JP4257039B2 - 二重管用継手、二重管用継手と二重管とのろう付け方法 - Google Patents

二重管用継手、二重管用継手と二重管とのろう付け方法 Download PDF

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    • F28D7/10Heat-exchange apparatus having stationary tubular conduit assemblies for both heat-exchange media, the media being in contact with different sides of a conduit wall the conduits being arranged one within the other, e.g. concentrically
    • F28D7/106Heat-exchange apparatus having stationary tubular conduit assemblies for both heat-exchange media, the media being in contact with different sides of a conduit wall the conduits being arranged one within the other, e.g. concentrically consisting of two coaxial conduits or modules of two coaxial conduits

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外管と、外管の内部に備えられた内管と、前記両管を連結する連結リブとが、押し出し加工または引き抜き加工にて一体成形された二重管を接続するために用いる二重管用継手、および、二重管用継手と二重管とのろう付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
公知のように、二重管は、第1の流体を流す外管と、外管の内部に備えられ第2の流体を流す内管とを備えている。製造方法から大別すると、二重管には2つのタイプがある。その一つは、外管と内管とをそれぞれ別個独立に製造し、内管を外管内に挿入した状態で外管をしごき加工し、外管内壁に形成した突起部を内管外壁に圧接させるタイプの二重管である。他の一つは、外管と、内管と、外管と内管とを連結する連結リブとを、押し出し加工または引き抜き加工にて一体成形するタイプの二重管である。近年では、製造原価の低減を図る観点から、外管、内管および連結リブを一体成形する後者のタイプの二重管が多用されている。
【0003】
特許第2595578号には、外側ホースと、ゴムからなる内側ホースとの二重管構造を有する配管系の継手が記載されている。
【0004】
しかしながら、上記公報に記載されている継手構造は、外管と内管とが別体で構成されている場合には適用できるものの、外管、内管および連結リブを一体成形した二重管に適用することはできない。
【0005】
そこで、本発明は、外管、内管および連結リブを一体成形した二重管に適用して好適な二重管用継手を提供することを目的とする。
【0006】
さらに、外管、内管および連結リブを一体成形した二重管に適用して好適な、二重管用継手と二重管とのろう付け方法に関する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記する手段により達成される。
【0008】
(1)第1流体を流す外管と、前記外管の内部に備えられ第2流体を流す内管と、前記両管を連結する連結リブとが、押し出し加工または引き抜き加工にて一体成形された二重管を接続するために用いる二重管用継手において、
前記第1流体を流す第1内部通路、および、前記第2流体を流す第2内部通路が形成されたブロック形状の本体部に、
前記第1流体を案内する第1外部管と前記第1内部通路とを連通する第1開口と、
前記第2流体を案内する第2外部管と前記第2内部通路とを連通する第2開口と、
前記外管の一部を除去して前記内管を露出させた外管端末部を、前記外管と前記第1内部通路とを連通させて接合する第1接合部と、
露出した前記内管の内管端末部を、前記内管と前記第2内部通路とを連通させて接合する第2接合部と、を設け、
前記第1と第2の接合部のうちの少なくとも一方に、前記外管端末部または前記内管端末部の先端を係止するストッパを形成し、
前記第1と第2の接合部のうち少なくとも前記第2接合部に、前記内管端末部をろう付けするためのろう材を保持する凹所を形成し、
さらに、前記第1内部通路は、前記本体部の第1の壁面から穿設された止まり孔を備え、
前記第1の壁面に連続する第2の壁面に、前記止まり孔に連通する通孔を形成し、
前記通孔に、前記第1接合部を形成し、
前記止まり孔の開放端に、当該開放端を閉塞する盲栓を取り付けたことを特徴とする二重管用継手。
【0009】
(2)前記凹所は、先細りとなる断面テーパ形状を有していることを特徴とする上記(1)に記載の二重管用継手。
【0013】
)外管と、前記外管の内部に備えられた内管と、前記両管を連結する連結リブとが押し出し加工または引き抜き加工にて一体成形された二重管を、内部通路が形成されたブロック形状の本体部を有する二重管用継手に対して、前記外管の一部を除去して前記内管を露出させた外管端末部を前記本体部の外壁面に臨む第1接合部にろう付けし、露出した前記内管の内管端末部を前記本体部の内部に設けられた第2接合部にろう付けする、二重管用継手と二重管とのろう付け方法において、
前記内管端末部を前記第2接合部に位置決めして配置するとともに前記第2接合部に形成した凹所にろう材が保持されるように配置する工程と、
前記外管端末部を前記第1接合部に位置決めして配置するとともに当該第1接合部にろう材を配置する工程と、
前記凹所の開放口が上を向くように前記本体部を配置した状態で、前記本体部および前記第1接合部を加熱して前記凹所に配置されたろう材および前記第1接合部に配置されたろう材を溶融させ、前記外管端末部を前記第1接合部にろう付けすると同時に前記内管端末部を前記第2接合部にろう付けする工程と、を有し、
さらに、前記内部通路を形成するために前記本体部に穿設された止まり孔の開放端に、当該開放端を閉塞する盲栓を配置するとともに前記開放端と前記盲栓との第3接合部にろう材を配置する工程と、
前記第3接合部を加熱して前記第3接合部に配置されたろう材を溶融させ、前記盲栓を前記第3接合部にろう付けする工程と、を有することを特徴とする二重管用継手と二重管とのろう付け方法。
(4)前記開放口が上に向けられた前記凹所において溶融したろう材を、前記内管端末部と前記本体部との間の隙間に浸透させるように前記凹所に溜めることを特徴とする上記(3)に記載の二重管用継手と二重管とのろう付け方法。
【0014】
(5)前記第1と第2の接合部のうちの少なくとも一方に形成したストッパに、前記外管端末部または前記内管端末部の先端を係止させることにより、前記内管端末部が前記第2接合部に位置決めして配置され、前記外管端末部が前記第1接合部に位置決めして配置されることを特徴とする上記()に記載の二重管用継手と二重管とのろう付け方法。
【0016】
(6)前記外管端末部および前記内管端末部のろう付け工程と、前記盲栓のろう付け工程とを、同時に行うことを特徴とする上記()に記載の二重管用継手と二重管とのろう付け方法。
【0017】
(7)前記外管端末部および前記内管端末部のろう付け工程および前記盲栓のろう付け工程のうち、一方の工程を他方の工程に先立って行うことを特徴とする上記()に記載の二重管用継手と二重管とのろう付け方法。
【0018】
(8)前記ろう付けする工程は、前記本体部を加熱する予備加熱工程と、前記本体部および前記第1接合部を加熱する本加熱工程とを含んでいることを特徴とする上記()に記載の二重管用継手と二重管とのろう付け方法。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
(実施形態1)
図1は、本発明の二重管用継手を適用した実施形態1に係る自動車用空気調和装置を示す概略構成図、図2は、二重管を示す斜視図である。
【0021】
図1に示される自動車用空気調和装置は、いわゆるワンボックスカーなどにおいて使用されるデュアルタイプの自動車用空気調和装置であり、主として前席空調を行う前席用空気調和装置10と、主として後席空調を行う後席用空気調和装置20とを備える。後席用空気調和装置20は、車室内の中央部または後方部付近に設置されている。前席用および後席用の空気調和装置10、20のそれぞれにおいては、インテークユニット11、21で取り入れた空気をユニットケースに導き、当該ユニットケース内のエバポレータEf、Erを通過させて空気を冷却し、この冷却空気をヒータコアHf、Hrにより適宜加熱して所定温度の調和空気とした後に、各種吹出口12、22から車室内に吹出している。ヒータコアHf、Hrの前面には、冷却空気をヒータコアHf、Hrを通過する空気とヒータコアHf、Hrをバイパスして流れる空気とに所定の比率で分岐させるミックスドア13、23が回動自在に設けられている。ヒータコアHf、Hrを通過した空気と、ヒータコアHf、Hrをバイパスした空気とをミックスすることにより、車室内に吹き出す調和空気の温度が所望の温度に調整される。
【0022】
「エバポレータEf、Er」とは、周知のように、膨脹弁Vf、Vrなどで減圧された低温低圧冷媒が内部を流通し、ここに導入された空気を冷媒との熱交換により冷却するものである。また、「ヒータコアHf、Hr」とは、高温のエンジン冷却水が内部を流通し、ここに導入された空気を高温のエンジン冷却水との熱交換により加熱するものである。
【0023】
フロントエバポレータEf、リアエバポレータEr、コンプレッサ31、コンデンサ32、リキッドタンク33および膨張弁Vf、Vrを冷媒導管で接続して、冷房サイクルが構成されている。リキッドタンク33から流出した比較的高温高圧の液冷媒は、エンジンルーム内で分岐された冷媒導管34、35を通って、フロントエバポレータEfおよびリアエバポレータErのそれぞれに導かれる。また、フロントエバポレータEfおよびリアエバポレータErのそれぞれから流出した比較的低温低圧のガス状冷媒は、冷媒導管36、37を通ってエンジンルーム内で合流され、コンプレッサ31に吸入される。
【0024】
本実施形態1では、リアエバポレータErと冷房サイクルとを接続する冷媒導管に二重管を用いており、冷媒導管35、37に接続される第1の二重管100と、リアエバポレータErに接続される第2の二重管200とを有している。これら2本の二重管100、200は、継手40を介して相互に接続されている。そして、リアエバポレータErからの低圧ガス状冷媒(第1流体に相当する)を外管101、201に流し、リキッドタンク33からの高圧液状冷媒(第2流体に相当する)を内管102、202に流している。第1の二重管100の端部においては、二重管用継手50を介して、外管101は冷媒導管37に、内管102は冷媒導管35にそれぞれ接続されている。第2の二重管200の端部においては、二重管用継手60を介して、外管201はリアエバポレータErの出口管24に、内管202は膨張弁入口管25にそれぞれ接続されている。
【0025】
二重管100は、図2に示すように、外管101と、内管102と、外管101と内管102とを連結する連結リブ103とを、アルミニウム材から押し出し加工または引き抜き加工にて一体成形して、形成されている。外管101の外径はφ16〜25mm、内管102の外径はφ6〜12mm程度である。連結リブ103は、外管101と内管102との間に形成される空間を3分割するように設けられている。連結リブ103を3本設けているため、3軸曲げに対するバランスがよく、曲げ設計の自由度が増す。また、押し出し加工などの際におけるバランスもよい。二重管200も同様に形成されているので説明は省略する。
【0026】
リアエバポレータErと冷房サイクルとを接続する冷媒導管に二重管100、200を用いた場合には、低圧冷媒を流す冷媒導管と高圧冷媒を流す冷媒導管とを別体に設けた場合に比較して、次のような利点がある。すなわち、曲げに対する剛性が強くなるため、製造時における曲げ速度などに対する制限が緩やかになり生産性が向上する。2本で一対であった導管が1本となるため、曲げ加工の工数が半減し、加工費が削減される。剛性が強くなるため、輸送時あるいは車体への取付けの際に変形が生じにくく、一方の冷媒導管を他方の冷媒導管にブラケットなどを介して固定する必要がなくコストが低減され、車体への取り付け作業性も向上する。
【0027】
次に、実施形態1に係る二重管用継手50、60の構成を説明する。なお、両二重管用継手50、60は同様に形成されているので、以下の説明では、二重管用継手50を例に挙げて説明する。図3は、実施形態1に係る二重管用継手50を示す断面図である。
【0028】
図示するように、二重管100の端部は、外管101および連結リブ103の一部が除去され、内管102が所定寸法だけ露出した形態に加工されている。二重管用継手50は、このような端末加工処理が予め施された二重管100の端部に、ろう付けにより取付けられる。なお、内管102を露出させた外管101の端末部位を外管端末部101aと指称し、露出した内管102の端末部位を内管端末部102aと指称する。
【0029】
二重管用継手50は、低圧ガス状冷媒を流す第1内部通路540および高圧液状冷媒を流す第2内部通路550が内部に形成されたブロック形状の本体部500を有する。本体部500は、例えば、アルミニウム材から形成されている。本体部500には、第1開口541と、第2開口551とが設けられている。第1開口541は、低圧ガス状冷媒を案内する冷媒導管37(第1外部管に相当する)と第1内部通路540とを連通する。第2開口551は、高圧液状冷媒を案内する冷媒導管35(第2外部管に相当する)と第2内部通路550とを連通する。本体部500にはさらに、外管101と第1内部通路540とを連通させた状態で外管端末部101aを接合する第1接合部510と、内管102と第2内部通路550とを連通させた状態で内管端末部102aを接合する第2接合部520とが設けられている。
【0030】
前記第1内部通路540は、本体部500の図中上側に示される上壁面501(第1の壁面に相当する)から図中下側に示される下壁面504に向けて穿設された止まり孔542を備えている。上壁面501に連続し本体部500の図中左側に示される左壁面503から、止まり孔542に連通する第1通孔543と、第2通孔552とが形成されている。第1通孔543および第2通孔552は、止まり孔542と略直交する方向に沿って伸びている。第1通孔543の左端開口が前記第1開口541を構成し、第2通孔552の左端開口が前記第2開口551を構成している。上壁面501に連続し本体部500の図中右側に示される右壁面502(第2の壁面に相当する)には、止まり孔542に連通する第3通孔560(通孔に相当する)が形成されている。止まり孔542および第1〜第3通孔543、552、560は、切削加工により形成されている。
【0031】
止まり孔542の開放端544には、当該開放端544を閉塞する盲栓531がろう付けにより取り付けられている。第2通孔552の軸線および第3通孔560の軸線は一致し、第3通孔560に第1接合部510が形成され、第2通孔552に第2接合部520が形成されている。第1通孔543および盲栓531により閉塞された止まり孔542により第1内部通路540が形成され、第2通孔552により第2内部通路550が形成されている。
【0032】
第2接合部520には、露出した内管端末部102aの先端に当接して当該内管端末部102aを係止するストッパ521が形成されている。ストッパ521は、第2通孔552に形成した段差部から構成されている。内管端末部102aの先端がストッパ521に当接することにより、内管端末部102aが第2接合部520に位置決めして配置される。第2接合部520にはさらに、内管端末部102aをろう付けするためのろう材522を保持する凹所523が形成されている。凹所523は、内管端末部102aの先端側に向けて先細りとなる断面テーパ形状を有している。凹所523は、第2接合部520に内管端末部102aをろう付けする際には当該凹所523の開放口523aが上に向けられ、ろう材522を仮保持する機能と、溶融したろう材522を溜める機能とを備えている。凹所523を断面テーパ形状にすることにより、ろう付け箇所である内管端末部102aの外周面と第2通孔552の内周面との間の微小な隙間に、溶融したろう材522を導き易くしてある。
【0033】
第3通孔560は段付き形状を有し、第1接合部510にも、外管端末部101aの先端に当接して当該外管端末部101aを係止するストッパ511が形成されている。外管端末部101aの先端がストッパ511に当接することにより、外管端末部101aが第1接合部510に位置決めして配置される。
【0034】
二重管100は、第3通孔560から本体部500内に挿入される。外管端末部101aは、その先端がストッパ511に当接した状態で第1接合部510にろう付けされる。露出した内管端末部102aは、止まり孔542を横切って略まっすぐ延伸し、その先端がストッパ521に当接した状態で第2接合部520にろう付けされる。
【0035】
本体部500には、ボルトやねじなどから構成される締結手段を締結するねじ孔505が形成されている。また、本体部500にはボルトを挿通する通孔506が形成されている。
【0036】
冷媒導管35、37が接続された構成体166あるいはフランジに二重管100を接続する場合には、まず、Oリング168が取り付けられた冷媒導管37を第1開口541に嵌め合わせ、Oリング167が取り付けられた冷媒導管35を第2開口551に嵌め合わせる。次いで、ボルト169により構成体166を本体部500に締結すれば、外管101が第1内部通路540を介して冷媒導管37に連通し、内管102が第2内部通路550を介して冷媒導管35に連通し、二重管100の接続が完了する。Oリング167、168により、冷媒導管35、37を接続した箇所からの冷媒漏れが防止される。なお、冷媒導管35、37が予め接続された構成体166を使用せずに、冷媒導管35、37を各々ビスで本体部500に固定することもできる。
【0037】
第1と第2の開口541、551はともに左壁面503に設けられ、第3通孔560は右壁面502に設けられていることから、冷媒導管35、37および二重管100は同じ方向に沿って延伸する。相互に締結した本体部500および構成体166は、通孔506、170に挿通したボルト(図示せず)により、他の構成体(図示せず)に固定することができる。
【0038】
本実施形態1の二重管用継手50によれば、内管102を露出させた外管端末部101aおよび露出した内管端末部102aを第3通孔560から本体部500内にまっすぐ差し込み、第1と第2の接合部510、520にろう付けする形態であるので、外管101、内管102および連結リブ103を一体成形した二重管100に適用して好適な二重管用継手となる。
【0039】
また、第2接合部520は第2通孔552における図中略右半分の領域に設けているので、内管端末部102aの先端は第2開口551にまで貫通していない。冷媒導管35に設けたOリング167が第2通孔552の内周面に圧接しているため、シール面の加工精度を十分に確保することができ、内管102の内周面にOリング167を圧接させる場合に比較して、良好なシール性を確保することができる。さらに、第2接合部520の内径とシール面の内径とを異ならせてあるため、溶融したろう材522がシール面にまで流れ込むことを防止できる。この点からも良好なシール性を得ることができ、流れ出たろう材522を除去するなどの後処理も不要になる。
【0040】
次に、外管端末部101aを本体部500の外壁面に臨む第1接合部510にろう付けし、内管端末部102aを本体部500の内部に設けられた第2接合部520にろう付けし、盲栓531を本体部500の外壁面に臨む第3接合部530にろう付けする、二重管用継手と二重管100とのろう付け方法について説明する。図4(A)(B)、図5(A)(B)は、二重管用継手と二重管100とのろう付け手順を示す図である。
【0041】
まず、図4(A)に示すように、内管端末部102aにろう材522を嵌め込んで保持した後に、二重管100を第3通孔560から本体部500内に差し込む。このろう材522は、リング形状を有するフラックス入りのリングろうである。
【0042】
次に、図4(B)に示すように、二重管100をさらに差し込み、内管端末部102aの先端を第2接合部520に形成したストッパ521に係止させる。すると、内管端末部102aは、位置決めされた状態で、第2接合部520に配置される。また、リングろう522は、凹所523に保持される。
【0043】
図4(B)に示すように、内管端末部102aの先端をストッパ521に係止させると、外管端末部101aの先端もストッパ511に当接し、外管端末部101aは、位置決めされた状態で、第1接合部510に配置される。次いで、外管端末部101aの外周に沿ってろう材512をリング状に給線し、第1接合部510にろう材512を配置する。ろう材512の配置後にフラックスを塗布する。
【0044】
次に、図5(A)に示すように、第1内部通路540を形成するために本体部500に穿設された止まり孔542の開放端544に、当該開放端544を閉塞する盲栓531を配置するとともに開放端544と盲栓531との第3接合部530にろう材532を配置する。このろう材532は、リング形状を有するフラックス入りのリングろうであり、盲栓531を配置する前に予め、第3接合部530に形成されたテーパ部533に配置されている。
【0045】
次に、図5(B)に示すように、凹所523の開放口523aが上を向くように本体部500を配置した状態で、本体部500、第1接合部510および第3接合部530を加熱し、第2接合部520の凹所523に配置されたリングろう522、第1接合部510に配置されたろう材512および第3接合部530に配置されたリングろう532を溶融させ、第1接合部510への外管端末部101aのろう付け、第2接合部520への内管端末部102aのろう付、および、第3接合部530への盲栓531のろう付けを同時に行う(ろう付け工程)。
【0046】
このように外管端末部101a、内管端末部102aおよび盲栓531の3箇所を同時にろう付けできるため、二重管用継手50と二重管100との接合作業を容易かつ迅速に行うことができる。
【0047】
第1接合部510および第3接合部530は本体部500の外壁面に臨んでいることから、ろう付け後に必要な補修を加えることは比較的容易である。ところが、内管端末部102aは本体部500内部の第2接合部520にろう付けされることから、後に補修を加えることはできず、第2接合部520におけるろう付けが確実でなければ、二重管用継手50および二重管100の全てが不良品となってしまう。
【0048】
ここで、本実施形態1では、ろう材522を保持する凹所523を第2接合部520に設け、かつ、ろう付けする際には当該凹所523の開放口523aを上に向けているため、凹所523は、ろう材522を仮保持する機能と、溶融したろう材522を溜める機能とを十分に発揮する。このため、溶融したろう材522は、凹所523からろう付け箇所以外の他の部位にこぼれ出ることがなく、内管端末部102aの外周面と第2通孔552の内周面との間の微小な隙間に毛管作用によって十分に浸透する。したがって、内管端末部102aを必要かつ十分な強度の下で第2接合部520に接合することができ、第2接合部520からの冷媒漏れを確実に防止することができ、不良品の発生を抑えることができる。
【0049】
本体部500の熱容量は外管端末部101a、内管端末部102aおよび盲栓531に比べて大きいが、良好なろう付けを行うためには、これら熱容量が異なる種々の部材の昇温スピードをできるだけ均一にする必要がある。加熱源としてのバーナやトーチの本数、加熱位置、温度、熱量などは、各部材の昇温スピードの均一化を図るため、適切な値に設定されている。
【0050】
さらに、各部材の昇温スピードのさらなる均一化を図るため、ろう付け工程に、熱容量が大きい本体部500を予備的に加熱する予備加熱工程と、本体部500、第1接合部510および第3接合部530を加熱する本加熱工程とを含めてもよい。本加熱工程は、予備加熱工程により本体部500の温度を所定の温度にまで高めた後に行う。
【0051】
(実施形態1の変形例)
二重管用継手50と二重管100とのろう付け作業において、リングろう522を内管端末部102aに予め嵌め込んでおく形態を示したが、凹所523にリングろうを予め配置しておき、これに内管端末部102aを差し込む手順でもよい。
【0052】
また、外管端末部101aおよび内管端末部102aのろう付けと、盲栓531のろう付けとを、3箇所同時に行う工法を示したが、外管端末部101aおよび内管端末部102aのろう付け工程および盲栓531のろう付け工程のうち、一方の工程を他方の工程に先立って行ってもよい。つまり、盲栓531の1箇所だけを先にろう付けし、その後に、外管端末部101aおよび内管端末部102aの2箇所をろう付けしてもよい。これとは逆に、外管端末部101aおよび内管端末部102aの2箇所を先にろう付けし、その後に、盲栓531の1箇所をろう付けしてもよい。
【0053】
また、ろう材512、522、532の形態は適宜改変することができる。例えば、第2接合部520および第3接合部530に配置するろう材として、フラックス入りリングろう522、532に代え、リングろうを配置してからフラックスを塗布したものでもよい。第1接合部510に配置するろう材512として、フラックス入りリングろうを用いてもよく、この場合には、外管端末部101aに予め嵌め込んでおくのが好ましい。
【0054】
また、ろう材522を保持する凹所523を第2接合部520にのみ形成した例を図示したが、第1接合部510にも形成してもよい。また、内管端末部102aまたは外管端末部101aの一方が位置決めされると他方も位置決めされることになる。このため、第1と第2の接合部510、520のうちの少なくとも一方にだけ、ストッパ611または621を設けてもよい。
【0055】
内管端末部102aが直管形状の場合を図示したが、第2接合部520が内管102外径よりも大きな内径寸法を有する場合には、内管端末部102aに、第2接合部620に嵌め合わされる拡開されたフレアー部を設けてもよい。このフレアー部は、内管端末部102aをパンチ加工にてフレアー加工することにより形成される。外管端末部101aについても同様のことが言える。また、フレアー部とは逆に、内管端末部102aや外管端末部101aの管径を小さくして、縮管部を設けてもよい。
【0056】
(実施形態2)
図6は、実施形態2に係る二重管用継手50aを示す断面図である。
【0057】
実施形態2の二重管用継手50aは、盲栓531を廃止した点で、実施形態1と相違する。
【0058】
二重管用継手50aは、実施形態1と同様に、第1内部通路640および第2内部通路650が内部に形成されたブロック形状の本体部600を有する。本体部600には、第1開口641と、第2開口651と、外管端末部101aを接合する第1接合部610と、内管端末部102aを接合する第2接合部620とが設けられている。
【0059】
第1内部通路640は、本体部600の図中右側に示される右壁面602(壁面に相当する)から図中左側に示される左壁面603に向けて穿設された止まり孔642を備えている。止まり孔642は、右壁面602寄りの大径の基端孔642aと、左壁面603寄りの小径の先端孔642bとからなる段付き形状を有する。右壁面602に連続し本体部600の図中上側に示される上壁面601から、止まり孔642の基端孔642aに連通する第1通孔643と、先端孔642bに連通する第2通孔652とが形成されている。第1通孔643および第2通孔652は、止まり孔642と略直交する方向に沿って伸びている。第1通孔643の上端開口が第1開口641を構成し、第2通孔652の上端開口が第2開口651を構成している。止まり孔642および第1、第2通孔643、652は、切削加工により形成されている。
【0060】
止まり孔642の開放端644に第1接合部610が設けられ、先端孔642bに第2接合部620が設けられている。第1通孔643および基端孔642aにより第1内部通路640が形成され、第2通孔652および先端孔642bにより第2内部通路650が形成されている。
【0061】
第2接合部620にはストッパ621と凹所623とが形成され、第1接合部610にはストッパ611が形成されている。
【0062】
二重管100は、止まり孔642の開放端644から本体部600内に挿入される。外管端末部101aは、その先端がストッパ611に当接した状態で第1接合部610にろう付けされる。露出した内管端末部102aは、基端孔642aを横切って略まっすぐ延伸し、その先端がストッパ621に当接した状態で第2接合部620にろう付けされる。
【0063】
第1と第2の開口641、651はともに上壁面601に設けられ、開放端644は右壁面602に位置することから、冷媒導管35、37および二重管100が延伸する方向は90度をなす。
【0064】
本実施形態2の二重管用継手50aによっても、外管端末部101aおよび内管端末部102aを開放端644から本体部600内に差し込み、第1と第2の接合部610、620にろう付けする形態であるので、外管101、内管102および連結リブ103を一体成形した二重管100に適用して好適な二重管用継手となる。
【0065】
また、止まり孔642を切削加工するために右壁面602に生じた開放端644に二重管100が直接取り付けられるため、開放端644を実施形態1で示した盲栓531により閉塞する必要がない。したがって、二重管用継手50に比べて、ろう付け個所が1ヶ所減るため、その分だけ、品質管理が簡単になり、コスト面で有利なものとなる。
【0066】
次に、二重管用継手50aと二重管100とのろう付け方法について説明する。図7は、実施形態2のろう付け工程時の状態を示す図である。
【0067】
まず、実施形態1と同様に、内管端末部102aにフラックス入りリングろう622を嵌め込んで保持した後、二重管100を止まり孔642の開放端644から本体部600内に差し込む。
【0068】
次に、二重管100をさらに差し込み、内管端末部102aの先端を第2接合部620に形成したストッパ621に係止させる。すると、内管端末部102aは、位置決めされた状態で、第2接合部620に配置され、リングろう622は凹所623に保持される。
【0069】
内管端末部102aの先端をストッパ621に係止させると、外管端末部101aの先端もストッパ611に当接し、外管端末部101aは、位置決めされた状態で、第1接合部610に配置される。次いで、外管端末部101aの外周に沿ってろう材612をリング状に給線し、第1接合部610にろう材612を配置する。ろう材612の配置後にフラックスを塗布する。
【0070】
次に、図7に示すように、凹所623の開放口623aが上を向くように本体部600を配置した状態で、本体部600および第1接合部610を加熱し、凹所623に配置されたリングろう622および第1接合部610に配置されたろう材612を溶融させ、第1接合部610への外管端末部101aのろう付け、および、第2接合部620への内管端末部102aのろう付を同時に行う(ろう付け工程)。
【0071】
このように外管端末部101aおよび内管端末部102aの2箇所を同時にろう付けできるため、二重管用継手と二重管100との接合作業を容易かつ迅速に行うことができる。
【0072】
さらに、実施形態1と同様に、凹所623の機能により、内管端末部102aを必要かつ十分な強度の下で第2接合部620に接合することができ、第2接合部620からの冷媒漏れを確実に防止することができ、不良品の発生を抑えることができる。
【0073】
本体部600、外管端末部101aおよび内管端末部102aの昇温スピードの均一化を図るため、実施形態1と同様に、加熱源としてのバーナの本数などは適切な値に設定されている。また、ろう付け工程において、本体部600を予備的に加熱する予備加熱工程と、本体部600および第1接合部610を加熱する本加熱工程とを含めてもよい。
【0074】
(実施形態3)
図8は、実施形態3に係る二重管用継手50bを示す断面図である。
【0075】
実施形態3の二重管用継手50bは、冷媒導管35、37との接続構造の点で、実施形態1、2と相違する。
【0076】
二重管用継手50、50aでは、第1開口541、641、第2開口551、651は、冷媒導管35、37の先端が嵌め合わされるメス型に構成されている。一方、二重管用継手50bの第1、第2開口741、751は、オス形状を有する第1突部745および第2突部755に形成されている。第1、第2突部745、755に形成されたリング溝には、冷媒漏れを防止するOリング746、756がそれぞれ取り付けられている。
【0077】
冷媒導管35、37が接続された構成体166に二重管100を接続する場合には、第1突部745および第2突部755を、構成体166に形成された孔部に嵌め合わせる。次いで、ボルト169を締結すれば、外管101が第1内部通路740を介して冷媒導管37に連通し、内管102が第2内部通路750を介して冷媒導管35に連通して、二重管100の接続が完了する。
【0078】
その他の構造およびろう付け手順は実施形態2と同様であるので、説明は省略する。
【0079】
かかる構成によっても、実施形態2と同様に、ろう付け個所が1ヶ所減るのに伴って品質管理が簡単になり、コスト面で有利なものとなる。
【0080】
(二重管100の端末加工処理)
次に、二重管100の端末加工処理について概説する。
【0081】
まず、図2中仮想線で示すように、二重管端部から内管102の露出長さに応じた箇所に、内管外周面102aに達するまでスリット104を入れる。次に、内管外周面102aに接続される連結リブ103の基端を、二重管端部から軸方向に沿って切断していく。このとき、内管内周面102bをガイドとして回転しつつ、軸方向に沿って移動する切断工具が用いられる。当該切断工具は内管内周面102bをガイドとして回転することから、内管102の位置が径方向にずれていても内管102の肉厚を均一に保ちながら、連結リブ103を軸方向に切断していくことが可能となる。連結リブ103の切断をスリット104まで行えば、外管101および連結リブ103が内管102から除去され、内管102の一部が露出する。
【0082】
外管101および連結リブ103を二重管端部から軸方向に切削していく従来の加工方法では、外管101および連結リブ103の一部を除去した外管端末部101aにバリが発生するため、当該バリを除去するための仕上げ加工が必要である。これに対して、本実施形態のようにスリット104を予め形成しておけば、外管端末部101aにバリが発生しないので仕上げ加工が不要となり、その分だけ加工作業を簡素化できる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項に記載の発明によれば、外管、内管および連結リブを一体成形した二重管に適用して好適な二重管用継手であり、ストッパにより二重管を本体部に対して位置決めでき、さらに、凹所でろう材を保持することにより内管端末部の接合が強固なものとなり、第2接合部からの冷媒漏れを確実に防止することができる
【0084】
請求項に記載の発明によれば、内管端末部と本体部との間の隙間にろう材を導き易く、内管端末部の接合がより強固なものとなる。
【0085】
請求項、5に記載の発明によれば、二重管を本体部に対して位置決めした状態で、外管端末部および内管端末部の2箇所を同時にろう付けでき、二重管用継手と二重管との接合作業を容易かつ迅速に行うことができる。さらに、凹所でろう材を保持することにより内管端末部の接合が強固なものとなり、第2接合部からの冷媒漏れを確実に防止することができる。
請求項4に記載の発明によれば、内管端末部と本体部との間の隙間にろう材を導き易く、内管端末部の接合がより強固なものとなる。
【0086】
さらに請求項、7に記載の発明によれば、内部通路を形成するために本体部に穿設された止まり孔の開放端が残存する形態の二重管用継手であっても、開放端を盲栓で閉塞することができる。
【0087】
請求項に記載の発明によれば、外管端末部、内管端末部および盲栓の3箇所を同時にろう付けでき、二重管用継手と二重管との接合作業を一層容易かつ迅速に行うことができる。
【0088】
請求項に記載の発明によれば、本体部の熱容量が外管端末部や内管端末部に比べて大きい場合でも、これらの昇温スピードの均一化を図って、良好なろう付けを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の二重管用継手を適用した実施形態に係る自動車用空気調和装置を示す概略構成図である。
【図2】 二重管を示す斜視図である。
【図3】 実施形態1に係る二重管用継手を示す断面図である。
【図4】 図4(A)(B)は、二重管用継手と二重管とのろう付け手順を示す図である。
【図5】 図5(A)(B)は、二重管用継手と二重管とのろう付け手順を示す図である。
【図6】 実施形態2に係る二重管用継手を示す断面図である。
【図7】 実施形態2のろう付け工程時の状態を示す図である。
【図8】 実施形態3に係る二重管用継手50bを示す断面図である。
【符号の説明】
35…冷媒導管(第2外部管)
37…冷媒導管(第1外部管)
50、50a、50b、60…二重管用継手
100…二重管100
101 …外管
101a…外管端末部101a
102 …内管
102a…内管端末部102a
103…連結リブ
500、600…ブロック形状の本体部
501…上壁面(第1の壁面)
502…右壁面(第2の壁面)
510、610…第1接合部
511、521、611、621…ストッパ
512、522、532、612、622…ろう材
520、620…第2接合部
523、623…凹所
523a、623a…開放口
530…第3接合部
531…盲栓
540、640、740…第1内部通路
541、641、741…第1開口
542、642…止まり孔
544、644…開放端
550、650、750…第2内部通路
551、651、751…第2開口
560…第3通孔(通孔)
602…右壁面(壁面)

Claims (8)

  1. 第1流体を流す外管(101)と、前記外管(101)の内部に備えられ第2流体を流す内管(102)と、前記両管を連結する連結リブ(103)とが、押し出し加工または引き抜き加工にて一体成形された二重管(100)を接続するために用いる二重管用継手において、
    前記第1流体を流す第1内部通路(540)、および、前記第2流体を流す第2内部通路(550)が形成されたブロック形状の本体部(500)に、
    前記第1流体を案内する第1外部管(37)と前記第1内部通路(540)とを連通する第1開口(541)と、
    前記第2流体を案内する第2外部管(35)と前記第2内部通路(550)とを連通する第2開口(551)と、
    前記外管(101)の一部を除去して前記内管(102)を露出させた外管端末部(101a)を、前記外管(101)と前記第1内部通路(540)とを連通させて接合する第1接合部(510)と、
    露出した前記内管(102)の内管端末部(102a)を、前記内管(102)と前記第2内部通路(550)とを連通させて接合する第2接合部(520)と、を設け、
    前記第1と第2の接合部(510、520)のうちの少なくとも一方に、前記外管端末部(101a)または前記内管端末部(102a)の先端を係止するストッパ(511、521)を形成し、
    前記第1と第2の接合部(510、520)のうち少なくとも前記第2接合部(520)に、前記内管端末部(102a)をろう付けするためのろう材(522)を保持する凹所(523)を形成し、
    さらに、前記第1内部通路(540)は、前記本体部(500)の第1の壁面(501)から穿設された止まり孔(542)を備え、
    前記第1の壁面(501)に連続する第2の壁面(502)に、前記止まり孔(542)に連通する通孔(560)を形成し、
    前記通孔(560)に、前記第1接合部(510)を形成し、
    前記止まり孔(542)の開放端(544)に、当該開放端(544)を閉塞する盲栓(531)を取り付けたことを特徴とする二重管用継手。
  2. 前記凹所(523)は、先細りとなる断面テーパ形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の二重管用継手。
  3. 外管(101)と、前記外管(101)の内部に備えられた内管(102)と、前記両管を連結する連結リブ(103)とが押し出し加工または引き抜き加工にて一体成形された二重管(100)を、内部通路が形成されたブロック形状の本体部(500)を有する二重管用継手に対して、前記外管(101)の一部を除去して前記内管(102)を露出させた外管端末部(101a)を前記本体部(500)の外壁面に臨む第1接合部(510)にろう付けし、露出した前記内管(102)の内管端末部(102a)を前記本体部(500)の内部に設けられた第2接合部(520)にろう付けする、二重管用継手と二重管とのろう付け方法において、
    前記内管端末部(102a)を前記第2接合部(520)に位置決めして配置するとともに前記第2接合部(520)に形成した凹所(523)にろう材(522)が保持されるように配置する工程と、
    前記外管端末部(101a)を前記第1接合部(510)に位置決めして配置するとともに当該第1接合部(510)にろう材(512)を配置する工程と、
    前記凹所(523)の開放口(523a)が上を向くように前記本体部(500)を配置した状態で、前記本体部(500)および前記第1接合部(510)を加熱して前記凹所(523)に配置されたろう材(522)および前記第1接合部(510)に配置されたろう材(512)を溶融させ、前記外管端末部(101a)を前記第1接合部(510)にろう付けすると同時に前記内管端末部(102a)を前記第2接合部(520)にろう付けする工程と、を有し、
    さらに、前記内部通路を形成するために前記本体部(500)に穿設された止まり孔(542)の開放端(544)に、当該開放端(544)を閉塞する盲栓(531)を配置するとともに前記開放端(544)と前記盲栓(531)との第3接合部(530)にろう材(532)を配置する工程と、
    前記第3接合部(530)を加熱して前記第3接合部(530)に配置されたろう材(532)を溶融させ、前記盲栓(531)を前記第3接合部(530)にろう付けする工程と、を有することを特徴とする二重管用継手と二重管とのろう付け方法。
  4. 前記開放口(523a)が上に向けられた前記凹所(523)において溶融したろう材(522)を、前記内管端末部(102a)と前記本体部(500)との間の隙間に浸透させるように前記凹所(523)に溜めることを特徴とする請求項3に記載の二重管用継手と二重管とのろう付け方法。
  5. 前記第1と第2の接合部(510、520)のうちの少なくとも一方に形成したストッパ(511、521)に、前記外管端末部(101a)または前記内管端末部(102a)の先端を係止させることにより、前記内管端末部(102a)が前記第2接合部(520)に位置決めして配置され、前記外管端末部(101a)が前記第1接合部(510)に位置決めして配置されることを特徴とする請求項に記載の二重管用継手と二重管とのろう付け方法。
  6. 前記外管端末部(101a)および前記内管端末部(102a)のろう付け工程と、前記盲栓(531)のろう付け工程とを、同時に行うことを特徴とする請求項に記載の二重管用継手と二重管とのろう付け方法。
  7. 前記外管端末部(101a)および前記内管端末部(102a)のろう付け工程および前記盲栓(531)のろう付け工程のうち、一方の工程を他方の工程に先立って行うことを特徴とする請求項に記載の二重管用継手と二重管とのろう付け方法。
  8. 前記ろう付けする工程は、前記本体部(500)を加熱する予備加熱工程と、前記本体部(500)および前記第1接合部(510)を加熱する本加熱工程とを含んでいることを特徴とする請求項に記載の二重管用継手と二重管とのろう付け方法。
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