JP4254809B2 - トルクリミッタ、画像読取装置、および複合機 - Google Patents

トルクリミッタ、画像読取装置、および複合機 Download PDF

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Description

この発明は、トルクリミッタ、画像読取装置、および複合機に関する。
従来より、駆動源からの駆動力を伝達する動力伝達系において、2つの機械要素間にお
ける過大な負荷の伝達を遮断し動力伝達系を保護することによって、動力伝達系を備える
装置の損傷を防ぐトルクリミッタがある。たとえば、ギア列によって構成される動力伝達
系におけるトルクリミッタは、過大な負荷が伝達された場合にいずれかのギアを空転させ
ることで過大な負荷の伝達を遮断する。
従来、上述したような動力伝達系において、ギアの回転方向(伝達されるトルクの方向
)に拘わらず過大な負荷を遮断するためには、正方向に回転している場合に空転させるギ
アと、逆方向に回転している場合に空転させるギアと、の2つのギアを用いてトルクリミ
ッタを構成する。
また、従来、一方向クラッチ機構に組込んだ環状のばね保持部材を軸に嵌合することに
より第1のトルク発生部を形成し、クラッチ外輪の外径面にC型ばねを装着するとともに
、そのC型ばねのスリットを外環部材1の内径面に設けたリブに係合させることにより第
2のトルク発生部を形成し、一方向クラッチ機構のフリー回転時に第1のトルク発生部に
おいて、またそのロック時に第2のトルク発生部においてそれぞれ所要のトルクを発生さ
せるようにしたトルクリミッタがある(たとえば、下記特許文献1参照。)。
特開2004−308881号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、ギアの回転方向(伝達されるトルクの方向)
に拘わらず過大な負荷を遮断するために2つのギアが必要になることから、輪列構成が複
雑になり、動力伝達系に占有される空間が大きくなってしまうという問題がある。また、
上述した特許文献1に記載された技術では、構造が複雑になってしまうという問題がある
この発明にかかるトルクリミッタは、位置固定された回転軸と、前記回転軸の軸心回り
に回転自在に設けられた2つの回転体と、前記回転軸の軸心方向に対する巻き方向が相反
するように前記回転体ごとに巻き付けられた2つのねじりコイルバネと、前記2つのねじ
りコイルバネの一端部を保持する回転誘導体と、を備えることを特徴とする。
したがって、トルクリミッタにおいては、2つの回転体のいずれか一方の回転体に、当
該一方の回転体を回転させる負荷が伝達された場合、一方の回転体に巻き付けられたねじ
りコイルバネ、回転誘導体、および他方の回転体に巻き付けられたねじりコイルバネを介
して他方の回転体が回転する。
そして、トルクリミッタにおいては、一方の回転体に過大な負荷が伝達された場合、2
つの回転体のいずれか一方の回転体に巻き付けられたねじりコイルバネの内径が広がり、
内径が広がったねじりコイルバネと当該ねじりコイルバネが巻き付けられた回転体との間
ですべりを生じさせることで過大な負荷の伝達を遮断する。
トルクリミッタは、過大な負荷の伝達を遮断するための2つの回転体を、単一の回転軸
芯回りに回転させることで、構成の簡易化および小型化を図ることができる。また、これ
によって利用者は、トルクリミッタに占有される空間を小さくすることで、トルクリミッ
タを用いた装置の小型化を図ることができる。
また、この発明にかかるトルクリミッタにおける前記2つのねじりコイルバネは、巻き
方向がそれぞれ異なっていることを特徴とする。
したがって、トルクリミッタにおいては、巻き方向がそれぞれ異なっている2つのねじ
りコイルバネを、回転軸に対して順次取り付けることで組み立てることができる。これに
よってトルクリミッタは、構成の簡易化および小型化に加えて、組み立て作業の容易化お
よび組み立てに際しての作業ミスの低減を図ることができる。また、これによって利用者
は、トルクリミッタを用いて小型化を図った装置の組み立て作業の容易化および組み立て
作業に際しての作業ミスの低減を図ることができる。
また、この発明にかかるトルクリミッタにおける前記2つのねじりコイルバネは、巻き
方向が同一であることを特徴とする。
したがって、トルクリミッタにおいては、巻き方向が同一の2つのねじりコイルバネを
用いることで、部品点数の低減を図ることができる。これによってトルクリミッタは、構
成の簡易化および小型化に加えて、組み立て作業に際しての作業ミスの低減および装置の
製造コストの低減を図ることができる。また、これによって利用者は、トルクリミッタを
用いて小型化を図った装置の製造コストの低減および組み立て作業に際しての作業ミスの
低減を図ることができる。
また、この発明にかかる画像読取装置は、原稿を保持する原稿台に対して接離自在なカ
バー部材に設けられた光源と、前記原稿台を間にして前記光源とは反対側に設けられた撮
像素子と、を備える画像読取装置において、前記カバー部材に設けられて前記光源を走査
方向に移動させる光源移動機構と、前記撮像素子を前記走査方向に移動させる撮像素子移
動機構と、前記撮像素子移動機構に駆動力を供給する駆動源と、上述したトルクリミッタ
を介して、前記光源移動機構と前記撮像素子移動機構とを連動可能に連結する連結機構と
、を備えることを特徴とする。
上述した画像読取装置においては、光源移動機構と撮像素子移動機構とを連結機構によ
って連結することで、光源および撮像素子を同じ駆動源の駆動力を用いて連動させ、移動
に際して光源および撮像素子の副走査方向における相対的な位置にずれが生じることを防
止することができる。
ここで、撮像素子および光源の移動に要する負荷が異なるため、同じ駆動源の駆動力を
撮像素子および光源に直接伝達する場合には、撮像素子および光源のうち移動に要する負
荷が小さい一方に対して過大な駆動力が伝達されることが懸念される。このため、上述し
た画像読取装置においては、過大な駆動力の伝達を防止するためのトルクリミッタが不可
欠である。その一方で、近年、画像読取装置を含む各種の電化製品の小型化が要求される
中、トルクリミッタを設けることによって画像読取装置が大型化することは回避すべき事
項である。
したがって、画像読取装置においては、上述したトルクリミッタを用いることで、移動
に要する負荷が異なる撮像素子および光源を、同じ駆動源の駆動力を用いて精度よく連動
させることができる。これによって画像読取装置は、移動に際して光源および撮像素子の
副走査方向における相対的な位置にずれが生じることによる原稿の読み取り精度の低下を
防止するとともに、画像読取装置の小型化および画像読取装置における消費電力の低減を
図ることができる。また、これによって利用者は、消費電力を抑制した小型の画像読取装
置を使用して、原稿の画像を高精度に再現した画像データを得ることができる。
また、この発明にかかる画像読取装置における前記光源は、LEDによって構成されて
いることを特徴とする。
したがって、画像読取装置においては、LEDの点灯直後から原稿の読み取りが可能に
なり、LEDに代えて蛍光管を用いた場合と比較して照射光量の安定化を図ることができ
る。これによって画像読取装置は、原稿の読み取りを迅速に開始するとともに、読み取り
精度の向上を図ることができる。またこれによって利用者は、高精度な画像データを迅速
に得ることができる。
また、画像読取装置は、LEDに代えて蛍光管を用いた場合と比較して、消費電力を抑
え、ランニングコストを低く抑えることができる。これによって利用者は、消費電力およ
びランニングコストの低い画像読取装置を用いて、高精度な画像データを得ることができ
る。
また、この発明にかかる複合機は、上述した画像読取装置と、前記画像読取装置が備え
る撮像素子に入射された光の強弱に応じた画像を被記録媒体上に形成する画像形成装置と
、を備えることを特徴とする。
したがって、複合機においては、上述した画像読取装置によって読み取られた画像デー
タを用いることで、原稿の読み取りに際しての消費電力の低減および装置の小型化を図り
ながら、原稿を精度よく再現した画像を被記録媒体に形成することができる。これによっ
て複合機は、消費電力の増加および複合機の大型化を抑えながら、原稿を精度よく再現し
た画像を被記録媒体に形成することができる。また、これによって利用者は、消費電力を
抑制した小型の複合機を使用して、高精度な画像データを得ることができる。
(実施の形態1)
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるトルクリミッタおよび画像読取装置の好
適な実施の形態1を詳細に説明する。この実施の形態1は、この発明にかかるトルクリミ
ッタおよび画像読取装置を実現するスキャナ装置への適用例を示す。
図1は、実施の形態1にかかるスキャナ装置の外観を示す斜視図である。はじめに、図
1を用いて、実施の形態1にかかるスキャナ装置の外観について説明する。図1に示すよ
うに、スキャナ装置100は、本体ユニット110と、透過型原稿用光源ユニット(以下
、「TPUユニット」という)120と、を備えている。実施の形態1においては、TP
Uユニット120によってカバー部材が実現されている。
TPUユニット120は、本体ユニット110に対して対向配置されており、ヒンジ部
(図3参照)を介して、本体ユニット110に連結されている。TPUユニット120は
、ヒンジ部を支点にして、図1に示す状態から本体ユニット110に対して離反する方向
に回動可能に連結されている。
図2は、実施の形態1にかかるスキャナ装置100の縦断正面図である。つぎに、図2
を用いて、実施の形態1のスキャナ装置100の概略構成について説明する。図2に示す
ように、スキャナ装置100は、本体ユニット110の外郭をなす本体ハウジング210
と、TPUユニット120の外郭をなすTPUハウジング230と、を備えている。
本体ハウジング210およびTPUハウジング230は、それぞれ、上下方向に分離可
能な2つのパーツを主体として形成されている。格別な符号は省略するが、以降、適宜、
本体ハウジング210およびTPUハウジング230の上側を構成する部分を、上側本体
ハウジング、上側TPUハウジングとして説明する。同様に、本体ハウジング210およ
びTPUハウジング230の下側を構成する部分を、下側本体ハウジング、下側TPUハ
ウジングとして説明する。
はじめに、本体ユニット110の概略構成について説明する。本体ユニット110にお
ける本体ハウジング210は、TPUハウジング230に向かって開口する開口部211
を備えている。開口部211には、開口部211を閉塞するように原稿台としての原稿台
ガラス212が設けられている。
この実施の形態1では、開口部211および原稿台ガラス212によって読取窓が実現
され、本体ハウジング210における開口部211周辺部によって枠部材が実現されてい
る。原稿台ガラス212上には、読み取り対象となる原稿が載置される。
本体ハウジング210および原稿台ガラス212によって形成される空間213には、
原稿台ガラス212に載置された原稿の画像を光学的に読み取るための光学部材214が
設けられている。光学部材214としては、原稿台ガラス212に向けて光を照射する反
射用光源215、反射用光源215から照射され原稿において反射された光を所定の経路
に導く複数のミラー216、ミラー216によって導かれた光を受光する撮像素子217
、ミラー216によって導かれた光を撮像素子217に結像させるレンズ218などが挙
げられる。
撮像素子217としては、たとえば、受光面に結像された光学像を光電変換して、素子
ごとの受光量に応じた電気信号を出力するフォトダイオードを用いることが可能である。
スキャナ装置100においては、前述のフォトダイオードが、走査回路基板219上にお
いて、主走査方向に沿って直線的に配列されたリニアイメージセンサが、撮像素子217
として用いられている。
また、空間213には、スキャナキャリッジ220が設けられている。スキャナキャリ
ッジ220は、原稿台ガラス212と平行であって、かつ、副走査方向に延出するキャリ
ッジガイド221に沿って摺動自在に設けられている。
スキャナキャリッジ220には、駆動源としてのモータ222に連結された撮像素子移
動機構223を介して、駆動源としてのモータ222で発生させた駆動力が伝達される。
説明は後述するが、撮像素子移動機構223は、モータ222の駆動軸に連結されたギア
列や、ギア列を構成するギアと従動ギア224との間に架けられた駆動ベルト225など
によって構成されている(図3参照)。スキャナキャリッジ220は、駆動ベルト225
に連結されている。
スキャナキャリッジ220は、モータ222で発生させた駆動力が撮像素子移動機構2
23を介して伝達されることによって、原稿台ガラス212に沿って副走査方向に移動す
る。スキャナキャリッジ220は、原稿の読み取りを開始する側の端部位置に設定された
ホームポジションと、原稿を読み取り後ホームポジションに向けて折り返す位置に設定さ
れた折り返しポジションとの間を往復移動する。
上述した光学部材214は、スキャナキャリッジ220に搭載されている。光学部材2
14は、スキャナキャリッジ220の移動にともなって、原稿台ガラス212に沿って副
走査方向に移動する。
つぎに、TPUユニット120の概略構成について説明する。TPUユニット120に
おけるTPUハウジング230には、本体ハウジング210に対向する側に、本体ハウジ
ング210に向かって開口する開口部231が設けられている。また、TPUハウジング
230は、開口部231を覆う位置に、保護マット232が設けられている。保護マット
232は、TPUハウジング230に対して着脱自在に設けられている。
TPUハウジング230には、光源としての透過用光源部(図3参照)が設けられてい
る。透過用光源部は、写真用フィルムなどのような光透過型の原稿の読み取り動作に際し
て使用され、原稿台ガラス212に向けて光を照射する。透過用光源部は、原稿台ガラス
212に沿って副走査方向に移動可能に設けられている。
TPUハウジング230には、上述したモータ222の駆動力を透過用光源部に伝達す
る光源移動機構としての動力伝達機構(図3参照)が設けられている。詳細な図示および
説明を省略するが、TPUユニット120に設けられた動力伝達機構は、たとえば、撮像
素子移動機構223に連結されたプーリ群や駆動ベルト233および駆動ベルト233が
架けられたギア対などによって構成されている(一部図3参照)。
この実施の形態1において、TPUハウジング230に設けられた動力伝達機構は、保
護マット232がTPUハウジング230から取り外されている場合にモータ222に連
結され、モータ222の駆動力を透過用光源部に伝達するように構成されている。これに
より、透過用光源部は、保護マット232がTPUハウジング230から取り外されてい
る場合に限って、スキャナキャリッジ220とともに、モータ222の駆動力を受けて副
走査方向に沿って移動する。
透過用光源部は、原稿の照射を開始する側の端部位置に設定されたホームポジションと
、原稿を照射後ホームポジションに向けて折り返す位置に設定された折り返しポジション
との間を往復移動する。
フィルムのような光透過型の原稿(以下、「フィルム」という)の読み取り動作に際し
ては、原稿台ガラス212の上、すなわち、本体ユニット110とTPUユニット120
の間にフィルムフォルダ240が設置される。フィルムフォルダ240は、原稿台ガラス
212上におけるフィルム用の読取位置にフィルムが設置されるように、フィルムの設置
位置を案内するとともに、設置されたフィルムを読取位置に固定する部材である。
図3は、スキャナ装置100を一部断面して示す斜視図である。図3においては、TP
Uハウジング230における上側TPUハウジングを取り外し、本体ハウジング210の
一部を断面した状態が示されている。図3中符号300は、本体ユニット110とTPU
ユニット120とを連結するヒンジ部である。以下に、図3を用いて、モータ222の駆
動力が伝達される各部について説明する。
図3に示すように、本体ハウジング210に設けられた撮像素子移動機構223は、モ
ータ222の駆動軸に固定されたギア301、ギア301に連結されたギア列302〜3
06によって構成されている。ギア306の回転軸心となる軸には、上述した駆動ベルト
225が架けられたギアが設けられている。
撮像素子移動機構223は、モータ222において発生された駆動力を、ギア301〜
306を介して駆動ベルト225に伝達することで、駆動ベルト225を回転させる。こ
れによって、駆動ベルト225に連結されたスキャナキャリッジ220を、副走査方向に
沿って移動させることができる。
また、ギア306の回転軸心となる軸には、当該軸を回転軸心とするプーリ307が設
けられている。プーリ307には、プーリ307の回転にともなって回転する複数のプー
リ308〜310を介して、ギア311が連結されている。ギア311は、本体ハウジン
グ210の上面においてTPUユニット120側に向けて開口する開口部312、313
を介してTPUユニット120側に設けられたギア314と分離可能に噛み合わされる。
ギア311は、プーリ308〜310を介してモータ222の駆動力が伝達されること
によって、プーリ308〜310の軸心方向と平行な軸心回りに回転する。ギア314は
、ギア311の軸心方向と平行な軸心回りに回転自在に設けられており、ギア311の回
転にともなって同方向に回転する。ここに、プーリ307〜310、ギア311、開口部
312,313およびギア314によって連結機構315が構成されている。
連結機構315の一部を構成するプーリ308,309は同一軸心回りに回転する。実
施の形態1では、プーリ308,309によって2つの回転体が実現されている。プーリ
308,309は、トルクリミッタ316の一部を構成する。トルクリミッタ316にお
いて、プーリ308はプーリ307に連結されており、プーリ309はギア311と同一
軸心回りに回転するプーリ310に連結されている。
詳細な構造についての説明は後述するが、トルクリミッタ316は、撮像素子移動機構
223からプーリ307を介して伝達されたトルクが所定より大きい場合に、所定の大き
さ以上のトルクがプーリ310を介して動力伝達機構に伝達されないように遮断するトル
クリミッタ機能を有している。
ここで、所定の大きさのトルクとは、透過用光源部を移動させるために必要なトルクで
ある。トルクリミッタ316によって、撮像素子移動機構223側から所定の大きさ以上
のトルクが伝達された場合にも、動力伝達機構および透過用光源部の破損を防止すること
ができる。
TPUハウジング230には、上述した駆動ベルト233が架けられたギア対における
一方のギア317とギア314とを連結するプーリ群318が設けられている。ギア対に
おける他方のギア319は、駆動ベルト233の回転に従動して回転する。ギア317と
ギア319とは、副走査方向に沿って対向配置されている。上述した光源移動機構として
の動力伝達機構は、駆動ベルト233、ギア317,319によって構成されている。
図3中符号320は、ギア314、ギア317、プーリ群318を構成するプーリなど
の軸を支持するステイである。ギア314は、ステイ320に対して接離可能に設けられ
ている(図5および図6参照)。これにより、ギア311とギア314とを分離可能に連
結させることができる。
また、図3中符号321は、上述した透過用光源部を示している。透過用光源部321
は、透過用光源部321に設けられた固定部322において、駆動ベルト233に連結さ
れている。これにより、透過用光源部321は、駆動ベルト233の回転にともなって副
走査方向に沿って移動する。
TPUハウジング230には、駆動ベルト233の側方であって、かつ、透過用光源部
321の移動軌跡に重複する位置において、副走査方向に沿って延出するガイドレール3
23が設けられている。ガイドレール323には、透過用光源部321において、ガイド
レール323に対向する位置に設けられた溝324が嵌め込まれる。これによって、透過
用光源部321を副走査方向に沿って安定して移動させることができる。
透過用光源部321から照射された光は、TPUハウジング230に設けられた開口部
325を介して、原稿台ガラス212側に導かれる。開口部325は、透過用光源部32
1によって照射可能な範囲のうち、フィルムの読み取り範囲をカバーするように設けられ
ている。
図4は、透過用光源部321を示す分解斜視図である。つぎに、図4を用いて、透過用
光源部321の構成について説明する。図4に示すように、透過用光源部321は、LE
D401と、LED401によって発光された光を伝播させる導光板402と、を備えて
いる。導光板402によって、LED1個あたりの照射面積よりも広い面積を照射するこ
とができる。なお、図4中、導光板402に表記された仮想線は、導光板402における
有効発光エリアを示している。
導光板402中を伝播された光は、拡散シート403およびプリズムシート404を介
して、支持フレーム405に設けられた開口部406から、原稿台ガラス212に向けて
照射される。拡散シート403およびプリズムシート404を介することにより、導光板
402中を伝播された光をより広い面積に照射することができる。
透過用光源部321において、導光板402を間にして開口部406とは反対側には、
導光板402中を伝播された光を開口部406へ向けて反射させる反射板407が設けら
れている。反射板407を設けることによって、導光板402中を伝播された光を、効率
よく原稿台ガラス212側へ照射することができる。上述した固定部322は、支持フレ
ーム405の側方に設けられており、原稿台ガラス212側から駆動ベルト233を狭持
するように、上方に向けて開口している。
図5は連結機構315を拡大して示す斜視図(その1)、図6は連結機構315を拡大
して示す斜視図(その2)である。図5は、ギア311とギア314とが連結された状態
を示している。図6は、ギア311とギア314とが離間された状態を示している。図5
および図6から分かるように、連結機構315におけるギア314は、ステイ320から
離間している場合にギア311に連結され、ステイ320近傍に位置している場合にギア
311から離間される。
また、図5および図6から分かるように、連結機構315におけるギア314には、本
体ユニット110に向けて突出するギア歯501が設けられている。連結機構315にお
けるギア311には、ギア歯501が噛み合わされる凹部601が形成されている。凹部
601の間に位置し、凹部601を形成するリブ602の上部は、中央部程ギア313側
へ突出する山形形状とされている。これによって、ギア311とギア314とがスムーズ
に噛み合うように、ギア歯501を凹部601に誘導することができる。
図7はトルクリミッタ316の外観を示す側面図であり、図8は図7におけるX−X断
面図である。つぎに、図7および図8を用いて、上述したトルクリミッタ316について
詳細に説明する。図7に示したように、トルクリミッタ316が備えるプーリ308,3
09は、図7中の仮想線を中心とする回転軸701回りに回転自在とされている。プーリ
308,309は、図7中矢印Aで示した方向および矢印Bで示した方向のいずれの方向
にも回転可能に設けられている。
また、図7に示したように、回転軸701の軸心方向に沿ってプーリ309とプーリ3
08との間には、回転誘導体としてのOリング702が設けられている。Oリング702
には、2つのねじりコイルバネ(図8参照)のアームを保持する2つの開口部が設けられ
ている。図7中符号703は、2つのねじりコイルバネのうちの一方のねじりコイルバネ
のアームを保持する開口部を示している。
また、図8に示したように、トルクリミッタ316におけるプーリ308,309には
、2つのねじりコイルバネ801,802がそれぞれ設けられている。ねじりコイルバネ
801,802は、回転軸701との間にプーリ308,309の一部をそれぞれ挟持す
るような状態で設けられている。ねじりコイルバネ801,802の巻き方向は、それぞ
れ異なっている。すなわち、ねじりコイルバネ801,802の巻き方向は、互いに逆向
きである。
ねじりコイルバネ801,802の内径は、ねじりコイルバネ801,802によって
挟持されるプーリ308,309の外径と同等あるいはそれ以下に設定されている。これ
により、ねじりコイルバネ801,802は、プーリ308,309の回転にともなって
それぞれ回転する。ねじりコイルバネ801,802の外径は、Oリング702の内径よ
りも小さくなるように設定されている。
ねじりコイルバネ801,802において、回転軸701回りに取り付けられた状態で
互いに接近する側に位置する端部には、回転軸701から離反する方向に突出するアーム
部801a,802aがそれぞれ設けられている。アーム部801a,802aは、Oリ
ング702に設けられた開口部704,803からOリング702の外方へそれぞれ突出
している。
加えて、図示を省略するが、スキャナ装置100は、上述した構成に加えて、利用者に
よる各種指示操作を受け付ける操作パネルや、スキャナ装置100における各部を駆動制
御する各種制御回路や、操作パネルによって受け付けた指示操作に応じて各種制御回路を
制御する制御系などを備えている。操作パネルでは、紙などの光を透過しない原稿(反射
型の原稿)の画像を読み取る指示操作や、フィルムの画像を読み取る指示操作などを受け
付ける。
加えて、図示を省略するが、スキャナ装置100は、パーソナルコンピュータなどの外
部装置との間で通信をおこなう通信I/Fを備えていてもよい。この場合、スキャナ装置
100は、パーソナルコンピュータにおいて受け付けた指示操作に応じたコマンドを、通
信I/Fを介して受信する。
スキャナ装置100は、操作パネルを介して受け付けた指示操作や、通信I/Fを介し
て受信したコマンドに応じて、スキャナキャリッジ220を移動させたり、反射用光源2
15や透過用光源部321を点灯/消灯させたり、撮像素子217に結像された光を光電
変換することによって画像データを生成したりする。この実施の形態1においては、画像
データを生成するために関わる各部および当該各部によっておこなわれる各種処理によっ
て、画像データ生成手段としての機能が実現される。
スキャナ装置100は、生成された画像データを、任意の記憶媒体に記憶するようにし
てもよいし、通信I/Fを介してパーソナルコンピュータなどの外部装置に送信するよう
にしてもよい。この実施の形態1においては、生成された画像データを、外部装置に送信
するために関わる各部および当該各部によっておこなわれる各種処理によって、出力手段
としての機能が実現される。
このような構成を備えたスキャナ装置100によってフィルムの画像を読み取る場合、
利用者は、原稿台ガラス212上にフィルムフォルダ240を設置し、フィルムフォルダ
240によって案内される所定の位置にフィルムを設置する。また、利用者は、フィルム
の設置に前後して、TPUハウジング230から保護マット232を取り外す。
つづいて、図1あるいは図2に示したように、TPUユニット120を本体ユニット1
10に対向させる。これにより、凹部601にギア歯501が挿入されてギア311とギ
ア314とが噛み合わされる。ここに、連結機構315によって、動力伝達機構と撮像素
子移動機構223とが連結される。
その後、利用者は、フィルムの画像を読み取る指示操作をおこなう。指示操作は、スキ
ャナ装置100が備える操作パネルを介しておこなってもよいし、パーソナルコンピュー
タなどの外部装置においておこなってもよい。
フィルムの画像を読み取る指示操作があった場合、スキャナ装置100は、モータ22
2を駆動させ、スキャナキャリッジ220および透過用光源部321を副走査方向に沿っ
て移動させながら、撮像素子217の受光量を検出する。そして、検出された受光量に基
づいて画像データを生成する。
スキャナ装置100は、生成された画像データを、任意の記憶媒体に記憶するようにし
てもよいし、通信I/Fを介してパーソナルコンピュータなどの外部装置に送信するよう
にしてもよい。
なお、スキャナ装置100は、画像データの生成に先立って、画像データにおける黒色
や白色の基準となる各種基準データを取得し、取得された基準データを用いて画像データ
のシェーディング補正をおこなってもよい。基準データの取得および取得された基準デー
タを用いたシェーディング補正については、公知の技術であるため、ここでは説明を省略
する。
また、スキャナ装置100は、画像データの生成に先立って、透過用光源部321と撮
像素子217との相対的な位置を補正する補正処理をおこなってもよい。補正処理に際し
ては、たとえば、TPUユニット120に設けられた動力伝達機構と撮像素子移動機構2
23とを連結機構315によって連結させた状態でモータ222を駆動することによって
、スキャナキャリッジ220のホームポジションと折り返しポジションとの間においてス
キャナキャリッジ220を1往復させる。
このとき、TPUユニット120に設けられた動力伝達機構と撮像素子移動機構223
とが連結機構315によって連結されているため、スキャナキャリッジ220の往復移動
にともなって透過用光源部321が往復移動する。上述したように、スキャナ装置100
においては、スキャナキャリッジ220のホームポジションおよび折り返しポジション間
の距離が、透過用光源部321のホームポジションおよび折り返しポジション間の距離よ
りも長くなるように設けられている。
このため、スキャナキャリッジ220がホームポジションから折り返しポジションまで
移動する間に、透過用光源部321が透過用光源部321用の折り返しポジションに突き
当たる。あるいは、同様の理由から、スキャナキャリッジ220が折り返しポジションか
らホームポジションまで移動する間に、透過用光源部321が透過用光源部321用のホ
ームポジションに突き当たる。
このような補正処理に際しては、スキャナキャリッジ220の移動距離と透過用光源部
321の移動距離との関係から、透過用光源部321が透過用光源部321用の折り返し
ポジションあるいはホームポジションに突き当たった以降もスキャナキャリッジ220を
移動させるためにモータ222を駆動させる必要がある。
このとき、折り返しポジションあるいはホームポジションに突き当たった状態の透過用
光源部321に対して、モータ222の駆動力が直接加えられた場合、透過用光源部32
1あるいは動力伝達機構が破損することが懸念される。
これに対し、実施の形態1のスキャナ装置100においては、トルクリミッタ316が
設けられているため、透過用光源部321および動力伝達機構に対して所定の大きさ以上
のトルクが伝達されることを防止することができる。
たとえば、トルクリミッタ316におけるプーリ308に対して、プーリ308を図7
中矢印Aで示した方向に回転させるトルクが伝達された場合、プーリ308の図7中矢印
A方向への回転にともなってねじりコイルバネ801が図7中矢印A方向に回転する。ね
じりコイルバネ801のアーム部801aが開口部803に保持されているため、ねじり
コイルバネ801の回転にともなって、Oリング702が図7中矢印A方向に回転する。
Oリング702が回転すると、開口部803にアーム部802aが保持されているねじ
りコイルバネ802が、Oリング702の回転にともなって図7中矢印A方向に回転する
。そして、ねじりコイルバネ802の回転にともなって、プーリ309が図7中矢印A方
向に回転する。これによって、モータ222の駆動力が、撮像素子移動機構223および
連結機構315を介して動力伝達機構へ伝達される。
プーリ308の回転にともなって回転するねじりコイルバネ801は、Oリング702
からねじりコイルバネ801の内径(外径)を広げようとする方向への付勢力を受ける。
プーリ308に伝達されたトルクが所定の大きさ以上である場合、ねじりコイルバネ80
1の内径(外径)が広げられることによって、ねじりコイルバネ801とプーリ308と
の間に作用する摩擦力が低下し、ねじりコイルバネ801とプーリ308との間ですべり
が生じる。
このようにして、トルクリミッタ316は、プーリ308に対して図7中矢印A方向に
所定の大きさ以上のトルクが伝達された場合に、透過用光源部321および動力伝達機構
に対して所定の大きさ以上のトルクが伝達されることを防止することができる。
また、たとえば、トルクリミッタ316におけるプーリ308に対して、プーリ308
を図7中矢印Bで示した方向に回転させるトルクが伝達された場合、プーリ308の図7
中矢印B方向への回転にともなって、ねじりコイルバネ801,Oリング702,ねじり
コイルバネ802,およびプーリ309が、図7中矢印B方向に回転する。これによって
、モータ222の駆動力が、撮像素子移動機構223および連結機構315を介して動力
伝達機構へ伝達される。
Oリング702の回転にともなって回転するねじりコイルバネ802は、Oリング70
2からねじりコイルバネ802の内径(外径)を広げようとする方向への付勢力を受ける
。プーリ308に伝達されたトルクが所定の大きさ以上である場合、ねじりコイルバネ8
02の内径(外径)が広げられることによって、ねじりコイルバネ802とプーリ309
との間に作用する摩擦力が低下し、ねじりコイルバネ802とプーリ309との間ですべ
りが生じる。
このようにして、トルクリミッタ316は、プーリ308に対して図7中矢印B方向に
所定の大きさ以上のトルクが伝達された場合に、透過用光源部321および動力伝達機構
に対して所定の大きさ以上のトルクが伝達されることを防止することができる。
以上説明したように、実施の形態1のスキャナ装置100に設けられたトルクリミッタ
316においては、所定の大きさ以上のトルクの伝達を遮断するためにすべりを生じさせ
るためのプーリ308,309を、単一の回転軸701を回転中心として回転させること
ができる。
これによって、トルクリミッタ316は、構成の簡易化および小型化を図ることができ
る。また、これによって利用者は、トルクリミッタ316に占有される空間を小さくする
ことで、トルクリミッタ316を用いたスキャナ装置100の小型化を図ることができる
また、実施の形態1のスキャナ装置100に設けられたトルクリミッタ316における
2つのねじりコイルバネ801,802は、巻き方向がそれぞれ異なっていることから、
ねじりコイルバネ801,802を回転軸701に対して順次取り付けることで、トルク
リミッタ316を組み立てることができる。
これによってトルクリミッタ316は、構成の簡易化および小型化に加えて、組み立て
作業の容易化および組み立てに際しての作業ミスの低減を図ることができる。また、これ
によって利用者は、トルクリミッタ316を用いて小型化を図ったスキャナ装置100の
組み立て作業の容易化および組み立て作業に際しての作業ミスの低減を図ることができる
また、実施の形態1のスキャナ装置100においては、動力伝達機構と撮像素子移動機
構223とを連結機構315によって連結することで、透過用光源部321および撮像素
子217を単一のモータ222の駆動力を用いて連動させ、透過用光源部321および撮
像素子217の副走査方向における相対的な位置にずれが生じることを防止することがで
きる。
これによってスキャナ装置100は、移動に際して透過用光源部321および撮像素子
217の副走査方向における相対的な位置にずれが生じることによる原稿の読み取り精度
の低下を防止するとともに、スキャナ装置100の小型化およびスキャナ装置100にお
ける消費電力の低減を図ることができる。
そして、これによって利用者は、消費電力を抑制した小型の画像読取装置を使用して、
原稿の画像を高精度に再現した画像データを得ることができる。
また、この発明にかかるスキャナ装置100における透過用光源部321は、LED4
01によって構成されていることから、LED401の点灯直後から原稿の読み取りが可
能になり、LED401に代えて蛍光管を用いた場合と比較して照射光量の安定化を図る
ことができる。
これによってスキャナ装置100は、原稿の読み取りを迅速に開始するとともに、読み
取り精度の向上を図ることができる。またこれによって利用者は、高精度な画像データを
迅速に得ることができる。
また、スキャナ装置100は、LED401に代えて蛍光管を用いた場合と比較して、
消費電力を抑え、ランニングコストを低く抑えることができる。これによって利用者は、
消費電力およびランニングコストの低いスキャナ装置100を用いて、高精度な画像デー
タを得ることができる。
(実施の形態2)
つぎに添付図面を参照して、この発明にかかる画像読取装置の好適な実施の形態2を詳
細に説明する。この実施の形態2も、上述した実施の形態1と同様、この発明にかかる画
像読取装置を実現するスキャナ装置への適用例を示す。実施の形態2のスキャナ装置は、
実施の形態1のスキャナ装置100におけるトルクリミッタ316とは構成が異なるトル
クリミッタを備えている。実施の形態2においては、上述した実施の形態1との相違点を
説明し、実施の形態1と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。
図9は、実施の形態2にかかるトルクリミッタの外観を示す側面図であり、図10は図
9におけるX−X断面図である。図9に示したように、トルクリミッタ900は、図9中
の仮想線を中心とする回転軸701回りに回転自在なプーリ308,309を備えている
。プーリ308,309は、図9中矢印Aで示した方向および矢印Bで示した方向のいず
れの方向にも回転可能に設けられている。
また、図9に示したように、回転軸701の軸心方向に沿ってプーリ308とプーリ3
09との間には、回転誘導体としてのOリング901が設けられている。Oリング901
には、2つのねじりコイルバネ(図10参照)のアームを保持する2つの開口部が設けら
れている。図9中符号902は、2つのねじりコイルバネのうちの一方のねじりコイルバ
ネのアームを保持する開口部を示している。
また、図10に示したように、トルクリミッタ900におけるプーリ308,309に
は、2つのねじりコイルバネ1001,1002がそれぞれ設けられている。ねじりコイ
ルバネ1001,1002は、回転軸701との間にプーリ309およびプーリ308の
一部をそれぞれ挟持するような状態で設けられている。ねじりコイルバネ1001,10
02は、巻き方向が同じである。すなわち、ねじりコイルバネ1001,1002は、そ
れぞれ、プーリ308あるいはプーリ309のいずれに設けられていてもよい。
ねじりコイルバネ1001,1002の内径は、ねじりコイルバネ1001,1002
によって挟持されるプーリ309およびプーリ308の外径と同等あるいはそれ以下に設
定されている。これにより、ねじりコイルバネ1001,1002は、プーリ308,3
09の回転にともなってそれぞれ回転する。ねじりコイルバネ1001,1002の外径
は、Oリング901の内径よりも小さくなるように設定されている。
ねじりコイルバネ1001,1002において、回転軸701回りに取り付けられた状
態で互いに接近する側に位置する端部には、回転軸701から離反する方向に突出するア
ーム部1001a,1002aがそれぞれ設けられている。アーム部1001a,100
2aは、Oリング901に設けられた開口部902,1003からOリング901の外方
へそれぞれ突出している。
たとえば、トルクリミッタ900におけるプーリ308に対して、プーリ308を図9
中矢印Aで示した方向に回転させるトルクが伝達された場合、プーリ308の図9中矢印
A方向への回転にともなってねじりコイルバネ1001が図9中矢印A方向に回転する。
ねじりコイルバネ1001のアーム部1001aが開口部1003に保持されているため
、ねじりコイルバネ1001の回転にともなって、Oリング901が図9中矢印A方向に
回転する。
Oリング901が回転すると、開口部902にアーム部1002aが保持されているね
じりコイルバネ1002が、Oリング901の回転にともなって図9中矢印A方向に回転
する。そして、プーリ309は、ねじりコイルバネ1002の回転にともなって図9中矢
印A方向に回転する。これによって、モータ222の駆動力が、撮像素子移動機構223
および連結機構315を介して動力伝達機構へ伝達される。
Oリング901の回転にともなって回転するねじりコイルバネ1002は、Oリング9
01からねじりコイルバネ1002の内径(外径)を広げようとする方向への付勢力を受
ける。プーリ308に伝達されたトルクが所定の大きさ以上である場合、ねじりコイルバ
ネ1002の内径(外径)が広げられることによって、ねじりコイルバネ1002とプー
リ309との間に作用する摩擦力が低下し、ねじりコイルバネ1002とプーリ309と
の間ですべりが生じる。
このようにして、トルクリミッタ900は、プーリ308に対して図9中矢印A方向に
所定の大きさ以上のトルクが伝達された場合に、透過用光源部321および動力伝達機構
に対して所定の大きさ以上のトルクが伝達されることを防止することができる。
また、トルクリミッタ900におけるプーリ308に対して、プーリ308を図9中矢
印Bで示した方向に回転させるトルクが伝達された場合、プーリ308の図9中矢印B方
向への回転にともなって、ねじりコイルバネ1001,Oリング901,ねじりコイルバ
ネ1002,およびプーリ309が、図9中矢印B方向に回転する。
プーリ308の回転にともなって回転するねじりコイルバネ1001は、Oリング90
1からねじりコイルバネ1001の内径(外径)を広げようとする方向への付勢力を受け
る。プーリ308に伝達されたトルクが所定の大きさ以上である場合、ねじりコイルバネ
1001の内径(外径)が広げられることによって、ねじりコイルバネ1001とプーリ
308との間に作用する摩擦力が低下し、ねじりコイルバネ1001とプーリ308との
間ですべりが生じる。
このようにして、トルクリミッタ900は、プーリ308に対して図9中矢印B方向に
所定の大きさ以上のトルクが伝達された場合に、透過用光源部321および動力伝達機構
に対して所定の大きさ以上のトルクが伝達されることを防止することができる。
上述したように、実施の形態2のスキャナ装置100によれば、トルクリミッタ900
における2つのねじりコイルバネ1001,1002は、巻き方向が同一であることから
、部品点数の低減を図ることができる。これによってトルクリミッタ900は、構成の簡
易化および小型化に加えて、組み立て作業に際しての作業ミスの低減および装置の製造コ
ストの低減を図ることができる。
そして、これによって利用者は、トルクリミッタ900を用いて小型化を図ったスキャ
ナ装置100の製造コストの低減および組み立て作業に際しての作業ミスの低減を図るこ
とができる。
(実施の形態3)
つぎに添付図面を参照して、この発明にかかる複合機の好適な実施の形態3を詳細に説
明する。この実施の形態3は、この発明にかかる複合機の実施例を示す。実施の形態3に
おいては、上述した実施の形態1および2と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する
図11は、実施の形態3にかかる複合機を示す斜視図である。実施の形態3にかかる複
合機1100は、上述した実施の形態1または実施の形態2で説明したスキャナ装置10
0と、スキャナ装置100が備える撮像素子217に入射された光の強弱に応じた画像を
被記録媒体上に形成する画像形成装置としてのプリンタ1101と、を備えている。
スキャナ装置100とプリンタ1101とは、図示しない通信I/Fを介して相互通信
可能に接続されている。スキャナ装置100は、撮像素子217に入射された光の強弱に
応じた画像データをプリンタ1101へ出力する。
プリンタ1101は、紙などの被記録媒体に画像を形成するプリンタエンジンを備えて
いる。公知の技術であるため図示および説明を省略するが、プリンタエンジンにおける画
像形成方式は、たとえば、インクジェット方式、静電転写方式、昇華転写方式など、各種
の方式を適用することができる。
このような構成を備える複合機1100において、プリンタ1101は、スキャナ装置
100から出力された画像データに基づいて、紙などの被記録媒体に画像を形成する。
このような複合機1100によれば、スキャナ装置100によって読み取られた画像デ
ータを用いることで、原稿の読み取りに際しての消費電力の低減および複合機1100の
小型化を図りながら、原稿を精度よく再現した画像を紙などの被記録媒体に形成すること
ができる。これによって利用者は、消費電力を抑制した小型の複合機を使用して、高精度
な画像データを得ることができる。
実施の形態1にかかるスキャナ装置の外観を示す斜視図。 スキャナ装置の縦断正面図。 スキャナ装置を一部断面して示す斜視図。 透過用光源部を示す分解斜視図。 連結機構を拡大して示す斜視図(その1)。 連結機構を拡大して示す斜視図(その2)。 トルクリミッタの外観を示す側面図。 図7におけるX−X断面図。 実施の形態2にかかるトルクリミッタの外観を示す側面図。 図9におけるX−X断面図。 実施の形態3にかかる複合機を示す斜視図。
符号の説明
100 スキャナ装置、120 TPUユニット、212 原稿台ガラス、217 撮
像素子、222 モータ、223 撮像素子移動機構、308,309 プーリ、315
連結機構、316 トルクリミッタ、321 透過用光源部、401 LED、701
回転軸、702 Oリング、801,802 ねじりコイルバネ、900 トルクリミ
ッタ、901 Oリング、1001,1002 ねじりコイルバネ、1100 複合機、
1101 プリンタ

Claims (3)

  1. 原稿を保持する原稿台に対して接離自在なカバー部材に設けられて前記原稿台に光を照射する光源と、前記原稿台を間にして前記光源とは反対側に設けられた撮像素子と、を備える画像読取装置において、
    前記カバー部材に設けられて前記光源を走査方向に移動させる光源移動機構と、
    前記撮像素子を前記走査方向に移動させる撮像素子移動機構と、
    トルクリミッタを介して、前記光源移動機構と前記撮像素子移動機構とを連動可能に連結する連結機構と、
    を備え、
    前記トルクリミッタは、前記光源移動機構に接続された回転体の外側に巻き付けられた第1のねじりコイルバネと、前記撮像素子移動機構に接続された回転体の外側に巻き付けられた、前記第1のねじりコイルバネと巻き方向が同一である第2のねじりコイルバネと、前記第1のねじりコイルバネの前記第2のねじりコイルバネに接近する側に位置し前記回転体から離反する方向に突出する端部を保持する第1の開口部と、前記第2のねじりコイルバネの前記第1のねじりコイルバネに接近する側に位置し前記回転体から離反する方向に突出する端部を保持する第2の開口部と、有し、前記第1のねじりコイルバネと第2のねじりコイルバネとの外側に位置する回転誘導体と、を備え
    前記第1のねじりコイルバネにおける前記端部と反対側の方向の前記回転誘導体の端部まで前記第1の開口部は開口し、前記第2のねじりコイルバネにおける前記端部と反対側の方向の前記回転誘導体の端部まで前記第2の開口部は開口することを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記光源は、LEDによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像読取装置と、
    前記画像読取装置が備える撮像素子に入射された光の強弱に応じた画像を被記録媒体上に形成する画像形成装置と、
    を備えることを特徴とする複合機。
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