JP4255684B2 - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学機器の光走査装置、特にデジタル複写機、レーザプリンター、レーザプロッター、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられる光走査装置、及びその光走査装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザープリンターの書込光学系は、光ビームをポリゴンミラーを用いて主走査方向に走査することにより画角(走査角、以降、走査角に統一)を得て、像担持体である感光体上で結像している。プリンターの高画質化を進める為には、ビームの集光スポット径を小さくする必要があるが、その集光スポット径はレーザーの波長と焦点距離の積に比例するので、(1)レーザーの波長を短くする方法と、(2)焦点距離を短くする方法が考えられる。(1)レーザーの波長を短くする場合は、青色レーザーダイオードを用い、それに対応したレンズ等の光学系の設計が必要となる。また、(2)焦点距離を短くする場合は、光ビームを偏向させる偏向部以降の光学系を感光体に近づける必要がある。その場合、主走査方向の画素の均一化の為には、一つの偏向部では実現が難しく、複数のモジュール化された偏向部を主走査方向に配置して使用する必要がある。一つの偏向部を用いる方式を一括走査方式と呼ぶのに対して、複数のモジュール化された偏向部を主走査方向に配置して使用する方式を分割走査方式と呼ぶ。
【0003】
従来の光走査装置においては光ビームを走査する偏向器としてポリゴンミラーやガルバノミラーが用いられるが、より高解像度な画像と高速プリントを達成するにはこの回転をさらに高速にしなければならず、軸受の耐久性や風損による発熱、騒音が課題となり、高速走査に限界がある。
これに対し、近年シリコンマイクロマシニングを利用した光偏向器の研究が進められており、下記の特許文献1や特許文献2に開示されるようにSi基板で可動ミラーとそれを軸支するトーションバーを一体形成した方式が提案されている。この方式によれば共振を利用して往復振動させるので高速動作が可能であるにもかかわらず、騒音が低いという利点がある。さらに可動ミラーを回転する駆動力も小さくて済むので消費電力も低く抑えられる。
【0004】
また、マイクロミラーの中にも駆動方式の違いにより、主に電磁力方式、圧電方式、静電気力方式の三つがある。電磁力方式、圧電方式は大きな走査角が得られ易い反面、永久磁石や圧電素子を使うため部品点数が多く、小型化もし難い。それに対し、静電気力方式は小型化がし易い反面、走査角と駆動電圧がトレードオフのような関係にあり、大きな走査角を得難い。そこで、静電気力方式については、マイクロミラーに対向する位置に反射ミラー(以降、対向ミラーと呼ぶ)を設け、マイクロミラーと対向ミラー間で多重反射を起こさせ、大きな走査角を得ようとする試みがある。
【0005】
【特許文献1】
特許第2722314号公報
【特許文献2】
特許第3011144号公報
【特許文献3】
特開平4−80709号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述の特許文献1や特許文献2に開示されているように、Si基板で可動ミラーとそれを軸支するトーションバーを一体形成した方式が提案されている。この方式によれば共振を利用して往復振動させるので高速動作が可能であるにもかかわらず、騒音が低いという利点がある。さらに可動ミラーを回転する駆動力も小さくて済むので消費電力も低く抑えられる。
【0007】
その反面、共振振動ミラーで光ビームを走査すると振幅が微小であるため、従来の偏向器、例えばポリゴンミラーと同様な記録幅を得るには走査角を拡大する手段が必要となる。特許文献3では回転鏡に対向して固定鏡を設け多重反射した例が開示されている。この方式によれば容易に走査角を拡大できるが、図6(a)に図示するように、ミラー面法線に対して副走査方向に角度αをもって光ビームを入射した場合、偏向された走査線の軌跡は曲がりを生じ、画像品質を劣化させる要因となる。同様に図6(b)に示すように、逆方向から角度−αをもって入射した場合、上記とは反転した走査線の軌跡を描くことになる。
【0008】
従って、ミラー法線に対して正の入射角を有する反射に伴う曲がりと、負の入射角を有する反射に伴う曲がりとをほぼ等しくしてキャンセルすることで走査線を直線に補正できる。これを実現するためには可動ミラー面に対向して副走査方向に所定角度傾斜した反射面を配備し、入射角の正負を逆転して再度可動ミラー面に入射させる必要がある。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、可動ミラー面に対向して所定傾斜角度を有する対向ミラーを、高精度の傾斜角度で、高精度に位置決め配備できる構成の光走査装置を提供するとともに、多重反射に伴う走査線の曲がりを補正することができる構成の光走査装置を提供することを目的としている。そして、その光走査装置を備え高品位な画像記録を行うことができる画像形成装置を提供することを目的としている。
【0010】
さらに詳しく言えば、本発明では、光走査装置の対向ミラー基板の反射面を高精度のミラー面にすること、対向ミラー基板を低コストで作製すること、対向ミラー基板の傾斜角の調整マージンのある作製方法を提供すること、対向ミラー基板の精度の高い実装方法を提供することを目的としている。
尚、本発明の光走査装置では、可動ミラーと対向ミラーで多重反射を起こさせるために、両者の実装精度が光学的特性に与える影響が大きい。
よって、さらに詳しく言えば、光走査装置の可動ミラーと対向ミラーの精度の高い実装方法(特にチップレベルの実装方法)を提供することにより、実装精度向上による光学特性向上、歩留向上を図ることを目的としている。さらには、容易な実装方法を提供することにより、実装の生産性向上、実装及び装置コストの低減を図ることも目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための手段として、本発明の第1の構成は、発光源からの光ビームを偏向する可動ミラーと、前記可動ミラーを軸支する基板と、前記可動ミラーの可動空間を備え、前記可動ミラーに対して、可動空間を介して対向し、可動ミラーとの間で光ビームを往復反射する対向ミラーを有する光走査装置において、前記可動ミラーを軸支する第1の基板と、前記第1の基板に接合され、前記可動ミラーの可動空間を形成する第2の基板を備え、前記対向ミラーは、反射面を有する基板の該反射面側に凹部を形成し該凹部底面の所定位置でダイシングして基板の一部を除去した部材からなり、前記対向ミラー基板を2種類作成し、各対向ミラー基板を、前記反射面の前記凹部に隣接する反射面端と前記凹部底面のダイシングした外端とで前記第2の基板の上面に接合し、前記第1の基板面から副走査方向に傾斜して、光ビームの通過部を挟んで向かい合う方向に設ける構成としたものである(請求項1)。
【0017】
第2の構成は、第1の構成の光走査装置において、前記第2の基板に接合される対向ミラーの長さは、該対向ミラーの反射面の長さより長い構成としたものである(請求項2)。
また、第3の構成は、第1または第2の構成の光走査装置において、前記対向ミラーの反接合面側に、前記反射面に平行する部位を有する構成としたものである(請求項3)。
【0018】
第4の構成は、第1〜第3のいずれか一つの構成の光走査装置において、前記対向ミラーは、面方位(100)のSi基板により形成される構成としたものである(請求項4)。
【0019】
第5の構成は、第1〜第4のいずれか一つの構成の光走査装置において、前記第1の基板が前記第2の基板を兼ねる構成としたものである(請求項5)。
【0021】
第6の構成は、像担持体と、該像担持体に光ビームを照射して静電像を形成する光走査装置と、前記像担持体上の静電像をトナーで顕像化する現像手段と、前記像担持体上で顕像化されたトナー像を記録材に直接あるいは中間転写体を介して転写する転写手段とを有する画像形成装置において、前記光走査装置として、第1〜第5のいずれか一つの構成の光走査装置を備えた構成としたものである(請求項6)。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成、動作および作用を図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の光走査装置に用いる対向ミラー基板の一つの作製方法の実施例を図7(1)〜(6)に示す。これは、対向ミラー基板に凹部を形成し、可動ミラーの可動空間を形成するフレーム基板に接合される、反射面端及び該反射面端に隣接形成された凹部の外端とで対向ミラー反射面の傾斜角が規定される構成を形成するのに用いられる対向ミラー2のプロセスフロー及び断面形状(副走査方向)を示している。
【0023】
対向ミラー2の基板材料はシリコン(Si)基板を用い、所望の傾斜角度が9.5°の場合を図示している。基板材料はSi基板に限定されず、ガラス基板等を用いても良いが、光ビームが入出射する開口端側の加工処理を工夫することにより、
(1)光ビームの入出射時のビームのけられが発生しにくい形状が可能、
(2)入出射開口側のミラー面端をシャープに形成可能、
という理由で、Si基板が最も好適である。そこで、図7(1)〜(6)はSi基板を用いた最も好適な形状のプロセスフロー及び断面形状を図示している。また、凹部形成は切削等の機械加工を用いても良いが、ここではアルカリ水溶液によるSiの結晶異方性エッチングを用いている。それは、凹部形状が高精度で得やすいのと同時に、上記(1)、(2)が達成可能だからである。
【0024】
まず、基板材料である面方位(100)のSi基板001にエッチングマスクとなる例えばSiN膜002をLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法にて両面に形成する[図7(1)]。次に、フォトリソ技術及びSiN膜のドライエッチングにて、光ビームの入出射開口端側の反射ミラー端を、反射ミラー面側から形づくるパターンを形成する。その後、例えば濃度25wt%、温度80℃のKOH水溶液にて1回目の結晶異方性エッチングを行う[図7(2)]。このエッチングの目的は、光ビームの入出射開口端側の形状をビームのけられが発生しにくい形状を作るために行っている。これは、結晶面方位(100)のSi基板を結晶異方性エッチングした場合、Si基板表面に対して、54.7°を成すテーパー面が現れることを利用している。これは、Si基板表面に対して、54.7°を成す方向にエッチングレートが著しく遅い結晶面方位<111>面が現れるからである。
【0025】
ここで、注意するのは、基板貫通まで行わないことである。最終的に反射ミラー面の(副走査方向の)長さを規定する基板貫通は2回目の反対側からのエッチングで行う。そのほうが、基板厚さのバラツキによらず(副走査方向の)反射ミラー面の長さを正確に規定することが出来るからである。1回目のエッチングの役割は、入出射開口側の形状を好適な形状にすることにある。後述する2回目のエッチングと合わせて、両面からエッチングすることにより図示される好適な形状が得られる。
【0026】
次に、フォトリソ技術及びSiN膜のドライエッチングにて、基板の反射ミラー面側に凹部を形成するパターンと(副走査方向の)反射ミラー面の長さを規定する基板貫通パターンをパターンニングする[図7(3)]。引き続き、2回目の異方性エッチングにより、入出射開口部の貫通及び凹部形成を行う。ここでのエッチング管理は、凹部深さに合わせて設定している。ここでは例えば凹部深さを250μmに設定する[図7(4)]。
【0027】
次に、SiN膜を除去した後、反射膜となる金(Au)、アルミニウム(Al)等のミラー金属003を成膜する[図7(5)]。最後に、破線矢印で示される位置にてダイシングすることにより、対向ミラーの部材が完成する。この時、副走査方向のダイシングを凹部に隣接する反射面端から1494μm離れた位置で行うことにより、凹部に隣接する反射面端と凹部の外端とが基板面と成す角度が9.5°となる[図7(6)]。副走査方向の断面図からわかるように、凹部の副走査方向ダイシング位置は凹部底面であり、かつ底面は基板面(反射面)に平行である形状が、角度調整がしやすく、精度が高い構成が得やすい。よって、Si基板の選択としては、面方位(100)のSi基板を用いることが、上述の構成が得やすく、最も有効である。
【0028】
最後に、図7(6)にて、傾斜角度の微調整方法について説明する。凹部深さのバラツキによって、副走査方向のダイシング位置を調整し、傾斜角度を合わせ込む場合、直接凹部の深さを測定して、ダイシング位置を決定できるが、ダイシング用アライメントマークを形成し、アライメントマークのボトム形状の先鋭性の画像認識によりダイシング位置を決定する方法を図7(6)の下側に示している。また、図7(6)の下側には、異方性エッチングにより加工した対向ミラー基板の対応する上面図を図示している。アライメントマーク(A)、(B)、(C)は配置される位置と幅が図示されるように少しづつ変えられて、形成されており、それぞれ深さ245μm、250μm、255μmエッチングされた時が、丁度エッチングV溝が形成される時であり、それぞれそのジャスト時間でV溝底部をダイシングすることにより傾斜角9.5°が得られる設計となっている(以降、エッチングが進行してもV溝はV溝のまま)。よって、アライメントマーク(A)、(B)、(C)のV溝(底部)形状をみて、V溝形成がジャストの位置であるアライメントマーク位置でダイシングすれば良い。図示される対向ミラー基板を見ると1チップ分で説明しているので、アライメントマークを形成する場所が多く、基板ロスがあるように思われるが、実際はSi基板の両端にあれば良いので問題は無い。
【0029】
次に図8には、同様の方法で形成される傾斜角26.3°の別の対向ミラー1のプロセスフロー及び断面が示されている。ここでも、凹部の底部の深さを250μmに設計して、製作している。それは、傾斜角の異なる2種類の対向ミラー基板を、同様のプロセス条件で作製することができ、加工コストを低減できるからである。
図7、図8に示す2種類の対向ミラー基板は共にSi基板で作製されているが、反射面となる部位はSi研磨面よりなるので、ガラスやプラスチック材料のモールド品等に比べ、ミラー面として好適な平滑面が得られる。
【0030】
このようにして作製した2種類の対向ミラー基板を、マイクロミラーと重ね合わせて実装したものの実装後の上面からの透視図と断面形状の一例を図9に示す。ここで、マイクロミラーは可動ミラー006の可動空間を確保するフレーム基板005を有するSOI(Silicon on Insulator)基板を用いて作製されており、SOI基板の厚いほうのSi基板がフレーム基板005の役目を兼ねている。
図9に図示されるように、対向ミラー2側は光ビームの入出射開口部の形状が、可動ミラー面の垂直方向から44.8°の形状であり、対向ミラー1側は61.6°の形状であり、斜め入出射される光ビームに対して、ビームのけられが発生しにくい形状となっている。
【0031】
また、対向ミラー基板とマイクロミラーとの実装時の位置決め用にフレーム基板005には位置決め手段であるアライメントマーク011が形成されている。フレーム基板005であるSi基板は、ここでは面方位(100)基板を用いており、図示されるようなアライメントマークが、可動ミラー006の可動空間を形成する時に工程の増加無く、同時に形成できる。このアライメントマーク011は対向ミラー基板の開口側の反射ミラー面端に位置を合わせる位置に形成されている。これにより、対向ミラーの傾斜角を微調整する為に対向ミラー基板の外形サイズが変動した場合でも、常に一定の方法で高精度に位置合わせが可能になる。ここでは、フレーム基板上に形成されたアライメントマークについて説明したが、可動ミラー006が形成及び軸支される側のSi基板004に形成されていても良い。
【0032】
また、フレーム基板005に接合される対向ミラー1,2の長さは、対向ミラーの反射ミラー面の長さより長くなるように設計された構成となっているので、傾いた形状の対向ミラーを実装する際に、対向ミラーの安定性が向上する。
さらに、対向ミラー基板の反接合面側に反射面に平行する部位を有する構成となっている為に、可動ミラーと対向ミラーが向かい合った構成で実装された後には対向ミラーの傾斜角が所望の傾斜角となっているか、知るのは難しい場合でも、外側から観測できる反射面の平行部位を計測することにより実際の対向ミラー反射面の傾斜角を見積もることができる。また、その平行部位に光ビームを当てながらのアクティブアライメントで傾斜角を合わせ込みながらの実装も可能となる。
【0033】
ここでは、可動ミラー006及び可動ミラーが軸支されるSi基板004と、可動ミラーの可動空間を確保するフレーム基板005が接合されているものへの対向ミラーの実装ということで説明したが、フレーム基板へ対向ミラーを実装した後に、その一体部品をマイクロミラーへ実装するという方法もある。
【0034】
次に図9に示す構成の、2種類の対向ミラー基板をマイクロミラーと重ね合わせて実装したものの作製工程を説明するが、その前にマイクロミラーの作製方法を図10により簡単に説明する。ここで、マイクロミラーは静電気力により駆動するタイプのミラーをSOI基板を用いて作製した場合で記述する。まず、可動ミラー006を形成するSi基板004と可動ミラーの可動空間を規定するSi基板(フレーム基板と呼ぶ)005を基板研磨などにより所望の厚さに設計する[図10(1)]。次に、電圧が印加される櫛形パターンと可動ミラー006を軸支する梁のパターンをフォトレジスト007にてパターンニングする[図10(2)]。次にICP等によるRIE(Reactive Ion Etching)にて、Siドライエッチングを行いSi基板004を貫通する[図10(3)]。次に、フォトレジスト007を剥離した後、基板の表裏を反転し、エッチングマスクとなる例えばSiN膜002をLPCVD法にて両面に形成する。次に、フォトリソ技術及びSiN膜のドライエッチングにて、可動ミラーの可動空間のパターンを形成する[図10(4)]。その後、例えば濃度25wt%、温度80℃のKOH水溶液にて結晶異方性エッチングを行い、可動空間を形成する[図10(5)]。ここでは、可動空間の形成方法としてSiN膜002をマスクとした、KOHエッチングで説明したが、SiO2膜をマスクとした、TMAHエッチングでも、フォトレジストをマスクとしたRIEエッチングでも良く、これに限定されるものではない。次に、SiN膜、SOI基板のSiO2膜を順次除去した後、反射膜となるAu、Al等のミラー金属008及び電極となる金属(図示されていない)を順次成膜し、可動ミラー006を得る[図10(6)]。以上がマイクロミラーの作製方法であるが、最後に上面から見た図を示している[図10(7)]。
【0035】
ここでは可動空間の形成方法として、SOI基板の片側のSi基板をフレーム基板として、フレーム基板を形成しているが、これはあくまで一例に過ぎず、フレーム基板はガラス基板であっても良く、また一枚のSi基板に可動ミラー及び可動空間を一体的に形成しても良い。また、予め可動空間が形成された別途のフレーム基板を可動ミラーが形成されているSi基板に接合するという方法もある。但し、プロセスの容易性や形成されるマイクロミラーの品質と言う点からは、SOI基板を用いるのが優れている。
【0036】
次に、図7,8に示した工程で作製した対向ミラー基板と、図10に示した工程で作製したマイクロミラーとを重ね合わせ、実装する工程の一つの実施例を図11を用い説明する。ここに示される位置決め手段(アライメントマーク)011は、図10に示されるマイクロミラーの作製工程(4)において、可動空間パターンと同時にフレーム基板上に形成されている。フレーム基板であるSi基板はここでは面方位(100)の基板を用いており、図示されるような位置決め手段011が、可動ミラーの可動空間を形成する時に工程の増加無く、同時に形成できる。ここでは、この位置決め手段011は対向ミラー基板の開口側の反射ミラー面端に位置合わせする位置に形成されている。それは、対向ミラーの傾斜角を微調整する為に対向ミラー基板の外形サイズが変動した場合でも、常に一定の方法で高精度に位置合わせが可能になるからである。
【0037】
図11おいて、チップボンダー等の接合装置に固定されたマイクロミラーに、対向ミラー2をコレット009でホールドし、対物レンズ010を通して、開口側の反射ミラー面端を位置決め手段011に光学的にアライメントする[図11(1)]。次に、対向ミラー2をそのまま垂直方向に降下させ、マイクロミラーとの接合面にアドレスする。さらに、その状態を維持したままディスペンサー等を用い、例えば熱付与タイプの紫外線(UV)硬化型接着剤012を塗布する。ここでは、接合位置の4隅に接着剤012を塗布している。その後、UV照射もしくは加熱あるいはその両方を行うことにより接着剤012を硬化させ接合する。同様にもう一つの対向ミラー1をマイクロミラーに接合する[図11(2)]。以上で、実装工程を完了とし、完了後の上面図を図11(3)に示す。
【0038】
この方法の欠点は、位置決め手段011と可動ミラー006の位置関係に関して、位置決め手段011を形成する際、パターンニング時の位置ズレとエッチング加工による位置ズレが発生する為に、対向ミラー1,2と可動ミラー006の位置関係にそのズレが影響してくることである。但し、両者の位置精度の仕様を満たしていれば当然問題は無く、実装方法の一つとして利用できる。また、図11に図示されているように、対向ミラー2側は光ビームの入出射開口部の形状が、可動ミラー面の垂直方向から44.8°の形状であり、対向ミラー1側は61.6°の形状であり、斜め入出射される光ビームに対して、ビームのけられが発生しにくい形状となっている。ここでは、可動ミラー006及び可動ミラーが軸支されるSi基板004と、可動ミラーの可動空間を確保するフレーム基板005が接合されているものへの対向ミラー1,2の実装ということで、説明したが、フレーム基板へ対向ミラーを実装した後に、その一体部品をマイクロミラーへ実装するという方法もある。
【0039】
次に、本発明の別の実装工程の実施例を図12に示す。図11との違いは、位置決め手段013がフレーム基板005上に形成されていなくて、Si基板004の可動ミラー面と同一平面内に形成されている点である。 その効果は、可動ミラー006の形成時にフォトリソ及びエッチング技術により、同時に位置決め手段013も形成できる為に、工程の増加を招くことが無く形成できる上に、可動ミラー006と位置決め手段013の位置関係が高精度に規定できる点である。よって、図11の方法に比べ、対向ミラー1,2と可動ミラー006との実装精度が更に向上できる。更に、前記位置決め手段は対向ミラー側の方が可動ミラー側よりも大きな開口径である開口(a>b)により露出している構成になっている。これは、対向ミラーと位置決め手段を光学的にアライメントする際に、光の集光効果により位置決め手段のパターン認識性が向上し、アライメントし易く、精度が向上するからである。
【0040】
次に、本発明のさらに別の実装工程の実施例を図13に示す。これは、図12の光学的アライメントによる実装方法に加え、機械的アライメントを付加した実装方法である。機械的アライメントを行えるようにする為に、機械的アライメント用の位置決め手段015は対向ミラー1,2を接合する接合面に設け、基板面の垂直対向に対向ミラー1,2と重なるように配備される構成となっている。以下、図13に示される構成での実装方法を説明する。
【0041】
まず、対向ミラー2を機械的アライメント用位置決め手段015と接触させ、大まかな位置及び、対向ミラーの主走査方向の平行出しを行う[図13(1)]。次に、光学的アライメント用位置決め手段013により、正確な位置を決定する。その時、対向ミラー2を機械的アライメント用位置決め手段015と接触させながら移動させることにより、平行は保たれる[図13(2)]。次に、対向ミラー2の最終的なアドレス及び接着剤012の塗布を行った後、硬化させて終了である。また、もう一つの対向ミラー1も同様に行う[図13(3)]。最後に、実装後の上面図を図13(4)に示す。
【0042】
図13に示す実施例のように機械的アライメントを使用しているメリットは、光学的アライメントの場合では、対向ミラーと位置決め手段をアライメントした後、接合面にアドレスする場合、圧力が均一でなかったりすると、対向ミラーが位置ズレを起こしたりするが、機械的アライメントを用いることにより、その補正が容易に行える。また、接合面積の増大などによる、接着力の増大なので効果も期待できる。また、余分な接着剤のはみ出し防止にも効果がある。尚、機械的アライメント用の位置決め手段のみでも実装は可能だが、本実施例のように光学的アライメントと併用するのが最も効果的である。さらに、本実施例では、対向ミラーが接合される接合面上で接合領域の周辺に凹部を複数形成している。これは、接着剤を用いた接合の場合、接合面の材質、状態によっては接着剤が接合領域に広がらなかったり、かえって広がりすぎたりするが、接合領域の周辺に凹部を複数形成しておくことにより、広がりにくい場合は凹部を順次伝わって広がっていき、広がりやすい場合は凹部に余計な接着剤が吸収され、接合領域周辺に良好な接着剤分布を形成でき、良好な接着剤接合が得られるからである。
【0043】
本実施例においては、対向ミラー部材自体が斜めに実装される構成の為に、垂直方向の重なり部分が発生したが、水平に接合される部材の場合は特別に凹凸を形成しても良い。また、本デバイスは、微小デバイスではなく、光スキャナーとしての用途に適している為に、そのサイズは比較的大きく、より本実装方法(機械的アライメント)が有効である。デバイスサイズはマイクロミラーの可動ミラー部が4×1mmで外形が10×10mm、対向ミラーの長辺長が7.6mmとしてここでは設計している。例えば、対向ミラーの長辺方向の平行度の仕様は10μm以下(スパン:7.6mm)であり、機械的アライメントで達成可能である。
【0044】
次に、本発明の別の実施例として、他の対向ミラー基板を使用した時の実装方法を示す。まず、対向ミラーの作製方法であるが、図14には対向ミラー2のプロセスフロー及びその断面図、図15には対向ミラー1のプロセスフロー及びその断面図を示す。基本的な作製方法は、図7、図8に図示されている対向ミラー基板の作製方法と同様であるが、大きな変更点は対向ミラー基板に形成されていた、傾斜角を規定するための凹部が無いことである。その代わりに、図16以降で後述されるように、フレーム基板側に凹部が形成されている。このため、対向ミラー2,1共にダイシングされる位置はフレーム基板に形成される凹部の深さによって設定される。
【0045】
図14、図15に示されるプロセスフローで作製された対向ミラー2,1を、対向ミラーの傾斜角を規定する凹部がフレーム基板に形成されているマイクロミラーと重ね合わせ、実装したものを図16に示す。形成される位置決め手段は図11で図示されるものと同様のものを想定しており、フレーム基板に凹部が形成されているのが変更点である。
【0046】
図16には実装後の上面からの透視図と、A線で示される位置の断面形状を示している。傾斜角の規定方法以外の基本的な設計思想は図11と同様である。フレーム基板005側に凹部を形成することにより発生するメリットとしては、フレーム基板005として、面方位(100)のSi基板を使うことにより、前述の実施例と類似の方法で、傾斜角度の微調整が可能の上に、フレーム基板005の凹部へ対向ミラー2,1を埋設する構成なので、突き当て効果で実装時に部品の微動によるアライメント誤差が小さい(機械的アライメント効果)。
また、対向ミラー部材、フレーム部材共に結晶異方性エッチングにて加工することにより同形状のテーパー面が形成できるので、両者の接合時の位置合わせに各々のテーパー面を突き当てることにより実装時の精度が向上する(機械的アライメント効果)。
【0047】
さらに、フレーム基板005の厚さは光ビームの光路長に関係する重要なパラメータであり、バラツキ少なく高精度に加工されていることから、フレーム基板005に形成する凹部を、フレーム基板005を貫通した形状とすることにより、凹部の深さは高精度で一定となるので、対向ミラー2,1の一部を埋設して傾斜角度を規定する際、その精度が良く、微調整の頻度が少ないか、仕様によっては必要なくなる。また、この構成を実施する際は、SOI基板が好適である。SOI基板はフレーム基板となるSi基板と、可動ミラー006が形成、軸支されるSi基板004がSiO2膜を介在して接合された基板であり、SiO2膜はSiの結晶異方性エッチングに対して、ある程度のエッチング耐性を有しているので、フレーム基板を貫通する際の管理が容易で正確に行うことができる。
【0048】
次に、同様の対向ミラー基板を用いた別の実装方法の実施例を図17に示す。これは、傾斜角の規定方法以外の基本的な設計思想は図12と同様である。
また、さらに別の実装方法の実施例を図18に示す。これは、傾斜角の規定方法以外の基本的な設計思想は図13と同様であるが、機械的アライメント用位置決め手段015も光学的アライメント用位置決め手段013も共に、可動ミラー006と同一面上にあり同時に形成される為に、前述の説明でわかるように、最も高精度な実装精度が期待できる。
【0049】
次に、以上のような方法で形成した対向ミラー基板を組み込んだマイクロミラーを用いた光走査装置と、その光走査装置を備えた画像形成装置(例えばカラーレーザープリンター)の構成及び動作を図1〜5を参照して説明する。
【0050】
図1には光走査装置に配備される光走査モジュールの分解斜視図を示す。マイクロミラーを構成する可動ミラー基板は、可動ミラー100を形成する第1の基板であるSi基板102と、可動ミラー100の揺動空間を確保する第2の基板であるフレーム基板(Si基板)120の、2枚のSi基板を貼り合わせたSOI基板を用いている。Si基板102をエッチングにより可動ミラー100及びそれを軸支するトーションバー101をその周囲を貫通して形成した後、その反対側からSi基板120をエッチングにより四角くくり貫いて、揺動空間を形成した後、可動ミラー100の中央部には金属被膜を蒸着するなどしてミラー面を形成し、トーションバー101を挟んで可動ミラー100の両端部は櫛形に凹凸のある平面形状となし、固定電極121、可動電極104を形成する。尚、櫛形形状とすることで対向する電極の面積を拡大することができ、駆動電圧を低減することができる。
【0051】
可動ミラー100の揺動空間が形成されているSi基板120の上面には、金属被膜が形成され傾斜角26.3°の反射面106を有する対向ミラー1基板103と、金属被膜が形成され傾斜角9.5°の反射面122を有する対向ミラー2基板105とが接合される。両者の対向ミラー基板の反射面端間隔にて、光ビームの通過部(開口部)103−1を規定している。
プリズム116には光ビームの入射面116−2、射出面116−4、可動ミラー100へ光ビームを反射する反射面116−1とが形成され、上記対向ミラー基板103,105の上方に配置される。
【0052】
図5に示すように、プリズム116の入射面116−2から入射し、反射面116−1で反射して開口部103−1から可動ミラー100に所定の角度で入射した光ビームは、対向ミラー1基板103の反射面106で反射され、再度、可動ミラー100で反射し、対向ミラー2基板105の反射面122との間で複数回反射を繰り返して副走査方向に反射点を往復して移動しながら再び開口部103−1を通ってプリズム116に入射し、射出面116−4から射出される。
本実施例ではこのように複数回反射を繰り返すことで、可動ミラー100の小さい振れ角で大きな走査角が得られるようにしている。例えば、可動ミラー100での総反射回数N、振れ角αとすると、走査角θは2Nα、本実施例ではN=5となる。
【0053】
上記可動ミラーは固定電極121の一方に電圧を印加すると対向する可動電極104との間に静電引力が発生しトーションバー101をねじって水平な状態から静電引力とねじり力が釣り合う状態まで傾き、電圧を解除するとトーションバー101の復元により水平な状態に戻り、もう一方の固定電極121に電圧を印加すると反転方向に可動ミラー100が傾くというように、固定電極121への電圧印加を周期的に切り換えることにより可動ミラー100を往復振動することができる。
【0054】
尚、この電圧を印加する周波数を可動ミラー100の固有振動数に近づけると共振状態となり、静電引力による変位以上に増幅され振れ角は著しく拡大する。
本実施例では記録速度に合うように可動ミラー100の固有振動数を設定している。、つまり、可動ミラー100の厚さ、トーションバー101の太さ、長さを決定している。
【0055】
一般に、最大振れ角θ0は可動ミラー100を支えるトーションバー101の弾性係数G、断面2次モーメントI、長さLで決定されるばね定数Kと静電引力によって与えられるトルクTとにより、
θ0=T/K、ここで、K=G・I/L
と表され、また、可動ミラー100の共振周波数fdは慣性モーメントJとすると、
fd=√(K/J)
で表される。
【0056】
このように共振を利用することで印加電圧は微小で済み発熱も少ないが、記録速度が速くなるに従ってトーションバー101の剛性が高まり振れ角がとれなくなってしまう。そこで、本実施例では、上記したように対向ミラー基板103,105を設けることで走査角を拡大し記録速度によらず必要十分な走査角が得られるようにしている。
【0057】
支持フレーム107は焼結金属等で成形され、絶縁材を介してリード端子115が挿入されてなる。支持フレーム107には上記したミラー基板を実装する接合面107−1、カップリングレンズ110を位置決め接着するV溝107−2、接合面107−1と垂直に形成したレーザーダイオード(LD)チップ108の実装面107−3、LDの背面光を受光するモニタ用フォトダイオード(PD)チップ109の実装面107−4が形成される。
円筒の上下をカットした形状のカップリングレンズ110は第1面を軸対称の非球面、第2面を副走査方向に曲率を有するシリンダ面となす。V溝107−2はカップリングレンズ110の円筒外周面が当接した際、光軸がLDチップ108の発光点に合うように幅と角度が設定されており、光軸方向の調整によって発散光束を主走査方向には略平行光束に、副走査方向には可動ミラー面で集束する集束光束となすようにしてカップリングレンズ110をV溝107−2に接着固定する。尚、上記カット面はシリンダ面の母線と平行に形成され母線が水平になるように光軸回りの位置決めがなされる。
【0058】
プリズム116の入射面116−2にはカップリングレンズからの光ビームを所定の径に整形するアパーチャマスクが膜形成され、プリズム内を通過して可動ミラー100で走査された光ビームは射出面116−4より上方に放出される。
カバー111は板金にてキャップ状に成形され、光ビームの射出開口にはガラス板112が内側より接合されてなり、上記支持フレーム107の外周107−5に設けられた段部107−6にはめ込まれてLDチップ、ミラー基板等を気密状態に保護する。
LDチップ108、モニタ用PDチップ109、上記した固定電極は各々リード端子115の上側に突出した先端との間でワイヤーボンディングにより各々接続がなされる。
【0059】
図2に本実施例における光走査装置の断面図、図3(a),(b)にその外観図、透視図を示す。上記構成による光走査モジュール200は、LDの駆動回路、可動ミラーの駆動回路を構成する電子部品が実装されるプリント基板201上に主走査方向に配列して複数個(本実施例では3個)実装される。 実装の際、上記支持フレーム107の底面は下側に突出したリード端子115をスルーホールに通してプリント基板に当接され、スルーホールのクリアランス内で基板上での光走査モジュール間の位置合わせを行なって仮止めし、他の電子部品と同様にハンダ付けされ一括して固定される。
【0060】
複数の光走査モジュール200を支持したプリント基板201はハウジング202の下側開口を塞ぐように当接され、ハウジング202に一体で設けられた一対のスナップ爪202−1間に抱え込んで保持する。プリント基板201にはこのスナップ爪の幅207に係合する切り欠きが設けられ主走査方向の位置決めがなされると同時に、係止部206を基板エッジに係合して副走査方向が固定される。
また、係止部206は矢印方向に撓ませることで突起205が基板上端を押し下げ、容易に取り外すこともできる。
【0061】
ハウジング202の内部には結像手段を構成する第1の走査レンズ203を主走査方向に配列して接合する位置決め面、第2の走査レンズ204を保持する位置決め部および同期ミラー208の保持部が形成される。
本実施例では各光走査モジュール200の第2の走査レンズ204は樹脂にて一体的に形成し、また、同期ミラー208も高輝アルミ板で連結して形成しており、光ビームを射出する開口に外側よりはめ込まれ奥側に突き当てて取り付けられる。開口の中央部には突起202−3が形成され、第2の走査レンズ204の中央部に設けられた凹部204−1、同期ミラー中央部に設けられた凹部208−1を係合して主走査方向が位置決めされ、副走査方向には開口の一端に押し付けられて位置決めされる。また、第1の走査レンズ203には各々主走査の中央部底面に位置決め用の突起203−1を形成しており、ハウジング202に均等間隔で配備された係合孔202−2に装着し、主走査方向の相対位置が維持されるようにすると同時に、光軸方向の一端に突き当て、同中央部に各々の高さが同一平面となるよう配備された接着面に副走査方向の底面を当接して位置決めされる。
【0062】
同期検知センサ209(例えばPINフォトダイオード)は隣接する光走査モジュール200で共用する中間位置と両端位置に配置され、各光走査モジュール200の走査開始側と走査終端側とでビームが検出できるようにプリント基板201上に実装される。
同期ミラー208は隣接する光走査モジュールの走査開始側と走査終端側との反射面が向かい合うように、くの字状に成形され、各々光ビームを反射し、共通の同期検知センサ209に導くことができるようにしている。
また、図中の210はコネクタで、全ての光走査モジュール200への電源供給やデータ信号などのやり取りを一括して行う。
【0063】
ハウジング202の両側面には、後述する感光体ドラム220を保持するカートリッジに感光体ドラムと同心に設けられた円筒面215に合わせて突き当て面211−1を有する位置決め部材211が取り付けられる。位置決め部材211はハウジング202の突起部212にねじ固定された後、L字状に設けた座面を装置本体のフレーム(図示せず)に設けられたピン213にスプリング214を介して配備されるので、上記カートリッジに常に押し付けられた状態で保持され、複数の光走査モジュール200の感光体ドラム220に対する位置決めを一括して確実に行うことができる。
【0064】
図4は上記の構成の光走査装置を、画像形成装置の一例であるカラーレーザプリンターに適用した実施例を示している。
このカラーレーザプリンターでは、4色(例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像形成部毎に光走査装置520とプロセスカートリッジ500とが個別に位置決めされ、記録材(例えば用紙)の搬送方向に沿って直列に配備される。用紙は給紙トレイ506から給紙コロ507により供給され、レジストローラ対508により印字のタイミングに合わせて送り出され、搬送ベルト511に載って搬送される。各色の画像形成部の感光体ドラム501上に形成された画像は用紙が各感光体ドラム501を通過する際にトナーが静電引力によって転写され順次色重ねがなされて、定着ローラ509で定着され、排紙ローラ512により排紙トレイ510に排出される。
【0065】
尚、各色のプロセスカートリッジ500はトナー色が異なるのみで構成は同一である。一例としては、感光体ドラム501の周囲には感光体ドラム501を高圧に帯電する帯電ローラ502、光走査装置520からの光ビームにより記録された静電潜像に帯電した各色のトナーを付着して顕像化する現像ローラ503、各色のトナーを備蓄するトナーホッパ504、感光体ドラム上に形成されたトナー画像を搬送ベルト511上の用紙に転写させる転写手段(図示せず)、用紙に転写された後の残トナーを掻き取り備蓄するクリーニングケース505が配備されている。
【0066】
光走査装置520は、上記したように複数の光走査モジュールの走査線をつなぎ合わせて1ラインが構成され、総ドット数Lを分割し各々画像始端から1〜L1、L1+1〜L2、L2+1〜Lドットを割り当てて印字する構成であるが、本実施例では、この割り当てるドット数を各色で異なるようにすることで、同一ラインを走査する各色の走査線の継ぎ目が重ならないようにしている。
【0067】
尚、本実施例では、光走査モジュール200の可動ミラー100の駆動方式として、静電引力を発生させ可動ミラーを駆動する方式を示したが、可動ミラーにコイルを形成してトーションバーと交差する方向に磁力線が通るように配備し、コイルに電圧を印加して電磁力を発生させ駆動する方式や、トーションバーに圧電素子を結合し、圧電素子に電圧を印加して直接可動ミラーに変位を発生させ駆動する方式等々であっても同様の構成で実施できる。
また、光走査装置を3つの光走査モジュール200にて構成したが、この数は幾つであってもよく、画像形成装置の記録幅に合わせて数を増減して対応することもできる。
【0068】
尚、上記の実施例では、画像形成装置として4つの光走査装置520とプロセスカートリッジ500を備えたタンデム型のカラーレーザープリンターの例を示したが、これは用紙搬送ベルト511に代えて中間転写ベルトを用いる構成でもよく、その場合は、一旦中間転写ベルトに4色重ね合わせのトナー画像を形成した後、中間転写ベルトから用紙に一括してトナー画像を転写し、定着してカラー画像を形成する構成となる。
また、タンデム型に限らず、1つの光走査装置とプロセスカートリッジを備えた単色の画像形成装置や、1つの光走査装置とプロセスカートリッジ及び中間転写体を用いたカラー画像形成装置等、種々の形態の画像形成装置に本発明を適用することができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の第1の構成では、発光源からの光ビームを偏向する可動ミラーと、前記可動ミラーを軸支する基板と、前記可動ミラーの可動空間を備え、前記可動ミラーに対して、可動空間を介して対向し、可動ミラーとの間で光ビームを往復反射する対向ミラーを有する光走査装置において、前記可動ミラーを軸支する第1の基板と、前記第1の基板に接合され、前記可動ミラーの可動空間を形成する第2の基板を備え、前記対向ミラーは、反射面を有する基板の該反射面側に凹部を形成し該凹部底面の所定位置でダイシングして基板の一部を除去した対向ミラー基板からなり、前記対向ミラー基板を2種類作成し、各対向ミラー基板を、前記反射面の前記凹部に隣接する反射面端と前記凹部底面のダイシングした外端とで前記第2の基板の上面に接合し、前記第1の基板面から副走査方向に傾斜して、光ビームの通過部を挟んで向かい合う方向に設ける構成としたものであり、可動ミラーと対向ミラー間で多重反射により主走査方向の走査角を拡大する際、前記対向ミラーは副走査方向に向かい合い、傾斜して形成されている為に、副走査方向曲がりを抑制でき、画像品質を向上することができる。
【0081】
第2の構成では、第1の構成の光走査装置において、前記第2の基板に接合される対向ミラーの長さは、該対向ミラーの反射面の長さより長い構成としたものであり、傾いた形状の対向ミラーあるいは対向ミラーを傾けて第2の基板に実装する際に、対向ミラーの接合領域の長さを反射面の長さより長くすることにより、実装時の対向ミラーの安定性が向上する。
【0082】
第3の構成では、第1または第2の構成の光走査装置において、前記対向ミラーの反接合面側に、前記反射面に平行する部位を有する構成としたものであり、可動ミラーと対向ミラーは向かい合った構成で実装されているので、実装後には対向ミラーの傾斜角が所望の傾斜角となっているのか知るのは難しいが、対向ミラー部材の反接合面側に、反射面に平行する部位を有する構成にして、外側から観測できる反射面に平行な部位を計測することにより、実際の対向ミラー反射面の傾斜角を見積もることができる。また、その反射面に平行な部位に光ビームを当てながらのアクティブアライメントで傾斜角を合わせ込みながらの実装も可能となる。
【0083】
第4の構成では、第1〜第3のいずれか一つの構成の光走査装置において、前記対向ミラーは、面方位(100)のSi基板により形成される構成としたものであり、面方位(100)のSi基板で対向ミラーを形成する場合、結晶異方性エッチングを用いることができ、第1〜第3のいずれかの構成を容易に低コストで得ることができる。また、Si基板の結晶異方性エッチングを用いることにより、高精度加工、大量生産が可能である。また、反射面の開口端側の加工処理も結晶異方性エッチングを用いることにより、光ビームの入出射時のけられの無い形状が得られると共にミラー端をシャープに形成できる。
【0084】
第5の構成では、第1〜第4のいずれか一つの構成の光走査装置において、前記第1の基板が前記第2の基板を兼ねる構成としたものであり、第1〜第4のいずれかの構成をより低コストで得ることができる。
【0086】
第6の構成では、像担持体と、該像担持体に光ビームを照射して静電像を形成する光走査装置と、前記像担持体上の静電像をトナーで顕像化する現像手段と、前記像担持体上で顕像化されたトナー像を記録材に直接あるいは中間転写体を介して転写する転写手段とを有する画像形成装置において、前記光走査装置として、第1〜第5のいずれか一つの構成の光走査装置を備えた構成としたものであり、可動ミラーと対向ミラーで構成される光走査装置を用いているので、従来のポリゴンミラーを用いた場合に比べ、消費電力が小さく、低騒音な画像形成装置を得ることができる。また、可動ミラー面に対向して所定傾斜角度を有する対向ミラーを、高精度の傾斜角度で、高精度に位置決め配備でき、多重反射に伴う走査線の曲がりを補正することができる構成の光走査装置を備えているので、高品位な画像記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す光走査モジュールの分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施例を示す光走査装置の断面図である。
【図3】(a)は図2に示す光走査装置の外観図、(b)はその光走査装置の透視図である。
【図4】本発明の一実施例を示す画像形成装置の概略構成図である。
【図5】図1に示す光走査モジュールの要部断面図である。
【図6】従来の可動ミラーを用いた光走査装置における走査線の軌跡の曲がりの説明図である。
【図7】本発明の実施例を示す図であって、対向ミラーの作製プロセスの一例を示す図である。
【図8】本発明の実施例を示す図であって、対向ミラーの作製プロセスの別の例を示す図である。
【図9】本発明の実施例を示す図であって、2種類の対向ミラー基板をマイクロミラーと重ね合わせて実装したものの実装後の上面からの透視図と断面形状の一例を示す図である。
【図10】本発明の実施例を示す図であって、SOI基板を用いたマイクロミラーの作製プロセスの一例を示す図である。
【図11】本発明の実施例を示す図であって、2種類の対向ミラー基板をマイクロミラーに重ね合わせて実装する工程の一例を示す図である。
【図12】本発明の実施例を示す図であって、2種類の対向ミラー基板をマイクロミラーに重ね合わせて実装する工程の別の例を示す図である。
【図13】本発明の実施例を示す図であって、2種類の対向ミラー基板をマイクロミラーに重ね合わせて実装する工程のさらに別の例を示す図である。
【図14】本発明の別の実施例を示す図であって、対向ミラーの作製プロセスの一例を示す図である。
【図15】本発明の別の実施例を示す図であって、対向ミラーの作製プロセスの別の例を示す図である。
【図16】本発明の別の実施例を示す図であって、2種類の対向ミラー基板をマイクロミラーと重ね合わせて実装したものの実装後の上面からの透視図とA線部分の断面形状の一例を示す図である。
【図17】本発明のさらに別の実施例を示す図であって、2種類の対向ミラー基板をマイクロミラーと重ね合わせて実装したものの実装後の上面からの透視図とA線部分の断面形状の一例を示す図である。
【図18】本発明のさらに別の実施例を示す図であって、2種類の対向ミラー基板をマイクロミラーと重ね合わせて実装したものの実装後の上面からの透視図とA線部分の断面形状の一例を示す図である。
【符号の説明】
100:可動ミラー
101:トーションバー
102:Si基板
103:対向ミラー基板
104:可動電極
105:対向ミラー基板
106:反射面
107:支持フレーム
108:LDチップ
109:モニタ用PDチップ
110:カップリングレンズ
111:カバー
112:ガラス板
115:リード端子
116:プリズム
120:フレーム基板(Si基板)
121:固定電極
122:反射面
200:光走査モジュール
201:プリント基板
202:ハウジング
203:第1の走査レンズ
204:第2の走査レンズ
205:突起
206:係止部
208:同期ミラー
209:同期検知センサ
210:コネクタ
211:位置決め部材
212:突起部
213:ピン
214:スプリング
215:円筒面
500:プロセスカートリッジ
501:感光体ソラム(像担持体)
502:帯電ローラ
503:現像ローラ
504:トナーホッパ
505:クリーニングケース
506:給紙トレイ
507:給紙コロ
508:レジストローラ対
509:定着ローラ
510:排紙トレイ
511:搬送ベルト
512:排紙ローラ
520:光走査装置
Claims (6)
- 発光源からの光ビームを偏向する可動ミラーと、前記可動ミラーを軸支する基板と、前記可動ミラーの可動空間を備え、前記可動ミラーに対して、可動空間を介して対向し、可動ミラーとの間で光ビームを往復反射する対向ミラーを有する光走査装置において、
前記可動ミラーを軸支する第1の基板と、前記第1の基板に接合され、前記可動ミラーの可動空間を形成する第2の基板を備え、
前記対向ミラーは、反射面を有する基板の該反射面側に凹部を形成し該凹部底面の所定位置でダイシングして基板の一部を除去した対向ミラー基板からなり、
前記対向ミラー基板を2種類作成し、各対向ミラー基板を、前記反射面の前記凹部に隣接する反射面端と前記凹部底面のダイシングした外端とで前記第2の基板の上面に接合し、前記第1の基板面から副走査方向に傾斜して、光ビームの通過部を挟んで向かい合う方向に設けることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1記載の光走査装置において、
前記第2の基板に接合される対向ミラーの長さは、該対向ミラーの反射面の長さより長いことを特徴とする光走査装置。 - 請求項1または2記載の光走査装置において、
前記対向ミラーの反接合面側に、前記反射面に平行する部位を有することを特徴とする光走査装置。 - 請求項1〜3のいずれか一つに記載の光走査装置において、
前記対向ミラーは、面方位(100)のSi基板により形成されることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1〜4のいずれか一つに記載の光走査装置において、
前記第1の基板が前記第2の基板を兼ねることを特徴とする光走査装置。 - 像担持体と、該像担持体に光ビームを照射して静電像を形成する光走査装置と、前記像担持体上の静電像をトナーで顕像化する現像手段と、前記像担持体上で顕像化されたトナー像を記録材に直接あるいは中間転写体を介して転写する転写手段とを有する画像形成装置において、
前記光走査装置として、請求項1〜5のいずれか一つに記載の光走査装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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