JP4253286B2 - 光結合装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光結合装置の製造方法に関する。
近年、高速光接続のための光モジュールが開発されている。しかし、光素子と光ファイバなどの光伝送体との結合に関しては、特に、低コスト化、高性能化などの観点から課題が多い。
光素子として、受光素子では、作製の容易性や感度などの点で面型の素子が主に使用されているが、光ファイバと該面型素子の主面とで光結合させる場合に、受光素子を動作させないでアライメントするパッシブアライメントが低コスト化のためには必須である。そのための手法として、一般には固定部材を作製して組み立てるという方法が用いられている。しかし、この方法では、固定部材の機械精度が要求され、その弾性係数や熱膨張係数などに制約があり、また部品点数も多くなるために、コスト低減が困難であった。特に、コスト低減のためにプラスチックモールドなどを用いると、光結合の歩留まりや長期信頼性に欠けるという問題点がある。
また、発光素子においても、基板面から垂直に光出射を行う垂直共振器型面発光レーザが、光伝送モジュールの低消費電力化、低コスト化の観点で改善できる可能性があり、盛んに研究されている。面発光レーザでは、1mA以下の低しきい値で駆動でき、ウエハレベルの検査が可能で、へき開精度を必要としないため、低コスト化が可能である。このような面発光レーザと光ファイバとの光結合においても上記と同様な問題が生じている。
また、特許文献1に示されているように、光ファイバ先端を45度反射面として光ファイバの側面を介して入射した光を導波方向に反射させる構造、または、光ファイバの導波方向に進む光を該光ファイバの側面を介して受発光素子の方向に反射させる構造を有する光結合装置が提案されている。しかし、この光結合装置では、光ファイバ反射面と面型光素子のアライメントが困難であるという問題がある。
そこで、光ファイバとの結合のためのガイド穴をホトリソグラフィの精度で作製する方法が提案されている。例えば特許文献2,特許文献3には、面型受光素子もしくは発光素子を作製した基板側に光ファイバを固定するための穴を光感光性あるいは電子ビーム硬化性を持ちホトリソグラフィでパターニングすることで選択的に硬化が可能な厚膜材料により形成するものが開示されている。
また、特許文献4にも、面発光レーザが設置されている側の面上に、所定の膜厚を有する融着層が形成され、面発光レーザが光ファイバの端面と融着層を介して接合される方法が開示されている。
特許文献2〜特許文献4では、部品点数を減少させることができ、組み立ても非常に簡単なので、低コスト化が可能である。
しかしながら、厚膜材料によりガイド穴を作製する場合、厚膜材料が薄ければテーパ形状や穴径の制御性は良いが機械的強度が不足し、厚膜材料が厚ければ機械的強度は良いがテーパ形状や穴径の制御性が不充分になるという問題点がある。
一方、融着層を用いる方法では、発光点又は受光点と光ファイバとの位置合わせが困難であるという不都合がある。
また、上述した特許文献2〜特許文献4において、厚膜材料によりガイド穴を作製する場合と融着層を用いる方法との双方とも、光ファイバは面型光素子に垂直に接続されることになる。光ファイバは急激に曲げることができないため、同一ボード内での接続に適用すると、ボード上に高いループを形成することになり、機器内で広い空間を占有することになって好ましくないという問題がある。
また、従来の一般的な方法として、完成した面型光素子に、ミラー及びファイバ固定材を順次アセンブリする方法があるが、部品点数が多くなる事、高精度アセンブリが困難である事、アセンブリに長時間を要する事等の不具合がある。
特開2000−56181号公報 特開2002−33546号公報 特開2002−214485号公報 特開2002−107581号公報
本発明は、面型光素子と光ファイバなどの光伝送体とを、広い空間を占有せずに、また、部品点数の増加やプロセス制御性の向上を必要とせずに、高アライメント精度で光結合させることの可能な光結合装置を得る光結合装置の製造方法を提供することを目的としている。
すなわち、本発明は、面型光素子の発光部または受光部上に、Si異方性エッチングによって形成されたSi(111)面よりなるV溝及びストップ壁を有する構造体を設置し、部品点数の増加やプロセス制御性の向上を必要とせずに、面型光素子と光伝送体(例えば光ファイバ)を90°曲げて接続することができる光結合装置を得る光結合装置の製造方法を提供することを目的にしている。さらに、光伝送体ガイド用V溝構造体によりアライメント精度を向上させ、このことから、光伝送体の固定作業も容易にして生産性を向上させ、低コスト化できる光結合装置を得る光結合装置の製造方法を提供することを目的にしている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、複数の面型光素子が形成された面型光素子ウエハを準備する工程と、<110>オリフラと、該オリフラに対して(100)面から9.74°傾いた表面を有するSiウエハを準備する工程と、前記Siウエハの裏面に耐異方性エッチング膜を形成する工程と、前記Siウエハの表面に耐異方性エッチング膜を形成する工程と、前記Siウエハ表面上に感光性樹脂を塗布してプリベークし、Si表面に所定のパターンを写真製版で形成する工程と、前記Siウエハ表面の耐異方性エッチング膜をエッチングして所定のパターンを形成した後、感光性樹脂を除去する工程と、前記Siウエハをアルカリ性の液体で異方性エッチングしてV溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面を形成する工程と、前記Siウエハ表面を前記面型光素子側に配置し、前記面型光素子ウエハのパターンを赤外線でモニターし、Siウエハのパターンと所定の位置関係を有するように貼りつける工程と、前記貼りつけを行った複数の面型光素子が形成された面型光素子ウエハとSiウエハを、単独の面型光素子に分離切断する工程と、分離切断された前記各面型光素子に、Si異方性エッチングにより形成されたV溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面にならわせて光伝送体を挿入固定する工程とを有していることを特徴としている。
また、請求項1記載の発明によれば、複数の面型光素子が形成された面型光素子ウエハを準備する工程と、<110>オリフラと、該オリフラに対して(100)面から9.74°傾いた表面を有するSiウエハを準備する工程と、前記Siウエハの裏面に耐異方性エッチング膜を形成する工程と、前記Siウエハの表面に耐異方性エッチング膜を形成する工程と、前記Siウエハ表面上に感光性樹脂を塗布してプリベークし、Si表面に所定のパターンを写真製版で形成する工程と、前記Siウエハ表面の耐異方性エッチング膜をエッチングして所定のパターンを形成した後、感光性樹脂を除去する工程と、前記Siウエハをアルカリ性の液体で異方性エッチングしてV溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面を形成する工程と、前記Siウエハ表面を前記面型光素子側に配置し、前記面型光素子ウエハのパターンを赤外線でモニターし、Siウエハのパターンと所定の位置関係を有するように貼りつける工程と、前記貼りつけを行った複数の面型光素子が形成された面型光素子ウエハとSiウエハを、単独の面型光素子に分離切断する工程と、分離切断された前記各面型光素子に、Si異方性エッチングにより形成されたV溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面にならわせて光伝送体を挿入固定する工程とを有しているので、面型光素子と光ファイバなどの光伝送体とを、広い空間を占有せずに、また、部品点数の増加やプロセス制御性の向上を必要とせずに、高アライメント精度で光結合させることの可能な光結合装置を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
(第1の形態)
本発明の第1の形態は、発光機能および/または受光機能を有する面型光素子と、前記面型光素子上に設けられ、Si異方性エッチングにより形成されたV溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面を有する構造体と、前記構造体のV溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面により固定された光伝送体(例えば光ファイバ)とを備えていることを特徴としている。
この構造を用いることにより、面型光素子の発光部または受光部上に、Si異方性エッチングによって形成された光入出射方向と45°の角度をなす面と同時にSi異方性エッチングで形成された光伝送体(例えば光ファイバ)ガイド用のV溝構造体を設置し、部品点数の増加やプロセス制御性の向上を必要とせずに、面型光素子と光伝送体(例えば光ファイバ)を90°曲げて接続することができる。さらに、光伝送体ガイド用のV溝構造体によりアライメント精度を向上させ、このことから、光伝送体(例えば光ファイバ)の固定作業も容易になって生産性が向上し、低コスト化を図ることができる。
(第2の形態)
本発明の第2の形態は、第1の形態の光結合装置において、前記構造体は、前記Si異方性エッチングにより形成された光入出射方向と45°の角度をなす面に反射面を有し、該反射面は、前記面型光素子からの光を光伝送体(例えば光ファイバ)の導波方向に反射させる機能、および/または、前記光伝送体の導波方向に進む光を前記面型光素子の方向に反射させる機能を有し、前記面型光素子は、前記Si異方性エッチングにより形成された光入出射方向と45°の角度をなす面を介して光伝送体と光結合されていることを特徴としている。
(第3の形態)
本発明の第3の形態は、第2の形態の光結合装置において、前記Si異方性エッチングにより形成された光入出射方向と45°の角度をなす面には、光反射膜が形成されていることを特徴としている。
このように、第2の形態の光結合装置において、前記Si異方性エッチングにより形成された光入出射方向と45°の角度をなす面には、光反射膜が形成されていることにより、光結合効率を向上できる。
(第4の形態)
本発明の第4の形態は、第2の形態の光結合装置において、前記Si異方性エッチングにより形成された光入出射方向と45°の角度をなす面には、反射型の回折格子が形成されていることを特徴としている。
このように、第2の形態の光結合装置において、前記Si異方性エッチングにより形成された光入出射方向と45°の角度をなす面には、反射型の回折格子が形成されていることにより、光結合効率を向上できる。
(第5の形態)
本発明の第5の形態は、第1の形態の光結合装置において、前記光伝送体(例えば光ファイバ)は、少なくとも一方の端面に導波方向に対して45°の角度をなす反射面を有し、該光伝送体の反射面は、前記Si異方性エッチングにより形成された光入出射方向と45°の角度をなす面に接し、前記面型光素子から前記光伝送体の側面を介して入射した光を導波方向に反射させる機能、および/または、前記光伝送体の導波方向に進む光を該光伝送体の側面を介して前記面型光素子の方向に反射させる機能を有し、前記面型光素子は、前記光伝送体の側面を介して該光伝送体と光結合されていることを特徴としている。
(第6の形態)
本発明の第6の形態は、第5の形態の光結合装置において、前記光伝送体の反射面上には、反射膜が形成されていることを特徴としている。
このように、第5の形態の光結合装置において、前記光伝送体の反射面上には、反射膜が形成されていることにより、光結合効率を向上できる。
(第7の形態)
本発明の第7の形態は、第5の形態の光結合装置において、前記光伝送体の反射面上には、反射型の回折格子が形成されていることを特徴としている。
このように、第5の形態の光結合装置において、前記光伝送体の反射面上には、反射型の回折格子が形成されていることにより、光結合効率を向上できる。
(第8の形態)
本発明の第8の形態は、第1乃至第7のいずれかの形態の光結合装置において、前記構造体の面型光素子側とは反対の側に、赤外線を透過する耐異方性エッチング膜が形成されていることを特徴としている。
(第9の形態)
本発明の第9の形態は、第1乃至第8のいずれかの形態の光結合装置において、前記構造体の面型光素子側の表面には、異方性エッチングにより形成されたV溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面を除いた部分に、赤外線を透過する耐異方性エッチング膜が形成されていることを特徴としている。
このように、第8,第9の形態の構造を用いることにより、Si構造体の裏面を平滑にでき、面型光素子ウエハへの貼り付けが容易となる。さらに赤外線を用いた位置合わせが可能となる。
(第10の形態)
本発明の第10の形態は、第8または第9の形態の光結合装置において、前記赤外線を透過する耐異方性エッチング膜は、SiO又はSiよりなることを特徴としている。
このように、第8または第9の形態の光結合装置において、前記赤外線を透過する耐異方性エッチング膜は、SiO又はSiよりなるので、形成,加工が容易となる。
(第11の形態)
本発明の第11の形態は、複数の面型光素子が形成された面型光素子ウエハを準備する工程と、<110>オリフラと、該オリフラに対して(100)面から9.74°傾いた表面を有するSiウエハを準備する工程と、前記Siウエハの裏面に耐異方性エッチング膜を形成する工程と、前記Siウエハの表面に耐異方性エッチング膜を形成する工程と、前記Siウエハ表面上に感光性樹脂を塗布してプリベークし、Si表面に所定のパターンを写真製版で形成する工程と、前記Siウエハ表面の耐異方性エッチング膜をエッチングして所定のパターンを形成した後、感光性樹脂を除去する工程と、前記Siウエハをアルカリ性の液体で異方性エッチングしてV溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面を形成する工程と、前記Siウエハ表面を前記面型光素子側に配置し、前記面型光素子ウエハのパターンを赤外線でモニターし、Siウエハのパターンと所定の位置関係を有するように貼りつける工程と、前記貼りつけを行った面型光素子ウエハとSiウエハを各素子に切り離す工程と、前記各素子に、Si異方性エッチングにより形成されたV溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面にならわせて光伝送体を挿入固定する工程とを有していることを特徴としている。
このように、第11の形態の方法により、本発明の光結合装置を得ることができる。
(第12の形態)
本発明の第12の形態は、第1乃至第10のいずれかの形態の光結合装置が用いられることを特徴とする光送信モジュールである。
このように、第1乃至第10のいずれかの形態の光結合装置が用いられることにより、高精度の光送信モジュールを提供することができる。
(第13の形態)
本発明の第13の形態は、第1乃至第10のいずれかの形態の光結合装置が用いられることを特徴とする光送受信モジュールである。
このように、第1乃至第10のいずれかの形態の光結合装置が用いられることにより、高精度の光送受信モジュールを提供することができる。
(第14の形態)
本発明の第14の形態は、第1乃至第10のいずれかの形態の光結合装置が用いられることを特徴とする光通信システムである。
このように、第1乃至第10のいずれかの形態の光結合装置が用いられることにより、高精度の光通信システムを提供することができる。
換言すれば、本発明は、構造体の材料にSiを用い、異方性エッチングにより精度良くV溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面を有する構造体を形成し、該構造体を面型光素子の表面に、赤外線でモニターして精度良く貼りつけることを特徴としている。
Si結晶をアルカリ性のエッチング液でエッチングすると、結晶方位によってエッチング速度が大幅に異なることが知られている。即ち、エッチング速度は(111)面<<(110)面≒(100)面となる。この特性を用いてSiウエハに種々の構造を形成する技術が、シリコンマイクロマシニングとして知られている。
本発明は、この特性を利用して、面型光素子の表面に、すなわち構造体(Si構造体)に、V溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面を作り込むことを特徴としている。
Siの(100)面をアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすると、表面と54.74°の角度を成し逆四角錐構造を持つSi(111)面が4面得られる。
本発明に用いるSiウエハは、図12,図13に示すように(図13は図12のA−A線における断面図である)、<110>オリフラと、該オリフラに直角方向に(100)面と9.74°傾いた表面とを持っている。これにより、Si表面(=裏面)とSi(111)面の1つが成す角度が45°となる。
さらに、他の1面が64.48°となり、他の2面が54.74°となる。この54.74°をなす2面を光伝送体(例えば光ファイバ)ガイド用のV溝構造体として用いる。64.48°となる面は使用しない。
さらに、また、Siウエハの表裏両面に耐異方性エッチング膜が形成される。
耐異方性エッチング膜は、写真製版,エッチングにより所定パターンが形成され、異方性エッチング時に表裏面の必要部を保護して所定の立体形状を得るために用いられる。耐異方性エッチング膜としては、SiO,Si等が適している。
また、面型光素子としては、面発光レーザや面型受光素子などが用いられ、面型光素子は、ウエハ状態で、本発明による方法で一括してV溝及び45°の角度をなす面を有する構造体が作り込まれた後に、各素子に分割されるようになっている。
本発明による面型光素子上の構造体の形成方法を図1,図12〜図17に基づいて説明する。
図1は面型光素子の構成例を示す図である。図1の例では、面型光素子は、面型発光素子(面発光レーザ)として構成されている。すなわち、図1の例の面型光素子(面発光レーザ)は、基板(GaAs)上に、下部反射鏡,活性層,電流狭窄層,上部反射鏡が順次に形成されている。そして、上部反射鏡の上には、光出射部を除いて上部電極が形成され、基板の裏面には、下部電極が形成されている。また、活性層,電流狭窄層,上部反射鏡の側面は、メサ加工されて、絶縁膜が形成されている。なお、上部電極には、通常、Auが用いられる。
また、Si構造体は、以下のように形成される。すなわち、まず、図12,図13に示したように、<110>オリフラとオリフラに直角方向に(100)面と9.74°傾いた表面を持ったSiウエハを準備する。
次いで、図13に示すように、Siウエハの表裏両面上に耐異方性エッチング膜を形成する。耐異方性エッチング膜としては、アルカリに侵されないこと、成膜及びエッチング加工が容易なこと、赤外線を透過すること、等の性能が要求される。これらの性能を満たす材料として、SiOあるいはSiが適している。なお、Si異方性エッチング後に耐異方性エッチング膜を除去すれば、赤外線を透過しない材料、たとえばTi,Ni,Cr等の金属材料、を用いることも可能である。
次いで、Siウエハ上に感光性樹脂を塗布しプリベークを行う。感光性樹脂は通常のフォトレジスト(例えば東京応化製OFPR800)を用いる。
次いで、所定のフォトマスクを用い、Si表面に所定のパターンを所定位置に露光,現像によって形成する。
次いで、耐異方性エッチング膜をエッチングし、所定の耐異方性エッチング膜パターンを形成し、感光性樹脂を除去する。例えば耐異方性エッチング膜にSiOを用いた場合はバッファードフッ酸液を用いてエッチングできる。
図14(a),(b)には、耐異方性エッチング膜パターンを形成した状態が示されている。なお、図14(b)は図14(a)の上面図(平面図)である。
次いで、アルカリ性の液でSiを異方性エッチングする。図15(a),(b),図16には、異方性エッチング終了時の状態が示されている。なお、図15(b)は図15(a)の上面図(平面図)、図16は図15(a)の側面図である。図15(a),(b),図16に示すように、耐異方性エッチング膜パターンに応じてSi(111)面が残された立体形状が形成される。
本発明の方法によれば、V溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面は、Si結晶方位により自動的に整合される。また、本プロセスは、ウエハ状態で一括で半導体プロセスを用いて実施できる。従って、高精度にかつ安価に形成できるという長所がある。
次いで、必要な場合は、耐異方性エッチング膜を除去する。なお、耐異方性エッチング膜として赤外線を透過する材料を用いた場合は、除去する必要は無く、不要な工程を省くことができて有利である。
次いで、必要ならば、Si異方性エッチングにより形成された、光入出射方向と45°の角度をなす面に光反射膜を形成する。反射膜は、Si表面全面に形成して差し支えない。
次いで、図17に示すように、Si構造体を裏返して(Siウエハの表面、即ち異方性エッチングされた面を面型光素子側にして)、赤外線で面型光素子のパターンをモニターしつつ、Si構造体を面型光素子の所定の位置に貼りつける。Siは1.1μm以上の波長の光に対しては事実上透明であり、赤外線を用いることにより、Si構造体表面のパターンと面型光素子表面パターンをモニターできる。Si構造体と面型光素子との貼り合せには透明接着剤を用いるのが簡便であるが、導電性接着剤又は金属接合で貼りつけることもできる。金属接合を用いる場合、Au−Sn接合を用いるのが簡便である。
その後、各素子を切り離す。各素子の切り離しには、ダイヤモンド砥石を用いるのが簡便である。なお、光入出射方向と45°の角度をなす面の反対側(光出射側)にもSi(111)面に対応した64.48°となる面が形成される。この壁は、不要であり除去する必要がある。通常のエッチングで除去することも可能であるが、各素子の切り離し時に、同時にダイヤモンド砥石で除去するのが適している。
最後に、光ファイバをV溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面に突き当て、固定することによって完成となる。
以下に、本発明の実施例を説明する。なお、以下の説明では、面型光素子は、便宜上、発光素子であるとするが、受光素子でも同様である。
図2,図3は本発明の実施例1の光結合装置を示す図である。なお、図3は図2の側面図である。
実施例1では、面型光素子上に、Si構造体が設けられ、Si構造体には、Si異方性エッチングで形成された光入出射方向と45°の角度をなす面と同時にSi異方性エッチングで形成された光伝送体(実施例1では光ファイバ)ガイド用のV溝が形成されている。
ここで、光ファイバの先端は、光入出射方向に対し45°の角度を持ち、V溝によって位置合わせされ、Si異方性エッチングにより形成された光入出射方向と45°の角度をなす面に突き当てられて固定される。
光ファイバを固定するのには、通常の透明接着材を用いることができる。なおこの時、接着剤の屈折率を光ファイバのクラッド材の屈折率と略同一の屈折率とすることにより、光が通過するファイバ側面での光ロスを低減することができる。
また、この実施例1では、光ファイバの端面に反射面を設け、該反射面は、面型光素子から光ファイバの側面を介して入射した光を導波方向に反射させる機能、および/または、光ファイバの導波方向に進む光を光ファイバの側面を介して面型光素子の方向に反射させる機能を有し、面型光素子は、光ファイバの側面を介して該光ファイバと光結合されている。なお、実施例1では、耐異方性エッチング膜は除去されている。
図4,図5は本発明の実施例2の光結合装置を示す図である。なお、図5は図4の側面図である。
この実施例2が実施例1と異なるのは、V溝上部に平面を有することである。これにより、Si異方性エッチング時間が短くて済むという利点がある。なお、実施例2においても、耐異方性エッチング膜は除去されている。
図6,図7は本発明の実施例3の光結合装置を示す図である。なお、図7は図6の側面図である。
実施例3は、実施例2と同様に、V溝上部に平面を有しているが、実施例2と異なり、V溝上部の平面は、耐異方性エッチング膜よりなっている。すなわち、裏面の耐異方性エッチング膜は残されており、表面の耐異方性エッチング膜は除去されている。
図8,図9は本発明の実施例4の光結合装置を示す図である。なお、図9は図8の側面図である。
実施例4が実施例1と異なるのは、光ファイバ先端は、光入出射方向と平行であり、V溝によって位置合わせされ、Si異方性エッチングで形成した光入出射方向と45°の角度をなす面に突き当てられて固定される点にある。
光ファイバを固定するのには、通常の透明接着材を用いることができる。なおこの時、接着剤の屈折率を光ファイバのコア材の屈折率と略同一の屈折率とすることにより、光が通過する経路での光ロスを低減することができる。実施例4では、構造体は、Siの異方性エッチングにより形成された光入出射方向と45°の角度をなす面に反射面を有し、該反射面は、面型光素子からの光を光ファイバの導波方向に反射させる機能、および/または、光ファイバの導波方向に進む光を面型光素子の方向に反射させる機能を有し、面型光素子は、Siの異方性エッチングにより形成された光入出射方向と45°の角度をなす面を介して光ファイバと光結合されている。なお、実施例4では、耐異方性エッチング膜は除去されている。
図10,図11は本発明の実施例5の光結合装置を示す図である。なお、図11は図10の側面図である。
実施例5が実施例4と異なるのは、V溝上部に平面を有することである。そして、V溝上部の平面は、耐異方性エッチング膜よりなっている。なお、実施例5では、表裏両面とも耐異方性エッチング膜は残されている。
面型光素子の構成例を示す図である。 本発明の実施例1の光結合装置を示す図である。 本発明の実施例1の光結合装置を示す図である。 本発明の実施例2の光結合装置を示す図である。 本発明の実施例2の光結合装置を示す図である。 本発明の実施例3の光結合装置を示す図である。 本発明の実施例3の光結合装置を示す図である。 本発明の実施例4の光結合装置を示す図である。 本発明の実施例4の光結合装置を示す図である。 本発明の実施例5の光結合装置を示す図である。 本発明の実施例5の光結合装置を示す図である。 本発明に用いるSiウエハを示す図である。 本発明に用いるSiウエハを示す図である。 耐異方性エッチング膜パターンを形成した状態を示す図である。 異方性エッチング終了時の状態を示す図である。 異方性エッチング終了時の状態を示す図である。 Si構造体と面型光素子との貼り合せを示す図である。

Claims (1)

  1. 複数の面型光素子が形成された面型光素子ウエハを準備する工程と、<110>オリフラと、該オリフラに対して(100)面から9.74°傾いた表面を有するSiウエハを準備する工程と、前記Siウエハの裏面に耐異方性エッチング膜を形成する工程と、前記Siウエハの表面に耐異方性エッチング膜を形成する工程と、前記Siウエハ表面上に感光性樹脂を塗布してプリベークし、Si表面に所定のパターンを写真製版で形成する工程と、前記Siウエハ表面の耐異方性エッチング膜をエッチングして所定のパターンを形成した後、感光性樹脂を除去する工程と、前記Siウエハをアルカリ性の液体で異方性エッチングしてV溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面を形成する工程と、前記Siウエハ表面を前記面型光素子側に配置し、前記面型光素子ウエハのパターンを赤外線でモニターし、Siウエハのパターンと所定の位置関係を有するように貼りつける工程と、前記貼りつけを行った複数の面型光素子が形成された面型光素子ウエハとSiウエハを、単独の面型光素子に分離切断する工程と、分離切断された前記各面型光素子に、Si異方性エッチングにより形成されたV溝及び光入出射方向と45°の角度をなす面にならわせて光伝送体を挿入固定する工程とを有していることを特徴とする光結合装置の製造方法。
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