JP4252368B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗員の温度を検出して空調制御するようにした車両用空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の車両用空気調和装置では、赤外線センサによって乗員の体表面温度や顔部皮膚温度を検出して空調風の風温や風向の制御、つまり空調制御を行うことが提案されているが、この場合は顔面のどの部分の皮膚温度を検出するかの特定が成されておらず、測定個所の違いやバラツキによって測定値に差が生じてしまう。
【0003】
そこで、乗員の顔部複数箇所の皮膚温度データと、車室内の環境温度と、乗員頭部および胸部周辺温度と、に基づいて、乗員の温冷感や快適感や気流感を評価する指数を算出し、それらに基づいて空調制御を行う方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−230729号公報(第3頁、第2図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の車両用空気調和装置にあっては、顔部の複数箇所の部位の皮膚温度を測定することで測定個所の違いや日射の影響に対応しているが、温感の指数計算に、車室内の環境温度や頭部および脚部の周囲温度を測定しており、その分、高価な温度センサが増設されることになり、コスト高が来されてしまう。
【0006】
そこで、本発明はこのような従来の課題に鑑みて、温度センサの個数を削減しつつ、乗員に対してより精度の良い空調制御を可能とする車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にあっては、非接触型の温度検出手段によって乗員の顔面の特定部位の温度を検出し、この顔面の特定部位の温度に基づいて空調制御することを特徴としている。
【0008】
【発明の効果】
このような構成の本発明によれば、非接触型の温度検出手段の検出値に基づいて空調制御するにあたって、温度検出手段は顔面の特定部位の温度を検出するようになっているため、温度検出手段の個数を削減することができ、また、測定場所の違いによる空調制御性の悪化を防いでより精度の良い空調制御が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0010】
(第1実施形態)
図1〜図4は本発明にかかる車両用空気調和装置の第1実施形態を示し、図1は空気調和装置の概略ブロック図、図2は温度検出手段の車室内への取付け状態を示す概略図、図3は頬皮膚温度と乗員の空調フィーリングとの関係を示す相関図、図4は額皮膚温度と乗員の空調フィーリングとの関係を示す相関図である。
【0011】
この実施形態の車両用空気調和装置1は、図1,図2に示すように、非接触型の温度検出手段としての赤外線センサ2と、この赤外線センサ2で検出した乗員Mの顔面Fの特定部位の温度に基づいて空調制御の制御量を演算する空調制御コンピュータ3と、この空調制御コンピュータ3の演算結果に応じて風速・温度・吹出口の調節をする空調制御部4と、を備えて構成してあり、この空調制御部4には風速調整するブロワ制御手段4a、温度調整するエアミックス制御手段4b、吹出口調整する吹出口制御手段4c等が設けてある。
【0012】
前記赤外線センサ2は、図2に示すように車室R内の天井前部Kに設置して、その赤外線照射部2aを乗員Mの顔面Fの特定部位に向けて、その特定部位の皮膚温度を検出するようになっている(請求項1)。
【0013】
前記赤外線センサ2が検出する顔面Fの特定部位は、▲1▼頬と額の両方、もしくは、▲2▼頬のみ、▲3▼額のみとしてある(請求項2)。
【0014】
ここで、図3,図4に乗員Mの頬の皮膚温度(赤外線センサ2によって測定した顔面特定部位の現在の皮膚温度)および額の皮膚温度と人が抱く空調フィーリング(以下「温冷感」という)との相関を、様々な環境条件下で実験により取得したデータを示してある。
【0015】
温冷感とは、人が抱く温熱感覚(「0=ちょうど良い」、「+1=温かい」、「+2=やや暑い」、「+3=暑い」、「−1=涼しい」、「−2=やや寒い」、「−3=寒い」)であり、図3,図4の相関図によれば、頬と額の皮膚温度は人の抱くフィーリングとの相関が高く、それらの部位の皮膚温度を測定して空気調和装置の制御情報とすることで、乗員Mの温冷感に沿った空調制御が可能となる。
【0016】
また、上記温冷感では、図3に示す頬皮膚温度の温熱感覚が図4に示す額皮膚温度の温熱感覚よりも相関が高いことを示しており、頬の方がより精度良く温感を予測できることを示している。
【0017】
従って、この実施形態では空調制御に頬と額の双方の皮膚温度を用いた場合に、頬の皮膚温度を優先するようにしてある(請求項3)。
【0018】
以上の構成によりこの第1実施形態の車両用空気調和装置1によれば、非接触型となる赤外線センサ2の検出値に基づいて空調制御するようになっており、このとき、赤外線センサ2は顔面Fの特定部位の温度を検出するようになっているため、この特定部位の皮膚温度に基づいて直接に空調制御量を決定できるので、各種センサの情報が不要になり、ひいては赤外線センサ2の個数を削減することができる。
【0019】
また、このように特定部位の温度を検出することにより、測定場所の違いによる空調制御性の悪化を防いで、より精度の良い空調制御が可能となる。
【0020】
更に、この実施形態では上記作用・効果に加えて、赤外線センサ2で検出する顔面Fの特定部位は、頬および/または額としたので、これら頬や額は乗員Mの温冷感と相関が高い部位であり、乗員Mの快適性をより向上させた空調制御を行うことができる。
【0021】
更にまた、空調制御に頬と額の双方の皮膚温度を用いた場合に、頬の皮膚温度を優先するようにしたので、頬皮膚温度の温熱感覚が額皮膚温度の温熱感覚よりも相関が高いため(図3,図4参照)、より精度良く温感を予測でき、ひいては、より精度の良い空調制度を行うことができる。
【0022】
(第2実施形態)
図5,図6は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図5は空気調和装置の概略ブロック図、図6は太陽光入射角の判別結果に基づく頬皮膚温度検知を処理するフローチャートである。
【0023】
この第2実施形態の車両用空気調和装置1aは、図5に示すように、第1実施形態に示した車両用空気調和装置1(図1参照)に太陽光入射角判別手段5を付加したもので、顔面Fの特定部位は、太陽光入射角判別手段5で判断した太陽光の入射側の頬とし、この太陽光入射側の頬の温度を最も優先して用いるようになっている(請求項4)。
【0024】
即ち、この実施形態では、図5に示すように、前記太陽光入射角判別手段5で判断した太陽光入射角を皮膚温度温度検出器(赤外線センサ)2に出力し、その皮膚温度検出器2の出力を空調制御コンピュータ3に出力し、この空調制御コンピュータ3で演算した制御量を、空調制御部4のブロワ制御手段4a、エアミックス制御手段4b、吹出口制御手段4cに出力するようになっている。この場合、皮膚温度検出器2は、太陽光入射角判別手段5の判別結果に基づいて、複数の赤外線センサのなかのどの赤外線センサの検出結果を空気制御コンピュータ3に出力するかを判断する。
【0025】
太陽光入射角判別手段5としては、具体的には太陽の方位を感知するようにした図外の日射センサを用いることができ、また、車両進行方位と時刻情報から太陽光入射角を算出するようにした図外のナビゲーションを用いることができる。
【0026】
従って、この第2実施形態の車両用空気調和装置1aにあっては、図6のフローチャートに示すように、先ず、ステップS1によって太陽光入射角判別手段5によって太陽光方位を測定し、ステップS2ではその測定した太陽光の方位が、乗員Mの正面または背面である場合、乗員Mの左側である場合、または乗員Mの右側である場合、のいずれかを判断する。
【0027】
そして、太陽光の方位が、正面または背面である場合はステップS3によって顔面Fの両側の頬皮膚温度を測定し、左側である場合はステップS4によって顔面Fの左側の頬皮膚温度を測定し、また、右側である場合はステップS5によって顔面Fの右側の頬皮膚温度を測定する。
【0028】
次に、ステップS3〜S5のいずれかで頬皮膚温度を測定した結果を、ステップS6によって空調制御コンピュータ3に出力し、ステップS7では空調制御コンピュータ3で演算した空調制御量を空調制御部4に入力して、ブロワ制御手段4a、エアミックス制御手段4b、吹出口制御手段4cの全部もしくはそれらの1つまたは2つを作動する。
【0029】
従って、この第2実施形態の車両用空気調和装置1aによれば、第1実施形態の車両用空気調和装置1に太陽光入射角判別手段5を付加したので、太陽光が当たる側の頬の皮膚温度を優先的に用いることができるので、日射の影響をより考慮した空調制御を行うことができる。
【0030】
(第3実施形態)
図7は本発明の第3実施形態を示し、上記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図7は空気調和装置の概略ブロック図である。
【0031】
この第3実施形態の車両用空気調和装置1bは、図7に示すように、第1実施形態に示した車両用空気調和装置1(図1参照)に温冷感推定手段6を付加したもので、この温冷感予推定段6によって乗員Mの顔面Fの頬および/または額の皮膚温度から乗員Mの温冷感を推定・予測するようになっており、この推定した温冷感に基づいて空調制御を行うようにしてある(請求項5)。
【0032】
即ち、この実施形態では、図7に示すように、皮膚温度検出器2の出力を温冷感推定手段6に出力し、この温冷感推定手段6で推定・予測した結果を空調制御コンピュータ3に出力し、この空調制御コンピュータ3で演算した制御量を、空調制御部4のブロワ制御手段4a、エアミックス制御手段4b、吹出口制御手段4cに出力するようになっている。
【0033】
また、この第3実施形態では、前記温冷感推定手段6による温冷感の推定には、頬と額のそれぞれの皮膚温度に所定の係数を積した予測式を用いて実行し、この場合、頬の温度の係数絶対値を額の係数絶対値よりも大きく設定してある(請求項8)。
【0034】
つまり、前記推定式は、
温冷感=F(a×額皮膚温度+b×頬皮膚温度)…(1) として表すことができ、この(1)式においてa<bとなるように係数絶対値を選択する。
【0035】
従って、この第3実施形態の車両用空気調和装置1bによれば、温冷感推定手段6で乗員Mの温冷感を推定するようになっており、この温冷感推定に乗員Mの温冷感と相関が強い頬および/または額の皮膚温度を用いたことにより温冷感の推定精度を向上し、より乗員の快適感を向上させた制御とすることができる。
【0036】
また、温冷感推定手段6による温冷感の推定に用いた推定式で、頬の皮膚温度の係数絶対値を額の係数絶対値よりも大きく設定したことにより、温冷感と相関性が高い頬皮膚温度を優先させることができ、快適性を更に向上させることができる。
【0037】
(第4実施形態)
図8は本発明の第4実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図8は空気調和装置の概略ブロック図である。
【0038】
この第4実施形態の車両用空気調和装置1cは、図8に示すように、上記第1実施形態の車両用空気調和装置1に加えて、皮膚温度検出器2で検出した皮膚温度の時間的な変化率を算出する皮膚温度変化率算出手段7を設けてある(請求項6)。
【0039】
即ち、この実施形態では、図8に示すように、赤外線センサ2の出力を空調制御コンピュータ3に出力するとともに、皮膚温度変化率算出手段7に出力し、これらの赤外線センサ2の検出信号と皮膚温度変化率算出手段7の算出結果から空調制御コンピュータ3で演算した制御量を、調制御部4のブロワ制御手段4a、エアミックス制御手段4b、吹出口制御手段4cに出力するようになっている。
【0040】
ここで、皮膚温度変化率とは、現在の皮膚温度と単位時間前Δtの皮膚温度の変化率であり、
皮膚温度変化率=(現在の皮膚温度−Δt前の皮膚温度)/Δt
なお、これに限らず、単位時間後の皮膚温度予測値と現在の皮膚温度による変化率の場合もある。
【0041】
この実施形態では、皮膚温度の変化率を考慮した制御量の演算(空調制御量=F(皮膚温度と皮膚温度変化率)とすることで、空調開始初期のような皮膚温度が過度時に変化する状況下(非定常状態)でも、適切な制御とすることができ、乗員の快適性が向上する。
【0042】
(第5実施形態)
図9は本発明の第5実施形態を示し、上記第3実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図9は空気調和装置の概略ブロック図である。
【0043】
この第5実施形態の車両用空気調和装置1dは、図9に示すように、上記第3実施形態の車両用空気調和装置1bに加えて、皮膚温度検出器2で検出した皮膚温度の時間的変化率を算出する皮膚温度変化率算出手段7を設けてある(請求項6)。
【0044】
即ち、この実施形態では、図9に示すように、赤外線センサ2の出力を温冷感推定手段6に出力するとともに、皮膚温度変化率算出手段7に出力し、更に、この皮膚温度変化率算出手段7の算出結果を温冷感推定手段6に出力し、これら赤外線センサ2の検出信号と皮膚温度変化率算出手段7の算出結果から温冷感推定手段6で推定した結果を空調制御コンピュータ3に出力し、この空調制御コンピュータ3で演算した制御量を、空調制御部4のブロワ制御手段4a、エアミックス制御手段4b、吹出口制御手段4cに出力するようになっている。
【0045】
また、この第5実施形態にあっても上記第3実施形態と同様に、前記温冷感推定手段6による温冷感の推定に(1)式の予測式を用い、頬の温度の係数絶対値を額の係数絶対値よりも大きく設定することができる。
【0046】
従って、この第5実施形態の車両用空気調和装置1dによれば、温冷感推定手段6を備えたことにより上記第3実施形態と同様の作用・効果を奏するのは勿論のこと、更に皮膚温度変化率算出手段7を設けて、検出した頬および/または額の皮膚温度の時間的変化率を加味して乗員の温冷感を推定するようにしたので、空調制御の精度をより増大して乗員の快適性を高めることができる。
【0047】
(第6実施形態)
図10は本発明の第6実施形態を示し、上記第5実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図10は空気調和装置の概略を示すブロック図である。
【0048】
この第6実施形態の車両用空気調和装置1eは、図10に示すように、上記第3実施形態の車両用空気調和装置1bに加えて、皮膚温度検出器2で検出した皮膚温度から皮膚温度の時間的変化率を算出する皮膚温度変化率算出手段7を設けてある(請求項6)。なお、この実施形態の空気調和装置1eは、第5実施形態とは、空調制御コンピュータ3への入力のみ異なる。
【0049】
即ち、この実施形態では、図10に示すように、赤外線センサ2の出力を温冷感推定手段6に出力するとともに、皮膚温度変化率算出手段7に出力し、これらの温冷感推定手段6と皮膚温度変化率算出手段7の算出結果を空調制御コンピュータ3に出力する。空調制御コンピュータ3は、これらの温冷感推定手段6、皮膚温度変化率算出手段7の算出結果に基づいて制御量を演算し、この制御量を空調制御部4のブロワ制御手段4a、エアミックス制御手段4b、吹出口制御手段4cに出力するようになっている。
【0050】
また、この第6実施形態にあっても上記第3実施形態と同様に、前記温冷感推定手段6による温冷感の予測に(1)式の予測式を用い、頬の温度の係数絶対値を額の係数絶対値よりも大きく設定することができる。
【0051】
従って、この第6実施形態の車両用空気調和装置1eによれば、温冷感推定手段6を備えたことにより上記第3実施形態と同様の作用・効果を奏するのは勿論のこと、更に皮膚温度変化率算出手段7を設けて、検出した頬および/または額の皮膚温度の時間的変化率を加味して制御量を演算するとしたことで、非定常時に対応するとともに、乗員の温熱感覚を反映した制御とすることができ、第4実施形態の車両用空気調和装置1cに対してより乗員の快適性が向上する。
【0052】
(第7実施形態)
図11は本発明の第7実施形態を示し、図7に示す第3実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図11は空気調和装置の概略ブロック図である。
【0053】
この第7実施形態の車両用空気調和装置1fは、図11に示すように、上記第3実施形態の車両用空気調和装置1bに加えて、温冷感推定手段6で推定した温冷感の時間的変化を求める温冷感変化率算出手段9を設けてある(請求項7)。
【0054】
即ち、この実施形態では、図11に示すように、赤外線センサ2の出力を温冷感推定手段6に出力し、温冷感推定手段6は温冷感の推定結果を温冷感変化率算出手段9に出力するとともに、空調制御コンピュータ3へ出力する。温冷感変化率算出手段9により算出された結果は空調制御コンピュータ3へ出力する。これらの温冷感推定手段6、温冷感変化率算出手段9の算出結果から空調制御コンピュータ3は制御量を演算し、この演算された制御量を、空気制御部4のブロワ制御手段4a、エアミックス制御手段4b、吹出口制御手段4cに出力するようになっている。
【0055】
ここで、温冷感変化率とは、現在の温冷感と単位時間前Δtの温冷感の変化率であり、
温冷感変化率=(現在の温冷感−Δt前の温冷感)/Δt
なお、これに限らず、単位時間後の温冷感推定値と現在の温冷感による変化率の場合もある。
【0056】
従って、第7実施形態の車両用空気調和装置1fによれば、現在の温冷感及び温冷感の変化率に基づいて制御量を演算するとしたことで、非定常時に対応するとともに乗員の温熱感覚に基づいた制御とすることができ、第4実施形態の空気調和装置1c、第6実施形態の空気調和装置1eに対してより乗員の快適性が向上する。
【0057】
(第8実施形態)
図12は本発明の第8実施形態を示し、図11に示す第7実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図12は空気調和装置の概略ブロック図である。
【0058】
この第8実施形態の空気調和装置1gは、図12に示すように、上記第3実施形態車両用空気調和装置1bに加えて、温冷感推定手段6で推定した温冷感の時間的変化を求める温冷感変化率算出手段9を設けてある(請求項7)。
【0059】
また、この第8実施形態は、第7実施形態の空気調和装置1fに対して、空調制御コンピュータ3への入力信号が異なり、第7実施形態では、温冷感推定手段6と温冷感変化率算出手段9の推定結果及び算出結果が空調制御コンピュータ3に入力されるのに対して、本実施形態では、赤外線センサ2からの出力と温冷感変化率算出手段9からの出力が空調制御コンピュータ3に入力される。
【0060】
従って、本実施形態の空気調和装置1gによれば、現在の皮膚温度及び温冷感の変化率に基づいて制御量を演算するとしたことで、非定常時に対応するとともに乗員の温熱感覚を反映した制御とすることができ、第4実施形態に対してより乗員の快適性が向上する。
【0061】
(第9実施形態)
図13は本発明の第9実施形態を示し、上述した第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図13は空気調和装置の概略を示すブロック図である。
【0062】
この第9実施形態の車両用空気調和装置1hは、図13に示すように、赤外線センサ2にマトリクス型赤外線センサ10を用いるとともに、このセンサ10の出力である熱画像を画像処理して顔面の特定部位の位置を特定する画像処理手段としての熱画像処理装置8を設けるようになっている。
【0063】
即ち、この実施形態では、図13示すように、マトリックス型赤外線センサ10の出力を熱画像処理装置8に出力し、この熱画像処理装置8によって顔面の特定部位の皮膚温度を空調制御コンピュータ3に出力して、この空調制御コンピュータ3で演算した制御量を、空調制御部4のブロワ制御手段4a、エアミックス制御手段4b、吹出口制御手段4cに出力するようになっている。
【0064】
また、この実施形態にあっても前記熱画像処置装置8によって処理するの特定部位は、頬および/または額としてある。
【0065】
従って、この第9実施形態の車両用空気調和装置1hによれば、マトリックス型赤外線センサ10によって取得した乗員の熱画像を利用することで、顔面F周りの広範囲の熱画像から該当部位、即ち、本実施形態では頬および/または額の皮膚温度を得ることができるため、乗員Mの身動き等のズレに対応して顔面の特定部位の検出精度を向上することができる。
【0066】
ところで、本発明の車両用空気調和装置は前記第1〜第9実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における空気調和装置の概略ブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態における温度検出手段の車室内への取付け状態を示す概略図である。
【図3】本発明の第1実施形態における頬皮膚温度と乗員の空調フィーリングとの関係を示す相関図である。
【図4】本発明の第1実施形態における額皮膚温度と乗員の空調フィーリングとの関係を示す相関図である。
【図5】本発明の第2実施形態おける空気調和装置の概略ブロック図である。
【図6】本発明の第2実施形態における太陽光入射角の判別結果に基づく頬皮膚温度検知を処理するフローチャートである。
【図7】本発明の第3実施形態における空気調和装置の概略ブロック図である。
【図8】本発明の第4実施形態における空気調和装置の概略ブロック図である。
【図9】本発明の第5実施形態における空気調和装置の概略ブロック図である。
【図10】本発明の第6実施形態における空気調和装置の概略ブロック図である。
【図11】本発明の第7実施形態における空気調和装置の概略ブロック図である。
【図12】本発明の第8実施形態における空気調和装置の概略ブロック図である。
【図13】本発明の第9実施形態における空気調和装置の概略ブロック図である。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h 車両用空気調和装置
2 赤外線センサ(非接触型の温度検出手段)
3 空調制御コンピュータ
4 空調制御部
5 太陽光入射角判別手段
6 温冷感推定手段
7 皮膚温度変化率算出手段
8 熱画像処理装置(画像処理手段)
9 温冷感変化率算出手段
10 マトリクス型赤外線センサ(非接触型の温度検出手段)

Claims (2)

  1. 乗員(M)の顔面(F)の特定部位の温度を検出する非接触型の温度検出手段(2、10)と、乗員(M)に入射する太陽の方向を判別する太陽光入射角判別手段(5)と、前記太陽光入射角判別手段(5)によって判別された太陽光の入射側の片側頬を前記特定部位と判断して前記温度検出手段(2、10)により検出された前記特定部位の温度に基づいて空調制御を行う空調制御コンピュータ(3)とを備えていることを特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 請求項1記載の車両用空気調和装置であって、
    温度検出手段(2、10)によって検出された前記特定部位の温度から乗員(M)の温冷感を推定する温冷感推定手段(6)を設け、この推定した温冷感に基づいて空調制御を行うことを特徴とする車両用空気調和装置。
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