以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面等を参照しつつ、詳細に説明する。
図1には、本発明の一実施形態としてのパチンコ機10が示されている。パチンコ機10において機体の外郭をなす外枠12の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠14が開閉および着脱自在に組み付けられている。中枠14の前面側には、中枠14に対して着脱自在に組み付けられた遊技盤16を透視保護するためのガラス枠18と上皿20を備えた皿板22が何れも開閉可能な状態で組み付けられている。また、上皿20の下方には、下皿24が設けられており、かかる下皿24の右方には、発射ハンドル26が設けられている。そして、遊技者が発射ハンドル26に対して回動操作可能に装着された発射レバー28を回動操作することにより、上皿20に貯留された遊技球が球送り機構(図示せず)を介して発射装置(図示せず)に送られた後、遊技盤16に形成された遊技領域32(後述する)に向けて発射されるようになっている。
続いて、パチンコ機10における遊技盤16の構造について説明する。遊技盤16には、ガイドレール30で囲まれた略円形の遊技領域32が設けられている。遊技領域32の略中央には、液晶表示器34が取り付けられている。この液晶表示器34の表示画面には、左特別図柄36a,中特別図柄36bおよび右特別図柄36cが変動表示および停止表示されるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、左特別図柄36a,中特別図柄36bおよび右特別図柄36cの変動表示は一斉に開始される一方、左特別図柄36a,右特別図柄36c,中特別図柄36bの順番で停止表示されるようになっている。
そして、液晶表示器34において、特別図柄36a〜cの変動表示が開始され、所定時間の変動状態を経過して停止した状態で特別図柄36a〜cが、例えば、「777」等のように、同じ図柄で揃う等の予め定められた停止表示態様になることにより、遊技者に対して後述する抽選の結果が大当たりであることを報知するようになっている。特に、本実施形態では、左特別図柄36a,中特別図柄36bおよび右特別図柄36cの図柄が全て同じである場合が抽選の結果が大当たりであることを示す大当たりの図柄組み合わせとなっている一方、左特別図柄36aと中特別図柄36bの図柄が同じでない場合が抽選の結果がハズレであることを示すハズレの図柄組み合わせとなっている。そこにおいて、ハズレの図柄組み合わせのうち左特別図柄36aと右特別図柄36cの図柄が同じものであるものをリーチハズレの図柄組み合わせといい、左特別図柄36aと右特別図柄36bの図柄が異なるものを完全ハズレの図柄組み合わせという。
また、液晶表示器34の下方には、始動口としての始動入賞口38が設けられており、かかる始動入賞口38内には、入賞した遊技球を遊技盤16の裏側に排出する球通路上において近接スイッチによって構成された始動入賞口スイッチ64(図5参照)が配設されている。なお、本実施形態の始動入賞口38は、入賞した遊技球を遊技盤16の裏側に排出する球通路を備えた装置自体のことをいうものとする。そして、始動入賞口38に遊技球が入賞すると、始動入賞口スイッチ64が遊技球の通過を検出して電気信号(検出信号)を出力するようになっており、かかる検出信号に基づいて抽選が行われた後、抽選の結果に基づいて決定された内容による複数の特別図柄36a〜cの変動表示が開始されるようになっている。
さらに、特別図柄36a〜cが変動表示されている最中等において遊技球が始動入賞口38に入賞した場合には、特別図柄36a〜cの変動表示が4回まで保留されるようになっており、この保留された変動表示の回数が液晶表示器34の上方に設けられた保留LED40の発光を介して遊技者に報知されるようになっている。
更にまた、遊技領域32には、二つの大入賞口42a,bが設けられており、一方の大入賞口42aは、始動入賞口38の下方に位置せしめられている一方、他方の大入賞口42bは、液晶表示器34の右斜め下方に位置せしめられている。そこにおいて、本実施形態では、これらの大入賞口42a,bは、互いに同じ構造とされていることから、一方の大入賞口42aについてのみ具体的な説明をし、他方の大入賞口42bについての具体的な説明は省略する。
一方の大入賞口42aは、図2乃至4に示されているように、液晶表示器34において特別図柄36a〜cの図柄が揃って停止表示された場合(抽選の結果が大当たりの場合)等に開閉ソレノイド72aへの通電に基づいて開閉せしめられる扉44aが配設された構造とされており、扉44aが開いた状態でのみ遊技球の入賞が可能とされている。また、一方の大入賞口42a内には、入賞した遊技球を遊技盤16の裏側に排出するための球通路上において、通過検出手段としてのカウントスイッチ66aが一つ配設されている。このカウントスイッチ66aは、一方の大入賞口42aに入賞した遊技球の通過を検出すると電気信号(検出信号)を出力するようになっており、本実施形態では、従来から公知の近接スイッチによって構成されている。なお、本実施形態では、本実施形態の大入賞口42とは、入賞した遊技球を遊技盤16の裏側に排出する球通路を備えた装置自体をいうものとする。また、以下の説明において、「大入賞口42を開放する」とは、扉44を開いて遊技球の入賞を可能な状態にすることをいうものとする。
そして、本実施形態では、液晶表示器34において複数の特別図柄36a〜cが大当たりの図柄組み合わせで停止表示された場合、即ち、抽選の結果が大当たりであった場合に、二つの大入賞口42a,bが一斉に開放されるようになっており、このように一斉開放された大入賞口42a,b内に配設されたカウントスイッチ66a,bのどちらかが先に遊技球の通過を検出すると、先に遊技球の通過を検出したカウントスイッチ66a,bが配設されたほうの大入賞口42a,bが所定の開放条件で開放せしめられるという特典が付与されるようになっている。この開放条件というのは、本実施形態では、大入賞口42の一回の開放時間,大入賞口42の一回の開放において入賞可能な遊技球の数,大入賞口42の開放回数,大入賞口42の扉44が開いた状態での開口面積の大きさによって規定されている。
そこにおいて、本実施形態では、これら二つの大入賞口42a,bの開放条件は互いに異なるように設定されている。具体的には、一方の大入賞口42aにおいて、一回の開放時間が30秒、一回の開放において入賞可能な遊技球の数が10個,開放回数が8回に設定されている一方、他方の大入賞口42bにおいて、一回の開放時間が30秒,一回の開放において入賞可能な遊技球の数が10個,開放回数が5回に設定されている。なお、開口面積は、二つの大入賞口42a,bが同じ構造のものであることから、一方の大入賞口42aと他方の大入賞口42bで同じ大きさに設定されている。従って、本実施形態では、一方の大入賞口42aの開放条件と他方の大入賞口42bの開放条件とで異なっているものは、抽選結果が大当たりである場合の開放回数のみとされている。また、本実施形態では、このように初期設定の段階では一方の大入賞口42aの開放条件よりも遊技者にとって不利とされている他方の大入賞口42aの開放条件は、後述する所定の条件を満たすことにより、一方の大入賞口42aの開放条件よりも遊技者にとって有利なものに変更可能とされている。
次に、液晶表示器34等を制御する主制御回路48の構成について、図5に基づいて説明する。図5に示すように、主制御回路48には、主制御回路48の全体を制御する主制御CPU50と、制御プログラムや各種制御処理に必要なデータ等が記憶された主制御ROM52と、各種処理データ等を記憶する主制御RAM54と、入力ポート56と、出力ポート58が設けられており、これらはバス線60により相互に接続されている。また、主制御CPU50には、クロック信号を出力するクロック回路62が接続されている。
さらに、入力ポート56には、始動入賞口スイッチ64,カウントスイッチ66a,b等が接続されている。更にまた、出力ポート58には、主制御CPU50からの制御信号に基づいて液晶表示器34への特別図柄36a〜cの表示等を行う表示制御回路70,開閉ソレノイド72aを駆動する第一のソレノイド駆動回路74,開閉ソレノイド72bを駆動する第二のソレノイド駆動回路78,保留LED40を発光制御する保留LED制御回路80等が接続されており、表示制御回路70には液晶表示器34が,第一のソレノイド駆動回路74には開閉ソレノイド72aが,第二のソレノイド駆動回路78には開閉ソレノイド72bが,保留LED制御回路80には保留LED40が、それぞれ接続されている。
そして、主制御CPU50は、所定周期(例えば、4ms)毎にクロック回路62からクロック信号が入力された場合に、主制御ROM52に記憶されているパラメータや制御プログラムに従って、後述する遊技処理を実行するようになっており、それによって、入力ポート56を介して入力される入力信号等に基づいて各種制御信号を生成し、それら各種制御信号を出力ポート58を介して表示制御回路70や第一のソレノイド駆動回路74,第二のソレノイド駆動回路78,保留LED制御回路80等に出力するようになっている。なお、入力ポート56は、外部から入力されたアナログ信号等をデジタル信号に変換して出力する回路である。出力ポート58は、主制御CPU50によって生成された各種データをシリアルデータ等に変換して出力する回路である。
また、主制御RAM54には、クロック回路62から入力されるクロック信号に基づいて「0」〜「99」まで繰り返し加算した数値(最大値「99」の次は、最小値「0」に戻る)が格納される大当たり判定カウンタ82が設けられている。更に、主制御RAM54には、クロック回路62から入力されるクロック信号に基づいて「0」〜「9」まで繰り返し加算した数値(最大値「9」の次は、最小値「0」に戻る)が格納されるリーチハズレ判定カウンタ84が設けられている。また、主制御RAM54には、クロック回路62から入力されるクロック信号に基づいて「0」〜「3」まで繰り返し加算した数値(最大値「3」の次は、最小値「0」に戻る)が格納される継続判定カウンタ86が設けられている。
更にまた、主制御RAM54には、クロック回路62から入力されるクロック信号に基づいて「0」〜「9」まで繰り返し加算した数値(最大値「9」の次は、最小値「0」に戻る)が格納される大当たり図柄カウンタ88が設けられている。更にまた、主制御RAM54には、クロック回路62から入力されるクロック信号に基づいて「0」〜「9」まで繰り返し加算した数値(最大値「9」の次は、最小値「0」に戻る)が格納される左図柄カウンタ90が設けられている。また、主制御RAM54には、左図柄カウンタ90が一周する毎に「0」〜「9」まで繰り返し加算した数値(最大値「9」の次は、最小値「0」に戻る)が格納される中図柄カウンタ92が設けられている。更に、主制御RAM54には、中図柄カウンタ92が一周する毎に「0」〜「9」まで繰り返し加算した数値(最大値「9」の次は、最小値「0」に戻る)が格納される右図柄カウンタ94が設けられている。更にまた、主制御RAM54には、クロック回路62から入力されるクロック信号に基づいて「0」〜「9」まで繰り返し加算した数値(最大値「9」の次は、最小値「0」に戻る)が格納される変動パターンカウンタ96が設けられている。
また、主制御RAM54には、後述するカウンタ値記憶エリア121a〜eのうち一組のカウンタ値(後述する)が記憶されているカウンタ値記憶エリア121の数に対応した数値が格納される記憶カウンタ98が設けられており、かかる記憶カウンタ98のカウンタ値は、第一のカウンタ値記憶エリア121a側の空いているカウンタ値記憶エリア121に一組のカウンタ値が記憶されていく毎に1ずつ加算されていく一方、第一のカウンタ値記憶エリア121aに記憶された一組のカウンタ値が消去される毎に1ずつ減算されていく。そして、記憶カウンタ98のカウンタ値から1減算した数だけ保留LED40が点灯されるようになっている。
更にまた、主制御RAM54には、大当たりが発生して特典が付与された状態で二つの大入賞口42a,bの何れかが一回開放せしめられる毎に1ずつ加算されていく一方、特典の付与が終了すると初期値(本実施形態では、「0」)に戻される開放回数カウンタ100が設けられている。また、主制御RAM54には、大当たりが一回発生した際に他方の大入賞口42bが5回開放される毎に1ずつ加算されていく一方、特典の付与が終了すると初期値(本実施形態では、「0」)に戻される特典継続回数カウンタ102が設けられている。
また、主制御RAM54には、大当たりが発生して特典が付与された状態で一方の大入賞口42aが一回開放されている間に一方の大入賞口42aに入賞した遊技球の数をカウントし、一方の大入賞口42aの一回の開放が終了すると初期値(本実施形態では、「0」)に戻される第一の入賞数カウンタ104が設けられていると共に、大当たりが発生して特典が付与された状態で他方の大入賞口42bが一回開放されている間に他方の大入賞口42bに入賞した遊技球の数をカウントし、他方の大入賞口42bの一回の開放が終了すると初期値(本実施形態では、「0」)に戻される第二の入賞数カウンタ106が設けられている。
さらに、主制御RAM54には、選択された変動パターンに応じた変動表示時間を計測するために用いられる変動用タイマカウンタ108,特典が選択可能な状態の時間を計測するために用いられる選択用タイマカウンタ110,特典が付与された状態で二つの大入賞口42a,bの何れか(付与された特典に対応するほう)の開放時間を計測するために用いられる特典用タイマカウンタ111が設けられている。
更にまた、主制御RAM54には、特別図柄36a〜cが変動表示中であるか否かを示す変動処理フラグ112が設けられており、この変動処理フラグ112には、「0」か「1」の何れかの数値が格納されるようになっている。そして、変動処理フラグ112に格納されている数値が「0」である場合には、特別図柄36a〜cの変動表示が行われていないことを示す一方、変動処理フラグ112に格納されている数値が「1」である場合には、特別図柄36a〜cの変動表示が行われていることを示すようになっている。なお、以下の説明において、「変動処理フラグ112をONにする」とは、変動処理フラグ112に格納されている数値を「0」から「1」に変更することをいい、「変動処理フラグ112をOFFにする」とは、変動処理フラグ112に格納されている数値を「1」から「0」に変更することをいう。
更にまた、主制御RAM54には、大当たりが発生したことを示す大当たりフラグ114が設けられており、この大当たりフラグ114には、「0」か「1」の何れかの数値が格納されるようになっている。そして、大当たりフラグ114に格納されている数値が「0」である場合には、大当たりが発生していないことを示す一方、大当たりフラグ114に格納されている数値が「1」である場合には、大当たりの発生を示すようになっている。なお、以下の説明において、「大当たりフラグ114をONにする」とは、大当たりフラグ114に格納されている数値を「0」から「1」に変更することをいい、「大当たりフラグ114をOFFにする」とは、大当たりフラグ114に格納されている数値を「1」から「0」に変更することをいう。
更にまた、主制御RAM54には、他方の大入賞口42bを開放して他方の大入賞口42bへの遊技球の入賞を可能にする特典の付与を継続することを示す継続可能フラグ115が設けられており、この継続可能フラグ115には、「0」か「1」の何れかの数値が格納されるようになっている。そして、継続可能フラグ115に格納されている数値が「0」である場合には、特典の付与を継続しないことを示す一方、継続可能フラグ115に格納されている数値が「1」である場合には、特典の付与を継続することを示すようになっている。なお、以下の説明において、「継続可能フラグ115をONにする」とは、継続可能フラグ115に格納されている数値を「0」から「1」に変更することをいい、「継続可能フラグ115をOFFにする」とは、継続可能フラグ115に格納されている数値を「1」から「0」に変更することをいう。
また、主制御RAM54には、特典選択が可能であるか否かを示す選択可能フラグ116が設けられており、この選択可能フラグ116には、「0」か「1」の何れかの数値が格納されるようになっている。そして、選択可能フラグ116に格納されている数値が「0」である場合には、特典選択が可能でないことを示す一方、選択可能フラグ116に格納されている数値が「1」である場合には、特典選択が可能であることを示すようになっている。なお、以下の説明において、「選択可能フラグ116をONにする」とは、選択可能フラグ116に格納されている数値を「0」から「1」に変更することをいい、「選択可能フラグ116をOFFにする」とは、選択可能フラグ116に格納されている数値を「1」から「0」に変更することをいう。
また、主制御RAM54には、特典を継続するか否かの判定結果を報知している状態であることを示す継続報知フラグ117が設けられており、この継続報知フラグ117には、「0」か「1」の何れかの数値が格納されるようになっている。そして、継続報知フラグ117に格納されている数値が「0」である場合には、特典を継続するか否かの判定結果を報知していないことを示す一方、継続報知フラグ117に格納されている数値が「1」である場合には、特典を継続するか否かの判定結果を報知していることを示すようになっている。なお、以下の説明において、「継続報知フラグ117をONにする」とは、継続報知フラグ117に格納されている数値を「0」から「1」に変更することをいい、「継続報知フラグ117をOFFにする」とは、継続報知フラグ117に格納されている数値を「1」から「0」に変更することをいう。
また、主制御RAM54には、カウントスイッチ66aが最先に遊技球の通過を検出したか否かを示す第一の最先通過フラグ118が設けられており、この第一の最先通過フラグ118には、「0」か「1」の何れかの数値が格納されるようになっている。そして、第一の最先通過フラグ118に格納されている数値が「0」である場合には、カウントスイッチ66aが最先に遊技球の通過を検出していないことを示す一方、第一の最先通過フラグ118に格納されている数値が「1」である場合には、カウントスイッチ66aが最先に遊技球の通過を検出したことを示すようになっている。なお、以下の説明において、「第一の最先通過フラグ118をONにする」とは、第一の最先通過フラグ118に格納されている数値を「0」から「1」に変更することをいい、「第一の最先通過フラグ118をOFFにする」とは、第一の最先通過フラグ118に格納されている数値を「1」から「0」に変更することをいう。
また、主制御RAM54には、カウントスイッチ66bが最先に遊技球の通過を検出したか否かを示す第二の最先通過フラグ120が設けられており、この第二の最先通過フラグ120には、「0」か「1」の何れかの数値が格納されるようになっている。そして、第二の最先通過フラグ120に格納されている数値が「0」である場合には、カウントスイッチ66bが最先に遊技球の通過を検出していないことを示す一方、第二の最先通過フラグ120に格納されている数値が「1」である場合には、カウントスイッチ66bが最先に遊技球の通過を検出したことを示すようになっている。なお、以下の説明において、「第二の最先通過フラグ120をONにする」とは、第二の最先通過フラグ120に格納されている数値を「0」から「1」に変更することをいい、「第二の最先通過フラグ120をOFFにする」とは、第二の最先通過フラグ120に格納されている数値を「1」から「0」に変更することをいう。
また、主制御RAM54には、遊技球が始動入賞口38に入賞したときの大当たり判定カウンタ82,リーチハズレ判定カウンタ84,大当たり図柄カウンタ88の各カウンタ値が記憶される第一乃至第五のカウンタ値記憶エリア121a〜eが設けられている。更に、主制御RAM54には、選択された変動パターンのデータを記憶しておく変動パターン記憶エリア122が設けられている。更にまた、主制御RAM54には、選択された特別図柄36a〜cの停止図柄組み合わせのデータが記憶される停止図柄記憶エリア123が設けられている。そこにおいて、本実施形態では、停止図柄記憶エリア123に記憶されるのは、各特別図柄36の図柄のデータである。
なお、主制御RAM54に設けられている各種カウンタおよび各種フラグは、何れも、起動時に「0」にセットされるようになっている。
また、主制御ROM52には、大当たり判定の際に用いられる大当たり判定テーブルが記憶された大当たり判定テーブル記憶エリア125,リーチハズレ判定の際に用いられるリーチハズレ判定テーブルが記憶されたリーチハズレ判定テーブル記憶エリア127,特別図柄36a〜cの大当たり図柄組み合わせの選択に用いられる大当たり図柄選択テーブルが記憶された大当たり図柄選択テーブル記憶エリア129,左特別図柄36aの停止図柄の選択に用いられる左図柄選択テーブルが記憶された左図柄選択テーブル記憶エリア131,中特別図柄36bの停止図柄の選択に用いられる中図柄選択テーブルが記憶された中図柄選択テーブル記憶エリア133,右特別図柄36cの停止図柄の選択に用いられる右図柄選択テーブルが記憶された右図柄選択テーブル記憶エリア135,大当たりの場合の変動パターンを選択する際に用いられる第一の変動パターン選択テーブルが記憶された第一の変動パターン選択テーブル記憶エリア137,リーチハズレの場合の変動パターンを選択する際に用いられる第二の変動パターン選択テーブルが記憶された第二の変動パターン選択テーブル記憶エリア139、完全ハズレの場合の変動パターンを選択する際に用いられる第三の変動パターン選択テーブルが記憶された第三の変動パターン選択テーブル記憶エリア141,第二の特典を継続するか否かの判定に用いられる継続判定テーブルが設けられた継続判定テーブル記憶エリア143等が設けられている。
続いて、主制御ROM52に設けられた各種のテーブル記憶エリアに記憶されているテーブルについて説明する。
表1には、大当たり判定テーブルが示されている。この大当たり判定テーブルは、大当たり判定カウンタ82のカウンタ値を示す「カウンタ値」と、このカウンタ値に対応する「大当たり判定」から構成されており、大当たり判定テーブルと取得した大当たり判定カウンタ82のカウンタ値に基づいて大当たりであるか否かを判定するようになっている。そして、本実施形態では、取得した大当たり判定カウンタ82のカウンタ値が「7」の場合に「大当たり」と判定される一方、それ以外の数値の場合には「ハズレ」と判定される。
表2には、リーチハズレ判定テーブルが示されている。リーチハズレ判定テーブルは、リーチハズレ判定カウンタ84のカウンタ値を示す「カウンタ値」と、このカウンタ値に対応する「リーチハズレ判定」から構成されており、リーチハズレ判定テーブルと取得したリーチハズレ判定カウンタ84のカウンタ値に基づいてリーチハズレであるか否かを判定するようになっている。そして、本実施形態では、取得したリーチハズレ判定カウンタ84のカウンタ値が「3」である場合に「リーチハズレ」と判定される一方、それ以外の場合には、「完全ハズレ」と判定されるようになっている。
表3には、大当たり図柄選択テーブルが示されている。大当たり図柄選択テーブルは、大当たり図柄カウンタ88のカウンタ値を示すカウンタ値と、このカウンタ値に対応する「大当たり図柄組み合わせ」から構成されており、大当たり図柄選択テーブルと取得した大当たり図柄カウンタ88のカウンタ値に基づいて特別図柄36a〜cの大当たり図柄組み合わせを選択するようになっている。そして、本実施形態では、大当たり図柄カウンタ88のカウンタ値が「0」の場合「000」が、「1」の場合「111」が、「2」の場合「222」が、「3」の場合「333」が、「4」の場合「444」が、「5」の場合「555」が、「6」の場合「666」が、「7」の場合「777」が、「8」の場合「888」が、「9」の場合「999」が、それぞれ、特別図柄36a〜cの大当たり図柄組み合わせとして選択されるようになっている。
表4には、左図柄選択テーブルが示されている。左図柄選択テーブルは、左図柄カウンタ90のカウンタ値を示すカウンタ値と、このカウンタ値に対応する「左特別図柄」から構成されており、左図柄選択テーブルと取得した左図柄カウンタ90のカウンタ値に基づいて左特別図柄36aの停止図柄を選択するようになっている。そして、本実施形態では、左図柄カウンタ90のカウンタ値が「0」の場合「0」が、「1」の場合「1」が、「2」の場合「2」が、「3」の場合「3」が、「4」の場合「4」が、「5」の場合「5」が、「6」の場合「6」が、「7」の場合「7」が、「8」の場合「8」が、「9」の場合「9」が、それぞれ、左特別図柄36aの停止図柄として選択されるようになっている。
表5には、中図柄選択テーブルが示されている。中図柄選択テーブルは、中図柄カウンタ92のカウンタ値を示すカウンタ値と、このカウンタ値に対応する「中特別図柄」から構成されており、中図柄選択テーブルと取得した中図柄カウンタ92のカウンタ値に基づいて中特別図柄36bの停止図柄を選択するようになっている。そして、本実施形態では、中図柄カウンタ92のカウンタ値が「0」の場合「0」が、「1」の場合「1」が、「2」の場合「2」が、「3」の場合「3」が、「4」の場合「4」が、「5」の場合「5」が、「6」の場合「6」が、「7」の場合「7」が、「8」の場合「8」が、「9」の場合「9」が、それぞれ、中特別図柄36bの停止図柄として選択されるようになっている。
表6には、右図柄選択テーブルが示されている。右図柄選択テーブルは、右図柄カウンタ94のカウンタ値を示すカウンタ値と、このカウンタ値に対応する「右特別図柄」から構成されており、右図柄選択テーブルと取得した右図柄カウンタ94のカウンタ値に基づいて右特別図柄36cの停止図柄を選択するようになっている。そして、本実施形態では、右図柄カウンタ94のカウンタ値が「0」の場合「0」が、「1」の場合「1」が、「2」の場合「2」が、「3」の場合「3」が、「4」の場合「4」が、「5」の場合「5」が、「6」の場合「6」が、「7」の場合「7」が、「8」の場合「8」が、「9」の場合「9」が、それぞれ、右特別図柄36cの停止図柄として選択されるようになっている。
表7には、第一の変動パターン選択テーブルが示されている。第一の変動パターン選択テーブルは、変動パターンカウンタ96のカウンタ値を示すカウンタ値と、このカウンタ値に対応する「変動パターン」から構成されており、第一の変動パターン選択テーブルと取得した変動パターンカウンタ96のカウンタ値に基づいて大当たりの場合の変動パターンを選択するようになっている。そして、本実施形態では、変動パターンカウンタ96のカウンタ値が「0」〜「9」の場合に大当たりの変動パターンとして「変動パターンA」が選択されるようになっている。
表8には、第二の変動パターン選択テーブルが示されている。第二の変動パターン選択テーブルは、変動パターンカウンタ96のカウンタ値を示すカウンタ値と、このカウンタ値に対応する「変動パターン」から構成されており、第二の変動パターン選択テーブルと取得した変動パターンカウンタ96のカウンタ値に基づいてリーチハズレの場合の変動パターンを選択するようになっている。そして、本実施形態では、変動パターンカウンタ96のカウンタ値が「0」〜「4」の場合にリーチハズレの変動パターンとして「変動パターンB」が選択されるようになっている一方、変動パターンカウンタ96のカウンタ値が「5」〜「9」の場合にリーチハズレの変動パターンとして「変動パターンC」が選択されるようになっている。
表9には、第三の変動パターン選択テーブルが示されている。第三の変動パターン選択テーブルは、表9に示されているように、変動パターンカウンタ96のカウンタ値を示すカウンタ値と、このカウンタ値に対応する「変動パターン」から構成されており、第三の変動パターン選択テーブルと取得した変動パターンカウンタ96のカウンタ値に基づいて完全ハズレの場合の変動パターンを選択するようになっている。そして、本実施形態では、変動パターンカウンタ96のカウンタ値が「0」〜「9」の場合に完全ハズレの変動パターンとして「変動パターンD」が選択されるようになっている。
そこにおいて、本実施形態では、これらの変動パターンA,変動パターンB,変動パターンCおよび変動パターンDは、それぞれ、特別図柄36a〜cの変動表示時間を規定するものであり、変動パターンA,変動パターンB,変動パターンC,変動パターンDの順番で変動表示時間が短くなるように設定されている。
表10には、継続判定テーブルが示されている。この継続判定テーブルは、継続判定カウンタ86のカウンタ値を示す「カウンタ値」と、このカウンタ値に対応する「継続判定」から構成されており、継続判定テーブルと取得した継続判定カウンタ86のカウンタ値に基づいて、他方の大入賞口42bを開放して他方の大入賞口42bへの遊技球の入賞を可能にするという特典を継続するか否かを判定するようになっている。そして、本実施形態では、取得した継続判定カウンタ86のカウンタ値が「0」と「1」の場合に「継続する」と判定される一方、「2」と「3」の場合には「継続しない」と判定される。
次に、主制御CPU50が実行する遊技処理について、図6に基づいて説明する。先ず、主制御CPU50は、ステップ(以下、Sとする)1において、カウンタ値更新処理を実行する。このカウンタ値更新処理は、大当たり判定カウンタ82,リーチハズレ判定カウンタ84,継続判定カウンタ86,大当たり図柄カウンタ88,左図柄カウンタ90,変動パターンカウンタ96の各カウンタ値をそれぞれ1加算することによって行われる。そこにおいて、左図柄カウンタ90のカウンタ値を1加算することより左図柄カウンタ90のカウンタ値が一周した場合には中図柄カウンタ92のカウンタ値を1加算する。また、中図柄カウンタ92のカウンタ値が一周した場合には右図柄カウンタ94のカウンタ値を1加算する。
続いて、主制御CPU50は、S2において、始動入賞口処理を実行する。この始動入賞口処理について、図7に基づいて説明する。先ず、主制御CPU50は、S11において、遊技球が始動入賞口38に入賞したか否か、即ち、始動入賞口スイッチ64が遊技球の通過を検出した場合に出力する検出信号が入力されたか否かを判定し、遊技球が始動入賞口38に入賞していない場合(S11:NO)には、始動入賞口処理を終了する一方、遊技球が始動入賞口38に入賞した場合(S11:YES)には、S12において、記憶カウンタ98のカウンタ値が「5」であるか否か、即ち、記憶が上限であるか否かを判定する。
記憶が上限である場合(S12:YES)には、主制御CPU50は、始動入賞口処理を終了する。一方、記憶が上限でない場合(S12:NO)には、主制御CPU50は、S13において、現在の大当たり判定カウンタ82,リーチハズレ判定カウンタ84および大当たり図柄カウンタ88の各カウンタ値を取得して第一乃至第五のカウンタ値記憶エリア121a〜eのうち第一のカウンタ値記憶エリア121a側の空いている記憶エリアに記憶する。
具体的には、第一のカウンタ値記憶エリア121aにカウンタ値が記憶されていない、即ち、第一のカウンタ値記憶エリア121aが空いている場合には第一のカウンタ値記憶エリア121aに、第一のカウンタ値記憶エリア121aに各カウンタ値が既に記憶されている、即ち、第一のカウンタ値記憶エリア121aが空いていない場合には第二のカウンタ値記憶エリア121bに、第一および第二のカウンタ値記憶エリア121a,bが空いていない場合には第三のカウンタ値記憶エリア121cに、第一乃至第三のカウンタ値記憶エリア121a〜cが空いていない場合には第四のカウンタ値記憶エリア121dに、第一乃至第四のカウンタ値記憶エリア121a〜dが空いていない場合には第五のカウンタ値記憶エリア121eに、取得した各カウンタ値が記憶されるようになっている。
その後、主制御CPU50は、S14において、記憶カウンタ98のカウンタ値を1加算して始動入賞口処理を終了する。
このような始動入賞口処理を終了した主制御CPU50は、次に特別図柄表示処理(S3)を実行する。この特別図柄表示処理について、図8に基づいて説明する。先ず、主制御CPU50は、S21において、大当たりフラグ114がONになっているか否かを判定し、大当たりフラグ114がONになっている場合(S21:YES)には、特別図柄表示処理を終了する。
大当たりフラグ114がOFFになっている場合(S21:NO)には、主制御CPU50は、S22において、記憶カウンタ98のカウンタ値が「1」以上であるか否かを判定し、記憶カウンタ98のカウンタ値が「0」である場合(S22:NO)には、特別図柄表示処理を終了する一方、記憶カウンタ98のカウンタ値が「1」以上である場合(S22:YES)には、S23において、変動処理フラグ112がONであるか否かを判定する。
変動処理フラグ112がOFFである場合(S23:NO)には、主制御CPU50は、S24において、変動処理フラグ112をONにした後、S25において、第一のカウンタ値記憶エリア121aに記憶された大当たり判定カウンタ82のカウンタ値と大当たり判定テーブルに基づいて大当たり判定カウンタ82のカウンタ値が大当り数値であるか否かを判定する。
大当たり数値である場合(S25:YES)には、主制御CPU50は、S26において、第一のカウンタ値記憶エリア121aに記憶されている大当たり図柄カウンタ88のカウンタ値と大当たり図柄選択テーブルに基づいて特別図柄36a〜cの大当たり図柄組み合わせを選択し、選択した特別図柄36a〜cの大当たり図柄組み合わせのデータを停止図柄記憶エリア123に記憶する。次に、主制御CPU50は、S27において、現在の変動パターンカウンタ98のカウンタ値と第一の変動パターン選択テーブルに基づいて変動パターンを選択し、選択した変動パターンのデータを変動パターン記憶エリア122に記憶した後、S33以降の処理を実行する。
大当たりでない場合(S25:NO)には、主制御CPU50は、S28において、第一のカウンタ値記憶エリア121aに記憶されているリーチハズレ判定カウンタ84のカウンタ値とリーチハズレ判定テーブルに基づいてリーチハズレであるか否かを判定する。
リーチハズレである場合(S28:YES)には、主制御CPU50は、S29において、現在の左図柄カウンタ90のカウンタ値と左図柄選択テーブルに基づいて左特別図柄36aの図柄を選択し、現在の中図柄カウンタ92のカウンタ値と中図柄選択テーブルに基づいて中特別図柄36bの図柄を選択し、更に、右特別図柄36cの図柄として左特別図柄36cの図柄と同じものを選択した後、このように選択された左,中,右の特別図柄36a〜cの組み合わせを停止図柄記憶エリア123に記憶する。そこにおいて、左特別図柄36aの図柄と中特別図柄36bの図柄が同じものになってしまった場合には、中特別図柄36bの図柄を左特別図柄36aの図柄と異なるものに変更する。具体的には、例えば、中特別図柄36bの図柄を左特別図柄36aの図柄よりも1大きくしたり、或いは、中特別図柄36bの図柄を左特別図柄36aの図柄よりも1小さくしたりする。次に、主制御CPU50は、S30において、現在の変動パターンカウンタ96のカウンタ値と第二の変動パターン選択テーブルに基づいて変動パターンを選択し、選択した変動パターンのデータを変動パターン記憶エリア122に記憶した後、S33以降の処理を実行する。
リーチハズレでない場合(S28:NO)には、主制御CPU50は、S31において、現在の左図柄カウンタ90のカウンタ値と左図柄選択テーブルに基づいて左特別図柄36aの図柄を選択し、現在の中図柄カウンタ92のカウンタ値と中図柄選択テーブルに基づいて中特別図柄36bの図柄を選択し、更に、現在の右図柄カウンタ94のカウンタ値と右図柄選択テーブルに基づいて右特別図柄36cの図柄を選択した後、このように選択された左,中,右の特別図柄36a〜cの組み合わせを停止図柄記憶エリア123に記憶する。そこにおいて、左特別図柄36aの図柄と右特別図柄36cの図柄が同じものになってしまった場合には、右特別図柄36cの図柄を左特別図柄36aの図柄と異なるものに変更する。具体的には、例えば、右特別図柄36cの図柄を左特別図柄36aの図柄よりも1大きくしたり、或いは、右特別図柄36cの図柄を左特別図柄36aの図柄よりも1小さくしたりする。次に、主制御CPU50は、S32において、現在の変動パターンカウンタ96のカウンタ値と第三の変動パターン選択テーブルに基づいて変動パターンを選択し、選択した変動パターンのデータを変動パターン記憶エリア122に記憶した後、S33以降の処理を実行する。
そして、主制御CPU50は、S33において、変動パターン記憶エリア122に記憶されている変動パターンの種類に応じて変動用タイマカウンタ108のカウンタ値をセットした後、S34において、変動パターン記憶エリア122に記憶されている変動パターンのデータを表示制御回路70に送信する。このように主制御CPU50から送信されてきた変動パターンのデータを受信した表示制御回路70は、受信した変動パターンのデータに基づいて複数の特別図柄36a〜cの変動時における演出内容を規定する報知パターンを選択し、かかる報知パターンに従った複数の特別図柄36a〜cの変動表示を開始する。
また、主制御CPU50は、S35において、停止図柄記憶エリア123に記憶されている特別図柄36a〜cの図柄組み合わせのデータを表示制御回路70に送信する。このように主制御CPU50が送信した特別図柄36a〜cの図柄組み合わせのデータを受信した表示制御回路70は、受信した特別図柄36a〜cの図柄組み合わせのデータに応じた図柄組み合わせで複数の特別図柄36a〜cを停止表示できるように準備する。そして、主制御CPU50は、かかるS35の処理の後、特別図柄表示処理を終了する。
変動処理フラグ112がONである場合(S23:YES)には、主制御CPU50は、S36において、変動用タイマカウンタ108のカウンタ値が「0」であるか否か、即ち、変動表示時間が終了したか否かを判定し、変動表示時間が終了していない場合(S36:NO)には、S37において、変動用タイマカウンタ108のカウンタ値を1減算した後、特別図柄表示処理を終了する一方、変動表示時間が終了している場合(S36:YES)には、S38において、複数の特別図柄36a〜cの変動表示を終了し、複数の特別図柄36a〜cを停止表示させるための制御信号を表示制御回路70に送信する停止表示処理を実行する。このように主制御CPU50から送信されてきた停止表示のための制御信号を受信した表示制御回路70は、準備していた図柄組み合わせで複数の特別図36a〜cを停止表示する。
次に、主制御CPU50は、S39において、変動処理フラグ112をOFFにした後、S40において、変動パターン記憶エリア122に記憶されている変動パターンのデータが大当たりの場合における変動パターンのデータであるか否かを判定する。
大当たりの場合における変動パターンのデータでない場合(S40:NO)には、主制御CPU50は、後述するS42以降の処理を実行する一方、大当たりの場合における変動パターンのデータである場合(S40:YES)には、主制御CPU50は、S41において、大当たり発生処理を実行する。この大当たり発生処理は、大当たりフラグ114をONにすると共に、選択可能フラグ116をONにするものである。
続いて、主制御CPU50は、S42において、消去処理を実行する。この消去処理は、第一のカウンタ値記憶エリア121aに記憶されている各種カウンタ値を消去すると共に、変動パターン記憶エリア122に記憶されている変動パターンのデータを消去し、更に、停止図柄記憶エリア123に記憶されている図柄組み合わせのデータを消去するものである。
その後、主制御CPU50は、S43において、記憶カウンタ98のカウンタ値が「2」以上であるか否かを判定し、記憶カウンタ98のカウンタ値が「2」以上でない場合(S43:NO)には、S45以降の処理を実行する。
一方、記憶カウンタ98のカウンタ値が「2」以上である場合(S43:YES)には、主制御CPU50は、S44において、第二乃至第五のカウンタ値記憶エリア121b〜eに記憶されている各種カウンタ値を第一のカウンタ値記憶エリア121aの側のカウンタ値記憶エリア121に一つシフトして記憶する。
具体的には、各種カウンタ値が、第二のカウンタ値記憶エリア121bに記憶されている場合には第一のカウンタ値記憶エリア121aに、第三のカウンタ値記憶エリア121cに記憶されている場合には第二のカウンタ値記憶エリア121bに、第四のカウンタ値記憶エリア121dに記憶されている場合には第三のカウンタ値記憶エリア121cに、第五のカウンタ値記憶エリア121eに記憶されている場合には第四のカウンタ値記憶エリア121dに、それぞれ、記憶しなおす。
その後、主制御CPU50は、S45において、記憶カウンタ98のカウンタ値を1減算して特別図柄表示処理を終了する。
このような特別図柄表示処理を終了した主制御CPU50は、次に特典選択処理(S4)を実行する。この特典選択処理について、図9に基づいて説明する。先ず、主制御CPU50は、S51において、選択可能フラグ116がONになっているか否かを判定し、選択可能フラグ116がOFFである場合(S51:NO)には、特典選択処理を終了する一方、選択可能フラグ116がONである場合(S51:YES)には、S52において、特典選択可能表示処理を実行する。この特典選択可能表示処理は、液晶表示器34に特典の選択が可能になった旨の表示をするための制御信号を表示制御回路70に送信するものである。このようにして主制御CPU50から送信されてきた制御信号を受信した表示制御回路70は、液晶表示器34に特典選択が可能になった旨の表示をする。その結果、遊技者は、特典選択が可能になったことを知るのである。
次に、主制御CPU50は、S53において、選択用タイマカウンタ110のカウンタ値をセットした後、S54において、二つの大入賞口42a,bを一斉に開放する。
続いて、主制御CPU50は、S55において、カウントスイッチ66aが遊技球の通過を検出したか否かを判定し、カウントスイッチ66aが遊技球の通過を検出した場合(S55:YES)には、S56において、第一の最先通過フラグ118をONにした後、S62以降の処理を実行する。なお、本実施形態では、特典の選択段階(特典選択処理)において、カウントスイッチ66aが一個の遊技球の通過を検出しても、第一の入賞数カウンタ104のカウンタ値を1加算しないようにしている。
カウントスイッチ66aが遊技球の通過を検出していない場合(S55:NO)には、主制御CPU50は、S57において、カウントスイッチ66bが遊技球の通過を検出したか否かを判定し、カウントスイッチ66bが遊技球の通過を検出している場合(S57:YES)には、S58において、第二の最先通過フラグ120をONにした後、S62以降の処理を実行する。なお、本実施形態では、特典の選択段階(特典選択処理)において、カウントスイッチ66bが一個の遊技球の通過を検出しても、第二の入賞数カウンタ106のカウンタ値を1加算しないようにしている。
カウントスイッチ66bが遊技球の通過を検出していない場合(S57:NO)には、主制御CPU50は、S59において、選択用タイマカウンタ110のカウンタ値が「0」になったか否かを判定し、選択用タイマカウンタ110のカウンタ値が「0」になっていない場合(S59:NO)には、S60において、選択用タイマカウンタ110のカウンタ値を1減算した後、特典選択処理を終了する一方、選択用タイマカウンタ110のカウンタ値が「0」になっている場合(S59:YES)には、S61において、第一の最先通過フラグ118をONにした後、S62以降の処理を実行する。
そして、主制御CPU50は、S62において、二つの大入賞口42a,bを一斉に閉鎖した後、S63において、選択可能終了表示処理を実行する。この選択可能終了表示処理は、液晶表示器34に特典選択が可能な期間が終了した旨の表示をするための制御信号を表示制御回路70に送信するものである。このようにして主制御CPU50からの制御信号を受信した表示制御回路70は、特典選択が可能になった旨の表示を終了する。これにより、遊技者は特典選択が可能な期間が終了したことを知るようになる。
そして、主制御CPU50は、S64において、選択可能フラグ116をOFFにした後、特典選択処理を終了する。
特典選択処理を終了した主制御CPU50は、次に、特典付与処理(S5)を実行する。この特典付与処理について、図10に基づいて説明する。先ず、主制御CPU50は、S71において、継続報知フラグ117がONになっているか否かを判定し、継続報知フラグ117がOFFになっている場合(S71:NO)には、S72において、第一の最先通過フラグ118がONになっているか否かを判定する。第一の最先通過フラグ118がONになっている場合(S72:YES)には、主制御CPU50は、S73において、大入賞口42aを開放し、S74において、特典用タイマカウンタ111のカウンタ値を予め定められた値にセットした後、S75において、カウントスイッチ66aが遊技球の通過を検出したか否かを判定する。
カウントスイッチ66aが遊技球の通過を検出した場合(S75:YES)には、主制御CPU50は、S76において、第一の入賞数カウンタ104のカウンタ値を1加算した後、S77において、特典用タイマカウンタ111のカウンタ値を1減算する。なおカウントスイッチ66aが遊技球の通過を検出していない場合(S75:NO)には、主制御CPU50は、S77以降の制御処理を実行する。
続いて、主制御CPU50は、S78において、第一の入賞数カウンタ104のカウンタ値が「10」以上であるか否かを判定し、「10」以上である場合(S78:YES)には、S79において、一方の大入賞口42aを閉鎖した後、S80において、開放回数カウンタ100のカウンタ値を1加算する。
次に、主制御CPU50は、S81において、第一の入賞数カウンタ104のカウンタ値を「0」にした後、S82において、開放回数カウンタ100のカウンタ値が「8」であるか否かを判定する。開放回数カウンタ100のカウンタ値が「8」でない場合(S82:NO)には、主制御CPU50は、特典付与処理を終了する一方、開放回数カウンタ100のカウンタ値が「8」である場合(S82:YES)には、主制御CPU50は、S83において、一方の大入賞口42aを開放して一方の大入賞口42に遊技球を入賞可能にするという特典(以下、Aコースの特典という)の付与を終了する第一の特典付与終了処理をする。この第一の特典付与終了処理は、第一の最先通過フラグ118をOFFにすると共に、大当たりフラグ114をOFFにし、更に、開放回数カウンタ100のカウンタ値を「0」にするものである。
かかるS83の制御処理を実行した後、主制御CPU50は、特典付与処理を終了する。
なお、第一の入賞数カウンタ104のカウンタ値が「10」以上でない場合には、主制御CPU50は、S84において、特典用タイマカウンタ111のカウンタ値が「0」になっているか否かを判定し、特典用タイマカウンタ111のカウンタ値が「0」になっている場合(S84:YES)には、S78以降の処理を実行する一方、特典用タイマカウンタ111のカウンタ値が「0」になっていない場合(S84:NO)には、特典付与処理を終了する。
第一の最先通過フラグ118がOFFになっている場合(S72:NO)には、主制御CPU50は、S85において、第二の最先通過フラグ120がONになっているか否かを判定し、第二の最先通過フラグ120がOFFになっている場合(S85:NO)には、特典付与処理を終了する一方、第二の最先通過フラグ120がONになっている場合(S85:YES)には、S86において、他方の大入賞口42bを開放し、S87において、特典用タイマカウンタ111のカウンタ値を予め定められた値にセットする。
次に、主制御CPU50は、S88において、カウントスイッチ66bが遊技球の通過を検出したか否かを判定し、カウントスイッチ66bが遊技球の通過を検出した場合(S88:YES)には、主制御CPU50は、S89において、第二の入賞数カウンタ106のカウンタ値を1加算した後、S90において、特典用タイマカウンタ111のカウンタ値を1減算する。なお、カウントスイッチ66bが遊技球の通過を検出していない場合(S88:NO)には、主制御CPU50は、S90以降の制御処理を実行する。
続いて、主制御CPU50は、S91において、第二の入賞数カウンタ106のカウンタ値が「10」以上であるか否かを判定し、「10」以上である場合(S91:YES)には、S92において、他方の大入賞口42bを閉鎖した後、S93において、開放回数カウンタ100のカウンタ値を1加算する。
次に、主制御CPU50は、S94において、第二の入賞数カウンタ106のカウンタ値を「0」にした後、S95において、開放回数カウンタ100のカウンタ値が「5」であるか否かを判定する。開放回数カウンタ100のカウンタ値が「5」でない場合(S95:NO)には、主制御CPU50は、特典付与処理を終了する一方、開放回数カウンタ100のカウンタ値が「5」である場合(S95:YES)には、主制御CPU50は、S96において、特典継続回数カウンタ102のカウンタ値が「2」であるか否かを判定する。
特典継続回数カウンタ102のカウンタ値が「2」でない場合(S96:NO)には、主制御CPU50は、S97において、現在の継続判定カウンタ86のカウンタ値と継続判定テーブルに基づいて現在の継続判定カウンタ86のカウンタ値が当たり数値であるか否かを判定し、当たり数値である場合(S97:YES)には、S98において、継続可能フラグ115をONにし、S99において、特典継続回数カウンタ102のカウンタ値を1加算した後、S100において、特典継続報知処理を実行する。
この特典継続報知処理は、液晶表示器34において複数の特別図柄36a〜cを所定時間変動表示させた後、複数の特別図柄36a〜cを大当たりの図柄組み合わせで停止表示させるための制御信号(変動パターンのデータおよび大当たりの停止図柄組み合わせのデータ)を表示制御回路70に送信するものである。このように主制御CPU50から送信された制御信号を受信した表示制御回路70は、液晶表示器34において複数の特別図柄36a〜cの変動表示を開始すると共に、複数の特別図柄36a〜cを大当たりの停止図柄組み合わせで停止表示できるように準備する。そして、主制御CPU50は、S101において、変動用タイマカウンタ108のカウンタ値を予め定められた値にセットした後、特典付与処理を終了する。
一方、当たり数値でない場合(S97:NO)には、主制御CPU50は、S102において、継続可能フラグ115をOFFにした後、S103において、特典終了報知処理を実行する。この特典終了報知処理は、液晶表示器34において複数の特別図柄36a〜cを所定時間変動表示させた後、複数の特別図柄36a〜cをハズレの図柄組み合わせで停止表示させるための制御信号(変動パターンのデータおよびハズレの停止図柄組み合わせのデータ)を表示制御回路70に送信するものである。このように主制御CPU50から送信された制御信号を受信した表示制御回路70は、液晶表示器34において複数の特別図柄36a〜cの変動表示を開始すると共に、複数の特別図柄36a〜cをハズレの停止図柄組み合わせで停止表示できるように準備する。そして、主制御CPU50は、S104において、変動用タイマカウンタ108のカウンタ値を予め定められた値にセットした後、特典付与処理を終了する。なお、変動時間は当たりの場合とハズレの場合で同じであっても良い。また、本実施形態では、図柄組み合わせは、当たりの場合とハズレの場合の両方において、表示制御回路70のほうで予め設定されている。
継続報知フラグ117がONになっている場合(S71:YES)には、主制御CPU50は、S105において、変動用タイマカウンタ108のカウンタ値が「0」であるか否かを判定する。変動用タイマカウンタ108のカウンタ値が「0」でない場合(S105:NO)には、主制御CPU50は、S106において、変動用タイマカウンタ108のカウンタ値を1減算した後、特典付与処理を終了する。
一方、変動用タイマカウンタ108のカウンタ値が「0」である場合(S105:YES)には、主制御CPU50は、S107において、液晶表示器34において変動表示されている複数の特別図柄36a〜cを停止表示させる制御信号を表示制御回路70に送信する変動停止処理を実行する。このように主制御CPU50から送信された制御信号を受信した表示制御回路70は、液晶表示器34において変動表示されている複数の特別図柄36a〜cを停止表示する。
次に、主制御CPU50は、S108において、継続報知フラグ117をOFFにした後、S109において、継続可能フラグ115がONであるか否かを判定し、継続可能フラグ115がONである場合(S109:YES)には、特典付与処理を終了する一方、継続可能フラグ115がOFFである場合(S109:NO)には、S110において、他方の大入賞口42bを開放して他方の大入賞口42bに遊技球を入賞可能にするという特典(以下、Bコースの特典という)の付与を終了する第二の特典付与終了処理をする。この第二の特典付与終了処理は、第二の最先通過フラグ120および大当たりフラグ114をそれぞれOFFにすると共に、特典継続回数カウンタ102のカウンタ値および開放回数カウンタ100のカウンタ値をそれぞれ「0」にするものである。
かかるS110の制御処理を実行した後、主制御CPU50は、特典付与処理を終了する。
なお、開放回数カウンタ100のカウンタ値が「5」でない場合(S95:NO)には、主制御CPU50は、特典付与処理を終了する。また、特典継続回数カウンタ102のカウンタ値が「2」である場合(S96:YES)には、主制御CPU50は、S110以降の処理を実行する。
さらに、第二の入賞数カウンタ106のカウンタ値が「10」以上でない場合(S91:NO)には、主制御CPU50は、S111において、特典用タイマカウンタ111のカウンタ値が「0」になっているか否かを判定し、特典用タイマカウンタ111のカウンタ値が「0」になっている場合(S111:YES)には、S92以降の処理を実行する一方、特典用タイマカウンタ111のカウンタ値が「0」になっていない場合(S111:NO)には、特典付与処理を終了する。
このような特典付与処理を終了した主制御CPU50は、続いて、保留表示処理(S6)を実行する。この保留表示処理は、記憶カウンタ98のカウンタ値から1減算した数だけ保留LED40を点灯させる制御信号を保留LED制御回路80に送信することによって行われる。そして、保留LED制御回路80は、受信した制御信号に基づいて保留LED40を点灯する。このような保留表示処理を終了すると、主制御CPU50は、遊技処理を終了する。
このようなパチンコ機10においては、遊技者が発射レバー28を回動操作して遊技球を遊技領域32に向けて発射すると、遊技球が遊技領域32に打ち込まれた多数の遊技釘(図示せず)に衝突しながら遊技領域32を流下するようになっている。このように遊技領域32を流下する遊技球が始動入賞口38に入賞すると、液晶表示器34において複数の特別図柄36a〜cの変動表示が開始される。
そして、図11に示されているように、液晶表示器34において複数の特別図柄36a〜cが大当たりの図柄組み合わせで停止表示されて、遊技者に対して大当たりが発生したことが報知されると、図12に示されているように、液晶表示器34において特典の選択が可能になったことを示す表示がなされる。
このように特典の選択が可能になったことを示す表示が液晶表示器34において為されると、二つの大入賞口42a,bが一斉に開放される。そして、遊技者は、Aコースの特典を付与してもらいたい場合には、一方の大入賞口42a内に配設されたカウントスイッチ66aのほうが他方の大入賞口42b内に配設されたカウントスイッチ66bよりも先に遊技球の通過を検出するように、一方の大入賞口42aを狙って遊技球を発射し、Bコースの特典を付与してもらいたい場合には、他方の大入賞口42b内に配設されたカウントスイッチ66bが一方の大入賞口42a内に配設されたカウントスイッチ66aよりも先に遊技球の通過を検出するように、他方の大入賞口42bを狙って遊技球を発射する。
その結果、一方の大入賞口42a内に配設されたカウントスイッチ66aが先に遊技球の通過を検出した場合には、一斉に開放された二つの大入賞口42a,bが一旦閉鎖された後、一方の大入賞口42aのみが開放されると共に、液晶表示器34において表示されていた特典選択が可能になった旨の表示が終了し、Aコースの特典の付与が開始される。一方、他方の大入賞口42b内に配設されたカウントスイッチ66bが先に遊技球の通過を検出した場合には、一斉に開放された二つの大入賞口42a,bが一旦閉鎖された後、他方の大入賞口42bのみが開放されると共に、液晶表示器34において表示されていた特典選択が可能になった旨の表示が終了し、Bコースの特典の付与が開始される。なお、本実施形態では、所定の時間内に何れのカウントスイッチ66a,bも遊技球の通過を検出しなかった場合には、一斉に開放された二つの大入賞口42a,bが一旦閉鎖されて、一方の大入賞口42aのみが開放されると共に、液晶表示器34において表示されている特典選択が可能になった旨の表示が終了し、Aコースの特典の付与が開始されるようになっている。
このことから明らかなように、本実施形態では、液晶表示器34において、特典の選択が可能になった旨の表示がなされている間が特典選択が可能な状態であることを遊技者に報知していることとなり、また、このように液晶表示器34において特典選択が可能になった旨の表示がなされている間が選定可能期間とされている。
そして、Aコースの特典が終了した場合には、通常の遊技に戻る一方、Bコースの特典が終了した場合には、図13に示されているように、液晶表示器34において複数の特別図柄36a〜cの変動表示が開始される。
Bコースの特典の付与を継続するか否かの判定の結果、Bコースの特典の付与を継続しないと判定された場合には、図14に示されているように、複数の特別図柄36a〜cがハズレの図柄組み合わせ(図14では、リーチハズレの図柄組み合わせ)で停止表示されることにより、Bコースの特典の付与が継続されないことが遊技者に報知され、通常の遊技に戻る。一方、Bコースの特典の付与が継続される場合には、図15に示されているように、複数の特別図柄36a〜cが大当たりの図柄組み合わせで停止表示されることにより、Bコースの特典の付与が継続されることが遊技者に報知され、Bコースの特典の付与が継続される。
このように一回継続されたBコースの特典の付与が終了すると、再び、液晶表示器34において複数の特別図柄36a〜cの変動表示が開始される。そして、Bコースの特典の付与を継続するか否かの判定(S97)において、Bコースの特典の付与を継続しないと判定された場合(S97:NO)には、図14に示されているように、複数の特別図柄36a〜cがハズレの図柄組み合わせで停止表示されることにより、Bコースの特典の付与が継続されないことが遊技者に報知されて、通常の遊技に戻る。一方、Bコースの特典の付与を継続すると判定された場合(S97:NO)には、図15に示されているように、複数の特別図柄36a〜cが大当たりの図柄組み合わせで停止表示されることにより、遊技者に対してBコースの特典の付与が継続されることが報知されて、もう一度Bコースの特典の付与が継続される。
そして、このように二回継続されたBコースの特典の付与が終了すると、通常の遊技に戻る。
なお、上述の説明から明らかなように、本実施形態では、主制御CPU50がS72において、第一の最先通過フラグ118がONになっていると判定する(S72:YES)ことにより、或いは、主制御CPU50が、S85において、第二の最先通過フラグ120がONになっていると判定する(S85:YES)ことにより、一つの通過検出手段が選定されるようになっている。また、本実施形態では、一方の大入賞口42aの開放条件によって変更不可開放条件が構成されていると共に、他方の大入賞口42bの開放条件によって変更可能開放条件が構成されている。更に、本実施形態では、主制御CPU50が、S97において、現在の継続判定カウンタ86のカウンタ値が当たり数値であると判定する(S97:YES)ことにより、変更条件が構成されている。
上述の如き構造とされたパチンコ機10においては、大当たりが発生した際に付与される特典の選択が、一方の大入賞口42a内に配設されたカウントスイッチ66aと他方の大入賞口42b内に配設されたカウントスイッチ66bのうち先に遊技球の通過を検出したほうのカウントスイッチ66に基づいて行われるようになっていることから、特典を選択するための遊技を遊技者に行わせることとなり、それによって、付与される特典の選択に遊技者を積極的に関わらせることが可能となり、その結果、遊技者に遊技をする楽しみを与えることが可能となる。
また、本実施形態では、他方の大入賞口42bが遊技領域32において液晶表示器34の右斜め下方に設けられていることから、Bコースの特典が付与された状態では、通常の遊技では遊技球を発射させることがめったにない遊技領域32の右側に向けて、遊技球を発射させるようになっていることから、Aコースの特典が付与された状態とBコースの特典が付与された状態とでは、遊技者に対して異なる遊技をしている印象を与えることが可能となり、それによって、Bコースの特典が付与された状態での遊技に新鮮さを与えることが可能となる。
さらに、本実施形態では、通過検出手段としてのカウントスイッチ66a,bが大入賞口42a,b内に設けられており、カウントスイッチ66a,bによる遊技球の通過の検出が遊技球を大入賞口42a,bに入賞させるだけで容易に行われるようになっていることから、特典の選択に要する時間を短くすることが可能となり、それによって、特典の選択が可能になってから特典の付与が開始されるまでの時間を短くすることが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、前記実施形態では、一つの大入賞口に対して一つの通過検出手段が対応せしめられていたが、一つの大入賞口に対して複数の通過検出手段を対応させても良い。
また、大入賞口の数も前記実施形態の数に限定されることなく、3つ以上あっても良い。
さらに、前記実施形態では、開放状態の大きさが互いに同じとされた二つの大入賞口が採用されていたが、開放状態の大きさが互いに異なる大入賞口を採用するようにしても良い。
更にまた、大入賞口の開放条件は、前記実施形態のものに限定されない。
さらに、前記実施形態では、Bコースの特典の付与を継続するための条件が継続判定カウンタ86のカウンタ値が当たり数値であるか否かによって行われていたが、例えば、Bコースの特典が一回付与された場合に他方の大入賞口42bに入賞した遊技球の数が予め定められた数(例えば、53個)に達していることを条件としても良いし、或いは、遊技領域32に遊技球が通過可能な通過ゲートを設け、かかる通過ゲートをBコースの特典が付与されている間に遊技球が通過することを条件としても良い。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる,変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。