JP4252238B2 - 光ファイバの接続方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバの接続方法に関し、更に詳しくは、非常に小さな実効コア断面積、大きな構造分散、広帯域単一モード、大きな実効断面積等、多種多様の特性が実現可能であり、しかも、コア同士の接続精度が高く、接続部における接続損失が小さな光ファイバの接続方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、シングルモード光ファイバをはじめ、分散シフト光ファイバ、分散フラット光ファイバ等、多種多様の光ファイバが、それぞれの用途に合わせて用いられている。これらの光ファイバは、径方向に分布する屈折率プロファイルを有している。
これらの光ファイバ同士を接続する場合、通常、コア直視法を用いて、光ファイバ同士を融着接続する方法が採られている。
これらの光ファイバにおいては、比屈折率差で数%程度の差しかないために、光ファイバ同士を融着接続する際に、軸合わせが容易で、接続部における接続損失も低い。
【0003】
ところで、近年、光伝送のさらなる進歩に伴い、光ファイバに対してもより優れた特性が求められている。
そこで、新たな光ファイバとして、クラッドの一部において、その長手方向に沿って1つまたは2つ以上の空孔が形成された光ファイバが提案されている。
図8は、従来の空孔を有する光ファイバの一例を示す断面図であり、この空孔を有する光ファイバ1は、コア(領域)2と、コア2を包囲するクラッド(領域)3とにより構成され、このクラッド3内の前記コア2を囲む位置には、前記コア2の軸心に対して回転対称となる6つの位置それぞれに、前記コア2より大径の空孔4が形成されている。
【0004】
図9は、従来の空孔を有する光ファイバの他の一例を示す断面図であり、この空孔を有する光ファイバ11は、コア2と、コア2を包囲するクラッド3とにより構成され、このクラッド3内には前記コア2とほぼ同一径の多数の空孔12が形成されている。
これらの空孔12、12、…は、クラッド3内に幾何学的な規則性にしたがって形成されたもので、互いに隣接する3つの空孔12が三角形の各頂点に位置するように、かつ、最も外側の空孔12、12、…が六角形の各頂点及び各辺上に位置するように、それぞれ形成されている。
【0005】
これらの空孔を有する光ファイバ1、11は、従来の光ファイバでは得られない特性、例えば、非常に小さな実効コア断面積、大きな構造分散、広帯域単一モード、大きな実効断面積等、多種多様の特性を実現することができるために、近年とみに注目を集めている光ファイバである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した空孔を有する光ファイバ1、11においては、これらの光ファイバ同士、あるいはシングルモード光ファイバとの接続を考えることは、実用上、非常に重要なことである。
実際に、光ファイバを敷設する場合や部品として用いる場合、あるいは光ファイバの光学特性を評価する場合等、いずれの場合においても、光ファイバの接続を行わなければならない。
【0007】
しかしながら、上述した光ファイバ1、11においては、コア直視法を用いて光ファイバ同士を融着接続する場合、以下のような問題点があった。
(1) クラッド3に空孔4があるために、コア2を直視することができない。そのため、これら空孔を有する光ファイバ1、11同士を接続する場合、あるいはこれら空孔を有する光ファイバ1、11とシングルモード光ファイバ等とを接続する場合に、接続する光ファイバのコア同士を精度よく軸合わせすることができず、接続損失が大きくなってしまう。
(2) 融着接続時に、光ファイバ1、11のガラスが溶融して空孔4を埋めてしまうために、コアが変形してしまう場合がある。このような光ファイバを用いて融着接続した場合、光の伝搬モードがコア変形部で急激に変化し、接続部で接続損失が大きくなってしまう。
【0008】
空孔を有する光ファイバの接続損に関しては、光ファイバの屈折率分布構造を改良することで、光ファイバの接続部における接続損失を小さくしたものが提案されている(例えば、特開2001−235649号公報)。
しかしながら、この光ファイバは、空孔が融着接続時に埋まってしまった場合であっても、屈折率分布を工夫することで接続損失を小さくするようにしたものであるから、接続損失を小さくするという目的は達せられるものの、融着接続時に光ファイバのコア同士を正確に調心することが難しいという問題点がある。
つまり、屈折率分布をいくら工夫しても、融着接続時にコアの軸心がずれてしまえば、接続損失が生じてしまうということである。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、光ファイバ同士の融着接続においてコア同士の接続精度を高めることができ、光ファイバの接続部における接続損失を大幅に低減することができる光ファイバの接続方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次の様な光ファイバの接続方法を採用した。
すなわち、本発明の請求項1記載の光ファイバの接続方法は、中心部に設けられた充実のコア領域と、該コア領域を包囲し該コア領域より低屈折率のクラッド領域とを備えた2本の光ファイバ同士を付き合わせ接続する光ファイバの接続方法において、少なくとも一方の光ファイバを、クラッド領域に、その長手方向に沿って1つまたは2つ以上の空孔が形成された光ファイバとし、この光ファイバの端部を加熱して溶融・凝固すると同時に、前記空孔の端部を潰して封止することにより、この光ファイバの端部のクラッド領域をコア領域より低屈折率の領域とし、次いで、コア直視法により、この光ファイバと他方の光ファイバそれぞれのコア領域を直視しながら、これら光ファイバのコア領域同士を正確に調心し、その後、これら光ファイバのコア領域同士を融着接続することを特徴とする。
【0011】
この光ファイバの接続方法では、少なくとも一方の光ファイバの端部を加熱して溶融・凝固すると同時に、この光ファイバのクラッド領域に形成された空孔の端部を潰して封止することにより、この光ファイバの端部のクラッド領域をコア領域より低屈折率の領域とし、次いで、コア直視法により、この光ファイバと他方の光ファイバそれぞれのコア領域を直視しながら、これら光ファイバのコア領域同士を正確に調心し、その後、これら光ファイバのコア領域同士を融着接続するので、コア直視法を用いて、光ファイバのコア領域同士を精度良く接続することが可能になり、この接続部の接続損失を大幅に低減することが可能になる。
【0012】
請求項2記載の光ファイバの接続方法は、中心部に設けられた充実のコア領域と、該コア領域を包囲し該コア領域より低屈折率のクラッド領域とを備えた2本の光ファイバ同士を付き合わせ接続する光ファイバの接続方法において、少なくとも一方の光ファイバを、クラッド領域に、その長手方向に沿って1つまたは2つ以上の空孔が形成された光ファイバとし、この光ファイバの前記空孔の端部に、前記クラッド領域と略同程度の屈折率を有する充填材を充填し、次いで、コア直視法により、この光ファイバと他方の光ファイバそれぞれのコア領域を直視しながら、これら光ファイバのコア領域同士を正確に調心し、その後、これら光ファイバのコア領域同士を融着接続することを特徴とする。
【0013】
この光ファイバの接続方法では、少なくとも一方の光ファイバの空孔の端部にクラッド領域と略同程度の屈折率を有する充填材を充填し、次いで、コア直視法により、この光ファイバと他方の光ファイバそれぞれのコア領域を直視しながら、これら光ファイバのコア領域同士を正確に調心し、その後、これら光ファイバのコア領域同士を融着接続するので、コア直視法を用いて、光ファイバのコア領域同士を精度良く接続することが可能になり、この接続部の接続損失を大幅に低減することが可能になる。
また、充填材の材質を適宜選択することにより、コア領域に変形が生じるおそれがなくなる。
【0014】
請求項3記載の光ファイバの接続方法は、請求項2記載の光ファイバの接続方法において、前記充填材は、前記コア領域との屈折率差が0.3%程度であることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の光ファイバとその接続構造及び接続方法の各実施形態について図面に基づき説明する。
なお、本実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
【0023】
「第1の実施形態」
図1は、本発明の第1の実施形態の光ファイバの接続構造を示す縦断面図、図2は図1のA−A線に沿う断面図、図3は図1のB−B線に沿う断面図、図4は図1のC−C線に沿う断面図であり、本発明の空孔を有する光ファイバとシングルモード光ファイバとの接続構造を示している。なお、これらの図において、図8及び図9と同一の構成要素には同一の符号を付してある。
【0024】
図において、符号21は本実施形態の空孔を有する光ファイバ、22はシングルモード光ファイバである。この空孔を有する光ファイバ21は、石英ガラスからなる石英光ファイバであり、コア径が10μmのコア(領域)2と、コア2を包囲する外径が125μmのクラッド(領域)3とを備えたもので、このクラッド3には、コア2を囲むように、その長手方向に沿って複数(この図では6つ)の空孔23が形成されている。
【0025】
これら空孔23、23、…は、内径が10μmの断面円形状の孔で、コア2の軸心に対して回転対称となる6つの位置それぞれに形成されている。
そして、このクラッド3の端部は、潰すクラッド部分及び空孔23の端面からの長さ(L)が200μm程度となるように、加熱により溶融・凝固されて縮径されている。
この光ファイバ21のコア2とクラッド3との屈折率差は0.3%である。
【0026】
次に、この光ファイバ21の端部の加工方法について図5に基づき説明する。
まず、図5(a)に示すような空孔を有する光ファイバ31を用意する。
この空孔を有する光ファイバ31のクラッド3には、コア2を囲むように、コア2の軸心に対して回転対称となる6つの位置それぞれに空孔23が形成されている。これら空孔23、23、…の内径及び断面円形状は、クラッド3の全長に亘って一定とされている。
【0027】
次いで、この空孔を有する光ファイバ31の端部、すなわち、端面から200μm程度の長さ(L)までの部分をレーザ光32等を用いて加熱する。ここでは、少なくとも、前記端部(長さLの部分)を1800〜2200℃の温度に1〜5秒の間保持する必要がある。
この加熱処理が進行するに伴って、図5(b)に示すように、空孔23、23、…のそれぞれの端部はその径方向に縮径するようになり、この加熱処理が十分に進行した段階では、図5(c)に示すように、空孔23、23、…のそれぞれの端部は完全に潰されて消失することとなり、その結果、空孔23、23、…のそれぞれの端部は封止されることとなる。
【0028】
このように、光ファイバ31の端部を加熱して溶融・凝固することで、空孔23、23、…の端部を潰して封止した空孔を有する光ファイバ21が得られる。
そこで、コア直視法により、この空孔を有する光ファイバ21とシングルモード光ファイバ22のコア2、2同士を付き合わせて融着接続すれば、コア2、2同士を精度よく接続することができ、空孔を有する光ファイバ21とシングルモード光ファイバ22との接続部における接続損失を小さくすることができる。
【0029】
次に、空孔を有する光ファイバ21の接続部における接続損失について説明する。
光ファイバ同士を融着接続する際に問題となるのは、空孔を有する光ファイバ21のクラッド3の一部において、コア2を直視することができないことである。
もちろん、コア2を直視することができなくとも融着接続は可能であるが、この場合、接続する光ファイバのコア同士を正確に調心することができず、したがって、コア間に軸ズレが生じ、この接続部における接続損失が大きくなってしまう。
【0030】
そこで、接続する光ファイバのコア同士に軸ズレがあった場合の接続損失を計算で求めてみた。
一般に、接続する光ファイバのそれぞれの光ファイバにおけるモードフィールド半径をW1、W2とした場合、これらの光ファイバが軸ズレdで接続された場合の電力透過係数Tは、接続する光ファイバの電界分布をガウス分布と仮定すると、下記の式(1)で表すことができる。
【数1】
【0031】
この式(1)で、W1=W2と近似できれば、所定のモードフィールド径(MFD:2×W1)における軸ズレ(d)と接続損失との関係を計算で求めることができる。
図6は光ファイバ同士を融着接続した場合のコアの軸ズレ(d)と接続損失との関係を示す図である。ここでは、モードフィールド径(MFD:2×W1)を2μm、4μm、10μmの3種類とし、それぞれの場合について軸ズレ(d)と接続損失との関係を求めた。
【0032】
この図によれば、モードフィールド径(MFD)(またはコア径)が小さい光ファイバ同士を融着接続する場合には、光ファイバのコア同士の軸を精度よく合わせないと、接続損失が非常に大きくなってしまうことが分かった。
特に、空孔を有する光ファイバの中には、非線形効果を大きくとるために、コア径を非常に小さくしたものがある。したがって、空孔を有する光ファイバ21を用いる際には、コア直視法を用いて、光ファイバのコア同士を正確に調心した上で融着接続するのが、接続損失を小さくする上で非常に重要であることが分かる。
【0033】
次に、本実施形態の空孔を有する光ファイバ21及び従来の空孔を有する光ファイバ31それぞれについて、シングルモード光ファイバ22と融着接続した場合の接続損失について調べた。
まず、従来の空孔を有する光ファイバ31に前処理を施し、本実施形態の空孔を有する光ファイバ21とした。この前処理は、従来の空孔を有する光ファイバ31の端部を加熱して溶融させ、空孔23の前記端部に位置する部分を潰す処理である。
その後、該光ファイバ21の端面をクリーバを用いてカットし、市販の融着機を用いて、コア直視法により、予め端面をカットしたシングルモード光ファイバ22と融着接続し、実施例とした。
【0034】
また、従来の空孔を有する光ファイバ31に前処理を施さずに、該光ファイバ31の端面をクリーバを用いてカットし、外径調心法を用いて、予め端面をカットしたシングルモード光ファイバ22と融着接続し、従来例とした。
表1は、実施例及び従来例よりそれぞれ取り出した各5点の試料について接続損失を測定した結果及びその平均値を示したものである。
【0035】
【表1】
この表1によれば、実施例は、従来例に比べて接続損失が約1/5程度まで小さくなることが分かった。
【0036】
以上説明したように、本実施形態の空孔を有する光ファイバ21によれば、クラッド3に、コア2を囲むようにその長手方向に沿って複数の空孔23を形成し、これら空孔23、23、…の端部を潰して封止したので、光ファイバ21、22のコア2同士を精度良く接続することができ、その結果、接続損失を大幅に低減することができる。
【0037】
本実施形態の光ファイバの接続構造によれば、本実施形態の空孔を有する光ファイバ21とシングルモード光ファイバ22とを付き合わせて融着接続したので、光ファイバ21、22のコア2同士を精度良く接続することができ、また、この接続部においては光の伝搬モードは急激に変化するおそれがなく、接続損失を大幅に低減することができる。
【0038】
本実施形態の光ファイバの接続方法によれば、空孔を有する光ファイバ31の端部を熱処理32することにより空孔23、23、…の端部を潰して封止して空孔を有する光ファイバ21とし、この空孔を有する光ファイバ21とシングルモード光ファイバ22とを付き合わせて融着接続するので、コア直視法を用いて、光ファイバ21、22のコア2同士を精度良く接続することができ、この接続部の接続損失を大幅に低減することができる。
【0039】
「第2の実施形態」
図7は、本発明の第2の実施形態の光ファイバの接続構造を示す縦断面図であり、空孔を有する光ファイバ41とシングルモード光ファイバ22とを融着接続した構造である。
この接続構造は、空孔23の端部を潰して封止した空孔を有する光ファイバ21の替わりに、空孔23の端部にクラッド3と略同程度の屈折率を有する充填材42が充填された空孔を有する光ファイバ41を用いた点が第1の実施形態の接続構造と異なる。
【0040】
充填材42は、内径が10μmの断面円形状の孔である空孔23、23、…内に充填されたもので、この充填材42とコア2との屈折率差は0.3%程度である。
この充填材42は、クラッド3と略同程度の屈折率を有するものであればよく、例えば、石英ガラス等の酸化珪素(SiO2)を主成分とする材料、マッチングオイル、ポリマー等の無機材料または有機材料が好適に用いられる。
【0041】
この空孔を有する光ファイバ41では、第1の実施形態と同様、空孔を有する光ファイバ31を用い、この光ファイバ31の空孔23の端部、すなわち、端面から100〜2000μm程度の長さ(L)までの部分に充填材42を充填する。
例えば、石英ガラス等の酸化珪素(SiO2)を主成分とするガラス材料を充填する場合、次のような方法が用いられる。
【0042】
(1)ゾルーゲル法を用いて空孔23内に透明ガラスを形成する。
(2)ガラス等の微粒子を液体に溶かし、毛細管現象を利用して空孔23内に入れ、液体を乾燥させる。この操作を繰り返すことで微粒子を空孔23内に充填する。その後、この微粒子を加熱し、透明ガラスとする。
(3)ガラス等の微粒子をそのまま空孔を有する光ファイバ31の端面に付着させて空孔23内に微粒子を充填する。その後、この微粒子を加熱し、透明ガラスとする。
【0043】
また、マッチングオイル等の高分子材料を充填する場合、次のような方法が用いられる。
(1)マッチングオイル等の液体を、毛細管現象を利用して充填する。
(2)常温で固体の高分子材料を、加熱により溶解して液体とし、毛細管現象を利用して充填する。
【0044】
その後、コア直視法により、この空孔を有する光ファイバ41とシングルモード光ファイバ22のコア2、2同士を付き合わせて融着接続する。
以上により、コア2、2同士を精度よく接続することができ、空孔を有する光ファイバ41とシングルモード光ファイバ22との接続部における接続損失を小さくすることができる。
【0045】
本実施形態においても、第1の実施形態と全く同様の効果を奏することができる。
また、第1の実施形態では、空孔23が潰れる際にコア2に変形が生じるおそれがあったが、本実施形態では、充填材42の材質を適宜選択することにより、コア2の変形を防ぐことができ、このコア2の変形に起因する接続部における接続損失をなくすことができる。
【0046】
なお、上記の第1及び第2の実施形態においては、クラッド3に、コア2を囲むように該コア2の軸心に対して回転対称となる6つの位置それぞれに空孔23が形成された空孔を有する光ファイバ31を用いたが、空孔23の数は1つ以上であればよく、6つに限定されることはない。
また、複数の空孔23の配置は、コア2の軸心に対して回転対称である必要はなく、まったくランダムな配置であってもよいし、周期的な配置であってもよいし、非周期的な配置であってもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光ファイバの接続方法によれば、少なくとも一方の光ファイバの端部を加熱して溶融・凝固すると同時に、この光ファイバのクラッド領域に形成された空孔の端部を潰して封止することにより、この光ファイバの端部のクラッド領域をコア領域より低屈折率の領域とし、次いで、コア直視法により、この光ファイバと他方の光ファイバそれぞれのコア領域を直視しながら、これら光ファイバのコア領域同士を正確に調心し、その後、これら光ファイバのコア領域同士を融着接続するので、コア直視法を用いて、光ファイバのコア領域同士を精度良く接続することができ、接続損失を大幅に低減することができる。
【0048】
本発明の他の光ファイバの接続方法によれば、少なくとも一方の光ファイバの空孔の端部にクラッド領域と略同程度の屈折率を有する充填材を充填し、次いで、コア直視法により、この光ファイバと他方の光ファイバそれぞれのコア領域を直視しながら、これら光ファイバのコア領域同士を正確に調心し、その後、これら光ファイバのコア領域同士を融着接続するので、コア直視法を用いて、光ファイバのコア領域同士を精度良く接続することができ、この接続部の接続損失を大幅に低減することができる。
また、充填材の材質を適宜選択することにより、コア領域の変形を防ぐことができ、このコア領域の変形に起因する接続部における接続損失をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の光ファイバの接続構造を示す断面図である。
【図2】 図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】 図1のB−B線に沿う断面図である。
【図4】 図1のC−C線に沿う断面図である。
【図5】 本発明の第1の実施形態の光ファイバの端部の加工方法を示す過程図である。
【図6】 光ファイバ同士を融着接続した場合のコアの軸ズレ(d)と接続損失との関係を示す図である。
【図7】 本発明の第2の実施形態の光ファイバの接続構造を示す断面図である。
【図8】 従来の空孔を有する光ファイバの一例を示す断面図である。
【図9】 従来の空孔を有する光ファイバの他の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
2…コア、3…クラッド、21…空孔を有する光ファイバ、22…シングルモード光ファイバ、23…空孔、31…空孔を有する光ファイバ、32…レーザ光、41…空孔を有する光ファイバ、42…充填材。
Claims (3)
- 中心部に設けられた充実のコア領域と、該コア領域を包囲し該コア領域より低屈折率のクラッド領域とを備えた2本の光ファイバ同士を付き合わせ接続する光ファイバの接続方法において、
少なくとも一方の光ファイバを、クラッド領域に、その長手方向に沿って1つまたは2つ以上の空孔が形成された光ファイバとし、
この光ファイバの端部を加熱して溶融・凝固すると同時に、前記空孔の端部を潰して封止することにより、この光ファイバの端部のクラッド領域をコア領域より低屈折率の領域とし、
次いで、コア直視法により、この光ファイバと他方の光ファイバそれぞれのコア領域を直視しながら、これら光ファイバのコア領域同士を正確に調心し、その後、これら光ファイバのコア領域同士を融着接続することを特徴とする光ファイバの接続方法。 - 中心部に設けられた充実のコア領域と、該コア領域を包囲し該コア領域より低屈折率のクラッド領域とを備えた2本の光ファイバ同士を付き合わせ接続する光ファイバの接続方法において、
少なくとも一方の光ファイバを、クラッド領域に、その長手方向に沿って1つまたは2つ以上の空孔が形成された光ファイバとし、
この光ファイバの前記空孔の端部に、前記クラッド領域と略同程度の屈折率を有する充填材を充填し、
次いで、コア直視法により、この光ファイバと他方の光ファイバそれぞれのコア領域を直視しながら、これら光ファイバのコア領域同士を正確に調心し、その後、これら光ファイバのコア領域同士を融着接続することを特徴とする光ファイバの接続方法。 - 前記充填材は、前記コア領域との屈折率差が0.3%程度であることを特徴とする請求項2記載の光ファイバの接続方法。
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