JP4251751B2 - 油圧制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベル等の建設機械を操作するための油圧制御装置に係わり、特に方向切換弁の操作速度を調整し、建設機械のショック低減並びに操作性を向上させた油圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
油圧ショベル等の油圧機械のアクチュエータを駆動制御する方向切換弁をパイロット圧で駆動するための方向切換弁油圧駆動油圧回路の技術は実公平3−2722号公報に開示されており、この油圧回路の概要を図9に示している。
図9において、油圧ショベルに搭載された油圧ポンプ107から走行モータ(アクチュエータ)108への圧油の供給を制御する方向切換弁100を備え、これを操作するためのパイロット弁101と前記方向切換弁100とを結ぶパイロット管路102、103上に圧力補償付流量制御弁104、105が設けられている。この油圧回路においては、方向切換弁100が操作された後、中立位置へ復帰する際、例えば、パイロット室100aの油はパイロット管路102を経て管路106へ排出される際に、圧力補償流量制御弁104により圧力補償されつつ排出される。したがって、パイロット弁101を急操作した場合でも方向切換弁100の中立復帰速度は減速され、この結果走行モータ108の停止時のショックが軽減される。
これは、図10のタイムチャートに示されているように、方向切換弁100は時間軸上、パイロット弁101のレバー変位(中立へ復帰する時間:タイムチャート(a)のt5〜t7の時間)に対し、方向切換弁復帰時間が、タイムチャート(b)のt6〜t8に示すように所定の時間を要することから、走行モータ108からタンク回路120への戻り油が排出される際の方向切換弁100における流路面積(対時間)変化が緩やかとなることにより得られる効果である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の場合、方向切換弁100の中立復帰速度は、全ストローク範囲に渡って圧力補償流量制御弁104、105が作用するので、全ストローク範囲にわたって一定速度となるため、ショックは軽減されるが、一方では応答性が遅いという問題がある。
そこで、本発明の目的は、建設機械等に使用される油圧制御装置であって、方向切換弁を操作するパイロット弁を急操作した場合でもショックがなく、かつ、応答性、操作性に優れた油圧制御装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明に係る油圧制御装置は、主油圧ポンプを油圧パイロットラインからの油圧パイロット圧力により操作される方向切換弁を介してアクチュエータに接続し、前記方向切換弁のスプールはばね力により中立位置に維持されると共に該スプールの端部に作用する油圧パイロット圧力により前記ばね力に抗して移動して油路開度を漸次変化するよう構成され、前記油圧パイロットラインに前記方向切換弁に対応して設けられた油圧シリンダを接続し、該油圧シリンダの油室は、これに作用するパイロット圧力の上昇に従いばね力に対抗してピストンを移動させることにより油室容量が増大するように構成され、該ピストンの移動圧力範囲を前記方向切換弁の移動圧力範囲より小さく設定し、前記方向切換弁のストローク開始圧力の近傍の圧力で前記ピストンが移動を開始し、前記方向切換弁のストロークエンドとなる圧力よりも低圧にて移動を終えるよう構成され、さらに、前記油圧シリンダの接続点と該油圧シリンダの油室とのパイロットライン上には外部信号により開閉操作される開閉弁を設けてなる油圧ショベル用の油圧制御装置であって、前記方向切換弁は、油圧ショベルのブーム操作用アクチュエータの方向切換弁であり、前記開閉弁は中立では閉位置とし、前記ブームを上げ方向に操作したとき開位置となるよう前記外部信号により開閉操作されるよう構成されていることを特徴とする。
【0005】
その場合、前記油圧シリンダは、シリンダ本体内に保持されたピストンと、該ピストンの一端に設けられて油室内で移動するロッドに摺動自在に嵌合された一対のガイド部材と、両ガイド部材を引き離す方向に付勢し、前記ピストンを初期位置に保持するばねと、パイロットラインから前記油室に供給される信号圧力に応じて前記ピストンが移動するように構成することができる。
【0006】
またその場合、前記方向切換弁には、さらに、油圧ショベルのアーム操作用アクチュエータの方向切換弁を含み、該方向切換弁に対応して設けられた油圧シリンダを接続し、該油圧シリンダの油室は、これに作用するパイロット圧力の上昇に従いばね力に対抗してピストンを移動させることにより油室容量が増大するように構成され、該ピストンの移動圧力範囲を前記方向切換弁の移動圧力範囲より小さく設定し、前記方向切換弁のストローク開始圧力の近傍の圧力で前記ピストンが移動を開始し、前記方向切換弁のストロークエンドとなる圧力よりも低圧にて移動を終えるよう構成され、さらに、前記油圧シリンダの接続点と該油圧シリンダの油室とのパイロットライン上には外部信号により開閉操作される開閉弁を設けることができる。
【0007】
またその場合、前記パイロットラインに、前記油圧シリンダの接続点より上流側に絞りを設けることができる。
【0008】
またその場合、前記油圧シリンダにピストンストローク調整手段を設けることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る油圧制御装置における実施の形態を添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1は、本発明に係わる油圧制御装置の実施の形態を示す油圧回路図である。バルブ本体10内には、第1方向切換弁11、第2方向切換弁12、及び第3方向切換弁13が内蔵され、各々が主油圧ポンプ3に接続されている。第1方向切換弁11には油圧モータからなる第1アクチュエータ1が接続され、第2方向切換弁12には油圧シリンダからなる第2アクチュエータ2が接続されている。なお、第3方向切換弁13にもアクチュエータが接続されるが図では省略している。また、これらのアクチュエータ1、2ともに、油圧シリンダ、油圧モータのいずれでもよい。
【0010】
これら方向切換弁11、12は各々パイロットバルブ6、7によって操作されるようになっている。また、第3方向切換弁13も図示していないが同様のパイロットバルブによって操作されるようになっている。パイロットバルブ6には油圧ポンプ14から圧油が供給され、パイロットバルブ6からの操作信号圧力は油圧パイロットライン8、9を経て第1方向切換弁11のそれぞれ油室15、16へ送られる。この油圧パイロットライン9には油圧シリンダ5が接続されている。油圧パイロットライン9には、油圧シリンダ5の接続点4に対しパイロットバルブ6側に絞り17が設けられている。
【0011】
図2は、図1の油圧回路図を構造化した実施例である。なお、図2においては、バルブ本体10に含まれる方向切換弁11〜13のうち、第1方向切換弁11のみを図示しているが、他の方向切換弁12、13についても同一構造である。
第1方向切換弁11は、バルブ本体10と、このバルブ本体10の内部に摺動自在で液密的に保持されたスプール30を備えている。スプール30の端部にはロッド31が固着されている。
このスプール30には、大径部50、51、52、53及び54と、小径部55、56、57及び58とが形成されている。大径部53の図中の右肩部53aには大小の切欠部25、26が2箇所(個数は限定されない)に形成されている(図4参照)。
【0012】
バルブ本体10には、油室40乃至48が形成されている。そして、油室44には主油圧ポンプ3からの接続通路63が接続され、油室44と油室42及び46は逆止弁64が入れられた接続通路65で接続され、また、油室43、45から接続通路66を介してタンク67に接続されている。さらに、油室47と油室40との接続通路69中に前記アクチュエータ1が接続されている。
バルブ本体10の端部にはキャップ32が固定されている。このキャップ32の内部にスプール30の端部に形成されたロッド31が突出している。このロッド31の外周に一対のガイド部材33及び34が摺動自在に嵌合され、両ガイド部材33、34の間に圧縮コイルばね35が取付けられ、両ガイド部材33、34を引き離す方向に付勢している。そして、一方のガイド部材33はスプール30の先端とバルブ本体10に当接し、他方のガイド部材34はロッド31のフランジ36とキャップ32の段部37に当接している。このばね35は、スプール30を中立に維持し、かつ、前記パイロットバルブ6からキャップ32の油室16への圧油の供給に応じてスプール30を変位させるためのものである。
【0013】
次に、上記方向切換弁の作用を説明する。
主油圧ポンプ3からの圧油は油室44に供給されると共に、パイロットバルブ6からのパイロット圧力が油圧パイロットライン9、9aを通じてキャップ32の油室16ヘ供給される。これにより、スプール30はばね35aのばね力に対抗しつつ、ガイド部材34が図2の距離S4 を図中左方へ移動し、図3に示すようにガイド部材33がガイド部材35に当接して停止する。
このスプール30の移動過程で、主油圧ポンプ3からの圧油は、油室44から通路20、21を通って両側の油室43及び45へ流れる。このとき、油室43への通路20はスプール30の大径部52により次第に縮小され、また、油室45への通路21は大径部53により次第に縮小される。
【0014】
そして、油室46から油室47への通路23は、大径部53の肩部53aに設けた大小の切欠部25、26が油室46内に移動してくることにより次第に拡大していき、スプール30が距離S4だけ左方へ移動して停止した状態では、図3に示すように、肩部53aが完全に油室46へ入る。これにより、油室44から接続通路65を経て油室46に通じ、油室46から通路23を介して油室47に通じ、さらに接続通路69を経てアクチュエータ1へ送られる。さらにこの状態においては、図3に示すように、油室44と油室45の間の通路21、及び油室44と油室43の間の通路20が完全に閉じられるので、油室44から全量の圧油がアクチュエータ1へ送られることになる。
【0015】
上記切欠部25、26の開度は、方向切換弁によるアクチュエータの操作性を維持するため、図5に示すような、ストローク(St)−開度(A)の特性を持たせている。すなわち、油室46へ開口した後所定ストローク(例えば、図2、図5のS2 )間では、微操作性向上を図るためストロークに対する開度の変化をA2 と小さくし、中間ストロークS3 ではやや大きくA3 とし、後半ストロークS4 ではアクチュエータの所定速度を維持するため、A4 と大きく開口するようにしている。このような特性が得られるように、小の切欠部26と大の切欠部25で開口部を構成し、小の切欠部26が先に開口し、次に大の切欠部25が開口し、最後に肩部53aが油室46に入り込む構成としている。
【0016】
図6に、パイロットバルブ6の出力特性を実線Q1で示している。パイロットバルブ6のレバー6aを操作すると、その操作角θ(図2参照)に比例した2次圧力が出力される。このレバー6aの操作量、つまり切換弁11のスプール30のストロークS4 に対し、二次圧力はP1 からP2 まで緩やかに上昇し、P2 からPiまで急激に上昇する特性Q1を持つ。ここで、圧力Piは図1のパイロットリリーフ弁14aで定まるパイロット信号のリリーフ圧(一次圧)である。
なお、図2においてスプール30の断面積をDとするとき、これをSのストロークだけ移動させるに必要な油量はD×Sである。
【0017】
図2に示すように、パイロットバルブ6の油圧パイロットライン9には油圧シリンダ5が接続されている。この油圧シリンダ5は、この例では、上記方向切換弁11のキャップ32の部分と類似の構造を用いている。すなわち、シリンダ本体70の両側にキャップ77とカバー78が固着され、シリンダ本体70内にはピストン71が摺動自在で液密的に保持されている。また、このピストン71の一端にはロッド72が一体的に取り付けられ、このロッド72にガイド部材73、74が摺動自在に嵌合されている。両ガイド部材73、74の間に圧縮コイルばね75が取付けられ、両ガイド部材73、74を引き離す方向に付勢している。そして、一方のガイド部材74はピストン71の肩部とシリンダ本体70に当接し、他方のガイド部材73はロッド72のフランジ72aとキャップ77の段部77aに当接している。
【0018】
このコイルばね75はピストン71を図示の初期位置に保持すると共に、パイロットバルブ6から油室79に供給される信号圧力に応じてピストン71が移動するように構成してある。このピストン71の移動開始圧力及びストロークエンドでの圧力はコイルばね75の荷重、ばね常数、ピストン71の断面積、ピストン71のストロークS5を適切に設定することにより調整できる。カバー78にはピストン71が図中右方へ移動したときのストロークを調整するためのねじからなるストローク調整手段80を設けてある。なお、油圧シリンダ5と前記接続点4との間に外部信号81により開閉される開閉弁82が設けられる。
【0019】
次に、油圧シリンダ5の作動を説明する。最初に、開閉弁82が連通したままの場合について説明する。
パイロットバルブ6を急操作して方向切換弁11のスプール30を図2の左方へ切り換えると、パイロットバルブ6からの信号圧力は油圧パイロットライン9、絞り17を経た後、一部は油圧パイロットライン9aを経て切換弁11の油室16へ、また、一部は油圧パイロットライン9b、開閉弁82を経て油圧シリンダ5の油室79へ供給される。
ここで、このパイロット信号圧力に対する方向切換弁11及び油圧シリンダ5の特性を、方向切換弁11のコイルばね35及び油圧シリンダ5のコイルばね75の設定により、それぞれ図6の実線Q1、破線Q2のように設定する。すなわち、油圧シリンダ5のピストン71のストロ一クをS5とし、このS5だけストロークさせるのに必要な圧力を方向切換弁11のストロークエンドとなる操作圧力に比較して低圧のP4とした例を示している。これは、図5に示す方向切換弁11の切欠部25、26の開口面積がA3以下の位置で油圧シリンダ5がストロークエンドに達するよう設定した例である。
【0020】
油圧シリンダ5のピストン71が移動する過程ではパイロットバルブ6から供給される油量の一部はピストン71の移動にも供されるので、この分スプール30の移動に使用される油室16への単位時間当たりの供給油量が減少する。その結果、スプール30とバルブ本体10との開口面積の小さな部分でのスプール30の移動速度が遅くなり、したがって、パイロットバルブ6そのものを急操作しても方向切換弁11のスプール30は開口面積の比較的小さな部分でゆっくり動くのでショックが大幅に低減される。尚、回路中の絞り17は、この面積を調整することにより図7におけるスプールの移動時間全体を調整できるので、上記油圧シリンダによる減速効果と相乗して、更にショックが軽減される。
【0021】
図7に、本実施例の油圧シリンダ5を適用した場合と適用しない場合のスプール30の移動時間と移動速度の関係を示している。油圧シリンダ5を適用した場合には、図7の破線Q3の特性となる。方向切換弁11のスプール30の移動開始後、油圧シリンダ5のピストン71がストロークを終えるまでの間、パイロットバルブ6から油圧パイロットライン9へ供給される油量の一部がこのピストン71の移動にも消費されるので、短時間でスプール移動速度はいったん減速し、ピストン71がストロークエンドに到達後、全ての油量がスプール30の移動に利用されるので、スプールの移動速度は再度速くなる。これに対して、油圧シリンダ5の適用がない実線Q4の特性では、スプール30の移動開始後、直線的に移動速度が上昇している。
油圧シリンダ5の寸法諸元は、油圧ショベル用の方向切換弁のように、1つのアクチュエータ用の2本の方向切換弁を同時合流操作する場合とは異なり、これを自由に設定できるので、方向切換弁11の必要油量圧力特性に対し、油圧シリンダ5の圧力特性、必要油量を最適に調整できる。
【0022】
図8に示すように、本発明の油圧制御装置を油圧ショベルのアームシリンダ90の方向切換弁のアーム引き側に適用すれば、次のような効果が得られる。一般に、アームシリンダ90での矢印91方向へのアーム引きと、ブームシリンダ92での矢印93方向へのブーム上げ操作を同時に行う場合、アーム94がその自重で一旦落下し、バケット95の爪が地面に食い込み、ならし作業の開始点で作業が困難であった。本発明では、ブーム上げ操作に対し、アーム引き操作の始動時の速度がゆっくりとなるので、アームが一旦落下することがなく、油圧ショベルのならし作業の操作性が大幅に向上する。
なお、油圧シリンダ5への信号通路上に図2に示す開閉弁82を設け、外部信号81にブーム用切換弁の上げ操作信号を用いて連通位置に切り換えれば、アーム引き操作の急操作が必要な用途と併用することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明に係わる油圧制御装置は、パイロットバルブにより油圧操作される方向切換弁の油圧パイロットラインに油圧シリンダを接続し、切換弁のスプール移動に並行して、当該油圧シリンダのピストンを方向切換弁の開度の小さい所定ストローク範囲内にて移動させることにより、このストロ一ク範囲内にて方向切換弁のスプールの移動速度を低減することにより、本発明の油圧制御装置が適用される建設機械を操作する際のショックを大幅に低減すると共に、応答性を維持しつつ操作性を大幅に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる油圧制御装置の一実施の形態を示す油圧回路図である。
【図2】本発明に係わる油圧制御装置の方向切換弁の構造例を示す縦断側面図である。
【図3】図2の方向切換弁のスプール作動時の縦断側面図である。
【図4】図2のX−X線断面図である。
【図5】方向切換弁のスプールストロークと通路面積との関係を示す特性線図である。
【図6】方向切換弁のスプール及び油圧シリンダのピストンの各々のストロークと作用油圧との関係を示す特性線図である。
【図7】方向切換弁のスプール移動時間とスプール移動速度との関係を示す特性線図である。
【図8】油圧ショベルにおけるならし作業を説明する構成図である。
【図9】従来の方向切換弁駆動油圧回路の油圧回路図である。
【図10】図9の油圧回路の特性を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
1、2 アクチュエータ
3 主油圧ポンプ
5 油圧シリンダ
6 パイロットバルブ
9、9a 油圧パイロットライン
11、12、13 方向切換弁
17 絞り
30 スプール
35 方向切換弁のばね
75 油圧シリンダのばね
79 油室
80 ストローク調整手段
82 開閉弁
90 アーム操作用アクチュエータ
Claims (5)
- 主油圧ポンプを油圧パイロットラインからの油圧パイロット圧力により操作される方向切換弁を介してアクチュエータに接続し、前記方向切換弁のスプールはばね力により中立位置に維持されると共に該スプールの端部に作用する油圧パイロット圧力により前記ばね力に抗して移動して油路開度を漸次変化するよう構成され、前記油圧パイロットラインに前記方向切換弁に対応して設けられた油圧シリンダを接続し、該油圧シリンダの油室は、これに作用するパイロット圧力の上昇に従いばね力に対抗してピストンを移動させることにより油室容量が増大するように構成され、該ピストンの移動圧力範囲を前記方向切換弁の移動圧力範囲より小さく設定し、前記方向切換弁のストローク開始圧力の近傍の圧力で前記ピストンが移動を開始し、前記方向切換弁のストロークエンドとなる圧力よりも低圧にて移動を終えるよう構成され、さらに、前記油圧シリンダの接続点と該油圧シリンダの油室とのパイロットライン上には外部信号により開閉操作される開閉弁を設けてなる油圧ショベル用の油圧制御装置であって、
前記方向切換弁は、油圧ショベルのブーム操作用アクチュエータの方向切換弁であり、前記開閉弁は中立では閉位置とし、前記ブームを上げ方向に操作したとき開位置となるよう前記外部信号により開閉操作されることを特徴とする油圧制御装置。 - 前記油圧シリンダは、シリンダ本体内に保持されたピストンと、該ピストンの一端に設けられて油室内で移動するロッドに摺動自在に嵌合された一対のガイド部材と、両ガイド部材を引き離す方向に付勢し、前記ピストンを初期位置に保持するばねと、パイロットラインから前記油室に供給される信号圧力に応じて前記ピストンが移動するように構成してなる請求項1記載の油圧制御装置。
- 前記方向切換弁には、さらに、油圧ショベルのアーム操作用アクチュエータの方向切換弁を含み、該方向切換弁に対応して設けられた油圧シリンダを接続し、該油圧シリンダの油室は、これに作用するパイロット圧力の上昇に従いばね力に対抗してピストンを移動させることにより油室容量が増大するように構成され、該ピストンの移動圧力範囲を前記方向切換弁の移動圧力範囲より小さく設定し、前記方向切換弁のストローク開始圧力の近傍の圧力で前記ピストンが移動を開始し、前記方向切換弁のストロークエンドとなる圧力よりも低圧にて移動を終えるよう構成され、さらに、前記油圧シリンダの接続点と該油圧シリンダの油室とのパイロットライン上には外部信号により開閉操作される開閉弁を設けてなる請求項1記載の油圧制御装置。
- 前記パイロットラインに、前記油圧シリンダの接続点より上流側に絞りを設けてなる請求項1乃至3のいずれか1項記載の油圧制御装置。
- 前記油圧シリンダにピストンストローク調整手段を設けた請求項1乃至4のいずれか1項記載の油圧制御装置。
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