がバックル8に締結されてバックルスイッチ25がオンされる。
このようにタング5がバックル8に締結されることでシートベルト4の着用が完了して、バックルスイッチ25はオン状態に切換えられるが、このときプリクラッシュ用ECU21はモータ11を停止保持し続けてベルトテンションをF1のままとする。よって、乗員はシートベルト4の拘束により圧迫感を感じることなくシートに着座可能となる。
一方、上記着用状態から乗員が車外に出るためにシートベルト4のバックル8を解離すると、バックルスイッチ25がオフされる。このときプリクラッシュ用ECU21はモータ11を作動させてLO側にモータトルクを調整してスプール3に作用させる。その結果、シートベルト4には比較的強いベルトテンションF1+F2が作用して迅速且つ確実にスプール3に巻き取られる。
シートベルト4の巻き取りに伴って検出パルスのカウントに基づく引き出し量Lは次第に減少し、シートベルト4の引き出し量Lが0に戻った時点でプリクラッシュ用ECU21はモータ11の作動を停止させる。よって、ベルトテンションは再び渦巻きばねのみの場合のF1まで弱められ、上記格納状態に復帰する。
一方、上記シートベルト4の引き出し途中(引き出し量L>0)で、例えば乗員が忘れ物を取りに車外に出た場合等には、シートベルト4は引き出し途中で放置されることになる。このときのプリクラッシュ用ECU21は着用所要時間T0が経過してもバックルスイッチ25がオンされないため、LO側のトルクでモータ11を作動させる。その結果、引き出し途中のシートベルト4は上記バックル解離による通常のベルト巻き取り時と同じく、比較的強いベルトテンションF1+F2を受けて迅速且つ確実に巻き取られ、引き出し途中のシートベルト4が垂れ下がったまま邪魔になる等の不具合が未然に防止される。
尚、モータ11の作動停止も上記通常のベルト巻き取り時と同様に引き出し量Lに基づいて判定され、引き出し量Lが0に戻った時点でモータ11が停止されて、上記格納状態に復帰する。
一方、バックルスイッチ25がオンされてシートベルト4が引き出されているベルト着用中において、所定値以上のブレーキ踏み込み速度に基づいて急ブレーキ判定を下したときには、プリクラッシュ用ECU21はモータ11を作動させてモータトルクをHI側に調整する。その結果、シートベルト4には強いベルトテンションF1+F3が作用してシートベルト4による乗員の拘束がより強固となり、その直後の万一の衝突時にも確実な乗員の保護が図られる。
ところで、「発明が解決しようとする課題」でも述べたように、シートベルト4の引き出し過程は乗員の癖や周囲の状況等に応じて異なり、ベルト着用の意志があるにも拘わらずベルト引き出し操作が中断されることがある。このような場合、本実施形態ではベルト引き出し開始から着用完了までの経過時間Tに基づいて判定しているため、ベルト引き出し操作が多少中断されたとしても全体としてのベルト着用に要する時間はそれほど延長化されず、経過時間Tが着用所要時間T0に達することはない。よって、このように乗員にベルト着用の意志がある場合にはベルトテンションが不必要に強められる虞はなく、これによる乗員の違和感を未然に防止でき、ひいてはシートベルト装置としての商品価値を向上させることができる。
加えて、本来急ブレーキ時のベルトテンションF3を発生させるためのモータ11をベルトテンションF2としてベルト巻き取りにも利用しているため、例えば2種の渦巻きばねをソレノイドにより切換える構成の特許文献1のシートベルト装置に比較すると、一方の渦巻きばねとソレノイドが省略されることになり、ひいては構成を簡略化して製造コストを低減できるという利点も得られる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態ではベルト引出し検出手段をコイル式の回転数センサ12として構成して引き出し量Lを検出したが、当該ベルト引出し検出手段の構成は図3〜7に示すように種々に変更可能である。尚、これらの図ではモータ11を省略しているが、上記実施形態と同じくモータ11によりスプール3を回転駆動する構成となっている。
例えば図3に示すようにスプール3の近接位置に検出レバー31aの傾動に応じて抵抗値を変化させる厚みセンサ31を配置し、当該厚みセンサ31の検出レバー31aをスプール3に巻き取られたシートベルト4の表面に当接させて、シートベルト4の厚みに応じて変化する抵抗値をシートベルト4の巻き取り量として検出するようにしてもよい。又、必ずしも引き出し量Lや巻き取り量を検出する必要はないため、例えば図3において厚みセンサ31に代えてリミットスイッチを配置し、ベルト引出しの有無を検出するようにしてもよい。
又、図4に示すように、スプール3の側面に形成した渦巻き状のガイド溝41内にスプール3の周方向への移動を規制したピン42を配設し、上記厚みセンサ31と同一に構成された回転位置センサ43の検出レバー43aをピン42に当接させてもよい。スプール3の回転に伴ってピン42は図中に矢印で示す半径方向に移動し、ピン42の移動に応じて回転位置センサ43の抵抗値が変化するため、結果としてスプール3の回転量を検出できる。
更に、シートベルト4の引き出し状態はシートベルト4に係る張力、即ち上記ベルトテンションと相関し、完全巻き取り時に比較してシートベルト4の引き出し時にはベルトテンションが増加することから、ベルトテンションに基づいてシートベルト4の引き出し状態を検知するようにしてもよい。具体的には、図5に示すように圧縮ばね51で付勢されたピン52によりシートベルト4を押圧して引き出し経路を屈曲させ、ピン52の前後位置をポテンショメータ53等で検出するように構成する。ベルト引き出しに伴ってベルトテンションが増加すると、それに応じてピン52が圧縮ばね51に抗して後退し、一方、シートベルト4が完全に巻き取られた状態ではベルトテンションの低下に伴って圧縮ばね51によりピン52が前進するため、ピン52の前後位置からベルトテンションを検出できる。
又、上記ピン52の前後位置をポテンショメータ53で検出する構成に代えて、図6に示すようにスプール3の回転軸3aに歪みゲージ61を装着してもよい。ベルトテンションに応じて回転軸3aに加わる荷重が変化し、それに応じて回転軸3aに撓み量も変化することから、回転軸3aの撓み量からベルトテンションを検出できる。
尚、ベルトテンションとモータ11の電流とは相関することから、電流センサ71(図1に破線で示す)で検出したモータ電流に基づいてベルトテンションを検出するようにしてもよい。
実施形態のシートベルト装置を示す全体構成図である。 リトラクタを車両前方より見た部分断面図である。 厚みセンサによりベルト巻き取り量を検出する別例のリトラクタを示す部分断面図である。 回転位置センサによりスプールの回転位置を検出する別例のリトラクタを示す部分断面図である。 ポテンショメータによりベルトテンションを検出する別例のリトラクタを示す部分断面図である。 歪みゲージによりベルトテンションを検出する別例のリトラクタを示す部分断面図である。
符号の説明
1 スプール(回転体)
4 シートベルト
9 被動ギア(モータベルト機構)
10 駆動ギア(モータベルト機構)
11 モータ(モータベルト機構)
12 回転数センサ(ベルト引出し検出手段)
21 プリクラッシュ用ECU(モータ回転制御手段、急ブレーキ判定手段
25 バックルスイッチ(ベルト着用検出手段)

Claims (3)

  1. シートベルトの一端が固定されて該シートベルトを巻き取り可能に回転される回転体と、
    上記回転体を上記シートベルトの巻き取り方向に付勢する付勢部材と、
    モータの回転力により上記回転体を上記巻き取り方向に回転可能なモータベルト機構と
    を有するシートベルト装置において、
    上記シートベルトの引き出し状態を検出するベルト引出し検出手段と、
    上記シートベルトの着用状態を検出するベルト着用検出手段と、
    急ブレーキを判定する急ブレーキ判定手段と、
    上記ベルト引出し検出手段と上記ベルト着用検出手段との検出結果に応じて上記回転体に作用する上記モータベルト機構の回転力を制御するモータ回転制御手段と
    を有し、
    上記モータ回転制御手段は、上記ベルト引出し検出手段によりシートベルトの引き出しが検出されてからの経過時間を計測し、該経過時間が予めベルト着用に要する時間に基づき設定された着用所要時間に達しないときに、上記モータベルト機構の上記モータを停止させて上記付勢部材の付勢力のみを上記回転体に作用させ、上記経過時間が着用所要時間に達しても上記ベルト着用検出手段により上記シートベルトの着用が検出されないときに、上記モータベルト機構の上記モータを作動させて上記回転体を巻き取り方向に回転させ、一方、シートベルト着用中において上記急ブレーキ判定手段により急ブレーキ判定が下されたときには、上記シートベルトの着用が検出されないときに比して高いトルクで上記モータベルト機構の上記モータを作動させて上記回転体を巻き取り方向に回転させることを特徴とするシートベルト装置。
  2. 上記モータ回転制御手段は、上記着用所要時間の経過に伴い上記モータが回転した後に上記ベルト引出し検出手段により上記ベルトの巻き取り完了が検出されると、上記モータの作動を停止させることを特徴とする請求項1記載のシートベルト装置。
  3. 上記ベルト引出し検出手段は、上記シートベルトが格納された状態からの引き出し量、上記回転体の回転位置、上記回転体による上記シートベルトの巻き取り量、又は上記シートベルトに係る張力の何れかに応じて上記シートベルトの引き出し状態を検出することを特徴とする請求項1又は2記載のシートベルト装置。
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