以下、本発明に係る遊技機の一実施の形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。まず、パチンコ機1の機械的構成について、図1から図3を参照して説明する。
図1に示すように、パチンコ機1の上半分の部分には遊技盤2が設けられている。遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持したガラス枠13によって前面を保護されている。遊技盤2の下部には上皿5が設けられている。上皿5は、発射機に遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける。上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。ガラス枠13の上部の左右の角には、スピーカ48がそれぞれ設けられている。
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。遊技領域4の略中央には演出装置30が設けられている。演出装置30は、モータ等の動力を用いて装飾体を駆動し、且つLED等の発光体を発光させることで、様々な演出を行う。演出装置30の中央には、LCDから構成された表示画面28が配設されている。表示画面28は、動画、メッセージ等の様々な映像を表示する。特に、表示画面28は、大当たり判定の結果を報知するためのデモ図柄を表示する。遊技者は、表示画面28および演出装置30によって大当たり判定の結果を把握することができる。
表示画面28の下方には、第一特別図柄始動入賞口14が設けられている。表示画面28の右方には普通図柄始動ゲート12が設けられており、普通図柄始動ゲート12の下方には第二特別図柄始動電動役物15が配設されている。第二特別図柄始動電動役物15の左斜め下方には、通常アタッカー16とVアタッカー17とが上下に並べて設けられている。
第二特別図柄始動電動役物15は開閉部材を備える。第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材は前後方向に移動可能であり、開閉部材が前方に移動した状態(開放状態)でのみ、遊技球は第二特別図柄始動電動役物15に入賞できる。また、通常アタッカー16およびVアタッカー17も開閉部材を備える。通常アタッカー16およびVアタッカー17の開閉部材は、下端を中心として前後方向に揺動可能である。開閉部材が前方に揺動した状態(開放状態)でのみ、遊技球は通常アタッカー16およびVアタッカー17に入賞できる。各開閉部材はソレノイドによって電気的に開閉される。
図3に示すように、Vアタッカー17に入賞した遊技球の流路には、特定領域18および非特定領域19が形成されている。特定領域18は、非特定領域19よりも流路の上流側に設けられている。さらに、Vアタッカー17の内部には、特定領域18の上部開口の開放および閉鎖を行う蓋部材20が設けられている。蓋部材20は、特定領域18の上部である閉鎖位置と、閉鎖位置よりも右方の位置である開放位置(図3に示す位置)に移動することができる。蓋部材20が閉鎖位置にあれば、遊技球は特定領域18を通過することができず、非特定領域19を通過する。蓋部材20が開放位置にあれば、遊技球は、非特定領域19よりも流路の上流側にある特定領域18を高い確率で通過する。
詳細は後述するが、パチンコ機1では、大当たり遊技中に遊技球がVアタッカー17内の特定領域18を通過することが、大当たり遊技終了後に確率変動時短状態を生起する条件となっている。本実施の形態では、Vアタッカー17は1回の大当たり遊技中に1回開放される。Vアタッカー17の開放パターンには、1回の開放動作で最大13秒開放される長時間開放パターンと、最大0.3秒しか開放されない短時間開放パターンとがある。短時間開放パターンの場合のVアタッカー17の最大開放時間は、遊技球の発射間隔よりも短い時間に設定されている。従って、短時間開放パターン場合には、Vアタッカー17に遊技球が入賞する確率は低い。そして、大当たり遊技の種類には、長時間開放パターンが選択される長時間開放大当たりと、短時間開放パターンが選択される短時間開放大当たりとが設けられている。
さらに、特定領域18を閉鎖している蓋部材20は、所定のタイミングでのみ開放位置に移動する。詳細には、蓋部材20は、Vアタッカー17の開放と同時に開放位置に移動し、0.3秒後に一旦閉鎖位置へ戻る。そして、Vアタッカー17が開放されてから3.5秒経過した後に再び開放位置に移動し、12.5秒後(Vアタッカー開放から16秒後)に再び閉鎖位置へ戻る。従って、短時間開放大当たりの場合、遊技球が特定領域18を通過できる時間帯は、特定領域18が最初に開放状態となる0.3秒間のみとなる。また、図3に示すように、遊技球は、Vアタッカー17の入口に流入してから特定領域18へ至るまでに一定距離の流路を通過する必要がある。流路は、遊技球がVアタッカー17の入口から特定領域18へ至るまでの平均時間が0.3秒よりも長くなるように設計されている。つまり、短時間開放大当たりの場合には、遊技球がVアタッカー17に入賞する確率が長時間開放大当たりの場合よりも低いことに加え、Vアタッカー17に入賞した遊技球が特定領域18を通過する確率も低い。よって、短時間開放大当たりの場合に遊技球が特定領域18を通過する確率は、長時間開放大当たりの場合に比べて大幅に低い。
図1および図2に示すように、遊技領域4の右斜め下方には図柄表示装置8が設けられている。図柄表示装置8は、普通図柄表示部24、第一特別図柄表示部25、第二特別図柄表示部26、普通図柄記憶数表示LED59、第一特別図柄記憶数表示LED60、および第二特別図柄記憶数表示LED61(図4参照)等を備える。
普通図柄表示部24にはLEDが用いられている。普通図柄始動ゲート12を遊技球が通過すると普通当たり判定が行われて、判定結果が普通図柄表示部24に表示される。普通図柄表示部24は、点灯することで普通当たりを表示し、消灯することではずれを表示し、点滅することで普通図柄の変動中であることを示す。第一特別図柄表示部25および第二特別図柄表示部26には、アルファベット、数字、記号、またはこれらの組合せからなる特別図柄が表示される。第一特別図柄始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、第一大当たり判定が行われ、その判定の結果に応じて複数の特別図柄のうちの1つが第一特別図柄表示部25に表示される。第二特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞すると、第二大当たり判定が行われ、その判定結果は第二特別図柄表示部26に表示される。
普通図柄記憶数表示LED59は、普通図柄作動保留球数を4つまで表示する。普通図柄作動保留球数とは、普通図柄始動ゲート12を通過し、且つ普通図柄表示部24に普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数である。第一特別図柄記憶数表示LED60は、第一特別図柄作動保留球数を4つまで表示する。第一特別図柄作動保留球数とは、第一特別図柄始動入賞口14に入賞し、且つ第一大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数である。第二特別図柄記憶数表示LED61は、第二特別図柄作動保留球数を4つまで表示する。第二特別図柄作動保留球数とは、第二特別図柄始動電動役物15に入賞し、且つ第二大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数である。
次に、本実施の形態のパチンコ機1における遊技の流れについて概略的に説明する。パチンコ機1は、第一大当たり判定および第二大当たり判定において大当たりと判定される確率が約1/350である非確率変動状態と、約1/35である確率変動状態とを生起させることができる。また、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合が通常の割合である非時短状態と、割合が非時短状態よりも高くなる時短状態とを生起させることができる。パチンコ機1は、これらの組合せにより、「非確率変動非時短状態」(以下、「通常状態」という。)」、「非確率変動時短状態」、および「確率変動時短状態」の3つの遊技状態を生起する。なお、パチンコ機1が生起できる遊技状態の種類は変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記3つの遊技状態に加えて「確率変動非時短状態」等の他の遊技状態を生起できるパチンコ機にも、本発明は適用できる。「通常状態」および「確率変動時短状態」の2つの遊技状態のみを生起できるパチンコ機にも本発明は適用できる。
「非確率変動時短状態」および「確率変動時短状態」は、第一大当たり判定の回数と第二大当たり判定の回数との和が規定回数(本実施の形態では60回)に達すると終了し、「通常状態」へ移行する。つまり、パチンコ機1の確率変動状態は、大当たり判定の回数の和が規定回数に達することで、所謂回数切り確変機能の作動によって終了する。なお、「非確率変動時短状態」および「確率変動時短状態」は、大当たり遊技開始時にも終了する。この場合、規定回数の計数はクリアされる。
「通常状態」中には、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合は時短状態中よりも低い。よって、遊技者は、第二特別図柄始動電動役物15よりも第一特別図柄始動入賞口14の方が容易に遊技球を入賞させることができる。第一特別図柄始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、第一大当たり判定が行われる。第一大当たり判定によって大当たりと判定された場合には、長時間開放大当たりおよび短時間開放大当たりのいずれを生起するかが決定される。本実施の形態では、第一大当たり判定によって大当たりと判定された場合、長時間開放大当たりが決定される割合は50%、短時間開放大当たりが決定される割合も50%である。なお、長時間開放大当たりが決定される割合は変更してもよい。前述したように、長時間開放大当たりの場合、遊技球は非常に高い確率でVアタッカー17内の特定領域18を通過する。一方で、短時間開放大当たりの場合には、遊技球が特定領域18を通過する確率は非常に低い。
パチンコ機1では、大当たり遊技中に遊技球が特定領域18を通過すると、大当たり遊技終了後に「確率変動時短状態」が生起される。遊技球が特定領域18を通過しなければ、大当たり遊技終了後には「非確率変動時短状態」が生起される。従って、「通常状態」から大当たり遊技を経て「確率変動時短状態」へ移行する確率は約50%となる。
「確率変動時短状態」中には、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合は「通常状態」中よりも高い。従って、遊技者は、第一特別図柄始動入賞口14よりも第二特別図柄始動電動役物15の方が容易に遊技球を入賞させることができるため、遊技球を遊技盤2の右側に打ち出す(所謂「右打ち」を行う)。第二特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞すると、第二大当たり判定が行われる。第二大当たり判定によって大当たりと判定された場合には、第一大当たり判定によって大当たりと判定された場合よりも高い割合で長時間開放大当たりが決定される。本実施の形態では、第二大当たり判定によって大当たりと判定された場合には100%の割合で長時間開放大当たりが決定される。従って、「確率変動時短状態」が大当たり遊技を介して連続する確率は、100%に非常に近い値となる。つまり、パチンコ機1では、「通常状態」から「確率変動時短状態」へ移行する確率よりも、「確率変動時短状態」が大当たり遊技を介して連続する確率の方が高い。「確率変動時短状態」が生起されている間(規定回数の大当たり判定が行われる間)に第二大当たり判定において大当たりと判定される限り、「確率変動時短状態」と大当たり遊技とが高い確率で交互に連続する。大当たり判定の結果が規定回数連続してはずれとなると、遊技状態は「通常状態」へ移行する。
大当たり遊技中に遊技球が特定領域18を通過せず、「非確率変動時短状態」が生起された場合にも、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材は開放され易い。よって、遊技者は右打ちを行う。「非確率変動時短状態」中に大当たりと判定される確率は、「確率変動時短状態」中よりも低い。しかし、はずれが規定回数連続して「通常状態」へ移行する前に、第二大当たり判定の結果が大当たりとなると、大当たり遊技終了後に非常に高い確率で「確率変動時短状態」が生起される。従って、パチンコ機1では、「確率変動時短状態」が生起されずに「非確率変動時短状態」が生起された場合でも、遊技者は期待感を損なうことなく遊技を楽しむことができる。
次に、図4を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。図4に示すように、制御部40は、主基板41、サブ制御基板58、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、払出制御基板45、および中継基板47を備える。
主基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主基板41の主基板CPUユニット50には、各種の演出処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とが設けられている。主基板CPUユニット50には、割込信号発生回路57が接続されている。CPU51は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎にプログラムを実行する。主基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47、出力ポート55、第一始動スイッチ72、および第二始動スイッチ73に接続されている。出力ポート55は、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する。第一始動スイッチ72は、第一特別図柄始動入賞口14に入賞した遊技球を検出する。第二始動スイッチ73は、第二特別図柄始動電動役物15に入賞した遊技球を検出する。
サブ制御基板58は、CPU581、RAM582、およびROM583を備え、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、およびスピーカ48に接続している。サブ制御基板58は、主基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。ランプドライバ基板46は演出装置30等を制御する。演出制御基板43は、CPU43a等を備え、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って表示画面28の表示を制御する。払出制御基板45は、CPU45a等を備える。払出制御基板45は、主基板41から送信されるコマンドに応じて賞品球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を払い出させる。
中継基板47には、電動役物開閉ソレノイド69、通常アタッカー開閉ソレノイド70、Vアタッカー開閉ソレノイド71、および蓋部材開閉ソレノイド22が接続されている。電動役物開閉ソレノイド69は、普通当たり遊技中に第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材を開閉する。通常アタッカー開閉ソレノイド70は、大当たり遊技中に通常アタッカー16の開閉部材を開閉する。Vアタッカー開閉ソレノイド71は、大当たり遊技中にVアタッカー17の開閉部材を開閉する。蓋部材開閉ソレノイド22は、Vアタッカー17内に設けられた蓋部材20を開閉する。
中継基板47には、普通図柄作動スイッチ74、通常アタッカースイッチ75、特定領域スイッチ76、および非特定領域スイッチ77が接続されている。普通図柄作動スイッチ74は、普通図柄始動ゲート12を通過した遊技球を検出する。通常アタッカースイッチ75は、通常アタッカー16に入賞した遊技球を検出する。特定領域スイッチ76は、Vアタッカー17内の特定領域18を通過した遊技球を検出する。非特定領域スイッチ77は、Vアタッカー17内の非特定領域19を通過した遊技球を検出する。さらに、中継基板47には、普通図柄表示部24、第一特別図柄表示部25、第二特別図柄表示部26、普通図柄記憶数表示LED59、第一特別図柄記憶数表示LED60、および第二特別図柄記憶数表示LED61が接続されている。
電源基板42は、主基板41および遊技球発射装置37に接続されており、各基板および遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置37は、一定間隔(本実施の形態では0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。
次に、図5を参照して、主基板41のRAM52の記憶エリアについて説明する。RAM52には、カウンタ記憶エリア5201、入賞球フラグ記憶エリア5202、普通当たり関係情報記憶エリア5203、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204、第一大当たり関係情報記憶エリア5205、第一特別図柄作動保留球数記憶エリア5206、第二大当たり関係情報記憶エリア5207、第二特別図柄作動保留球数記憶エリア5208、コマンド関係記憶エリア5209、およびフラグ関係記憶エリア5210が設けられている。
カウンタ記憶エリア5201は、各種のカウンタを記憶する。入賞球フラグ記憶エリア5202は、普通図柄始動ゲート12および各入賞口に遊技球が入賞したか否かを示すフラグを記憶する。普通当たり関係情報記憶エリア5203は、普通図柄始動ゲート12への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する。普通図柄作動保留球数記憶エリア5204は、普通図柄作動保留球数を記憶する。第一大当たり関係情報記憶エリア5205は、第一特別図柄始動入賞口14への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する。第一特別図柄作動保留球数記憶エリア5206は、第一特別図柄作動保留球数を記憶する。第二大当たり関係情報記憶エリア5207は、第二特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する。コマンド関係記憶エリア5209は、主基板41から他の基板等へ出力される制御コマンドを記憶する。フラグ関係記憶エリア5210は、入賞球フラグ記憶エリア5202に記憶されるフラグ以外の各種フラグを記憶する。
次に、主基板41のROM53の記憶エリアについて説明する。ROM53には、各種初期値、プログラム等が記憶されている。さらに、ROM53には、第一大当たり判定および第二大当たり判定を行うための大当たり判定テーブル、第一特別図柄および第二特別図柄を決定するための特別図柄決定テーブル、変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブル等が記憶されている。変動パターンは、第一大当たり判定および第二大当たり判定の各々の結果を報知するための報知演出の演出時間と、報知演出中の表示画面28およびスピーカ48の動作とを決定するためのパターンである。
図6を参照して、ROM53に記憶されている特別図柄決定テーブルについて説明する。パチンコ機1は、第一大当たり判定の結果が大当たりであることを示す第一大当たり特別図柄と、第二大当たり判定の結果が大当たりであることを示す第二大当たり特別図柄とを、特別図柄決定テーブルを参照することで決定する。大当たり特別図柄は、長時間開放大当たりおよび短時間開放大当たりのいずれかの種別に分類される。前述したように、長時間開放大当たりでは、Vアタッカー17が最大13秒開放されるため、Vアタッカー17内の特定領域18に遊技球が入賞しやすい。よって、その後に非常に高い確率で確率変動時短状態へ移行する。短時間開放大当たりでは、Vアタッカー17が最大0.3秒しか開放されないため、特定領域18への遊技球の入賞は困難である。よって、その後に確率変動時短状態へ移行する確率は非常に低い。
パチンコ機1では、第一大当たり判定において大当たりと判定された場合には、長時間開放大当たりとなる割合は50%、短時間開放大当たりとなる割合も50%となっている。一方で、第二大当たり判定において大当たりと判定された場合には、長時間開放大当たりとなる割合は100%となっている。つまり、第一大当たり判定によって大当たりと判定された場合よりも、第二大当たり判定によって大当たりと判定された場合の方が、長時間開放大当たりとなる割合は高い。
図7および図8を参照して、ROM53に記憶されている変動パターン決定テーブルについて説明する。パチンコ機1では、第一特別図柄変動パターン決定テーブル(図7参照)、および第二特別図柄変動パターン決定テーブル(図8参照)の2つの変動パターン決定テーブルが記憶されている。第一特別図柄変動パターン決定テーブルは、第一大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。第二特別図柄変動パターン決定テーブルは、第二大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンを決定するために参照される。
第一特別図柄変動パターン決定テーブル、および第二特別図柄変動パターン決定テーブルの各々には、大当たり判定時の遊技状態、および大当たり判定の結果に応じて複数のテーブルが設けられている。それぞれのテーブルには複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンと変動パターン決定乱数の値(0〜511)とが対応付けられている。大当たり判定が行われると、大当たり判定の種類、遊技状態、および判定結果に応じたテーブルが参照され、取得された変動パターン決定乱数の値によって変動パターンが1つ決定される。主基板41は、決定した変動パターンを指定するコマンドをサブ制御基板58へ送信する。サブ制御基板58は、指定された変動パターンに応じて表示画面28およびスピーカ48等を制御する。また、主基板41は、決定した変動パターンに応じて決められている変動時間だけ特別図柄表示部25,26を変動させる。
図7および図8に示すように、「非リーチ」以外の変動パターンの変動時間は、大当たり判定の種類および遊技状態に関わらず全て同一となっている。図7に示すように、第一大当たり判定における「非確率変動非時短状態」中の「非リーチ」の変動時間は、保留球数が「0」の場合に10秒、保留球数が「1or2」の場合に8秒、保留球数が「3〜8」の場合に6秒となっている。一方で、「非確率変動時短状態・確率変動時短状態」中の「非リーチ」の変動時間は、保留球数が「0」の場合に11秒、保留球数が「1or2」の場合に9秒、保留球数が「3〜8」の場合に7秒となっている。つまり、「非確率変動時短状態・確率変動時短状態」中の「非リーチ」の変動時間の平均は、「非確率変動非時短状態(通常状態)」中の「非リーチ」の変動時間の平均よりも1秒長い。従って、「非確率変動時短状態・確率変動時短状態」中には、第一大当たり判定の結果を報知するための変動時間が長くなり、この報知時間中に第二特別図柄始動電動役物15に遊技球を入賞させることが容易になる。
さらに、図8に示すように、第二大当たり判定における「非確率変動時短状態・確率変動時短状態」中の「非リーチ」の変動時間は、保留球数が「0」の場合に10秒、保留球数が「1or2」の場合に4秒、保留球数が「3〜8」の場合に3秒となっている。つまり、「非確率変動時短状態・確率変動時短状態」中の「非リーチ」の変動時間の平均は、第二大当たり判定の結果を報知する場合の方が、第一大当たり判定の結果を報知する場合に比べて短い。従って、「非確率変動時短状態・確率変動時短状態」中には、第二大当たり判定の結果は短時間で報知され、第一大当たり判定の結果には長い時間を要する。その結果、「非確率変動時短状態・確率変動時短状態」中に第一大当たり判定が行われる可能性は低下する。
次に、図9から図14を参照して、パチンコ機1の主基板41による動作について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶されている制御プログラムによって行われる。制御プログラムのメイン処理は、割込信号発生回路57(図4参照)が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
まず、コマンド出力処理が行われる(S10)。コマンド出力処理では、制御コマンドが、サブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47等に出力される。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてRAM52に記憶された制御コマンドである。
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S11)。スイッチ読込処理では、普通図柄始動ゲート12、各入賞口、特定領域18、および非特定領域19に設けられた各スイッチ(図4参照)の検出結果から、遊技球を検知するための処理が行われる。
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。カウンタ更新処理では、RAM52に記憶されている乱数取得カウンタの値が加算され、且つ、タイマカウンタの値が減算される。
次いで、特別電動役物処理が行われる(S13)。特別電動役物処理では、主に、大当たり遊技の動作を制御するための処理と、大当たり遊技終了後に生起される遊技状態に関する処理とが行われる(図14参照)。
次いで、特別図柄処理が行われる(S14)。特別図柄処理では、大当たり判定、特別図柄の決定、および遊技状態の移行処理等が行われる(図10から図13参照)。
次いで、普通電動役物処理が行われる(S15)。普通電動役物処理では、普通当たりとなった場合に普通当たり遊技の動作を制御するための処理が行われる。CPU51は、時短状態が生起されていれば、非時短状態中よりも長く第二特別図柄始動電動役物15を開放させる。なお、CPU51は、時短フラグが「ON」とされていれば、時短状態中であると判断する。
次いで、普通図柄処理が行われる(S16)。普通図柄処理では、普通図柄作動スイッチ74が遊技球を検出することを契機として、普通当たり乱数が取得される。取得された乱数に基づいて、普通当たり判定、普通図柄の変動を制御するためのコマンドの記憶等の処理が行われる。時短状態中に普通当たりと判定される確率(99/100)は、非時短状態中に普通当たりと判定される確率(50/100)よりも高い。普通図柄の変動時間は、非時短状態中よりも時短状態中の方が短い。
次いで、払出処理(S17)、エラーチェック(S18)、および情報出力処理(S19)が行われる。払出処理では、賞品球の払い出しが制御される。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面28およびスピーカ48等を用いてエラーが報知される。情報出力処理では、図示外の遊技場管理用コンピュータに各種の情報が出力される。
図10から図13を参照して、特別図柄処理(S14)の詳細について説明する。まず、特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。RAM52のフラグ関係記憶エリア5210(図5参照)には、大当たり遊技状態フラグ、特別図柄表示状態フラグ、確率変動フラグ、時短フラグ等が記憶されている。大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技中に「1」が記憶されて「ON」となり、大当たり遊技中でない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。特別図柄表示状態フラグは、2つの特別図柄表示部25,26のいずれか一方が変動している場合(変動中)に「1」、いずれか一方が停止表示されている場合(停止表示中)に「2」、両方とも変動中でも停止表示中でもない場合に「0」が記憶される。確率変動フラグは、確率変動状態中に「1」が記憶されて「ON」とされる。時短フラグは、時短状態中に「1」が記憶されて「ON」とされる。
図9に示すように、特別図柄処理が開始されると、第一特別図柄始動入賞口14に遊技球が入賞しているか否かが判断される(S21)。第一特別図柄始動入賞口14に設けられた第一始動スイッチ72が遊技球の入賞を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図9参照)において、入賞球フラグ記憶エリア5202の第一始動スイッチ72に対応するフラグが「ON」とされる。このフラグが「ON」とされておらず、遊技球が入賞していなければ(S21:NO)、処理はそのままS25の判断へ移行する。第一特別図柄始動入賞口14に遊技球が入賞していれば(S21:YES)、第一特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」であるか否かが判断される(S22)。「4」であれば(S22:YES)、記憶可能な保留球の数が上限に達しているため、処理はそのままS25の判断へ移行する。
第一特別図柄作動保留球数が「4」でない場合には(S22:NO)、第一特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値に「1」が加算される(S23)。次いで、第一大当たり関係情報記憶エリア5205に乱数が記憶される(S24)。具体的には、第一大当たり関係情報記憶エリア5205の第一大当たり乱数欄には、第一大当たり判定カウンタの値が記憶される。第一大当たり特別図柄決定乱数欄には第一特別図柄決定カウンタの値が、第一変動パターン決定乱数欄には第一変動パターン決定カウンタの値が、それぞれ記憶される。
次いで、第二特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞に関する処理が行われる。まず、第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞しているか否かが判断される(S25)。第二特別図柄始動電動役物15に設けられた第二始動スイッチ73に対応するフラグが「OFF」となっており、遊技球が入賞していないと判断された場合には(S25:NO)、処理はそのままS31(図11参照)の判断へ移行する。第二特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞していれば(S25:YES)、第二特別図柄作動保留球数記憶エリア5208の値が「4」であるか否かが判断される(S26)。「4」であれば(S26:YES)、この遊技球についての乱数は記憶できないので、処理はそのままS31の判断へ移行する。
第二特別図柄作動保留球数が「4」でない場合には(S26:NO)、第二特別図柄作動保留球数記憶エリア5208の値に「1」が加算される(S27)。第二大当たり関係情報記憶エリア5207に各種乱数が記憶されて(S28)、処理はS31の判断へ移行する。
次いで、図11に示すように、大当たり遊技状態であるか否かが判断される(S31)。大当たり遊技状態フラグが「ON」となっており、大当たり遊技状態中であると判断された場合には(S31:YES)、処理はそのままメイン処理へ戻る。大当たり遊技状態中でなければ(S31:NO)、2つの特別図柄表示部25,26のいずれかが変動中であるか否かが判断される(S32)。表示状態フラグが「1」でなく、いずれも変動中でなければ(S32:NO)、2つの特別図柄表示部25,26のいずれかが停止表示中であるか否かが判断される(S33)。表示状態フラグが「2」でなく、いずれも停止表示中でなければ(S33:NO)、処理はS34(図12参照)へ移行し、大当たり判定が行われる。
大当たり判定では、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる。図12に示すように、まず、第二特別図柄作動保留球の数が「1」以上であるか否かが判断される(S34)。「1」以上であり、第二特別図柄作動保留球が存在すれば(S34:YES)、第二大当たり判定が行われるが、詳細は後述する。第二特別図柄作動保留球の数が「0」であれば(S34:NO)、第一特別図柄作動保留球の数が「1」以上であるか否かが判断される(S35)。「0」であれば(S35:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。
第一特別図柄作動保留球の数が「1」以上であれば(S35:YES)、第一特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」減算され(S36)、第一大当たり判定が行われる(S37)。第一大当たり判定は、確率変動状態中であるか否かに応じた判定テーブルが参照され、第一大当たり関係情報記憶エリア5205の第一大当たり乱数欄の値によって行われる。次いで、第一特別図柄変動パターン決定テーブル(図7参照)のうち、遊技状態および判定結果に応じたテーブルによって変動パターンが決定される。さらに、特別図柄が決定される。具体的には、判定結果が大当たりであれば(S38:YES)、第一大当たりであることを示す変動パターンのうちの1つが第一変動パターン決定乱数欄の値によって決定される(S39)。変動パターンが決定されると、決定された変動パターンに応じた報知演出を開始する処理が行われ、特別図柄の変動が開始される。次いで、特別図柄決定テーブル(図6参照)によって、第一大当たりであることを示す第一特別図柄のうちの1つが、第一大当たり特別図柄決定乱数欄の値によって決定される(S40)。前述したように、第一大当たり判定の場合、長時間開放大当たりとなる割合は50%である。処理はS52へ移行する。判定結果がはずれであれば(S38:NO)、はずれを示す変動パターンのうちの1つが決定されて(S41)、処理はS52へ移行する。なお、はずれの場合の特別図柄は「――」の1種類である。
また、第二特別図柄作動保留球が存在する場合には(S34:YES)、第一大当たり判定と同じ流れで第二大当たり判定が行われる。まず、第二特別図柄作動保留球数記憶エリア5208の値が「1」減算され(S43)、確率変動状態中であるか否かに応じて第二大当たり判定が行われる(S44)。大当たりであれば(S45:YES)、第二大当たりであることを示す変動パターンが決定され(S46)、さらに第二大当たりであることを示す第二特別図柄が決定されて(S47)、処理はS52へ移行する。第二大当たり判定の場合、長時間開放大当たりとなる割合は100%である。判定結果がはずれであれば(S45:NO)、はずれを示す変動パターンが決定されて(S48)、処理はS52へ移行する。
大当たり判定が終了すると、決定された変動パターンに応じて決められている特別図柄の変動時間が、タイマカウンタである特別図柄変動時間カウンタにセットされる(S52)。特別図柄表示部25,26のいずれかが変動中であることを示す「1」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S53)、処理はメイン処理へ戻る。
また、図11に示すS32の判断において、特別図柄表示状態フラグに「1」が記憶されており、特別図柄表示部25,26のいずれかが変動中であると判断された場合には(S32:YES)、変動時間が経過したか否かが判断される(S54)。S52(図12参照)でセットされた特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となっており、変動時間が経過したと判断された場合には(S54:YES)、RAM52に特別図柄停止コマンドが記憶される(S55)。このコマンドは、次のメイン処理においてサブ制御基板58および中継基板47に送信され、表示画面28のデモ図柄、および特別図柄表示部25,26の変動停止を指示する。次いで、所定の停止表示時間(例えば、0.6秒)が特別図柄停止時間カウンタに記憶される(S56)。特別図柄表示部25,26のいずれかが停止表示中であることを示す「2」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S57)、処理はメイン処理へ戻る。一方、S54の判断において、変動時間がまだ経過していないと判断された場合には(S54:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。
また、S33の判断において、特別図柄表示状態フラグに「2」が記憶されており、特別図柄表示部25,26のいずれかが停止表示中であると判断された場合には(S33:YES)、S56でセットされたカウンタの値によって、停止表示時間が経過したか否かが判断される(S59)。特別図柄停止時間カウンタの値が「0」でなく、停止表示時間がまだ経過していない場合には(S59:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。停止表示時間が経過した場合には(S59:YES)、特別図柄表示部25,26が共に変動中でも停止表示中でもないことを示す「0」が、特別図柄表示状態フラグに記憶される(S60)。次いで、遊技状態移行処理が行われて(S61)、処理はメイン処理へ戻る。
図13を参照して、遊技状態移行処理について詳細に説明する。遊技状態移行処理では、大当たりと判定された場合に大当たり遊技へ移行させるためのフラグの制御と、時短状態および確率変動状態を終了させるためのフラグの制御とが行われる。まず、大当たり判定の結果が大当たりであるか否かが判断される(S63)。大当たりでなければ(S63:NO)、前回の大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数(連続してはずれと判定された回数)を計数する大当たり判定回数計数カウンタの値に「1」が加算される(S64)。次いで、大当たり判定回数計数カウンタの値によって、判定回数が60回に達したか否かが判断される(S65)。60回に達していなければ(S65:NO)、処理はそのまま特別図柄処理(図11参照)へ戻る。60回に達した場合には(S65:YES)、確率変動フラグおよび時短フラグが共に「OFF」とされて(S69)、処理は特別図柄処理へ戻る。つまり、確率変動時短状態または非確率変動時短状態が通常状態へ移行する。
大当たり判定の結果が大当たりであれば(S63:YES)、大当たり判定回数計数カウンタの値が初期化される(S67)。大当たり遊技中であることを示す「1」が大当たり遊技状態フラグに記憶されて「ON」とされる(S68)。確率変動フラグおよび時短フラグが共に「OFF」とされて(S69)、処理は特別図柄処理へ戻る。
次に、図14を参照して、特別電動役物処理(S13、図9参照)の詳細について説明する。まず、特別電動役物処理で使用されるフラグについて説明する。ここで使用される主なフラグとして、開放中フラグ、および処理待機中フラグがある。開放中フラグは、通常アタッカー16およびVアタッカー17のいずれかが開放されているか否かを示すフラグであり、いずれかの開放中に「1」が記憶されて「ON」とされ、いずれも閉鎖されている場合には「OFF」とされる。処理待機中フラグは、通常アタッカー16およびVアタッカー17のいずれかが閉鎖されてから次の処理が行われるまでの待機時間中であるか否かを示すフラグであり、待機時間中には「1」が記憶されて「ON」とされる。
図14に示すように、特別電動役物処理が開始されると、大当たり遊技状態であるか否かが判断される(S101)。大当たり遊技状態フラグが「OFF」となっており、大当たり遊技状態でないと判断された場合には(S101:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。大当たり遊技状態であると判断された場合には(S101:YES)、処理待機中フラグによって、通常アタッカー16およびVアタッカー17に関する次の処理が行われるまでの待機時間中であるか否かが判断される(S102)。
処理待機中フラグが「OFF」であり、待機時間中でないと判断された場合には(S102:NO)、通常アタッカー16およびVアタッカー17のいずれかが開放されているか否かが判断される(S103)。開放中フラグが「OFF」であり、通常アタッカー16およびVアタッカー17がいずれも閉鎖中である場合には(S103:NO)、通常アタッカー16およびVアタッカー17のいずれかを開放させる処理が行われる(S104〜S111)。まず、実行されたアタッカー16,17の開閉動作の回数を計数するラウンド数カウンタに「1」が加算される(S104)。次いで、ラウンド数カウンタの値によって、最終ラウンド(例えば、全15ラウンド中の15ラウンド目)であるか否かが判断される(S105)。最終ラウンドでなければ(S105:NO)、通常アタッカー16を開放させるための通常アタッカー開放コマンドがRAM52に記憶される(S106)。13秒の最大開放時間を計測する長時間開放カウンタがセットされる(S109)。開放中フラグが「ON」とされて(S111)、処理はS113の判断へ移行する。
最終ラウンドである場合には(S105:YES)、Vアタッカー17を開放させるためのVアタッカー開放コマンドがRAM52に記憶される(S107)。なお、Vアタッカー開放コマンドが記憶されると同時に、蓋部材20(図3参照)を前述した手順で開閉させるための制御処理(図示外)が行われる。次いで、大当たりの種別が長時間開放大当たりであるか否かが判断される(S108)。長時間開放大当たりであれば(S108:YES)、長時間開放カウンタがセットされて(S109)、開放中フラグが「ON」とされ(S111)、Vアタッカー17が長時間開放パターンで開閉される。短時間開放大当たりであれば(S108:NO)、0.3秒の最大開放時間を計測する短時間開放カウンタがセットされて(S110)、開放中フラグが「ON」とされ(S111)、Vアタッカー17は短時間開放パターンで開閉される。
次いで、開放しているアタッカー16,17へ入賞した遊技球の数が「9」以上であるか否かが判断される(S113)。1回の開放動作中(1回のラウンド中)にアタッカー16,17に入賞した遊技球の個数は、スイッチ読込処理(S11、図9参照)において計数されている。入賞球数が「9」以上でなければ(S113:NO)、13秒または0.3秒の最大開放時間が経過したか否かが判断される(S114)。最大開放時間が経過していなければ(S114:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。その後に行われる特別電動役物処理で、大当たり遊技状態であり(S101:YES)、待機時間中でなく(S102:NO)、アタッカー16,17が開放中である場合には(S103:YES)、アタッカー16,17に9個以上の遊技球が入賞するか、若しくは最大開放時間が経過するまで、これらの判断が繰り返し行われる(S113:NO、S114:NO)。
9個以上の遊技球が入賞するか(S113:YES)、若しくは最大開放時間が経過した場合には(S114:YES)、開放している通常アタッカー16またはVアタッカー17を閉鎖させるための閉鎖コマンドがRAM52に記憶される(S115)。所定の待機時間が処理待機時間カウンタに記憶される(S116)。開放中フラグが「OFF」とされる(S117)。待機時間中であることを示す「1」が処理待機中フラグに記憶されて「ON」とされ(S118)、処理はメイン処理へ戻る。
処理待機中フラグが「ON」である場合には(S102:YES)、処理待機時間カウンタの値によって、待機時間が経過したか否かが判断される(S121)。カウンタの値が「0」でなく、待機時間の計測中であれば(S121:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。繰り返しメイン処理が行われる中で時間が経過し、待機時間が経過すると(S121:YES)、処理待機中フラグが「OFF」とされる(S122)。
次いで、規定ラウンド(例えば、15ラウンド)が消化されたか否かが、ラウンド数カウンタの値によって判断される(S123)。規定ラウンドが消化されていなければ(S123:NO)、処理はメイン処理に戻り、次回以降の特別電動役物処理で再びアタッカー16,17の開閉動作が行われる。規定ラウンドが消化された場合には(S123:YES)、ラウンド数カウンタの値が初期化される(S124)。大当たり遊技状態フラグが「OFF」とされる(S125)。
次いで、確率変動状態および時短状態を生起する処理が行われる。詳細には、まず、大当たり遊技中にVアタッカー17内の特定領域18を遊技球が通過したか否かが判断される(S127)。特定領域18を通過した遊技球を特定領域スイッチ76が検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図9参照)において、入賞球フラグ記憶エリア5202の特定領域スイッチ76に対応するフラグが「ON」とされる。このフラグが「ON」とされていれば(S127:YES)、確率変動フラグが「ON」とされ(S128)、さらに時短フラグが「ON」とされて(S129)、処理はメイン処理へ戻る。特定領域18を遊技球が通過していなければ(S127:NO)、時短フラグのみが「ON」とされて(S129)、処理はメイン処理へ戻る。
次に、図15を参照して、パチンコ機1において実行される遊技について説明する。パチンコ機1では、生起されている割合が最も高い遊技状態は「通常状態」である。「通常状態」では、第二特別図柄始動電動役物15の開閉部材が開放される割合は低い。よって、遊技者は、表示画面28(図1および図2参照)の左側を遊技球が流下するように発射ハンドル7を調整し、第一特別図柄始動入賞口14へ遊技球を入賞させる。その結果、「通常状態」中に実行される大当たり判定は、ほぼ第一大当たり判定となる。
第一大当たり判定によって大当たりと判定された場合、長時間開放大当たりとなる割合は50%であり、短時間開放大当たりとなる割合も50%である。長時間開放大当たりとなると、大当たり遊技中のVアタッカー17の開放時間が長くなり、遊技球はVアタッカー17内の特定領域18を高い確率で通過する。遊技球が特定領域18を通過すると、大当たり遊技終了後の遊技状態は「確率変動時短状態」となる。
なお、本実施の形態では、通常アタッカー16およびVアタッカー17は遊技盤2の右下部に配置されている。従って、大当たり遊技中には、遊技者は遊技盤2の右部へ遊技球を発射させる(所謂「右打ち」を行う)。遊技盤2の右部には、普通図柄始動ゲート12および第二特別図柄始動電動役物15も配置されている。遊技盤2の右部へ発射された遊技球の一部は普通図柄始動ゲート12を通過し、普通当たり判定が行われる。大当たり遊技状態中には時短状態は生起されない。時短状態が生起されていない間(非時短状態中)には、普通当たりと判定される確率、普通図柄の変動時間、第二特別図柄始動電動役物15の開放時間の少なくともいずれかを時短状態中と異ならせることで、第二特別図柄始動電動役物15が開放される割合を時短状態中よりも低く設定してある。しかし、本実施の形態では、大当たり遊技の時間内に平均して数個の遊技球が第二特別図柄始動電動役物15に入賞するように、普通当たりと判定される確率、普通図柄の変動時間、第二特別図柄始動電動役物15の開放時間が設定されている。よって、大当たり遊技中には、第二特別図柄作動保留球が平均して数個増加する。
「確率変動時短状態」では、第二特別図柄始動電動役物15が開放される割合が高い。よって、遊技者は、遊技盤2の右部に配置された第二特別図柄始動電動役物15へ向けて遊技球を発射させる。遊技盤2の右部へ発射された遊技球は、第一特別図柄始動入賞口14へ入賞し難い。また、本実施の形態では、第一特別図柄作動保留球と第二特別図柄作動保留球とが共に存在する場合、第二大当たり判定が優先して行われる。大当たり遊技中には平均して数個の第二特別図柄作動保留球が記憶される。さらに、「確率変動時短状態」中には、第一大当たり判定の結果を示す報知演出の演出時間(第一特別図柄表示部25の図柄の変動時間)が「通常状態」中に比べて長くなる。その結果、第一特別図柄の変動中に第二特別図柄始動電動役物15へ入賞させることが、「通常状態」中に比べて容易になる。以上より、「確率変動時短状態」中に実行される大当たり判定は、ほぼ第二大当たり判定となる。
そして、「確率変動時短状態」中に大当たりと判定される確率は、「通常状態」および「非確率変動時短状態」に比べて高い。第二大当たり判定によって大当たりと判定されると、必ず長時間開放大当たりとなり、遊技球はVアタッカー17内の特定領域18を高い確率で通過する。遊技球が特定領域18を通過すると、大当たり遊技終了後に再び「確率変動時短状態」が生起される。従って、「確率変動時短状態」が生起されている60回転の間に第二大当たり判定で大当たりと判定されることが繰り返される限り、「確率変動時短状態」と大当たり遊技とが交互に連続する。つまり、「通常状態」から大当たり遊技を介して「確率変動時短状態」へ移行する確率よりも、「確率変動時短状態」が大当たり遊技を介して連続する確率の方が高い。よって、パチンコ機1は、2種類の大当たり判定(第一大当たり判定および第二大当たり判定)と特定領域18とを用いた新規な「確率変動時短状態」の生起条件および連続条件を設定することができ、遊技者の興趣を強く惹き付けることができる。
より具体的には、従来の一般的な遊技機は、大当たりの種別が確率変動大当たりであるか否かの判断結果のみを用いて、その後の遊技状態を決定する。そして、確率変動大当たりとなる割合を2種類の大当たり判定の間で異ならせることは、遊技が複雑になり、且つ規則で禁止されているため行われていない。従って、はずれが所定回数連続すると終了する「確率変動時短状態」(所謂「ST」)を採用した遊技機では、通常状態から大当たり遊技を介して確率変動状態へ移行する確率と、確率変動状態から大当たり遊技を介して再び確率変動状態へ移行する確率は、共に高確率(例えば100%)となっている。よって、従来の遊技機では、遊技内容を十分に多様化することができなかった。しかし、本実施の形態に係るパチンコ機1は、遊技球が特定領域18を通過する割合を、2種類の大当たり判定の間で異ならせることで、遊技内容を十分に多様化させることができる。遊技者は、通常状態中には、大当たりと判定されることを期待して遊技を行う。大当たりと判定された場合には、長時間開放大当たりとなることを強く期待する。そして、「確率変動時短状態」中には、大当たり判定の結果が所定回数(60回)連続してはずれとなると、遊技状態は「通常状態」へ移行する。従って、遊技者は、60回の大当たり判定の間で大当たりと判定されることを強く期待しながら「確率変動時短状態」の遊技を楽しむことができる。第二大当たり判定で大当たりと判定された場合に長時間開放大当たりとなる確率は100%である。従って、「確率変動時短状態」中に大当たりとなったにも関わらず「確率変動時短状態」の連続が途切れる可能性を低くすることができる。よって、「確率変動時短状態」の価値をさらに向上させることができ、遊技者の興趣を強く惹き付けることができる。
また、第一大当たり判定によって大当たりと判定された場合には、短時間開放大当たりとなる割合は50%である。短時間開放大当たりとなると、遊技球がVアタッカー17内の特定領域18を通過するのは困難である。また、長時間開放大当たりとなった場合でも、遊技球が特定領域18を通過しない可能性はごく僅かに存在する。遊技球が特定領域18を通過しなければ、大当たり遊技終了後の遊技状態は「非確率変動時短状態」となる。「非確率変動時短状態」では、大当たりと判定される確率は「通常状態」と同じであるが、第二特別図柄始動電動役物15が開放される割合は高いため、第二大当たり判定が高い割合で行われる。前述したように、第二大当たり判定で大当たりと判定されると必ず長時間開放大当たりとなるため、その後にほぼ「確率変動時短状態」が生起される。よって、遊技者は、大当たり遊技終了後に「確率変動時短状態」が生起されなかった場合でも、「非確率変動時短状態」中に再び大当たりと判定されることを強く期待しながら遊技を楽しむことができ、期待感を損なうことがない。
「確率変動時短状態」および「非確率変動時短状態」で第二大当たり判定が高い割合で行われることは、前述したとおりである。しかし、「確率変動時短状態」が生起されている場合でも、第一大当たり判定が行われる可能性は僅かであるが存在する。「確率変動時短状態」中に第一大当たり判定で大当たりと判定されると、「確率変動時短状態」の連続が約50%の確率で途切れる(所謂「パンク」となる)。従って、「パンク」による遊技者の落胆の可能性を低下させるためには、「確率変動時短状態」中に第一大当たり判定が行われる頻度を下げる必要がある。前述したように、パチンコ機1では、第二大当たり判定の優先消化を採用しているため、時短状態中には第二大当たり判定が行われる頻度の方が高い。そして、大当たり遊技中に平均数個の第二特別図柄作動保留球が記憶される。よって、大当たり遊技の終了直後には第二大当たり判定が行われやすくなり、第二大当たり判定の結果が報知されている間(第二特別図柄表示部26の変動中)に第二特別図柄始動電動役物15に遊技球を入賞させれば、第一大当たり判定が行われることなく遊技が進行する。また、「確率変動時短状態」および「非確率変動時短状態」における第一大当たり判定の報知演出の時間を、「通常状態」中よりも長くしている。さらに、第一特別図柄始動入賞口14と第二特別図柄始動電動役物15とを左右方向に離間させている。これにより、「確率変動時短状態」および「非確率変動時短状態」において第一大当たり判定が行われる頻度を低下させることができる。
なお、本実施の形態における第一特別図柄始動入賞口14が本発明の「第一始動口」に相当する。第一始動スイッチ72が「第一始動口検出手段」に相当する。図12のS37で第一大当たり判定を行うCPU51が「第一大当たり判定手段」として機能する。図9のS16で普通当たり判定を行うCPU51が「普通当たり判定手段」として機能する。第二特別図柄始動電動役物15が「第二始動口」に相当する。電動役物開閉ソレノイド69が「第二始動口開閉手段」に相当する。第二始動スイッチ73が「第二始動口検出手段」に相当する。図12のS44で第二大当たり判定を行うCPU51が「第二大当たり判定手段」として機能する。Vアタッカー17が「特別入賞口」に相当する。図12のS40およびS47で特別図柄(大当たりの種別)を決定するCPU51が「決定手段」として機能する。報知演出を実行する表示画面28等が「報知手段」に相当する。Vアタッカー開閉ソレノイド71が「特別入賞口開閉手段」に相当する。特定領域スイッチ76が「特定領域検出手段」に相当する。図14のS127〜S129で「確率変動時短状態」を生起するCPU51が「確率変動時短生起手段」として機能する。
図13のS64で大当たり判定回数を計数するCPU51が「計数手段」として機能する。図13のS65およびS69で確率変動時短状態を終了させるCPU51が「終了手段」として機能する。図14のS129で「非確率変動時短状態」を生起するCPU51が「時短生起手段」として機能する。
本発明は、以上詳述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。まず、上記実施の形態では、第二大当たり判定によって大当たりと判定された場合に長時間開放大当たりとなる割合は100%である。これにより、「確率変動時短状態」中に大当たりと判定されたにも関わらず、「確率変動時短状態」が生起されない場合(所謂「パンク」)が生じる可能性を低下させている。しかし、第二大当たり判定の場合に長時間開放大当たりとなる割合は、第一大当たり判定の場合に長時間開放大当たりとなる割合よりも高ければよく、100%である必要はない。
上記実施の形態における「確率変動時短状態」は、はずれが所定回数連続すると終了する。従って、遊技者は、「確率変動時短状態」中に第二大当たり判定で大当たりと判定されることを期待しながら遊技を楽しむことができる。しかし、次回の大当たり遊技まで継続する「確率変動時短状態」を採用しても、本発明は実現できる。
上記実施の形態では、「確率変動時短状態」および「非確率変動時短状態」における第一大当たり判定の結果を報知する際に、報知時間の平均が「通常状態」中よりも長くなるように設定されている。これにより、時短状態中に第二大当たり判定が行われる頻度を増加させて、所謂「パンク」が生じる可能性を低下させている。ここで、上記実施の形態では、「非リーチ」の場合の変動時間を遊技状態に応じて異ならせることで、報知時間の平均を異ならせている(図7参照)。しかし、報知時間の平均を調整する方法は、「非リーチ」の場合の変動時間を調整する方法に限られない。例えば、リーチ演出を実行する変動パターンの選択確率を増加させることで、報知時間の平均を増加させてもよい。「非リーチ」以外の変動パターンの変動時間を増加させることで、報知時間の平均を増加させてもよい。また、時短状態中に第二大当たり判定が行われる頻度を増加させるためには、第二大当たり判定を第一大当たり判定よりも優先して実行することが望ましい。しかし、早く入賞した特別図柄作動保留球から順に大当たり判定を実行しても、本発明は実現できる。
上記実施の形態の第二特別図柄始動電動役物15は、開閉部材が開放された場合にのみ遊技球が入賞可能となる。しかし、開閉部材が開放されている間も遊技球が入賞できる電動役物を、第二特別図柄始動電動役物15として用いても良い。この場合でも、時短状態中には第二特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞が容易となるため、遊技の流れは上記実施の形態と同様となる。
上記実施の形態では、大当たり遊技中に遊技球が特定領域18を通過しなかった場合、大当たり遊技終了後に「非確率変動時短状態」が生起される。「非確率変動時短状態」中には第二大当たり判定が実行される頻度が高いため、「確率変動時短状態」へ移行することに対する遊技者の期待感を高めることができる。しかし、遊技球が特定領域18を通過しなかった場合、「非確率変動時短状態」を生起せずに「通常状態」へ移行することも可能である。つまり、「通常状態」および「確率変動時短状態」の2つの遊技状態のみを生起させる遊技機でも、本発明は適用できる。また、非確率変動状態における大当たり、および、確率変動状態における大当たりのいずれか一方の後でのみ「非確率変動時短状態」を生起してもよい。また、上記実施の形態のパチンコ機1は、大当たり遊技中に遊技球が特定領域18を通過すると、その後に必ず「確率変動時短状態」を生起させる。しかし、パチンコ機1は、遊技球の特定領域18の通過を条件として、「確率変動非時短状態」を生起させてもよい。
上記実施の形態では、「確率変動時短状態」および「非確率変動時短状態」は共に、大当たり判定の結果が連続して60回はずれとなると終了する。しかし、「確率変動時短状態」を終了させるためのはずれの連続回数と、「非確率変動時短状態」を終了させるためのはずれの連続回数とは、異なる回数であってもよい。また、「確率変動時短状態」ではずれが60回連続した場合、直接「通常状態」へ移行させずに、「非確率変動時短状態」または「確率変動非時短状態」を経て「通常状態」へ移行させることも可能である。「非確率変動時短状態」または「確率変動非時短状態」を経由することで、「確率変動時短状態」が終了する際にも遊技者の期待感を維持することができる。
上記実施の形態では、Vアタッカー17の開放パターンとして、長時間開放パターンおよび短時間開放パターンの2つの開放パターンが設けられている。しかし、Vアタッカー17の開放パターンは2つに限られない。例えば、長時間開放パターンにおける開放時間よりも短く、且つ短時間開放パターンにおける開放時間よりも長い時間Vアタッカー17を開放させるチャンス開放パターンを1または複数設けてもよい。チャンス開放パターンでは、Vアタッカー17の開放時間が長い程、その後に「確率変動時短状態」が生起される可能性は増加する。遊技者は、チャンス開放パターンが選択された場合、遊技球が特定領域18を通過することを強く期待して大当たり遊技を楽しむことができる。
上記実施の形態では、短時間開放パターンが選択された場合、Vアタッカー17の開放時間は、遊技球の発射間隔よりも短い0.3秒間となる。Vアタッカー17を僅かに開放させることで、長時間開放大当たりの場合の大当たり遊技のラウンド数と、短時間開放大当たりの場合のラウンド数とを同数とし、ラウンド数によって大当たり遊技の種別が判別されることを防止することができる。しかし、短時間開放パターンが選択された場合のVアタッカー17の開放時間は「0秒」(つまり、開放しない)であってもよい。
Vアタッカー17を開放するラウンドは、1回の大当たり遊技における最終ラウンドである必要はない。また、1回の大当たり遊技において、複数のラウンドでVアタッカー17を開放してもよい。この場合、1回の大当たり遊技におけるVアタッカー17の開放時間の合計を、長時間開放パターンと短時間開放パターンとで変えることで、「確率変動時短状態」へ移行する割合を変えることができる。
前述したように、パチンコ機1が生起できる遊技状態の種類は変更可能である。具体的には、上記実施の形態のパチンコ機1は、大当たり遊技中に遊技球が特定領域18を通過すると、その後に必ず「確率変動時短状態」を生起させる。しかし、パチンコ機1は、遊技球の特定領域18の通過を条件として、「確率変動非時短状態」を生起させてもよい。