JP4256672B2 - プリンタ制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両面オーバーレイ重ね合わせ可能な両面印刷プリンタ制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
汎用コンピュータの印刷業務は、フォーム定義作成アプリケーション/オーバーレイデータ作成アプリケーションを使用し、フォーム定義及びオーバーレイなどの印刷資源を作成する一方で、データベースより印刷データを生成するユーザアプリケーションも作成する構成となっている。
【0003】
この印刷データ群はオーバーレイデータ、フォーム定義データ、印刷データの順で1ジョブとして汎用コンピュータからプリンタに送信される。プリンタは受信したフォーム定義データの指示に従い、受信頁に合わせてオーバーレイを受信頁データに重ねて印刷する仕様であり、受信頁データのない場合(片面印刷時の裏面)にはオーバーレイを印刷できなかった。そのためダミー頁を挿入するユーザアプリケーション変更と両面指示をするフォーム定義アプリケーション開発が必要だった。
【0004】
オープンシステムにおけるクライアントPCを用いた印刷業務では、ダイレクトメール印刷のような業務を行う場合、プリンタドライバーにより両面指示の連続したデータのみの送信が必要で、アプリケーション側で偶数頁に白紙を挿入し、オーバーレイをマージしする両面印刷データを作る必要があった。その為通信トラフィックの増大などが問題になっていた。
【0005】
一方、市販のプリンタには、定型フォーマットをオーバーレイとしてハードデスクなどの記録媒体に登録し、受信頁データに重ね合わせするオペレータコントロールパネル機能を持つものがあるが、受信頁データに重ねるのみで、片面印刷時などの受信頁データのない裏面にオーバーレイを重ねることが出来なかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のプリンタ装置では、ダイレクトメール印刷業務などの、裏面に定型フォーマットを印刷し表面に名前などの部分可変データ印刷する業務において、上位アプリケーションのプロクラム開発工数が非常にかかった。また、上位ホストからの裏面用ダミー頁データの送信による通信トラフィック増大の問題もあった。
【0007】
本発明の目的は、片面印刷時の裏面のように受信頁データの無い頁にもオーバーレイ印刷を可能とし、ユーザの両面印刷業務の開発工数低減と、裏面用データ転送回避による通信トラフィックの改善が可能なプリンタを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、プリンタのオペレータコントロールパネルでプリンタ内蔵オーバーレイを裏面に印刷指示する手段と、オペレータに指示されたときにホストからの片面印刷指示データを無視して両面印刷動作を行う手段と、オーバーレイをマージすべき受信データがない時(片面印刷時の裏面用印刷データ)にオーバーレイデータを強制的に頁データフォーマットしてプリンタに送信する手段を設けることを特徴とする。
オーバーレイ印刷機能を有する両面印刷プリンタの印刷制御装置において、該印刷制御装置は、オーバーレイデータを格納するパージバッファメモリ部と、オーバーレイデータを強制挿入する固定オーバーレイ印刷の有無を表面及び裏面毎に指定可能な操作パネルと、該操作パネルから指定された前記表面用及び裏面用固定オーバーレイ印刷実行フラグを記憶する実行用パラメータテーブル部と、該フラグを参照して受信印刷データの各ページデータと指定オーバーレイとをマージして描画データを生成する描画部と、該描画部で生成された描画データをプリンタエンジンに送信する印刷制御部とを備え、前記描画部は、前記裏面用固定オーバーレイ印刷実行フラグがオンの場合は、前記受信印刷データの指示内容が片面用か両面用かを判断し、片面用の場合は、前記印刷制御部に強制両面印刷指示を行い、且つ、指定オーバーレイデータにて裏面印刷用の描画データを生成することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態の具体例を説明する。
【0010】
図1は制御装置のブロック図であり、本図でプリンタ制御部の動作について説明する。
【0011】
この装置は、スプール制御部1aと、ハードディスク制御部1bと、ハードディスク1cと、描画部1dと、ページバッファメモリ部1eと、印刷制御部1fと、エンジン制御部1gと、実行用パラメータテーブル部1hと、ユーザインターフェース部1Iと、オペレータコントロールパネル1jとで構成されている。
【0012】
汎用コンピュータから送信されたオーバーレイ、フォーム定義データ及び頁データを図1のスプール制御部1aの受信部が受信後、スプール制御部1aはハードディスク制御部1bを介して、ハードディスク1cに格納する。クライアントPCからの受信データも同様に格納される。
【0013】
内蔵オーバーレイを作成する場合は、クライアントPCから受信したデータ群を、オペレータ操作員によりオペレータコントロールパネル1kを介して、ユーザインターフェース部1jが実行用パラメーターテーブル部1Iに登録する。
【0014】
描画部1dは、実行用パラメータテーブル部1Iに自動/手動印刷のフラグを参照し、自動印刷の場合はスプール制御部1aの起動要求により、実行用パラメータテーブル部1Iのその他パラメータを参照して、印刷データをページバッファメモリ部1eに描画データに展開する。この時、ページバッファメモリ部1eは、印刷データとは別に指定されたオーバーレイを専用のエリアに描画データとして格納する。ページバッファメモリ部1eの書き込み終了にて、印刷制御部1fは実行用パラメータテーブル部1Iのコピー数、オーバーレイ有り無し、両面・片面印刷指示を参照して、ページバッファメモリ部1eの内容をエンジン制御部1gを介してプリンタエンジンに出力する。
【0015】
図2は、オペレータコントロールパネルのイニシャル時表示例である。ファンクションメニューバのParameter 2cを押下することで色々なパラメータを設定可能である。このParameter 2cに、受信データ頁に有効なOverlay機能設定画面とは別に、上位ホストデータに関係なく固定的に表裏両方にオーバーレイを印刷する機能(FixedOverlay機能と称す)設定画面を設ける手段を実施する。
【0016】
図3は、このFixedOverlay機能設定画面3aである。FixedOverlay機能設定画面3aでは、FixedOverlayのEnable・Disable 3bを選択表示する項目と Front・Back 3cを選択する項目がある。また。使用するOverlayを選択するLIST表示ボタン3eを有す。本パネルは各種設定後の値をSaveする機能があり、オペレータの使い勝手を向上している。
【0017】
次に、図4を用いてユーザインターフェイス部1jに実現したFixedOverlay機能画面制御フローについて説明する。
【0018】
オペレータコントロールパネル1kを制御すると、実行用パラメータテーブル部1IにFixedOverlay 機能用管理フラグテーブル(名称FO、FOF、FOBの3種類)を設定した。FOはFixedOverlayの有効・無効用フラグ名称であり、FOFは表面用オーバーレイあり・なし、FOBは裏面用オーバーレイあり・なしを格納するフラグ名称である。制御フローのステップ4aでは、この初期値を読み込み現在の設定を定型フォーマット表示する。
【0019】
ステップ4bでは、Disable/Enable3bを判断し、オペレータが固定オーバーレイを使用したいとき、ステップ4cでFixedOverlay実行フラグFOに1を代入する。
【0020】
次に、ステップ4dにて選択された表面か裏面かを判断し、ステップ4eにてそれぞれの表面fixedOverlay実行フラグFOF・裏面fixedOverlay実行フラグFOBに1を代入する。(両方設定可能)。その後ステップ4fにて該当項目を黒塗り表示する。
【0021】
更に、Overlayを選択したいときはOverlay変更ボタン3dを押下し、ステップ4gにて判定し、ステップ4hで重ね合わせしたいOverlayを登録listからプルダウン方式で表示選択し格納する。
【0022】
最後に、Saveキー3g押下時は変更点をステップ4nでハードディスクに格納し、かつ、ステップ4mで一時保管のメモリ上に格納し終了する。Cancelキー3hが押下した場合は、ステップ4lにて初期値に戻す処理を行い終了する。
【0023】
次に、図5の描画部の制御フロー図を用いて、展開時の説明をする。
【0024】
描画部1dは実行用パラメータテーブル部1IからフラグFO・FOF・FOB及びOverlayデータ名を参照する。ステップ5aにてFixedOverlay実行フラグFOが1と判断したら最初にステップ5bでFixedOverlay表面実行フラグFOFを参照して1のとき、ステップ5cでページバッファメモリ部1eに指定オーバーレイと表面用受信データをマージして描画データにする。
【0025】
ステップ5dでFixedOverlay裏面実行フラグFOBが1のときは、ステップ5eで受信データが片面用か両面用かを判断し、片面用の受信データであればステップ5fの印刷制御部1fに両面印刷指示処理を行う。
【0026】
ステップ5gでページバッファメモリ部1eに指定オーバーレイと裏面用受信データをマージして描画データにする。裏面受信データがない場合は指定オーバーレイを描画データにする。ステップ5hでは、両面画像を1頁ずつ管理し印刷制御部1fに起動をかける。印刷制御部1fはプリンタエンジンの両面印刷メカニズムに合った方法で描画データをプリンタエンジンに送信する。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、プリンタ側のオペレータコントロールパネルのSWを押下するだけで、開発済み連続紙用片面印刷ユーザアプリケーションをそのままに使用できるようにした。この時、新規両面印刷ユーザアプリケーション開発の手間を無くし、ホストでの裏面ダミーデータ挿入による転送データ量増大を抑止した。これにより、印刷業務全般の効率向上を可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】 印刷装置のブロック図である。
【図2】 オペレータコントロールパネルの表示例である。
【図3】 FixedOverlay設定画面の表示例である。
【図4】 ユーザインターフェース制御部追加制御フローである。
【図5】 描画部の制御フローである。
【符号の説明】
1a:スプール制御部、1b:ハードディスク制御部、1c:ハードディスク、1d:描画部、1e:ページバッファメモリ制御部、1f:印刷制御部、1g:エンジン制御部、1h:実行用パラメータテーブル部、1I:ユーザインターフェース制御部、1j:オペレータ操作員用パネル、2a:Fileキー、2b:Setupキー、2c:Parameterキー、2d:abortキー、2e:Readyキー、2f:Stopキー、2g:Resetキー、2h:NPROキー、3a:FixedOverlay設定画面、3b:FixedOverlayのDisable/enableキー、3c:Front/Back選択キー 3d:登録Overlay表示キー、3e:登録Overlay表示キー押下時のlist画面、3f:Okキー、3g:Saveキー、3h:Cancelキー、4a〜4m:ユーザインターフェース部1Iの処理ステップ、5a〜5h:描画部1dの処理ステップである。

Claims (1)

  1. オーバーレイ印刷機能を有する両面印刷プリンタの印刷制御装置において、
    該印刷制御装置は、オーバーレイデータを格納するパージバッファメモリ部と、オーバーレイデータを強制挿入する固定オーバーレイ印刷の有無を表面及び裏面毎に指定可能な操作パネルと、該操作パネルから指定された前記表面用及び裏面用固定オーバーレイ印刷実行フラグを記憶する実行用パラメータテーブル部と、該フラグを参照して受信印刷データの各ページデータと指定オーバーレイとをマージして描画データを生成する描画部と、該描画部で生成された描画データをプリンタエンジンに送信する印刷制御部とを備え、
    前記描画部は、前記裏面用固定オーバーレイ印刷実行フラグがオンの場合は、前記受信印刷データの指示内容が片面用か両面用かを判断し、片面用の場合は、前記印刷制御部に強制両面印刷指示を行い、且つ、指定オーバーレイデータにて裏面印刷用の描画データを生成することを特徴とする印刷制御装置。
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